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JP6929319B2 - 建物のリフォーム提案方法及び建物のリフォーム提案システム - Google Patents
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JP6929319B2 - 建物のリフォーム提案方法及び建物のリフォーム提案システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物のリフォームを提案するための方法等に関する。
下記特許文献1は、住宅のリフォームを提案するための方法を開示している。この方法では、「人が集まる暮らし」や「ペットと過ごす暮らし」等の顧客の要望に基づいて、対象の空間のリフォームプランを提案している。
特開2018−206337号公報
近年、住宅内で生じる居住者の健康リスク(例えば、ヒートショック等)への関心が高まっている。上記の方法において、健康リスクを低減可能なリフォームプランの提案については、改善の余地があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、健康リスクを低減可能なリフォームプランを提案することができる方法及びシステムを提供することを主たる目的としている。
本発明は、建物のリフォームを提案するための方法であって、前記建物の内部環境に関連する第1情報を測定する工程と、コンピュータに、前記第1情報を入力する工程と、前記コンピュータが、前記第1情報に基づいて、前記建物の居住者に想定される健康リスクを計算する工程と、前記コンピュータが、前記健康リスクに基づいて、前記健康リスクを低減するための前記建物のリフォームプランを決定する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記第1情報が、前記建物内の居室の温度と、前記建物内の脱衣所の温度とを含み、前記健康リスクが、ヒートショックリスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記第1情報が、前記建物内の寝室の温度と、外気の温度とを含み、前記健康リスクが、就寝時中途覚醒リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記第1情報が、前記建物内の空気質に関する情報であり、前記健康リスクが、呼吸器系疾患リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記第1情報が、前記建物内の温度及び相対湿度を含み、前記健康リスクが、熱中症リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記健康リスクを計算する工程は、任意の日又は期間に測定された前記第1情報と、前記建物が存在する地域情報とに基づいて、1年を通して最も過酷な状況での前記健康リスクを計算してもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記コンピュータには、入力された前記第1情報に基づいて、前記健康リスクを計算するリスク計算部と、前記健康リスクに基づいて、前記リフォームプランを決定するプラン決定部とを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案方法において、前記コンピュータは、前記健康リスクと前記リフォームプランとが、予め関連付けて記憶されたプラン記憶部をさらに含んでもよい。
本発明は、建物のリフォームを提案するためのシステムであって、前記建物の内部環境に関連する第1情報の測定結果を入力するための入力部と、入力された前記第1情報を記憶するための第1情報記憶部と、前記第1情報に基づいて、前記建物の居住者に想定される健康リスクを計算するリスク計算部と、前記健康リスクに基づいて、前記健康リスクを低減するための前記建物のリフォームプランを決定するプラン決定部と、決定された前記リフォームプランを出力する出力部とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記第1情報が、前記建物内の居室の温度と、前記建物内の脱衣所の温度とを含み、前記健康リスクが、ヒートショックリスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記第1情報が、前記建物内の寝室の温度と、外気の温度とを含み、前記健康リスクが、就寝時中途覚醒リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記第1情報が、前記建物内の空気質に関する情報であり、前記健康リスクが、呼吸器系疾患リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記第1情報が、前記建物内の温度及び相対湿度を含み、前記健康リスクが、熱中症リスクを含んでもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記リスク計算部は、任意の日又は期間に測定された前記第1情報と、前記建物が存在する地域情報とに基づいて、1年を通して最も過酷な状況での前記健康リスクを計算してもよい。
本発明に係る前記建物のリフォーム提案システムにおいて、前記健康リスクと前記リフォームプランとが、予め関連付けて記憶されたプラン記憶部をさらに含んでもよい。
本発明の建物のリフォーム提案方法は、建物の居住者に想定される健康リスクの計算に、建物の内部環境に関連する第1情報の測定結果が用いられる。このため、本発明の前記提案方法は、前記健康リスクを高い精度で計算することができる。
本発明の前記提案方法は、前記健康リスクに基づいて、前記建物のリフォームプランが決定される。したがって、本発明の前記提案方法は、前記健康リスクを低減可能なリフォームプランを提案することができる。
リフォーム対象の建物の一例を概念的に示す断面図である 建物のリフォーム提案システムの構成の一例を示すブロック図である。 建物のリフォーム提案方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1計算工程の処理手順の一例を説明するフローチャートである。 脱衣所の温度を予測するための式を説明するためのグラフである。 脱衣所の温度と、外気の温度との関係を示すグラフである。 第2計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第3計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第4計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 健康リスクとリフォームプランとの関連付けの一例を示す図である。 出力工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 リフォームプラン及び健康リスクの判定結果の出力結果の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態の建物のリフォーム提案方法(以下、単に「提案方法」ということがある。)では、建物のリフォームが提案される。リフォームの提案は、例えば、建物のリフォーム会社の営業マン等が、建物の居住者等である顧客に対して行われる。本実施形態の提案方法では、建物のリフォーム提案システム(以下、単に「提案システム」ということがある。)が用いられる。
図1は、リフォーム対象の建物2の一例を概念的に示す断面図である。建物2は、例えば、住宅やビル等である場合が例示される。建物2の内部には、複数の空間3が設けられている。空間3は、居室空間4と非居室空間5とに区分される。
