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JP6924607B2 - 三次元立体の表現方法及び評価方法 - Google Patents
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本発明は、トンネル切羽面や法面(切り土)工事などにおける地盤面のほか、各種三次元人工物あるいは自然の立体部分などの三次元立体の表現方法及び評価方法に関する。
トンネル工事や切り土法面工事などの工事現場において、安全で経済的な施工を行うために、トンネルの切羽面や切り土法面の掘削面などの地盤面、特に岩盤が露出している面(岩盤面)については、目視観察によってその特徴を抽出し、その特徴に基づき対象とする岩盤面の安定性に関する評価を行った上で、適切な施工方法を選択している。
一般的には、経験が豊富な技術者による目視観察による岩盤面の特徴の抽出、岩盤面の写真撮影及びその保管に基づき行っている。
しかし、人が実施する目視観察は比較的長い作業時間を必要とし、必要な作業時間が確保できない場合には適切な目視観察ができないこともある。
また、岩盤面の特徴の抽出については熟練技術者を必要とするとともに、目視観察で得られた情報における個々の担当者の技量・経験に起因するバラツキが、集積されたデータの解析、有効利用を阻害する懸念がある。
さらに、時間が経ってから見直そうとした場合、平面的な写真資料だけからでは岩盤面の特徴を十分に把握できない。
他方で、可能な限り評価を客観的に行おうとする試みもなされている(特許文献1)。
特許第2996835号公報
しかし、特許文献1のものは、最終的には「線画像」を求めるものであり、特に地盤の割れ目、割れ目の状態(形態)などについて評価材料を与えてくれるものではない。
そこで、本発明の主たる課題は、地盤面などの3次元立体の形態及びその特徴に関する表現・評価を的確に行い得る3次元立体の表現方法及び評価方法を提供するものである、
本発明は、3次元立体を再構成して表す表現方法のほか、その方法によって表現された情報に基づいて目的の評価を行うものである。
本発明は、3次元立体の3次元立体情報に基づき、繰返し大局的平面近似法(IPGF法、Iterative Global Plane Fitting Method)を用いて、限られた任意の枚数の平面にて3次元立体の表面形状の再構成、例えば岩盤面の表面形状の再構成を行い、その結果から、例えば岩盤面である場合、その亀裂面に関する特徴を抽出し、亀裂面の方位、見掛けの大きさ、卓越する亀裂群の有無、亀裂群における亀裂面同士の間隔等を評価しようとうするものである。
すなわち、本発明の3次元立体の表現方法は、
3次元立体の3次元の点群データを取得し、
取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、3次元立体を表現する3次元立体の表現方法であって、
3次元の点群データを、主成分分析及びとグラフ理論を用いて、前記3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求める
ことを特徴とするものである。
3次元立体に対向配置し幅方向に離隔して配置した撮像手段により得た撮像情報により、3次元の点群データを得ることができる。
3次元の点群データを、三次元レーザースキャナまたはTOFカメラにより得ることもできる。
3次元立体の3次元の点群データの取得に際し、撮像手段を移動物体に搭載して、移動物体の移動過程で、撮像手段による撮像情報による3次元の点群データを得ることができる。
再構成法として、より具体的に、3次元の点群データを、主成分分析及びとグラフ理論を用いて、前記3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求めることができる。
他方で、本発明の3次元立体の評価方法は、
3次元立体の3次元の点群データを取得し、
取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、3次元立体を表現するとともに、
3次元立体の形状、3次元立体の構成要素の形状、3次元立体の構成要素の配置の少なくとも一つによって3次元立体の評価を行う3次元立体の評価方法であって、
前記3次元立体が地盤面であり、
前記地盤面の評価を行う
ことを特徴とするものである。
本発明の地盤面の評価方法は、
3次元の点群データを取得し、
取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、地盤面を表現するとともに、
