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JP6919268B2 - 絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法 - Google Patents
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絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板の層間接続回路部の絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法に関する。さらに詳しくは、プリント配線板層間接続回路部となるレーザビアの形成密度が高くなった場合における、レーザビア部分の加工性とエレクトロマイグレーションによるプリント配線板層間接続回路部の絶縁信頼性の影響とを評価するために有効な絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法に関する。
近年、電子機器の高性能化及び小型化に伴って、プリント配線板の回路設計に対する精密化の要求がますます高まっている。このような精密化に伴い、プリント配線板の微細回路形成及びビア等の狭ピッチ設計が要求されると共に、プリント配線板に用いる基板の高い絶縁信頼性も必要になりつつある。このような基板の一例として、厚さが50μm以下のガラスクロス等を原材料とするガラスエポキシ基板を挙げることができる。この基板を採用すると、レーザによる層間接続用の穴加工が容易になるため配線板のビルドアップ層がガラスエポキシ基板で形成することが可能となる。しかし、絶縁物である樹脂中にガラス繊維が存在し、そのガラス繊維に沿って陽極から陰極側に向かってCAF(Conductive Anodic Filament)が発生し、絶縁劣化を引き起こすことがある。そこで、基板が絶縁劣化を起こさないかどうかを性能評価するための絶縁信頼性評価試験方法が提案されている。
一般に、レーザにより形成される層間接続回路部の絶縁信頼性を評価する場合は、図7に示すようなビルドアップ構造での絶縁信頼性評価回路を用いておこなう。測定方法としては、絶縁信頼性評価回路の第1の配線15に接続し得る電源接続用の端子23に電源のプラス極を接続し、第2の配線16に接続し得る電気接続用の端子24に電源のマイナス極を接続し、適当な湿度と温度に設定された吸湿環境の下で配線に電圧を印加し、絶縁抵抗を測定することが行われている。
従来のビルドアップ構造での絶縁信頼性評価回路の製造工程の断面図を図8〜13に示す。ビルドアップ構造での絶縁信頼性評価回路の製造方法としては、電源のプラス極に接続し得る第1の配線15とマイナス極に接続し得る第2の配線16が同一面に形成され絶縁基板13上にプリプレグからなる絶縁層14を加熱及び加圧して形成した絶縁信頼性評価基板に対して、COレーザで絶縁層14の表面22から第1の配線15及び第2の配線16に至る非貫通ビア17を形成する(図8、9参照)。次に、過マンガン酸カリウム溶液等で非貫通ビア17内のスミア除去を行った後、無電解めっきと電気めっきにより非貫通ビア17内に金属導体層18を形成し、絶縁層14の表面22に外層導体層18’を形成する(図10参照)。次に、絶縁層14の表面22の金属導体層18及び外層導体層18’上に耐エッチング性のレジスト層21を形成し、焼付け、現像、エッチング、剥離等の工程を経て外層配線等を形成するものである(図11参照)。
上述したビルドアップ構造での層間接続回路は、先ず、絶縁信頼性を評価する絶縁層14に層間接続回路用の非貫通ビア17を形成し、その非貫通ビア17内に金属導体層18を形成した後に外層導体層18’の回路形成が行われる。このため、外層導体層18’のエッチング工程で非貫通ビア17内の金属導体層18がエッチングされるのを防止することが必要となっている。これには、図11に示すように、外層導体層18’の上に形成した耐エッチング性のレジスト層21に外層回路をパターンニングする中で非貫通ビア17の入口をマスクする方法が採られている。その結果、外層回路における層間接続回路との接続部分は、ランド19と称される非貫通ビア17の開口面積よりも広い形状になるのが特徴である(図12参照)。このため、層間接続回路部同士の絶縁間距離が狭くなったときの絶縁信頼性を評価しようとすると、ランド19で絶縁距離を確保することが困難となる。
外層回路における層間接続回路との接続部分にランドを設けないランドレススルーホールの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2で提案されている製造方法は、スルーホールと外層回路を確実に接続し得る高度な印刷位置合せ技術を必要とするため、これらの製造方法では容易にプリント配線板の層間接続回路部の絶縁信頼性試験構造を作製することは困難である。
さらに、絶縁信頼性試験の精度を高めるために外層回路部をソルダーレジスト層20で覆い、結露及び表面汚染が原因で生じる層間接続回路部以外の絶縁劣化を抑制することが行われる(図13参照)。
