最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る切り替え方法は、放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおいて、前記コンテンツの再送信を運用系の前記IP再送信装置から待機系の前記IP再送信装置へ切り替える切り替え方法であって、前記運用系のIP再送信装置が受信している放送波の周波数に前記待機系のIP再送信装置が受信する放送波の周波数を合わせるステップと、前記運用系のIP再送信装置および前記待機系のIP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるステップと、所定のタイミングにおいて、前記運用系のIP再送信装置から前記待機系のIP再送信装置へ前記コンテンツの再送信を切り替えるステップとを含む。
このような方法により、運用系のIP再送信装置および待機系のIP再送信装置の個体差を吸収し、各装置からの出力の元となる内部状態を整合させることができるため、たとえば、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生したり、切り替えに伴う他の装置による異常の誤検知を防いだりすることが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(2)好ましくは、前記放送波に含まれる基準タイミングの情報が各前記IP再送信装置において取得され、前記IP再送信装置は、前記基準タイミングの情報を前記IPパケットに含めて再送信し、前記内部状態は、前記基準タイミングの情報の前記IP再送信装置からの出力タイミングである。
このように、内部状態として基準タイミングの送出タイミングを各IP再送信装置間で整合させることにより、たとえば、切り替えに伴う他の装置による異常の誤検知を防ぐことができる。
(3)好ましくは、前記IP再送信装置は、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングを前記IPパケットに含めて送信し、前記内部状態は、前記処理タイミングのカウント値である。
このように、内部状態として再生装置における処理タイミングのカウント値を各IP再送信装置間で整合させることにより、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
(4)本発明の実施の形態に係る切り替え方法は、放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおいて、前記コンテンツの再送信を運用系の前記IP再送信装置から待機系の前記IP再送信装置へ切り替える切り替え方法であって、前記運用系のIP再送信装置が受信している放送波の周波数に前記待機系のIP再送信装置が受信する放送波の周波数を合わせるステップと、前記運用系のIP再送信装置において生成される、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を前記待機系のIP再送信装置に与えるステップと、所定のタイミングにおいて、前記運用系のIP再送信装置から前記待機系のIP再送信装置へ前記コンテンツの再送信を切り替えるステップと、切り替え先の前記IP再送信装置が、与えられた前記タイミング情報に基づく前記処理タイミングを前記IPパケットに含めて送信するステップとを含む。
このような方法により、運用系のIP再送信装置の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(5)好ましくは、前記放送波に含まれる基準タイミングの情報が各前記IP再送信装置において取得され、前記タイミング情報は、前記基準タイミングに基づいて前記運用系のIP再送信装置において生成される。
このように、放送波に含まれ、各IP再送信装置において取得される基準タイミングに基づくタイミング情報を算出する方法により、運用系のIP再送信装置の時刻情報および待機系のIP再送信装置の時刻情報を容易に合わせることができる。また、運用系のIP再送信装置から待機系のIP再送信装置へのタイミング情報の伝送遅延による影響を回避することができる。
(6)本発明の実施の形態に係るIP再送信システムは、分配器から同じ放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムであって、各前記IP再送信装置から出力される前記IPパケットは、中継装置によって中継されてネットワークへ送信され、待機系の前記IP再送信装置は、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせ、前記IP再送信システムは、さらに、前記運用系のIP再送信装置および前記待機系のIP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる整合部と、前記コンテンツの再送信の切り替えとして、前記運用系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を停止させ、前記待機系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を開始させる切り替え部とを備える。
このような構成により、運用系のIP再送信装置および待機系のIP再送信装置の個体差を吸収し、各装置からの出力の元となる内部状態を整合させることができるため、たとえば、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生したり、切り替えに伴う他の装置による異常の誤検知を防いだりすることが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(7)本発明の実施の形態に係るIP再送信システムは、分配器から同じ放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置と、制御装置とを備え、各前記IP再送信装置から出力される前記IPパケットは、中継装置によって中継されてネットワークへ送信され、待機系の前記IP再送信装置は、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせ、前記待機系のIP再送信装置は、前記運用系のIP再送信装置において生成される、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を前記制御装置を介して取得し、前記制御装置は、前記コンテンツの再送信の切り替えとして、前記運用系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を停止させ、前記待機系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を開始させ、切り替え先の前記IP再送信装置は、与えられた前記タイミング情報に基づく前記処理タイミングを前記IPパケットに含めて送信する。
