以下、本開示の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.画像形成装置の構成>
図1は、画像形成装置100の概念図である。この画像形成装置100は、電子写真方式のプリンタである。画像形成装置100の例としては、レーザプリンタまたはLEDプリンタが挙げられる。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1と、ドロアユニット90とを備える。ドロアユニット90は、4つの現像カートリッジ1が装着可能なフレームである。画像形成装置100は、4つの現像カートリッジ1から供給される現像剤(例えば、トナー)により、印刷用紙の記録面に画像を形成する。
図2は、ドロアユニット90および現像カートリッジ1の斜視図である。図1および図2に示すように、4つの現像カートリッジ1は、ドロアユニット90に対して、個別に交換可能である。現像カートリッジ1の交換時には、画像形成装置100の前面からドロアユニット90が引き出される。そして、ドロアユニット90に設けられた4つのスロット91において、それぞれ、現像カートリッジ1の取り外しおよび装着が行われる。ドロアユニット90は、4つの感光ドラム92を備える。感光ドラム92は、4つのスロット91の各々の底部付近に位置する。感光ドラム92は、後述の第1方向に延びる回転軸について回転可能である。
本実施形態では、1つのドロアユニット90に、4つの現像カートリッジ1が装着される。4つの現像カートリッジ1は、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)の現像剤を収容する。ただし、ドロアユニット90に装着される現像カートリッジ1の数は、1〜3つであってもよく、5つ以上であってもよい。
図1および図2に示すように、4つの現像カートリッジ1は、それぞれ、ICチップ61を有する。ICチップ61は、情報の読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。また、画像形成装置100は、制御部80を備える。ドロアユニット90に4つの現像カートリッジ1が装着されると、各現像カートリッジ1のICチップ61と、制御部80とが、それぞれ電気的に接続される。制御部80は、例えば、回路基板により構成される。制御部80は、CPUなどのプロセッサおよび各種のメモリを有する。制御部80は、プログラムに従ってプロセッサが動作することにより、画像形成装置100における諸処理を実行する。
<2.現像カートリッジの全体構成>
図3は、現像カートリッジ1の斜視図である。図3に示すように、本実施形態の現像カートリッジ1は、ケーシング10、アジテータ20、現像ローラ30、ギア部40、およびICチップアセンブリ60を有する。
ケーシング10は、現像剤を収容可能な筐体である。ケーシング10は、第1端面11と第2端面12との間で第1方向に延びる。ギア部40およびICチップアセンブリ60は、第1端面11に位置する。ケーシング10の内部には、収容室13が設けられる。現像剤は、収容室13内に収容される。ケーシング10は、開口部14を有する。開口部14は、ドロアユニット90に対する現像カートリッジ1の挿入方向におけるケーシング10の端部に位置する。収容室13と外部とは、開口部14を介して連通する。
アジテータ20は、アジテータシャフト21と撹拌羽根22とを有する。アジテータシャフト21は、第1方向に沿って延びる。撹拌羽根22は、アジテータシャフト21から径方向外側へ向けて拡がる。アジテータシャフト21の少なくとも一部と、撹拌羽根22とは、収容室13の内部に配置される。アジテータシャフト21の第1方向の一方の端部には、後述するアジテータギア44が連結される。したがって、アジテータシャフト21および撹拌羽根22は、アジテータギア44と共に回転する。撹拌羽根22が回転すると、収容室13内の現像剤が撹拌される。
現像ローラ30は、第1方向に延びる回転軸について回転可能なローラである。現像ローラ30は、ケーシング10の開口部14に配置される。本実施形態の現像ローラ30は、現像ローラ本体31と現像ローラシャフト32とを有する。現像ローラ本体31は、第1方向に延びる円筒状の部材である。現像ローラ本体31の材料には、例えば、弾性を有するゴムが用いられる。現像ローラシャフト32は、現像ローラ本体31を第1方向に貫通する円柱状の部材である。現像ローラシャフト32の材料には、金属または導電性を有する樹脂が用いられる。現像ローラ本体31は、現像ローラシャフト32に対して、相対回転不能に固定される。
現像ローラシャフト32の第1方向の一方の端部は、後述する現像ローラギア42に対して、相対回転不能に固定される。したがって、現像ローラギア42が回転すると、現像ローラシャフト32も回転し、現像ローラシャフト32と共に現像ローラ本体31も回転する。
なお、現像ローラシャフト32は、現像ローラ本体31を第1方向に貫通していなくてもよい。例えば、一対の現像ローラシャフト32が、現像ローラ本体31の第1方向の両端から、第1方向にそれぞれ延びていてもよい。
また、現像カートリッジ1は、図示を省略した供給ローラを有する。供給ローラは、現像ローラ30と収容室13との間に位置する。また、供給ローラは、第1方向に延びる回転軸について回転可能である。現像カートリッジ1が駆動力を受けると、ケーシング10内の収容室13から、供給ローラを介して、現像ローラ30の外周面に、現像剤が供給される。その際、供給ローラと現像ローラ30との間において、現像剤は摩擦帯電される。一方、現像ローラ30の現像ローラシャフト32には、バイアス電圧がかけられている。このため、現像ローラシャフト32と現像剤との間の静電気力によって、現像ローラ本体31の外周面に、現像剤が引き付けられる。
また、現像カートリッジ1は、図示を省略した層厚規制ブレードを有する。層厚規制ブレードは、現像ローラ本体31の外周面に供給された現像剤を、一定の厚みに成形する。その後、現像ローラ本体31の外周面の現像剤は、ドロアユニット90に設けられた感光ドラム92へ供給される。このとき、現像剤は、感光ドラム92の外周面に形成された静電潜像に応じて、現像ローラ本体31から感光ドラム92へ移動する。これにより、感光ドラム92の外周面において、静電潜像が可視像化される。
ギア部40は、ケーシング10の第1端面11に位置する。図3は、ギア部40が分解された状態を示す。図3に示すように、ギア部40は、カップリング41、現像ローラギア42、アイドルギア43、アジテータギア44、およびカバー45を有する。なお、図3では、各ギアの複数のギア歯の図示が省略されている。
カップリング41は、画像形成装置100から供給される駆動力を、最初に受けるギアである。カップリング41は、第1方向に延びる回転軸について回転することが可能である。カップリング41は、カップリング部411とカップリングギア412とを有する。カップリング部411およびカップリングギア412は、例えば、樹脂により一体に形成される。カップリング部411には、第1方向に凹む締結穴413が設けられている。また、カップリングギア412の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。
現像カートリッジ1が装着されたドロアユニット90が、画像形成装置100内に収納されると、画像形成装置100の駆動シャフトが、カップリング部411の締結穴413に挿入される。これにより、駆動シャフトとカップリング部411とが、相対回転不能に連結される。したがって、駆動シャフトが回転すると、カップリング部411が回転し、カップリング部411と共にカップリングギア412も回転する。
