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JP6915566B2 - 電力変換装置及び電力変換システム - Google Patents
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JP6915566B2 - 電力変換装置及び電力変換システム - Google Patents

電力変換装置及び電力変換システム Download PDF

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Description

本発明は、例えば絶縁型DCDCコンバータなどの電力変換装置と、それを用いた電力変換システムに関する。
近年の自動車として、ハイブリッド自動車又は電気自動車等の電動車両が注目されている。このような電動車両は、二次電池などからなる蓄電装置と、当該蓄電装置から電力を受けて駆動力を発生するためのモータ発生器とを備える。モータ発生器は、発進又は加速時等において駆動力を発生するとともに、制動時等において車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電装置に回収する。このように、モータ発生器を車両の走行状況に応じて制御するために、電動車両では、インバータ装置などの直流電力から交流電力を生成する電力変換装置が搭載される。そして、当該電力変換装置は、供給される直流電力を安定化するために平滑コンデンサを備え、電力変換装置の作動中、すなわち蓄電装置などから直流電力を供給される期間で平滑コンデンサには印加電圧に応じた電荷が蓄積される。
例えば、特許文献1では、放電抵抗で生じる定常的な電力損失の発生を回避して高効率な電力変換装置およびその電力変換装置における残留電荷の消費方法を提供する。当該電力変換装置は、外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置であって、直流電力を供給可能に構成された電源部と、前記電源部に接続される第1および第2の電力線と、前記第1および第2の電力線の間に接続されるコンデンサと、各々が前記コンデンサに並列接続され、対応の相電圧を生成する複数の相電圧生成部とを備える。ここで、当該電力変換装置は、前記複数の相電圧生成部の各々は、直列接続される複数のスイッチング素子を含み、前記スイッチング素子の各々は、制御電力に入力される制御信号に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態および非導通状態を形成可能に構成される。さらに、前記電力変換装置は、前記電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、前記コンデンサと少なくとも1つの前記相電圧生成部との間で、前記コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路を形成する電流循環経路形成手段と、前記電流循環経路に配置される少なくとも1つの前記スイッチング素子に前記導通状態に対応する抵抗値と前記非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の前記制御信号を調整する制御信号調整手段とをさらに備える。
すなわち、特許文献1では、電力変換装置の正常運転終了後に、入力側のコンデンサの電荷を放電するために、スイッチング素子のゲートを中間電圧に設定することでオン抵抗とオフ抵抗の中間の抵抗値を生成して、当該スイッチング素子に放電電流を消費させている。
特開2008−61300号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、その図4(a)中でゲート電圧調整回路20に示されるような中間電圧生成機構が必要となり、電力変換装置のサイズが大きくなり、そのコストが増大するという課題があった。
本発明の目的は以上の課題を解決し、従来技術に比較して電力変換装置のサイズが増大せず、前記コンデンサに蓄積された電荷を放電することができる電力変換装置及びそれを用いて電力変換システムを提供することにある。
第1の発明に係る電力変換装置は、
入力電圧を平滑化する第1のコンデンサを含む入力平滑部と、
インダクタ及び絶縁用トランスを含み、前記平滑化された電圧をスイッチングして所定の出力電圧に電力変換するスイッチング部と、
前記電力変換された出力電圧を平滑化する第2のコンデンサを含む出力平滑部と、
前記スイッチング部を運転中および運転停止後に制御する制御部とを備えた電力変換装置であって、
前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記第1のコンデンサの電荷を、前記スイッチング部のインダクタ及び絶縁用トランスを介して循環させて循環電流を流すように前記スイッチング部を制御することを特徴とする。
前記電力変換装置において、前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記スイッチング部の制御信号のデューティ比を変更しながら、前記第1のコンデンサの電荷を循環させることを特徴とする。