このような構成により、運用系のIP再送信装置の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(8)本発明の実施の形態に係るIP再送信装置は、放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおける前記IP再送信装置であって、運用系の前記IP再送信装置および待機系の前記IP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるための処理を行う処理部と、前記IPパケットを出力する出力部とを備える。
このような構成により、運用系のIP再送信装置および待機系のIP再送信装置の個体差を吸収し、各装置からの出力の元となる内部状態を整合させることができるため、たとえば、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生したり、切り替えに伴う他の装置による異常の誤検知を防いだりすることが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(9)本発明の実施の形態に係るIP再送信装置は、放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信するIP再送信システムにおけるIP再送信装置であって、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を生成するタイミング情報生成部と、前記タイミング情報生成部によって生成された前記タイミング情報を他の前記IP再送信装置に通知する通知部と、他の前記IP再送信装置から通知された前記タイミング情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記タイミング情報に基づく前記処理タイミングを含む前記IPパケットを生成して送信するパケット処理部とを備える。
このような構成により、運用系のIP再送信装置の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
(10)本発明の実施の形態に係る制御装置は、放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおける制御装置であって、待機系の前記IP再送信装置に対して、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせる命令を通知する放送波命令部と、前記運用系のIP再送信装置において生成される、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記タイミング情報を前記待機系のIP再送信装置に与える情報付与部と、所定のタイミングにおいて前記運用系のIP再送信装置が前記コンテンツの再送信を停止し、かつ所定のタイミングにおいて前記待機系のIP再送信装置が前記コンテンツの再送信を開始する命令を通知する切り替え命令部とを備える。
このような構成により、運用系のIP再送信装置の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、再生装置において、切り替え先のIP再送信装置から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。したがって、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムの構成を示す図である。
図1を参照して、IP再送信システム301は、たとえばMPEG2−TS(Moving Picture Experts Group 2 Transport Stream)およびH.264規格に従うIP再送信システムであり、複数のIP再送信装置101と、1または複数の制御装置151と、分配器152と、L2スイッチ153,154,155とを備える。なお、IP再送信システム301は、他の規格に従うIP再送信システムであってもよい。
図1では、一例として、運用系として15台のIP再送信装置101と、予備系として2台のIP再送信装置101と、運用系および予備系として2台の制御装置151とが設けられている。なお、L2スイッチ153,154,155は、1つの装置または複数の装置で実現される。
IP再送信装置101は、放送波を受信し、受信した放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する。より詳細には、分配器152は、アンテナにおいて受信された放送信号を各IP再送信装置101へ分配する。
IP再送信装置101は、分配器152から受けた放送信号からコンテンツ情報を抽出し、抽出したコンテンツ情報をたとえば分割して含む複数のIPパケットを、L2スイッチ155およびIP網401経由で各IP−STB171へマルチキャストする。すなわち、各IP再送信装置101から出力されるIPパケットは、中継装置の一例であるL2スイッチ155によって中継されてIP網401へ送信される。たとえば、IP再送信装置101は、コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数のIPパケットに含めて再送信する。
IP−STB171は、コンテンツの再生装置の一例であり、IP網401から受信したIPパケットからコンテンツ情報を抽出し、テレビジョン装置(TV)172において再生する。
IP再送信装置101は、対応の局のSI情報をL2スイッチ153経由で全局SI(Service Information)サーバ161へ送信する。
また、IP再送信装置101は、分配器152から受けた放送信号から緊急警報等の緊急情報を抽出し、L2スイッチ153経由で緊急警報サーバ162へ送信する。
制御装置151は、L2スイッチ153経由でIP再送信装置101と情報を送受信することにより、IP再送信装置101の設定および監視等を行う。
制御装置151は、L2スイッチ154経由で鍵サーバ163から鍵情報を取得し、L2スイッチ153経由で各IP再送信装置101に与える。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるIP再送信装置の構成を示す図である。
図2を参照して、IP再送信装置101は、チューナ11と、デスクランブル部12と、トランスコード部13と、多重化部14と、TTS(Timestamped TS)処理部(パケット処理部)15と、スクランブル部16と、IP変換部(出力部)17と、制御部(タイミング情報生成部、通知部および取得部)18と、カウンタ19と、スイッチ回路20とを備える。
制御部18は、IP再送信装置101における各ユニットの設定および監視等を行い、また、制御装置151と各種情報の送受信を行う。
チューナ11は、分配器152から受けた放送信号のうち、制御部18から指定された周波数の放送信号に対してOFDM復調処理等の所定の信号処理を行って映像データおよび音声データを含むTSパケットの多重化信号を抽出し、抽出した多重化信号をデスクランブル部12へ出力する。