居室空間4は、例えば、居室(リビングルーム)4a及び寝室4bを含んでいる。本実施形態の居室空間4(居室4a及び寝室4b)には、空調(暖房及び冷房)が可能な空気調和機6がそれぞれ設けられているが、例えば、全館空調システム等によって空調されてもよい。一方、非居室空間5は、例えば、浴室5a、脱衣所(洗面所)5b、及び、トイレ(図示省略)等を含んでいる。
図2は、建物のリフォーム提案システムの構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の提案システム15は、コンピュータ16の中に組み込まれる態様が例示される。
本実施形態のコンピュータ16は、入力デバイスとしての入力部17、出力デバイスとしての出力部18、及び、演算処理装置19を有している。コンピュータ16としては、例えば、パーソナルコンピュータや、携帯情報端末(タブレット型等)等を採用することができる。
入力部17は、例えば、キーボード、マウス、又は、タッチパネル等が用いられる。出力部18は、例えば、ディスプレイ装置又はプリンタ等が用いられる。演算処理装置19は、各種の演算を行う演算部(CPU)21、データやプログラム等が記憶される記憶部22、及び、作業用メモリ23が含まれている。
記憶部22は、例えば、磁気ディスク、光ディスク又はSSD等からなる不揮発性の情報記憶装置である。記憶部22には、データ部24及びプログラム部25を含んで構成されている。
データ部24は、建物のリフォームの提案に必要な情報を記憶するためのものである。本実施形態のデータ部24は、第1情報記憶部24a、リスク記憶部24b、プラン記憶部24c及び地域情報記憶部24dを含んでいる。地域情報記憶部24dには、建物2が存在する地域に関する情報(以下、単に「地域情報」ということがある。)が含まれる。本実施形態の地域情報は、主に外気条件を評価軸として、全国の市町村を8つの地域(1〜8の地域区分)に分けた区分である場合が例示されるが、このような態様に限定されない。
プログラム部25は、演算部21に、本実施形態の提案方法を実行させるためのプログラムである。本実施形態のプログラム部25には、リスク計算部25a及びプラン決定部25bを含んでいる。
本実施形態の提案システム15(コンピュータ16)は、一つのコンピュータの中に組み込まれる態様が例示されたが、このような態様に限定されない。提案システム15は、例えば、図2に示した入力部17及び出力部18を有するクライアント(端末)と、演算処理装置19を有するサーバとを接続したクライアント・サーバシステムや、クライアントとサーバとをインターネットを介して接続したクラウドコンピューティング等によって構成されてもよい。
次に、本実施形態の提案方法(提案システム15)について説明する。本実施形態の提案方法では、建物2(図1に示す)の居住者に想定される健康リスクを計算して、健康リスクを低減するためのリフォームプランが決定される。健康リスクの一例としては、ヒートショックリスク、就寝時中途覚醒リスク(以下、単に「中途覚醒リスク」ということがある。)、呼吸器系疾患リスク、及び、熱中症リスク等が挙げられるが、これらの健康リスクに限定されるわけではない。
ヒートショックリスクは、例えば、図1に示されるように、居室4aと、居室4aよりも温度の低い脱衣所5bとの温度差に起因した血圧上昇等によって生じる。一方、中途覚醒リスクは、寝室4bの温度低下に起因して生じる。
ヒートショックリスク及び中途覚醒リスクへの影響は、建物2が存在する地域において、1年で最も寒い日(以下、単に「最寒日」ということがある。)に、最も大きくなると考えられる。ヒートショックリスクを防ぐためには、例えば、温度が相対的に低い脱衣所5bの温度を高めること、及び、居室4aと脱衣所5bとの温度差を小さくすることが有効である。一方、中途覚醒リスクを防ぐためには、例えば、寝室4bの温度を高めることが有効である。
呼吸器系疾患リスクは、建物2内の空気質の悪化に起因して生じる。空気質の悪化とは、例えば、建物の室内に浸入する粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等)、花粉及び埃等)の濃度が多くなることである。呼吸器系疾患リスクへの影響は、建物2が存在する地域において、1年で最も空気質が悪化する日(即ち、粉塵の濃度が1年で最も高くなる最濃日)に、最も大きくなると考えられる。このような呼吸器系疾患リスクを防ぐには、粉塵を除去することが有効である。
熱中症リスクは、建物内の居室空間4及び非居室空間5での温度上昇に起因して生じる。熱中症リスクへの影響は、建物2が存在する地域において、1年で最も暑い日(以下、単に「最暑日」ということがある。)に、最も大きくなると考えられる。このような熱中症リスクを防ぐには、居室空間4及び非居室空間5の温度が高くなるのを防ぎつつ、窓等から室内に差し込む太陽光の量を調節することが有効である。
これらの健康リスクのうち、提案方法で計算される健康リスクには、ヒートショックリスク、中途覚醒リスク、呼吸器系疾患リスク及び熱中症リスクの少なくとも一つが含まれるのが望ましい。本実施形態では、これらの全ての健康リスクが計算される。図3は、建物のリフォーム提案方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の提案方法では、先ず、建物2(図1に示す)の内部環境に関連する第1情報(以下、単に「第1情報」ということがある。)が測定される(工程S1)。
第1情報については、適宜選択することができる。計算される健康リスクとしてヒートショックリスクが含まれる場合、第1情報には、図1に示した建物2内の居室4aの温度と、建物内の脱衣所5bの温度とが含まれる。一方、健康リスクとして中途覚醒リスクが含まれる場合、第1情報には、建物2内の寝室4bの温度が含まれる。
健康リスクとして呼吸器系疾患リスクが含まれる場合、第1情報には、建物2内の空気質に関する情報が含まれる。空気質に関する情報としては、例えば、微小粒子状物質(PM2.5等)の濃度や、花粉の濃度等適宜選択することができる。本実施形態では、微小粒子状物質の濃度が選択される。
健康リスクとして熱中症リスクが含まれる場合、第1情報には、建物2内の温度及び相対湿度が含まれる。熱中症リスクとして、日中の熱中症リスクの場合には、第1情報として、居室4aの温度及び湿度が含まれる。一方、夜間の熱中症リスクの場合には、第1情報として、寝室4bの温度及び湿度が含まれる。
居室4aの温度及び寝室4bの温度は、外気の温度に影響されると考えられる。さらに、建物2内の空気質は、外気の空気質に影響されると考えられる。このため、本実施形態の工程S1では、第1情報とともに、外気の温度及び空気質に関する情報も測定されるのが望ましい。
建物2内の温度、相対湿度及び空気質に関する情報の測定には、第1測定装置13が用いられる。本実施形態の第1測定装置13は、図示しない温度センサー、湿度センサー及び粉塵センサーを含んで構成されている。本実施形態の粉塵センサーでは、微小粒子状物質(PM2.5等)の濃度が測定される。第1測定装置13は、建物2内に適宜設置することができる。第1測定装置13は、居室4a、寝室4b及び脱衣所5bにそれぞれ設置されるのが望ましい。なお、第1測定装置13は、空気調和機6の空調された空気や太陽光の影響を避けるために、空調された空気や太陽光が直接当たらない場所に設置されるのが望ましい。
外気の温度及び空気質に関する情報の測定は、第2測定装置14が用いられる。第2測定装置14は、温度センサー及び粉塵センサーを含んで構成されている。本実施形態の第2測定装置14には、第1測定装置13と同一仕様のものを採用することができる。第2測定装置14は、屋外8に適宜設置することができる。本実施形態の第2測定装置14は、例えば、雨や雪等の影響を避けるために、建物2の玄関の庇の下や、軒下等に設置されるのが望ましい。
