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JP6927872B2 - 複合樹脂成形品 - Google Patents
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JP6927872B2 - 複合樹脂成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、特性の異なる樹脂材料によって形成された複数の成形体が一体化されて成る複合樹脂成形品に関するものである。
自動車部品や電気部品、各種の意匠部品等には、特性の異なる樹脂材料から成る複数の成形体が一体化された複合樹脂成形品が多用されている。
このような複合樹脂成形品の製造方法として、射出成形を利用した二色成形(二色射出成形)により、目的とする複合樹脂成形品を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の複合樹脂成形品は、一次成形体が光不透過の有色の枠体によって構成され、二次成形体が枠体の開口部の全体を覆いつつ、枠体の開口部の周縁部に一体的に接合される無色透明な被覆体によって構成されている。
この複合樹脂成形品の製造に際しては、一次金型によって有色の枠体を形成した後に、その枠体の上面側を被覆するように二次金型によって無色透明な被覆体を形成する。被覆体を形成する二次金型の射出ゲートは、被覆体の製品意匠面でない面に設定されている。これにより、成形された被覆体の製品意匠面にはゲート痕が現れない。また、枠体を形成する一次金型の射出ゲートは、後に被覆体によって覆われる面に設定されている。このため、枠体の外面にゲート痕が残っても、そのゲート痕は被覆体に覆われてほとんど目立つことがない。
特開2009−006533号公報
特許文献1に記載の複合樹脂成形品は、一次成形体(枠体)の表面が二次成形体(被覆体)によって覆われる積層構造とされている。このため、成形時のゲート痕が製品意匠面上に現れるのを回避することができる。しかし、一次成形体と二次成形体がいずれも製品意匠面を構成する複合樹脂成形品の場合、ゲート痕の残る部位を外部から目立たない位置に配置しようとすると、他の不具合を招くことがある。
例えば、一次成形体によって囲まれた内側領域に二次成形体が並列に配置される複合樹脂成形品の場合、二次成形体を形成する射出ゲートを意匠面から避けた位置に設定しようとすると、一次成形体の側片に、その側片の一部を分断するようなスリットを形成し、二次成形体の成形時にそのスリットを通して二次成形体の本体部に対する樹脂導入を行わざるを得ない。この場合、二次金型の射出ゲートを一次成形体のスリットの端部に設定することができるため、完成した複合樹脂成形品の製品意匠面にはゲート痕が現れない。
しかし、一次成形体の側片にスリットを形成して、そのスリットを通して二次成形体の本体部に相当する領域に樹脂材料を導入する場合、一次成形体の側片の剛性が極端に低下し、一次成形体の変形を助長させてしまう。また、二次成形体を射出成形する際に、側片の分断部が樹脂の流動圧力によってずれる可能性が高まり、均質な製品製造が阻害されてしまう。
そこで本発明は、一次成形体の側片の剛性低下を抑制しつつ、良好な外観品質を得ることができる複合樹脂成形品を提供しようとするものである。
本発明に係る複合樹脂成形品は、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る複合樹脂成形品は、第1の樹脂材料から成る板状の一次成形体(例えば、実施形態の一次成形体21)と、第2の樹脂材料から成る板状の二次成形体(例えば、実施形態の二次成形体22)とが一体化されて成り、前記一次成形体と前記二次成形体がいずれも製品意匠面を構成する複合樹脂成形品において、前記一次成形体は、前記二次成形体の本体部(例えば、実施形態の本体部22a)に隣接する側片(例えば、実施形態の上方延出壁11f−2)を有し、前記側片は、前記二次成形体の本体部に隣接する一側部と、当該一側部と逆側の他側部とを連通する連通溝(例えば、実施形態の連通溝23)を板厚方向の一側に有し、前記二次成形体は、前記本体部と、前記連通溝に充填されて一端が前記本体部に接続されるとともに他端が前記側片の前記他側部の外側に臨む横断部(例えば、実施形態の横断部22b)と、を有し、前記一次成形体は、前記二次成形体の本体部との境界部の近傍に、当該境界部に沿うフランジ部(例えば、実施形態のフランジ部24)を有していることを特徴とする。
上記の構成により、二次成形体を成形するための射出ゲートを一次成形体の連通溝の外側の端部に設定することが可能になる。この場合、複合樹脂成形品の成形後に、二次成形体のゲート痕が現れるのは横断部の外側の端部となるため、ゲート痕が外部から見えにくくなる。また、上記の構成の場合、一次成形体の側片には厚み方向の一側に連通溝が設けられるだけで、側片の一部が分断されるものではない。このため、一次成形体の側片の剛性低下を抑制することができる。