デスクランブル部12は、チューナ11から受けた多重化信号にデスクランブル処理を行い、処理後の映像データを含むTSパケットをトランスコード部13へ出力し、また、処理後の音声データまたはその他のデータを含むTSパケットを多重化部14へ出力する。
トランスコード部13は、デスクランブル部12から受けたTSパケットに含まれるMPEG2規格に従う映像データをH.264規格に従う映像データにトランスコードし、トランスコード後の映像データを含むTSパケットを多重化部14へ出力する。
多重化部14は、トランスコード部13およびデスクランブル部12から受けた各TSパケットを時間軸方向に多重化して出力する。
TTS処理部15は、多重化部14から受けた各TSパケットにタイムスタンプを含むヘッダを付加することによりTTSパケットを作成してスクランブル部16へ出力する。
ここで、タイムスタンプは、コンテンツの再生装置における処理タイミングの一例である。たとえば、IP再送信装置101は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を処理タイミングとする。この処理タイミングは、IP−STB171におけるTSパケットの処理タイミングである。
具体的には、タイムスタンプは、IP−STB171においてTSパケットをデコーダへ投入すべきタイミングであり、たとえばIP再送信装置101における27MHzのクロックのタイミングに従って動作するカウンタ19のカウント値である。当該クロックは、各IP再送信装置101間で非同期である。
タイムスタンプを用いることにより、IP−STB171は、ネットワークにおける各IPパケットの伝送時間の揺らぎを吸収して、適切なタイミングでTSパケットを処理し、コンテンツ情報を良好に再生することができる。
スクランブル部16は、制御部18経由で制御装置151から取得した鍵情報を用いて、TTS処理部15から受けた各TTSパケットに含まれる各種情報にスクランブル処理を行い、スクランブル処理後のTTSパケットをIP変換部17へ出力する。
IP変換部17は、スクランブル部16から受けた1または複数のTTSパケットをIPパケットに含め、スイッチ回路20経由でL2スイッチ155へ出力する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムによるIP再送信装置の切り替え時の処理を示す図である。
IP再送信システム301において、整合部は、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる。この整合部は、たとえば、IP再送信装置101における制御部18およびTTS処理部15、ならびに制御装置151における後述する取得部32および情報付与部33に相当する。
また、切り替え部は、コンテンツの再送信の切り替えとして、運用系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を停止させ、待機系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を開始させる。この切り替え部は、たとえば、制御装置151における後述する切り替え命令部34に相当する。
IP再送信装置101において、処理部は、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるための処理を行う。この処理部は、たとえば、IP再送信装置101における制御部18およびTTS処理部15に相当する。
たとえば、上記内部状態は、コンテンツの再生装置における処理タイミングのカウント値、具体的にはIP−STB171におけるTSパケットの処理タイミングのカウント値である。
より詳細には、図2および図3を参照して、放送信号には、PCR(Program Clock Reference)パケットが含まれる。PCRパケットは、基準タイミングの一例であるPCRを含むTSパケットである。PCRは、放送波の送信装置における27MHzのクロックのタイミングに従うカウント値であり、IP再送信装置101およびIP−STB171のクロックを、放送波の送信装置におけるクロックと同期させるために用いられる。PCRは、各IP再送信装置101において取得される。
IP再送信装置101における制御部18は、IP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報を生成し、他のIP再送信装置101に通知することができる。たとえば、タイミング情報は、基準タイミングに基づいて運用系のIP再送信装置101において生成される。より詳細には、制御部18は、自己のIP再送信装置101における基準タイミングと処理タイミングとの差分を示すタイミング情報を生成する。
具体的には、制御部18は、たとえば、基準タイミングとしてPCR、および処理タイミングとしてタイムスタンプをTTS処理部15から取得し、両者の差分Δtを算出する。この場合、タイミング情報は、処理タイミングであるタイムスタンプに関する差分Δtである。
たとえば、制御部18は、差分Δtを継続して出力する論理回路を有する。制御部18は、算出した差分Δtを制御装置151へ送信する。なお、制御部18は、放送波に複数種類のPCRが含まれる場合、PCRごとに差分Δtを算出する。
制御装置151は、運用系のIP再送信装置101から受信した差分Δtを待機系のIP再送信装置101へ送信する。
待機系のIP再送信装置101において、制御部18は、運用系のIP再送信装置101から通知されたタイミング情報を取得する。
TTS処理部15は、制御部18によって取得されたタイミング情報に基づく処理タイミングを含むIPパケットを生成して送信する。たとえば、制御部18は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を処理タイミングとし、タイミング情報に基づいて処理タイミングを補正する。
より詳細には、制御部18は、制御装置151から受信した差分Δtを用いて、たとえばカウンタ19のカウント値を補正する。具体的には、制御部18は、PCRに差分Δtを加算した値を、プリセット値としてカウンタ19に設定する。
これにより、TTS処理部15は、多重化部14から受けたPCRパケットに含まれるPCRと同じ速度のクロックのタイミングに従ってカウントアップするカウント値に、制御部18から通知された差分Δtを加算した値をタイムスタンプとして用いて、TTSパケットを作成する。すなわち、運用系のIP再送信装置101におけるタイムスタンプ値と待機系のIP再送信装置101におけるタイムスタンプ値とを合わせることができる。
ここで、IP−STB171は、受信したTTSパケットを蓄積するバッファを備えており、IP網401等におけるIPパケットの伝送遅延の揺らぎを吸収可能である。そして、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の両者のタイムスタンプカウンタ値がほぼ同じ値で推移することより、IP−STB171は、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるTTSパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
