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JP6923948B2 - 新設屋根取付具及び新設屋根取付構造 - Google Patents
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本願は、屋根改修等において、既設屋根上のフックボルトが傾いた状態であっても、新設屋根上に金具痕を出さず、施工しやすい新設屋根取付具及び新設屋根取付構造を提供することを目的とする。
従来技術について、図6で説明する。
図6は、特開2010−65506号公報にて公開されているスレート葺屋根における新設屋根材取付方法及び取付け作業器に関する技術である。この技術は、既設スレート葺屋根1における母屋材位置に当たる凸面部上に基板部と吊枠板5部から成る台金具を配置し、この台金具の基板の長手方向中央部に弯形部6を形成するとともにこの弯形部の一端部中央に開口部につづく長孔を設け、前記既設屋根の母屋材に下端部を掛止めるフックボルト20の上端部を前記台金具の長孔に螺着し、左右対称に成るレール材の前後両端部を各脚台上に設置し、一方の脚台の支板と立板との間に先端に係止部を有する固定具を設け、他方の脚台のレール材端部上に設けた支台の上端部間に作業杆の基端部を枢着し、この作業杆の適所に設けたガイド板の当接板を前記固定具との間に配置した前記台金具に抑止し、台金具の固定状態下において新設の屋根板26の適所に螺子25を内側の吊枠板の凸状上面部に取付けるものである。
特開2010−65506号公報
図6に示した先行技術では、既設屋根上のフックボルトが傾いた状態になっている場合、台金具が傾いて取り付けられてしまい、台金具の角部が新設屋根に金具痕として出てしまう。また、図6に示した先行技術では、基板部と吊枠板部の係合部分が外側に突出された状態で「鋲子」で組み合わされている。そのため、新設屋根を取り付けるときに、基板部と吊枠板部の係合部分が新設屋根に当たり、傷付けてしまうことがあった。さらに、「鋲子」にコストが掛かっていた。
本願は、上方に凸となる湾曲に形成された上面に複数条の溝線が形成された新設屋根取付部を有する新設屋根取付具である。
また、本願は、上部材は、上方に凸となる湾曲に形成された上面に複数条の溝線が形成された新設屋根取付部と、新設屋根取付部の一対の両端縁から下方にのびる脚部と、脚部の下端にスライド部を有している。下部材は、フックボルト固定部を有する底面と、底面の一対の両端縁から上方にのびる支承部と、支承部の上端に被スライド部を有している。この被スライド部は、一端に止め部を有している。これらのスライド部と被スライド部が係合され、上部材と下部材とが組み合わされている構造である新設屋根取付具である。
本願は、上記の新設屋根取付具が、既設屋根上のフックボルトに固定され、湾曲に形成された新設屋根取付部に、新設屋根材の平面部が取り付けられた新設屋根取付構造である。
本願は、既設屋根上のフックボルトが傾いた状態になっていて、新設屋根取付具が傾いた状態に取り付けられても、新設屋根に金具痕が出てしまうことがない。
また、本願は、スライド部と被スライド部が係合され、上部材と下部材とが組み合わされている構造である。そのため、新設屋根を取り付けるときに、上部材と下部材とが組み合わされた部分が新設屋根に当たり、傷付けてしまうことがない。さらに、「鋲子」を用いないので、コストも掛からない。
本願の新設屋根取付具の実施例を示す説明図である。 本願の新設屋根取付具の実施例を示す説明図である。 本願の新設屋根取付具における上部材の実施例を示す説明図である。 本願の新設屋根取付具における下部材の実施例を示す説明図である。 本願の新設屋根取付構造の実施例を示す説明図である。 従来技術の説明図である。
本願の新設屋根取付具及び新設屋根取付構造について、図1から図5までにより説明する。図1は、本願の新設屋根取付具の実施例を示す斜視図である。図2は、本願の新設屋根取付具の実施例を示す正面図である。図3は、本願の新設屋根取付具及び新設屋根取付構造の上部材の実施例を示す斜視図である。図4は、本願の新設屋根取付具及び新設屋根取付構造の下部材の実施例を示す斜視図である。図5は、本願の新設屋根取付構造の実施例を示す説明図である。
本実施例の新設屋根取付具Aは、既設屋根O上のフックボルトFに取り付けられ、その上に新設屋根Nを取り付けるために用いられる。既設屋根Oは、波形スレート屋根などのように曲面でアールを描くような山部が形成されており、その山部がフックボルトFで固定されているものが望ましい。一般的に、既設屋根O上においてフックボルトFが垂直でない場合も少なくなく、傾いている場合も多い。
