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JP6922818B2 - 組電池 - Google Patents
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Description

本発明は,2以上のセルを連結してなる組電池に関する。さらに詳細には,組の解体・再組立が可能なように構成された組電池に関するものである。
従来の組電池の一例として,特許文献1に記載のものを挙げることができる。同文献のものを含めて一般的に組電池では,セル間での端子同士の接続を,バスバーと呼ばれる導電部材を用いて行っている。同文献の組電池ではセルの端子とバスバーとの接続を,ボルトとナットの締結により行っている(同文献における例えば図10の「81」,「31」,「39」)。同文献の発明では,電池にボルトを組み付ける際の仮固定を容易にすることを狙っている(同文献における[0003]の第3文)。
国際公開第2008/084883号
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。バスバーの接続のためにボルトおよびナットを使用しているため,部品点数が多く,また接続構造部分のコンパクト化が困難であった。サイズに関しては電池容量にもよるが,例えば車両搭載用途であれば,セルの表面からボルトのトップまでの突出高さが15mm程度も必要な場合があった。ボルトナット締結の代わりに溶接を用いれば接続構造部分のサイズは縮小できるが,逆に組の解体・再組立が著しく困難になってしまうという問題があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,セル間の接続部分がコンパクトで,かつ,組の解体・再組立が可能である組電池を提供することにある。
本発明の一態様における組電池は,少なくとも第1セルと第2セルとを有し,第1セルと第2セルとの間に端子接続箇所を有する組電池であって,第1セルに,セル内にて発電要素に繋がるとともに,セル外にて端子接続箇所の側の面とその隣接面とに跨って配置された第1端子部材を有し,第2セルに,セル内にて発電要素に繋がるとともに,セル外にて端子接続箇所の側の面とその隣接面とに跨って配置された第2端子部材を有し,第1端子部材と第2端子部材とが端子接続箇所にて互いに接触しており,第1端子部材と第2端子部材との接触箇所では,第1端子部材と第2端子部材とのうち少なくとも一方が,他方に向けて突出した突出区間とされており,第1セルにおける端子接続箇所の側の面と第1端子部材との間に挟まれた第1弾力部材と,第2セルにおける端子接続箇所の側の面と第2端子部材との間に挟まれた第2弾力部材と,第1セルと第2セルとを互いに近接させる方向に圧迫する圧迫部材と,第1セルと第2セルとの間における,端子接続箇所以外の部分を充填するスペーサとを有し,第1端子部材と第2端子部材との接触箇所が,第1セルと第2セルとの配列方向と交差する方向から見て,スペーサが存在する最大範囲内,かつ,第1弾力部材および第2弾力部材が存在する範囲内にあり,第1端子部材および第2端子部材の端子接続箇所での合計の厚さをT1とし,第1弾力部材および第2弾力部材の端子接続箇所での合計の厚さをT2とし,スペーサの厚さをT3とし,第1端子部材および第2端子部材の曲げ変形に対するバネ定数をK1とし,第1弾力部材および第2弾力部材の圧縮に対するバネ定数をK2とし,スペーサの圧縮に対するバネ定数をK3としたとき,{(K1×T1)+(K2×T2)}が,(K3×T3)の±10%の範囲内にあるものである。
上記態様における組電池では,第1セルと第2セルとの間の端子同士の接続が,第1セルと第2セルとが向き合う面における,第1端子部材と第2端子部材との接触により行われている。したがって,拘束を解除すれば簡単に組を解体・再構成できる。そして,ボルトナット締結を要しないので,端子接続箇所の外形はコンパクトである。
本構成によれば,セル間の接続部分がコンパクトで,かつ,組の解体・再組立が可能である組電池が提供されている。