また、分配器152によって分配された放送信号に含まれるPCRに差分Δtを加算する構成により、制御装置151を経由する運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101への差分Δtの伝送遅延による影響を回避することができる。
[動作の流れ]
次に、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるIP再送信装置の切り替え動作の流れについて説明する。
IP再送信システム301における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムによるIP再送信装置の切り替え処理のシーケンスの一例を示す図である。
図4を参照して、IP再送信装置101であるIP再送信装置101AおよびIP再送信装置101Bがそれぞれ運用系および待機系である状況において、まず、制御装置151は、IP再送信装置101Aのエラーを検知し(ステップS1)、待機指示をIP再送信装置101Aへ送信する(ステップS2)。
IP再送信装置101Aは、制御装置151から待機指示を受信して、たとえばスイッチ回路20をオフすることによりIPパケット、SI情報および緊急警報の送信を停止し、待機系となる(ステップS3)。
次に、制御装置151は、運用指示をIP再送信装置101Bへ送信する(ステップS4)。
次に、IP再送信装置101Bは、制御装置151から運用指示を受信して、受信する放送波の周波数を、IP再送信装置101Aが受信している放送波の周波数に合わせる。そして、IP再送信装置101Bは、たとえばスイッチ回路20をオンすることによりIPパケット、SI情報および緊急警報の送信を開始し、運用系となる(ステップS5)。
次に、IP再送信装置101Aの交換または修理等が完了すると、制御装置151は、たとえば作業者の操作による切り替え指示を受け付ける(ステップS6)。
次に、IP再送信システム301は、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる。
すなわち、まず、制御装置151は、タイミング情報要求をIP再送信装置101Bへ送信する。ここで、放送波に複数種類のPCRが含まれる場合、制御装置151は、対象のPCRに対応するPID(Packet Identification)をタイミング情報要求に含める(ステップS7)。
次に、IP再送信装置101Bは、制御装置151からタイミング情報要求を受信して、タイミング情報すなわち最新の差分Δtを取得し、制御装置151へ送信する(ステップS8)。
次に、制御装置151は、IP再送信装置101Bから受信したタイミング情報をIP再送信装置101Aへ送信する。ここで、放送波に複数種類のPCRが含まれる場合、制御装置151は、対象のPCRに対応するPIDをタイミング情報とともにIP再送信装置101Aへ送信する(ステップS9)。
次に、待機系のIP再送信装置101Aは、運用系のIP再送信装置101Bにおいて生成される、IP−STB171における処理タイミングに関する情報を制御装置151を介して取得する。より詳細には、IP再送信装置101Aは、制御装置151からタイミング情報を受信し、受信したタイミング情報に基づいて調整処理、たとえば上述のようなカウンタ19のカウント値の補正を行い(ステップS10)、ACKを制御装置151へ送信する(ステップS11)。
次に、制御装置151は、運用系のIP再送信装置101Bから待機系のIP再送信装置101Aへコンテンツの再送信を切り替える。すなわち、制御装置151は、IP再送信装置101AからACKを受信して、所定の切り替えタイミングをIP再送信装置101AおよびIP再送信装置101Bに通知する。具体的には、制御装置151は、切り替えタイミングを示すタイムスタンプ値をIP再送信装置101AおよびIP再送信装置101Bに通知する。ここで、制御装置151は、IP再送信装置101Aの送信停止タイミングとIP再送信装置101Bの送信開始タイミングとの間で時間調整が必要な場合、各IP再送信装置101へ送信するタイムスタンプ値を調整して異なるタイムスタンプ値を通知してもよい。すなわち、上記所定タイミングは、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101で異なってもよい(ステップS12およびS14)。
次に、IP再送信装置101AおよびIP再送信装置101Bは、制御装置151からタイムスタンプ値の通知を受けると、ACKを制御装置151へ送信する(ステップS13およびS15)。
次に、所定のタイミングすなわち制御装置151から通知されたタイムスタンプ値のタイミングにおいて、IP再送信装置101Bは、IPパケット、SI情報および緊急警報の送信を停止し、待機系となる(ステップS16)。
また、所定のタイミングすなわち制御装置151から通知されたタイムスタンプ値のタイミングにおいて、IP再送信装置101Aは、IPパケット、SI情報および緊急警報の送信を開始し、運用系となる。すなわち、IP再送信装置101Aは、制御装置151から通知されたタイミング情報に基づく処理タイミングをIPパケットに含めて送信する。より詳細には、IP再送信装置101Aは、制御装置151から通知された差分Δt、およびPCRに基づくタイムスタンプをTTSパケットに含めて送信する(ステップS17)。
なお、ここでは、IP再送信システム301が、IP再送信装置101AからIP再送信装置101Bへの切り替えが行われ、IP再送信装置101Aの交換または修理等が完了した後、運用系のIP再送信装置101Bから待機系のIP再送信装置101Aへの切り替えが行われる際に差分Δtの伝達およびタイムスタンプの調整等のタイミング整合処理を行う例を示したが、これに限定するものではない。
IP再送信システム301は、所定のタイミングにおいて運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101への切り替えが行われる際に上記タイミング整合処理を行う構成であればよく、たとえば、エラーが検知された運用系のIP再送信装置101Aから待機系のIP再送信装置101Bへの切り替えが所定のタイミングにおいて行われる際に上記タイミング整合処理を行う構成であってもよい。
また、制御装置151は、切り替えタイミングをタイムスタンプ値を用いて指定する構成に限らず、PCRを用いて指定してもよい。ただし、制御装置151が、切り替えタイミングをタイムスタンプを用いて指定する構成により、放送波により伝送されるPCRを用いる構成と比べて、IP再送信装置101においてタイミングをより確実に把握し、より安定した切り替えを行うことができる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムにおける制御装置の構成を示す図である。
図5を参照して、制御装置151は、放送波命令部31と、取得部32と、情報付与部33と、切り替え命令部34とを備える。