地盤面に発達する亀裂面の情報を表現し、亀裂面の方向、大きさ、亀裂群の有無及び間隔の少なくとも一つによって地盤面の評価を行う、ことを特徴とするものである。
より具体的に、各平面の法線ベクトルについて、類似した方位の法線ベクトルを選別することにより、地盤面において卓越する亀裂面群を抽出し、
卓越した亀裂面群の方位、見掛けの大きさ及び亀裂面同士の間隔の少なくとも一つによって地盤面の評価を行うことができる。
本発明によれば、3次元立体、例えば地盤面の形態及びその特徴に関する把握・評価を的確に行うことができる。
3次元の点群データの取得状態のトンネル縦断面図である。 トンネル切羽面を睨んだ状態で3次元の点群データの取得状態の説明図である。 トンネル切羽面の元データを示す撮像図である。 スケッチ図である。 5枚の平面で構成された単純化3次元立体再構成情報図である。 20枚の平面で構成された単純化3次元立体再構成情報図である。 本発明に係る再構成法を対比的に示す説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 異常値の発生説明図である。 異常値による不具合の説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。 再構成法のアルゴリズム説明図である。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。
実施の形態例の概要は、次のとおりである。
(1)計測器(たとえばカメラ)により、3次元立体、例えば岩盤面の3次元立体情報を取得する。
(2)取得した3次元立体情報を、後述する「再構成法」(以下、仮に「IGPF法」と称する。)を適用して、単純化した「3次元立体再構成情報」に再構成する。
(3)「3次元立体再構成情報」に基づいて、岩盤に発達する亀裂面の情報(方向、大きさ、亀裂群の有無、間隔)などの岩盤評価を行う。
実施の形態では、従来法では表現がきわめて困難な、岩盤に発達する亀裂について特徴を捉えて表現することが可能となる。
岩盤面の3次元立体情報として、トンネルの切羽面を対象とする例における3次元立体情報を取得する形態例を図1及び図2に示した。
すなわち、トンネル切羽10の手前に、架台12を有する三脚11を設置する。架台12上の中央にはカラー画像撮像器、たとえばカラーCCDカメラ13を、両側には白黒画像撮像器、たとえば白黒CCDカメラ14A、14Bを設けられる。また、架台12上にはレーザー距離計15及び水準器16も設けられている。各機器からの情報は、オンラインであるいはUSBメモリなどを介してパソコンなどに伝送される。符号17はカメラの視野を示している。
計測に際しては、例えば次の手順で行う。
a 切羽10の所定の位置に三脚11にて設置する。
b 水準器16にてカメラ架台12の水平を出す。
c レーザー距離計15を使用してカメラと掘削面の距離を概略の推奨距離に設定する。
d カラーCCDカメラ13により岩質の判定用カラー画像を取得する。
e ステレオ配置の白黒CCDカメラ14A、14Bにより、視野内の人と物をよけて評価する面の白黒画像を2枚取得する。
f 取得した2枚の白黒画像の歪補正を行う。
g 補正後の2枚の白黒画像の視差量の計算を行い、その値から三次元画像(凹凸像)を作製する。
h 三次元画像(凹凸像)から平面構造による近似を行い、パソコン上に凸凹像及び平面近似画像を表示し、記録する。
i 検査員の目視による岩盤の節理の深さ量などをパソコンC上に記録し、ステップhと共に機械学習の教師データとする。
j 測定したステレオ・モノクロ画像、カラー画像、凸凹像、平面近似画像、目視による節理の高さ量をUSBメモリ等にコピーし、送付することによりデジタル・データを回収する。
前述のとおり、実施の形態においては、取得した3次元立体情報を、以下に例を詳述する「再構成法」(「IGPF法」)を適用して、単純化した「3次元立体再構成情報」に再構成する。
本発明者が創案した「再構成法」(「IGPF法」:Iterative Global Plane Fitting Method)について説明する。
かかる「再構成法」による利点の実例を示す。図3は岩盤面の詳細な3次元立体情報の表示例、図4は手書きによる岩盤面のスケッチ、図5及び図6は、図3に示した3次元立体情報について、再構成法によりそれぞれ5枚と20枚の平面で構成された単純化3次元立体再構成情報を表示したものである。