本実施形態の工程S1では、任意の日又は期間に、第1情報が測定される。任意の期間については、例えば、温度や空気質の変動を考慮して、例えば、3〜10日程度(本例では、少なくとも5日)に設定されるのが望ましい。
本実施形態の任意の日又は期間には、健康リスクが1年を通して最も過酷な状況(以下、単に「最も過酷な状況」ということがある。)となる日(例えば、ヒートショックリスク及び中途覚醒リスクへの影響が大きい最寒日、呼吸器系疾患リスクへの影響が大きい最濃日、並びに、熱中症リスクへの影響が大きい最暑日)が含まれなくてもよい。これは、後述の計算工程S3において、任意の日又は期間での測定結果に基づいて、最寒日でのヒートショックリスク及び中途覚醒リスク、最濃日での呼吸器系疾患リスク、並びに、最暑日での熱中症リスクを計算可能だからである。これにより、工程S1では、健康リスクが最も過酷な状況となる日(最寒日、最濃日及び最暑日)に限定されることなく、任意の日又は期間に第1情報を測定することができる。なお、任意の日又は期間に、健康リスクが最も過酷な状況となる日が含まれてもよい。
任意の日又は期間は、適宜設定することができる。なお、第1情報が測定される任意の日又は期間から、健康リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日、最濃日及び最暑日)までの間の期間が長いと、計算工程S3において、最も過酷な状況での健康リスクの計算精度が低下するおそれがある。このため、任意の日又は期間は、健康リスクが最も過酷な状況となる日の2ヶ月前から、健康リスクが最も過酷な状況となる日の2ヶ月後の間において設定されるのが望ましい。
第1情報(温度及び粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の濃度)は、予め定められた時間間隔で測定される。時間間隔については、例えば、後述の計算工程S3での健康リスクの計算精度等に応じて適宜設定することができる。
本実施形態の提案方法では、図2に示したコンピュータ16(提案システム15)に、第1情報が入力される(工程S2)。工程S2では、第1情報の測定結果が、入力部17を用いて入力されてもよいし、インターネットに接続されたサーバ(図示省略)を経由して、コンピュータ16(提案システム15)に入力されてもよい。入力された第1情報の測定結果は、第1情報記憶部24aに入力される。
次に、本実施形態の提案方法は、コンピュータ16(提案システム15)が、建物2(図1に示す)の居住者の健康リスクを計算する(計算工程S3)。計算工程S3では、工程S1で測定された第1情報に基づいて、健康リスクが計算される。本実施形態の計算工程S3では、ヒートショックリスク、中途覚醒リスク、呼吸器系疾患リスク及び熱中症リスクが計算される。さらに、本実施形態の計算工程S3では、任意の日又は期間に測定された第1情報と、建物2が存在する地域情報とに基づいて、1年を通して最も過酷な状況での健康リスクが計算される。
計算工程S3では、先ず、図2に示されるように、第1情報記憶部24aに記憶されている第1情報、地域情報記憶部24dに記憶されている建物2(図1に示す)が存在する地域情報、及び、プログラム部25のリスク計算部25aが、作業用メモリ23に入力される。そして、リスク計算部25aが、演算部21によって実行される。図4は、計算工程S3の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の計算工程S3では、先ず、ヒートショックリスクが計算される(第1計算工程S31)。図5は、第1計算工程S31の処理手順の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態の第1計算工程S31では、先ず、図1に示した脱衣所5bの平均温度が計算される(工程S41)。脱衣所5bの平均温度については、任意の日又は期間に測定された脱衣所5bの温度を用いて、適宜計算することができる。本実施形態では、任意の日又は期間に測定された脱衣所5bの温度のうち、入浴前の脱衣所5bの平均温度が計算される。入浴前の平均温度は、任意の日又は期間において、例えば、入浴開始時間(例えば、午後9時)の15〜30分前から入浴開始時間までに測定された脱衣所5bの温度の平均値が計算される。これにより、浴室5aの扉の開閉等に伴う室温上昇前(入浴前)において、脱衣所5bの温度を計算することができる。脱衣所5bの平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第1計算工程S31では、居室(リビングルーム)4aの平均温度が計算される(工程S42)。居室4aの平均温度については、任意の日又は期間に測定された居室4aの温度を用いて、適宜計算することができる。本実施形態では、任意の日又は期間に測定された居室4aの温度のうち、入浴前の居室4aの平均温度が計算される。入浴前の平均温度については、脱衣所5bの平均温度と同様に計算される。居室4aの平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第1計算工程S31では、外気の平均温度が計算される(工程S43)。外気の平均温度については、任意の日又は期間に測定された外気の温度を用いて、適宜計算することができる。任意の日又は期間に測定された外気の温度のうち、入浴前の外気の温度の平均値が計算される。入浴前の平均温度については、脱衣所5bの平均温度と同様に計算される。外気の平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第1計算工程S31では、入浴前に居室(リビングルーム)4aが暖房されるか否かが判断される(工程S44)。脱衣所5bの温度は、入浴前の居室4aの暖房の有無に影響されると考えられる。このため、第1計算工程S31では、入浴前に居室4aが暖房されるか否かに応じて、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での脱衣所5bの温度を予測している。
本実施形態において、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での脱衣所5bの温度の予測には、下記式(1)及び(2)が用いられるが、脱衣所5bの温度が予測可能であれば、特に限定されない。下記式(1)は、入浴前に居室4aが暖房される場合に用いられる。一方、下記式(2)は、入浴前に居室4aが暖房されない場合に用いられる。図6は、脱衣所5bの温度を予測するための式を説明するためのグラフである。図6では、下記式(1)を代表して示している。
T'wa=Twa−W1×(Tout−T'out) …(1)
T'wa=Twa−W2×(Tout−T'out) …(2)
ここで、
T'wa:脱衣所の予測温度
wa:脱衣所の平均温度
out:外気の平均温度
T'out:外気の予測温度
W1、W2:係数(W1<W2)
上記式(1)及び(2)において、脱衣所5bの平均温度Twaには、工程S41で計算された脱衣所5bの平均温度が設定される。外気の平均温度Toutには、工程S43で計算された外気の平均温度が設定される。
上記式(1)及び(2)において、外気の予測温度T'outは、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での入浴前の外気の温度である。外気の予測温度T'outは、適宜設定することができる。本実施形態では、建物2が存在する地域情報から特定される過去の気象データを用いて、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日での入浴前の外気の温度が特定される。本実施形態では、例えば、入浴開始時間の15〜30分前から入浴開始時間までに予測された外気の温度の平均値が、外気の予測温度T'outとして設定される。
