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JP6925232B2 - 真空バルブ用接点及びそれを用いた真空バルブ - Google Patents
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Description

本発明は、真空バルブ用接点及びそれを用いた真空バルブに関する。
真空遮断器は受配電系統に配置される機器であり、特定箇所を電力系統から切り離す役割を果たし、特に、事故電流が発生した際には電流を遮断して電力系統を保護する責務を負う。
真空遮断器の真空容器内には一対の接点を接離することで、通常時は電流を通電し、事故電流発生時は電流遮断する真空バルブが設けられている。
真空バルブは、真空容器内部に、固定側接点及び可動側接点と、可動側接点に連結されている可動側通電軸を可動自在に支持し、真空容器内の密閉性を確保するベローズと、を備えている。
固定側接点及び可動側接点は、カップ形状の電極と、電極の開口部を閉塞する円板形状の接点板と、を備えている。そして、カップ形状の電極の円筒部に軸方向に対して傾斜するスリットを複数設け、固定側接点及び可動側接点の接点板間に電極軸方向の磁界(以下、縦磁界という)を印加することで、電流遮断性能を向上させる縦磁界方式が採用されている。
縦磁界方式の真空バルブ用接点を備えた真空バルブとして、特許文献1の装置が知られている。この特許文献1の真空バルブは、電流遮断時に発生したアークが縦磁界によって拡散されることで、電極端部に位置する接点表面の熱が拡散されるため、アークを形成する金属蒸気の供給が制限されて電流遮断を達成する。
特許第6138601号公報
ところで、上述した特許文献1の真空バルブは、電流遮断時に発生した金属蒸気、その他のプラズマ粒子、一対の接点部間で発生したアークスポットが、接点板の軸中心から接点板の外周端部へ拡散した後、電極の円筒部から固定側電極及び可動側通電軸に移動していく。
可動側電極軸に移動したアークスポットがベローズに移動すると、ベローズが損傷して真空容器内の密閉性が損なわれるおそれがある。
そこで、本発明は、電極の円筒部の周面を移動するアークスポットを早期に消滅させて真空バルブの気密性部材に熱的影響を与えない真空バルブ用接点を提供するとともに、アークの遮断性を向上させた真空バルブを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る真空バルブ用接点は、円筒部を有する電極と、円筒部の一端側開口部を閉塞する接点板とを、備えている。円筒部の隣接する2つの電極スリット間の外周面には、接点板に発生したアークスポットが流れ込み、アークスポットを消滅させる電極溝が形成されている。
また、本発明の一態様に係る真空バルブは、真空容器内に、上述した真空バルブ用接点を、接離自在な一対の接点部として搭載した装置である。
本発明に係る真空バルブ用接点によれば、電極の円筒部の周面を移動するアークスポットを早期に消滅させて真空バルブの気密性部材に熱的影響を与えることがない。
また、本発明に係る真空バルブは、電流遮断時に発生するアークの遮断性を向上させることができる。
真空バルブの構成を示す図である。 本発明に係る第1実施形態の可動側接点部の構成を示す図である。 本発明に係る第1実施形態の可動側接点部を構成する電極の構成を示す斜視図である。 本発明に係る第1実施形態の可動側接点部を平面視で示した図である。 本発明に係る第1実施形態の隣接する2つの電極スリットの間に形成した電極溝の断面形状を示す図であり、図5(a)は、電極溝にアークスポットが流れ込む直前の状態、図5(b)は、電極溝にアークスポットが流れ込んでアークが溝開口縁部に接触している状態を示す図である。 本発明に係る第2実施形態の隣接する2つの電極スリットの間に形成した電極溝の断面形状を示す図であり、図6(a)は、電極溝にアークスポットが流れ込む直前の状態、図6(b)は、電極溝にアークスポットが流れ込んでアークが溝開口縁部に接触している状態を示す図である。 本発明に係る第3実施形態の隣接する2つの電極スリットの間に形成した電極溝の断面形状を示す図であり、図7(a)は、電極溝にアークスポットが流れ込む直前の状態、図7(b)は、電極溝にアークスポットが流れ込んでアークが溝開口縁部に接触している状態を示す図である。 本発明に係る第4実施形態の隣接する2つの電極スリットの間に形成した電極溝の断面形状を示す図であり、図8(a)は、電極溝にアークスポットが流れ込む直前の状態、図8(b)は、電極溝にアークスポットが流れ込んでアークが溝開口縁部に接触している状態を示す図である。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第4実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す第1〜第4実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[第1実施形態の真空バルブ]