また、この場合、一次成形体の二次成形体の本体部との境界部の近傍の剛性をフランジ部によって高めることができる。また、一次成形体を成形した後に、二次成形体を形成するための第2の樹脂材料を金型内に射出したときに、一次成形体のフランジ部が金型によって安定的に保持されるため、樹脂の射出圧力によって一次成形体が位置ずれするのを抑制することができる。
前記フランジ部は、前記連通溝を跨ぐように当該連通溝の相互に対向する側壁に連設されるようにしても良い。
この場合、二次成形体の成形時に第2の樹脂材料の流路となる一次成形体の連通溝がフランジ部によって補強される。このため、二次成形体の成形時に、一次成形体の連通溝部分が変形するのを抑制することができる。したがって、この構成を採用した場合には、複合樹脂成形品の製品品質を安定させることができる。
前記連通溝のうち、前記フランジ部の溝跨ぎ部(例えば、実施形態の溝跨ぎ部24a)を横断する領域には、前記側片の厚み方向の他側に連通する貫通部(例えば、実施形態の貫通部50)が形成されるようにしても良い。
この場合、フランジ部の溝跨ぎ部を横断する領域にアンダーカット部が形成されないため、スライド型を用いることなく一次成形体を成形することが可能になる。したがって、この構成を採用した場合には、成形用の金型の簡素化を図ることができる。
前記第2の樹脂材料は、前記第1の樹脂材料よりも軟質の樹脂材料によって形成されるようにしても良い。
この場合、一次成形体を硬質の第1の樹脂材料によって形成した後に、一次成形体の側片の連通溝を通して軟質の第2の樹脂材料を二次成形体の本体部の成形部に安定して充填することができる。したがって、この構成採用した場合には、複合樹脂成形品の製品品質を安定させることができる。
前記二次成形体の板状の本体部は、外部からの荷重入力方向に沿うように延在するようにしても良い。
この場合、二次成形体の板状の本体部に外部から荷重が入力されると、軟質の二次成形体が容易に撓み変形し、入力衝撃を緩和することが可能になる。
本発明によれば、一次成形体の側片の一部を分断することなく、二次成形体を成形するための射出ゲートを一次成形体の連通溝の外側の端部に設定することが可能になるため、一次成形体の側片の剛性低下を抑制しつつ、良好な外観品質を得ることができる。
本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの斜視図である。 本発明の一実施形態の第1ガーニッシュの斜視図である。 本発明の一実施形態のカウルトップガーニッシュの図1のIII−III断面に対応する断面図である。 本発明の一実施形態の第1ガーニッシュの図2のIV−IV線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態の第1ガーニッシュを製造する成形金型の模式的な下面図である。 本発明の一実施形態の成形金型の図5のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態の成形金型の図5のVII−VII線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態の成形金型の図5のVIII−VIII線に沿う断面図である。 本発明の他の実施形態の成形金型の基本実施形態の図7に対応する断面図である。 本発明の他の実施形態の成形金型の基本実施形態の図8に対応する断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態のカウルトップガーニッシュ10を車両の前側左斜め上方から見た図であり、図2は、カウルトップガーニッシュ10の構成部材である第1ガーニッシュ11を車両の前側上方から見た図である。また、図3は、図1のIII−III断面に対応する断面を示す図であり、図4は、図2のIV−IV線に沿う断面を示す図である。なお、図面の適所には、車両の前方を指す矢印FRと、車両の上方を指す矢印UPと、車両の左側方を示す矢印LHが記されている。
図3に示すように、車両のエンジンルーム1の後部上方には、車幅方向に沿って延出するカウル部2が設置されている。カウル部2は、フロントウインドシールドガラス3の前縁部下方に配置される金属製のカウルトップパネル4と、カウルトップパネル4の前部下方に配置される金属製のボディパネル5とが結合されて形成されている。カウル部2は、カウルトップパネル4とボディパネル5が相互に結合されることにより、上方に開口した樋状に形成されている。
カウル部2には、車室内に外気を導入する図示しない空調装置の空気取入部が接続されているとともに、図示しないワイパー装置の駆動用モータ等が配置されている。
