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JP6904698B2 - 分岐サドル継手 - Google Patents
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Description

この発明は分岐サドル継手に関し、特にたとえば、合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために本管の外周面に電気融着接合される、分岐サドル継手に関する。
従来、合成樹脂製の水道配水管の本管から分岐を取り出すための管の分岐方法として、EFサドル継手およびEFサドル付分水栓などの電気融着接合タイプの分岐サドル継手を使用した方法が公知である。
たとえば、特許文献1には、従来の分岐サドル継手の一例が開示されている。特許文献1の分岐サドル継手は、本管の外周面に融着接合されるサドル部と、サドル部から突出する分岐管部(分岐部本体および分岐管接続部)とを有している。サドル部は、本管の外径と略同じ大きさの内径を有する半円筒状に形成される。
上述のような分岐サドル継手を本管に対して融着接合する際には、本管に分岐サドル継手を載置し、チェーンクランプ等の固定具を用いて、本管の外周面とサドル部の内周面とが密着するように固定する。そして、サドル部内に埋設した電熱線に通電して発熱させ、本管の外周面とサドル部の内周面とを融着接合する。
特開2015−215044号公報
電気融着接合タイプの分岐サドル継手では、融着不良を防止するためには、通電作業中において、本管の外周面とサドル部の内周面とを適切に密着させた状態で固定しておくことが重要である。このため、本管の外周面に対してサドル部の内周面をより安定的に密着させて固定できる分岐サドル継手が望まれる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、分岐サドル継手を提供することである。
この発明の他の目的は、本管に対してサドル部を安定的に密着させて固定することができ、本管とサドル部とを適切に融着接合できる、分岐サドル継手を提供することである。
第1の発明は、合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために本管の外周面に電気融着接合される分岐サドル継手であって、分岐孔を有する湾曲板状のサドル部、および分岐孔の周縁部から立ち上がる分岐管部を備え、分岐サドル継手を本管に載置した状態においてサドル部の内周面と本管の外周面との間に隙間が形成されるように、サドル部は、本管の外径よりも小さい内径を有し、サドル部の周方向中心部における隙間の大きさは、5mm以上25mm以下の範囲であり、本管の外周面に密着させたときのサドル部の内周面の中心角は、45度以上110度以下の範囲であり、さらに、サドル部は、電熱線が埋設される電熱線部と、電熱線部の内側に配置される第1コールドゾーンと、電熱線部の外側に配置される第2コールドゾーンとを有し、サドル部の中心角に対する第2コールドゾーンの中心角の割合は、15%以上35%以下の範囲である、分岐サドル継手である。
第1の発明では、分岐サドル継手は、合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために本管の外周面に電気融着接合される継手であって、分岐孔を有する湾曲板状のサドル部と、分岐孔の周縁部から立ち上がる分岐管部とを備える。そして、サドル部の内径は、本管の外径よりも小さく設定される。つまり、サドル部の内周面の曲率半径は、本管の外周面の曲率半径よりも小さく、分岐サドル継手を本管に載置した状態では、サドル部の内周面と本管の外周面との間に隙間が形成される。また、この隙間の大きさ(高さ)は、サドル部の周方向中心部において、5mm以上25mm以下の範囲に設定される。
また、サドル部の内周面の中心角は、本管の外周面に密着させたときに、45度以上110度以下の範囲となるように設定される。
さらに、サドル部は、電熱線が埋設される電熱線部を有し、電熱線部の内側および外側には、融着時における溶融樹脂のはみ出しを防止するためコールドゾーンが形成される。すなわち、サドル部は、電熱線部の内側に第1コールドゾーンを有し、電熱線部の外側に第2コールドゾーンを有する。そして、サドル部の中心角に対して第2コールドゾーンの中心角が占める割合は、15%以上35%以下の範囲に設定される。
分岐サドル継手のサドル部と本管とを融着接合するときには、サドルクランプ等の固定具を用いて、サドル部を押し広げるようにして本管に密着させて固定する。このとき、拡径方向に変形されたサドル部には、縮径方向(つまり本管を押圧する方向)に復元力が作用して、サドル部が本管を抱き込む状態となる。
