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JP6923566B2 - 列車内の力のモニタリングのための分布型光ファイバセンシング - Google Patents
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JP6923566B2 - 列車内の力のモニタリングのための分布型光ファイバセンシング - Google Patents

列車内の力のモニタリングのための分布型光ファイバセンシング Download PDF

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Description

本出願は、分布型光ファイバセンシング、特に分布型音響センシングを用いるレールモニタリングのための方法と装置に関し、そして、具体的には鉄道網上で移動している鉄道車両のモニタリングのための方法と装置に関する。
光ファイバ分布型音響センシング(DAS)は知られているタイプのセンシングであって、光ファイバが、その全長に沿って音響アクティビティのセンシングを提供するために、センシングファイバとして配備されて、電磁放射によって繰り返しインテロゲート(interrogate)されるものである。通常、放射の1つまたは複数の入力パルスが光ファイバに放射される。ファイバの中から後方散乱される放射を分析することによって、ファイバは、連続していてもよい(しかしそうでなくてもよい)複数の別々のセンシング部分に効果的に分けられ得る。ファイバの各別々のセンシング部分内で、ファイバの機械的かく乱、例えば入射音波による歪みが、その部分から後方散乱される放射の特性における変化を引き起こす。この変化は、検出されることができ、分析されることができて、そのセンシング部分でのファイバのかく乱を測定するために用いることができる。したがって、DASセンサは、光ファイバの音響センシング部分の線状センシングアレイとして効果的に作用する。ファイバのセンシング部分の長さは、インテロゲーティング(interrogating)放射の特性および後方散乱信号に適用される処理によって決定されるが、通常は数メートルから数十メートルほどのセンシング部分が使われることができる。
DASは、パイプラインなどの線状資産の周辺部セキュリティおよびモニタリングなどの多くの用途で用いられてきた。DASセンサが使用され得ると提案されている1つの特定用途は、鉄道網のモニタリング、例えば鉄道網上で移動している列車のモニタリングである。
鉄道網のモニタリングのために、センシングファイバは、鉄道網の1つまたは複数のレール軌道の経路に沿って全般に走るように配備されることができる。DASセンシングファイバに隣接するこのようなレール軌道上の列車の移動は、車両が移動するにつれて、それを追跡するために用いることができる音響信号/振動を発生させて、モニタされたセクションの全長に沿って連続的にリアルタイム位置情報を数十メートルの解像度で提供する。
DASは、このような鉄道網モニタリングのためのいくつかの利点がある。DASは、ファイバの長い全長にわたって多くのセンシングチャネルを提供するために適用することができ、例えばDASは長さ10m程度の連続するセンシングチャネルを有する最大40km以上のファイバ長に適用されることができる。したがって、長く伸びた鉄道網は、単一のDASセンサを用いてモニタリングされることができる。40kmほど以上の長さに対しては、いくつかのDASセンサユニットが種々の間隔で配備されて、輸送ネットワークのいかなる所望の長さの連続モニタリングも提供することができる。
センシングファイバは、標準テレコムファイバでもよく、したがって比較的安価である。ファイバは、単に輸送ネットワークのそばに、例えば狭い溝内を、側に沿って、または軌道または道の下に埋められることができ、比較的簡単に設備できる。光ファイバは、保護ケースに(すなわちケーブルに)入れられることができて、長期間保守なしで生きのびることができる。したがって、設備および維持の費用は低い。多くの輸送ネットワークで、少なくとも主要なルートに沿って配備される光ファイバがすでに存在し得て、このような既存の通信基盤はDASのために用いることができる冗長な光ファイバを含み得る。
光ファイバはインテロゲータユニットによって生成される光パルスによってインテロゲートされ、したがって電源はインテロゲータユニットのためにしか必要とされない。
英国特許出願公開第2,442,745号明細書 国際公開第2012/137022号 国際公開第2012/137021号
鉄道網設定において、したがって、DASシステムは、他のセンシング技術を使用して達成するのが非常に困難で高コストである所望の空間分解能およびカバー範囲を達成し、かつ輸送ネットワークのリアルタイムモニタリングおよび/またはコントロールを可能とする能力を提供する。
したがって、本発明の実施形態は、レールモニタリングのための分布型光ファイバセンシングのための方法と装置に関し、そして、特に走行中の鉄道車両によって生じて鉄道車両に関して追加情報を提供する音響信号をモニタするための方法と装置に関する。
したがって、本発明の一態様によれば:
レール軌道の少なくとも一部をモニタするために配備されるセンシングファイバを有する少なくとも1つの光ファイバ分布型音響センサの複数のチャネルから、測定信号に対応する第1のデータセットを採取し、第1のデータセットが、列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて獲得される測定信号に対応すること、および
前記測定信号を分析して列車に沿って後方へ伝播するように現れる一連の音響過渡現象を含む第1の特性シグネチャを検出することと、
を含む列車内の力を検出する方法が提供される。
後で詳しく述べるように、比較的強い制動または加速の下で、比較的著しい力が列車の車両の間の連結部において生成され得る。音響過渡現象は、車両間の連結部が加速または減速によって伸長されるかまたは圧縮されるにつれて生成され得る。列車が加速するかまたは減速するにつれて、これらの列車内の力は列車の長さの全体にわたって伝播して第1の特性シグネチャをもたらす。したがって、第1の特性シグネチャの発生は、著しい列車内の力の発生として識別され得る。このような特性シグネチャの検出は、著しい列車内の力に見舞われたことの検出として使用され得る。
方法は、音響過渡現象の強度に基づいて列車内の力の大きさを推定することも含むことができる。方法は、列車内の力が列車を通して伝播するのにつれての、列車内の力の大きさの変化レートを決定することを含むことができる。
一連の音響過渡現象は、列車の全体にわたって列車内の力の伝播に関する情報を決定するために分析されることができる。例えば、列車に沿った少なくとも1つの位置の列車の車両間の衝撃速度の推定は、決定されることができる。