上記式(1)及び(2)では、外気の平均温度Toutと、外気の予測温度T'outとの差(Tout−T'out)が求められる。この温度差(Tout−T'out)は、任意の日又は期間からヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日までの外気の温度の低下分を示している。
上記式(1)及び(2)の係数W1及びW2は、図6のグラフの傾きを示している。これらの係数W1及びW2は、外気の温度の低下分(温度差(Tout−T'out))に対する脱衣所5bの平均温度Twaの低下分の割合を示している。これらの係数W1又はW2が、外気の温度の低下分(Tout−T'out)にそれぞれ乗じられることで、任意の日又は期間からヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(最寒日)までの脱衣所5bの温度の低下分(即ち、Twa−T'wa)が求められる。そして、脱衣所5bの平均温度Twaから、脱衣所5bの温度低下分(即ち、Twa−T'wa)を減じることで、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日での脱衣所5bの予測温度T'waを求めることができる。
係数W1は、係数W2よりも小さく設定されている。これは、居室4aが暖房される場合に用いられる上記式(1)が、居室4aが暖房されない場合に用いられる上記式(2)に比べて、脱衣所5bの温度の低下の割合が小さいためである。
係数W1及びW2については、適宜設定することができる。本実施形態では、例えば、異なる条件で取得された脱衣所5bの温度、及び、外気の温度に基づいて、係数W1及びW2が設定される。なお、条件には、例えば、居室4aの暖房の有無、居室4aと脱衣所5bとの間の扉の開閉の有無、入浴時間、及び、建物2の断熱性能(新省エネルギー基準、又は、旧省エネルギー基準等)が含まれる。なお、「居室4aと脱衣所5bとの間の扉」は、居室4aと脱衣所5bとの間にバッファ空間(例えば廊下等)がある場合、脱衣所5bとバッファ空間との間の扉が特定される。
脱衣所5bの温度、及び、外気の温度は、各条件において、予め定められた期間の各日に取得される。予め定められた期間は、例えば、任意の日又は期間、及び、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(又は期間)の双方を含む連続した日が設定される。図7は、脱衣所5bの温度と、外気の温度との関係を示すグラフである。
図7では、複数の条件のうち、一つの条件(居室4aの暖房:有、居室4aと脱衣所との間の扉:開、建物2の断熱性能:新省エネルギー基準、入浴時間:午後9時)で取得された外気の温度、及び、脱衣所5bの温度が示されている。図7では、予め定められた期間の各日について、脱衣所5bの温度、及び、外気の温度がプロットされている。各条件の脱衣所5bの温度、及び、外気の温度は、例えば、コンピュータシミュレーションや、建物2での測定結果に基づいて取得することができる。そして、各条件において、脱衣所5bの温度、及び、外気の温度について、最小二乗法に基づく近似直線30の傾きがそれぞれ求められる。
本実施形態の係数W1には、各条件でそれぞれ求められた近似直線30の傾きのうち、居室4aが暖房される条件で求められた各近似直線30の傾きの最大値と最小値の中心値、又は、平均値が設定される。これは、居室4aの暖房が、他の条件(扉の開閉の有無、入浴時間、及び、建物2の断熱性能)に比べて、脱衣所5bの温度への影響が最も大きいためである。一方、本実施形態の係数W2には、各条件でそれぞれ求められた近似直線30の傾きのうち、居室4aが暖房されない条件で求められた各近似直線30の傾きの最大値と最小値の中心値、又は、平均値が設定される。
本実施形態において、係数W1には、0.65が設定され、係数W2には、0.81が設定される。なお、係数W1及びW2は、このような態様に限定されない。このような上記式(1)及び(2)は、提案方法が実施される前に、データ部24(図2に示す)に入力されているのが望ましい。
図5に示されるように、工程S44では、居室(リビングルーム)4aの暖房の有無に関する情報に基づいて、入浴前に居室4aが暖房されるか否かが判断される。暖房の有無に関する情報は、例えば、空気調和機6の暖房の設定や、顧客(居住者)へのヒアリング等に基づいて判断される。
工程S44において、居室4a(図1に示す)が暖房されると判断された場合(工程S44で、「Y」)、居室4aの暖房の影響を考慮して、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での脱衣所5bの温度を予測する工程S45、工程S46及び工程S47が実施される。
一方、工程S44において、居室4a(図1に示す)が暖房されていないと判断された場合(工程S44で、「N」)、居室4aの暖房の影響を無視して、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日での脱衣所5bの温度を予測する工程S48及び工程S49が実施される。
次に、工程S45では、上記式(1)に基づいて、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での脱衣所5b(図1に示す)の予測温度T'waが計算される。居室4a(図1に示す)の暖房の影響を考慮した予測温度T'waは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、工程S46では、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)について、居室4a(図1に示す)の温度と、脱衣所5b(図1に示す)の温度(予測温度T'wa)との差(以下、単に、「温度差」ということがある。)T'gapが求められる。これは、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日の脱衣所5bの予測温度T'waが高くても、居室4aの温度と脱衣所5bの温度との差が大きい場合に、ヒートショックリスクが発生しやすいと考えられるからである。
居室4a(図1に示す)の温度には、工程S42で計算された居室4aの平均温度が設定される。なお、居室4aの平均温度と暖房の設定温度との差が小さい場合には、暖房の設定温度を、居室4aの温度として設定されてもよい。一方、脱衣所の温度(予測温度T'wa)には、工程S45において、上記式(1)で求められた予測温度T'waが設定される。
本実施形態の工程S46では、居室4a(図1に示す)の温度が、脱衣所5b(図1に示す)の予測温度T'waで減じられる。これにより、工程S46、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)において、居室4aの温度と、脱衣所5bの温度(予測温度T'wa)との温度差T'gapが求められる。この温度差T'gapは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、工程S47では、居室4aの温度と脱衣所5bの温度との温度差T'gapが、予め定められた第1閾値以上であるか否かが判断される。第1閾値については、適宜設定することができる。一般に、温度差T'gapが5℃以上になると、ヒートショックが発生しやすくなると考えられている。このため、第1閾値には、4〜6℃の任意の温度(本例では、5℃)が設定されるのが望ましい。
工程S47において、温度差T'gapが、第1閾値以上であると判断された場合(工程S47において、「Y」)、ヒートショックリスクが高いと判定される(工程S50)。一方、居室4a(図1に示す)の温度と脱衣所5b(図1に示す)の温度との温度差T'gapが、第1閾値未満であると判断された場合(工程S47において、「N」)、ヒートショックリスクが低いと判定される(工程S51)。一方、計算されたヒートショックリスクは、リスク記憶部24bに記憶される。
