以下に、本発明の実施形態に係る車両用表示装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図25を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両用表示装置に関する。図1は、実施形態に係る車両用表示装置の正面図、図2は、実施形態に係る車両用表示装置の側面図、図3は、実施形態に係る車両用表示装置の内部構成を示す側面図、図4は、実施形態の車両用表示装置による表示態様の一例を示す図、図5は、点灯時の態様の装飾画像を示す図、図6は、消灯時の態様の装飾画像を示す図、図7は、装飾画像が加飾部材に重畳して表示された状態の図、図8は、装飾画像のスライドアニメーションを説明する図、図9は、装飾画像が加飾部材に重畳して表示された状態の図、図10は、加飾部材に重畳された点灯時の態様の装飾画像を示す図である。
本実施形態の車両用表示装置1は、自動車等の車両に搭載される。図1から図3に示すように、本実施形態の車両用表示装置1は、収容部100と、枠部材5と、虚像表示装置6と、加飾部材2と、光源9と、を有する。収容部100は、一端が閉塞された筒状の部材である。収容部100は、金属や合成樹脂等によって形成されている。収容部100は、車両の運転席に対して車両前後方向の前方に配置される。収容部100は、例えば、インストルメントパネルの開口部に配置される。収容部100は、正面視した場合の形状が台形の部材である。
収容部100は、運転席と対向する開口部101を有する。車両用表示装置1の説明において、「奥行き方向X」は、収容部100の軸方向を示す。奥行き方向Xは、典型的には車両前後方向である。奥行き方向Xにおいて、「前面側」は運転席側であり、典型的には車両後側である。奥行き方向Xにおいて、「背面側」は運転席側とは反対側であり、典型的には車両前側である。開口部101は、収容部100の前面に設けられている。また、「高さ方向Z」は、車両に配置された状態における収容部100の高さ方向であり、典型的には鉛直方向や車両上下方向である。幅方向Yは、奥行き方向Xおよび高さ方向Zと直交する方向であり、典型的には車幅方向である。幅方向Yにおいて、「左側」は運転席から見た場合の左側を示し、典型的には車両左側である。幅方向Yにおいて、「右側」は運転席から見た場合の右側を示し、典型的には車両右側である。
開口部101は、幅方向Yの長さが高さ方向Zの長さよりも大きい。開口部101には、枠部材5が配置されている。枠部材5は、奥行き方向Xにおいて運転席と対向している。枠部材5は、例えば、金属や合成樹脂等によって形成されている。枠部材5は、第一枠部51、第二枠部52、および第三枠部53を有する。三つの枠部51,52,53は、一体に形成されていてもよい。枠部材5は、収容部100によって支持されている。
第一枠部51の形状は、円環形状である。第一枠部51は、開口部101における幅方向Yの中央に配置されている。また、第一枠部51は、開口部101における高さ方向Zの中央に配置されている。第一枠部51の直径は、開口部101の高さ方向Zの幅よりもわずかに小さい。
第二枠部52は、第一枠部51に対して幅方向Yの左側に配置されている。第二枠部52は、第一枠部51の背面側に、かつ第一枠部51の近傍に配置されている。第二枠部52の形状は、U字を右側に倒した形状、またはC字形状である。第二枠部52は、切れ目部分を第一枠部51に向けている。第二枠部52の右端部は、第一枠部51の背面側に隠されている。
第三枠部53は、第一枠部51に対して幅方向Yの右側に配置されている。第三枠部53は、第一枠部51の背面側に、かつ第一枠部51の近傍に配置されている。第三枠部53の形状は、U字を左側に倒した形状、またはC字を左右反転させた形状である。第三枠部53は、切れ目部分を第一枠部51に向けている。第三枠部53の左端部は、第一枠部51の背面側に隠されている。
加飾部材2は、枠部材5よりも奥行き方向Xの背面側に配置されている。本実施形態の加飾部材2は、収容部100の内部空間における奥部に配置されている。加飾部材2は、例えば、合成樹脂や金属で形成される。本実施形態では、加飾部材2がアルミニウム等の金属で形成されている。加飾部材2の色は、例えば、シルバーや白色等の淡色である。加飾部材2が樹脂で形成されている場合、加飾部材2の表面に淡色のメッキが施されてもよい。加飾部材2の表面には、鏡面加工やつや消し加工がなされてもよい。本実施形態の加飾部材2の形状は、円環形状である。
加飾部材2の左側には、左側メータ枠3が配置されている。左側メータ枠3は、車両のアイポイントから見た場合に第一枠部51の左側に位置している。また、加飾部材2の右側には、右側メータ枠4が配置されている。右側メータ枠4は、車両のアイポイントから見た場合に第一枠部51の右側に位置している。左側メータ枠3および右側メータ枠4は、枠部材5よりも奥行き方向Xの背面側に配置されている。本実施形態のメータ枠3,4は、収容部100の内部空間における奥部に配置されている。