図1は、真空バルブ1の概要を示すものである。
真空バルブ1は、筒状の真空絶縁容器2の一方端に固定側封着金具3、他方端に可動側封着金具4が封着されている。固定側封着金具3には、固定側通電軸5が貫通して固定され、真空絶縁容器2内の固定側通電軸5の端部に固定側接点部6が設けられている。
また、固定側接点部6に対向して接離自在とした可動側接点部7は、可動側封着金具4を移動自在に貫通する可動側通電軸8の端部に設けられている。
また、可動側接点部7には、可動封着金具4に連結されて可動側通電軸8を可動自在に支持し、真空絶縁容器2の密閉性を確保するベローズ9が設けられている。
可動側接点部7は、図2に示すように、真空絶縁容器2内の可動側通電軸8の端部に固定されているカップ形状の電極10と、電極10の開口部を閉塞して固定した接点板11と、を備えている。
電極10は、図3に示すように、円筒部12と、円筒部12の軸方向一端に形成された底部13と、備えた部材である。
電極10の円筒部12には、軸方向に対して斜めに横切る複数の電極スリット14が周方向に所定間隔をあけて形成されている。また、周方向に隣接している一対の電極スリット14の間には、円筒部12の外周のみに形成されて周方向に延在する電極溝15が形成されている。この電極溝15は、後述するように、接点板11に発生したアークスポットが流れ込み、アークスポットを消滅させることができる。
可動側接点部7の接点板11は、図4に示すように、円板形状の部材に、放射状に複数の接点スリット16が形成されている。そして、図2で示すように、各接点スリット16の外周側の開口部と、各電極スリット14の上端開口部を対向させた状態で、接点板11が、電極10の開口部を閉塞した状態で固定されている。
電極溝15は、図3に示すように、周方向に隣接している一対の電極スリット14の間を直線状に延在して電極スリット14の内壁で開口しており、図5(a)に示すように、円筒部12の外周面を方形状(正方形や長方形)の凹部として形成した溝である。この電極溝15の溝開口縁部15a,15bは直角の角部として形成されている。
また、固定側通電軸5の端部に設けられている固定側接点部6も、可動側接点部7と同一構造である。
なお、本発明に記載されている真空バルブ用接点が、固定側接点部6及び可動側接点部7に対応し、本発明に記載されている真空容器が、筒状の真空絶縁容器2、固定側封着金具3及び可動側封着金具4に対応している。
次に、第1実施形態の真空バルブ1の動作について説明する。
電流遮断時に、固定側接点部6及び可動側接点部7の間でアーク(図5(a)で示す符号18)が発生すると、固定側接点部6及び可動側接点部7のカップ形状の電極10の円筒部12には、軸方向に対して斜めに横切る複数の電極スリット14が形成されているので、円筒部12に円周方向の電流が流れる。これにより、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11の間で発生したアーク18に平行な磁界(縦磁界)が加わる。このように、アークに縦磁界が加わると、アーク18が拡散、安定し、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11間のアーク電圧が低減されていく。
ここで、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11の中央位置で発生したアークスポット17は、接点板11の外周へ拡散した後、円筒部12の外周面に沿って移動していく。
すなわち、図2に示すように、可動側接点部7の接点板11で発生したアークスポット17は、円筒部12の外周面に沿って矢印C方向で示す可動側通電軸8側に移動していく。
図5(a)に示すように、アークスポット17が円筒部12の周方向に延在している電極溝15に流れ込む直前のアーク18は、アーク電圧が維持されている。
そして、図5(b)に示すように、アークスポット17が電極溝15に流れ込み、アーク18が溝開口縁部15aに接触すると、アークスポット17と溝開口縁部15aとの間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できずに消滅する。