また、カウルトップパネル4の後縁部には、後上方に傾斜した後縁フランジ4rが延設され、その後縁フランジ4rの上部に金属製の別体のパネル材8が接続されている。パネル材8の上面には、液密に密着可能なゴム質の接着剤によって、フロントウインドシールドガラス3の前縁部が固定されている。
また、エンジンルーム1の上方には、エンジンルーム1の上方を開閉可能に覆うボンネットフード6が配置されている。ボンネットフード6は、エンジンルーム1が閉じられた状態で上方を向くフードアウタ部6aと、フードアウタ部6aの下面との間で略閉断面を形成するフードインナ部6bと、を有している。
カウル部2の上部には、ボンネットフード6の後縁部とフロントウインドシールドガラス3の下縁部の間を塞ぐように、主に樹脂から成るカウルトップガーニッシュ10が取り付けられている。カウルトップガーニッシュ10は、カウル部2に沿って車幅方向を長手方向とする長尺な略板状に形成されている。カウルトップガーニッシュ10は、ボンネットフード6が閉じられた状態で、ボンネットフード6とフロントウインドシールドガラス3の前端部との間の領域の見栄えを良好にする。
カウルトップガーニッシュ10の車幅方向の中央領域は、図3に示すように、車体前後方向の断面が上方に凸の略ハット型の断面形状に形成されている。具体的には、カウルトップガーニッシュ10の中央領域は、上方向に向かって隆起する凸断面部14aと、凸断面部14aの前部に延設された前フランジ14fと、凸断面部14aの後部に延設された後フランジ14rと、を有している。凸断面部14aの前端部には、シール支持フランジ16が上方に向かって突設されている。シール支持フランジ16には、ボンネットフード6が閉じられたときに、ボンネットフード6の下面との間をシールする中空断面のシール部材17が取り付けられている。
カウルトップガーニッシュ10の前フランジ14fは、ボディパネル5の前縁部に設けられた前フランジ19fの上面に重ねられ、カウルトップガーニッシュ10の前フランジ14fに一体に形成された図示しないフックによってボディパネル5の前フランジ19fに脱着可能に係止されている。なお、カウルトップガーニッシュ10の前フランジ14fとボディパネル5の前フランジ19fの間には、エンジンルーム1からの熱気や臭気を遮断するためのシール部材20が介装されている。
また、カウルトップガーニッシュ10の後フランジ14rは、フロントウインドシールドガラス3の前縁部の上面に重ねられ、その状態で図示しない係止クリップを介してパネル材8に係止固定されている。
ここで、カウルトップガーニッシュ10の車幅方向の中央領域は、シール支持フランジ16を境として車両前方側の第1ガーニッシュ11と、車両後方側の第2ガーニッシュ12と、から構成されている。第1ガーニッシュ11は、第1の樹脂材料R1から成る板状の一次成形体21と、第1の樹脂材料R1よりも軟質の第2の樹脂材料R2(弾性を有するゴム質の樹脂材料)から成る二次成形体22とが二色成形によって一体化されて構成されている。第1ガーニッシュ11と第2ガーニッシュ12とはそれぞれフランジ半体11f,12fを有し、これらのフランジ半体11f,12fが厚み方向で重ね合わされ、接着等によって相互に接合されている。シール支持フランジ16は、フランジ半体11f,12fが接合されて構成されている。
本実施形態では、第1ガーニッシュ11が複合樹脂成形品を構成している。
第1ガーニッシュ11は、カウルトップガーニッシュ10の凸断面部14aの前壁を形成する前壁部11aと、前壁部11aの上端から斜め前方に傾斜した後に上方に延出する上記のフランジ半体11fと、前壁部11aの下端から前方に延出する下壁部11bと、下壁部11bの端部から下方に略直角に屈曲した屈曲壁部11cと、を主に備えている。なお、下壁部11bは、カウルトップガーニッシュ10の前フランジ14fを構成している。
フランジ半体11fは、より詳細には、図4に示すように、前壁部11aの上端部から前部斜め上方に延出する傾斜壁11f−1と、傾斜壁11f−1の上端部から上方に屈曲して延出する上方延出壁11f−2と、を有している。
本実施形態の第1ガーニッシュ11は、前壁部11aと傾斜壁11f−1の車幅方向の中央領域が軟質な第2の樹脂材料R2によって形成されている。前壁部11aと傾斜壁11f−1の第2の樹脂材料R2によって形成される部分は、二次成形体22の本体部22aを構成している。二次成形体22の本体部22aを除く第1ガーニッシュ11の残余の大半の部分は、硬質な第1の樹脂材料R1によって形成されている。ただし、上方延出壁11f−2の車幅方向の中央領域の一部には、軟質な第2の樹脂材料R2から成る帯状の横断部22bが配置されている。横断部22bは、上方延出壁11f−2の全体の約半分の厚みに形成され、一端が二次成形体22の本体部22aに接続されるとともに他端が上方延出壁11f−2の外側(上方)に臨んでいる。