第1の発明によれば、サドル部を押し広げるようにして本管に密着させたときに、サドル部が本管を抱き込む状態となるので、本管に対してサドル部を安定的に密着させて固定することができ、本管とサドル部とを適切に融着接合できる。
また、の発明によれば、サドル部の破損を防止しつつ、本管に対してサドル部を安定的に密着させることができる。
さらに、の発明によれば、製品の低コスト化および低重量化を図りつつ、本管に対してサドル部を安定的に密着させることができる。
さらにまた、の発明によれば、溶融樹脂のはみ出しを適切に防止しつつ、製品の低コスト化および低重量化を図ることができる。
この発明によれば、サドル部を押し広げるようにして本管に密着させたときに、サドル部が本管を抱き込む状態となるので、本管に対してサドル部を安定的に密着させて固定することができ、本管とサドル部とを適切に融着接合できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である分岐サドル継手を本管に取り付けた様子を示す断面図である。 図1の分岐サドル継手を示す正面図である。 図1の分岐サドル継手を示す平面図である。 図1の分岐サドル継手を示す右側面図である。 固定具を用いて分岐サドル継手を本管に固定した様子を示す図解図である。 分岐サドル継手を本管に載置した状態を示す図解図である。 分岐サドル継手のサドル部を本管に密着させた状態を示す図解図である。 分岐サドル継手のサドル部を示す部分断面図である。 この発明の他の実施例である分岐サドル継手を示す正面図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である分岐サドル継手10は、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の熱融着可能な合成樹脂によって形成される水道配水管の本管100から分岐管102を取り出す際に、本管100の外周面に電気融着接合されるEF(エレクトロフュージョン)サドル継手である。この分岐サドル継手10は、基本的には水道配水管を不断水分岐するための継手であるが、不断水分岐に用いることに限定されず、たとえば、新規に敷設する水道配水管の断水状態での分岐、或いは、下水管およびガス管などの分岐に用いることも可能である。
以下、図1−図4を適宜参照して、分岐サドル継手10の全体構成について説明する。図1−図4に示すように、分岐サドル継手10は、本管100と同種の熱融着可能な合成樹脂によって一体的に形成されるサドル部12および分岐管部14を備える。この実施例では、サドル部12および分岐管部14のそれぞれは、ポリエチレンによって形成される。
サドル部12は、所定の内径(曲率半径)を有する断面円弧状の湾曲板状体であり、その中央部には、平面視略真円形の分岐孔16が形成される。サドル部12の軸方向の長さは、たとえば160mmであり、その厚さは、たとえば10mmである。また、詳細は後述するように、サドル部12の内径は、取り付けられる本管100の外径よりも小さく設定される。つまり、サドル部12の内周面の曲率半径は、本管100の外周面の曲率半径よりも小さい。この実施例では、本管100の外径が250mmであるのに対して、サドル部12の内径は180mmである。
サドル部12の内周面側、すなわち本管100との接合面側には、分岐孔16を中心にして渦巻き状または葛折り状などの任意の形状に配置された電熱線が埋設される。電熱線の両端部は、サドル部12の外周面から突出して形成される電源接続端子20に接続される。電源接続端子20は、サドル部12の軸方向両端部に配置されており、この電源接続端子20を電源に接続して、電熱線に電流を流すことによって、サドル部12および本管100の接合面の樹脂が加熱溶融される。また、サドル部12の外周面には、電源接続端子20の内側に、サドル部12および本管100の融着面同士が融着したことを示すインジケータ22が形成される。
また、サドル部12には、電熱線が埋設される電熱線部12aの内側および外側に、融着時における溶融樹脂のはみ出しを防止するためコールドゾーンが形成される。すなわち、サドル部12は、電熱線部12aと、電熱線部12aの内側(サドル部12の中央部)に配置される第1コールドゾーン12bと、電熱線部12aの外側(サドル部12の周縁部)に配置される第2コールドゾーン12cとを有する(図8参照)。
また、分岐孔16の周縁部には、サドル部12の径方向外側に向かって立ち上がる分岐管部14が形成される。分岐管部14は、サドル部12から突出する短管状の分岐部本体24と、分岐部本体24の軸方向中央部から側方に突出する短管状の分岐管接続部26とを含む。この分岐管接続部26に継手などを介して分岐管102が接続される。分岐管部14の内径は、たとえば50mmである。