実施の形態に係る組電池の全体構成を示す断面図である。 図1の組電池におけるセルの接続状況を模式的に示す斜視図である。 図1の一部を拡大して示す断面図である。 図3の一部をさらに拡大して示す断面図である。 変形形態(並列)に係る組電池の全体構成を示す断面図である。 図5の組電池におけるセルの接続状況を模式的に示す斜視図である。 図5の一部を拡大して示す断面図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す組電池1に本発明を適用したものである。図1の組電池1は,8つのセル2を直列に接続したものである。各セル2はいずれも,扁平角型の電池であり,上部の両端寄りに正負の端子が設けられているものである。8つのセル2の両外側には,拘束プレート3が配置されている。また,セル2同士の間,およびセル2と拘束プレート3との間には,弾性材料である拘束スペーサ4が配置されている。また,組電池1全体の外側に,拘束バンド5が設けられている。拘束バンド5の弾力により,組電池1の全体が図1で左右方向に圧迫されている。すなわち,組電池1の各セル2はいずれも,その厚さ方向に圧迫されている。
組電池1内の各セル2は,図2に示すように,隣り合うセル2同士で正負の端子の向きが逆向きになるように配置されている。そして隣り合うセル2間で,右側の端子同士と左側の端子同士が交互に接続されている。これにより組電池1の全体で直列接続が形成されるようになっている。なお図2では,セル2間の間隔をかなり空けて描いているが,実際にはもっと密に配置されている。図1は,図2中で各セル2の右側の端子を横切る位置での断面図である。
図1の一部を拡大して図3に示す。図3に示すのは,図1中で隣り合う2つのセル2の上部付近である。図3の2つのセル2は,図1中で左から奇数番目のセル2とその右隣のセル2である。以下,図3中の左側のセル2を第1セル21,右側のセル2を第2セル22と称する。第1セル21および第2セル22はいずれも,箱体6に発電要素7を封入してなるものである。箱体6は,図2に見るセル2の全体形から分かるように扁平角型のものである。発電要素7は,正極板と負極板とを積層したものである。
第1セル21および第2セル22の内部にはそれぞれ,集電端子8が設けられている。集電端子8は,発電要素7に接続されている。ただし,第1セル21の集電端子8は発電要素7の正極板に,第2セル22の集電端子8は発電要素7の負極板に,それぞれ接続されている。
第1セル21と第2セル22との間の箇所が,端子接続箇所9である。端子接続箇所9では,第1セル21の正極端子部材10と,第2セル22の負極端子部材11との接続が取られている。正極端子部材10は,第1セル21において,集電端子8を介して発電要素7の正極板に接続されている。負極端子部材11は,第2セル22において,集電端子8を介して発電要素7の負極板に接続されている。
正極端子部材10は,第1セル21のセル外にて,端子接続箇所9の側の面(図3中で右側の面)とその隣の上面とに跨って配置されている。負極端子部材11は,第2セル22のセル外にて,端子接続箇所9の側の面(図3中で左側の面)とその隣の上面とに跨って配置されている。そして,第1セル21と第2セル22との間(端子接続箇所9)に,正極端子部材10と負極端子部材11との接触箇所12が設けられている。接触箇所12では,正極端子部材10および負極端子部材11がいずれも,相方に向かって突出した形状の突出区間となっている。なお接触箇所12では,正極端子部材10と負極端子部材11とが接触しているだけであり,溶接その他の手法で接合されているという訳ではない。以下,接触箇所12における正極端子部材10と負極端子部材11とが接触している範囲を,接触範囲Cという。
正極端子部材10と負極端子部材11との接触箇所12と,第1セル21の箱体6との間には,第1弾力部材13が挟み込まれている。第1弾力部材13は,正極端子部材10と同様に,第1セル21のセル外における端子接続箇所9の側の面から上面に跨って配置されている。第1弾力部材13は,正極端子部材10と第1セル21の箱体6とを絶縁するためのものでもある。同様に,接触箇所12と,第2セル22の箱体6との間にも,第2弾力部材14が挟み込まれている。第2弾力部材14は,第1セル21における第1弾力部材13と同様のものである。
正極端子部材10および負極端子部材11における接触箇所12の付近の部分と,第1セル21および第2セル22の箱体6との間は,第1弾力部材13または第2弾力部材14により充填されている。この部分では,第1セル21と第2セル22との間が,正極端子部材10,負極端子部材11,第1弾力部材13,および第2弾力部材14により充填されている,といえる。第1セル21と第2セル22との間は,この,第1弾力部材13および第2弾力部材14が存在している範囲以外の範囲では,拘束スペーサ4により充填されている。なお図2から分かるように,拘束スペーサ4は,全体としては略長方形状の平板部材であるが,端子接続箇所9の箇所が切り欠かれた形状のものである。