放送波命令部31は、待機系のIP再送信装置101に対して、受信する放送波の周波数を、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に合わせる命令たとえば上述の運用指示を通知する。
取得部32は、たとえば上述のタイミング情報要求を送信することにより、運用系のIP再送信装置101において生成される、コンテンツの再生装置たとえばIP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報たとえばタイムスタンプに関する差分Δtを取得する。
情報付与部33は、取得部32によって取得されたタイミング情報を待機系のIP再送信装置101に与える。
切り替え命令部34は、所定のタイミングにおいて運用系のIP再送信装置101がコンテンツの再送信を停止し、かつ所定のタイミングにおいて待機系のIP再送信装置101がコンテンツの再送信を開始する命令たとえば上述の切り替えタイミングを通知する。当該所定のタイミングは、たとえば上述のように処理タイミングを用いて指定されるタイミングである。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるIP再送信装置の変形例の構成を示す図である。
IP再送信装置101の変形例は、放送波に含まれる基準タイミングたとえばPCRの情報をIPパケットに含めて再送信する。
より詳細には、図6を参照して、IP再送信装置101の変形例は、図2に示すIP再送信装置101と比べて、さらに、カウンタ21を備える。
多重化部14は、デスクランブル部12から受けたPCRパケットに含まれるPCRを、たとえば映像データを含むTSパケットに所定周期で含めてTTS処理部15へ出力する。これにより、PCRパケットを別個に出力する構成と比べて、パケットの伝送量を低減することができる。
より詳細には、カウンタ21は、たとえば、カウンタ19と同様に、IP再送信装置101における自走クロックである27MHzのクロックのタイミングに従って動作する。カウンタ21は、所定周期でパルスを生成して多重化部14へ出力する。
多重化部14は、カウンタ21からパルスを受けると、TSパケットに最新のPCRを含めてTTS処理部15へ出力する。
なお、多重化部14は、PCRを、たとえば音声データを含むTSパケットに含めて所定周期で出力してもよいし、PCRパケット自体を所定周期で出力してもよい。
ところで、運用系および予備系の複数の配信装置が設けられる放送システムにおいて、配信装置は、パケットを処理すべきタイミングの情報を当該パケットに含めて送信する場合がある。運用系の配信装置の保守交換を行う状況において、たとえば、24時間放送が行われる場合、放送出力を停止することは困難である。このため、運用系の配信装置の保守交換等のために当該配信装置の出力を停止し、予備系の配信装置へ配信を切り替える必要があり、再生装置が受信するパケットに含まれる上記情報が乱れると、コンテンツを良好に再生することが困難となる。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る切り替え方法は、コンテンツの再送信を運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101へ切り替える切り替え方法である。まず、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に待機系のIP再送信装置101が受信する放送波の周波数を合わせる。次に、運用系のIP再送信装置101において生成される、コンテンツの再生装置たとえばIP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報たとえばタイムスタンプに関する差分Δtを待機系のIP再送信装置101に与える。次に、所定のタイミングにおいて、運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101へコンテンツの再送信を切り替える。次に、切り替え先のIP再送信装置101が、与えられたタイミング情報に基づく当該処理タイミングをIPパケットに含めて送信する。
このような方法により、運用系のIP再送信装置101の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置101の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるTTSパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係る切り替え方法では、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る切り替え方法では、放送波に含まれる基準タイミングたとえばPCRの情報が各IP再送信装置101において取得される。差分Δtは、PCRに基づいて運用系のIP再送信装置101において生成される。
このように、分配器152によって分配された放送信号に含まれるPCRに基づく差分Δtを算出する方法により、運用系のIP再送信装置101のタイムスタンプ値および待機系のIP再送信装置101のタイムスタンプ値を容易に合わせることができる。また、制御装置151を経由する運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101への差分Δtの伝送遅延による影響を回避することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムでは、IP再送信装置101は、分配器152から同じ放送波を受信し、放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する。各IP再送信装置101から出力されるIPパケットは、中継装置たとえばL2スイッチ155によって中継されてネットワークへ送信される。待機系のIP再送信装置101は、受信する放送波の周波数を、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に合わせる。待機系のIP再送信装置101は、運用系のIP再送信装置101において生成される、コンテンツの再生装置たとえばIP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報たとえばタイムスタンプに関する差分Δtを制御装置151を介して取得する。制御装置151は、コンテンツの再送信の切り替えとして、運用系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を停止させ、待機系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を開始させる。切り替え先のIP再送信装置101は、与えられたタイミング情報に基づく処理タイミングをIPパケットに含めて送信する。