分岐部本体24の上端部には、その上端開口を封止するためのキャップ30が装着される。また、分岐部本体24の内周面には、その略全体に雌ねじ部が形成され、分岐部本体24の内部には、穿孔カッタ32が軸方向(上下方向)に移動可能に設けられる。穿孔カッタ32としては、公知の穿孔カッタを適宜利用するとよく、また、穿孔カッタ32の代わりに、カッタ機能のない止水栓を設けることもできる。
続いて、このような分岐サドル継手10を用いて、不断水分岐によって本管100から分岐を取り出す管の分岐方法について説明する。
先ず、本管100に対して分岐サドル継手10を電気融着接合する。具体的には、本管100の所望の位置に分岐サドル継手10を載置し、図5に示すように、サドル押え部104およびチェーンクランプ部106を備えるサドルクランプ等の固定具108を使用して、サドル部12の外周面を上から押さえ付け、本管100の外周面とサドル部12の内周面とを密着させて固定する。そして、サドル部12内に埋設した電熱線に通電して発熱させ、本管100の外周面とサドル部12の内周面とを融着接合する。その後、分岐サドル継手10の分岐管接続部26に対して分岐管102を接続すると共に、穿孔カッタ32を用いて本管100を穿孔する。これによって、本管100と分岐管102とが分岐サドル継手10を介して連通される。
ここで、本管100と分岐サドル継手10との融着不良を防止するためには、通電作業中において、本管100の外周面とサドル部12の内周面とを適切に密着させた状態で固定しておくことが重要である。
そこで、この実施例では、サドル部12の内径を本管100の外径よりも小さく設定しておき、サドル部12を押し広げるように変形させて本管100に密着させることによって、本管100に対してサドル部12を安定的に密着させて固定することができるようにしている。すなわち、サドル部12が本管100の外径よりも小さい内径を有することによって、本管100の外周面にサドル部12の内周面を密着させるときには、サドル部12が拡径する方向に変形する。すると、密着状態のサドル部12には、サドル部12が縮径する方向、つまり本管100を押圧する方向に復元力が作用して、サドル部12が本管100を抱き込む状態となる。これにより、本管100に対してサドル部12が安定的に密着されて固定される。
この際、分岐サドル継手10を本管100に載置した状態(密着前の状態)においては、図6に示すように、サドル部12の内周面と本管100の外周面との間には隙間が形成されるが、その隙間のサドル部12の周方向中心部における大きさ(高さ)hは、5mm以上25mm以下の範囲に設定されることが好ましい。より好ましい隙間の大きさhは、10mm以上15mm以下である。この実施例では、隙間の大きさhは、11.7mmである。これは、隙間の大きさhが小さ過ぎると、本管100に対するサドル部12の挟持力が発揮され難いからである。一方、隙間の大きさhが大き過ぎると、サドル部12が変形に耐え切れずに破損してしまう恐れがあるからであり、また、隙間が残ってしまう恐れもあるからである。隙間の大きさhを5mm以上25mm以下の範囲とすることよって、サドル部12の破損を防止しつつ、本管100に対してサドル部12を安定的に密着させることができる。
また、図7に示すように、本管100の外周面に密着させたときのサドル部12の内周面の中心角θは、45度以上110度以下の範囲に設定することが好ましく、60度以上90度以下の範囲に設定することがより好ましい。この実施例では、中心角θは、71度である。これは、中心角θが小さ過ぎると、本管100に対するサドル部12の挟持力が発揮され難く、また、サドル部12を押し広げるように変形させるときに大きな力を必要とするからである。一方、中心角θが大きい、つまりサドル部12が大きいと、多くの成形樹脂材料を必要とし、また、製品の重量が大きくなることにより施工性が悪くなってしまうからである。密着時のサドル部12の内周面の中心角θを45度以上110度以下の範囲とすることによって、製品の低コスト化および低重量化(施工性の向上)を図りつつ、本管100に対してサドル部12を安定的に密着させることができる。