以下,図3にて,すなわちセルの配列方向と交差する方向から見て,第1セル21と第2セル22との間に第1弾力部材13および第2弾力部材14が存在している範囲を,端子加圧範囲Dという。また,第1セル21と第2セル22との間に拘束スペーサ4が存在している最大範囲を拘束範囲Eという。拘束範囲Eについては,端子接続箇所9のない箇所をも考慮しなければならない。このため拘束範囲Eは広く(図1参照),図3では,端子加圧範囲Dもほぼ拘束範囲Eに含まれているように見える。前述の接触範囲Cは,端子加圧範囲Dと拘束範囲Eとのいずれにも包含されている範囲である。なお,図3中には,端子接続箇所9に配置されている電圧検出プローブ15も描かれている。
図3中では,左右方向の拘束荷重Fが各セルやその他の各部材に掛かっている。このため,拘束スペーサ4や,第1弾力部材13,第2弾力部材14も,図3中で水平方向Hにやや圧縮された状態にある。正極端子部材10や負極端子部材11にもやや曲げ応力が掛かっている。拘束荷重Fはむろん,図1中の拘束バンド5の弾力に起因する。これにより端子接続箇所9では,正極端子部材10と負極端子部材11とが,互いに押し付けられ,確実に接触している。
ここで,拘束スペーサ4や,第1弾力部材13,第2弾力部材14,正極端子部材10,負極端子部材11の厚さや弾力の関係について説明する。まず,関係するパラメータを次のように定義する。
T1:正極端子部材10および負極端子部材11の,接触箇所12での合計の厚さ
T2:第1弾力部材13および第2弾力部材14の,接触箇所12での合計の厚さ
T3:拘束スペーサ4の厚さ
K1:正極端子部材10および負極端子部材11の曲げ変形に対するバネ定数
K2:第1弾力部材13および第2弾力部材14の圧縮に対するバネ定数
K3:拘束スペーサ4の圧縮に対するバネ定数
なお,上記のT2,T3は,組電池1として完成している状態,すなわち拘束荷重Fが掛かった状態でのものである。よって,T3=T1+T2,である。
ここでは,正極端子部材10および負極端子部材11の材質,第1弾力部材13および第2弾力部材14の材質はいずれも,それぞれ等しいものとしている。もし材質が違っている場合には,合計の厚さではなくそれぞれの個々の厚さが必要である。バネ定数もそれぞれ必要である。
本形態の組電池1では,上記の各パラメータの間に次の関係が成立していることが望ましい。なお,±10%以内の差異であればほぼ等しいと見なしてよい。
(K1×T1)+(K2×T2) ≒ (K3×T3)
この式の意味するところは,セル間が端子接続箇所9となっている場所(端子加圧範囲D)と,端子接続箇所9となっておらず拘束スペーサ4がセル間を充填している箇所(拘束範囲Eのうち端子加圧範囲Dでない範囲)とで,圧縮応力が均等であるということである。これにより,また前述の接触範囲C,端子加圧範囲D,拘束範囲Eの関係により,第1セル21や第2セル22の全体に圧縮応力が均等に掛かり,拘束面圧が適正に確保されることとなる。また,接触箇所12にも拘束面圧が均一に掛かるので,接触抵抗が低い。また,正極端子部材10および負極端子部材11が変形してしまうことも防止される。なお,正極端子部材10と負極端子部材11とで材質が異なる場合,あるいは第1弾力部材13と第2弾力部材14とで材質が異なる場合には,上記式の左辺の第1項もしくは第2項は,部材ごとの厚さとバネ定数との積を合計したものとする。
上記のように構成された組電池1は,次のような利点を有している。第1に前述のように,端子接続箇所9の接触抵抗が低いことである。すなわち接続自体の品質が高いのである。第2に,端子接続箇所9がコンパクトなことである。図4に示されるように組電池1の端子接続箇所9の外見的な大きさは,第1弾力部材13(第2弾力部材14でも同じ)の箱体6の上面からの突出高さPくらいしかない。突出高さPは3〜5mm程度に止めることが容易にできるので,ボルトナット締結の場合と比較して十分にコンパクトである。第3に,拘束バンド5を外せば容易に組を解体できることである。むろん解体した各セル2は,再度組電池1を組むことが可能である。
なお,上記の組電池1において,第1セル21における負極端子の部分は,図3中における第2セル22として示されている構造を左右反転した構造である。同様に,第2セル22における正極端子の部分は,図3中における第1セル21として示されている構造を左右反転した構造である。つまり,組電池1では,第1セル21と第2セル22とは,同じものではなく,端子接続箇所9の形成面が互いに逆向きである。