特許第2583365号公報 特開平8−288644号公報
しかし、上述した方法ではソルダーレジストの絶縁信頼性が基板より劣っている場合及びソルダーレジストとビルドアップ層の相性が適当でなかった場合には絶縁信頼性試験結果に影響を及ぼすために高精度の試験結果が得られない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、プリント配線板のビルドアップ構造での層間接続回路部における絶縁信頼性試験が従来よりも狭い絶縁距離でも可能であって、高精度、高信頼度の絶縁評価試験が可能である絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1)基板と、前記基板上に設けられ、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線と、前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアとを備える絶縁信頼性評価回路。
(2)基板と、前記基板上に設けられ、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線と、前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアとを備え、前記第2絶縁層の表面位置における前記非貫通ビア間の壁間距離は、0.1mm以下である絶縁信頼性評価回路。
(3)基板と、前記基板上に設けられ、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線と、前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられた第2絶縁層と、前記第2絶縁層から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアとを備え、前記第2絶縁層の表面位置における前記非貫通ビア間の壁間距離は、前記第2絶縁層の表面位置における前記金属導体層間の距離と等しい絶縁信頼性評価回路。
(4)基板と、前記基板上に設けられ、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線と、前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられた臭素原子を含まない第2絶縁層と、前記第2絶縁層から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアとを備える絶縁信頼性評価回路。
(5)前記非貫通ビアの側面及び底面を覆い、一端が前記第2絶縁層の表面位置にあり、他端が前記第1の配線又は前記第2の配線と電気的に接続し得る第2金属導体層を備える(1)〜(4)のいずれかに記載の絶縁信頼性評価回路。
(6)前記第1絶縁層は、プリプレグからなる(1)〜(5)のいずれかに記載の絶縁信頼性評価回路。
(7)前記非貫通ビアは、穴埋め材で充填されている(1)〜(6)のいずれかに記載の絶縁信頼性評価回路。
(8)前記第1の配線及び前記第2の配線が、前記基板の同一面に設けられている(1)〜(7)のいずれかに記載の絶縁信頼性評価回路。
(9)基板上に、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線を設ける工程と、前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に第1絶縁層及び第2絶縁層を設ける工程と、前記第2絶縁層の表面から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアを形成する工程と、前記第2絶縁層の表面を覆い、かつ、前記非貫通ビアの側面及び底面を覆う第1金属導体層を形成する工程と、前記非貫通ビアの内部を穴埋め材で充填する工程と、前記第1金属導体層の一部及び前記穴埋め材の一部を除去し、一端が前記第2絶縁層の表面位置にあり、他端が前記第1の配線又は前記第2の配線と電気的に接続し得る第2金属導体層を形成する工程とを含む絶縁信頼性評価回路の製造方法。
(10)(1)〜(8)のいずれかに記載の絶縁信頼性評価回路の前記第1の配線及び前記第2の配線に電源を接続する工程と、前記電源から電圧を印加し、前記非貫通ビア間の絶縁抵抗を測定する工程とを含む絶縁信頼性評価試験方法。
本発明は、プリント配線板のビルドアップ構造での層間接続回路部における絶縁信頼性試験が従来よりも狭い絶縁距離でも可能であって、高精度、高信頼度の絶縁評価試験が可能である絶縁信頼性評価回路及びその製造方法並びに絶縁信頼性評価試験方法を提供することができる。