また、前記電力変換装置において、前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記スイッチング部の制御信号のスイッチング周波数を徐々に低下させながら、前記第1のコンデンサの電荷を循環させることを特徴とする。
さらに、前記電力変換装置において、前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記スイッチング部の制御信号のスイッチング周波数を、
(1)コサインの波形、
(2)ダウンチャープの波形、もしくは
(3)所定の途中時刻からダウンチャープの波形で
徐々に低下させることを特徴とする。
またさらに、前記電力変換装置において、前記スイッチング部は、
1次側の複数のスイッチング素子と、前記インダクタと、前記絶縁用トランスの1次巻線とを含む1次側部分と、
2次側の複数のスイッチング素子と、前記絶縁用トランスの2次巻線とを含む2次側部分とを含み、
前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記循環電流が所定の最大値となったときに、前記循環電流を低減し、もしくは前記1次側の複数のスイッチング素子が動作しないデッドタイムを大きくするように前記スイッチング部を制御することを特徴とする。
またさらに、前記電力変換装置は、前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記循環電流が所定の最大値となったときに、前記循環電流を所定の波形で低減させることを特徴とする。
またさらに、前記電力変換装置は、前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記循環電流が所定の最大値となったときに、前記循環電流を線形ダウンチャープの波形で低減させることを特徴とする。
第2の発明に係る電力変換システムは、
前記電力変換装置と、
前記電力変換装置から出力される出力電圧を交流電圧に変換するインバータ装置とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る電力変換装置等によれば、電解コンデンサとインダクタ間で電流を循環させるようにスイッチングすることで、回路パターンやスイッチング損失、絶縁用トランスの銅損を利用して電荷を消費するようにした。それにより、追加回路の必要なしにスイッチングパターンの変更のみで電解コンデンサの電荷を放電できる。
実施形態1に係る電力変換システムの構成例を示すブロック図である。 図1の電力変換装置100の構成例を示す回路図である。 図2の電力変換装置100を昇圧スイッチングさせるときの各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号を示すタイミングチャートである。 図2の電力変換装置100を降圧スイッチングさせるときの各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号を示すタイミングチャートである。 図2の電力変換装置100により実行されるコンデンサ放電制御処理時の各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号及びインダクタ電流ILを示すタイミングチャートである。 図4の期間T1〜T4における循環電流Icirを示す回路図である。 実施形態に係る電力変換装置100のコンデンサ放電制御処理における課題を示す図であって、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 変形例1に係る、時間経過に伴って電流実効値を保持するようにスイッチングパターンを変更する方法であって、1次側アームのオン比率を変更させる方法を示す、搬送波電圧Vcarrierと基準電圧Vrefのタイミングチャートである。 図7Aの方法での各スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号を示すタイミングチャートである。 変形例2に係る、時間経過に伴って電流実効値を保持するようにスイッチングパターンを変更する方法であって、スイッチング周波数fsを徐々に低下させる方法を示すタイミングチャートである。 図8Aの方法での各スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号を示すタイミングチャートである。 図8Aの方法でのスイッチング周波数fsの種々の変化方法を示すグラフである。 