現像ローラギア42は、現像ローラ30を回転させるためのギアである。現像ローラギア42は、第1方向に延びる回転軸について回転することが可能である。現像ローラギア42の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。カップリングギア412の複数のギア歯の一部と、現像ローラギア42の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、現像ローラギア42は、現像ローラシャフト32の第1方向の端部に、相対回転不能に固定されている。このため、カップリングギア412が回転すると、現像ローラギア42が回転し、現像ローラギア42と共に現像ローラ30も回転する。
アイドルギア43は、カップリングギア412の回転をアジテータギア44に伝達するためギアである。アイドルギア43は、第1方向に延びる回転軸について回転することが可能である。アイドルギア43は、第1方向に配列された大径ギア部431および小径ギア部432を有する。小径ギア部432は、大径ギア部431とケーシング10の第1端面11との間に位置する。言い換えれば、大径ギア部431は、小径ギア部432よりも第1端面11から離れている。小径ギア部432の歯先円の径は、大径ギア部431の歯先円の径よりも小さい。大径ギア部431および小径ギア部432は、例えば、樹脂により一体に形成される。
大径ギア部431および小径ギア部432の外周部には、それぞれ、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。カップリングギア412の複数のギア歯の一部と、大径ギア部431の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、小径ギア部432の複数のギア歯の一部と、アジテータギア44の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。カップリングギア412が回転すると、大径ギア部431が回転し、大径ギア部431と共に小径ギア部432も回転する。そして、小径ギア部432の回転に伴い、アジテータギア44も回転する。
アジテータギア44は、収容室13内のアジテータ20を回転させるためのギアである。アジテータギア44は、第1方向に延びる回転軸について回転することが可能である。アジテータギア44の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。上記の通り、小径ギア部432の複数のギア歯の一部と、アジテータギア44の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、アジテータギア44は、アジテータシャフト21の第1方向の一方の端部に、相対回転不能に固定されている。このため、カップリング41からアイドルギア43を介してアジテータギア44に動力が伝達されると、アジテータギア44が回転し、アジテータギア44と共にアジテータ20も回転する。
カバー45は、ケーシング10の第1端面11に、例えばねじ止めで、固定される。カップリングギア412、現像ローラギア42、アイドルギア43、およびアジテータギア44は、第1端面11とカバー45との間に収容される。カップリング部411の締結穴413は、カバー45の外部に露出する。また、カバー45は、第1方向に延びる第1柱状突起46を有する。本実施形態のカバー45は、後述するICチップアセンブリ60のICチップホルダ62を保持するホルダカバーを兼ねている。カバー45のホルダカバーとしての構造については、後述する。
<3.ICチップアセンブリについて>
ICチップアセンブリ60は、ケーシング10の第1端面11の外側に配置される。図4は、ICチップアセンブリ60の分解斜視図である。図5は、ICチップアセンブリ60を第1方向に直交する面で切断した断面図である。ICチップアセンブリ60は、記憶媒体であるICチップ61と、ICチップ61を保持するICチップホルダ62とを有する。ICチップ61は、ICチップホルダ62の外表面に固定される。ICチップホルダ62は、ケーシング10とカバー45との間に保持される。ICチップ61は、電気的接触面611Aと、電気的接触面611Bと、電気的接触面611Cと、電気的接触面611Dとを有する。電気的接触面611A〜611Dは、は、第1方向に沿って配列している。電気的接触面611A〜611Dは、導体である金属からなる。また、ICチップ61は、現像カートリッジ1に関する種々の情報を記憶可能である。
4つの電気的接触面611A〜611Dのうち、両端に配置される2つの電気的接触面611Aおよび電気的接触面611Dの一方は、「第2電気的接触面」の一例であり、他方は、「第3電気的接触面」の一例である。また、4つの電気的接触面611A〜611Dのうち、電気的接触面611Aと電気的接触面611Dとの間に位置する電気的接触面611B,611Cは、「第1電気的接触面」の一例である。
以下では、電気的接触面611A〜611Dのそれぞれと交差する方向(本実施形態では、電気的接触面611A〜611Dのそれぞれに対して垂直な方向)を「第2方向」と称する。また、ドロアユニット90のスロット91に対する現像カートリッジ1の挿入方向を「第3方向」と称する。
ICチップホルダ62の一部は、カバー45に覆われる。ICチップホルダ62は、第1ボス621a、第2ボス621b、および第3ボス621cを有する。第1ボス621aおよび第2ボス621bは、それぞれ、ICチップホルダ62のケーシング10と向かい合う面とは反対側の面からカバー45へ向けて、第1方向に延びる。また、第1ボス621aと第2ボス621bとは、第3方向に並ぶ。一方、図3に示すように、カバー45は、第1貫通孔451aおよび第2貫通孔451bを有する。第1貫通孔451aおよび第2貫通孔451bは、それぞれ、カバー45を第1方向に貫通する。また、第1貫通孔451aと第2貫通孔451bとは、第3方向に並ぶ。第1ボス621aは第1貫通孔451aに挿入される。第2ボス621bは第2貫通孔451bに挿入される。
第3ボス621cは、ICチップホルダ62のケーシング10と向かい合う面からケーシング10へ向けて、第1方向に延びる。一方、ケーシング10は、凹部15を有する。凹部15は、ケーシング10の第1端面11において、第1方向に凹む。第3ボス621cは、凹部15に挿入される。なお、第1ボス621a、第2ボス621b、および第3ボス621cのそれぞれの形状は、円柱であってもよいし、角柱等の他の形状であってもよい。
第1貫通孔451aの第2方向の大きさ(内寸)は、第1ボス621aの第2方向の大きさ(外寸)よりも大きい。第2貫通孔451bの第2方向の大きさ(内寸)は、第2ボス621bの第2方向の大きさ(外寸)よりも大きい。また、凹部15の第2方向の大きさ(内寸)は、第3ボス621cの第2方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ICチップホルダ62は、第1ボス621a、第2ボス621b、および第3ボス621cと共に、ケーシング10およびカバー45に対して、第2方向に相対移動することが可能である。ICチップホルダ62が第2方向に移動すると、ICチップホルダ62と共に、電気的接触面611A〜611Dを有するICチップ61も、第2方向に移動する。
また、第1貫通孔451aの第3方向の大きさ(内寸)は、第1ボス621aの第3方向の大きさ(外寸)よりも大きい。第2貫通孔451bの第3方向の大きさ(内寸)は、第2ボス621bの第3方向の大きさ(外寸)よりも大きい。また、凹部15の第3方向の大きさ(内寸)は、第3ボス621cの第3方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ICチップホルダ62は、第1ボス621a、第2ボス621b、および第3ボス621cと共に、ケーシング10およびカバー45に対して、第3方向に相対移動することが可能である。ICチップホルダ62が第3方向に移動すると、ICチップホルダ62と共に、電気的接触面611A〜611Dを有するICチップ61も、第3方向に移動する。