本発明は,上記のような直列接続の組電池1に限らず,並列接続のものにも適用可能である。図5,図6,図7に,前述の直列接続の場合の図1,図2,図3に相当する,並列接続の場合の図を示す。図5に示す並列接続の組電池16では,各セル23がすべて正極を手前側に向けて配置されている。そしてすべてのセル23の正極同士が端子接続箇所17により隣同士で互いに接続されている。図6に示されるように負極側も同様である。組電池16のセル23端子部分では,図7に示されるように両面に向かって正極端子部材18が配置されている。図示は省略するが負極端子側も同様の構造である。なお図5に示す組電池16では,セル23の種類は,1番左側のもの,1番右側のもの,それ以外の6個,の3種類である。ただし,上記の「それ以外の6個」に相当するもの1種類だけで組電池16を構成することもできる。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,各セルにおけるセル外の端子部材を,セル同士が向き合う面と,その隣の状面とに跨って配置している。そして,セル同士が向き合う面にて,端子部材同士を接触させるようにしている。そして拘束バンド5や拘束スペーサ4等により全体を拘束するようにしている。これにより,セル間の接続部分がコンパクトで,かつ,組の解体・再組立が可能である組電池1,16が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,前記形態における端子接続箇所9,17では,両方の端子部材が互いに相方に向かって突出した形状となっている。しかしこれに限らず,一方の端子部材のみが突出形状で他方の端子部材は平坦でもよい。さらには,一方の端子部材のみが突出形状で他方の端子部材は少し凹んでいる形状であってもよい。
1,16 組電池
2 セル
3 拘束プレート
4 拘束スペーサ
5 拘束バンド(圧迫部材)
6 箱体
7 発電要素
8 集電端子
9,17 端子接続箇所
10 正極端子部材
11 負極端子部材
12 接触箇所
13 第1弾力部材
14 第2弾力部材
18 正極端子部材
21 第1セル
22 第2セル
23 セル
C 接触範囲
D 端子加圧範囲
E 拘束範囲

Claims (1)

  1. 少なくとも第1セルと第2セルとを有し,前記第1セルと前記第2セルとの間に端子接続箇所を有する組電池であって,
    前記第1セルに,セル内にて発電要素に繋がるとともに,セル外にて前記端子接続箇所の側の面とその隣接面とに跨って配置された第1端子部材を有し,
    前記第2セルに,セル内にて発電要素に繋がるとともに,セル外にて前記端子接続箇所の側の面とその隣接面とに跨って配置された第2端子部材を有し,
    前記第1端子部材と前記第2端子部材とが前記端子接続箇所にて互いに接触しており, 前記第1端子部材と前記第2端子部材との接触箇所では,前記第1端子部材と前記第2端子部材とのうち少なくとも一方が,他方に向けて突出した突出区間とされており,
    前記第1セルにおける前記端子接続箇所の側の面と前記第1端子部材との間に挟まれた第1弾力部材と,
    前記第2セルにおける前記端子接続箇所の側の面と前記第2端子部材との間に挟まれた第2弾力部材と,
    前記第1セルと第2セルとを互いに近接させる方向に圧迫する圧迫部材と,
    前記第1セルと第2セルとの間における,前記端子接続箇所以外の部分を充填するスペーサとを有し,
    前記第1端子部材と前記第2端子部材との接触箇所が,前記第1セルと前記第2セルとの配列方向と交差する方向から見て,前記スペーサが存在する最大範囲内,かつ,前記第1弾力部材および前記第2弾力部材が存在する範囲内にあり,
    前記第1端子部材および前記第2端子部材の前記端子接続箇所での合計の厚さをT1とし,前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の前記端子接続箇所での合計の厚さをT2とし,前記スペーサの厚さをT3とし,前記第1端子部材および前記第2端子部材の曲げ変形に対するバネ定数をK1とし,前記第1弾力部材および前記第2弾力部材の圧縮に対するバネ定数をK2とし,前記スペーサの圧縮に対するバネ定数をK3としたとき,
    {(K1×T1)+(K2×T2)}が,(K3×T3)の±10%の範囲内にあることを特徴とする組電池。
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