スイッチング周波数fsを100kHzに固定したときの従来例の電力変換装置におけるコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 実施形態1及びその変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0,5sから線形ダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 実施形態1及びその変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0sからコサインダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0sから線形ダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、入力電圧Vinが10Vまで放電したときの放電時間のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、入力電圧Vinが1Vまで放電したときの放電時間のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、電解コンデンサC1に流れる最大電流値IC1maxのシミュレーション結果を示すグラフである。 実施形態2に係る電力変換装置100により実行されるコンデンサ放電制御処理時の各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号及びインダクタ電流ILを示すタイミングチャートである。 図13のコンデンサ放電制御処理の期間T1〜T6における循環電流Icirを示す回路図である。 図13のコンデンサ放電制御処理時のコンデンサ放電制御処理時のコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 図15の時刻0s付近の拡大図である。 実施形態2に係る電力変換装置100において、循環電流Icirを最大値クリッピングし、時刻0.5sから線形ダウンチャープでスイッチング周波数fsを変化させたときのコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。 図17の時刻0s付近の拡大図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、同一又は同様の構成要素については同一の符号を付し、詳細説明を省略する。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る電力変換システムの構成例を示すブロック図である。図1において、実施形態1に係る電力変換システムは、電力変換装置100と、DCACインバータ装置101とを備えて構成される。
図1において、電力変換装置100は蓄電池1から出力される直流電圧を交流電圧にDCAC変換した後、交流電圧を直流電圧にACDC変換して出力し、いわゆる昇降圧コンバータ装置を構成する。DCACインバータ装置101は直流電圧を交流電圧に変換して負荷2に出力する。
図2は図1の電力変換装置100の構成例を示す回路図である。図2において、電力変換装置100は、入力平滑部3と、スイッチング部4と、出力平滑部5と、制御部10と、電圧検出器15,16と、電源部20と、スイッチSW1〜SW4とを備えて構成される。
蓄電池1から出力される直流電圧はスイッチSW1、SW2、電圧検出器15及び、電解コンデンサC1で構成される入力平滑部3を介してスイッチング部4に入力される。スイッチング部4は制御部10により制御され、入力される直流電圧を交流電圧に変換した後、変化後の交流電圧を直流電圧に変換し、電解コンデンサC2で構成される出力平滑部5、電圧検出器16及びスイッチSW3,SW4を介してDCACインバータ装置101に出力する。ここで、スイッチSW1〜SW4は電力変換装置100の動作時にオンされる一方、非動作時にオフされる。入力平滑部3及び出力平滑部5はそれぞれ、入力される直流電圧のリップルを最小にするように平滑して出力する。なお、電解コンデンサC1は電力変換装置100の動作停止後に急速な放電が必要である一方、電解コンデンサC2は電解コンデンサC1の容量よりも大きな容量を有し、電力変換装置100の動作停止後に急速な放電が不要である。
電圧検出器15は入力平滑部3の両端の入力電圧Vinを検出して制御部10に出力する。また、電圧検出器16は出力平滑部5の両端の出力電圧Voutを検出して制御部10に出力する。制御部10は、スイッチSW1〜SW4を制御し、スイッチング素子Q1〜Q8のための制御信号を発生して出力することにより、電力変換装置100の正常運転時に双方向コンバータ装置として動作させるとともに、その運転終了後に、図4等のコンデンサ放電制御処理を実行することで、入力平滑部3の電解コンデンサC1に蓄積された電荷を急速に放電する。
スイッチング部4は、スイッチング回路11,12と、絶縁用トランス13と、インダクタンスLsを有するインダクタ14とを備えて構成される。ここで、スイッチング回路11は、ブリッジ形状で接続された4個のMOSTFETであるスイッチング素子Q1〜Q4と、各スイッチング素子Q1〜Q4に並列にそれぞれ接続された逆阻止用ダイオードD1〜D4とを備える。スイッチング素子Q1〜Q4は制御部10からの各制御信号によりオンオフ制御され、入力される直流電圧を交流電圧に変換して電流検出器17及びインダクタ14を介して絶縁用トランス13の1次巻線L1に出力する。また、スイッチング回路12は、ブリッジ形状で接続された4個のMOSTFETであるスイッチング素子Q5〜Q8と、各スイッチング素子Q5〜Q8に並列にそれぞれ接続された逆阻止用ダイオードD5〜D8とを備える。スイッチング素子Q5〜Q8は制御部10からの各制御信号によりオンオフ制御され、入力される直流電圧を交流電圧に変換して出力平滑部5、電圧検出器16及びスイッチSW3,SW4を介してDCACインバータ装置101に出力する。