本実施例の新設屋根取付具Aは、山部と谷部が形成された断面略波状の新設屋根Nが取り付けられる場合に適している。本実施例の新設屋根取付具Aは、既設屋根O上のフックボルトFに複数のものが固定され、その上に新設屋根Nがかぶせられ、新設屋根Nの表面側から新設屋根取付具Aにビスなどの止着具Bが打ち込まれて固定される。
本実施例の新設屋根取付具Aは、上方に凸となる湾曲に形成された上面に複数条の溝線A111が形成された新設屋根取付部A11を有する。上面の湾曲頂部は、本実施例の新設屋根取付具Aが既設屋根OのフックボルトFに取り付けられたときに、既設屋根Oの流れ方向と略平行となるように形成されている。また、複数条の溝線A111も、本実施例の新設屋根取付具Aが既設屋根O上のフックボルトFに取り付けられたときに、既設屋根Oの流れ方向と略平行になる方向に形成されている。
既設屋根O上においてフックボルトFが垂直でない場合、本実施例の新設屋根取付具Aも傾いた状態で取り付けられる。しかし、本実施例の新設屋根取付具Aは、上方に凸となる湾曲に形成された上面になっている。そこが新設屋根N裏面に対して当接される構造になっているので、新設屋根Nに金具痕が出てしまうことがない。なお、上方に凸となる湾曲は、既設屋根Oの山部の半径に本実施例の新設屋根取付具Aの高さ寸法を加算した半径で形成されているのが望ましい。
また、新設屋根Nの表面側から新設屋根取付具Aにビスなどの止着具Bが打ち込まれる際、止着具Bの先端が溝線A111に引っかかる構造になっており、新設屋根取付部A11上を滑って刺しにくくなることがない。なお、溝線A111の条数、溝線A111・A111同士の間隔は問わないが、止着具Bが打ち込まれる際、その先端が当たりうる範囲にわたって、新設屋根取付部A11上を滑らない程度の間隔で溝線A111が形成されていることが望ましい。
本実施例の新設屋根取付具Aは、上部材A1と下部材A2で構成されている。そのため、上部材A1、下部材A2のどちらかを変えるだけで、新設屋根Nの取付高さを調整できる。そのため、上部材A1と下部材A2、どちらかを取付高さを問わない共通部材とすることができる。さらに、上部材A1と下部材A2、どちらで取付高さを調整してもよいので、設計の自由度が高い。
本実施例の上部材A1は、上方に凸となる湾曲に形成された上面に複数条の溝線A111が形成された新設屋根取付部A11が形成されている。また、本実施例の上部材A1は、新設屋根取付部A11の一対の両端縁から下方にのびる脚部A12・A12と、脚部A12・A12の下端にスライド部A13を有している。この一対の両端縁は、溝線と平行な直線状になっている側の端縁である。新設屋根取付部A11の一対の両端縁は、本実施例の新設屋根取付具Aが既設屋根O上のフックボルトFに取り付けられたときに、既設屋根Oの桁行側に対面する向きに配置される。
本実施例において、脚部A12・A12は新設屋根取付部A11の一対の両端縁から下方、すなわち、新設屋根取付部A11の一対の両端縁から既設屋根O側に向けて形成されている。この脚部A12・A12の高さ寸法によって、すなわち、本実施例の上部材A1によって、新設屋根Nの取付高さを調整できる。
本実施例の上部材A1は、脚部A12・A12の下端にスライド部A13・A13を有している。本実施例の上部材A1は、脚部A12・A12の下端に内側当接部、外側当接部が形成されており、下部材A2の被スライド部A23・A23を外側から抱持するような形状になっている。そのため、スライド部A13・A13と被スライド部A23・A23を係合させると、上下位置及び既設屋根Oの桁行位置が固定され、既設屋根Oの流れ方向のみにスライドされる構造になる。また、本実施例は、下部材A2の被スライド部A23・A23を外側から抱持するような形状になっているので、外側にするどい端縁が突出することがなく、新設屋根Nの裏面を傷つけにくい構造になっている。
なお、本実施例のスライド部A13・A13及び被スライド部A23・A23の形状及び構造は一例であり、スライド部A13・A13と被スライド部A23・A23が係合されたときに、上下位置及び既設屋根Oの桁行方向における位置が固定され、既設屋根Oの流れ方向のみにスライドされる構造であればよい。
本実施例の下部材A2は、フックボルト固定部を有する底面A21を有する。既設屋根Oの形状にあわせて、本実施例において、底面A21は上方に凸となる湾曲に形成されている。
また、本実施例の下部材A2が既設屋根O上のフックボルトFに取り付けられる際、水下側になる端部から底辺略中央部にかけて、切り込みによってフックボルト固定部A211が形成されている。このフックボルト固定部A211は、既設屋根O上のフックボルトFに係合され、下部材A2を既設屋根O上のフックボルトFに固定するために用いられる。