なお、ICチップホルダ62は、ケーシング10の第1端面11とカバー45との間において、第1方向に移動可能であってもよい。また、ICチップホルダ62に設けられるボスの数、カバー45に設けられる貫通孔の数、およびケーシング10に設けられる凹部の数は、本実施形態の例に限定されない。また、カバー45は、貫通孔に代えて、ボスが挿入される凹部を有していてもよい。
図4に示すように、ICチップホルダ62は、第1外表面710と第2外表面720とを有する。第1外表面710は、ICチップホルダ62の第2方向の一方の端部に位置する。第2外表面720は、ICチップホルダ62の第2方向の他方の端部に位置する。第2外表面720は、第1外表面710に対して、第2方向に移動可能である。
より詳述すると、本実施形態のICチップホルダ62は、第1ホルダ部材71と、第2ホルダ部材72と、それらの間に位置するコイルばね73とを有する。第1ホルダ部材71は、例えば樹脂製である。第2ホルダ部材72は、例えば樹脂製である。第1ホルダ部材71は、第1外表面710を有する。ICチップ61は、第1外表面710に含まれる保持面620に固定される。第2ホルダ部材72は、第2外表面720を有する。組み立て後のICチップホルダ62において、第1外表面710と第2外表面720とは、第2方向に離れている。
コイルばね73は、ICチップ61の電気的接触面611A〜611Dを、押圧方向である第2方向に押圧する押圧部である。コイルばね73は、第2方向において、第1外表面710と第2外表面720との間に配置される。コイルばね73は、少なくとも、第1状態と、第1状態よりも収縮した第2状態との間で、第2方向に伸縮する。第1状態におけるコイルばね73の第2方向の長さは、第2状態におけるコイルばね73の第2方向の長さよりも長い。したがって、第1状態における第1外表面710と第2外表面720との間の第2方向の距離は、第2状態における第1外表面710と第2外表面720との間の第2方向の距離よりも長い。また、少なくとも第2状態におけるコイルばね73の第2方向の長さは、コイルばね73の自然長よりも短い。
また、図4に示すように、第1ホルダ部材71は、第1爪部715aおよび第2爪部715bを有する。第1爪部715aおよび第2爪部715bは、それぞれ、第1ホルダ部材71から第2方向に対して交差する方向に突出する。一方、第2ホルダ部材72は、第1開口721aおよび第2開口721bを有する。第1爪部715aは第1開口721aに挿入される。第2爪部715bは第2開口721bに挿入される。第1状態では、第1開口721aの第1外表面710側の縁において、第1爪部715aが第2ホルダ部材72に接触する。また、第1状態では、第2開口721bの第1外表面710側の縁において、第2爪部715bが第2ホルダ部材72に接触する。これにより、コイルばね73の第2方向の長さが、第1状態よりも長くなることが防止される。また、第1ホルダ部材71が、第2ホルダ部材72から取り外されるのが防止される。一方、第2状態では、第1爪部715aおよび第2爪部715bが、第2ホルダ部材72から離れる。
なお、第2ホルダ部材72は、開口に代えて、爪部に接触可能な凹部または段差を有していてもよい。また、第1ホルダ部材71が開口、凹部、または段差を有し、第2ホルダ部材72が爪部を有していてもよい。
上記した第1貫通孔451aおよび第1ボス621aの寸法差と、第2貫通孔451bおよび第2ボス621bの寸法差と、凹部15および第3ボス621cの寸法差と、コイルばね73の伸縮とによって、ICチップホルダ62の保持面620は、ケーシング10に対して、第2方向に移動することが可能である。
以下では、ドロアユニット90に現像カートリッジ1を装着する前の、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置を、「初期位置」と称する。また、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の装着時において、コイルばね73が最も収縮するときの、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置を、「中間位置」と称する。また、後述する端子部913A〜913Dに電気的接触面611A〜611Dが接触したときの、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置を、「接触位置」と称する。そして、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の装着が完了した後の、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置を、「終期位置」と称する。
第1外表面710は、上記した保持面620に加えて、第1表面711、第2表面712、第3表面713、および第4表面714をさらに有する。
第1表面711は、保持面620の第3方向の両側部のうち、現像ローラ30に近い側部に設けられる。第1表面711は、保持面620に保持されたICチップ61の電気的接触面611A〜611Dに対して傾斜している。
ここで、第1外表面710の第3方向の一方の端部を、第1外端位置711aとする。また、保持面620の第3方向の一方の端部を、第1内端位置711bとする。図5のように、第1表面711は、第1外端位置711aから電気的接触面611A〜611Dへ向かって第1内端位置711bまで延びている。第2方向および第3方向のいずれにおいても、第1外端位置711aは、第1内端位置711bよりも電気的接触面611A〜611Dから遠い。また、図5に示すように、第1外端位置711aと第1内端位置711bとの間の第2方向の距離d1は、電気的接触面611A〜611Dと第1内端位置711bとの間の第2方向の距離d2よりも長い。
第2表面712は、保持面620の第3方向の両側部のうち、現像ローラ30から遠い側部に設けられる。第2表面712は、保持面620に保持されたICチップ61の電気的接触面611A〜611Dに対して傾斜している。
ここで、第1外表面710の第3方向の他方の端部を、第2外端位置712aとする。また、保持面620の第3方向の他方の端部を、第2内端位置712bとする。図5のように、第2表面712は、第2外端位置712aから電気的接触面611A〜611Dへ向かって第2内端位置712bまで延びている。第2方向および第3方向のいずれにおいても、第2外端位置712aは、第2内端位置712bよりも電気的接触面611A〜611Dから遠い。また、図5に示すように、第2外端位置712aと第2内端位置712bとの間の第2方向の距離d3は、電気的接触面611A〜611Dと第2内端位置712bとの間の第2方向の距離d4よりも長い。
第3表面713は、第1方向において、電気的接触面611A〜611Dの両側のうちの一方に設けられる。第4表面714は、第1方向において、電気的接触面611A〜611Dの両側のうちの他方に設けられる。第3表面713および第4表面714は、それぞれ、第3方向に延びている。また、電気的接触面611A〜611Dは、第3表面713および第4表面714よりも、コイルばね73側へ凹んだ位置に配置される。すなわち、第2方向に関して、第3表面713および第4表面714は、電気的接触面611A〜611Dよりも、コイルばね73からの距離が遠い。
なお、第1表面711、第2表面712、第3表面713、および第4表面714は、それぞれ平面状であってもよく、湾曲していてもよい。ただし、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入時に引っ掛かりが生じないように、第1表面711、第2表面712、第3表面713、および第4表面714は、それぞれ、段差のない滑らかな面であることが好ましい。