図3に示すように、虚像表示装置6は、表示装置61と、ハーフミラー62と、表示制御装置63とを有する。ハーフミラー62は、半透過性の部材である。ハーフミラー62は、入射する光の一部を反射すると共に、入射する光の他の一部を透過させる。ハーフミラー62は、透明な樹脂やガラス等により形成された本体部と、ハーフミラー層とを有する。ハーフミラー層は、本体部の表面に蒸着等により形成された、金属または無機多層薄膜などである。ハーフミラー62は、奥行き方向Xにおける枠部材5と加飾部材2との間に配置されている。ハーフミラー62は、高さ方向Zの上側へ向かうに従って奥行き方向Xの背面側へ向かうように傾斜している。ハーフミラー62は、上記の傾斜姿勢で収容部100によって保持されている。
表示装置61は、ハーフミラー62に向けて画像を投影する。表示装置61は、表示制御装置63によって制御される。表示装置61は、例えば、TFT−LCD(Thin Film Transistor−Liquid Crystal Display)等の液晶表示装置である。表示装置61は、ハーフミラー62に対して高さ方向Zの上側に配置されている。また、表示装置61は、高さ方向Zにおいてハーフミラー62と対向している。表示装置61から投影される画像は、矢印A1で示すように、ハーフミラー62によって奥行き方向Xの前面側に向けて反射される。ハーフミラー62によって反射された画像は、運転席の運転者(アイポイント)から見た場合に、ハーフミラー62よりも背面側の位置で結像する虚像として視認される。虚像が結像する位置は、例えば、加飾部材2の前面の位置や、加飾部材2の前面よりもわずかに前面側あるいは背面側の位置である。
図3に示すように、光源9は、収容部100の内部空間における高さ方向Zの上部に配置されている。光源9は、加飾部材2よりも高さ方向Zの上側に配置されている。つまり、光源9は、加飾部材2に対して上側から光を照射する。表示制御装置63は、光源9を制御する。表示制御装置63は、光源9の点灯および消灯の切り換え制御や、光源9が加飾部材2に対して照射する光の光量の制御を実行する。
本実施形態の虚像表示装置6は、図4に示す画像表示領域10に虚像を表示させる。本実施形態の画像表示領域10は、第一枠部51の内側の領域である。つまり、虚像表示装置6は、加飾部材2に重畳させて虚像を表示させることや、加飾部材2よりも内側の領域に重畳させて虚像を表示させることができる。更に、虚像表示装置6は、加飾部材2よりも外側の領域に重畳させて虚像を表示させることもできる。なお、画像表示領域10は、第一枠部51の内側の領域に加えて、第二枠部52と第一枠部51とによって囲まれる領域や、第三枠部53と第一枠部51とによって囲まれる領域を含んでいてもよい。
光源9によって光が照射されることにより、加飾部材2にはコントラストが生じる。図4には、光源9によって光が照射された加飾部材2が示されている。図4に示すように、上方から照らされた光によって、加飾部材2には高輝度部2a,2bおよび低輝度部2c,2cが生じる。高輝度部2a,2bは、加飾部材2における他の部分よりも明るく見える部分である。高輝度部2aは、加飾部材2における上部であり、高輝度部2bは、加飾部材2における下部である。高輝度部2a,2bは、例えば、加飾部材2における光源9の光軸上および光軸の近傍に位置する部分である。
低輝度部2cは、加飾部材2における高輝度部2a,2bよりも暗く見える部分である。本実施形態では、低輝度部2c,2cは高輝度部2a,2bの左側および右側にそれぞれ生じる。低輝度部2cは、例えば、加飾部材2における光源9の光軸から離れた部分である。加飾部材2においてコントラストが生じることにより、加飾部材2の立体感が強調される。よって、本実施形態の車両用表示装置1は、加飾部材2を含む表示部の意匠性を向上させることができる。
虚像表示装置6は、加飾部材2よりも内側の領域や外側の領域に各種の虚像を表示する。加飾部材2よりも内側の領域には、例えば、指針画像23、目盛り画像24、情報画像25などが表示される。情報画像25は、外気温や走行距離に関する情報を示す画像である。加飾部材2よりも外側の領域には、例えば、情報画像26,27が表示される。情報画像26は、車両の現在の走行モードを示す画像である。情報画像27は、車両の現在のシフトポジションを示す画像である。
