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JP6917845B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents
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JP6917845B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、固定スクロール及び旋回スクロールにより区画される圧縮室の容積を変化させることで、流体を圧縮又は膨張させるスクロール型流体機械に関する。
スクロール型流体機械の一例として、特開2004−300974号公報(特許文献1)に記載されるように、互いに噛み合わされる固定スクロール及び旋回スクロールを備えたスクロール型圧縮機が知られている。スクロール型圧縮機は、駆動軸を含む駆動部によって旋回スクロールが固定スクロールの軸心周りに公転旋回運動することで、固定スクロール及び旋回スクロールにより区画される圧縮室の容積を変化させ、気体冷媒を圧縮して吐出する。
駆動軸の一端部は、固定スクロール及び旋回スクロールを内包するハウジングを貫通して延び、ローラ軸受などの転がり軸受を介してハウジングに回転自由に支持されている。また、駆動軸の他端部は、ローラ軸受、ニードル軸受などの転がり軸受を介して、ハウジングに対して回転自由に支持されている。この場合、駆動軸の一端部の外周面とハウジングの内周面との間には、潤滑油を含んだ気体冷媒が外部に漏れることを抑制するためのリップシールが配設されている。
特開2004−300974号公報
ところで、スクロール型圧縮機において、例えば、高速性能、耐衝撃性、静粛性の向上などを目的として、駆動軸の他端部を支持する転がり軸受に代えて、滑り軸受を使用することが検討されている。しかしながら、転がり軸受に代えて滑り軸受を使用すると、潤滑油を含んだ気体冷媒が滑り軸受を通って軸方向に流れ難くなるため、その下流に位置するリップシールの潤滑が不足してしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、滑り軸受で駆動軸を回転自由に支持しても、その下流に位置するリップシールの潤滑を確保可能なスクロール型流体機械を提供することを目的とする。
このため、流体を圧縮又は膨張させるスクロールユニットと、スクロールユニットに回転駆動力を伝達する駆動軸と、駆動軸を回転自由に収容するハウジングと、を備え、駆動軸の一端部がハウジングを貫通して突出すると共に、ハウジングの貫通部をリップシールによりシールするスクロール型流体機械は、駆動軸の他端部を回転自由に支持する滑り軸受を備えている。また、スクロールユニットのスラスト力を支持するハウジングの支持面に、ハウジングの周壁に形成された吸入ポートから吸入された流体を滑り軸受側に供給する第1の供給通路と、滑り軸受側に供給された流体を吸入ポート側に戻す第1の戻し通路と、が形成されている。さらに、滑り軸受が圧入するハウジングの圧入部に、第1の供給通路を介して滑り軸受側に供給された流体をリップシール側に供給する第2の供給通路と、リップシール側に供給された流体を滑り軸受側に戻す第2の戻し通路と、が形成されている。そして、第1の戻し通路及び第2の戻し通路は、駆動軸の周方向でずれた位置に形成されている。
本発明によれば、スクロール型流体機械において、滑り軸受で駆動軸を回転自由に支持しても、その下流に位置するリップシールの潤滑を確保することができる。
スクロール型圧縮機の一例を示す断面図である。 フロントハウジングの要部を示す第1実施形態の斜視図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第1実施形態の平面図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第1実施形態の斜視図である。 第1実施形態のフロントハウジングの外形を示す斜視図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第2実施形態の平面図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第2実施形態の斜視図である。 第2実施形態の作用を説明する平面図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第3実施形態の平面図である。 主軸受が圧入されたフロントハウジングの要部を示す第3実施形態の斜視図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