<4.ドロアユニットについて>
図6は、ドロアユニット90の斜視図である。上記の通り、ドロアユニット90は、現像カートリッジ1が装着可能なスロット91を4つ有する。各スロット91は、挿入口910を有する。挿入口910は、スロット91の第3方向の両端部のうち、感光ドラム92とは反対側の端部に位置する。また、各スロット91は、第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912とを有する。第1ガイドプレート911および第2ガイドプレート912は、各スロット91の第1方向の一方の端部に位置する。
第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912とは、第2方向に間隔をあけて、互いに向かい合って配置される。第1ガイドプレート911および第2ガイドプレート912は、それぞれ、第1方向および第3方向に沿って広がる。後に詳述するが、第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912との間には、スロット91へ装着される現像カートリッジ1のICチップアセンブリ60が挿入される。
第1ガイドプレート911は、端子部913Aと、端子部913Bと、端子部913Cと、端子部913Dとを有する。4つの端子部913A〜913Dは、第1方向に沿って、順に配列されている。スロット91へ現像カートリッジ1が装着されると、端子部913Aは、ICチップアセンブリ60が有するICチップ61の電気的接触面611Aと接触する。端子部913Bは、ICチップ61の電気的接触面611Bと接触する。端子部913Cは、ICチップ61の電気的接触面611Cと接触する。端子部913Dは、ICチップ61の電気的接触面611Dと接触する。端子部913A〜913Dの材料には、例えば、導体である金属が用いられる。端子部913A〜913Dは、画像形成装置100内の制御部80と、電気的に接続される。端子部913A〜913Dと、電気的接触面611A〜611Dとは、接触することで、導通する。なお、第1ガイドプレート911は、「プレート」の一例である。
4つの端子部913A〜913Dのうち、両端に配置される2つの端子部913Aおよび端子部913Dの一方は、「第2電気的接触部」の一例であり、他方は、「第3電気的接触部」の一例である。4つの端子部913A〜913Dのうち、端子部913Aと端子部913Dとの間に位置する端子部913Bおよび端子部913Cは、「第1電気的接触部」の一例である。
端子部913A,913Dは、第1ガイドプレート911に固定されている。言い換えれば、端子部913A,913Dは、第1ガイドプレート911に対して移動不可である。端子部913A,913Dは、第3方向に沿って直線状に延びる直線部913A1,913D1を有する。直線部913A1,913D1は、第2方向において、第2ガイドプレート912と反対側から支持されている。この直線部913A1,913D1は、第2方向において、第1ガイドプレート911の表面よりも、第2ガイドプレート912へ向けて突出している。端子部913Aと端子部913Dとは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする第2方向の高さが、略同じである。
端子部913B,913Cは、第3方向に延びる板状である。端子部913B,913Cは、それぞれ、挿入口910側の端部である固定端913B1,913C1と、感光ドラム92側の端部である可動端913B2,913C2と、を有する。固定端913B1,913C1は、第1ガイドプレート911に固定される。そして、端子部913B,913Cは、固定端913B1,913C1から可動端913B2,913C2に向かって、第2ガイドプレート912へ徐々に近づく。そして、少なくとも可動端913B2,913C2は、第1ガイドプレート911の表面を基準として、第2方向において、端子部913A,913Dよりも高い位置にある。つまり、端子部913B,913Cは、その少なくとも一部が、端子部913A,913Dよりも第1ガイドプレート911の表面から離れている。この構成により、端子部913B,913Cは、固定端913B1,913C1を支点として、可動端913B2,913C2が、第1ガイドプレート911の表面に対して、第2方向に移動可能となる。
なお、端子部913B,913Cは、その少なくとも一部が、第1ガイドプレート911に対して、移動可能であれば、その形状は特に限定されない。例えば、端子部913B,913Cは、板ばね形状として、第1ガイドプレート911に対して、伸縮可能に形成されていてもよい。
ドロアユニット90のスロット91に、現像カートリッジ1が装着されると、端子部913A〜913Dは、ICチップ61から、第2方向に沿った押圧力を受ける。詳しくは、現像カートリッジ1の装着時、最初に、ICチップ61の電気的接触面611Bが端子部913Bと接触し、電気的接触面611Cが端子部913Cと接触する。また、コイルばね73の弾性力により、電気的接触面611Bは端子部913Bを、第1ガイドプレート911の表面へ向けて押圧し、電気的接触面611Cは端子部913Cを、第1ガイドプレート911の表面へ向けて押圧する。押圧された端子部913B,913Cの可動端913B2,913C2は、第1ガイドプレート911の表面へ向けて移動する。その結果、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913B,913Cの第2方向の高さと、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913A,913Dの第2方向の高さとが、略同じとなる。そして、ICチップ61の電気的接触面611Aが端子部913Aと接触し、電気的接触面611Dが端子部913Dと接触する。
なお、現像カートリッジ1がスロット91から取り外されて、第2ガイドプレート912側からの押圧がなくなると、端子部913B,913Cの可動端913B2,913C2は、元の位置に移動する。
また、端子部913B,913Cは、接地されていることが好ましい。現像カートリッジ1のスロット91への装着時、4つの端子部913Aから端子部913Dのうち、最初に、2つの端子部913B,913CがICチップ61と接触する。このため、端子部913B,913Cには、サージ電流が発生しやすい。端子部913B,913Cを接地することで、現像カートリッジ1の装着時に発生するサージ電流を容易に逃がすことができる。
第1ガイドプレート911は、ガイド突起914を有する。ガイド突起914は、端子部913A〜913Dよりも挿入口910の方向に位置する。また、ガイド突起914は、第1ガイドプレート911から第2ガイドプレート912へ向けて突出する。また、第1ガイドプレート911は、第1ガイド面915を有する。図6の例では、ガイド突起914の挿入口910に対向する傾斜面が、第1ガイド面915となっている。一方、第2ガイドプレート912は、第2ガイド面916を有する。第1ガイド面915と第2ガイド面916との第2方向の間隔は、第3方向に沿って感光ドラム92へ近づくにつれて、漸次に短くなる。
ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入時には、ICチップホルダ62の第1外表面710が第1ガイド面915に接触し、ICチップホルダ62の第2外表面720が第2ガイド面916に接触する。これにより、第1外表面710と第2外表面720との間の第2方向の距離が変化する。