本実施例において、下部材A2の水上側端部は、上方に折り曲げられ、打撃受部A24が形成されている。下部材A2は、フックボルト固定部A211が既設屋根O上のフックボルトFに係合され、打撃受部A24がハンマー等によって打擲されることによって、既設屋根OのフックボルトFに固定される。
本実施例の下部材A2は、底面A21の一対の両端縁から上方にのびる支承部A22・A22が形成されている。底面A21の一対の両端縁は、本実施例の新設屋根取付具Aが既設屋根O上のフックボルトFに取り付けられたときに、既設屋根Oの桁行側に対面する向きに配置される。本実施例において、支承部A22・A22は底面A21の一対の端縁から上方、すなわち、底面A21の一対の両端縁から新設屋根N側に向けて形成されている。この支承部A22・A22の高さ寸法によって、すなわち、本実施例の下部材A2によって、新設屋根Nの取付高さを調整できる。
本実施例の下部材A2は、支承部A22・A22の上端に被スライド部A23・A23を有する。本実施例において、被スライド部A23・A23は、支承部A22・A22の上端が外側に折り曲げられるとともに、折り曲げられた部分に切り欠きが形成され、外側及び内側双方に端縁が突出している構造になっている。本実施例では、被スライド部A23・A23の外側端縁及び内側端縁が、スライド部A13・A13の外側当接部及び内側当接部に強く当接される構造になっている。その構造によって、スライド部A13・A13と被スライド部A23・A23を一旦係合されると抜けにくい状態に、上部材A1と下部材A2が一体化される。この一体化に当たっては、鋲子などの追加部材も必要なく、コストを低く抑えることができる。
本実施例の下部材A2は、被スライド部A23・A23の一端に止め部A231・A231が形成されている。この止め部A231・A231に、スライド部A13・A13の水下側端縁が当接する位置が、上部材A1と下部材A2の適正な組合せ位置となる。また、スライド部A13・A13と被スライド部A23・A23の係合がゆるい場合でも、この止め部A231・A231によって、上部材A1が下部材A2の水下側に滑落するのを防ぐことができる。
次に、本願の新設屋根取付構造について説明する。上記の新設屋根取付具Aが、既設屋根O上のフックボルトFに固定され、湾曲に形成された新設屋根取付部A11に、新設屋根Nの平面部N1が取り付けられている。このとき、湾曲に形成された新設屋根取付部A11に、新設屋根Nの平面部N1が当接している部分は、新設屋根取付部A11の中央部とは限らない。新設屋根取付部A11の一部と新設屋根Nの平面部N1が当接していればよく、当接されている位置は新設屋根取付部A11上であれば、任意である。
本願の新設屋根取付構造は、複数の新設屋根取付具Aが既設屋根O上のフックボルトFに固定され、それらの上に新設屋根Nがかぶせられ、新設屋根Nの表面側から新設屋根取付具Aに向けてビスなどの止着具Bが打ち込まれて固定される。
A 新設屋根取付具
A1 上部材
A11 新設屋根取付部
A111 溝線
A12 脚部
A13 スライド部
A2 下部材
A21 底面
A211 切り込み
A22 支承部
A23 被スライド部
A231 止め部
A24 打撃受部
O 既設屋根
F フックボルト
N 新設屋根
N1 平面部
B 止着具

Claims (3)

  1. 上方に凸となる湾曲に形成された上面に
    複数条の溝線が形成された新設屋根取付部を有しており、
    湾曲に形成された前記新設屋根取付部に、
    新設屋根材の平面部が取り付けられる
    新設屋根取付具。
  2. 上部材は、
    上方に凸となる湾曲に形成された上面に
    複数条の溝線が形成された新設屋根取付部と、
    新設屋根取付部の一対の両端縁から下方にのびる脚部と、
    脚部の下端にスライド部を有しており、
    下部材は、
    フックボルト固定部を有する底面と、
    底面の一対の両端縁から上方にのびる支承部と、
    支承部の上端に被スライド部を有し、
    被スライド部は、
    一端に止め部を有しており、
    スライド部と被スライド部が係合され、
    上部材と下部材とが組み合わされている新設屋根取付具。
  3. 請求項1又は請求項2の新設屋根取付具が、
    既設屋根に固定され、
    湾曲に形成された新設屋根取付部に、
    新設屋根材の平面部が取り付けられた新設屋根取付構造。
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