すなわち、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信装置では、制御部18は、コンテンツの再生装置たとえばIP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報たとえばタイムスタンプに関する差分Δtを生成する。制御部18は、生成したタイミング情報を他のIP再送信装置101に通知する。制御部18は、他のIP再送信装置101から通知されたタイミング情報を取得する。TTS処理部15は、制御部18によって取得されたタイミング情報に基づく処理タイミングを含むIPパケットを生成して送信する。
このような構成により、運用系のIP再送信装置101の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置101の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるTTSパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムおよびIP再送信装置では、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る制御装置では、放送波命令部31は、待機系のIP再送信装置101に対して、受信する放送波の周波数を、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に合わせる命令を通知する。取得部32は、運用系のIP再送信装置101において生成される、コンテンツの再生装置たとえばIP−STB171における処理タイミングに関するタイミング情報たとえばタイムスタンプに関する差分Δtを取得する。情報付与部33は、取得部32によって取得されたタイミング情報を待機系のIP再送信装置101に与える。そして、切り替え命令部34は、所定のタイミングにおいて運用系のIP再送信装置101がコンテンツの再送信を停止し、かつ所定のタイミングにおいて待機系のIP再送信装置101がコンテンツの再送信を開始する命令を通知する。
このような構成により、運用系のIP再送信装置101の出力停止のタイミングおよび待機系のIP再送信装置101の出力開始のタイミングを単に合わせて切り替える場合と比べて、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるTTSパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係る制御装置では、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムでは、IP再送信装置101は、分配器152から同じ放送波を受信し、放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する。各IP再送信装置101から出力されるIPパケットは、中継装置たとえばL2スイッチ155によって中継されてネットワークへ送信される。待機系のIP再送信装置101は、受信する放送波の周波数を、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に合わせる。整合部は、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる。切り替え部は、コンテンツの再送信の切り替えとして、運用系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を停止させ、待機系のIP再送信装置101に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を開始させる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信装置では、処理部は、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるための処理を行う。そして、IP変換部17は、出力部として当該IPパケットを出力する。
このような構成により、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の個体差を吸収し、各装置からの出力の元となる内部状態を整合させることができるため、たとえば、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムおよびIP再送信装置では、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る切り替え方法は、コンテンツの再送信を運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101へ切り替える切り替え方法である。まず、運用系のIP再送信装置101が受信している放送波の周波数に待機系のIP再送信装置101が受信する放送波の周波数を合わせる。次に、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる。次に、所定のタイミングにおいて、運用系のIP再送信装置101から待機系のIP再送信装置101へコンテンツの再送信を切り替える。
このような方法により、運用系のIP再送信装置101および待機系のIP再送信装置101の個体差を吸収し、各装置からの出力の元となる内部状態を整合させることができるため、たとえば、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるIPパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係る切り替え方法では、コンテンツの送信装置を切り替え可能な構成において、再生装置における安定したコンテンツ再生を実現することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システム、IP再送信装置および切り替え方法では、IP再送信装置101は、コンテンツの再生装置における処理タイミング、たとえばIP−STB171におけるTSパケットの処理タイミングであるタイムスタンプをIPパケットに含めて送信する。上記内部状態は、タイムスタンプのカウント値である。
このように、内部状態としてタイムスタンプ値を各IP再送信装置101間で整合させることにより、IP−STB171において、切り替え先のIP再送信装置101から伝送されるTSパケットを安定して処理し、コンテンツを良好に再生することが可能となる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係るIP再送信システムと比べて監視機能を追加したIP再送信システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係るIP再送信システムと同様である。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システムの構成を示す図である。
図7を参照して、IP再送信システム302は、本発明の第1の実施の形態に係るIP再送信システムと比べて、さらに、監視装置164を備える。