なお、スクロール型流体機械としては、圧縮機又は膨張機のどちらでも使用することができるが、ここではスクロール型圧縮機を例にとって説明する。
図1は、車両のエンジンルームに取り付けられるスクロール型圧縮機1の一例を示す。
スクロール型圧縮機1は、例えば、車両用空調機器の冷媒回路に組み込まれ、冷媒回路の低圧側から吸入した気体冷媒(流体)を圧縮して吐出する。スクロール型圧縮機1の内部には潤滑油が封入されており、この潤滑油によって、軸受や摺動部分を潤滑すると共に摺動面のシールを行う。
スクロール型圧縮機1は、ハウジングを構成するリアハウジング2及びフロントハウジング4を備え、このフロントハウジング4内にスクロールユニット6が収容されている。そして、リアハウジング2、スクロールユニット6を構成する固定スクロール24のフランジ部29、及び、フロントハウジング4が、複数のボルト5によって締結されて接合されている。
フロントハウジング4の内部空間には、駆動軸8がフロントハウジング4の長手方向(軸方向)に延びるように配置されている。駆動軸8は、スクロールユニット6側に位置する大径軸部10と、スクロールユニット6とは反対側の端部に位置し、フロントハウジング4を貫通して外部に突出する小径軸部12と、を有している。駆動軸8の大径軸部10は、主軸受14を介してフロントハウジング4に回転自由に支持され、その小径軸部12は、ボール軸受16を介してフロントハウジング4に回転自由に支持されている。従って、駆動軸8は、フロントハウジング4に対して回転自由に支持されている。
ここで、主軸受14は、多孔質の焼結金属からなる含油滑り軸受によって構成されている。主軸受14は、円筒形状をなしており、その外周面がフロントハウジング4の圧入部に圧入篏合され、その内周面によって駆動軸8の大径軸部10が回転自由に支持されている。そして、主軸受14と駆動軸8との間のクリアランス(ラジアルクリアランス)は、最小限に設定されている。
また、駆動軸8の小径軸部12が貫通するフロントハウジング4の貫通部4Aには、リップシール59が取り付けられている。リップシール59の先端部は、駆動軸8の外周面に摺動自由に圧接されており、潤滑油を含んだ気体冷媒が貫通部4Aを通って外部に漏れることが抑制されている。
さらに、小径軸部12の突出端には、電磁クラッチ18を内蔵した駆動プーリ20が取り付けられている。駆動プーリ20は、軸受22を介してフロントハウジング4に回転自由に支持されている。駆動プーリ20の回転は、電磁クラッチ18を介して駆動軸8に伝達可能となっている。即ち、エンジンが駆動しているとき、電磁クラッチ18が接続されると、駆動軸8は、駆動プーリ20と一体的に回転する。
スクロールユニット6は、リアハウジング2とフロントハウジング4との間にフランジ部29が挟持された固定スクロール24と、固定スクロール24に対して噛み合うように組み付けられた旋回スクロール26と、を有している。固定スクロール24は、円盤形状の基板25と、基板25の一面に立設された渦巻き形状のラップ27と、を有している。基板25の周面には、フロントハウジング4の内周面に挿入されて篏合するインロー部28と、インロー部28のリアハウジング2側から外方に張り出したフランジ部29と、が形成されている。
そして、固定スクロール24は、基板25のインロー部28がフロントハウジング4に挿入篏合され、この状態において、フランジ部29がフロントハウジング4の開口端部に当接する。なお、図1において符号37を付した部材は、インロー部28とフロントハウジング4との間をシールするOリングである。
旋回スクロール26は、円盤形状の基板30と、基板30の一面に立設されて固定スクロール24のラップ27と噛み合う渦巻き形状のラップ33と、を有している。そして、固定スクロール24のラップ27と旋回スクロール26のラップ33とが噛み合ったときに、ラップ33の先端部が固定スクロール24の基板25の一面に摺動自由に当接し、ラップ27の先端部が旋回スクロール26の基板30の一面に摺動自由に当接する。
旋回スクロール26は、駆動軸8にて回転駆動されることによって、固定スクロール24の軸心周りに公転旋回運動する。旋回スクロール26が公転旋回運動すると、固定スクロール24のラップ27及び旋回スクロール26のラップ33が噛み合って協働し、その内部に潤滑油を含んだ気体冷媒を圧縮するための圧縮室35が形成される。このとき、圧縮室35の容積は、固定スクロール24に対する旋回スクロール26の公転旋回運動に伴って増減する。