図5及び図6を参照すると、5枚平面の単純化3次元立体再構成情報であっても、岩盤に発達する亀裂を把握できる。しかしながら、20枚平面の単純化3次元立体再構成情報であると、岩盤に発達する亀裂を、より的確に把握できるようになることが分かる。
一方、「再構成法」は、大局的に再構成するものであり、図7に示すように、元データに対する、従来一般のフィッティング方式(局所的最適化)による最適化の場合に対し、本発明の再構成法では大局的な最適化によるフィッティングを行っているので、例えば山と山との間に谷をはっきり認識するのに適していることが分かる。
次いで、本発明の「再構成法」アルゴリズムを、図8以降の図面を参照しながら概念的に説明する。
以下に処理の流れを記述する。
(S1) 平面枚数Nを指定する。以下の説明では簡明を目的として4枚の平面の場合の説明を行う。
(S2) 前述の手法例によって、3次元立体情報を得て、図8のように、各点の位置情報を取得する。このときの点の総数はMである。
(S3) 全M個の点の中から、N個の点V1,V2,・・・,VNを選択する。図9に示す例では、4個の点である。
この場合、N個の点の選択法として、次の2つの方法を挙げることができる。
3a. N個の点をランダムに選択する。
3b. x−y平面上で交点がN個となるようなグリッドを設定し、その各交点に最も近いx−y平面への投影点を持つ点を選択する。
(S4) V1,V2,・・・,VNの各々に対して、近傍のQ個の点を求める。そのQ点の(x,y,z)の3変数に関しての主成分分析(PCA)を行い、近似平面P1,P2,・・・,PNを求める。図11に近似平面P1を図示してある。
図10及び図11に示す例では、Q=8で実施しているが、必要に応じて変更可である。
(S5) 図12に示すように、全ての点Uj(1≦j≦M)から平面Pk(1≦k≦N)に下した垂線の長さをD(Uj,Pk)とする。
各Ujに対して、D(Uj,Pk)を最小にするPkを求める。この時、図13に示すように、Ujにkというラベルを付与する。
(S6) 各k(1≦k≦N)に対して、ラベルkの全ての点を用いた主成分分析(PCA)を行い、その結果を、図14に示すように、新しい平面Pkの傾きとオフセット位置として修正する。
(S7) 上記(S5)〜(S6)をW1回繰り返す。図15を参照。
1については、(S5)〜(S6)の結果が収束したことを確認するまで繰り返す。
主成分分析(PCA)による平面近似の結果を図16に示した。
(S8) (S7)の結果において、3次元立体情報の中に異常値があった場合(図17参照)、その異常値に起因する極めて狭い平面が形成されたり(図18)、平面同士の境界線の形状が不規則になったりすることがある。このようなことを避けるため(結果の平滑化)、グラフ理論を用いて以下の処理を行う。
まず、3次元立体情報(図19参照)から全M個の点のグラフ構造の情報(どの2点間に辺があるか=どの点と点が隣接しているか)を取得する。
3次元立体情報がSTLデータ(ファイルフォーマット)の場合は、グラフ構造を修正するため8a〜8cの手順を追加する。
8a. 補正係数εの値を指定する(通常、ε=0.02)。
8b. 最も離れた2点間の距離をLとする(立体モデルの大きさ)。
8c. 上記8のグラフで、頂点UiとUj(1≦i≦M, 1≦j≦M)が辺で連結されていない場合、Ui,Uj,からx−y平面に垂線を降ろし(=投影)、垂線とx−y平面との交点をそれぞれHi,Hj,とする。Hi−Hj間の距離がε×L未満ならば、Ui−Uj間に辺を追加し、グラフ構造の情報を修正する。
(S9) λの値を指定する(平滑化のための重み)。
(S10) 頂点Uj(1≦j≦M)から平面Pk(1≦k≦N)に下した垂線の長さD(Uj,Pk)を求める。
(S11) 図21に示すように、頂点Uj(1≦j≦M)に付与したラベルがkの場合、D(Uj,Pk)をコストX(適合コスト)とする。図22に示すように、辺で連結されている(=隣接する)2点Ui,Ujのラベルが異なる場合のコストY(切断コスト)をλとする(「辺」が平面と平面の境界線で切断されたとみなす)。
これらのコストX、Yの和(適合コスト+切断コスト)を最小化するようなラベルを全ての点について求める(各点のラベルを変化させて、下記の式でコストの和を計算する)。
Figure 0006924607
式1において、第1項はX、第2項はYである。Xは式1のデータ項、Yは式1の平滑化項に相当する。
ただし関数Cは、辺で連結されている2点Ui,Ujのラベルが異なる場合は1、2点Ui,Ujが辺で連結されていないかラベルが同じ場合は0を返す関数。