監視装置164は、L2スイッチ155経由でIP再送信装置101の出力を監視し、異常を検知する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるパケットの伝送の一例を示す図である。
図8を参照して、映像データを含むTSパケットである映像パケット、音声データを含むTSパケットである音声パケット、およびPCRパケットが放送信号により各IP再送信装置101へ伝送される。
また、映像データを含むTTSパケットである映像パケット、音声データを含むTTSパケットである音声パケット、ならびに映像データおよびPCRを含むTTSパケットである映像PCRパケットが、IPパケットにより運用系のIP再送信装置101からL2スイッチ155へ伝送される。
たとえば、放送信号により伝送されるPCRパケットの送出周期は100msであり、IP再送信装置101からの映像PCRパケットの送出周期は80msである。
前述のように、IP再送信装置101の変形例では、映像PCRパケットは自走クロックで動作するカウンタ21のタイミングに従って所定周期で送出される。このため、経時変化、あるいは装置の起動タイミングの相違により、各IP再送信装置101からの映像PCRパケットの送出周期は一定である一方で位相が異なる場合が多い。
このため、図8に示すように、運用系のIP再送信装置101Bから待機系のIP再送信装置101Aへの切り替えタイミングにおいて、映像PCRパケットの送出周期に乱れが生じる。監視装置164がたとえばIP再送信装置101からの映像PCRパケットの送出周期を監視している場合、監視装置164が異常を誤検知してしまう可能性がある。
そこで、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システムでは、以下のような構成および動作により、このような課題を解決する。
すなわち、IP再送信システム302において、整合部は、運用系のIP再送信装置111および待機系のIP再送信装置111の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる。この整合部は、たとえば、IP再送信装置111における制御部18、TTS処理部15および多重化部14、ならびに制御装置151における取得部32および情報付与部33に相当する。
切り替え部は、コンテンツの再送信の切り替えとして、運用系のIP再送信装置111に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を停止させ、待機系のIP再送信装置111に所定のタイミングにおいてコンテンツの再送信を開始させる。この処理部は、たとえば、制御装置151における切り替え命令部34に相当する。
IP再送信装置111において、処理部は、運用系のIP再送信装置111および待機系のIP再送信装置111の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるための処理を行う。この処理部は、たとえば、IP再送信装置111における制御部18、TTS処理部15および多重化部14に相当する。
たとえば、上記内部状態は、基準タイミングたとえばPCRの情報のIP再送信装置101からの出力タイミングである。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるIP再送信装置の他の例の構成を示す図である。
図9を参照して、IP再送信装置111は、図6に示すIP再送信装置101の変形例と比べて、カウンタ21を備えない構成である。
多重化部14は、カウンタ19のカウント値を参照することにより、映像PCRパケットを所定周期でTTS処理部15へ出力する。より詳細には、多重化部14は、一定間隔の当該カウント値で映像PCRパケットを出力する。
IP再送信装置101と同様に、運用系のIP再送信装置111におけるカウンタ19のカウント値、および待機系のIP再送信装置111におけるカウンタ19のカウント値は、ほぼ同じ値で推移する。このため、各IP再送信装置111からの映像PCRパケットの送出タイミングを合わせることができ、映像PCRパケットの送出周期の位相を合わせることができる。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システムにおけるパケットの伝送の他の例を示す図である。
図10を参照して、多重化部14は、カウンタ19のカウント値が、たとえば、0x200000(「0x」は16進数表記)、0x400000、0x600000、および0x800000になるタイミングにおいて映像PCRパケットをTTS処理部15へ出力する。カウンタ19が27MHzのクロックのタイミングに従って動作する場合、映像PCRパケットは77.6ms周期で送出される。
これにより、図10に示すように、運用系のIP再送信装置111Bから待機系のIP再送信装置111Aへの切り替えタイミングにおいて、映像PCRパケットの送出周期に乱れが生じず、監視装置164は、切り替えタイミングの前後においても所定周期の映像PCRパケットが送出されている状態を確認することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係るIP再送信システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
また、本発明の第2の実施の形態に係るIP再送信システム、IP再送信装置および切り替え方法では、放送波に含まれる基準タイミングたとえばPCRの情報が各IP再送信装置101において取得される。IP再送信装置101は、PCRの情報をIPパケットに含めて再送信する。上記内部状態は、PCRの情報のIP再送信装置101からの出力タイミングである。
このように、内部状態としてPCRの送出タイミングを各IP再送信装置111間で整合させることにより、たとえば、切り替えに伴う監視装置164による異常の誤検知を防ぐことができる。
なお、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るIP再送信システムでは、運用系のIP再送信装置および待機系のIP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態として、それぞれ、タイムスタンプ値およびPCRの出力タイミングを各IP再送信装置間で整合させる構成であるとしたが、これに限定するものではない。本発明の実施の形態に係るIP再送信システムは、時間の経過とともに変化するか、あるいは起動タイミング等により変動することにより、各IP再送信装置間で個体差の生じる他の内部状態を整合させる構成であってもよい。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
分配器から同じ放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置と、
制御装置とを備え、
各前記IP再送信装置から出力される前記IPパケットは、中継装置によって中継されてネットワークへ送信され、
待機系の前記IP再送信装置は、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせ、