図1(a)は、本発明の絶縁信頼性評価回路の透視平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A方向の断面図である。 本発明の絶縁信頼性評価回路の非貫通ビア形成前の断面図である。 本発明の絶縁信頼性評価回路の非貫通ビア形成後の断面図である。 本発明の絶縁信頼性評価回路の金属導体層形成後の断面図である。 本発明の絶縁信頼性評価回路の非貫通ビア穴埋め後の断面図である。 本発明の絶縁信頼性評価回路の研磨工程後の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の透視平面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の非貫通ビア形成前の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の非貫通ビア形成後の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の金属導体層形成後の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の耐エッチング性レジストパターン形成後の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路の外層回路形成後の断面図である。 従来例の絶縁信頼性評価回路のソルダーレジスト層形成後の断面図である。
[絶縁信頼性評価回路]
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路は、図1に示すように、基板1と、基板1上に設けられ、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線4、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線5と、基板1、第1の配線4及び第2の配線5上に設けられた第1絶縁層2と、第1絶縁層2上に設けられた第2絶縁層3と、第2絶縁層3から第1絶縁層2を介し、第1の配線4又は第2の配線5に至る非貫通ビア6とを備える。
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路は、非貫通ビア6の側面7a及び底面7bを覆い、一端が第2絶縁層3の表面位置10にあり、他端が第1の配線4又は第2の配線5と電気的に接続し得る第2金属導体層8bを備えることが好ましい。
基板1としては、例えば、有機基板、金属板等様々な種類の基板を用いることができ、特に制限はないが、ガラスクロスと熱硬化性樹脂とを含有する複合材(プリプレグ)を硬化してなる基板、又は該基板の両面に金属箔を配した金属張り積層板を用いることができる。また、基板1としては、可撓性があるフレキシブルな材質でもよく、非可撓性の固い材質であってもよい。
基板1に設ける第1の配線4及び第2の配線5は、基板1の絶縁層上に設けられる。基板1が積層板である場合、第1の配線4及び第2の配線5を設ける絶縁層は、その厚さを厚くすることにより絶縁信頼性評価回路の製造工程における積層板の寸法変化を小さくすることができる。すなわち、第1の配線4、第2の配線5及び非貫通ビア6の位置精度を高めるという観点から、基板1の絶縁層は厚いものが好ましい。基板1の絶縁層の厚さは、上記観点から、0.2mm以上1mm以下であることが好ましく、0.4mm以上1mm以下であることがより好ましく、0.7mm以上1mm以下であることがさらに好ましい。
第1の配線4及び第2の配線5は、電気回路を形成するためにパターン形成された導体である。一般的な配線基板と同様に、銅箔等の金属箔又はめっきを用いて、サブトラクト法、アディティブ法及びセミアディティブ法等の回路加工方法により形成することができる。
第1の配線4又は第2の配線5の表面は、ソルダーレジスト、プリプレグ及びドライフィルム等の密着性を向上させるために、粗化処理を行うことが好ましい。
第1絶縁層2は、電気的な絶縁性を有するとともに、第1の配線4及び第2の配線5等の基板1を構成する要素を保持し、第2絶縁層3を支持する。電気的な絶縁性並びに保持体及び支持体としての強度を有していればよく、一般的な配線基板用の絶縁材料及び方法を用いて形成することができる。第1絶縁層2としては、特に制限されるものではないが、例えば、樹脂フィルム及びプリプレグ等の絶縁材料を用いることができる。第1絶縁層2は、保持体及び支持体としての強度が大きくできるという観点から、ガラスクロス等の補強材にエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂等を含浸させて半硬化させたプリプレグを用い、熱プレスを用いて成形したものが好ましい。また、第1絶縁層2は、基板1との境界で絶縁性の低下を無くすために、基板1の絶縁層と同組成であることがより好ましい。
第1絶縁層2の厚さは、レーザ加工性の観点から、0.001mm以上0.1mm以下であることが好ましく、0.001mm以上0.06mm以下であることがより好ましく、0.001mm以上0.05mm以下であることがさらに好ましい。
第2絶縁層3は、電気的な絶縁性を有する材料からなる。第2絶縁層3は、第1絶縁層2に支持されるので、機械的強度を高くすることができる。
第2絶縁層3は、臭素原子(Br原子)を含まない電気的な絶縁性を有する材料からなることが好ましい。第2絶縁層3がBr原子を含まないことで、金属マイグレーションを促進するイオンが減少するため第1絶縁層2に対して絶縁劣化が生じ難く、第1絶縁層2の評価結果に第2絶縁層3が介入することを防止できる。