測定信号を分析することは、複数のチャネルのそれぞれに対して列車と関連した音響信号を識別することを含むことができる。したがって、種々のチャネルに対して、関連したセンシング部分を通過している列車と関連した、時間ウィンドウの信号が決定され得る。列車と関連した音響信号を識別することは、第1の周波数帯の信号を処理することを含むことができる。第1の周波数帯は、走行中の列車によって発生する一般的なノイズと関連した比較的低い周波数帯でもよい。次いで、列車と関連した音響信号は、過渡現象を検出するために分析されることができる。
過渡現象を検出するために列車と関連した音響信号を分析することは、いくつかの例で、少なくとも1つの定義済みの周波数帯の音響信号を分析することを含むことができる。少なくとも1つの定義済みの周波数帯は、第1の周波数帯のカットオフ周波数より高いカットオフ周波数を有することができる。いくつかの例において、過渡現象を検出するために列車と関連した音響信号を分析することは、少なくとも第2の周波数帯および第3の周波数帯の音響信号を分析することを含むことができ、ここで、第3の周波数帯は第2の周波数帯より高い低周波数カットオフを有する。方法は、第2の周波数帯の過渡現象を識別することと、第3の周波数帯の過渡現象を制限することを含むことができる。
第1の特性シグネチャを検出することは、特性シグネチャに対応する過渡現象のいかなるクラスタリングの存在も決定することを含むことができる。過渡現象は、列車内の力のモデルに基づいて、所定の許容限度内で空間および時間におけるクラスタに分類されることができる。方法は、カーブフィットをクラスタに適用することを含むことができる。
いくつかの例において、方法は、おそらくいくつかの団体によって以前獲得されて何らかのアクセス可能な位置に格納されている、第1のデータセットに実行されることができる。したがって、方法は、別のエンティティによって供給される履歴データまたはライブか最近のデータを分析することを含むことができる。しかしながら、いくつかの例において、方法は、第1のデータセットを生成するために、列車がレール線路上を移動するにつれて、センシングファイバ上で分布型音響センシングを実行することを含むこともできる。方法は、列車に第1の特性シグネチャのいかなる検出も伝えることを含むことができる。したがって、リアルタイム検出に対して、例えば見舞われている列車内の力の激しさを低減するために取られるべき修正処置を可能にするために、著しい列車内の力のいかなる発生も列車に伝えられることができる。第1の特性シグネチャを検出すると、アラートが列車運転手のために生成されることができ、および/または、列車移動制御の一態様が自動的に調整されることができる。加えて、または、代替的に、列車内の力に関する情報はコントロールセンターに中継されて、鉄道網制御のいくつかの態様(例えば速度制限など)を修正することができる。
さらに提供されるのは、列車内の力を検出する装置であり:
レール軌道の少なくとも一部をモニタするために配備されるセンシングファイバを有する少なくとも1つの光ファイバ分布型音響センサの複数のチャネルから、測定信号に対応する第1のデータセットを採取し、
第1の特性シグネチャを検出するために前記測定信号を分析する
ように構成されるプロセッサを含み、
第1のデータセットが、列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて獲得される測定信号に対応しており、
前記第1の特性シグネチャが列車に沿って後方へ伝播するように現れる一連の音響過渡現象を含む。
装置は、本明細書において記載されている変形のいずれかにおける方法を実施するように構成されることができる。
さらに提供されるのは、レールモニタリングシステムであって:
少なくとも部分的にレール軌道の経路に沿って走るように配備されるセンシング光ファイバ
センシング光ファイバの複数のチャネルから測定信号を生成するためにセンシング光ファイバ上で分布型音響センシングを実行するように構成されるインテロゲータユニット、および
列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて前記インテロゲータユニットによって獲得される測定信号の第1のデータセットに作用するように構成されて上記のように列車内の力を検出する装置
を含む、レールモニタリングシステムである。
態様は非一時的記憶媒体上のソフトウェアコードにも関係し、前記コードは、適切な計算装置に本明細書において記載されている変形のいずれかの方法を実行するように命令するためのコンピュータ可読命令を含む。記憶媒体は、CD−ROM、メモリスティック、falsメモリまたはコンピューティング装置のメモリモジュールなどのいかなる適切な不揮発性メモリであってもよい。
ここで本発明は、添付の図面に関して例証としてだけ記述される。
光ファイバ分布型音響センサを示す図である。 鉄道網をモニタすることに適用される分布型音響センシング(DAS)を示す図である。 列車が減速するのにつれての一連の音響過渡現象の発生を例示する図である。 列車が減速するのにつれての一連の音響過渡現象の発生を例示する図である。 列車が減速するのにつれての一連の音響過渡現象の発生を示す図である。 列車内の力の特性シグネチャを示しているDASセンサからの例データを示す図である。 特性シグネチャを示すデータの反対方向の例を示す図である。 特性シグネチャを示すDASセンサからのデータの別の例を示す図である。 一実施形態による方法のフローチャートを示す図である。
本開示の実施形態は、分布型光ファイバセンシングを用いた鉄道網上で移動している鉄道車両のモニタリングに関し、そして、特に光ファイバ分布型音響センシング(DAS)に関する。特に、本発明の実施形態は、たとえば、使用中の鉄道車両によって経験される大きい力のためのモニタリングに関し、いくつかの実施形態では、このような力の激しさを推定することに関する。実施形態は著しい列車内の力の信号特性を検出するためにDASセンサからのデータを分析するが、それは後でより詳しく述べるように列車に沿って後方に伝播するように現れる一連の音響過渡現象でもよい。
前に述べたように、DASは、本明細書においてセンシングファイバと称される光ファイバが、関心のある領域において配備されて、光ファイバの種々のセンシング部分に影響を及ぼしている環境的なかく乱に関する情報を決定するように光学的放射によって調査される、知られている技術である。