なお、電流検出器17は流れる電流値を検出して制御部10に出力する。電源部20は電力変換装置100の非動作時において出力平滑部5に蓄積された電荷を放電するとともに、出力平滑部5の出力電圧Voutに基づいて、制御部10において必要な電源電圧を生成して制御部10に出力する。
以上のように構成された電力変換装置100においては、その動作運転時において、スイッチSW1〜SW4をオンし、蓄電池1からの直流電圧をDCAC変換した後、ACDC変換してDCACインバータ装置101に出力する。一方、コンデンサ放電処理時において、スイッチSW1〜SW4をオフし、入力平滑部3の電解コンデンサC1の電荷が放電されるまでスイッチング部4を制御して、電解コンデンサC1とインダクタLsとの間で循環電流Icirを循環させるようにスイッチングすることで、電力変換装置100の回路パターン及びスイッチング損失、絶縁用トランス13の銅損を利用して電荷を消費するようにしたことを特徴としている。
図3Aは図2の電力変換装置100を昇圧スイッチングさせるときの各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号を示すタイミングチャートである。図3Aに示すように、昇圧スイッチングにおいて、スイッチング素子Q1,Q4の各制御信号と、スイッチング素子Q2,Q3の各制御信号とは互いに反転するように制御され、スイッチング素子Q1,Q4の各制御信号の立ち上がりエッジから所定の位相差(以下、「昇圧スイッチングの位相差」という)D1だけ遅延された時刻でスイッチング素子Q7の制御信号が立ち下がる一方、スイッチング素子Q8の制御信号が立ち上がる。
図3Bは図2の電力変換装置100を降圧スイッチングさせるときの各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号を示すタイミングチャートである。図3Bに示すように、降圧スイッチングにおいて、スイッチング素子Q1の制御信号と、スイッチング素子Q3の制御信号とは互いに反転するように制御され、スイッチング素子Q2の制御信号と、スイッチング素子Q4の制御信号とは互いに反転するように制御され、ここで、スイッチング素子Q1の制御信号の立ち上りエッジ(もしくは、スイッチング素子Q3の制御信号の立ち下りエッジ)から所定の位相差(以下、「降圧スイッチングの位相差」という)D2だけ遅延された時刻でスイッチング素子Q2の制御信号が立ち下る(もしくは、スイッチング素子Q4の制御信号が立ち上る)。
図4は図2の電力変換装置100の通常動作停止後に実行されるコンデンサ放電制御処理時の各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号及びインダクタ電流ILを示すタイミングチャートであり、図5は図4の期間T1〜T4における循環電流Icirを示す回路図である。
図4から明らかなように、スイッチング素子Q1,Q4の各制御信号を、スイッチング素子Q2,Q3の各制御信号の反転信号とし、スイッチング素子Q5,Q6を常時オフとし、スイッチング素子Q7、Q8を常時オンとすることで、絶縁用トランス13には短絡電流が流れる。ここで、スイッチング素子Q1,Q4と、スイッチング素子Q2,Q3とを互いに反転関係で切り替えることで短絡電流の正負を制御する。このときのスイッチング周波数fsはスイッチング素子Q1〜Q8のターンオフ損(図4の201)を考慮して選択することが好ましい。例えば、スイッチング素子Q1〜Q8がSiC又はGaNの半導体を用いて形成されているときは、100kHz程度の高周波をスイッチング周波数fsに設定する。
本実施形態では、このときに発生する図5の循環電流Icirを用いて、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4のターンオフ損失で電解コンデンサC1の電荷を消費させる。
例えば期間T1では、スイッチング素子Q1,Q4,Q7,Q8がオンされるので、絶縁用トランス13の1次側の循環電流Icirは、スイッチング素子Q1、インダクタ14、絶縁用トランス13の1次巻線L1及びスイッチング素子Q4を介して流れる。一方、絶縁用トランス13の2次巻線L2では、当該2次巻線L2からスイッチング素子Q8,Q7に流れる。
また、期間T2では、スイッチング素子Q2,Q3,Q7,Q8がオンされるので、絶縁用トランス13の1次側の循環電流Icirは、スイッチング素子Q2、絶縁用トランス13の1次巻線L1、インダクタ14及びスイッチング素子Q3を介して流れる。一方、絶縁用トランス13の2次巻線L2では、当該2次巻線L2からスイッチング素子Q8,Q7に流れる。