また、第2絶縁層3は、同様の理由より、ハロゲンフリーでかつ電気的な絶縁性を有する材料からなることが好ましい。
また、第2絶縁層3は、同様の理由より、ハロゲンフリーでかつリン原子(P原子)を含まない電気的な絶縁性を有する材料からなることが好ましい。
なお、本明細書において「ハロゲンフリー」とは、IPC−TM−6502.3.41に従って測定されたハロゲン含有量の値がIPC−4101B 3.10.1.9の基準を満たすことをいう。すなわち、塩素原子の含有率が0.09質量%以下、臭素原子の含有率が含有率0.09質量%以下、塩素及び臭素含有率の総量が0.15質量%以下であることをいう。
第2絶縁層3の厚さは、研磨性及びレーザ加工性の観点から、0.001mm以上0.1mm以下であることが好ましく、0.001mm以上0.07mm以下であることがより好ましく、0.001mm以上0.05mm以下であることがさらに好ましい。
第2絶縁層3の表面位置10における非貫通ビア6間の壁間距離Dは、図1(b)に示すように、第2絶縁層3の表面位置10における第2金属導体層8b間の距離Dと等しい。
第2絶縁層3の表面位置10における非貫通ビア6間の壁間距離Dは、純粋にビア間絶縁性評価を行うことができるという観点から、0.1mm以下であることが好ましく、0.075mm以下であることがより好ましく、0.05mm以下であることがさらに好ましい。
非貫通ビア6の直径dは、高密度でのビア間の絶縁信頼性を評価する観点から、0.001mm以上0.3mm以下であることが好ましく、0.001mm以上0.2mm以下であることがより好ましく、0.001mm以上0.1mm以下であることがさらに好ましい。
非貫通ビア6は、第2絶縁層3の表面位置10から非貫通ビア6の壁面を経て第1の配線及び第2の配線表面に至る第2金属導体層8bが形成されていて、かつ非貫通ビア6内が穴埋め材9で充填されていることが好ましい。穴埋め材9としては、フィルドビアめっき及び穴埋め樹脂等が挙げられる。
フィルドビアめっきは、公知の電解フィルドビアめっき液を用いて形成することができる。電解フィルドめっき液は、一般に硫酸銅めっき浴中にめっき成長を抑制する抑制剤と、めっき成長を促進する促進剤とを添加したものである。
穴埋め樹脂は、スクリーン印刷法などで第1金属導体層8a表面に塗布し非貫通ビア6内に充填した後、紫外線や熱及び常温などの条件により固体となるものが好ましい。それにより、第2絶縁層3表面上の第1金属導体層8a及び穴埋め材を研磨で除去する際、非貫通ビア6内が穴埋め材で充填されていることで、第2金属導体層8bと非貫通ビア壁面との間に剥離が生じることを防止できる。
非貫通ビア6の穴径をR(μm)、第1絶縁層と第2絶縁層との厚みの合計をT(μm)とした場合、アスペクト比(T/R)の値が2以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1以下であることがさらに好ましい。アスペクト比(T/R)の値がこの範囲であれば、絶縁信頼性評価の信頼性が更に向上する。
第2金属導体層8bは、非貫通ビア6と第1の配線4及び第2の配線5を電気的に接続し得る導体層である。
第2金属導体層8bの厚さは、フィルドビアめっきの給電層又は穴埋め樹脂に対応しやすくなる観点から、0.0005mm以上0.02mm以下であることが好ましく、0.001mm以上0.02mm以下であることがより好ましく、0.0015mm以上0.02mm以下であることがさらに好ましい。
[絶縁信頼性評価回路の製造方法]
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の製造方法について、図2〜図6を参照しながら説明する。
まず、図2に示すように、基板1上に、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線4、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線5を設ける工程を行う。
当該工程において、第1の配線4又は第2の配線5の表面に対して、粗化処理を行うことが好ましい。
次いで、基板1、第1の配線4及び第2の配線5上に第1絶縁層2及び第2絶縁層3を設ける工程を行う。なお、第1絶縁層2及び第2絶縁層3は、加熱加圧成形等により、同時に設けてもよい。
第1絶縁層2は、一般的な配線基板用の絶縁材料及び方法を用いて形成することができる。
第2絶縁層3は、例えば、第1絶縁層2上に、第2絶縁層3が片面に形成された絶縁層付き金属箔を用い、金属箔が外層となるように配し、加熱加圧することにより積層一体化して、外層金属箔をエッチングすることにより設けることができる。金属箔としては、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔等を用いることができるが、加工性、汎用性等の点から銅箔を用いることが好ましい。