旋回スクロール26を公転旋回運動させるため、旋回スクロール26の基板30の他面に突設されたボス32と駆動軸8の大径軸部10とは、クランクピン34、偏心ブッシュ36及びニードル軸受38を介して相互連結されている。また、偏心ブッシュ36には、カウンターウェイト40が取り付けられている。大径軸部10及び小径軸部12を有する駆動軸8、並びに、駆動軸8と共に回転するクランクピン34、偏心ブッシュ36及びカウンターウェイト40により、旋回スクロール26を駆動する駆動部15が構成されている。
フロントハウジング4の内部には、スクロールユニット6のスラスト力を支持する、円環形状の支持面31が形成されている。支持面31には、円環形状のスラストプレート42が支持されている。スラストプレート42は、旋回スクロール26の基板30の他面とフロントハウジング4の支持面31との間に配置されており、旋回スクロール26を公転旋回運動可能に支持する。即ち、フロントハウジング4の支持面31及びスラストプレート42が、旋回スクロール26を公転旋回運動可能に支持するスラスト支持部となる。
固定スクロール24とリアハウジング2の端壁43との間には、吐出室44が形成されている。固定スクロール24の基板25には、圧縮室35と吐出室44とを連通させる吐出孔45が形成されている。吐出室44には、吐出孔45を開閉する吐出弁46が配置されている。また、リアハウジング2には、吐出室44に開口する吐出ポート51が形成されている。
なお、図1において、符号61を付した部材は、フロントハウジング4の外面に形成された取付部であり、符号62を付した部材は、リアハウジング2の端壁43の外面に形成された取付部である。スクロール型圧縮機1は、これらの取付部61及び62を介して、ボルトによってエンジンルームの所定箇所(取付箇所)に取り付けられている。
スラストプレート42及び旋回スクロール26の基板30の外周を望む位置であって、駆動軸8よりスクロールユニット6側のフロントハウジング4の周面には、スラストプレート42及び基板30を跨ぐように、低圧の気体冷媒を導入するための吸入ポート49が形成されている。吸入ポート49の中心線C1は、スラストプレート42よりスクロールユニット6側に所定距離だけオフセットされている。このため、吸入ポート49の流路断面積は、スラストプレート42を挟んで、符号49Aで示すスクロールユニット6側が、符号49Bで示す駆動部15側より大きくなっている。
ところで、フロントハウジング4に対して駆動軸8の大径軸部10を回転自由に支持する主軸受14として、円筒形状の滑り軸受を使用すると、吸入ポート49から吸入された潤滑油を含んだ気体冷媒が、主軸受14を通ってリップシール59に供給される流量が低下してしまう。そこで、以下に説明する各実施形態のように、吸入ポート49から吸入された潤滑油を含んだ気体冷媒をリップシール59に供給する供給通路と、リップシール59に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒を吸入ポート49側に戻す戻し通路と、を設けることで、リップシール59の潤滑を確保する。
[第1実施形態]
図2〜図4は、供給通路及び戻し通路の第1実施形態を示す。
フロントハウジング4の支持面31であって吸入ポート49を臨む所定箇所には、支持面31の外周端から内周端に向かって半径方向に延びる第1の供給通路47が形成されている。また、フロントハウジング4の支持面31であって駆動軸8を挟んだ第1の供給通路47と反対側の所定箇所には、その外周端から内周端に向かって半径方向に延びる第1の戻し通路48が形成されている。従って、第1の供給通路47は、フロントハウジング4の周壁に形成された吸入ポート49から吸入された潤滑油を含んだ気体冷媒を主軸受14側へと供給する。第1の戻し通路48は、主軸受14側に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒を吸入ポート49側に戻す。
第1の供給通路47は、支持面31の外周端から内周端に向かうにつれて、深さが徐々に深くなると共に幅が徐々に狭くなる凹溝から構成されている。また、第1の戻し通路48は、支持面31の外周端から内周端に向かうにつれて、深さが徐々に深くなる幅が略一定の凹溝から構成されている。即ち、第1の供給通路47及び第1の戻し通路48は、潤滑油を含んだ気体冷媒の入口側が大きくなっているため、その気体冷媒を円滑に流入させることができる。