前記待機系のIP再送信装置は、前記運用系のIP再送信装置において生成される、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を前記制御装置を介して取得し、
前記制御装置は、所定のタイミングにおいて、前記運用系のIP再送信装置に前記コンテンツの再送信を停止させ、前記待機系のIP再送信装置に前記コンテンツの再送信を開始させ、
前記待機系のIP再送信装置は、与えられた前記タイミング情報に基づく前記処理タイミングを前記IPパケットに含めて送信し、
前記所定のタイミングは、前記処理タイミングを用いて指定されるタイミングであり、
前記運用系のIP再送信装置は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を前記処理タイミングとし、
前記タイミング情報は、前記運用系のIP再送信装置における前記放送波に含まれる基準タイミングと前記処理タイミングとの差分を示し、
前記待機系のIP再送信装置は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を前記処理タイミングとし、前記タイミング情報に基づいて前記処理タイミングを補正し、
前記IP再送信装置は、前記コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数の前記IPパケットに含めて再送信し、
前記処理タイミングは、前記再生装置における前記TSパケットの処理タイミングである、IP再送信システム。
[付記2]
放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信するIP再送信システムにおけるIP再送信装置であって、
前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を生成するタイミング情報生成部と、
前記タイミング情報生成部によって生成された前記タイミング情報を他の前記IP再送信装置に通知する通知部と、
他の前記IP再送信装置から通知された前記タイミング情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記タイミング情報に基づく前記処理タイミングを含む前記IPパケットを生成して送信するパケット処理部とを備え、
前記所定のタイミングは、前記処理タイミングを用いて指定されるタイミングであり、
前記IP再送信装置は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を前記処理タイミングとし、
前記タイミング情報は、前記IP再送信装置における前記放送波に含まれる基準タイミングと前記処理タイミングとの差分を示し、
前記IP再送信装置は、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値を前記処理タイミングとし、前記タイミング情報に基づいて前記処理タイミングを補正し、
前記パケット処理部は、前記コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数の前記IPパケットに含めて再送信し、
前記処理タイミングは、前記再生装置における前記TSパケットの処理タイミングである、IP再送信装置。
[付記3]
放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおける制御装置であって、
待機系の前記IP再送信装置に対して、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせる命令を通知する放送波命令部と、
前記運用系のIP再送信装置において生成される、前記コンテンツの再生装置における処理タイミングに関するタイミング情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記タイミング情報を前記待機系のIP再送信装置に与える情報付与部と、
所定のタイミングにおいて前記運用系のIP再送信装置が前記コンテンツの再送信を停止し、かつ所定のタイミングにおいて前記待機系のIP再送信装置が前記コンテンツの再送信を開始する命令を通知する切り替え命令部とを備え、
前記所定のタイミングは、前記処理タイミングを用いて指定されるタイミングである、
前記処理タイミングは、前記運用系のIP再送信装置における、自走クロックのタイミングに従って動作するカウンタのカウント値であり、
前記タイミング情報は、前記運用系のIP再送信装置における前記基準タイミングと前記処理タイミングとの差分を示し、
前記IP再送信装置は、前記コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数の前記IPパケットに含めて再送信し、
前記処理タイミングは、前記再生装置における前記TSパケットの処理タイミングである、制御装置。
[付記4]
分配器から同じ放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムであって、
各前記IP再送信装置から出力される前記IPパケットは、中継装置によって中継されてネットワークへ送信され、
待機系の前記IP再送信装置は、受信する放送波の周波数を、運用系の前記IP再送信装置が受信している放送波の周波数に合わせ、
前記IP再送信システムは、さらに、
前記運用系のIP再送信装置および前記待機系のIP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させる整合部と、
前記コンテンツの再送信の切り替えとして、前記運用系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を停止させ、前記待機系のIP再送信装置に所定のタイミングにおいて前記コンテンツの再送信を開始させる切り替え部とを備え、
前記IP再送信装置は、前記コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数の前記IPパケットに含めて再送信し、
前記内部状態は、PCRの情報を含む前記IPパケットの前記IP再送信装置からの出力タイミングであるか、または前記IPパケットに含められるタイムスタンプのカウント値である、IP再送信システム。
[付記5]
放送波を受信し、前記放送波に含まれるコンテンツをIPパケットに含めて再送信する複数のIP再送信装置を備えるIP再送信システムにおける前記IP再送信装置であって、
運用系の前記IP再送信装置および待機系の前記IP再送信装置の各々からの出力の元となる内部状態であって個体差の生じる内部状態を整合させるための処理を行う処理部と、
前記IPパケットを出力する出力部とを備え、
前記IP再送信装置は、前記コンテンツが複数に分割された情報を含む複数のTSパケットを1または複数の前記IPパケットに含めて再送信し、
前記内部状態は、PCRの情報を含む前記IPパケットの前記IP再送信装置からの出力タイミングであるか、または前記IPパケットに含められるタイムスタンプのカウント値である、IP再送信装置。