図1は、DASセンサ100の1つの例を示す。DASセンサは、センシングファイバとして配置されて、何らかの適切な接続(着脱可能な接続でもよい)を通して直接、または、いくつかの例では例えば中間ファイバなどを介して間接的にインテロゲータユニット102に、一方の端で光学的に結合される光ファイバ101を含む。センシングファイバ101は、何キロメートルもの長さであり得て、例えば、40km以上の長さであり得る。センシングファイバは、ファイバブラッグ格子などのような意図的に導入された反射サイトを必要とすることなく、電気通信用途で日常的に使われる、標準の変更されていないシングルモード光ファイバでもよい。センシングを提供するために変更されていない長さの標準光ファイバを使用できることは、低コストの直ちに利用できるファイバを使用することができるということを意味する。しかしながらいくつかの実施形態で、センシングファイバは、特に入射振動に高感度であるように製造されたかまたは調整された光ファイバを含むことができる。通常、センシング光ファイバは、おそらくケーブルの中の光ファイバの束の1つとして、そして、任意選択的に、補強もしくは外装要素または横歪みに合わせて反応を調整するために配置された要素などの他のコンポーネントとともに、光ファイバケーブル構造の一部を形成する。センシングファイバが通常は比較的廉価であるので、センシングファイバは、比較的永続的な様態でその場(インサイチュ)にファイバを残しておくためのコストが大きくないような位置において配備されることができる。例えば、センシングファイバの少なくとも一部は、レール軌道のそばの地中に埋設されることができる。
動作において、インテロゲータユニット102は、例えば選択された周波数パターンを有する一連の光パルスを含むコヒーレントなインテロゲーティング電磁放射を、センシングファイバに発射する。光パルスは、その内容が引用により本明細書に組み込まれている特許出願GB2,442,745またはWO2012/137022に記述されるような周波数パターンを有することができるが、パルス化されたインテロゲーティング放射または連続的に変調された波の他の形を用いるDASセンサも知られており、用いられることができる。本明細書において使われる場合、「光(の)、光学的(な)(optical)」という用語は可視スペクトルに制限されず、光学的放射は赤外放射および紫外放射を含むことに注意されたい。したがって、インテロゲータユニット102はインテロゲーティング放射を作り出すための少なくとも1つのレーザー103および少なくとも1つの光変調器104を含み、インテロゲーティング放射は一実施形態において、知られている光学周波数差によって分離される複数の光パルスを含むことができる。
GB2,442,745またはWO2012/137022にて説明したように、レーリー後方散乱の現象は、インテロゲータユニットへ散乱して戻るファイバへのいくらかの光入力の断片に、結果としてなって、それは、ファイバに作用しているかく乱を表わす測定信号を提供するために検出されて処理される。インテロゲーティング放射がコヒーレントであるので、いかなる瞬間でもインテロゲータに戻って受け取られるレーリー後方散乱は、ファイバの特定サイトからのファイバの中で生成される後方散乱の干渉信号である。このレーリー後方散乱が、インテロゲーティング放射と光ファイバの中で存在する固有の散乱サイトの間の相互作用によって発生する点に留意されたい。したがって、センシング機能は、全部のセンシングファイバの全体にわたって、効果的に分布されることができる(ただし応答は時間ビンにおいて処理されてファイバの個々のセンシング部分から結果を提供する)。したがって、このようなセンサは、センシングが全体に分布されてファイバ自体に固有であるので、分布型センサまたは固有センサと呼ばれる。これは、ファイバブラッグ格子(FBG)を有するファイバを使用したセンサまたはセンシング機能が画定された領域において通常ポイントセンサとして定められている類似の意図的に導入された外部反射サイトとは対照的である。
光ファイバの全体にわたる散乱サイトの分布は事実上ランダムであり、したがって後方散乱干渉信号はセンシングファイバの全長に沿ってランダムに変化する成分を含む。しかしながら一般に、センシングファイバに作用しているいかなる環境的な刺激も無い場合、ファイバの所与のセンシング部分からの後方散乱の特性は、連続したインテロゲーション(interrogation)に対して(インテロゲーティング放射の特性が変化しないと仮定して)同一である。しかしながら、ファイバのセクション上に動的歪みを作り出す入射音波などの環境的な刺激は、そのセクションからの後方散乱干渉信号の特性における結果として生じる変化で、そのセンシング部分に対する有効な光路長の変化を引き起こす。この変化は、検出されることができて、センシングファイバに作用しているかく乱の範囲を示すために用いることができる。
したがって、インテロゲータユニット102はまた、ファイバ101の中の固有の散乱サイトからレーリー後方散乱される放射を検出するように配置される、少なくとも1つの光検出器105を含む。しかしながら、レーリー後方散乱DASセンサが本発明の実施形態に非常に役立つ一方で、ブリルアンまたはラマン散乱に基づくシステムも知られており、本発明のいくつかの実施形態で用いられることもできる点に留意されたい。
光検出器からの信号は、センシングファイバの定義済みのセンシング部分への往復伝播時間に対応する時間ビンにおいてシグナルプロセッサ106によって処理される。各時間ビンの信号は、後方散乱特性における変化を検出して、センシング部分ごとに測定信号を生成するために処理される。
いくつかの例において、シグナルプロセッサは、センシングファイバに発射されるインテロゲーティング放射の光パルス間の周波数差に基づいて応答信号を復調する。インテロゲータは、例えばGB2,442,745またはWO2012/137022に記述されるように、または、WO2012/137021に記述されるように、作動することができる。いくつかの実施形態において、シグナルプロセッサは、位相アンラップアルゴリズムを適用することもできる。
測定信号の位相は、光ファイバの種々のセクションから後方散乱された光から導出されることができる。ファイバに対する歪みを引き起こす入射圧力波によるような、ファイバの所与のセクションの中の有効な光路長のいかなる変化も、繰り返されるインテロゲーションの間の測定された位相の変化につながる。したがって、ファイバに作用している動的変化は、光ファイバの複数のセンシング部分のそれぞれにおいて検出されることができる。位相の変化の大きさは、光路長の有効な変化に関連があり、したがって、センシングファイバのそのセンシング部分に対する歪みを表す。
光入力の形および検出の方法によって、単一の連続的な光ファイバが別々の長手方向のセンシング部分に空間的に分解されることができる。すなわち、1つのセンシング部分で感知される音響信号は、隣接部分での感知された信号と実質的に独立して提供されることができる。光ファイバのセンシング部分の空間分解能は、例えば、約10mでもよく、40kmのオーダーのファイバの連続長に対して、つまり40kmのファイバに沿って配備される4000個程度の独立した音響チャネルを提供する。異なるチャネル幅を有するファイバ上により多くのチャネルが配置されることもできる。
「音響(acoustic)」という用語は、光ファイバに対する歪みの変化を引き起こすあらゆるタイプの圧力波または機械的かく乱を意味し、そして、疑問を避けるために、音響という用語が超音波および亜音速波ならびに地震波またはその他の誘発振動を含むと解釈される、ということに留意されたい。この明細書において用いられる場合、「分布型音響センシング」または「DAS」という用語は、ファイバに沿って長手方向に分配される複数の別々の音響センシング部分を提供するために、光ファイバに光学的にインテロゲーティングすることによるセンシングを意味するものとみなされ、「分布型音響センサ」という用語はそれに応じて解釈される。