スクロールユニット6が気体冷媒を吸入、圧縮及び吐出する行程において、旋回スクロール26からスラストプレート42及び支持面31に作用するスラスト力が最大となる箇所が存在する。従って、第1の供給通路47及び第1の戻し通路48は、スラスト力が最大となる箇所を避けて形成することが望ましい。
また、主軸受14が圧入するフロントハウジング4の圧入部の所定箇所には、主軸受14の軸方向に沿って延びる第2の供給通路63が形成されている。ここで、第1の供給通路47及び第2の供給通路63は、駆動軸8の横断面に垂直な方向から見て、駆動軸8の軸心を通る直線上に形成されている。また、フロントハウジング4の圧入部であって、リアハウジング2及びフロントハウジング4を含むハウジングをエンジンルームに固定した状態において、駆動軸8の軸心を通る上下方向の下方には、主軸受14の軸方向に沿って延びる第2の戻し通路64が形成されている。従って、第2の供給通路63は、第1の供給通路47を介して主軸受14側に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒をリップシール59側に供給する。第2の戻し通路64は、第2の供給通路63を介してリップシール59側に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒を主軸受14側に戻す。
第2の供給通路63及び第2の戻し通路64は、スクロールユニット6側からリップシール59側へと向かうにつれて、その深さが徐々に浅くなる略同一幅の凹溝から構成されている。これは、フロントハウジング4は、スクロールユニット6側の径が大きく、貫通部4A側の径が小さくなっており、主軸受14が圧入される部分の外周面が円錐形状をなしていることから、その形状に適合させるためである。そして、第2の供給通路63及び第2の戻し通路64の半径外方に位置するフロントハウジング4の外周面には、図5に示すように、フロントハウジング4の軸方向(長手方向)に沿って延びる補強リブ66が突出形成されている。フロントハウジング4の外周面に補強リブ66を形成することによって、第2の供給通路63及び第2の戻し通路64が位置する部分の外壁の厚さが薄くなることを回避し、フロントハウジング4の強度を確保することができる。
なお、第2の供給通路63及び第2の戻し通路64は、できる限り、第1の供給通路47及び第1の戻し通路48と同様に、スクロールユニット6が気体冷媒を吸入、圧縮及び吐出する行程において、旋回スクロール26からスラストプレート42及び支持面31に作用するスラスト力が最大となる箇所を避けて形成することが望ましい。
次に、スクロール型圧縮機1の作用について説明する。
図示しないエンジンの回転駆動力が駆動プーリ20に伝達されている状態において、電磁クラッチ18を作動させると、駆動軸8が駆動プーリ20と一体的に回転する。駆動軸8が回転すると、その回転駆動力がクランクピン34、偏心ブッシュ36及びニードル軸受38を介してスクロールユニット6の旋回スクロール26に伝達され、旋回スクロール26が自転することなく固定スクロール24の軸心周りに公転旋回運動する。旋回スクロール26が公転旋回運動すると、フロントハウジング4の吸入ポート49から潤滑油を含んだ気体冷媒がその内部へと吸入される。吸入ポート49から吸入された気体冷媒は、スラストプレート42があることから、スクロールユニット6側と駆動部15側とに分流される。このとき、前述したように、吸入ポート49の流路断面積は、スラストプレート42を挟んでスクロールユニット6側(49A)が駆動部15側(49B)より大きくなっているため、スクロールユニット6側に分流される気体冷媒の方が、駆動部15側に分流される気体冷媒より多くなる。
そして、スクロールユニット6側に分流された気体冷媒は、スクロールユニット6の半径外側に位置する圧縮室35に吸入される(吸入行程)。固定スクロール24の軸心周りに旋回スクロール26が公転旋回運動することにより、圧縮室35は中央側に向けて容積が徐々に小さくなり、圧縮室35に吸入された気体冷媒が圧縮される(圧縮行程)。このように圧縮された高圧の気体冷媒は、圧縮室35から吐出孔45、吐出弁46、吐出室44及び吐出ポート51を介して、スクロール型圧縮機1から吐出される。