本実施形態では、二次成形体22は、本体部22aと横断部22bによって構成され、第1ガーニッシュ11の残余の部分は一次成形体21とされている。また、本実施形態の場合、第1ガーニッシュ11の上方延出壁11f−2のうちの横断部22bを除く領域は、二次成形体22の本体部22aに隣接する側片を構成している。
第1ガーニッシュ11の上方延出壁11f−2の車幅方向の中央領域の一部には、前記横断部22bが受容される連通溝23が形成されている。連通溝23は、上方延出壁11f−2の板厚方向の一側(車両前方側)に設けられ、上方延出壁11f−2の下端部から上端部まで延びている。連通溝23には、二次成形体22の成形時に第2の樹脂材料R2が充填される。これにより、連通溝23内に上記の横断部22bが形成される。なお、連通溝23は、後に詳述するように、二次成形体22の成形時に二次成形体22の本体部22aに第2の樹脂材料R2を充填するための通路を兼ねる。
また、第1ガーニッシュ11の上方延出壁11f−2のうちの傾斜壁11f−1との境界部の近傍には突出幅の比較的に狭いフランジ部24が前方に向かって突設されている。フランジ部24は、上方延出壁11f−2の前面側において車幅方向に沿って連続して形成されている。フランジ部24は、硬質の第1の樹脂材料R1によって形成されており、連通溝23を車幅方向で跨ぐように連通溝23の相互に対向する側壁の開口側の端部に連設されている。以下、フランジ部24の連通溝23に臨む領域を溝跨ぎ部24aと呼ぶ。
なお、フランジ部24は、一次成形体21の一部を構成し、二次成形体22の本体部22aとの境界部の近傍にその境界部に沿うように設けられている。
また、第1ガーニッシュ11の上方延出壁11f−2の上端部には、車両後方側に向かって屈曲した延出幅の狭い屈曲片25が突設されている。この屈曲片25は、軟質な第2の樹脂材料R2から成る横断部22bの上端にも一体に形成されている。この屈曲片25には、第1ガーニッシュ11と第2ガーニッシュ12がフランジ半体11f,12fを突き合わせて結合されるときに、第2ガーニッシュ12のフランジ半体12fの端面が突き当てられる。
なお、図4中の符号26は、前壁部11aの下端近傍の一次成形体21部分に突設された位置ずれ防止用の突条である。この突条26は、後に詳述するように一次成形体21が金型内にセットされるときに金型に係止される。
第1ガーニッシュ11の傾斜壁11f−1と前壁部11aの一部は、軟質な第2の樹脂材料R2から成る二次成形体22によって構成されて二次成形体22の本体部22aとされている。そして、この二次成形体22の本体部22aは、カウルトップガーニッシュ10が車体に取り付けられた状態で略上下方向を向いて延在する。このため、ボンネットフード6の上面に外部から下方に向かう荷重が入力されると、その荷重は、二次成形体22の本体部22aに、当該本体部22aの延在方向に沿って入力される。したがって、このとき軟質な二次成形体22によって構成されている部分は、荷重を受けて柔軟に屈曲変形する。
次に、複合樹脂成形品である第1ガーニッシュ11の製造方法について説明する。
図5は、一次成形体21を成形する一次金型30と、二次成形体22を成形する二次金型31を下方から見た図である。図6,図7は、一次金型30がコア型32に型締めされて一次キャビティ33内に第1の樹脂材料R1が射出されたときの、図5のVI−VI断面に対応する金型断面と、図5のVII−VII断面に対応する金型断面をそれぞれ示す図である。また、図8は、二次金型31がコア型32に型締めされて二次キャビティ34内に第2の樹脂材料R2が射出されたときの、図5のVIII−VIII断面に対応する金型断面を示す図である。
コア型32は、同形状のものが図示しない回転テーブル上に一対設けられ、各コア型32の上方に一次金型30と二次金型31が対向して配置されている。コア型32は図示しない昇降機構によって昇降し、対向する一次金型30と二次金型31に対する型締めと型開きを行う。なお、本実施形態の場合、コア型32では、第1ガーニッシュ11(複合樹脂成形品)の車両後方を向く側の面が形成される。
実際に第1ガーニッシュ11(複合樹脂成形品)を製造する場合には、コア型32と一次金型30で一次成形体21を形成した後に、コア型32を型開きし、コア型32に一次成形体21が残った状態のまま回転テーブルを180度回転させる。これにより、一次成形体21が残ったコア型32の上方に二次金型31が位置される。この状態でコア型32を二次金型31に対して型締めして、コア型32(一次成形体21も含む)と二次金型31で二次成形体22を成形する。この後、コア型32が型開きされ、成形された第1ガーニッシュ11(複合樹脂成形品)がコア型32から取り出される。また、この間一次金型30に対してコア型32が型締めされ、次の一次成形体21が成形される。
