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JP6914710B2 - 光反射装置 - Google Patents
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例えばレーザ加工装置においては、被加工物上の複数の位置にレーザを照射するために、レーザ発振器から出射されたレーザを反射するためのガルバノミラーが設けられるが、本発明はこのような光反射装置に関する。
上記の如き光反射装置として、従来、例えば特許文献1、2に開示されているように、レーザを反射するための一枚のミラーと、ミラーを裏面や周辺等で支える弾性支持部材と、ミラーの外周側を上下方向に駆動してミラーを任意の方向に傾斜させる電磁機構とから成るものが知られている。この光反射装置においては、電磁機構を制御してミラーの傾斜方向と傾斜角度を変えることにより、入射されてきたレーザを一枚のミラーで2次元方向の別々の位置へ反射させるものである。
このような従来の光反射装置においては、モータでミラーを回転させる形式のガルバノミラーよりも装置を小型化できるが、弾性部材を介在させた位置調整系なので、弾性部材が応力を受けるため、その応力に耐える弾性部材の設計検討が必要となり、弾性部材の形状や材料の選択が難しい欠点がある。また弾性部材の応力を許容値以下にしようとして、弾性部材の大型化や弾性率の高い仕様にすると、駆動機構における駆動トルクの増加や駆動ストロークの減少につながり、駆動機構の設計が難しい欠点がある。
さらには、弾性部材でミラーを支持する構造方式では、ミラーの傾斜方向の剛性を低く、非傾斜方向の剛性を高く設計する必要があるが、傾斜方向と非傾斜方向の剛性を完全に独立に設計することは困難である。両者には、相関があり、傾斜方向の剛性を低くすれば非傾斜方向の剛性も低くなり、高周波数領域でミラーを駆動する場合、非傾斜方向の共振が発生してしまう問題点がある。
特開平11−281925号公報 特開2016−180832号公報
そこで本発明は、使用部材の形状や材料の選択、駆動機構の設計が従来よりも容易で、かつ非傾斜方向の共振を低減できる光反射装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本願において開示される発明のうち、代表的な光反射装置は、入射された光を反射させる反射面を有する光反射部材と、当該光反射部材の前記反射面と反対の面側に位置する磁石であって、前記反射面と反対の面側の中央部に位置する円形のものと、前記反射面と反対の面側の周囲に位置する扇方のものとを具備し、前記光反射部材を前記反射面と垂直方向に吸引するものと、前記光反射部材の前記反射面と反対の面側を支持する複数の非弾性支持部と、当該非弾性支持部の各々を前記吸引方向と反対方向に駆動するための圧電素子とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、使用部材の形状や材料の選択、駆動機構の設計が従来よりも容易で、かつ非傾斜方向の共振を低減できる光反射装置を得ることが可能となる。
本発明の一実施例となる光反射装置の縦断面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1における磁気回路を説明するための図である。 本発明の一実施例となる光反射装置の制御系の概略ブロック図である。 被加工物上における照射位置と圧電素子に与える電圧との関係を示す表図である。 本発明の他の実施例となる光反射装置の縦断面図である。
(実施例)
図1は本発明の一実施例となる光反射装置の縦断面図、図2は図1におけるA−A断面図であり、ミラーがない状態でミラー収容部を上から見た状態を示すものである。図2におけるB−B断面図がちょうど図1になる関係にある。
図1及び図2において、1は光反射装置のベースをなす円形の台座、2は台座1の上に設けられた円形のミラー収容部である。ミラー収容部2には、上部に円形のミラー3、下部の中央に円形の永久磁石4、下部の周囲に扇形の永久磁石5a、5b、5c、扇形の圧電素子6a、6b、6cがそれぞれ収容される。永久磁石5a、5b、5cと圧電素子6a、6b、6cは、その円周方向の中心が60度間隔で交互に並ぶように配置されている。永久磁石5a、5b、5cの大きさは互いに等しく、圧電素子6a、6b、6cについても同様である。