次に、工程S48では、上記式(2)に基づいて、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での脱衣所5b(図1に示す)の予測温度T'waが計算される。居室4aの暖房の影響を無視した予測温度T'waは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、工程S49では、脱衣所5b(図1に示す)の予測温度T'waが、予め定められた第2閾値以下であるか否かが判断される。第2閾値は、脱衣所5bにおいて、ヒートショックリスクを計算するための閾値である。第2閾値については、適宜設定することができる。一般に、脱衣所5bの温度が18℃以下になると、ヒートショックが発生しやすくなると考えられている。このため、第2閾値には、17〜19℃の任意の濃度(本例では、18℃)が設定されるのが望ましい。
工程S49において、脱衣所5b(図1に示す)の予測温度が第2閾値以下である場合(工程S49で、「Y」)、ヒートショックリスクが高いと判定される(工程S52)。一方、脱衣所5bの温度が第2閾値よりも大きいと判断された場合(工程S49で、「N」)、ヒートショックリスクが低いと判定される(工程S53)。計算されたヒートショックリスクは、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶される。
このように、第1計算工程S31では、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日の脱衣所5bの温度(予測温度T'wa)や、居室4aの温度と脱衣所5bの温度との差(温度差T'gap)が用いられるため、1年を通して最も過酷な状況でのヒートショックリスクを高い精度で計算することができる。
次に、本実施形態の計算工程S3では、中途覚醒リスクが計算される(第2計算工程S32)。図8は、第2計算工程S32の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の第2計算工程S32では、先ず、図1に示した寝室4bの平均温度が計算される(工程S61)。寝室4bの平均温度については、任意の日又は期間に測定された脱衣所5bの温度を用いて、適宜計算することができる。本実施形態では、任意の日又は期間に測定された寝室4bの温度のうち、最も低くなる時間(例えば、午前5〜7時)の寝室4bの平均温度が計算される。本実施形態では、6時の寝室4bの平均温度が計算される。寝室4bの平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第2計算工程S32では、外気の平均温度が計算される(工程S62)。外気の平均温度については、任意の日又は期間に測定された外気の温度を用いて、適宜計算することができる。任意の日又は期間に測定された外気の温度のうち、最も低くなる時間の外気の温度の平均値が計算される。最も低くなる時間の平均温度については、寝室4bの平均温度と同様に計算される。外気の平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第2計算工程S32では、寝室4bが暖房(本実施形態では、寝始めのみ暖房)されるか否かが判断される(工程S63)。寝室4bの温度は、暖房の有無に影響される。このため、第2計算工程S32では、寝室4bが暖房されるか否かに応じて、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での寝室4bの温度を予測している。
中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での寝室4bの温度の予測には、下記式(3)及び(4)が用いられる。下記式(3)は、寝室4bが暖房される場合に用いられる。一方、下記式(4)は、寝室4bが暖房されない場合に用いられる。
T'bed=Tbed−W3×(Tout−T'out) …(3)
T'bed=Tbed−W4×(Tout−T'out) …(4)
ここで、
T'bed:寝室の予測温度
bed:寝室の平均温度
out:外気の平均温度
T'out:外気の予測温度
W3、W4:係数(W3<W4)
上記式(3)及び(4)において、寝室4bの平均温度Tbedには、工程S61で計算された寝室4bの平均温度が設定される。外気の平均温度Toutには、工程S62で計算された外気の平均温度が設定される。
上記式(3)及び(4)において、外気の予測温度T'outは、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(最寒日)の上記時間での外気の温度である。この外気の予測温度T'outは、第1計算工程S31と同様に、建物2が存在する地域情報から特定される過去の気象データを用いて、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(最寒日)の上記時間での外気の温度が求められる。
上記式(3)及び(4)では、外気の平均温度Toutと、外気の予測温度T'outとの差(Tout−T'out)が求められる。この温度差(Tout−T'out)は、任意の日又は期間から中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日までの外気の温度の低下分を示している。
係数W3及びW4は、上記式(3)及び(4)で表されるグラフ(図示省略)の傾きを示している。これらの係数W3及びW4は、外気の温度の低下分(温度差(Tout−T'out))に対する寝室4bの平均温度Tbedの低下分の割合を示している。これらの係数W3又はW4が、外気の温度の低下分(Tout−T'out)にそれぞれ乗じられることで、任意の日又は期間から中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日までの寝室4bの温度の低下分(即ち、Tbed−T'bed)が求められる。そして、寝室4bの平均温度Tbedから、寝室4bの温度の低下分を減じることで、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日での寝室4bの予測温度T'bedを求めることができる。
係数W3は、係数W4よりも小さく設定される。これは、寝室4bが暖房される場合に用いられる上記式(3)が、寝室4bが暖房されない場合に用いられる上記式(4)に比べて、寝室4bの温度の低下の割合が小さいためである。
係数W3及びW4については、適宜設定することができる。本実施形態では、例えば、異なる条件で取得された外気の温度、及び、寝室4bの温度に基づいて、係数W3及びW4が設定される。条件には、例えば、寝室4bの暖房(無、寝始め)、寝室の隣の部屋(以下、単に「隣室」ということがある。)4cの暖房(無、寝始め、連続)、寝室の位置(角部屋、中部屋)、及び、建物2の断熱性能(新省エネルギー基準、旧省エネルギー基準等)を含む項目をそれぞれ異ならせた複数の条件で取得された外気の温度、及び、寝室4bの温度が含まれる。なお、暖房の寝始めとは、例えば、午後10時〜午前1時の暖房を示している。
上記条件の項目において、寝室の位置(角部屋、中部屋)が含まれているのは、角部屋の寝室が、中部屋の寝室に比べて温度が低下しやすいためである。さらに、上記条件の項目において、隣室4cの暖房が含まれているのは、寝室4bの温度が、隣室4cの暖房に影響を受けるためである。