一方、駆動部15側に分流された気体冷媒は、第1の供給通路47に流入し、図1において破線の矢印で示すように、第1の供給通路47を通過して駆動部15側(クランク室)、即ち、主軸受14側へと供給される。クランク室へと供給された気体冷媒は、そこに含まれる潤滑油によって、クランクピン34、偏心ブッシュ36などの摺動部分を潤滑する。
クランク室へと供給された気体冷媒の一部は、図1において破線の矢印で示すように、第2の供給通路63に流入し、その内部を通過して、主軸受14とリップシール59との間に位置するフロントハウジング4内(リップ室)に供給される。そして、リップ室へと供給された気体冷媒は、そこに含まれる潤滑油によって、リップシール59の摺動部分を潤滑した後、第2の戻し通路64を介してクランク室、即ち、吸入ポート49側へと戻される。また、第2の供給通路63及び第2の戻し通路64を通過する気体冷媒や主軸受14の周囲を通過する気体冷媒に含まれる潤滑油は、含油滑り軸受からなる主軸受14に表面から吸収されるので、駆動軸8の大径軸部10の摺動部分も併せて潤滑される。
クランク室へと戻された気体冷媒は、第1の戻し通路48及び第2の戻し通路64が駆動軸8の周方向でずれた位置に形成されているため、クランクピン34、偏心ブッシュ36、ニードル軸受38及びカウンターウェイト40などの周囲を流通し、これらの摺動部分を潤滑する。そして、クランクピン34などの周囲を流通した気体冷媒は、第1の戻し通路48に流入し、その内部を通過してスクロールユニット6側、即ち、吸入ポート49側へと戻される。スクロールユニット6側へと戻された気体冷媒は、スクロールユニット6の半径外側に位置する圧縮室35に吸入され、前述したような吸入行程及び圧縮行程を経て、圧縮されて吐出される。
ここで、第2の戻し通路64は、ハウジングの固定状態において、駆動軸8の軸心を通る上下方向の下方に形成されているため、重力を利用して、気体冷媒に含まれる潤滑油に混入したスラッジを容易に排出させることができる。なお、第2の戻し通路64から排出されたスラッジは、例えば、スクロール型圧縮機1に内蔵されたフィルタ、冷媒回路に配設されたフィルタなどにより捕集して除去することができる。
[第2実施形態]
図6及び図7は、供給通路及び戻し通路の第2実施形態を示す。
第2実施形態に係るスクロール型圧縮機1は、先の第1実施形態と比較して、主軸受14を圧入するフロントハウジング4の圧入部に形成された第2の戻し通路64の形成位置のみが異なっている。なお、第2の戻し通路64を除く他の構成は、先の第1実施形態と同一であるため、重複説明を排除する目的から、その説明を省略する(以下同様)。必要があれば、先の第1実施形態の説明を参照されたい(以下同様)。
フロントハウジング4の圧入部であって、リアハウジング2及びフロントハウジング4を含むハウジングをエンジンルームに固定した状態において、駆動軸8の軸心を通る上下方向の上方には、主軸受14の軸方向に沿って延びる第2の戻し通路64が形成されている。従って、第2の戻し通路64は、先の第1実施形態と同様に、第2の供給通路63を介してリップシール59側に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒を主軸受14側に戻す。
このようにすれば、第2の戻し通路64を介してクランク室に戻された気体冷媒は、例えば、図8に示すような方向にカウンターウェイト40が回転する場合、その回転方向の上流側に位置する第1の戻し通路48を介してスクロールユニット6側に戻されるので、クランク室における滞在時間が長くなる。そして、クランク室における気体冷媒の滞在時間が長くなることから、クランクピン34、偏心ブッシュ36、ニードル軸受38及びカウンターウェイト40の摺動部分の潤滑効率を向上させることができる。なお、カウンターウェイト40の回転方法が逆であるときには、図2〜図4に示すように、第2の戻し通路64を下方に形成すれば、上記の作用及び効果を発揮することができる。
なお、スクロール型圧縮機1の他の作用及び効果については、先の第1実施形態と同様であるため、その説明は省略することとする。必要があれば、先の第1実施形態の作用及び効果の説明を参照されたい(以下同様)。
[第3実施形態]
図9及び図10は、供給通路及び戻し通路の第3実施形態を示す。
第3実施形態に係るスクロール型圧縮機1は、先の第1実施形態及び第2実施形態と比較して、主軸受14を圧入するフロントハウジング4の圧入部に形成された第2の戻し通路64の形成位置及びその個数のみが異なっている。