ここで、一次金型30には、図5,図6に示すように、第1の樹脂材料R1を一次キャビティ33に射出するための一次射出ゲート35が設けられ、二次金型31には、図5,図8に示すように、第2の樹脂材料R2を二次キャビティ34に射出するための二次射出ゲート36が設けられる。一次射出ゲート35は、第1ガーニッシュ11(複合樹脂成形品)の下方の屈曲壁部11cの下端面に連通する位置に設けられている。また、二次射出ゲート36は、第1ガーニッシュ11(複合樹脂成形品)の上方の横断部22bの上端面(屈曲片25の上面)に連通する位置に設けられている。
コア型32が一次金型30に型締めされ、その状態で一次射出ゲート35から第1の樹脂材料R1が射出されると、第1の樹脂材料R1が一次キャビティ33内に行き渡り、一次成形体21が形成される。このとき、一次成形体21の中央領域に後に二次成形体22の本体部22aが配置される開口部が形成されるとともに、上方延出壁11f−2の前面側に連通溝23が形成される。
連通溝23の一端側は、フランジ部24の溝跨ぎ部24aと対向する位置まで延出している。つまり、フランジ部24の溝跨ぎ部24aと対向する部位にはアンダーカット部が形成されている。このため、本実施形態の一次金型30は、図7に示すように、主要部である金型本体30Aと、アッダーカット部を成形するためのスライド型30Bと、を備えている。
この後、コア型32が二次金型31に型締めされ、その状態で二次射出ゲート36から第2の樹脂材料R2が射出されると、第2の樹脂材料R2が一次成形体21の連通溝23を通って一次成形体21の内側領域に流れ込み、二次成形体22の本体部22aが形成される。また、連通溝23で凝固した第2の樹脂材料R2は横断部22bを形成する。
なお、二次金型31から取り出された成形品からは、一次射出ゲート35による造形部と二次射出ゲート36による造形部がそれぞれ切除される。
以上のように、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)は、二次成形体22を成形するための二次射出ゲート36を一次成形体21の連通溝23の外側の端部に設定することができる。このため、二次射出ゲート36のゲート痕は、外部から見えにくい横断部22bの外側の端部のみに現れることになる。そして、連通溝23は、一次成形体21の上方延出壁11f−2(側片)を完全に分断するものでないため、一次成形体21の剛性の低下を抑制することができる。なお、本実施形態の場合、第1ガーニッシュ11の肉薄の端面以外のほぼ全域が製品意匠面とされている。
したがって、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)を採用した場合には、一次成形体21の上方延出壁11f−2(側片)の剛性低下を抑制しつつ、良好な外観品質を得ることができる。また、一般部の肉厚よりも厚くする必要も無くなるため、設計自由度の向上、及び、省スペース化を図ることができる。
特に、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)では、二次成形体22を成形する第2の樹脂材料R2が、一次成形体21を成形する第1の樹脂材料R1よりも軟質の樹脂材料によって形成されている。このため、一次成形体21を硬質の第1の樹脂材料R1によって形成した後に、一次成形体21の剛性の高い連通溝23を通して軟質の第2の樹脂材料R2を二次成形体22の本体部22aの成形部に安定して充填することができる。したがって、複合樹脂成形品の製品品質が安定する。
また、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)は、一次成形体21のうちの、二次成形体22の本体部22aとの境界部の近傍に、その境界部に沿うフランジ部24が一体に形成されている。このため、一次成形体21の二次成形体22の本体部22aとの境界部の近傍の剛性をフランジ部24によって高めることができる。
さらに、フランジ部24は、一次成形体を二次金型31内にセットする際に、二次金型31に安定して保持されることになる。このため、第2の樹脂材料R2の射出圧力によって一次成形体21が位置ずれするのを抑制することができる。
なお、一次成形体21に形成される突条26は、コア型32に対する一次成形体21の位置ずれを抑制する。
さらに、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)は、フランジ部24が、連通溝23を跨ぐように連通溝23の相互に対向する側壁に架設されている。このため、二次成形体22の成形時に、第2の樹脂材料R2の流路となる連通溝23をフランジ部24によって補強することができる。したがって、この構成を採用した場合には、二次成形体22の成形時に、一次成形体21の連通溝23部分が変形するのを抑制して、製品品質を安定させることができる。