外気の温度、及び、寝室4bの温度は、各条件において、予め定められた期間の各日に取得される。予め定められた期間は、例えば、任意の日又は期間、及び、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(又は期間)の双方を含む連続した日が設定されている。各条件の寝室4bの温度、及び、外気の温度は、例えば、コンピュータシミュレーションや、実際に建物2での測定結果に基づいて取得することができる。そして、図7に示したグラフと同様に、各条件において、寝室4bの温度、及び、外気の温度についての近似直線(図示省略)の傾きがそれぞれ求められる。
本実施形態の係数W3には、各条件でそれぞれ求められた近似直線(図示省略)の傾きのうち、寝室4bが暖房される条件で求められた各近似直線(図示省略)の傾きの最大値と最小値の中心値、又は、平均値が設定される。これは、寝室4bの暖房が、他の条件(隣室の暖房、寝室の位置、及び、建物2の断熱性能)に比べて、寝室4bの温度への影響が最も大きいためである。一方、本実施形態の係数W4には、各条件でそれぞれ求められた近似直線(図示省略)の傾きのうち、寝室4bが暖房されない条件で求められた各近似直線(図示省略)の傾きの最大値と最小値の中心値、又は、平均値が設定される。
本実施形態において、係数W3には0.51が設定され、係数W4には0.57が設定される。なお、係数W3、W4は、このような態様に限定されない。このような上記式(1)、(2)は、提案方法が実施される前に、データ部24に入力されているのが望ましい。
図8に示されるように、工程S63では、寝室4b(図1に示す)の暖房の有無に関する情報に基づいて、寝室4bが暖房(本実施形態では、寝始めのみ暖房)されるか否かが判断される。暖房の有無に関する情報は、例えば、空気調和機6(図1に示す)の暖房の設定や、顧客(居住者)へのヒアリング等に基づいて判断される。
工程S63において、寝室4b(図1に示す)が暖房されると判断された場合(工程S63で、「Y」)、寝室4bの暖房の影響を考慮して、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での寝室4bの温度を予測する工程S64が実施される。この工程S64では、上記式(3)に基づいて、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日での寝室4bの予測温度T'bedが計算される。寝室4bの暖房の影響を考慮した予測温度T'bedは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
一方、工程S63において、寝室4b(図1に示す)が暖房されていないと判断された場合(工程S63で、「N」)、寝室4bの暖房の影響を無視して、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最寒日)での寝室4bの温度を予測する工程S65が実施される。この工程S65では、上記式(4)に基づいて、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日での寝室4bの予測温度T'bedが計算される。寝室4bの暖房の影響を無視した予測温度T'bedは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第2計算工程S32では、寝室4b(図1に示す)の予測温度T'bedが、予め定められた第3閾値以下であるか否かが判断される(工程S66)。第3閾値は、寝室4bにおいて、中途覚醒リスクを計算するための閾値である。第3閾値については、適宜設定することができる。一般に、寝室4bの温度が13℃以下になると、中途覚醒が発生しやすくなると考えられている。このため、第3閾値には、12〜14℃の任意の温度(本例では、13℃)が設定されるのが望ましい。
工程S66において、寝室4b(図1に示す)の予測温度が第3閾値以下であると判断された場合(工程S66で、「N」)、中途覚醒リスクが高いと判定される(工程S67)。一方、寝室4bの予測温度が第3閾値よりも大きいと判断された場合(工程S66で、「Y」)、中途覚醒リスクが低いと判定される(工程S68)。
このように、第2計算工程S32では、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日の寝室4bの温度(予測温度T'bed)に基づいて、1年を通して最も過酷な状況での中途覚醒リスクを高い精度で計算することができる。計算された中途覚醒リスクは、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の計算工程S3では、呼吸器系疾患リスクが計算される(第3計算工程S33)。図9は、第3計算工程S33の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の第3計算工程S33では、先ず、図1に示した建物2内の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の平均濃度が計算される(工程S71)。建物2内の平均濃度については、任意の日又は期間に測定された建物2内(居室4a、寝室4b及び脱衣所5b)の粉塵の濃度を用いて、適宜計算することができる。本実施形態では、任意の日又は期間に居室4a、寝室4b及び脱衣所5bで測定された粉塵の濃度の平均値が計算される。建物2内の粉塵の平均濃度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第3計算工程S33では、外気の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の平均濃度が計算される(工程S72)。外気の平均濃度については、任意の日又は期間に測定された外気の粉塵の濃度を用いて、適宜計算することができる。本実施形態では、任意の日又は期間に屋外8で測定された粉塵の濃度の平均値が計算される。外気の粉塵の平均濃度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第3計算工程S33では、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最濃日)での建物内の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の濃度が予測される(工程S73)。呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日での建物内の粉塵の濃度の予測には、下記式(5)が用いられる。
C'in=Cin×(C'out/Cout)…(5)
ここで、
C'in:建物内の予測濃度
in:建物内の平均濃度
out:外気の平均濃度
C'out:外気の予測濃度
上記式(5)において、建物内の平均濃度Cinには、工程S71で計算された建物2内の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の平均濃度が設定される。外気の平均濃度Coutには、工程S72で計算された外気の粉塵の平均濃度が設定される。外気の予測濃度C'outは、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最濃日)での外気の粉塵の濃度である。外気の予測濃度C'outは、適宜設定することができる。本実施形態では、建物2が存在する地域情報から特定される過去の測定データから、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日での外気の粉塵の濃度が特定される。