本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明するように、第一アニメーション表示および第二アニメーション表示を行う。第一アニメーション表示は、光源9が消灯した状態で加飾部材2を模した虚像を加飾部材2と重畳する位置からアニメーションさせるものである。第二アニメーション表示は、光源9が消灯した状態で加飾部材2を模した虚像を加飾部材2と重畳する位置までアニメーションさせるものである。第一アニメーション表示および第二アニメーション表示の各種の例について、以下に図を参照しながら説明する。
虚像表示装置6は、装飾画像の第一アニメーション表示や第二アニメーション表示によって様々な演出を行う。装飾画像は、特定の形状や大きさの画像ではなく、加飾部材2を模した虚像の総称である。言い換えると、装飾画像は、環状部材を模した虚像の総称である。装飾画像の大きさや色、姿勢、輝度などは任意である。
図5および図6には、装飾画像のうち、加飾部材2に重畳して表示される装飾画像30,31が示されている。図5には、点灯時の態様の装飾画像30が示されている。点灯時の態様の装飾画像30は、光源9が点灯されているときの加飾部材2を模した虚像である。図6には、消灯時の態様の装飾画像31が示されている。消灯時の態様の装飾画像31は、光源9が消灯されているときの加飾部材2を模した虚像である。
図5に示す点灯時の態様の装飾画像30は、加飾部材2に重畳して表示されることで加飾部材2を装飾する。装飾画像30が加飾部材2に重畳して表示されると、実際には光源9が消灯している場合であっても、運転者には加飾部材2が光源9の光によって照らされているかのように見える。図6に示す消灯時の態様の装飾画像31は、加飾部材2に重畳して表示されることで加飾部材2を装飾する。
なお、虚像表示装置6は、加飾部材2に装飾画像(例えば、装飾画像30,31)を重畳させる場合、車両のアイポイントから見た場合に加飾部材2と重畳するように装飾画像を表示させる。すなわち、虚像表示装置6は、ハーフミラー62においてアイポイントから見た場合に加飾部材2と重畳する領域に装飾画像を投影する。
加飾部材2に重畳して表示される場合の装飾画像は、円環状の虚像であり、形状および大きさは加飾部材2の形状および大きさに準じている。本実施形態において、加飾部材2に重畳して表示される場合の装飾画像の形状および大きさは、実質的に加飾部材2の形状および大きさと同じである。
図5に示すように、点灯時の態様の装飾画像30は、高輝度部30a,30bおよび低輝度部30c,30cを有する。高輝度部30a,30bおよび低輝度部30cは、光源9の光によって照らされた加飾部材2(図4)の高輝度部2a,2bおよび低輝度部2cに対応している。すなわち、高輝度部30a,30bは、加飾部材2の高輝度部2a,2bに重畳して表示される。低輝度部30cは、加飾部材2の低輝度部2cに重畳して表示される。
高輝度部30a,30bは、加飾部材2の高輝度部2a,2bを模している。すなわち、高輝度部30a,30bの色、輝度の大きさ、輝度の分布等は、高輝度部2a,2bの色、輝度の大きさ、輝度の分布等に似せてある。低輝度部30cは、加飾部材2の低輝度部2cを模している。すなわち、低輝度部30cの色、輝度の大きさ、輝度の分布等は、低輝度部2cの色、輝度の大きさ、輝度の分布等に似せてある。
点灯時の態様の装飾画像30は、例えば、光源9を点灯状態から消灯状態に切り替える場合や、光源9を消灯状態から点灯状態に切り替える場合に表示される。点灯時の態様の装飾画像30が表示されていることで、光源9が消灯状態に切り替えられたことや点灯状態に切り替えられたことが運転者に気づかれにくい。従って、加飾部材2が光源9によって照らされた状態から、光源9が消灯された状態での装飾画像のアニメーションへの移行が違和感なく進行する。
図6に示すように、消灯時の態様の装飾画像31は、点灯時の態様の装飾画像30と比較して輝度のコントラストが小さい。消灯時の態様の装飾画像31は、例えば、周方向や半径方向に沿って実質的に輝度の変化がない画像であってもよい。言い換えると、消灯時の態様の装飾画像31は、輝度が均一な画像であってもよい。
本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明するリングスライド演出を行う。リングスライド演出は、運転者による操作入力に応じて実行される。より詳しくは、リングスライド演出は、加飾部材2の色や模様などを選択する選択モードにおいて実行される。虚像表示装置6は、加飾部材2に重畳して表示させる虚像の色や模様を変化させることで、あたかも加飾部材2の色や模様が変化したかのように演出する。虚像表示装置6は、選択モードにおいて、色や模様が異なる装飾画像を画像横方向にスライドさせて加飾部材2に重畳させる。
リングスライド演出の開始時に、表示制御装置63は、装飾画像32を加飾部材2に重畳して表示させる。図7には、光源9が消灯し、かつ装飾画像32が加飾部材2に重畳して表示された状態が示されている。装飾画像32は、消灯時の態様で表示される。装飾画像32は、現在選択されている色や模様の装飾画像32や、規定の色や模様の装飾画像32である。