フロントハウジング4の圧入部であって、リアハウジング2及びフロントハウジング4を含むハウジングをエンジンルームに固定した状態において、駆動軸8の軸心を通る上下方向の双方には、主軸受14の軸方向に沿って延びる第2の戻し通路64が夫々形成されている。従って、第2の戻し通路64は、先の第1実施形態と同様に、第2の供給通路63を介してリップシール59側に供給された潤滑油を含んだ気体冷媒を主軸受14側に戻す。ここで、フロントハウジング4の圧入部に形成された2つの第2の戻し通路64の一方が、第2の供給通路63を介してリップシール59側に供給された気体冷媒を主軸受14側に戻す第3の戻し通路の一例として挙げられる。
このようにすれば、先の第1実施形態及び第2実施形態における第2の戻し通路64の作用及び効果が若干弱くなるが、両者の作用及び効果を共に発揮することができる。また、フロントハウジング4の圧入部には、第2の供給通路63及び2つの第2の戻し通路64が形成されるため、圧入部に2つの通路が形成される構成と比較して、圧入部の剛性差が小さくなり、ここに主軸受14を圧入しても、圧入部の真円度が低下することを抑制できる。なお、この作用及び効果を効果的に発揮するためには、第2の供給通路63及び2つの第2の戻し通路64を等間隔で形成することが望ましい。
上記実施形態について、様々な変形例を説明したが、これらを任意に組み合わせ、又は、その一部を組み替えることで、新たな変形例を生み出すことができる。従って、本発明は、上記実施形態に記載された内容に限らず、当業者であればこれらから容易に想起し得る技術的思想を含んだものであることを理解すべきである。
1 スクロール型圧縮機(スクロール型流体機械)
2 リアハウジング
4 フロントハウジング
4A 貫通部
6 スクロールユニット
8 駆動軸
14 主軸受(滑り軸受)
31 支持面
47 第1の供給通路
48 第1の戻し通路
49 吸入ポート
59 リップシール
63 第2の供給通路
64 第2の戻し通路

Claims (5)

  1. 流体を圧縮又は膨張させるスクロールユニットと、前記スクロールユニットに回転駆動力を伝達する駆動軸と、前記駆動軸を回転自由に収容するハウジングと、を備え、前記駆動軸の一端部が前記ハウジングを貫通して突出すると共に、前記ハウジングの貫通部をリップシールによりシールするスクロール型流体機械において、
    前記駆動軸の他端部を回転自由に支持する滑り軸受を備え、
    前記スクロールユニットのスラスト力を支持する前記ハウジングの支持面に、前記ハウジングの周壁に形成された吸入ポートから吸入された流体を前記滑り軸受側に供給する第1の供給通路と、前記滑り軸受側に供給された流体を前記吸入ポート側に戻す第1の戻し通路と、が形成され、
    前記滑り軸受が圧入する前記ハウジングの圧入部に、前記第1の供給通路を介して前記滑り軸受側に供給された流体を前記リップシール側に供給する第2の供給通路と、前記リップシール側に供給された流体を前記滑り軸受側に戻す第2の戻し通路と、が形成され、
    前記第1の戻し通路及び前記第2の戻し通路は、前記駆動軸の周方向でずれた位置に形成された、
    スクロール型流体機械。
  2. 前記第1の供給通路及び前記第2の供給通路は、前記駆動軸の横断面に垂直な方向から見て、前記駆動軸の軸心を通る直線上に形成された、
    請求項1に記載のスクロール型流体機械。
  3. 前記第1の供給通路及び前記第1の戻し通路は、前記駆動軸を挟んだ反対側に形成された、
    請求項1又は請求項2に記載のスクロール型流体機械。
  4. 前記第2の戻し通路は、前記ハウジングの固定状態において、前記駆動軸の軸心を通る上下方向の少なくとも一方に形成された、
    請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のスクロール型流体機械。
  5. 前記圧入部に、前記第2の供給通路を介して前記リップシール側に供給された流体を前記滑り軸受側に戻す第3の戻し通路が更に形成された、
    請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のスクロール型流体機械。
JP2017181548A 2017-09-21 2017-09-21 スクロール型流体機械 Active JP6917845B2 (ja)

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