また、第1ガイドプレート911は、第3ガイド面917および第4ガイド面918を有する。第3ガイド面917および第4ガイド面918は、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入時に、ICチップホルダ62を第1方向に位置決めする。第3ガイド面917および第4ガイド面918は、第1ガイド面915よりも挿入口910側に位置する。第3ガイド面917と第4ガイド面918とは、第1方向に間隔をあけて配置される。また、第3ガイド面917と第4ガイド面918との第1方向の間隔は、第1ガイド面915へ近づくにつれて、漸次に短くなる。
なお、第2ガイドプレート912は、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入後に、ICチップホルダ62の感光ドラム92側への移動を制限するための、ストッパ面912Aを有する。ストッパ面912Aは、第2ガイドプレート912に設けられる。なお、同様に、第1ガイドプレート911に、ストッパ面911Aが設けられてもよい。
また、第1ガイドプレート911は、第5ガイド面919を有する。第5ガイド面919は、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入後に、ICチップホルダ62の挿入口910側への移動を制限するための面である。第5ガイド面919は、第3方向において、端子部913A〜913Dと第1ガイド面915との間に位置する。図6の例では、ガイド突起914の端子部913A〜913D側の傾斜面が、第5ガイド面919となっている。ただし、第5ガイド面919は、第1ガイドプレート911および第2ガイドプレート912の少なくとも一方に設けられていればよい。
<5.装着時の動作について>
<5.1.現像カートリッジの動作>
続いて、ドロアユニット90に対する現像カートリッジ1の装着時の動作について、説明する。図7は、ドロアユニット90の1つのスロット91に対して、現像カートリッジ1を装着する前の状態を示した図である。図8は、ドロアユニット90の1つのスロット91に対して、現像カートリッジ1を装着した後の状態を示した図である。
スロット91への現像カートリッジ1の装着時には、まず、図7のように、スロット91の挿入口910と向かい合う位置に、現像カートリッジ1が配置される。このとき、ICチップホルダ62の第1外表面710および第2外表面720は、まだドロアユニット90に接触していない。したがって、コイルばね73は、上記した第1状態となっている。また、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置は、上記した初期位置となっている。現像カートリッジ1は、図7中の矢印のように、スロット91に対して、第3方向に挿入される。
スロット91へ現像カートリッジ1が挿入されると、ICチップホルダ62の第1表面711が、第1ガイドプレート911の第3方向の端部に接触する。そして、第1表面711が第1ガイドプレート911に押されることによって、ICチップホルダ62が第2方向に移動する。このときのICチップホルダ62の移動は、ケーシング10に対する相対移動である。これにより、第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912との間に、ICチップホルダ62が第2方向に位置決めされる。
また、ICチップホルダ62は、第3ガイド面917および第4ガイド面918(図6参照)に接触しながら、第3方向に挿入される。これにより、ICチップホルダ62が第1方向に位置決めされる。このように、本実施形態では、端子部913A〜913Dに電気的接触面611A〜611Dが接触する前に、予めICチップホルダ62が第1方向に位置決めされる。このため、端子部913A〜913Dに電気的接触面611A〜611Dが接触した後に、端子部913A〜913Dに対する電気的接触面611A〜611Dの位置が、第1方向にずれることが抑制される。これにより、電気的接触面611A〜611Dの擦れが抑制される。
第1ホルダ部材71の第1外表面710は、第1ガイドプレート911に接触する。第1外表面710は、第1ガイドプレート911の表面に沿って、第3方向に移動する。また、第2ホルダ部材72の第2外表面720は、第2ガイドプレート912に接触する。第2外表面720は、第2ガイドプレート912の表面に沿って、第3方向に移動する。コイルばね73は、第1状態よりも第2方向に収縮する。
現像カートリッジ1が第3方向にさらに挿入されると、第1ホルダ部材71は、第1ガイド面915に接触し、第2ホルダ部材72は、第2ガイド面916に接触する。これにより、第1ホルダ部材71と第2ホルダ部材72とが、第2方向に接近する。すなわち、第1外表面710と第2外表面720とが、第2方向に接近する。したがって、コイルばね73の第2方向の長さが、徐々に短くなる。やがて、第1ホルダ部材71の第3表面713および第4表面714がガイド突起914(図6参照)の頂部に接触すると、コイルばね73の第2方向の長さは、最も短くなる。すなわち、コイルばね73が、上記した第2状態よりも短い最短状態となる。また、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置は、上記した中間位置となる。
このように、このICチップアセンブリ60は、ドロアユニット90への現像カートリッジ1の挿入時に、ICチップ61を保持する保持面620の位置を、第2方向に変化させることができる。このため、保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置を、ガイド突起914に沿って変化させながら、現像カートリッジ1を挿入できる。したがって、ICチップ61の電気的接触面611A〜611Dの擦れを抑制しつつ、ドロアユニット90に現像カートリッジ1を挿入できる。
特に、本実施形態の現像カートリッジ1では、ICチップ61の電気的接触面611A〜611Dが、第3表面713および第4表面714よりも凹んだ位置に配置されている。このため、第1ホルダ部材71の第3表面713および第4表面714がガイド突起914の頂部に接触する状態において、ガイド突起914の頂部は、第3表面713および第4表面714のみと接触し、電気的接触面611A〜611Dには接触しない。したがって、電気的接触面611A〜611Dに対してガイド突起914が擦れることを、避けることができる。
その後、現像カートリッジ1を第3方向にさらに挿入すると、第3表面713および第4表面714が、ガイド突起914を通過する。そして、第2表面712が、ガイド突起914に接触する。これに伴い、コイルばね73は、最短状態から再び伸長して、上記した第2状態となる。その結果、ICチップ61の電気的接触面611A〜611Dが、端子部913A〜913Dに接触する。これにより、画像形成装置100の制御部80は、ICチップ61からの情報の読み出しおよびICチップ61への情報の書き込みの少なくとも一方を行うことが可能となる。なお、電気的接触面611A〜611Dと、端子部913A〜913Dとの接触については、後述する。
ドロアユニット90に現像カートリッジ1が装着されると、スロット91の第1方向の一方の側部において、第1柱状突起46が、ドロアユニット90が有する加圧部材94と押圧部材95との間に配置される。加圧部材94は、スロット91の第1方向の両側部に設けられる。押圧部材95も、スロット91の第1方向の両側部に設けられる。そして、ケーシング10の第2端面12に設けられた柱状突起も、加圧部材94と押圧部材95との間に配置される。加圧部材94は、これら柱状突起を、感光ドラム92へ向けて、第3方向に加圧する。
第2状態におけるコイルばね73の第2方向の長さは、第1状態におけるコイルばね73の第2方向の長さよりも短く、かつ、最短状態におけるコイルばね73の第2方向の長さよりも長い。また、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の相対位置は、上記した接触位置となる。