また、アークスポット17が電極スリット14の内部に流れ込んで電極スリット14の内壁に接触し、アークが電極スリット14のスリット縁部に接触した場合にも、アークスポット17と電極スリット14のスリット縁部との間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できずに消滅する。
また、固定側接点部6の接点板11で発生したアークスポット17も、同様な動作でアーク電圧を維持できずに消滅していく。
このように、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11で発生したアークスポット17は電極10の円筒部12で消滅するので、アークスポット17は、可動側通電軸8を可動自在に支持しているベローズ9に対して熱的影響を与えない。
次に、第1実施形態の真空バルブ1の効果について説明する。
第1実施形態の真空バルブ1によると、電流遮断時に、固定側接点部6及び可動側接点部7の間でアーク18が発生すると、複数の電極スリット14が形成されている固定側接点部6及び可動側接点部7の電極10の円筒部12に円周方向の電流が流れることで、固定側接点部6及び可動側接点部7に発生したアーク18に縦磁界が加わる。これにより、アーク18は拡散され、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11間のアーク電圧が低減されていくので、アーク18の遮断性を向上させることができる。
同時に、固定側接点部6及び可動側接点部7の接点板11の中央位置で発生したアークスポット17が、接点板11の外周へ拡散した後、円筒部12の外周面に沿って移動し、周方向に隣接している一対の電極スリット14の間で周方向に延在している電極溝15に流れ込む。そして、アーク18が溝開口縁部15aに接触すると、アークスポット17と溝開口縁部15aとの間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できず消滅する。
したがって、アークスポット17を早期に消滅させることで、ベローズ9に熱的影響を与えることがなく、真空絶縁容器2内の気密性が損なわれない。そして、ベローズ9の損傷を防止するためにベローズ9と可動側接点部7との間にベローズカバーなどを設ける必要がないので、真空バルブ1の部品コストの低減化と、部品点数の減少化を図ることができる。
また、電極10の円筒部12に形成した電極溝15は、直線状に延在して方形状(正方形や長方形)の凹部として形成した単純な構造の溝なので、電極10の製造コストの低減化を図ることができる。
[第2〜第4の実施形態の電極溝]
次に、図6から図8は、電極10の円筒部12の外周に形成された第2〜第4実施形態の電極溝である。
図6(a)に示す第2実施形態の電極溝20は、円筒部12の外周面を直角三角形状の凹部として形成した溝であり、アークスポット17が流れ込む側の溝開口縁部20aが鈍角の角部で形成されている。
この第2実施形態の電極溝20は、第1実施形態の電極溝15と同様に、周方向に隣接している一対の電極スリット14の間を直線状に延在して電極スリット14の内壁で開口している。
ここで、図5(a)で示した第1実施形態の電極溝15は、アークスポット17が流れ込む側の溝開口縁部15aが直角の角度で形成されているので電界が集中しやすい。しかし、図6(a)で示している第2実施形態の電極溝20の溝開口縁部20aは、鈍角の角部で形成されているので電界集中が緩和される。これにより、電極溝20にアークスポット17がすぐに流れ込みやすくなる。
そして、図6(b)に示すように、アークスポット17が電極溝20に流れ込み、アーク18が溝開口縁部20aに接触すると、アークスポット17と溝開口縁部20aとの間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できずに消滅する。
なお、本発明に記載されている接点板に寄っている側の溝開口縁部は、溝開口縁部20aに対応している。
したがって、第2実施形態の電極溝20を電極の円筒部12の外周に形成した真空バルブ1は、電極溝20の溝開口縁部20aにおける電界集中が緩和されてアークスポット17が電極溝20に短時間で流れ込むのでアーク18の消滅時間を短縮することができ、アーク18の遮断性をさらに向上させることができる。