また、本実施形態の複合樹脂成形体(第1ガーニッシュ11)は、軟質の第2の樹脂材料R2によって形成される二次成形体22の板状の本体部22aが、外部からの荷重入力方向(上下方向)に沿うように延在している。このため、ボンネットフード6に上方から入力された荷重による衝撃を二次成形体22の板状の本体部22aによって効果的に緩和することができる。
つづいて、図9,図10に示す他の実施形態について説明する。
図9は、上記の実施形態の図7に対応する断面図であり、図10は、上記の実施形態の図8に対応する断面図である。
他の実施形態の複合樹脂成形体は、基本的な構成は上記の実施形態とほぼ同様である。このため、上記の実施形態と共通部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
他の実施形態の複合樹脂成形体は、一次成形体121に形成される連通溝23のうちの、フランジ部24の溝跨ぎ部24aを横断する領域に、上方延出壁11f−2の厚み方向の他側(連通溝23の開口する側と逆側)に連通する貫通部50が設けられている点のみが上記の構成と異なっている。即ち、上記の実施形態の場合、連通溝23のうちの、フランジ部24の溝跨ぎ部24aを横断する領域には連通溝23の底壁が設けられていたが、他の実施形態ではその底壁が貫通部50によって除去されている。
他の実施形態の複合樹脂成形体の場合、上記の構成により、フランジ部24の溝跨ぎ部24aを横断する領域にアンダーカット部が形成されない。このため、上記の実施形態のようにスライド型を用いることなく一次成形体を成形することができる。ただし、コア型32には、一次成形体121に貫通部50を形成するための凸部51を形成する。また、上記の実施形態においては、共通のコア型32を用いて一次成形体21と二次成形体22を成形していたが、他の実施形態では、コア型32と一次金型30で一次成形体121を形成した後に、凸部51の無い別のコア型132と二次金型31で二次成形体22を形成する。
したがって、他の実施形態の複合樹脂成形体を採用した場合には、一次金型30の構造を簡素化することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、複合樹脂成形体は、カウルトップガーニッシュ10の第1ガーニッシュ11に限るものでなく、車両等に搭載される他の樹脂成形品であっても良い。また、上記の実施形態では、上下に型開きされる金型が用いられているが、金型は左右に型開きされるものであっても良い。
11…第1ガーニッシュ(複合樹脂成形品)
11f−1…傾斜壁
11f−2…上方延出壁(側片)
21,121…一次成形体
22…二次成形体
22a…本体部
22b…横断部
23…連通溝
24…フランジ部
24a…溝跨ぎ部
50…貫通部
R1…第1の樹脂材料
R2…第2の樹脂材料

Claims (5)

  1. 第1の樹脂材料から成る板状の一次成形体と、第2の樹脂材料から成る板状の二次成形体とが一体化されて成り、
    前記一次成形体と前記二次成形体がいずれも製品意匠面を構成する複合樹脂成形品において、
    前記一次成形体は、前記二次成形体の本体部に隣接する側片を有し、
    前記側片は、前記二次成形体の本体部に隣接する一側部と、当該一側部と逆側の他側部とを連通する連通溝を板厚方向の一側に有し、
    前記二次成形体は、前記本体部と、前記連通溝に充填されて一端が前記本体部に接続されるとともに他端が前記側片の前記他側部の外側に臨む横断部と、を有し
    前記一次成形体は、前記二次成形体の本体部との境界部の近傍に、当該境界部に沿うフランジ部を有していることを特徴とする複合樹脂成形品。
  2. 前記フランジ部は、前記連通溝を跨ぐように当該連通溝の相互に対向する側壁に連設されていることを特徴とする請求項に記載の複合樹脂成形品。
  3. 前記連通溝のうち、前記フランジ部の溝跨ぎ部を横断する領域には、前記側片の厚み方向の他側に連通する貫通部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の複合樹脂成形品。
  4. 前記第2の樹脂材料は、前記第1の樹脂材料よりも軟質の樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合樹脂成形品。
  5. 前記二次成形体の板状の本体部は、外部からの荷重入力方向に沿うように延在していることを特徴とする請求項に記載の複合樹脂成形品。
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