このように、電気的接触面611A〜611Dは、第1外表面710がガイド突起914を乗り越えた後に、直接、端子部913A〜913Dに接触する。このため、接触後には、電気的接触面611A〜611Dに対する端子部913A〜913Dの接触位置が、変化しにくい。これにより、電気的接触面611A〜611Dの擦れが、より低減される。
端子部913A〜913Dと第2ガイドプレート912のとの間の第2方向の長さは、装着前の現像カートリッジ1における電気的接触面611A〜611Dと第2外表面720との間の第2方向の長さよりも、短い。したがって、図8の状態において、コイルばね73の第2方向の長さは、コイルばね73の自然長よりも短い。このため、コイルばね73の弾性力(反発力)によって、電気的接触面611A〜611Dは、端子部913A〜913Dに押し付けられる。これにより、電気的接触面611A〜611Dと端子部913A〜913Dとの接触を良好に維持できる。
ICチップアセンブリ60は、図8に示すように、第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912との間に挟まれた状態で固定される。その後、本実施形態では、ケーシング10が、第2方向に傾けられる。これにより、ドロアユニット90の感光ドラム92に、現像ローラ30が接触する。このとき、ケーシング10に対する保持面620および電気的接触面611A〜611Dの第2方向の位置は、上記した接触位置から終期位置に変化する。また、第1ボス621aは、第1貫通孔451a内において第2方向に移動する。第2ボス621bは、第2貫通孔451b内において第2方向に移動する。第3ボス621cは、凹部15内において第2方向に移動する。これにより、ケーシング10およびカバー45に対して、ICチップホルダ62が非接触となる。したがって、画像形成装置100における印刷処理の実行中に、ギア部40等の駆動部から、ICチップアセンブリ60に振動が伝達しにくくなる。これにより、電気的接触面611A〜611Dと端子部913A〜913Dとの接触状態を、より良好に維持することができる。
<5.2.端子部の動作>
以下に、ICチップ61の電気的接触面611A〜611Dが接触するときにおいて、第2方向に移動する端子部913B,913Cの動作について詳述する。
図9および図10は、電気的接触面611A〜611Dと、端子部913A〜913Dとの接触時の状態を示した図である。図9および図10は、第2方向における、端子部913A〜913Dの高さについて説明するために、端子部913A〜913Dを第3方向から視たときの図を示す。
上述のように、端子部913B,913Cの一部が、端子部913A,913Dよりも、第1ガイドプレート911の表面から、第2ガイドプレート912へ向けて、第2方向に突出している。このため、ICチップホルダ62の第1外表面710(図7参照)がガイド突起914を乗り越えた直後では、図9に示すように、まず、ICチップ61の電気的接触面611Bが、端子部913Bと接触し、電気的接触面611Cが、端子部913Cと接触する。このとき、ICチップ61の電気的接触面611Aは、端子部913Aに接触していない。また、ICチップ61の電気的接触面611Dも、端子部913Dに接触していない。
図9に示す状態から、ICチップホルダ62のコイルばね73(図8参照)の弾性力によって、ICチップ61は、電気的接触面611Bで端子部913Bを、第1ガイドプレート911の表面へ向けて押圧し、電気的接触面611Cで端子部913Cを、第1ガイドプレート911の表面へ向けて押圧する。前記の通り、端子部913B,913Cは、第2方向に移動する。端子部913B,913Cは、第2ガイドプレート912側から押圧されると、第1ガイドプレート911の表面に向かって移動する。そして、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913B,913Cの第2方向の高さが、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913A,913Dの第2方向の高さと同じとなる。これにより、図10に示すように、端子部913A,913Dは、電気的接触面611A,611Dと接触する。
端子部913A,913Dは、第1ガイドプレート91に対して移動しない。このため、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913B,913Cの第2方向の高さと、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913A,913Dの第2方向の高さとが、同じになると、端子部913B,913Cの第2方向の移動が止まる。そして、電気的接触面611Aが端子部913Aに接触し、電気的接触面611Bが端子部913Bに接触し、電気的接触面611Cが端子部913Cに接触し、電気的接触面611Dが端子部913Dに接触する。また、ICチップ61は、第1方向の両端において、第1ガイドプレート911に対して移動しない端子部913A,913Dで支持される。このため、ICチップ61は、第2方向のぐらつきが生じず、ICチップ61の姿勢が安定する。その結果、端子部913A〜913Dと電気的接触面611A〜611Dとの接触状態が維持されやすい。
また、第1ガイドプレート911側へのICチップ61の押圧力は、2つの端子部913B,913Cを移動させるだけの押圧力でよく、4つの端子部913A〜913Dを移動させる押圧力で押圧する場合と比べて、小さくしてもよい。つまり、コイルばね73の弾性力をより小さくできる。コイルばね73の弾性力が小さいと、第1外表面710がガイド突起914を乗り越える際に、第2方向にかかる力も小さくなる。その結果、ドロアユニット90に対する現像カートリッジ1の挿抜荷重を減らすことができる。
<6.離間動作について>
現像カートリッジ1の装着後、画像形成装置100は、現像ローラ30を一時的に感光ドラム92から引き離す、いわゆる「離間動作」を行うことができる。
離間動作時には、画像形成装置100からの駆動力によって、離間レバー93(図6参照)が押される。そうすると、押圧部材95が、加圧部材94へ向けて、第3方向に移動する。これにより、第1方向の一方側に位置する押圧部材95は、第1柱状突起46に接触し、加圧部材94の圧力に逆らって、第1柱状突起46を挿入口910へ向けて押圧する。また、第1方向の他方側においても同様に、押圧部材95が柱状突起に接触し、加圧部材の圧力に逆らって、柱状突起を挿入口910へ向けて押圧する。その結果、現像カートリッジ1のケーシング10および現像ローラ30が、第3方向に移動する。その結果、現像ローラ30と感光ドラム92とが、互いに離れた離間状態となる。
接触状態と離間状態とのいずれの状態においても、ICチップアセンブリ60は、端子部913A〜913Dと第2ガイドプレート912との間に挟まれた状態で固定されている。そして、電気的接触面611Aは、端子部913Aに接触している。電気的接触面611Bは、端子部913Bに接触している。電気的接触面611Cは、端子部913Cに接触している。電気的接触面611Dは、端子部913Dに接触している。ICチップホルダ62は、ケーシング10およびカバー45と非接触である。また、第1ガイドプレート911および第2ガイドプレート912も、ケーシング10およびカバー45と非接触である。したがって、離間動作時には、第1ガイドプレート911と第2ガイドプレート912との間にICチップホルダ62が固定された状態で、ICチップホルダ62に対してケーシング10を、移動させることができる。
すなわち、離間動作時には、ケーシング10および現像ローラ30が第3方向に移動するが、ドロアユニット90に対するICチップアセンブリ60の位置は、変化しない。また、コイルばね73の状態も、第2状態のまま変化しない。すなわち、ドロアユニット90に対する電気的接触面611A〜611Dの位置が固定されたまま、ケーシング10の第3方向の位置が変化する。したがって、電気的接触面611Aと端子部913Aとは、接触状態に維持される。また、電気的接触面611Bと端子部913Bとは、接触状態に維持される。電気的接触面611Cと端子部913Cとは、接触状態に維持される。さらに、電気的接触面611Dと端子部913Dとは、接触状態に維持される。