装飾画像32は、車両のアイポイントから見た場合に加飾部材2と重畳するように表示される。本実施形態の表示制御装置63は、光源9が消灯されて加飾部材2が実質的に視認されない状態から装飾画像32を表示させる。このときに、表示制御装置63は、装飾画像32の輝度を徐々に増加させるフェードインのアニメーションを虚像表示装置6に行わせてもよい。装飾画像32のフェードインは、運転者にとって、光が当てられた加飾部材2が浮き出るかのように見える。
虚像表示装置6は、運転者による操作入力に応じて、または自動的に、装飾画像32をスライドアウトさせ、別な装飾画像33をスライドインさせる。装飾画像33は、加飾部材2に重畳して表示され、加飾部材2を装飾する虚像である。装飾画像33の色や模様は、装飾画像32の色や模様と異なる。虚像表示装置6は、図8に示すように、装飾画像32を左側にスライドアウトさせ(矢印Y1)、装飾画像33を右側からスライドインさせる(矢印Y2)。虚像表示装置6は、例えば、装飾画像32および装飾画像33を同じ速度で左側に向けてスライドさせる。なお、装飾画像32および装飾画像33の移動中は、光源9が消灯されており、加飾部材2は実質的に視認されない。本実施形態では、装飾画像32のアニメーションが第一アニメーション表示に相当し、装飾画像33のアニメーションが第二アニメーション表示に相当する。
図8に示すように、装飾画像32および装飾画像33と重なる部分では、他の画像24,25がマスクされる。これにより、加飾部材2があたかも画像24,25よりも前面側を横切って移動しているかのように見える。
虚像表示装置6は、装飾画像33を加飾部材2と重畳する位置まで移動させると、図9に示すように装飾画像33の移動を停止させる。虚像表示装置6は、装飾画像33の移動を停止させてから、装飾画像33の表示態様を消灯時の態様から点灯時の態様に遷移させる。図10には、点灯時の態様の装飾画像33が示されている。点灯時の態様の装飾画像33は、高輝度部33a,33bおよび低輝度部33c,33cを有する。表示制御装置63は、装飾画像33の態様を点灯時の態様に変化させると、光源9を点灯させる。ライトアップされた加飾部材2を模した装飾画像33が表示されていることで、光源9が点灯状態に切り替わったことが気づかれにくい。
表示制御装置63は、運転者によって装飾画像33を決定する操作入力がなされると、点灯時の態様の装飾画像33を表示したまま選択モードを終了させる。一方、表示制御装置63は、装飾画像33を決定する操作入力がなされない場合や、他の装飾画像の表示を指令する操作入力がなされると、装飾画像の入れ替えを行う。この場合、表示制御装置63は、光源9を消灯させ、装飾画像33の表示態様を点灯時の態様(図10)から消灯時の態様(図9)に遷移させる。表示態様の遷移は、例えば、光源9の消灯後になされる。表示制御装置63は、表示態様の遷移が完了すると、装飾画像33をスライドアウトさせ、他の色や模様の装飾画像をスライドインさせる。表示制御装置63は、運転者がいずれかの装飾画像を決定するまで、装飾画像のスライドインおよびスライドアウトを繰り返す。
選択モードにおいて上記のようなアニメーション表示がなされることで、運転者には、加飾部材2が実際に画像横方向に移動しているかのように見える。すなわち、運転者には、色や模様が異なる加飾部材2が次々と現れるかのように感じられる。このように、本実施形態の車両用表示装置1は、位置が固定された加飾部材2に虚像のアニメーションを組み合わせることによって、加飾部材2の仮想的な動作を実現する。よって、本実施形態の車両用表示装置1は、加飾部材2を移動させる駆動機構を用いることなく意匠性や演出性を向上させることができる。
本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明するように、表示モードの変更時に第一アニメーション表示を行う。本実施形態の車両用表示装置1は、画像表示領域10に表示する内容が異なる複数の表示モードを有する。表示モードとしては、光源9を点灯した状態で各種の情報を表示する第一の表示モードと、光源9を消灯した状態で各種の情報を表示する第二の表示モードがある。
第一の表示モードでは、加飾部材2が表示領域の境界の枠として利用される。第一の表示モードは、加飾部材2よりも内側に車両の走行速度を示す画像が表示される車速表示モードや、加飾部材2よりも内側に機関の回転速度を示す画像が表示される回転速度表示モードを含む。
第二の表示モードでは、加飾部材2が実質的に視認されない状態で各種の情報が表示される。第二の表示モードは、ナビゲーション表示モードや、マルチメディア表示モード、メニューモードなどが含まれる。第二の表示モードでは、加飾部材2が視認されず、画像表示領域10が加飾部材2によって分割されない。このため、画像表示領域10に虚像を表示する際のレイアウトの自由度が向上する。
