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JP6909031B2 - 合成まくらぎ一体型地上子 - Google Patents
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Description

本発明は、合成まくらぎ一体型地上子に関する。
従来から、変周式の地上子を地上側に設置し、車上側で地上子を検知することによって、列車の停止制御や速度制御等を行う技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2011−031816号公報
ところで、従来の地上子は、その設置に専用の取り付け金具が必要であり、また、保線作業に際して障害物となる等、取り扱いに不便な面があった。そこで本発明は、施工上や保守面での取り扱いが容易な、従来に無い全く新しい地上子を提供することを目的として考案されたものである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
合成まくらぎ用材料で形成された合成まくらぎ部と、
前記合成まくらぎ部の上部の左右レール設置位置間に取り付けられ、少なくとも上面視におけるレール方向の長さが前記合成まくらぎ部以下の大きさの平板状の変周式又は共振式の地上子と、
を備えた合成まくらぎ一体型地上子である。
ここで述べる共振式とは、変周式の応用方式である。変周式が、発振周波数を変化させる方式であるの対して、共振式は、地上子側に送信された複数の周波数のうちの共振周波数の振幅を大きくさせる方式(例えば、スペクトラム拡散方式や、新変周式とも称される方式)のことを指す。広義においては、共振式も変周式に含めることができると考えるが、変周式を狭義と解釈されることをおそれ、念のため、別用語として記載したものである。
第1の発明によれば、少なくとも上面視におけるレール方向に沿う長さが合成まくらぎ部以下の大きさの変周式又は共振式の地上子を、合成まくらぎ部の上部の左右レール設置位置間において備えた、合成まくらぎ部と一体の地上子を実現できる。これによれば、地上子と一体化された合成まくらぎの設置によって、地上側に地上子を設置することができる。また、地上子のレール方向に沿う長さが合成まくらぎ部以下とされることから、保線作業等において作業員の足元の障害物となり難い。また、地上子とまくらぎとが一体となっているため、地上子とまくらぎとを別々に管理する際の設備点数を削減したり、管理の手間を省略化するといったことが可能となる。したがって、施工上や保守面での取り扱いが容易な従来に無い全く新しい地上子を提供できる。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記地上子は、車上子からの電磁波と電磁結合するためのコイルの導体パターンが印刷された基板部を内蔵する、
合成まくらぎ一体型地上子である。
第2の発明によれば、地上子を薄型化でき、全体を軽量化できる。したがって、当該合成まくらぎ一体型地上子の設置に係る取り扱いの容易性をより高めることができる。また、コイルを導体パターンの印刷による基板部として構成することにより、地上子の製造バラツキを抑えて、高品質かつ高寿命な地上子を実現することができる。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記地上子は、厚さが3cm以下である、
合成まくらぎ一体型地上子である。
第3の発明によれば、地上子の厚さを3cm以下とすることができる。
また、第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明において、
前記合成まくらぎ部は、上部が前記地上子を取り付けるための凹部形状を成し、
前記合成まくらぎ部の上面と前記地上子の上面との境界が無段差状に構成された、
合成まくらぎ一体型地上子である。
第4の発明によれば、合成まくらぎ部の上部の凹部形状部分に地上子を取り付けることで、合成まくらぎ部の上面と地上子の上面との境界を無段差状に構成できる。
また、第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明において、
前記地上子は、前記合成まくらぎ部に貼付されることで取り付けられた、
合成まくらぎ一体型地上子である。
第5の発明によれば、地上子を取り付ける金具等が不要となる。これにより、合成まくらぎ一体型地上子の製造の手間の軽減や、合成まくらぎ一体型地上子全体の重量軽減を実現できる。
また、第6の発明は、第1〜第3の何れかの発明において、
前記合成まくらぎ部は、長尺状の基体部と、前記基体部の左端側および右端側の上面に貼付された一組の上面構成体とを有し、
前記地上子は、前記一組の上面構成体の間であって前記基体部の上面に貼付されることで取り付けられ、
前記上面構成体の上面と前記地上子の上面との境界が無段差状に構成された、
合成まくらぎ一体型地上子である。
第6の発明によれば、基体部上面の左右両端側に一組の上面構成体を貼付して合成まくらぎ部を作製し、上面構成体の間であって基体部の上面に地上子を取り付けることで、合成まくらぎ部の上面と地上子の上面との境界を無段差状に構成できる。複雑な加工を必要とせず比較的簡単に、合成まくらぎ一体型地上子を構成することができる。