上記式(5)では、外気の予測濃度C'outと、外気の平均濃度Coutとの比(C'out/Cout)が求められる。この比(C'out/Cout)は、任意の日又は期間から呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日までの粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の濃度の増加率を示している。この粉塵の増加率(C'out/Cout)に、建物2内の平均濃度Cinが乗じられることにより、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日での建物2内の予測濃度C'inを求めることができる。予測濃度C'inは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第3計算工程S33では、建物2内の予測濃度C'inが、予め定められた第4閾値以上であるか否かが判断される(工程S74)。第4閾値は、呼吸器系疾患リスクを計算するための閾値である。第4閾値については、適宜設定することができる。一般に、建物2内の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の濃度が25μg/m3以上になると、呼吸器系疾患が発生しやすくなると考えられている。このため、第4閾値には、22〜27μg/m3の任意の濃度(本例では、25μg/m3)が設定されるのが望ましい。
工程S74において、建物内の予測濃度C'inが第4閾値以上であると判断された場合(工程S74において、「Y」)、呼吸器系疾患リスクが高いと判定される(工程S75)。一方、建物内の予測濃度C'inが第4閾値未満であると判断された場合(工程S74で、「N」)、呼吸器系疾患リスクが低いと判定される(工程S76)。
このように、第3計算工程S33では、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日(1年で最も空気質が悪化する日)での建物2内の粉塵(例えば、微小粒子状物質(PM2.5等))の濃度(予測濃度C'in)に基づいて、1年を通して最も過酷な状況での呼吸器系疾患リスクを高い精度で計算することができる。計算された呼吸器系疾患リスクは、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の計算工程S3では、熱中症リスクが計算される(第4計算工程S34)。本実施形態では、日中の熱中症リスクが計算されるが、夜間の熱中症リスクが計算されてもよいし、これらの熱中症リスクの双方が計算されてもよい。なお、居住者が日中に在宅しない場合には、日中の熱中症リスクの計算を省略してもよい。図10は、第4計算工程S34の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の第4計算工程S34では、先ず、任意の日又は期間において、図1に示した建物2内の暑さ指数(WBGT)の平均値(以下、単に「平均暑さ指数」ということがある。)が計算される(工程S81)。暑さ指数については、適宜計算することができる。本実施形態では、文献(日本生気象学会、「日常生活における熱中症予防指針Ver.3確定版」、[online]、[平成31年2月22日検索]、インターネット<URL:http://seikishou.jp/pdf/news/shishin.pdf>)に基づいて、任意の日又は期間に測定された居室4aの温度及び湿度を用いることで、居室4aの暑さ指数が計算される。なお、夜間の熱中症リスクが計算される場合には、任意の日又は期間に測定された寝室4bの温度及び湿度を用いることで、寝室4bの暑さ指数を計算することができる。
本実施形態の平均暑さ指数は、任意の日又は期間に測定された居室4aの温度及び湿度のうち、任意の時間帯の居室4aの温度及び湿度を用いて計算された居室4aの暑さ指数を平均することで求められる。任意の時間帯については、居室4aが最も暑くなる時間帯(例えば、13〜15時)に設定されるのが望ましい。なお、夜間の熱中症リスクを計算する場合には、任意の日又は期間に測定された寝室4bの温度及び湿度のうち、居住者が寝室4bに入室してから起床するまでの寝室4bの温度及び湿度を用いて計算された居室4aの暑さ指数の最大値が、平均暑さ指数として用いられられてもよい。平均暑さ指数は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第4計算工程S34では、外気の平均温度が計算される(工程S82)。外気の平均温度については、任意の日又は期間に測定された外気の温度を用いて、適宜計算することができる。任意の日又は期間に測定された外気の温度のうち、居室4aが最も暑くなる時間帯(例えば、13〜15時)の外気の温度の平均値が計算される。外気の平均温度は、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第4計算工程S34では、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日での暑さ指数が予測される(工程S83)。熱中症リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最暑日)での暑さ指数の予測には、下記式(6)が用いられる。
W'in=Win×(T'out/Tout)…(6)
ここで、
W'in:建物内の予測暑さ指数
in:建物内の平均暑さ指数
out:外気の平均温度
T'out:外気の予測温度
上記式(5)において、平均暑さ指数Winには、工程S81で計算された平均暑さ指数が設定される。外気の平均温度Toutには、工程S82で計算された外気の平均温度が設定される。外気の予測温度T'outは、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最暑日)での外気の温度である。外気の予測温度T'outは、適宜設定することができる。本実施形態では、建物2が存在する地域情報から特定される過去の測定データから、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日で外気の温度が特定される。
上記式(6)では、外気の予測温度T'outと、外気の平均温度Toutとの比(T'out/Tout)が求められる。この比(T'out/Tout)は、任意の日又は期間から熱中症リスクが最も過酷な状況となる日までの外気の温度の上昇率を示している。この外気の温度の上昇率(T'out/Tout)に、平均暑さ指数Winが乗じられることにより、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日での建物(本例では、居室4a)内の予測暑さ指数W'inを求めることができる。予測暑さ指数W'inは、作業用メモリ23(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の第4計算工程S34では、建物内の予測暑さ指数W'inが予め定められた第5閾値よりも大きいか否かが判断される(工程S84)。第5閾値は、熱中症リスクを計算するための閾値である。第5閾値については、適宜設定することができる。一般に、建物2内の暑さ指数が28℃よりも大きくなると、熱中症リスクが発生しやすくなると考えられている。このため、第5閾値には、27〜29℃の任意の温度(本例では、28℃)が設定されるのが望ましい。
工程S84において、予測暑さ指数W'inが第5閾値よりも大きいと判断された場合(工程S84で、「Y」)、熱中症リスクが高いと判定される(工程S85)。一方、予測暑さ指数W'inが第5閾値以下であると判断された場合(工程S84において、「N」)、熱中症リスクが低いと判定される(工程S86)。
このように、第4計算工程S34では、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日(本例では、最暑日)での建物内の暑さ指数(予測暑さ指数W'in)に基づいて、1年を通して最も過酷な状況での熱中症リスクを高い精度で計算することができる。計算された熱中症リスクは、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶される。