次に、図3に示すように、第2絶縁層3から第1絶縁層2を介し、第1の配線4又は第2の配線5に至る非貫通ビア6を形成する工程を行う。
非貫通ビア6は、ダイレクトレーザ加工法、コンフォーマル工法及びラージウィンドウ工法等により、第1絶縁層2及び第2絶縁層3に対して加工することで形成することができる。
当該工程において、非貫通ビア6内のスミアを除去するために過マンガン酸ナトリウム系の粗化液でスミア除去処理を行うことが好ましい。
次に、図4に示すように、第2絶縁層3の表面を覆い、かつ、非貫通ビア6の側面7a及び底面7bを覆う第1金属導体層8aを形成する工程を行う。
第1金属導体層8aは、無電解めっき、電気めっき及び置換めっき等のめっき方法により形成することができる。
次に、図5に示すように、非貫通ビア6の内部を穴埋め材9で充填する工程を行う。
穴埋め材9としては、フィルドビアめっき又は穴埋め樹脂を採用することができる。フィルドビアめっき又は穴埋め樹脂は、非貫通ビア6の内部だけでなく、図5に示すように、第2絶縁層3の表面全体にも形成される。
次に、図6に示すように、第2絶縁層3表面上の第1金属導体層8a及び穴埋め材9を除去し、一端が第2絶縁層3の表面位置10にあり、他端が第1の配線4又は第2の配線5と電気的に接続し得る第2金属導体層8bを形成する工程を行う。
第2絶縁層3表面上の第1金属導体層8a及び穴埋め材9を除去する方法としては、研磨が好適である。
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路が製造される。
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の製造方法では、研磨により非貫通ビア6をランドレス構造とするのが容易である。従来の方法ではエッチング時にランド部分を残さざるを得ず、ランドと隣のランドがくっつかないように、少し余裕を持たせた設計が必要であったが、本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路では、ランド部分も研磨により削れるため、より狭い非貫通ビア6間の壁間距離Dでの測定が可能になる。
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路では、ランドレス構造であるため、従来のランドを有する構造よりも狭い絶縁距離で絶縁評価試験が可能となり、純粋にビア間絶縁性評価を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路では、第2絶縁層3が存在することにより、図13で示すようなソルダーレジスト層20による回路保護が不要になるので、ソルダーレジスト由来のノイズにより評価が狂わなくなる。
本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の製造方法では、第2絶縁層3が存在することにより、第2金属導体層8bを形成する工程において、少し研磨等により除去しすぎても第2絶縁層3が多少除去されるだけで、問題なく絶縁信頼性評価回路を製造することができる。また、本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の製造方法では、第2絶縁層3が存在することにより、研磨が第1絶縁層2に達する前に、第2絶縁層3の表面に形成された第1金属導体層8aを除去することが可能である。つまり、本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の製造方法では、煩雑なレジスト作製及びエッチング作業を行うことなく、研磨により簡単に絶縁信頼性評価基板を製造することができる。
[プリント配線板層間接続回路部の絶縁信頼性評価試験方法]
本発明のプリント配線板層間接続回路部の絶縁信頼性評価試験方法(以下、単に「絶縁信頼性評価試験方法」ともいう)は、本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路における非貫通ビア間の絶縁抵抗を測定する方法である。
まず、図1(a)に示す本発明の実施の形態に係る絶縁信頼性評価回路の第1の配線4に接続し得る電源接続用の端子11に電源のプラス極を接続し、第2の配線5に接続し得る電気接続用の端子12に電源のマイナス極を接続する。このようにして、通常、絶縁信頼性評価回路を構成する2つの電気配線のすべてに逆性の電源を接続する。
次に、電源から電圧を印加して、非貫通ビア6間の絶縁抵抗を測定する。そして、測定した絶縁抵抗の値が一定以下になる時間を計測する。その結果から試験に供した絶縁信頼性評価回路の寿命を計算することができる。
評価試験の際、劣化加速条件となるように、評価試験雰囲気は吸湿条件下とすることが好ましい。例えば、温度85℃、湿度85%RH、又は40℃、90〜95%RH等の定常加湿試験等を採用することが好ましい。半導体実装基板では、半導体デバイスの評価試験を想定した温度110〜130℃、湿度85%RH等の高度加速寿命試験(HAST)を採用することが好ましい。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明する。また、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