図11には、表示モードの変更開始前の装飾画像34が示されている。図11の装飾画像34の表示態様は、点灯時の態様である。装飾画像34は、高輝度部34a,34bおよび低輝度部34c,34cを有する。なお、光源9は点灯されている。表示制御装置63は、運転者による表示モード変更の操作入力がなされると、表示モード変更の演出を開始する。ここで例示する表示モードの変更は、車速表示モードからナビゲーション表示モードへの変更である。
表示制御装置63は、表示モード変更が指令されると、光源9を消灯させ、装飾画像34の表示態様を点灯時の態様から消灯時の態様へ遷移させる。表示態様の遷移は、例えば、光源9の消灯と実質的に同時になされてもよく、光源9の消灯後になされてもよい。図12には、消灯時の態様の装飾画像34が示されている。消灯時の態様の装飾画像34において、各部の輝度は、点灯時の態様における高輝度部34a,34bの輝度と同等である。
表示制御装置63は、表示態様の遷移が完了すると、第一アニメーション表示を実行する。表示制御装置63は、光源9が消灯した状態で、加飾部材2と重畳する位置から装飾画像34をアニメーションさせる。ナビゲーション表示モードへ移行するときの第一アニメーション表示は、加飾部材2の傾斜動作を模したアニメーション(以下、単に「傾倒アニメーション」と称する。)である。
表示制御装置63は、傾倒アニメーションにおいて、加飾部材2が背面側に向けて進みながら背面側に向けて傾斜していく動作を模したアニメーションを表示させる。図13には、傾倒アニメーションの初期において表示される装飾画像34が示されている。図13の装飾画像34の横幅W1は、図12の装飾画像34の横幅W0よりも小さい。横幅W0から横幅W1への変化により、背面側へ向けての加飾部材2の移動が表現される。また、図13の装飾画像34の形状は、加飾部材2が背面側に向けて傾斜した状態を模した形状である。すなわち、図13の装飾画像34は、傾斜に伴って加飾部材2の外周面および内周面が視認されるようになった状態を模した画像である。また、図13では、装飾画像34において画像上下方向の長さが画像横方向の長さよりも短いことで傾斜姿勢が表現されている。
図14には、傾倒アニメーションの後期において表示される装飾画像34が示されている。図14の装飾画像34の横幅W2は、図13の装飾画像34の横幅W1よりも小さい。また、装飾画像34の内側の領域には、車両を模した虚像である車両画像21が表示されている。車両画像21は、斜め後方から見た車両を模した画像である。なお、横幅W0から横幅W1および横幅W2への変化は、仮想空間における視点位置の変化を示すものと考えてもよい。すなわち、横幅の変化は、加飾部材2の位置が運転者と正対する位置から斜め下に見下ろす位置へと移動することを表現したものと考えてもよい。
図15には、傾倒アニメーションの完了時に表示される装飾画像34が示されている。画像表示領域10には、装飾画像34に加えて、道路画像22や構造物画像28が表示される。道路画像22は、自車両が走行している道路を模した虚像である。構造物画像28は、道路の周辺のビル等を模した虚像である。
傾倒アニメーションによって、加飾部材2が実際に傾斜動作を行うかのような演出を行うことができる。また、加飾部材2が背面側に向けて移動していくかのように装飾画像34の幅を変化させることで、奥行き感を演出することができる。また、装飾画像34に加えて車両画像21が表示されることで、ナビゲーション画面の立体感を向上させることができる。
第二の表示モードから第一の表示モードへ移行する場合、起立アニメーションがなされる。起立アニメーションは、加飾部材2の起立動作を模したアニメーションである。起立アニメーションでは、傾倒アニメーションとは逆に、装飾画像34が前面側に進みながら前面側に向けて起立していく動作が表現される(図15→図14→図13→図12)。虚像表示装置6は、加飾部材2と重畳する位置へ向けて装飾画像34をアニメーションさせる。つまり、起立アニメーションは、第二アニメーション表示に相当する。装飾画像34の全体が加飾部材2と重畳すると、起立アニメーションが完了する。表示制御装置63は、起立アニメーションが完了すると、光源9を点灯させ、装飾画像34の表示態様を点灯時の態様に遷移させる。表示態様の遷移は、例えば、光源9の点灯と実質的に同時になされてもよく、光源9の点灯後になされてもよい。
本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明する消失/出現アニメーションを行う。消失/出現アニメーションは、例えば、車両用表示装置1のオープニング時になされる。消失アニメーションおよび出現アニメーションは、加飾部材2が背面側に向けて進んでいく動作を模したアニメーションである。消失アニメーションは、第一アニメーション表示である。一方、出現アニメーションは、第二アニメーション表示である。