さらに、期間T3では、スイッチング素子Q2,Q3,Q7,Q8がオンされるので、絶縁用トランス13の1次側の循環電流Icirは、スイッチング素子Q2、インダクタ14、絶縁用トランス13の1次巻線L1及びスイッチング素子Q3を介して流れる。一方、絶縁用トランス13の2次巻線L2では、当該2次巻線L2からスイッチング素子Q8,Q7に流れる。
またさらに、期間T4では、スイッチング素子Q1,Q4,Q7,Q8がオンされるので、絶縁用トランス13の1次側の循環電流Icirは、スイッチング素子Q1、インダクタ14、絶縁用トランス13の1次巻線L1及びスイッチング素子Q4を介して流れる。一方、絶縁用トランス13の2次巻線L2では、当該2次巻線L2からスイッチング素子Q8,Q7に流れる。
なお、本実施形態では、常時オンのスイッチング素子をQ7、Q8としているが、同様の短絡状態が得られるスイッチング素子Q5、Q6を常時オンのスイッチング素子としてもよい。
しかしながら、例えばスイッチング損、又は回路パターン損が比較的小さい場合、もしくは平滑用電解コンデンサC1の容量が比較的大きい場合、平滑用電解コンデンサC1の放電に伴って循環電流Icirが減少し、所望の時間内に放電しきれないという課題が生じる。
図6は実施形態に係る電力変換装置100のコンデンサ放電制御処理における課題を示す図であって、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。図6から明らかなように、電解コンデンサC1の電荷の放電に伴って徐々に循環電流Icirが減少してゆき、当該電力変換装置100の放電能力が低下してゆくことが理解できる。この課題を解決するために以下の変形例を提案する。
図7Aは変形例1に係る、時間経過に伴って電流実効値を保持するようにスイッチングパターンを変更する方法であって、1次側アームのオン比率を変更させる方法を示す、搬送波電圧Vcarrierと基準電圧Vrefのタイミングチャートであり、図7Bは図7Aの方法での各スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号を示すタイミングチャートである。また、図8Aは変形例2に係る、時間経過に伴って電流実効値を保持するようにスイッチングパターンを変更する方法であって、スイッチング周波数fsを徐々に低下させる方法を示すタイミングチャートであり、図8Bは図8Aの方法での各スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号を示すタイミングチャートである。
そこで、前記の課題を解決するために、時間経過に伴って電流実効値を保持するように各スイッチング素子Q1〜Q4の制御信号のゲートスイッチングパターンを以下のように変更する。
(変形例1)図7A及び図7Bに示すように、スイッチング周波数fsを保持し、1次側アームのスイッチング素子Q1〜Q4の各制御信号のデューティ比を、時間経過に伴って、スイッチング素子Q1,Q4の各制御信号がスイッチング素子Q2,Q3の各制御信号に比較して大きくなるように変更する。すなわち、循環電流Icirを正又は負のいずれかに偏らせて流すことにより循環電流Icirを保持し、すなわち、スイッチング素子Q1,Q4の片側に循環電流Icirを偏らせて流すことで、電流実効値を大きくすることができ、鉄損も利用して放電できる。なお、スイッチング素子Q1,Q4の各制御信号のデューティ比と、スイッチング素子Q2,Q3の各制御信号のデューティ比とを交換してもよい。
(変形例2)図8A及び図8Bに示すように、時間経過に伴って、スイッチング周波数fsを低くするように変更する。すなわち、スイッチング周波数fsをダウンチャープして徐々に下げる。
図9は図8Aの方法でのスイッチング周波数fsの種々の変化方法を示すグラフである。スイッチング周波数fsを徐々に低下させる方法としては、図9に示すように、搬送波波形に用いるダウンチャープ波としてコサインチャープ301、線形ダウンチャープ302、途中から線形チャープ303などが好適である。ここで、スイッチング素子Q1〜Q4の素子ストレスの観点から、放電初期では一定周波数でスイッチングし、途中よりダウンチャープしてもよい。ダウンチャープ波に切り替えるタイミングは、入力平滑部3の電解コンデンサC1の電圧を監視して設定してもよい。
図10Aはスイッチング周波数fsを100kHzに固定したときの従来例の電力変換装置におけるコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。また、図10Bは実施形態1及びその変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0.5sから線形ダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。図10A及び図10Bの比較から、スイッチング周波数fsを、時刻0.5sから線形ダウンチャープで変化させることで、循環電流Icirを維持し、所望の時間内に電解コンデンサC1の電荷を放電できていることがわかる。