基板1として、臭素含有率20質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.1mmのガラスクロス8枚からなる絶縁層厚さ0.8mmの銅張り積層板を用いた。銅張り積層板の一方の面に、配線幅0.1mmの第1の配線4と配線幅0.1mmの第2の配線5を最接近する非貫通ビア6の形成部で0.05mmとなるように形成した。
次いで、第1の配線4と第2の配線5の上層に第1絶縁層2として、臭素含有率20質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.03mmのガラスクロスとからなる厚さ0.05mmのプリプレグ1枚を配した。そして、第1絶縁層2の上層に第2絶縁層3として、厚さ0.03mmの臭素含有率0質量%のエポキシ樹脂組成物を用いて形成した樹脂つき銅箔を、銅箔が外層となるように配した後に加熱加圧成形を行った。加熱加圧成形した後、外層銅箔をエッチングして絶縁信頼性評価用基板を作製した。
次に、COレーザ(加工条件:パルスエネルギ0.4mJ、5ショット)を用いて絶縁信頼性評価回路に第2絶縁層3の表面から第1の配線4又は第2の配線5に至る非貫通ビア6(直径0.075mm)を0.05mmの絶縁距離で開けた。その後、第2絶縁層3の表面、並びに、非貫通ビア6の側面7a及び底面7bに無電解めっきを用いて、第1金属導体層8a(厚さ0.002mm)を形成した。そして、穴埋め材9として、フィルドビアめっきで非貫通ビア6内を充填した。
次に、絶縁層信頼性評価回路の第2絶縁層3の表面に形成された第1金属導体層8a及び穴埋め材9を研磨により除去した。
以上により、プリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路を完成した。
(実施例2)
第2絶縁層3として、厚さ0.03mmの臭素含有率20質量%のエポキシ樹脂組成物を用いて形成した銅箔を用いた以外は実施例1と同様にプリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路を完成した。
(実施例3)
基板1として臭素含有率0質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.1mmのガラスクロス8枚からなる絶縁層厚さ0.8mmの銅張り積層板、第1絶縁層2として臭素含有率0質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.03mmのガラスクロスとからなる厚さ0.05mmのプリプレグを1枚用いた以外は実施例1と同様にプリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路を完成した。
(実施例4)
基板1としてハロゲンフリーのエポキシ樹脂組成物と厚さ0.1mmのガラスクロス8枚からなる絶縁層厚さ0.8mmの銅張り積層板、第1絶縁層2としてハロゲンフリーのエポキシ樹脂組成物と厚さ0.03mmのガラスクロスとからなる厚さ0.05mmのプリプレグを1枚、第2絶縁層3として厚さ0.03mmのハロゲンフリーのエポキシ樹脂組成物を用いて形成した樹脂付銅箔を用いた以外は実施例1と同様にプリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路を完成した。
(比較例1)
基板1として、臭素含有率20質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.1mmのガラスクロス8枚からなる絶縁層厚さ0.8mmの銅張り積層板を用いた。銅張り積層板の一方の面に、配線幅0.1mmの第1の配線4と配線幅0.1mmの第2の配線5を最接近する非貫通ビア6の形成部で0.05mmとなるように形成した。
次いで、第1の配線4と第2の配線5の上層に第1絶縁層2として、臭素含有率20質量%のエポキシ樹脂組成物と厚さ0.03mmのガラスクロスとからなる厚さ0.05mmのプリプレグ1枚を配した。そして、第1絶縁層2の上層に第2絶縁層3として、銅箔が外層となるように配した後に加熱加圧成形を行った。加熱加圧成形した後、外層銅箔をエッチングして絶縁信頼性評価用基板を作製した。
次に、COレーザ(加工条件:パルスエネルギ0.4mJ、5ショット)を用いて絶縁信頼性評価回路に第2絶縁層3の表面から第1の配線4又は第2の配線5に至る非貫通ビア6(直径0.075mm)を0.05mmの絶縁距離で開けた。その後、第2絶縁層3の表面、並びに、非貫通ビア6の側面7a及び底面7bに無電解めっきを用いて、第1金属導体層8a(厚さ0.02mm)を形成した。次に、第2絶縁層3の表面の第1金属導体層8aに耐エッチング性レジスト層を形成し、エッチングにより非貫通ビア6の開口部に直径が0.1mmのランドを形成することで従来例のプリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路を完成した。