次に、図7(a)に示す第3実施形態の電極溝21は、アークスポット17が流れ込む側の溝開口縁部21aが、丸みを付けて外側に突出する形状として形成されている。
丸みを付けて外側に突出する形状の溝開口縁部21aは、第1及び第2の電極溝15,20の角部で形成した溝開口縁部15a,20aと比較して電界集中が緩和され、電極溝21にアークスポット17がすぐに流れ込みやすくなる。
そして、図7(b)に示すように、アークスポット17が電極溝21に流れ込み、アーク18が溝開口縁部21aに接触すると、アークスポット17と溝開口縁部21aとの間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できずに消滅する。
なお、本発明に記載されている接点板に寄っている側の溝開口縁部は、溝開口縁部21aに対応している。
したがって、第3実施形態の電極溝21を電極の円筒部12の外周に形成した真空バルブ1は、電極溝21の溝開口縁部21aにおける電界集中がさらに緩和されるので、アークスポット17が電極溝21に短時間で流れ込む。これにより、アーク18の消滅時間を短縮し、アーク18の遮断性をさらに向上させることができる。
さらに、図8(a)に示す第4実施形態の電極溝22は、アークスポット17が流れ込む側の溝開口縁部22aを外側に丸みを付けて突出する形状としている。この溝開口縁部22aは、第3実施形態の電極溝21の溝開口縁部21aと比較して曲率半径を大きくして形成されている。
第3実施形態の電極溝21の溝開口縁部21aより曲率半径が大きい第4実施形態の電極溝22の溝開口縁部22aは電界集中がさらに緩和されるので、電極溝22にアークスポット17がすぐに流れ込みやすくなる。
そして、図8(b)に示すように、アークスポット17が電極溝22に流れ込み、アーク18が溝開口縁部22aに接触すると、アークスポット17と溝開口縁部22aとの間が同電位となるので、アーク18はアーク電圧を維持できずに消滅する。
なお、本発明に記載されている接点板に寄っている側の溝開口縁部は、溝開口縁部22aに対応している。
したがって、第4実施形態の電極溝22を電極の円筒部12の外周に形成した真空バルブ1は、電極溝22の溝開口縁部22aにおける電界集中がさらに緩和され、アーク18の消滅時間が短縮される。これにより、アーク18の遮断性を大幅に向上させることができる。
1 真空バルブ
2 真空絶縁容器
3 固定側封着金具
4 可動側封着金具
5 固定側通電軸
6 固定側接点部
7 可動側接点部
8 可動側通電軸
9 ベローズ
10 電極
11 接点板
12 円筒部
13 底部
14 電極スリット
15 電極溝
15a,15b 溝開口縁部
16 接点スリット
17 アークスポット
18 アーク
20 電極溝
20a 溝開口縁部
21 電極溝
21a 溝開口縁部
22 電極溝
22a 溝開口縁部

Claims (6)

  1. 円筒部を有する電極と、円筒部の一端側開口部を閉塞する接点板とを、備え、
    前記円筒部の周面に、軸方向に対して傾斜する電極スリットが周方向に離間して複数本形成されているとともに、前記円筒部の隣接する2つの前記電極スリット間の外周面に、前記接点板に発生したアークスポットが流れ込み、前記アークスポットを消滅させる電極溝が形成されていることを特徴とする真空バルブ用接点。
  2. 前記電極溝は、前記円筒部の周方向に直線状に延在していることを特徴とする請求項1記載の真空バルブ用接点。
  3. 前記電極溝は、前記円筒部の前記外周面に方形状の凹部として形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ用接点。
  4. 前記電極溝は、前記円筒部の前記外周面に三角形状の凹部として形成されているとともに、前記電極溝の前記接点板に寄っている側の溝開口縁部は、鈍角の角部で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ用接点。
  5. 前記電極溝は、前記円筒部の前記外周面に凹部として形成され、且つ、前記接点板に寄っている側の溝開口縁部が、丸みを付けて外側に突出する形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ用接点。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の真空バルブ用接点を、真空容器内に、互いに接離自在な一対の接点部として搭載したことを特徴とする真空バルブ。
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