ミラー3は、例えば軟磁性材料の一つである高硬度電磁ステンレスからなり、レーザの受光面を鏡面仕上げして作成される。8は永久磁石5a、5b、5cの直下に配置された軟磁性材料から成るヨークであり、永久磁石5a、5b、5cから出た磁力線が図3において矢印で示すようにミラー3、永久磁石4、ヨーク8の順に通ってそれぞれに戻るような磁気回路が形成されている。従って、ミラー3は常時下方に吸引され、またこの吸引力により横方向にも動きを抑える力が働いて、ミラー収容部2に保持された状態になっている。9はヨーク8の直下に配置されたスペーサであり、その厚みを調整することにより、ミラー3に対する吸引力を調整できるようになっている。
図3は上記の磁気回路を説明するための図である。図3においては、円周方向の中心が互いに120度離れた永久磁石5aと5cを、便宜上180度離れたように描いてある。永久磁石5a、5cのそれぞれのN極から出た磁力線は、矢印に示すようにミラー3、永久磁石4、ヨーク8の順に通ってそれぞれのS極に戻るようになっている。永久磁石5bのN極から出た磁力線についても同様である。
圧電素子6a、6b、6cは印加電圧を制御することにより、図において垂直方向の長さを変化できるものである。圧電素子6a、6b、6cの上部には非弾性のミラー支持部10が設けられている。ミラー支持部10は、球体の全体の約1/3程度の下部分を水平に切除した球体部材11と、厚みを調整することにより球体部材11の最上部の高さを調整できるようにするためのスペーサ12とから成り、球体部材11の切断面がスペーサ12に接着されている。
以上の構成により、ミラー3はミラー支持部10の高さで決まる位置まで永久磁石により吸引された状態でミラー収容部2に収容されている。また、この吸引力によりミラー3の横方向にも動きを抑える力が働いた状態になっている。ミラー支持部10の各々の位置は、互いに120度間隔となるように、すなわちミラー3の中心に中心がある正三角形の頂点位置に合致するように調整してあり、ミラー3は裏面の3点にあるミラー支持部10により点接触で支持された構造となっている。
13はミラー3に起こる振動の減衰性を向上させるためのダンパであり、ミラー収容部2を構成するための壁14とミラー3の間に挿入されている。
以上の構成において、圧電素子6a、6b、6cに与える電圧を変えて3つのミラー支持部10の高さを変え、ミラー3の中心を通る横軸を中心にした回転角α、横軸と直角方向のミラー3の中心を通る縦軸を中心にした回転角βだけ回転させ、常時下方に吸引された状態のミラー3を任意の方向に任意の角度だけ傾斜させることができ、入射されてきたレーザを2次元方向の別々の照射位置P1、P2、P3・・・へ反射させることができる。
図4は、本実施例となる光反射装置をレーザ加工装置におけるガルバノミラーの代わりに用いた場合の制御系の概略ブロック図である。
図4において、15はレーザ加工装置内に設けられるレーザ加工制御部であり、加工動作全体の実行を制御するものである。レーザ加工制御部15の内部には、与えられたレーザ照射位置情報に基づき被加工物16上のレーザ照射位置を制御するレーザ走査制御部17が設けられる。18a、18b、18cは、それぞれ本実施例となる光反射装置19内の圧電素子6a、6b、6cにレーザ走査制御部17で指示された電圧を与える圧電素子駆動回路である。光反射装置19はレーザ走査制御部17により制御され、レーザ発振器から出射されたレーザLを反射して、被加工物16上のX方向とY方向からなる2次元方向の別々の照射位置P1、P2、P3・・・へ照射される。
前述の照射位置P1、P2、P3・・・の各々はミラー3の回転角α、βで定まるので、図5に示すように、照射位置P1、P2、P3・・・に対応する回転角α、βと圧電素子6a、6b、6cのそれぞれに与える電圧Va、Vb、Vcとの関係が予め求められ、この関係がテーブル情報としてレーザ走査制御部17内の記憶手段に保持される。レーザ走査制御部17では、指令された照射位置P1、P2、P3・・・の情報から対応する電圧Va、Vb、Vcの情報を記憶手段から読出し、圧電素子6a、6b、6cの各々に該当電圧を供給する。