図16には、消失アニメーションが開始される前の装飾画像35が示されている。図16には、光源9が点灯した状態が示されている。装飾画像35は、加飾部材2に重畳して表示されている。装飾画像35の表示態様は、点灯時の態様である。装飾画像35は、高輝度部35a,35bおよび低輝度部35c,35cを有する。加飾部材2よりも内側の領域には、情報画像29が表示されている。情報画像29は、例えば、車両の走行速度を示す文字画像である。
表示制御装置63は、加飾部材2が背面側に向けて遠ざかっていく動作を模したアニメーションを表示させる。より具体的には、表示制御装置63は、消失点に向けて収束させるように装飾画像35の大きさおよび位置を変化させていく。消失/出現アニメーションにおける消失点VPは、例えば、加飾部材2の中心軸である。消失点VPを加飾部材2の中心軸とした場合の消失アニメーションでは、装飾画像35の中心位置は変化せず、装飾画像35が縮小していく。
表示制御装置63は、消失アニメーションを開始するときに、光源9を消灯させる。光源9は、装飾画像35の縮小アニメーションが開始する前に消灯されても、縮小アニメーションの開始と同時に消灯されても、縮小アニメーションの開始直後に消灯されてもよい。本実施形態では、縮小アニメーションの開始と実質的に同時に光源9が消灯される。
表示制御装置63は、光源9を消灯させると共に、装飾画像35の縮小アニメーションを表示させる。縮小アニメーションされる装飾画像35の表示態様は、点灯時の態様である。すなわち、高輝度部35a,35bおよび低輝度部35c,35cを有する装飾画像35の縮小アニメーションが表示される。図17には、消失アニメーションの中期における装飾画像35が示されている。図17に示すように、装飾画像35は、消失点VPに向けて遠ざかっていくように縮小表示されている。更に、情報画像29も装飾画像35と同じ縮小率で縮小されて表示されている。また、装飾画像35および情報画像29は、縮小するに従って輝度が低くされる。すなわち、表示制御装置63は、矢印Y3で示すように装飾画像35および情報画像29を縮小させながら装飾画像35および情報画像29をフェードアウトさせる。装飾画像35および情報画像29がフェードアウトすると、消失アニメーションが完了する。
表示制御装置63は、消失アニメーションが完了すると、出現アニメーションを開始する。出現アニメーションにおいて、表示制御装置63は、加飾部材2の外側に装飾画像35をフェードイン表示させる。図18には、フェードイン表示された装飾画像35が示されている。装飾画像35は、消失点VPを中心とする位置にフェードイン表示される。フェードイン表示される装飾画像35は、加飾部材2よりも大きい。また、フェードイン表示される装飾画像35の輝度は、加飾部材2に重畳して表示されるときの装飾画像35(図16)の輝度よりも低い。
表示制御装置63は、矢印Y4で示すように装飾画像35を縮小させながら、装飾画像35の輝度を増加させていく。表示制御装置63は、装飾画像35の全体が加飾部材2と重畳すると、装飾画像35の縮小アニメーションを終了し、光源9を点灯させる。光源9が点灯されるタイミングは、縮小アニメーションの終了と実質的に同時であっても、縮小アニメーションの終了後であってもよい。光源9が点灯されると、装飾画像35の表示が終了され、出現アニメーションが完了する。消失/出現アニメーションは、繰り返し表示されてもよい。すなわち、出現アニメーションが完了した後に、再度消失アニメーションおよび出現アニメーションが実行されてもよい。
本実施形態の車両用表示装置1は、以下に説明する回転アニメーションを行う。回転アニメーションは、例えば、走行モードの変更に応じて加飾部材2の色や模様を変化させるときになされる。回転アニメーションは、加飾部材2の回転動作を模したアニメーションである。回転アニメーションは、第一アニメーション表示および第二アニメーション表示が連続する一連のアニメーションである。
図19には、回転アニメーションが開始される前の装飾画像36が示されている。回転アニメーションは、例えば、図19に示すように画像表示領域10に文字等が表示されていない状態で実行される。図19には、光源9が点灯した状態が示されている。装飾画像36は、加飾部材2に重畳して表示されている。装飾画像36の表示態様は、点灯時の態様である。装飾画像36は、高輝度部36a,36bおよび低輝度部36c,36cを有する。
表示制御装置63は、加飾部材2が回転する動作を模したアニメーションを表示させる。より具体的には、回転アニメーションは、高さ方向Zの軸を回転中心として加飾部材2が回転している動作を模したアニメーションである。