図10Cは実施形態1及びその変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0sからコサインダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。また、図10Dは実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100においてスイッチング周波数fsを、時刻0sから線形ダウンチャープで変化させたときの、コンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。図10C及び図10Dに比較から、スイッチング周波数fsを徐々に低減することで、循環電流Icirを保持し、所望の時間内に電解コンデンサC1の電荷を放電できていることがわかる。
図11Aは実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、入力電圧Vinが10Vまで放電したときの放電時間のシミュレーション結果を示すグラフである。また、図11Bは実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、入力電圧Vinが1Vまで放電したときの放電時間のシミュレーション結果を示すグラフである。さらに、図12は実施形態1及び変形例に係る電力変換装置100における、電解コンデンサC1に流れる最大電流値IC1maxのシミュレーション結果を示すグラフである。
図11A,図11B及び図12のシミュレーション結果から明らかなように、「途中から線形ダウンチャープ」の方法が放電時間を満たしつつ、最も素子ストレスを与えずに放電が可能であること(ベストモード)がわかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、コンデンサ放電処理時において、スイッチSW1〜SW4をオフし、入力平滑部3の電解コンデンサC1の電荷が放電されるまでスイッチング部4を制御して、電解コンデンサC1と絶縁用トランス13の1次側との間で循環電流Icirを循環させ、それに伴い誘起される2次側の循環電流が生じるようにスイッチング部4を制御する。これにより、当該電荷を、
(1)絶縁用トランス13の1次巻線L1の銅損及び、各スイッチング素子Q1〜Q4のターンオフ損、導通損、
(2)入力平滑部3の電解コンデンサC1の等価直列抵抗(ESR)、回路パターン損、
(3)絶縁用トランス13の2次巻線L2の銅損及び常時オンのスイッチング素子、
で消費するように構成できる。
すなわち、電力変換装置100の回路パターン及びスイッチング損失、絶縁用トランス13の銅損を利用して電荷を消費するようにした。これにより、追加回路の必要なしにスイッチングパターンの変更のみで電解コンデンサC1の電荷を放電できる。CHAdeMO規格対応(コンデンサの残留電荷を規定時間内に放電)するための技術手段として適用できる。
以上の実施形態1において、制御部10は、電力変換装置100の運転停止後に、前記循環電流が所定の最大値となったときに、前記循環電流を線形ダウンチャープの波形で低減させているが、本発明はこれに限らず、前記循環電流を所定の波形で低減させてもよい。
(実施形態2)
図13は実施形態2に係る電力変換装置100により実行されるコンデンサ放電制御処理時の各スイッチング素子Q1〜Q8の制御信号及びインダクタ電流ILを示すタイミングチャートである。また、図14は図13のコンデンサ放電制御処理の期間T1〜T6における循環電流Icirを示す回路図である。
実施形態1のように、スイッチング素子Q1〜Q8のターンオフ特性に合った周波数で動作させると、例えばIGBT又はMOSFETでは比較的低周波動作(最大50kHz程度)となってしまう。一方、低周波動作させると、オン時間が長くなることにより、スイッチング素子Q1〜Q8及び絶縁用トランス13に流れる短絡電流が増大し、スイッチング素子Q1〜Q8を構成する半導体デバイス及び絶縁用トランス13が破損するという課題がある。
そこで、図13のデッドタイムを実施形態1に比較して大きくすることで、インダクタ14に流れるインダクタ電流ILの最大値を監視する等の処置で、スイッチング素子Q1,Q4及びスイッチング素子Q2,Q3のオン時間を実施形態1に比較して減少させ、インダクタ電流ILの最大値を制御部10が制御するようにしてもよい。この方法により低周波動作でも、スイッチング素子Q1〜Q8の半導体デバイス及び絶縁用トランス13を保護しながら、電解コンデンサC1の電荷をソフトに放電することができる。なお、図9に示すチャープ波を用いた方法と併用してもよい。
図15は図13のコンデンサ放電制御処理時のコンデンサ放電制御処理時のコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirのシミュレーション結果を示すタイミングチャートである。また、図16は図15の時刻0s付近の拡大図である。