インテロゲータユニット102からの出力は、したがって、関連したセンシングファイバ101の各センシング部分のための測定信号でもよく、そのセンシング部分に作用している音響信号または動的歪みを示す。個々のセンシング部分はまた、DASセンサのチャネルと呼ばれてもよい。インテロゲータユニット102の出力は、種々のチャネルのための測定信号を分析するように構成されることができるデータプロセッサ107に渡されることができる。データプロセッサ107は、インテロゲータユニット102と同じ位置に配置されてもよく、または、そこから遠隔にあってもよい。
鉄道網をモニタするために、1つまたは複数のセンシングファイバ101は、鉄道網の部分の経路に沿って走るように配備されることができる。図2は、鉄道網をモニタするためのDASセンサ装置200を示す。本明細書において用いる場合、鉄道網をモニタすることの引用が、鉄道網の少なくとも一部(すなわち鉄道網の1つまたは複数のレール軌道の少なくとも一部)をモニタすることを意味すると解釈されることに注意されたい。図2は、列車202がそれに沿って移動することができるレール軌道201のセクションを示す。図2は、センシングファイバ101aおよび101bが、全体的にモニタされている軌道のそばで、かつファイバが軌道とローカルに平行であるように軌道からの比較的一定の離れ方で走るように配備されることを示す。これは,センシングファイバ101のセンシング部分がレール軌道201の対応する部分に直接マップされることができるので、都合のよい配置であり得る。センシングファイバは、いかなる便利な方法でも軌道に沿って配備されることができて、例えば、軌道のそばに、直接地中もしくは軌道バラストの下に、または、何らかの適切な導管の中に埋設されることができる。他の実施形態において、少なくともセンシングファイバの一部は、レール自体に結合することができる。しかしながらいくつかの例では、特に最初はDAS以外の目的のために設置された光ファイバを使用する場合において、光ファイバは、特定の場所で、軌道に平行して走らず、および/またはあるポイントで光ファイバのループが存在し得て、もしくは光ファイバの一部は軌道から離れて逸れることがあり得る。このような場合には、軌道に関連するファイバの関連したセンシング部分の位置を較正することが必要であり得る。DASセンシングの当業者に知られているように、これを行うことができる種々の方法が存在する。したがって、DASセンサの個々のチャネルは、軌道に沿って一定速度で移動している列車がDASセンサのチャネルにわたって線形に移動するように見えるように、互いに異なる長さを有することができる軌道のセクションにマップされることができる。
図2に示される例において、レール軌道201の一部は第1のセンシングファイバ101aの少なくとも一部によってモニタされて、レール軌道201の別の一部は第2のセンシングファイバ101bの少なくとも一部によってモニタされる。センシングファイバ101aおよび101bは、軌道201の比較的長いセクションの比較的連続のモニタリングを提供するように配置されることができる。各センシングファイバはそれぞれのDASインテロゲータユニット102aおよび102bに接続しているが、いくつかの配置では、単一のDASインテロゲータユニットは時間分割法で異なるセンシングファイバの間に多重化されることができる。図2に示される例において、インテロゲータユニット102aおよび102bは、軌道201に沿って逆方向に伸びているセンシングファイバ101aおよび101bを有するセンサステーション202の一部として配置される。これは、単一のセンサステーションから最高約80km以上の軌道のセンシングカバレージを提供することができる。データプロセッサ107はインテロゲータユニット102aおよび102bからのデータを処理するためにセンサステーションに置かれることができる。しかしながら、図2が1つの例だけを示しており、種々の異なる構成がモニタされている特定の鉄道網に応じて実施されることができることが理解されよう。
使用において、各DASセンサは鉄道網をモニタするために作動されることができ、例えば、インテロゲータユニット102aはDASセンシングを提供するために関連したセンシングファイバ101aにインテロゲートする。軌道201に沿った列車220の移動は、センシングファイバに伝播し、DASセンサによって検出される種々の動的歪み、例えば音響信号を生成する。
DASセンサのいずれかの所与のチャネルによって検出される音響信号は、音響信号を引き起こしている刺激および音響信号がセンシングファイバに進む経路に依存する。鉄道網上で移動している列車をモニタするために、レール軌道上で移動している列車は移動音響源として作用して、いずれかの所与のセンシング部分に到達する音響信号は、列車、それが移動している軌道、および関連したセンシング部分を囲んでいる環境の特性に、依存する。
列車などの鉄道車両は通常、例えばバッファおよび鎖−連結器(chain−coupler)またはジャネー連結器(Janney coupler)などのナックル連結器を介して一緒に連結されている多くの異なる車両を含む。多くの例において、特に貨物輸送の場合、結合される多数の車両があり得る。
列車が加速するかまたは減速するときに、力は連結部を介して列車に沿って伝達される。長い列車においては、機関車制御からの制動制御信号が、各車両の制動をアクティブ化させるように列車を通して後方に伝播するのにいくらかの時間がかかり得るという点で、制動するときに問題が起こり得る。長い列車についてのいくつかの例で、例えば長さが1キロメートル以上のオーダーの例で、制動制御信号は、後端車両に到達するのに数秒のオーダーがかかることがあり得る。制動のこの遅れによって、結果として列車の前部により近い車両が、列車の後方により近い車両の前に、制動し始めることになり得る。これは、結果として後部車両が前方車両に衝突することになり、それが連結部、例えば連結器および/またはバッファにおける大きい力を発生することがあり得る。
大きい力は、列車の加速時に同様に生じ得る。過剰な加速によって、連結部のたるみは激しく減じられる可能性があり、連結部がその最大の大きさに達するにつれて、結果として比較的大きな力になる。これは、また、列車の全体にわたって後方に次々に進行して、結果として各車両の遅延性の急にかかる加速になる。
バッファおよび連結器における過剰な力は、車両の劣化に著しく影響を与えることがあり得る。したがって、このタイプの繰り返された大きい力は、そうでないケースより短時間で連結部を劣化させることができ、結果として検査、修理および/または交換のための維持費/ダウン時間の増加になる。車両の分離および脱線さえ引き起こす連結部の重大な障害となる可能性もある。