(S12) 全ての点について、(S9)で指定したλを用いて(S11)の最小化計算により求めたラベルと、λ=ゼロとして(S11)の最小化計算により求めたラベルとを比較し、同じラベルを持つ点を選別する。その選別された点の中からラベルがk(1≦k≦N)の点についてそれぞれPCAを行い、平面Pkの傾きとオフセットを修正する。
(S13) 上記(S10)〜(S12)をW2回繰り返す。
2については、(S10)〜(S12)の結果が収束したことを確認するまで繰り返す。
本発明は、その性質上、用途は広いものである。例えば、トンネルの切羽面のほか、トンネルの掘削面、切り土法面などの地盤面の表現及び評価に使用できる。地盤面には、モルタルやコンクリートなどの被覆材料が被覆された面も含む。
他方で、本発明の3次元立体としては、人間が加工を加えた人工的な三次元立体のほか、手を加えていない自然な3次元立体をも含む。
さらに、人工の各種構造物、建築物を対象としてもよい。
3次元立体の点群データの取得に際して、既述の実施の形態では、撮像手段(装置)を固定してあるが、必要ならばドローン、ヘリコプターなどの飛行物体、又はロボットや自動車などの人工移動物体に撮像手段を搭載し、地表の起伏の3次元形状の把握、構造物内の物体の形状又は配置、通路の認識などに利用できる。
また、本発明者が創案した「再構成法」(IGPF法)の実現手段としては、コンピュータによる計算のほか、FPGA(プログラム可能で高性能な集積回路)による、リアルタイム性を保持した計算も可能である。その場合には、上記の例で、撮像手段をドローンやロボットに搭載し、リアルタイムで歩行制御や飛行制御を行うことが可能となる。 撮像手段による情報は、静止画情報のほか動画情報であってもよい。
10…切羽面、12…架台、13…カラーCCDカメラ、14A、14B…白黒CCDカメラ。

Claims (7)

  1. 3次元立体の3次元の点群データを取得し、
    取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
    この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、3次元立体を表現する3次元立体の表現方法であって、
    3次元の点群データを、主成分分析及びとグラフ理論を用いて、前記3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求める
    ことを特徴とする3次元立体の表現方法。
  2. 3次元立体に対向配置し幅方向に離隔して配置した撮像手段により得た撮像情報により、3次元の点群データを得る請求項1記載の3次元立体の表現方法。
  3. 3次元の点群データを、三次元レーザースキャナまたはTOFカメラにより得る請求項1記載の3次元立体の表現方法。
  4. 3次元立体の3次元の点群データの取得に際し、撮像手段を移動物体に搭載して、移動物体の移動過程で、撮像手段による撮像情報による3次元の点群データを得る請求項1記載の3次元立体の表現方法。
  5. 3次元立体の3次元の点群データを取得し、
    取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
    この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、3次元立体を表現するとともに、
    3次元立体の形状、3次元立体の構成要素の形状、3次元立体の構成要素の配置の少なくとも一つによって3次元立体の評価を行う3次元立体の評価方法であって、
    前記3次元立体が地盤面であり、
    前記地盤面の評価を行う
    ことを特徴とする3次元立体の評価方法。
  6. 地盤面の3次元の点群データを取得し、
    取得した3次元の点群データとの差異が大局的に最少となるような、限定された枚数の平面で記述する3次元立体再構成情報を求め、
    この3次元立体再構成情報を構成する平面の幾何学的性質に基づいて、地盤面を表現するとともに、
    地盤面に発達する亀裂面の情報を表現し、亀裂面の方向、大きさ、亀裂群の有無及び間隔の少なくとも一つによって地盤面の評価を行う、
    ことを特徴とする3次元立体の評価方法。
  7. 平面と点との法線ベクトルについて、類似した方位の法線ベクトルを選別することにより、地盤面において卓越する亀裂面群を抽出し、
    卓越した亀裂面群の方位、見掛けの大きさ及び亀裂面同士の間隔の少なくとも一つによって地盤面の評価を行う、請求項に記載の3次元立体の評価方法。
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