表示制御装置63は、回転アニメーションを開始するときに、装飾画像36の表示態様を図20の消灯時の態様に遷移させる。消灯時の態様の装飾画像36は、全体の輝度が高輝度部36a,36bの輝度と同様の虚像である。つまり、消灯時の態様の装飾画像36は、前面側から全体的に光が照射されている加飾部材2を模した虚像である。表示制御装置63は、装飾画像36の表示態様が消灯時の態様に変化すると、装飾画像36の回転アニメーションを開始する。表示制御装置63は、回転アニメーションを開始するまでに光源9を消灯させる。光源9の消灯タイミングは、例えば、表示態様の変化が開始される前である。ただし、光源9は、表示態様が変化する途中に消灯されても、表示態様が消灯時の態様に変化した後に消灯されてもよい。
表示制御装置63は、図21に矢印Y5で示す回転方向の回転アニメーションを表示させる。本実施形態の回転アニメーションでは、装飾画像36を半回転させる間に、装飾画像36のサイズを縮小させる。すなわち、回転アニメーションにおいて、加飾部材2が回転しながら背面側に移動する動作が表現される。装飾画像36が半回転すると、図22に示すように装飾画像36の回転が一時的に停止される。この状態は、裏面36Rを運転者側に向けて停止している加飾部材2を模した虚像である。本実施形態では、装飾画像36の回転が一時的に停止されるまでが第一アニメーション表示に相当する。
表示制御装置63は、一時的に停止した装飾画像36の回転を再開させる。図23には、回転を再開した後の装飾画像36が示されている。回転を再開した装飾画像36では、表面36F側の色や模様が回転アニメーションの開始時の色や模様と異なっている。表示制御装置63は、装飾画像36を回転させながら徐々に拡大させて加飾部材2に重畳させていく。表示制御装置63は、装飾画像36の全体が加飾部材2と重畳すると、回転アニメーションを終了する。図24には、加飾部材2と重畳して表示された装飾画像36が示されている。本実施形態では、装飾画像36の回転が再開してから装飾画像36が加飾部材2に重畳するまでが第二アニメーション表示に相当する。
図25には、加飾部材2に重畳して表示された点灯時の態様の装飾画像36が示されている。表示制御装置63は、回転アニメーションが終了すると、光源9を点灯させる。光源9の点灯タイミングは、例えば、装飾画像36の表示態様を消灯時の態様から点灯時の態様に遷移させた後である。ただし、光源9は、表示制御装置63の表示態様が消灯時の態様である間に点灯されても、表示態様が変化する間に点灯されてもよい。上記の回転アニメーションによれば、実際の加飾部材2が回転しながら瞬時に色を変化させているかのような演出を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の車両用表示装置1は、加飾部材2と、光源9と、虚像表示装置6と、を有する。加飾部材2は、画像表示領域10に配置された環状の部材である。光源9は、加飾部材2に対して光を照射する。虚像表示装置6は、画像表示領域10に虚像を表示させる。
虚像表示装置6は、第一アニメーション表示、および第二アニメーション表示の少なくとも一方のアニメーション表示を行う。第一アニメーション表示は、光源9が消灯した状態で加飾部材2を模した虚像を加飾部材2と重畳する位置からアニメーションさせるものである。第二アニメーション表示は、光源9が消灯した状態で加飾部材2を模した虚像を加飾部材2と重畳する位置までアニメーションさせるものである。
第一アニメーション表示および第二アニメーション表示は、加飾部材2の移動、加飾部材2の変形、加飾部材2の姿勢の変化など、実際の加飾部材2では実現できない動作を仮想的に実現させる。第一アニメーション表示では、アニメーションの開始位置が加飾部材2と重畳する位置である。従って、実際の加飾部材2が動作を開始するように見せることができる。第二アニメーション表示では、アニメーションの停止位置が加飾部材2と重畳する位置である。従って、加飾部材2が本来の位置で動作を停止するように見せることができる。
また、第一アニメーション表示および第二アニメーション表示は、加飾部材2の色や模様などを変化させることができる。仮に加飾部材2が可動式であったとしても、加飾部材2の色や模様を変化させようとすると複雑な構成を必要とする。本実施形態では、虚像によって加飾部材2の動作を表現することで、実際の加飾部材2では実現できない装飾を仮想的に実現させる。従って、本実施形態の車両用表示装置1は、多彩な演出を可能とする。
本実施形態の虚像表示装置6は、第一アニメーション表示を行う場合、光源9が消灯されるよりも前に加飾部材2を模した装飾画像(虚像)を加飾部材2と重畳して表示させる。よって、実物の加飾部材2から装飾画像によるアニメーションへの繋がりが違和感なくスムーズとなる。