なお、上記の実施形態では、離間動作時に感光ドラム92から現像ローラ30が離れる方向(離間方向)は、第3方向であった。ただし、離間方向は、第3方向以外の方向であってもよい。離間方向は、電気的接触面611A〜611Dと端子部913A〜913Dとが向かい合う方向と交差する方向であればよい。
以上のように、本実施形態では、ドロアユニット90に対する現像カートリッジ1の挿抜荷重を減らすことができる。ドロアユニット90に対する現像カートリッジ1の挿抜荷重を小さくしたい場合、ICチップ61に対する端子部913A〜913Dの押圧力と、端子部913A〜913Dに対するICチップ61の押圧力とを調整する必要がある。このため、上述のように、端子部913A〜913Dに対するICチップ61の押圧力を小さくすることで、実現できる。
<7.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。以下では、種々の変形例について、上記の実施形態との相違点を中心に説明する。
<7.1.第1変形例>
図11は、第1変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図11では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第1変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Eを有している。
上記の実施形態の端子部913Dは、第1ガイドプレート911の表面に沿う直線状に延びる直線部913D1を有する。直線部913D1と、ICチップ61の電気的接触面611Dとは、線接触する。これに対し、第1変形例の端子部913Eは、第3方向の長さが端子部913Dの直線部913D1よりも短い。端子部913Eは、第1ガイドプレート911の表面から円弧状に突出している。そして、この端子部913Eの、第2方向における頂点と、ICチップ61の電気的接触面611Dとが、点接触する。
なお、端子部913Aも、端子部913Eと同じ形状として、この端子部913Aと、ICチップ61の電気的接触面611Dとが、点接触する構成であってもよい。また、端子部913B,913Cのいずれか一方が、第1ガイドプレート911に対して移動可能であればよく、他方は端子部913Aまたは端子部913Eと同じ形状としてもよい。
<7.2.第2変形例>
図12は、第2変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図12では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第2変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Eを有している。また、第2変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Aに代えて、形状が異なる端子部913Fを有している。また、第2変形例の第1ガイドプレート911は、第2方向に移動可能な端子部913Bに代えて、第2方向に移動しない端子部913Gを有している。
端子部913Fは、第1変形例で説明した端子部913Eと同じ形状である。第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913Fの第2方向の高さは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913Eの第2方向の高さと同じである。そして、端子部913Fの第2方向における頂点が、ICチップ61の電気的接触面611Aと接触する。また、端子部913Gは、端子部913E,913Fと同じ形状である。第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913Gの第2方向の高さは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913E,913Fの第2方向の高さと同じである。端子部913Gの第2方向における頂点が、ICチップ61の電気的接触面611Bと接触する。
端子部913F,913Eは、第3方向において、同じ位置に設けられている。また、端子部913F,913Eと、端子部913Gとは、第3方向において、異なる位置に設けられている。ICチップ61は、3つの端子部913F,913G,913Eにより、三点支持される。このため、ICチップ61の姿勢は安定する。これにより、端子部913Fと、電気的接触面611Aとの接触状態が維持されやすい。また、端子部913Gと、電気的接触面611Bとの接触状態が維持されやすい。端子部913Cと、電気的接触面611Cとの接触状態が維持されやすい。端子部913Eと、電気的接触面611Dとの接触状態が維持されやすい。
ただし、端子部913F,913G,913Eそれぞれは、第3方向において、異なる位置に設けられていてもよい。
<7.3.第3変形例>
図13は、第3変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図13では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第3変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Eを有している。また、第3変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Aに代えて、形状が異なる端子部913Fを有している。また、第1ガイドプレート911は、その表面に支持部920をさらに有している。
端子部913F,913Eは、第1変形例および第2変形例と同じであるため、その説明は省略する。端子部913F,913Eは、第3方向において、同じ位置にあってもよいし、異なる位置にあってもよい。
支持部920は、第1ガイドプレート911の表面から、第2方向に突出している。支持部920は、半球形状である。第1ガイドプレート911の表面を基準とする支持部920の第2方向の高さは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913E,913Fの第2方向の高さと同じである。また、支持部920は、第3方向において、端子部913F,913Eと、異なる位置に設けられている。支持部920には、電気的接触面611A〜611Dが設けられたICチップ61の表面が接触する。そして、ICチップ61は、この支持部920と、端子部913F,913Eとで、三点支持される。このため、ICチップ61の姿勢は安定する。これにより、端子部913Fと、電気的接触面611Aとの接触状態が維持されやすい。端子部913Bと、電気的接触面611Bとの接触状態が維持されやすい。端子部913Cと、電気的接触面611Cとの接触状態が維持されやすい。端子部913Eと、電気的接触面611Dとの接触状態が維持されやすい。
なお、支持部920は、第1ガイドプレート911と一体形成されていてもよいし、第1ガイドプレート911と別部材であってもよい。
<7.4.第4変形例>
図14は、第4変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図14では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第4変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Eを有している。また、第1ガイドプレート911は、第2方向に移動しない端子部913Aに代えて、第2方向に移動可能な端子部913Hを有している。さらに、第1ガイドプレート911は、その表面に支持部920,921をさらに有している。