また、第7の発明は、第1〜第6の何れかの発明において、
前記地上子は、少なくとも30年の設計寿命を有するように設計された、
合成まくらぎ一体型地上子である。
合成まくらぎ用材料で形成されたいわゆる「合成まくらぎ」は、耐久性に優れ、長い交換寿命を有する。したがって、第7の発明によれば、長寿命である合成まくらぎ部に、少なくとも30年の設計寿命を有する地上子を取り付けて合成まくらぎ一体型地上子を構成できる。これによれば、当該合成まくらぎ一体型地上子を、まくらぎおよび地上子として長期間メンテナンスを必要とせずに使用することができる。
合成まくらぎ一体型地上子を設置した軌道の概略を示す図。 合成まくらぎ一体型地上子の構成例を示す図。 合成まくらぎ一体型地上子の構成例を示す他の図。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態における合成まくらぎ一体型地上子1を設置した軌道の概略を示す斜視図である。本実施形態の合成まくらぎ一体型地上子1は、短軸断面が長方形又は正方形である角柱形状を有し、バラスト(砕石や砂利)に一部が埋設されてまくらぎ(合成まくらぎ)として使用される。例えば、図1に示すように、合成まくらぎ一体型地上子1は、所定の間隔をあけて軌道に沿って設置され、上面の左右両端部(レール設置位置)で一対のレール3,3を支持する。この合成まくらぎ一体型地上子1は、合成まくらぎ部11と、地上子13とを備え、合成まくらぎ部11の上部に地上子13が一体的に取り付けられて構成される。
図2および図3は、1つの合成まくらぎ一体型地上子1の構成例を示す斜視図である。図2では、合成まくらぎ部11と地上子13とが分離した状態を示し、図3では、合成まくらぎ部11に地上子13が取り付けられた状態を示している。
地上子13は、外形形状が平板状を有する変周式又は共振式の地上子であり、車上子からの電磁波と電磁結合するためのコイルの導体パターンが印刷された基板部131を内蔵する。例えば変周式を採用する場合であれば、車上装置は、車体に設けられた車上子が地上子13と接近したときに当該地上子13と電磁結合し、車上子の共振周波数が変化することを利用して列車が地上子13の設置位置を通過したこと等を検知する。共振式は、車上子から送信された複数の周波数のうちの共振周波数の振幅を大きくさせる方式であり、例えば、スペクトラム拡散方式や新変周式とも称される。広義においては、共振式も変周式に含めることができると考えるが、変周式を狭義と解釈される場合のため、念のため、ここでは別用語としたものである。
なお、図1では、地上子13を備えた合成まくらぎ一体型地上子1を並べて設置した様子を図示したが、全てのまくらぎを合成まくらぎ一体型地上子1とする必要はなく、例えば所定数個おきに合成まくらぎ一体型地上子1を設置し、それ以外は従来の合成まくらぎ等を用いるとしてもよい。また、配置される合成まくらぎ一体型地上子1の共振周波数が、軌道に沿った順に複数の共振周波数が巡回するように合成まくらぎ一体型地上子1を配置する等、共振周波数と、設置される合成まくらぎ一体型地上子1との関係は任意に設定することができる。
地上子13は、共振周波数を複数の異なる周波数の中から切り替え可能な構成としてもよいし、共振周波数が固定の地上子13を共振周波数違いで複数種類用意することとしてもよい。
この地上子13は、少なくともレール3,3の方向に沿う外殻の長さ(幅)Wが、合成まくらぎ部11以下の大きさに設計される。本実施形態では、当該レール3,3の方向に沿う長さWは、合成まくらぎ部11の幅(基体部111および一組の上面構成体113,113の幅)である規定幅W1と同じ長さに規定される。また、地上子13の外殻は、合成まくらぎ部11と同様の合成まくらぎ用材料で形成することができ、地上子13の厚さTは3cm以下とされる。
合成まくらぎ部11は、ガラス長繊維で補強された樹脂発泡体(繊維強化樹脂)を素材とする合成まくらぎ用材料で形成されており、レール3,3が設置される上部左右のレール設置位置間において、地上子13を取り付けるための凹部12を有する。凹部12は、当該合成まくらぎ用材料の板状体を組み合わせることで設けられる。すなわち、合成まくらぎ部11は、まくらぎのサイズとして規定される規定幅W1および規定長さL1に成形された長尺状の基体部111の上面において、その左右両端部に基体部111と幅が同じ(規定幅W1)で短尺な一組の上面構成体113,113を貼り合わせた構成を有する。
具体的には、各上面構成体113,113の長さL11は、地上子13を間に配したときの全体の長さが合成まくらぎ一体型地上子1の規定長さL1(つまり基体部111の長さ)と一致するように規定される。また、各上面構成体113,113の厚さT11は、地上子13と同じ厚さTに規定される。そして、基体部111と上面構成体113,113とが重なる部分の厚さがまくらぎの規定厚さT1となるように、基体部111の厚さが規定される。
したがって、合成まくらぎ一体型地上子1は、その上部において一組の上面構成体113,113の間である凹部12に地上子13が取り付けられた状態で、合成まくらぎ部11の上面(上面構成体113,113の上面)と地上子13の上面との境界が無段差状に構成される。また、本実施形態では、側面についても同様に、合成まくらぎ部11の側面(基体部111および上面構成体113,113の側面)と地上子13の側面との境界が無段差状に構成される。