スイッチング周波数fsを100kHzからそれよりも低い50kHzに低下させたとき、低周波動作の場合、放電初期において、図15及び図16に示すように、大電流が生じて回路内のスイッチング素子Q1〜Q8等を破壊する恐れがある。
図17は実施形態2に係る電力変換装置100において、循環電流Icirを最大値クリッピングし、時刻0.5sから線形ダウンチャープでスイッチング周波数fsを変化させたときのコンデンサ電流IC1、入力電圧Vin及び循環電流Icirを示すタイミングチャートである。また、図18は図17の時刻0s付近の拡大図である。
そこで、図17及び図18に示すように、インダクタ電流ILの最大値を監視して当該最大値になったときに図8の線形ダウンチャープを併用して循環電流Icirを低下させ、もしくはスイッチング素子Q1〜Q4のオフ期間(デッドタイム)を従来例に比較して長くするようにデッドタイムを調整することで、時間内の放電と回路内スイッチング素子Q1〜Q8の保護が両立できる。
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1の作用効果を有するとともに、時間内の放電と回路内スイッチング素子Q1〜Q8の保護とを両立できる。
以上詳述したように、本発明に係る電力変換装置100によれば、コンデンサ放電処理時において、スイッチSW1〜SW4をオフし、入力平滑部3の電解コンデンサC1の電荷が放電されるまでスイッチング部4を制御して、電解コンデンサC1とインダクタLsとの間で循環電流Icirを循環させるようにスイッチングすることで、電力変換装置100の回路パターン及びスイッチング損失、絶縁用トランス13の銅損を利用して電荷を消費するようにした。これにより、追加回路の必要なしにスイッチングパターンの変更のみで電解コンデンサC1の電荷を放電できる。本発明は、ハイブリッド自動車又は電気自動車等の電動車両に限らず、例えば、蓄電池1が太陽光電池である場合の電力供給システムにも適用できる。
1 蓄電池
2 負荷
3 入力平滑部
4 スイッチング部
5 出力平滑部
10 制御部
11,12 スイッチング回路
13 絶縁用トランス
14 インダクタ
15,16 電圧検出器
17 電流検出器
20 電源部
100 電力変換装置
101 DCACインバータ装置
D1〜D8 逆阻止用ダイオード
L1 1次巻線
L2 2次巻線
Ls インダクタ
Q1〜Q8 スイッチング素子
SW1〜SW4 スイッチ

Claims (3)

  1. 入力電圧を平滑化する第1のコンデンサを含む入力平滑部と、
    インダクタ及び絶縁用トランスを含み、前記平滑化された電圧をスイッチングして所定の出力電圧に電力変換するスイッチング部と、
    前記電力変換された出力電圧を平滑化する第2のコンデンサを含む出力平滑部と、
    前記スイッチング部を運転中および運転停止後に制御する制御部とを備えた電力変換装置であって、
    前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記第1のコンデンサの電荷を、前記スイッチング部のインダクタ及び絶縁用トランスを介して循環させて循環電流を流すように前記スイッチング部を制御し、
    前記循環電流は、前記絶縁用トランスの1次側において、前記第1のコンデンサと前記インダクタと前記絶縁用トランスの1次巻線を含む経路で流れるとともに、前記絶縁用トランスの2次側において、前記絶縁用トランスの2次巻線を含み、前記第2のコンデンサを含まない経路で流れ、
    前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記スイッチング部の制御信号のスイッチング周波数を徐々に低下させながら、前記第1のコンデンサの電荷を循環させ、
    前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記スイッチング部の制御信号のスイッチング周波数を、所定の途中時刻からダウンチャープの波形で徐々に低下させることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記スイッチング部は、
    1次側の複数のスイッチング素子と、前記インダクタと、前記絶縁用トランスの1次巻線とを含む1次側部分と、
    2次側の複数のスイッチング素子と、前記絶縁用トランスの2次巻線とを含む2次側部分とを含み、
    前記制御部は、前記電力変換装置の運転停止後に、前記循環電流が所定の最大値となったときに、前記循環電流を低減し、もしくは前記1次側の複数のスイッチ素子のすべてがオフ状態であるデッドタイムを大きくするように前記スイッチング部を制御することを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電力変換装置と、
    前記電力変換装置から出力される出力電圧を交流電圧に変換するインバータ装置とを備えたことを特徴とする電力変換システム。
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