端子部913Eは、第1変形例および第2変形例と同じであるため、その説明は省略する。また、端子部913Hは、端子部913B,913Cと同様に、第2方向に移動可能である。端子部913Hは、ICチップ61の電気的接触面611Aと接触する。
支持部921は、第1ガイドプレート911の表面から、第2方向に突出している。支持部921は、半球形状である。第1ガイドプレート911の表面を基準とする支持部921の第2方向の高さは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913Eおよび支持部920の第2方向の高さと同じである。また、支持部920は、第3方向において、端子部913Eおよび支持部921と、異なる位置に設けられている。また、支持部921は、第3方向において、端子部913Eと、略同じ位置に設けられている。支持部921には、電気的接触面611A〜611Dが設けられたICチップ61の表面が接触する。そして、ICチップ61は、この支持部920,921と、端子部913Eとで、三点支持される。このため、ICチップ61の姿勢は安定する。これにより、端子部913Hと、電気的接触面611Aとの接触状態が維持されやすい。端子部913Bと、電気的接触面611Bとの接触状態が維持されやすい。端子部913Cと、電気的接触面611Cとの接触状態が維持されやすい。端子部913Eと、電気的接触面611Dとの接触状態が維持されやすい。
なお、支持部920,921は、第1ガイドプレート911と一体形成されていてもよいし、第1ガイドプレート911と別部材であってもよい。また、支持部921は、第3方向において、支持部920と、略同じ位置に設けられていてもよいし、支持部920および端子部913Eとは異なる位置に設けられてもよい。
また、端子部913Hが第2方向に移動せず、端子部913Eが第2方向に移動可能としてもよい。この場合、支持部921は、第1方向において、端子部913E側に設けられる。
<7.5.第5変形例>
図15は、第5変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図15では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第5変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Eを有している。また、第1ガイドプレート911は、第2方向に移動しない端子部913Aに代えて、第2方向に移動可能な端子部913Hを有している。さらに、第1ガイドプレート911は、その表面に支持部922をさらに有している。
端子部913Eは、第1変形例および第2変形例と同じであり、端子部913Hは、第4変形例と同じであるため、その説明は省略する。
支持部922は、第1ガイドプレート911の表面に設けられている。支持部922は、第3方向に長い直方体形状である。第1ガイドプレート911の表面を基準とする支持部922の第2方向の高さは、第1ガイドプレート911の表面を基準とする端子部913Eの第2方向の高さと同じである。支持部922には、電気的接触面611A〜611Dが設けられたICチップ61の表面が接触する。そして、ICチップ61は、この支持部922と、端子部913Eとで、支持される。ICチップ61は、支持部922と線接触し、かつ、端子部913Eと点接触するため、ICチップ61の姿勢は安定する。このため、端子部913Hと、電気的接触面611Aとの接触状態が維持されやすい。端子部913Bと、電気的接触面611Bとの接触状態が維持されやすい。端子部913Cと、電気的接触面611Cとの接触状態が維持されやすい。端子部913Eと、電気的接触面611Dとの接触状態が維持されやすい。
<7.6.第6変形例>
図16は、第6変形例の第1ガイドプレート911の斜視図である。図16では、図6の第4ガイド面918側の一部分を省略している。第6変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Aに代えて、形状が異なる端子部913Iを有している。また、第6変形例の第1ガイドプレート911は、上記の実施形態の端子部913Dに代えて、形状が異なる端子部913Jを有している。
端子部913Iは、直線部911I1と、突出部911I2と、突出部911I3とを有している。直線部911I1は、第1ガイドプレート911の表面に沿って、第3方向に延びている。突出部911I2は、直線部911I1の一端部に設けられている。突出部911I3は、直線部911I1の他端部に設けられている。突出部911I2,911I3は、第2方向において、直線部911I1の中央部より、第2ガイドプレート912へ向けて突出している。そして、突出部911I2,911I3は、電気的接触面611Aと接触する。
端子部913Jは、直線部911J1と、突出部911J2と、突出部911J3とを有している。直線部911J1は、第1ガイドプレート911の表面に沿って、第3方向に延びている。突出部911J2は、直線部911J1の一端部に設けられている。突出部911J3は、直線部911J1の他端部に設けられている。突出部911J2,911J3は、第2方向において、直線部911J1の中央部より、第2ガイドプレート912へ向けて突出している。そして、突出部911J2,911J3は、電気的接触面611Dと接触する。
この構成の場合、電気的接触面611Aと、突出部911I2,911I3との接触面積は小さい。また、電気的接触面611Dと、突出部911J2,911J3との接触面積も小さい。その結果、接触時における、第1ガイドプレート911に対するICチップ61の押圧力において、単位面積当たりの押圧力は大きくなる。このため、端子部913I,913B,913C,913Jと、電気的接触面611A〜611Dとの導通接続の信頼性が向上する。
以上、実施形態および変形例について説明したが、上記の実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。また、第1ガイドプレート911に対して移動しないよう、第1ガイドプレート911に固定した端子部は、完全に固定されていなくてもよい。各端子部は、発明の趣旨を損なわない範囲で、第1ガイドプレート911に対して移動してもよい。例えば、図6において、端子部913A,913Dは、第2方向の高さが、端子部913B,913Cよりも低く、端子部913B,913Cよりも第2方向における可動範囲を小さくした構成であってもよい。
なお、電気的接触面611Aは、突出部911I2と突出部911I3との少なくともいずれか一方に接触すればよい。また、電気的接触面611Dは、突出部913J2と突出部913J3との少なくともいずれか一方に接触すればよい。このようにすれば、ICチップ61が、例えば、第3方向にずれた場合であっても、電気的接触面611Aは、突出部911I2と突出部911I3との少なくともいずれか一方に接触でき、また、電気的接触面611Dは、突出部913J2と突出部913J3との少なくともいずれか一方に接触できる。
さらに、上述の実施形態および変形例では、端子部は、ドロアユニット90に設けられた例を示したが、これに限定されない。例えば、端子部は、画像形成装置100本体において、ドロアユニット90以外の場所に設けられていてもよい。また、ドロアユニット90を有さない画像形成装置に、本開示の端子部を設けるようにしてもよい。この場合、現像カートリッジ1と感光ドラム92とが一体となって、画像形成装置のスロットに装着される。そして、この装着時に、ICチップ61が接触される位置に、端子部を設ける。