本実施形態では、第一アニメーション表示が行われる場合に、光源9が消灯されるよりも前に表示される装飾画像(虚像)は、光源9から照射される光によるコントラストが生じた加飾部材2を模した虚像である。例えば、図5に示す装飾画像30のように、高輝度部30a,30bは、加飾部材2の高輝度部2a,2b(図4)に対応しており、低輝度部30c,30cは、加飾部材2の低輝度部2c,2c(図4)に対応している。このようにコントラストが生じた加飾部材2を模した虚像が加飾部材2に重畳して表示される。よって、光源9の点灯状態から消灯状態への切り換えが気づかれにくい。その結果、実物の加飾部材2から装飾画像によるアニメーションへの繋がりが違和感なくスムーズとなる。
本実施形態の虚像表示装置6は、第二アニメーション表示を行う場合、少なくとも光源9が点灯されるまで加飾部材2を模した装飾画像(虚像)を加飾部材2と重畳して表示させる。よって、装飾画像によるアニメーションから実物の加飾部材2への繋がりが違和感なくスムーズとなる。
本実施形態の虚像表示装置6は、第二アニメーション表示を行う場合、光源9が点灯されるよりも前に、光源9から照射される光によるコントラストが生じた加飾部材2を模した装飾画像(虚像)を加飾部材2と重畳して表示させる。例えば、上記のリングスライド演出において、虚像表示装置6は、光源9が点灯されるよりも前に、装飾画像33の表示態様を消灯時の態様(図9)から点灯時の態様(図10)に遷移させる。よって、光源9の消灯状態から点灯状態への切り換えが気づかれにくい。
[実施形態の変形例]
実施形態の変形例について説明する。第一アニメーション表示や第二アニメーション表示について、実施形態の内容はあくまでも例示である。従って、表示制御装置63は、例示した以外の様々なアニメーションを行ってもよい。例えば、リングスライド演出において、スライド方向は左側から右側へ向かう方向であってもよい。また、スライド方向は、画像上下方向であってもよい。
傾倒アニメーションおよび起立アニメーションは、背面側へ向けての加飾部材2の移動や仮想空間における視点位置の変化を伴わないものであってもよい。傾倒アニメーションおよび起立アニメーションは、装飾画像34の色や模様の変化を含んでもよい。
消失/出現アニメーションにおいて、消失アニメーションと出現アニメーションが一部分重なっていてもよい。例えば、消失アニメーションにおいて装飾画像35が完全に消える前に、出現アニメーションが開始されてもよい。消失/出現アニメーションは、装飾画像35の色や模様の変化を含んでもよい。
回転アニメーションにおける回転方向は、図21に矢印Y5で示す方向とは逆方向であってもよい。また、第一アニメーション表示における回転方向と第二アニメーション表示における回転方向とが逆方向であってもよい。
光源9の数は、一つには限定されない。光源9が複数配置される場合、点灯される光源9の組み合わせに応じて点灯時の態様が複数作成されてもよい。例えば、車両用表示装置1が二つの光源9を有しているとする。この場合、装飾画像は、第一の光源9のみが点灯している場合の表示態様、第二の光源9のみが点灯している場合の表示態様、および二つの光源9が共に点灯している場合の表示態様の三つの態様を有してもよい。
加飾部材2の形状は、例示したものには限定されない。例えば、加飾部材2の形状は、円環状の一部が欠けた形状、言い換えるとC字形状やU字形状のような形状であってもよい。装飾画像の形状は、加飾部材2の形状に応じたC字形状やU字形状のような形状とされてもよい。
加飾部材2の数は、複数であってもよい。例えば、画像横方向に並んで複数の加飾部材2が配置されてもよい。この場合、第一アニメーション表示および第二アニメーション表示は、一つの加飾部材2から他の加飾部材2へ移動するアニメーションとされてもよい。例えば、走行モードの変更に応じて、光源9によって照射される加飾部材2、言い換えるとアクティブな加飾部材2が切り替わるとする。この場合、非アクティブとなる加飾部材2から、アクティブとなる加飾部材2に装飾画像を移動させるアニメーション表示がなされてもよい。
実施形態では加飾部材2の位置が固定されていたが、これに代えて、加飾部材2は可動式とされてもよい。例えば、加飾部材2は、画像横方向に沿って移動可能とされてもよく、画像縦方向に沿って移動可能とされてもよい。加飾部材2が可動式である場合、第一アニメーション表示や第二アニメーション表示は、加飾部材2の可能な動作と異なる動作を模したアニメーションとされてもよい。例えば、加飾部材2が画像横方向に沿って移動可能である場合、第一アニメーション表示や第二アニメーション表示は、画像縦方向のアニメーション、画像奥行き方向のアニメーション、傾倒/起立アニメーション、回転アニメーション等を含んでもよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。