以上の実施例によれば、ミラー3を非弾性のミラー支持部10の高さで決まる位置まで永久磁石により吸引した状態で、吸引力に抗する方向にミラー支持部10でミラー3を上昇させるようにしたので、弾性部材を介在させない位置調整系となり、使用部材の形状や材料の選択、駆動機構の設計が従来よりも簡単にできる。
また、ミラー3を永久磁石により吸引することにより、非弾性のミラー支持部10の高さで決まる位置においてミラー3が予圧される構造となるので、非傾斜方向の剛性を高くすることができる。これにより、非傾斜方向の固有振動数が高くなり、高周波数域でミラー3を駆動する場合の非傾斜方向の共振を低減することができる。
さらに、ミラー3を永久磁石により吸引することにより、ミラー支持部10を介して圧電素子6a、6b、6cが予圧される構造となるので、引っ張りに弱く押し付けに強い場合がある圧電素子6a、6b、6cの特徴を生かした故障しにくい光反射装置を得ることができる。
なお、以上の実施例において、ミラー3は軟磁性材料を鏡面仕上げして作成することにより磁石で吸引できるようにした。ミラー3を磁石で吸引できるようにする他の方法として、例えば図6に示すように、ミラー30を磁性材料以外の比重の軽い材料、例えばベリリウムやアルミなどで製作し、ミラー30の下側に磁石で吸引できる軟磁性材料から成るベース板31を張り付けておくようにしてもよい。
また、ミラー3は円形としたが、他の形状、例えば正方形、六角形でもよい。この場合、球体部材11の各々の位置は、ミラー3の中心に中心がある正三角形の頂点位置と合致させる必要がある。
さらに、ミラー3は3個のミラー支持部10により駆動する場合を説明したが、ミラー支持部10の数は4個、5個、6個・・・という具合に3個より多くしてもよい。その場合にも、上記と同様にして、それぞれのミラー支持部10の下部に圧電素子を設け、それぞれを駆動するようにすればよい。
1:台座 2:ミラー収容部 3、30:ミラー 4、5a、5b、5c:永久磁石
6a、6b、6c:圧電素子 8:ヨーク 9、12:スペーサ
10:ミラー支持部 11:球体部材 13:ダンパ
15:レーザ加工制御部 16::被加工物 17:レーザ走査制御部
18a、18b、18c:圧電素子駆動回路 19:光反射装置 31:ベース板

Claims (5)

  1. 入射された光を反射させる反射面を有する光反射部材と、当該光反射部材の前記反射面と反対の面側に位置する磁石であって、前記反射面と反対の面側の中央部に位置する円形のものと、前記反射面と反対の面側の周囲に位置する扇方のものとを具備し、前記光反射部材を前記反射面と垂直方向に吸引するものと、前記光反射部材の前記反射面と反対の面側を支持する複数の非弾性支持部と、当該非弾性支持部の各々を前記吸引方向と反対方向に駆動するための圧電素子とを備えることを特徴とする光反射装置。
  2. 請求項1に記載の光反射装置において、前記光反射部材は磁性材料から成ることを特徴とする光反射装置。
  3. 請求項1に記載の光反射装置において、前記光反射部材の前記反射面と反対の面側に軟磁性材料から成る部材が設けられていることを特徴とする光反射装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光反射装置において、前記光反射部材は円形とし、前記非弾性支持部は前記円の中心に中心がある正三角形の頂点位置に設けられていることを特徴とする光反射装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光反射装置において、複数の前記圧電素子の各々を駆動することにより、前記光反射部材が入射された光を2次元方向の異なる位置に反射するように前記光反射部材を傾斜させることを特徴とする光反射装置。
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