本発明の実施形態は、このような列車内の力の発生に対するモニタリングおよび/またはこのような力の範囲または激しさを推定することのための方法と装置に関する。
本発明の発明者によって、列車または列車の一部の比較的高い加減速によって生じた列車内の力が、列車が軌道に沿って移動するにつれてDASシステムによって検出される音響信号の識別可能な音響過渡現象を引き起こし得ることが認められた。
例えば、図3a−cにおいて図示したような、減速している列車について考える。図3aは、矢印301で示される方向に軌道101上を移動している列車202を示す。列車の4台の車両302が例示されるが、実際には、任意のタイプの貨物車両または客車などのより多くの車両があってもよいことが理解されよう。車両302は、連結部303によって互いに接続されている。当業者によって理解されるように、多くのこのような連結部は、加速/減速のショックを減らすために備えられているバッファまたは他の緩衝器によって車両302の間の距離が一定の限度の範囲内で変化することができるための、少なくともいくらかの柔軟性を有する。
図3aは、実質的に一定速度で移動している列車を示す。ここで、列車202が比較的強く制動をかけると考える。上記のように、制動制御信号は、各車両の制動装置をアクティブ化させながら列車の前部またはその近くから列車の後部に向かって伝播することができる。列車に沿った制動信号の伝播の遅れは、結果として、後方の車両が前方の車両より後で制動を掛け始めて、それにより減速し始めることになり得る。したがって、この例では、(示される車のうちの)前部の車両302−1は他の車両302−2から302−4の前に制動がかかって減速することができ、したがって車両302−2が一時的にそれの前の車両302−1より速く移動することになり得る。これらの2台の車両の間の距離は、いくらかの減速力を車両302−2へ与えるように作用している関連した車両間の連結部303−1の緩衝器、すなわちバッファなどによって近づく。しかしながら比較的強い制動の下で、連結部を通して伝動される比較的大きな力があり得て、一旦連結部303−1がその最小の大きさに達すると、2台の車両は図3bにおいて図示したように、連結部を通して事実上衝突し得る。これによって音響過渡現象信号304が生じ得る。
車両302−2は、したがって減速されて、それの後ろの車両302−3および302−4よりゆっくり移動することになる。しかしながら、車両302−3は依然としてより速く移動しており、したがって、やがて、図3cにて図示したように、車両302−2に衝撃を与え得る。この効果は、列車の全長に沿って繰り返され得る。
類似の効果は、強い加速の下で発生し得る。所与の車両は、それの前の車両から牽引によって前方へ加速されることができる。その車両が加速するにつれて、その車両と後ろの車両の間の連結部は、連結部が最大の大きさに達するまで伸びることができて、後ろの車両は前方へ揺らされる。これもまた、結果として可能性のある音響かく乱になる。
しかしながらより極端でない減速または加速の下で、連結部に加えられる力はより低く、したがって連結部に加えられるいかなる衝撃の量も、およびいかなる音響かく乱の量も、あったとしてもより少ない。
これが時間とともに結果として一連の音響過渡現象になり得て、その位置は列車の全体にわたって後方に進行することが認められた。したがって、このような一連の音響過渡現象は、比較的大きな加減速、したがって比較的大きな列車内の力を表す特性音響信号とみなされ得る。驚くべきことに、比較的大きな列車内の力として示されるこの特性信号は、列車が移動するにつれてそれによって発生する音響信号の全体の中で、識別されることができる。
図4は、列車が軌道に沿って移動したのにつれて、レール軌道の経路に沿って配備されるセンシングファイバを有する光ファイバ分布型音響センサから発生するデータのウォーターフォールプロットを示す。ウォーターフォールプロットは、センシングファイバの各チャネルからの経時的な音響強度、すなわち各センシング部分によって検出された測定信号指示の音響かく乱の強度を示す。実際的なシステムでは、検出される音響強度は色によって表されるが、それは図4の白黒の表現では明確に示されることができない。しかしながら一般に図4で、音響強度の違いは、グレースケール強度の違いによって示される。
DASセンサのチャネルは、センシングファイバに沿って第1のチャンネルC1から最後のチャネルCNまで線形に間隔を置かれる。センシングファイバは、全般に軌道の経路に沿って走るように配備されて、したがって全般に軌道に沿った距離に対応する。上述したように、軌道へのチャネルのマッピングは、軌道の経路からセンシングファイバの経路のいかなる偏差に対しても調節するために実行され得る。この場合、軌道は長さが数キロメートルのテストリング軌道で、センシングファイバはリング全体の全長に沿って配備された。
図4において示される時間ウィンドウの開始時には、列車が軌道上のどこか他の所にあるので、チャネルC1では著しい音響アクティビティは検出されない。時間T1において、列車がチャネルC1に対応するセンシング部分に到達するにつれて、チャネルC1で検出される音響アクティビティが増加し始める。列車が後の時間T2のような関連したセンシング部分を完全に通過するまで、このチャネルで検出される音響アクティビティが著しく増加する。したがって、列車移動が結果として、列車速度に基づいたレートでDASセンサのチャネルに沿って伝播する比較的明確に定義される開始および終了を有するDASデータの音響アクティビティプロファイルになることが分かる。センシングファイバに沿ったこの音響アクティビティプロファイルの範囲、すなわち寸法401は、列車の長さに対応し、このデータに対してそれは長さ2kmのオーダーだった。このような音響アクティビティプロファイルは、鉄道網上の列車の移動を追跡するために使われることができる。
全体として図4のウォーターフォールプロットを取ると、列車に起因する全般の音響アクティビティプロファイルの範囲内で識別され得る種々の個々の音響特徴がある。言及したように、プロットの連続音響アクティビティの先端および後端は列車の前部と後部に対応して、これらの端の勾配は軌道上の列車速度に関連がある。先端/後端と同じ勾配を有するセンサのチャネルに沿った軌道に現れる、音響アクティビティプロファイルの範囲内のいくつかの特徴が識別されることができ、検出された信号に対する関連した音響源が列車自体の特定部分と関連付けられる(そしてそのために列車とともに移動する)ことを示唆している。音響アクティビティプロファイルのいくつかの特徴は、所与のチャネルと関連して見られる(そしてそのために、このプロットで水平な特徴として現れる)こともできる。このような特徴は、例えば、他のチャネルと比較したそのチャネルの感度の差、または、通過している列車に他の位置での仕方とは異なる特定の仕方で反応する軌道もしくは固定された環境のいくつかの要素を示すことができる。