上記のようにして得た実施例1〜4及び比較例1のプリント配線板のビルドアップ構造での非貫通ビア回路部の絶縁信頼性評価回路に電気を印加できるように端子11と端子12を露出させた後、湿度85%RH、温度110℃の吸湿条件下で端子11の第2の配線と端子12の第1の配線間に6Vを印加し、端子11の第2の配線と端子12の第1の配線間の吸湿絶縁抵抗を絶縁抵抗計で測定した。結果を表1の絶縁劣化開始時間、絶縁劣化状態の欄に示す。
なお、絶縁劣化の判定は吸湿絶縁抵抗値が10Ω以下とした。
Figure 0006919268
表1の比較例1にみられるように外層にランドを形成する従来法では非貫通ビアの絶縁距離を0.05mmとした場合にランド部分で絶縁距離が0.025mmまで減少したため、外層回路の形成が困難であった。これに対して実施例1〜4は比較例と同じ非貫通ビアの絶縁距離を0.05mmとした場合でも非貫通ビアがランドレスの形状であるため絶縁距離が減少せず0.05mmを確保することができる。それによりこの絶縁距離で非貫通ビアを形成した場合のビルドアップ層材料の絶縁信頼性が高くなる。
実施例をみると第1絶縁層と第2絶縁層の臭素含有率を0質量%とした実施例3及びハロゲンフリーとした実施例4が1189hのHAST試験において絶縁劣化が発生しなかった。実施例1及び実施例2では、実施例2の方が絶縁劣化までの時間が短い、絶縁劣化状態は実施例1がCAFであるのに対して、実施例2はCAFとデンドライドが生じており、実施例1では第2絶縁層を臭素含有率0質量%としたことでデンドライドが生じ難くなり、第1絶縁層の耐CAF性をより一層精度良く試験できたものと考えられる。
1 基板
2 第1絶縁層
3 第2絶縁層
4 第1の配線
5 第2の配線
6 非貫通ビア
7a 壁面
7b 底面
8a 第1金属導体層
8b 第2金属導体層
9 穴埋め材
10 表面位置
11 端子
12 端子
13 基板
14 絶縁層
15 第1の配線
16 第2の配線
17 非貫通ビア
18 金属導体層
18’ 外層導体層
19 ランド
20 ソルダーレジスト層
21 レジスト層
22 表面
23 端子
24 端子

Claims (9)

  1. 基板上に、電源のプラス極に電気的に接続し得る第1の配線、及び電源のマイナス極に電気的に接続し得る第2の配線を設ける工程と、
    前記基板、前記第1の配線及び前記第2の配線上に第1絶縁層及び第2絶縁層を設ける工程と、
    前記第2絶縁層の表面から前記第1絶縁層を介し、前記第1の配線又は前記第2の配線に至る非貫通ビアを形成する工程と、
    前記第2絶縁層の表面を覆い、かつ、前記非貫通ビアの側面及び底面を覆う第1金属導体層を形成する工程と、
    前記非貫通ビアの内部を穴埋め材で充填する工程と、
    前記第1金属導体層の一部及び前記穴埋め材の一部を研磨により除去し、一端が前記第2絶縁層の表面位置にあり、他端が前記第1の配線又は前記第2の配線と電気的に接続し得る第2金属導体層を形成する工程と
    を含む絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  2. 前記第2絶縁層の表面位置における前記非貫通ビア間の壁間距離が、0.1mm以下である、請求項1に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  3. 前記第2絶縁層の表面位置における前記非貫通ビア間の壁間距離は、前記第2絶縁層の表面位置における前記第2金属導体層間の距離と等しい、請求項1又は2に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  4. 前記第2絶縁層が臭素原子を含まない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  5. 前記第1絶縁層は、プリプレグからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  6. 前記第1の配線及び前記第2の配線が、前記基板の同一面に設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  7. 前記穴埋め材が、フィルドビアめっきである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  8. 前記第1金属導体層の一部及び前記穴埋め材の一部を研磨により除去する際に、前記第1金属導体層が除去されることで表出した前記第2絶縁層の一部が除去されるまで研磨する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の絶縁信頼性評価回路の製造方法により製造した絶縁信頼性評価回路の前記第1の配線及び前記第2の配線に電源を接続する工程と、
    前記電源から電圧を印加し、前記非貫通ビア間の絶縁抵抗を測定する工程と
    を含む絶縁信頼性評価試験方法。
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