さらに、図8に示すように、密着前の状態におけるサドル部12の中心角をθ0とし、第2コールドゾーン12cの中心角をθ1とすると、サドル部12の中心角θ0に対して第2コールドゾーン12cの中心角θ1が占める割合は、15%以上35%以下の範囲に設定することが好ましく、15%以上25%以下に設定することがより好ましい。この実施例では、中心角θ0に対する中心角θ1の割合は、24%である。これは、中心角θ1の割合が小さ過ぎると、融着時における溶融樹脂のはみ出しを適切に防止することができないからである。一方、中心角θ1の割合が大きいと、つまり第2コールドゾーン12cが大き過ぎても、サドル部12に不必要な部分が増えて多くの成形樹脂材料を必要とするだけであり、また、製品の重量が大きくなることにより施工性が悪くなってしまうからである。中心角θ0に対する中心角θ1の割合を15%以上35%以下の範囲にすることで、溶融樹脂のはみ出しを適切に防止しつつ、製品の低コスト化および低重量化を図ることができる。
また、分岐孔16の中心角をθ2とすると、サドル部12の中心角θ0に対する分岐孔16の中心角θ2の割合は、10%以上35%以下の範囲に設定することが好ましい。この実施例では、中心角θ0に対する中心角θ2の割合は、32%である。これは、中心角θ2の割合が小さいと、サドル部12に不必要な部分が増えて多くの成形樹脂材料を必要とするだけであり、また、製品の重量が大きくなることにより施工性が悪くなってしまうからである。一方、中心角θ2の割合が大き過ぎると、融着力が不足して融着不良を生じてしまう恐れがあるからである。中心角θ0に対する中心角θ2の割合を10%以上35%以下の範囲とすることで、融着不良を防止しつつ、製品の低コスト化および低重量化を図ることができる。
以上のように、この実施例によれば、サドル部12が本管100の外径よりも小さい内径を有するので、サドル部12を押し広げるように変形させて本管100に密着させたときに、縮径する方向(本管100を押圧する方向)に作用するサドル部12の復元力によって、サドル部12が本管100を抱き込む状態となる。したがって、本管100に対してサドル部12を安定的に密着させて固定することができ、本管100とサドル部12とを適切に融着接合できる。
また、この実施例によれば、隙間の大きさhが5mm以上25mm以下の範囲となるように、本管100の外径よりもサドル部12の内径を小さく設定している。すなわち、隙間の大きさhが5mm以上25mm以下となる範囲であれば、サドル部12の内径を小さくする程度に幅を持たせることができるので、1つのサイズのサドル部12で、外径の異なる複数の本管100に対して融着可能となる。したがって、分岐サドル継手10を複数サイズの本管100に兼用することが可能となるので、分岐サドル継手10の製造コストを低減できる。
さらに、この実施例によれば、チェーンクランプ等の固定具を取り付けるための係止用突起をなくし、サドル部12の形状をシンプルなものとしたので、分岐サドル継手10の製造が容易となり、製造コストも低減される。
ただし、サドル部12の周方向両端部には、チェーンクランプ等の固定具を取り付けるための係止用突起を形成しておくこともできる。この場合には、係止用突起同士を周方向に連結するように取り付けた固定具を締め込むことによって、サドル部12の内周面と本管100の外周面とを密着させるとよい。
なお、上述の実施例では、分岐サドル継手10としてEFサドル継手を例示したが、これに限定されない。図9に示すように、分岐サドル継手10は、合成樹脂製のサドル部12に金属製の分水栓が分岐管部14として設けられた(つまり分岐管部14に分水栓を有する)、EFサドル付分水栓であってもよい。
また、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …分岐サドル継手
12 …サドル部
12a …電熱線部
12b …第1コールドゾーン
12c …第2コールドゾーン
14 …分岐管部
100 …本管
102 …分岐管

Claims (1)

  1. 合成樹脂製の本管から分岐を取り出すために前記本管の外周面に電気融着接合される分岐サドル継手であって、
    分岐孔を有する湾曲板状のサドル部、および
    前記分岐孔の周縁部から立ち上がる分岐管部を備え、
    前記分岐サドル継手を前記本管に載置した状態において前記サドル部の内周面と前記本管の外周面との間に隙間が形成されるように、前記サドル部は、前記本管の外径よりも小さい内径を有し、
    前記サドル部の周方向中心部における前記隙間の大きさは、5mm以上25mm以下の範囲であり、
    前記本管の外周面に密着させたときの前記サドル部の内周面の中心角は、45度以上110度以下の範囲であり、さらに、
    前記サドル部は、電熱線が埋設される電熱線部と、前記電熱線部の内側に配置される第1コールドゾーンと、前記電熱線部の外側に配置される第2コールドゾーンとを有し、
    前記サドル部の中心角に対する前記第2コールドゾーンの中心角の割合は、15%以上35%以下の範囲である、分岐サドル継手。
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