この特定のプロットで、増加した音響強度の曲線に似ているように思われる特徴402があるということも知ることができる。この特徴は、特定のチャネルにおいて時間T3周辺で始まるのを見ることができ、それから時間とともに、明らかに列車の運動方向と反対の方向でチャネルに沿って伝播する。この特徴は、列車に沿った特定の位置から始まって、それから比較的一定レートで進行して列車のその後部の方へ進む一連の音響事象または音響源に対応する。
この特徴402は、上述のような強い制動の下で予想されるような、列車の位置で始まり後方に進行する一連の音響過渡現象に対応する。
類似の特徴403が、センシングファイバの同じチャネルからの音響プロファイルにおいて、テストリング周回での列車の初期の通過から現れるということも知ることができる。テストリング周回での列車のさらなる通過に対応するDASデータは、すべて類似の特徴を呈した。このテストのためのデータにおいて、列車は、遠隔制御された無人テスト列車であった。したがって、テストリングの通過ごとに、列車が軌道のこのポイントで比較的大きな減速を受けていたということを知ることができる。これは、例えば傾斜、鋭い曲がり角などの、この移動方向の制動の適用の必要性に結果としてなる、軌道に沿った特定の特徴の存在を示していた。結果として得られる一連の音響過渡現象は、DASデータにおいて一貫してかつ確実に検出可能であった。
図5は、同じ列車が逆方向で移動していた間、同じDASセンサ、したがって同じ配置のセンシングファイバを用いて同じテスト軌道から取得されたDASのウォーターフォールプロットを示す。列車がこの方向に移動していた間、対応する特徴は取得されるデータに存在しなかったので、信号がそれらのセンシングチャネルでの軌道自体の何らかの態様によるものではなくて、列車の移動によることを確認した。列車が逆方向で移動していたときには、軌道のこのポイントでの強い制動の必要がなかった。
図6は、レール軌道に沿って配備されるセンシングファイバを有するDASセンサから、この例では実際の鉄道網の一部をなしているレール軌道に沿って配備されるDASセンサから、取得された音響データの別のウォーターフォールプロットを示す。示されるデータは、軌道のモニタされたセクションに沿った、長い貨物列車の移動に対応する。図6では、図4および5のプロットと比較して軸が交換されており、したがって、DASセンサのチャネルはx軸において表現される点に注意されたい。このプロットにおいて、列車の前部の近くで開始して列車の全長に沿って後方へ伝播する、強い音響特徴601を観察することができる。
本発明の実施形態において、したがって、プロセッサ、例えばデータプロセッサ107は、列車の通過に対応する音響信号を識別して、列車の中のある位置で開始して列車に沿って後方へ伝播する一連の音響過渡現象である、特性シグネチャを検出するために、DASセンサからの測定信号を分析するように構成されることができる。
このような特性シグネチャの識別は、著しい列車内の力、例えば過剰な加減速による比較的大きな力の指示として使われることができる。いくつかの例において、特性シグネチャの強度は列車内の力の大きさを表すことができ、そしてプロセッサは列車内の力の大きさの推定を生成することができる。いくつかの実施形態において、プロセッサは、列車を通した列車内の力の伝播に関する情報を決定するために特性シグネチャを分析することができる。
したがって、データプロセッサは、列車と関連した音響信号を識別するためにDASセンサからの測定信号を分析することができる。列車と関連した音響信号内から、上記のタイプの過渡的な音響信号は、例えば1つまたは複数の定義済みの周波数帯の中で短い時間期間の音響信号を探すために、検出されることができる。特性シグネチャは、異なるチャネルからの信号において検出される過渡現象が、例えば列車内の力の進行の適切なモデルまたは複数モデルを使用することによって、列車内の力と整合した方法で、時間においてクラスタ化されているかどうか分析することによって検出されることができる。
フィッティングプロセスは、過渡現象を適切なシーケンス、例えばチャネル―時間プロットの曲線に、例えば多項式回帰を用いてフィットさせるために実行され得る。適切なクラスタ化されたシーケンスが識別される場合、これは、特性シグネチャの検出と解釈されることができる。シーケンスが列車を通して進行する時間にわたる過渡現象の大きさが決定されることができ、および/または、列車に沿った伝播の速度が検出されることができる。
図7は、一実施形態による処理方法の1つの例を示す。
上記のタイプの第1のDASセンシングは、軌道のモニタされたセクション、すなわちDASセンシングファイバがそれに沿って配備される軌道のセクションに沿って移動している鉄道車両によって生成される音響信号をモニタするために用いることができる。好ましくは、比較的長い、例えば数キロメートル以上のオーダーを超えた軌道の長さがモニタされ得る。上述のように、いくつかの例では、DASセンサが列車トラッキングおよび他のモニタリングの目的を可能とするために提供されることができ、したがってDASセンサは鉄道網の特定の重要領域で、または問題の鉄道網の実質的にすべてで用いられることができる。しかしながらいくつかの用途で、DASセンサは主に過剰な列車内の力を識別するために提供されることができ、したがってセンシングファイバは強い制動または過剰な加速が予想され得る軌道の領域においてだけ提供されることができる。
方法が関連データを獲得するためにDASセンシングにおいて機能することを含む一方で、方法は適切なDASセンサによって獲得されるデータを処理することにも適用される点に留意されたい。したがって、例えば、鉄道網事業者はDASセンサを使用して、その後の分析のための関連データを獲得することができる。
ステップ702で、DASデータは、通過している列車に対応する音響信号を検出するために分析される。1つの例において、各チャネルからの測定信号は、列車信号が予想される1つまたは複数の周波数帯において処理されることができる。例えば、列車に対応する音響信号を検出することは、各チャネルに対して時間における列車の開始および終了を識別するために、特定の設備に依存して例えば200−400Hzのオーダーであり得る第1の周波数帯の音響データを処理することを含むことができる。列車信号の開始および終了は、当業者によって理解されるであろう一定誤警報率(Constant False Alarm Rate(CFAR))処理を用いるなどの多くの方法で識別されることができる。各チャネルに対する列車の開始および終了は、隣接するかまたは近くのチャネルにわたって整合性について比較されることもできる。これは、関連したセンシング部分を通過している列車によって発生する音響信号に対応する各チャネルからの測定信号に対して時間ウィンドウを提供する。
列車に対応する信号を識別してしまうと、各チャネルに対するその時間ウィンドウの測定信号は、いかなる過渡現象も検出するために分析されることができる。いくつかの実施形態において、少なくとも、第1の周波数帯と異なってもよくそして、第1の周波数帯より高くてもよい、第2の周波数帯の信号が、過渡現象を検出するために分析されることができる。いくつかの例において、過渡現象検出は、第1の周波数帯より高い複数の異なる周波数帯に適用されることができる。用いられる特定の周波数帯は、特定の設備の特性および条件に依存して設定可能でもよい。