この合成まくらぎ一体型地上子1の製造方法は先ず、基体部111の上面両端側に上面構成体113,113を接着剤で接着して固定し、上部が凹部形状を成す合成まくらぎ部11を作製する。続いて、当該凹部形状部分(凹部12)に接着剤を塗布し、地上子13を載置して取り付け、固定する。
以上説明したように、本実施形態の合成まくらぎ一体型地上子1によれば、合成まくらぎと一体の地上子を実現できる。これによれば、施工上や保守面での取り扱いが容易な地上子を提供できる。
例えば、従来の地上子は、専用の取り付け金具にボルトで固定する等して、取り付け金具を介してまくらぎや道床上等に設置していた。これに対し、本実施形態の合成まくらぎ一体型地上子1をまくらぎ(合成まくらぎ)として使用することで、地上子13を軌道上に設置できる。したがって、まくらぎの設置と同時に地上子13の設置が完了し、地上子13を別途設置する手間が不要となり、地上子13の設置コストを削減できる。また、既設のまくらぎを合成まくらぎ一体型地上子1と交換する場合であっても、合成まくらぎ一体型地上子1のサイズが既設のまくらぎと同じサイズであるため、既設のまくらぎの周囲のバラストで象られた凹部形状をそのまま活かして合成まくらぎ一体型地上子1を設置することができるため、バラストの撤去や転圧等にかかる手間を軽減して交換を容易に行うことができる。
また、地上子13内のコイルを導体パターンの印刷による基板部131として構成することにより、地上子13の製造バラツキを抑えて、高品質かつ高寿命な地上子を実現することができる。その上、地上子13の設置に際して取り付け金具が不要な貼付式となるため、地上子13をボルトで固定する必要がなく、地上子13を最大限薄型化でき、また重量軽減を実現できる。特に、本実施形態では、地上子13の厚さを3cm以下にすることができる。また、合成まくらぎ用材料で形成された合成まくらぎ部自体も軽いため、全体の軽量化を図ることができる。
また、地上子13は、少なくともそのレール3,3の方向に沿う長さ(幅)Wを合成まくらぎ部11以下の大きさとすることができる。本実施形態では、合成まくらぎ部11の上部に地上子13とサイズを合わせた凹部12を設け、そこに地上子13を取り付けることで、合成まくらぎ部11と地上子13との境界を無段差状に構成できる。これによれば、合成まくらぎ一体型地上子1の外面に地上子13が存在することによる凹凸が存在しないため、保線作業の際の作業員の転倒を防止して安全性を確保でき、保守面での取り扱いの容易性を高めることが可能となる。
また、変周式又は共振式の地上子は、車上子からの電磁波と電磁結合するためのコイルを備えた簡単な構成を有し、故障が発生し難いため交換寿命が長い。特に、本実施形態では、地上子13は、少なくとも30年の設計寿命を有するように設計される。一方で、合成まくらぎ部11を形成する合成まくらぎ用材料は耐久性に優れ、その交換寿命は数十年以上と長い。したがって、本実施形態の合成まくらぎ一体型地上子1によれば、合成まくらぎ部11の劣化および地上子13の故障の何れか一方の不具合が生じて全体の交換が必要になる事態が発生し難く、長期に亘りメンテナンスを必要とせずに使用することができる。
また、合成まくらぎ部11に地上子13を取り付けてこれらを一体にしたことで、まくらぎの管理と地上子の管理とを別々に行う必要がなくなり、管理対象の設備点数を削減したり、管理の手間を省略化するといったことが可能となる。
1 合成まくらぎ一体型地上子、11 合成まくらぎ部、111 基体部,113 上面構成体、12 凹部、13 地上子、131 基板部、3 レール

Claims (6)

  1. 合成まくらぎ用材料で形成された合成まくらぎ部と、
    前記合成まくらぎ部の上部の左右レール設置位置間に取り付けられ、少なくとも上面視におけるレール方向の長さが前記合成まくらぎ部以下の大きさの平板状の変周式又は共振式の地上子と、
    を備え
    前記合成まくらぎ部は、長尺状の基体部と、前記基体部の上面に間隔を空けて取り付けられた一組の上面構成体とを有し、
    前記地上子は、前記一組の上面構成体の間であって前記基体部の上面に取り付けられた、
    合成まくらぎ一体型地上子。
  2. 前記地上子は、車上子からの電磁波と電磁結合するためのコイルの導体パターンが印刷された基板部を内蔵する、
    請求項1に記載の合成まくらぎ一体型地上子。
  3. 前記地上子は、厚さが3cm以下である、
    請求項1又は2に記載の合成まくらぎ一体型地上子。
  4. 前記上面構成体の上面と前記地上子の上面との境界が無段差状に構成された、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の合成まくらぎ一体型地上子。
  5. 前記地上子は前記基体部の上面に貼付されることで取り付けられ
    請求項1〜の何れか一項に記載の合成まくらぎ一体型地上子。
  6. 前記上面構成体は、前記基体部の左端側および右端側の上面に貼付されることで取り付けられた、
    請求項1〜の何れか一項に記載の合成まくらぎ一体型地上子。
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