一般に、より高い周波数帯が、比較的高い振幅の過渡現象を検出するために好ましいものであり得る。より高い振幅およびより短い期間のインパルスほどより高帯域になり、したがってエネルギーが多いほどより高い周波数に達する。このような周波数では、一般的な列車信号からの、インパルス的なイベントに起因する過渡現象のマスキングはより少ない。
しかしながら、比較的高い周波数帯の動作は、依然として関心がある、より低い列車内の力に対応する、より低い振幅の過渡現象の検出を可能としないことがあり得る。したがって、処理は、複数の周波数帯において適用されてもよい。関心のある過渡現象が一般的な列車騒音によって完全にはマスキングされないように十分高く、しかし関心のある最も小さい列車内の力を検出する可能性を最大にするためには周波数が十分に低いように、より低いカットオフ周波数を有する中間周波数帯が用いられることができる。処理はより高い周波数帯において実行されることもでき、それは中間帯域でなされる過渡現象検出を制限し、および/またはより高い振幅の過渡現象に対するマスキングの影響を減らすように、中間周波数帯より高いカットオフ周波数を有する。
一般に、一連の過渡現象は列車を下って伝播していくので、力の大きさは伝播速度が増加するのにつれて増加することが予想される。中間帯域は、より高い周波数帯が後のより大きい振幅の過渡現象を検出および/または制限するために用いられる状況での、最初の過渡現象を検出するために有用であり得る。
しかしながら、過渡現象がより低い周波数帯において依然検出され得ることが理解されよう。例えば、図4に示されるウォーターフォールプロットは20から60Hzのオーダーの比較的低い周波数帯のデータを示し、そして特性音響シグネチャが観測され得る。したがって、より高い周波数帯が役立つ一方で、いくつかの実施形態は過渡現象検出をより低い周波数帯に、および/または複数の異なる周波数帯に適用することができ、それは、少なくとも部分的に、列車信号を検出するために用いられる第1の周波数帯と重複し得る。
過渡現象は、例えば、短いインパルスが識別されることができるように、適切なガードとともに短時間の信号ウィンドウおよび長時間のバックグラウンドウィンドウによるCFAR処理を用いて識別されることができる。
それから、チャネルのいかなる識別された過渡現象も分析して、特性シグネチャに対応する過渡現象のいかなるクラスタリングも決定できる。したがって、過渡現象は、列車内の力の伝播の物理モデルに基づいてクラスタ化され得るものについての許容度を有する空間および時間におけるクラスタで分類されることができる。
いくつかの実施形態において、第1の特性周波数に対応する過渡現象の適切なクラスタの識別は、特性シグネチャの識別として、したがって著しい列車内の力の発生を表していると解釈され得る。いくつかの実施形態において、ある種のフラグまたはアラートが生成され得る。
いくつかの実施形態では、一旦クラスタ化されると、ステップ705で、列車内の力の種々の特性を決定するためにカーブフィットが過渡現象に適用され得る。例えば1つの例では、列車内の力の物理的特性を推論するために、多項式回帰が過渡現象に適用され、それからモデルにフィットされることができる。フィットは、時間―空間プロットの特性シグネチャの形状を決定することができる。このフィットから、種々の情報が決定され得る。例えば、列車を通る力の伝播に関する情報は、ステップ706で決定されることができる。これは、列車への列車内の力の伝播レートおよび/または列車を下る列車内の力の伝播の変化レートを含むことができる。加えて、または、代替的に、列車内の力の大きさに関する情報、例えば列車の種々の部分の力の大きさおよび/または過渡現象の大きさの増加レートの推定が、決定されることができる。
列車内の力の伝播レートは、列車の衝突している車両の間の速度差に関連がある。衝撃速度の推定は、列車内の力の伝播レート、すなわち音響過渡現象が列車に沿って進行するレートによって推論されることができる。長い列車に対して、列車内の力の列車への伝播レートは列車の長さに沿って変化し、したがって衝撃速度の指示または推定は、列車の全長に沿っていくつかの異なる位置で決定されることができる。このような指示は、それ自体が列車内の力の激しさの計測値として使われることができる。
列車内の力に関する情報は、様々な異なる方法で使われることができる。
著しい列車内の力の発生の検出は、関心が払われるものであり得る。これは、列車の連結部の保守または検査がいつ必要とされ得るか決定するために用いることができる。例えば、検査は、一定のしきい値の、例えば列車の全体にわたる伝播の大きさおよび/またはレートのしきい値を超える、列車内の力の検出のいかなる場合の後にも予定されることができる。
大きい列車内の力の発生の検出は、将来著しい力を回避するために運転手に対して適切なコントロールまたはガイダンスを設定するために用いることができる。例えば、一定の数またはタイプの列車が軌道のある部分で、例えば制動力による大きい列車内の力に一貫して見舞われる場合、列車への損傷の可能性を回避するために、そのセクションに接近する速度制限は減じられることができるかまたは、運転手は、より早目にかつより段階的なやり方で制動をかけることについてのガイダンスを与えられることができる。
いくつかの例において、著しい列車内の力の発生の検出は、列車が移動しているのにつれてリアルタイムに決定されることができて、著しい列車内の力の検出に関する情報は運転手に中継するためのいくつかの適当な手段を介して列車へ通信される。それから、これは列車内の力の激しさ、およびその力が特定の列車構成に対する推奨された許容度を超えているかどうかについて、運転手にアラートするために用いることができて、運転手がそれに従って車両の動作を調整することができるようにする。
一般に、著しい列車内の力に見舞われている列車をもたらす軌道のセクションについての情報は、将来の軌道設計または再設計に役立ち得る。
したがって、本発明の実施形態は、列車の加減速のため発生している著しい列車内の力の発生を、このような条件の下で列車車両の間の連結部で発生する音響過渡現象を検出することによって検出する能力を提供する。これは、列車信号の範囲内で進行している音響特徴を追う能力をセンサが有するようなDASなどの分布型光ファイバセンシングによって可能であり、それは列車に沿ったすべてのポイント(この場合列車に沿ったすべての連結部)において信号を測定することができる空間的に分布型のシステムを必要とする。これが沿道のポイントセンサによっては達成されることができないことに留意されたい。DASの使用は、列車内の力のモニタリングが所望されるすべての列車上のあらゆる連結部に機械を取り付ける必要性を回避し、したがって本発明の方法は軌道のモニタされるセクション上を移動しているいかなる列車にも適用できる非侵襲性の方法を提供する。
上述した実施形態が本発明を制限するよりはむしろ、例示するものであって、当業者は添付の請求の範囲の要旨を逸脱しない範囲で多くの代替の実施形態を設計することが可能である点に留意する必要がある。種々の実施形態からの特徴は、明白にそうでないと示される場合を除き、組み合わせて一緒に使われることができる。「含む(comprising)」という単語は請求項において列挙される要素またはステップ以外のものを除外はせず、「1つの(a)」または「1つの(an)」は複数を除外せず、単独形体または他のユニットは請求項において詳述されるいくつかのユニットの機能を果たすことができる。請求項のいかなる参照数字またはラベルも、それらの範囲を制限するようには解釈されない。

Claims (22)

  1. 列車内の力を検出する方法であって、
    レール軌道の少なくとも一部をモニタするために配備されるセンシングファイバを有する少なくとも1つの光ファイバ分布型音響センサの複数のチャネルから、測定信号に対応する第1のデータセットを採取し、第1のデータセットが、列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて獲得される測定信号に対応することと、
    前記測定信号を分析して列車に沿って後方へ伝播するように現れる一連の音響過渡現象を含む第1の特性シグネチャを検出することと
    を含む列車内の力を検出する方法。
  2. 第1の特性シグネチャの発生が、著しい列車内の力の発生として識別される、請求項1に記載の方法。
  3. 音響過渡現象の強度に基づいて列車内の力の大きさを推定することを含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 列車内の力が列車を通して伝播するのにつれての、列車内の力の大きさの変化レートを決定することを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 列車の全体にわたって列車内の力の伝播に関する情報を決定するために一連の音響過渡現象を分析することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 列車に沿った少なくとも1つの位置の、列車の車両間の衝撃速度の推定を決定することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 測定信号を分析することが、複数のチャネルのそれぞれに対して列車と関連した音響信号を識別することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 列車と関連した音響信号を識別することが、第1の周波数帯の信号を処理することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 方法が、過渡現象を検出するために列車と関連した音響信号を分析することを含む、請求項7または請求項8に記載の方法。
  10. 過渡現象を検出するために列車と関連した音響信号を分析することが、少なくとも1つの定義済みの周波数帯の音響信号を分析することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つの定義済みの周波数帯が、第1の周波数帯のカットオフ周波数より高いカットオフ周波数を有する、直接または間接的に請求項7に従属する場合の請求項10に記載の方法。
  12. 過渡現象を検出するために列車と関連した音響信号を分析することが、少なくとも第2の周波数帯および第3の周波数帯の音響信号を分析することを含み、第3の周波数帯が第2の周波数帯より高い、低周波数カットオフを有する、請求項11に記載の方法。
  13. 方法が、第2の周波数帯の過渡現象を識別することと、第3の周波数帯の過渡現象を制限することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 第1の特性シグネチャを検出することが、特性シグネチャに対応する過渡現象のいかなるクラスタリングの存在も決定することを含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 過渡現象が列車内の力のモデルに基づいて所定の許容限度内で空間および時間におけるクラスタに分類される、請求項14に記載の方法。
  16. カーブフィットをクラスタに適用することを含む、請求項14または請求項15に記載の方法。
  17. 第1のデータセットを生成するために、列車がレール線路上を移動するにつれてセンシングファイバ上で分布型音響センシングを実行することを含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 列車に第1の特性シグネチャのいかなる検出も伝えることを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 第1の特性シグネチャを検出すると、列車運転手のためにアラートを生成すること、および列車移動制御の一態様を自動的に調整することのうち少なくとも1つを実行することを含む、請求項17または請求項18に記載の方法。
  20. 列車内の力を検出するための装置であって、
    レール軌道の少なくとも一部をモニタするために配備されるセンシングファイバを有する少なくとも1つの光ファイバ分布型音響センサの複数のチャネルから、測定信号に対応する第1のデータセットを採取し、
    第1の特性シグネチャを検出するために前記測定信号を分析する
    ように構成されるプロセッサを含み、
    第1のデータセットが、列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて獲得される測定信号に対応しており、
    前記第1の特性シグネチャが列車に沿って後方へ伝播するように現れる一連の音響過渡現象を含む、
    装置。
  21. レールモニタリングシステムであって、
    少なくとも部分的にレール軌道の経路に沿って走るように配備されるセンシング光ファイバと、
    センシング光ファイバの複数のチャネルから測定信号を生成するためにセンシング光ファイバ上で分布型音響センシングを実行するように構成されるインテロゲータユニットと、
    列車がレール軌道に沿って通過したのにつれて前記インテロゲータユニットによって獲得される測定信号の第1のデータセットに作用するように構成される請求項20に記載の列車内の力を検出する装置と
    を含む、レールモニタリングシステム。
  22. 非一時的記憶媒体上のソフトウェアコードであって、前記コードが適切な計算装置に請求項1から19のいずれか一項に記載の方法を実行するように命令するためのコンピュータ可読命令を含む、ソフトウェアコード。
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