次に、本実施形態の提案方法では、図2に示したコンピュータ16(提案システム15)が、計算された健康リスクに基づいて、健康リスクを低減するためのリフォームプランを決定する(決定工程S4)。本実施形態の決定工程S4では、図2に示した出力部18に、決定されたリフォームプランが出力される。
本実施形態では、図2に示したプラン記憶部24cに、健康リスクとリフォームプランとが予め関連付けて記憶されている。リフォームプランは、健康リスクに基づいて適宜設定することができる。本実施形態のリフォームプランは、第1リフォームプラン、第2リフォームプラン、第3リフォームプラン及び第4リフォームプランを含んで構成されている。図11は、健康リスクとリフォームプランとの関連付けの一例を示す図である。図11では、健康リスクに関連付けられたリフォームプランを、「○」で示している。
第1リフォームプランは、ヒートショックリスクに関連付けられている。第1リフォームプランには、図11に示されるように、断熱リフォーム、床暖房リフォーム及び暖房リフォーム(脱衣所5b)の少なくとも1つが含まれる。
断熱リフォームには、例えば、壁断熱、床断熱及び窓断熱を含んでいる。壁断熱では、例えば、図1に示した居室4aや脱衣所5bの壁面に、断熱材(図示省略)が増し張りされる。床断熱では、例えば、居室4aや脱衣所5bの床に、断熱材(図示省略)が増し張りされる。断熱材の種類や厚さ等については、従来のものを採用することができる。窓断熱では、例えば、居室4aや脱衣所5bの窓が、複層ガラスに置き換えられる。
床暖房リフォームでは、例えば、図1に示した居室4aや脱衣所5bの床9に、床暖房装置(図示省略)が敷設される。床暖房装置としては、例えば、PTCフィルム式の床暖房装置など、従来のものを採用することができる。
暖房リフォーム(脱衣所5b)では、図1に示した脱衣所5bに、暖房装置(図示省略)が設置される。暖房装置としては、例えば、脱衣所5bを暖房可能なものであれば、従来のものを適宜採用することができる。
このような第1リフォームプランでは、脱衣所5bの温度を高めつつ、居室4aの温度と脱衣所5bの温度との差を小さくすることができる。したがって、第1リフォームプランが実施されることで、ヒートショックリスクを低下させることができる。なお、第1リフォームプランは、ヒートショックリスクを低下させることができれば、上記のようなリフォームに限定されない。
第2リフォームプランは、中途覚醒リスクに関連付けられている。本実施形態の第2リフォームプランには、断熱リフォーム及び照明リフォームの少なくとも1つが含まれる。
断熱リフォームは、例えば、例えば、壁断熱、天井断熱、及び、窓断熱を含んでいる。壁断熱では、例えば、寝室4bの壁面に、断熱材(図示省略)が増し張りされる。天井断熱では、寝室4bの天井10に、断熱材が増し張りされる。断熱材の種類や厚さ等については、従来のものを採用することができる。窓断熱では、例えば、寝室4bの既存の窓が、複層ガラス(図示省略)に置き換えられる。
照明リフォームは、例えば、既存の照明装置(図示省略)を、起床時間に合わせて徐々に明るく調節することが可能な照明装置(図示省略)に置き換えられる。
このような第2リフォームプランでは、寝室4bの温度低下を防ぎつつ、寝室を起床時間に合わせて徐々に明るくすることができる。したがって、第2リフォームプランが実施されることで、中途覚醒リスクを低下させつつ、快適な目覚めを実現しうる。なお、第2リフォームプランは、中途覚醒リスクを低下させることができれば、上記のような断熱リフォーム及び照明リフォームに限定されるわけではない。
第3リフォームプランは、呼吸器系疾患リスクに関連付けられている。本実施形態の第3リフォームプランは、換気リフォーム、空調リフォーム及び調湿リフォームの少なくとも1つを含んでいる。
換気リフォームは、例えば、フィルターが内蔵された換気装置(図示省略)を増設したり、既存の換気装置(図示省略)から置き換えたりすることによって行われる。フィルターとしては、例えば、粉塵を効率よく除去可能なHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルター等を採用することができる。
空調リフォームでは、例えば、現在の空気調和機6を、カビ抑制機能が搭載された空気調和機(図示省略)に置き換えられる。調湿リフォームでは、例えば、居室4a及び寝室4bに、調湿建材(図示省略)が増設される。これらの空調リフォーム及び調湿リフォームにより、カビ等の増殖を抑えることができる。
このような第3リフォームプランでは、建物2内の空気質を向上(微小粒子状物質(PM2.5等)の濃度を低下)させつつ、カビ等の増殖を抑えることができる。したがって、第3リフォームプランが実施されることで、呼吸器系疾患リスクを低下させることができる。なお、第3リフォームプランは、呼吸器系疾患リスクを低下させることができれば、上記のような換気リフォーム、空調リフォーム及び調湿リフォームに限定されるわけではない。
第4リフォームプランは、熱中症リスクに関連付けられている。本実施形態の第4リフォームプランは、断熱リフォーム、及び、採光リフォームの少なくとも1つを含んでいる。
断熱リフォームは、例えば、天井断熱が含まれる。天井断熱については、上述のとおりである。採光リフォームでは、既存の天窓(図示省略)を、温度センサー等で開閉可能な天窓(図示省略)に置き換えたり、ブラインドシャッターを増設したりすることができる。このような採光リフォームは、室内に差し込む太陽光の量を調節することができる。
このような第4リフォームプランでは、居室4aや寝室4bの温度が高くなるのを防ぎつつ、室内に差し込む太陽光の量を調節することができる。したがって、第4リフォームプランが実施されることで、熱中症リスクを低下させることができる。なお、第4リフォームプランは、熱中症リスクを低下させることができれば、上記のような断熱リフォーム及び採光リフォームに限定されるわけではない。
本実施形態の決定工程S4では、先ず、図2に示されるように、リスク記憶部24bに記憶されている健康リスクの計算結果、プラン記憶部24cに記憶されているリフォームプラン(本例では、第1リフォームプラン〜第4リフォームプラン)、及び、プログラム部25のプラン決定部25bが、作業用メモリ23に入力される。そして、プラン決定部25bが、演算部21によって実行される。図12は、決定工程S4の処理手順の一例を示すフローチャートである。図13は、リフォームプラン及び健康リスクの判定結果の出力結果の一例を示す図である。
本実施形態の決定工程S4では、先ず、図12に示されるように、ヒートショックリスクが高いと判定されたか否かが判断される(工程S91)。工程S91では、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶されたヒートショックリスクの計算結果が用いられる。なお、ヒートショックリスクが計算されていない場合には、工程S91及び工程92が省略される。
工程S91において、ヒートショックリスクが高いと判定された場合(工程S91で、「Y」)、ヒートショックリスクを低減するためのリフォームプランとして、第1リフォームプランが決定される(工程S92)。本実施形態の工程S92では、図13に示した出力部18に、決定された第1リフォームプラン(本例では、断熱リフォーム、床暖房リフォーム及び暖房リフォーム(脱衣所5b))が出力される。本実施形態では、これらのリフォームに必要な費用(価格)も出力されている。さらに、本実施形態では、ヒートショックリスクが高いことを示す判定結果(例えば、「脱衣所の温度は、もう少し高いことが望ましいです。」)が出力される。
一方、工程S91において、ヒートショックリスクが低いと判定された場合(工程S91で、「N」)、第1リフォームプランを出力せずに、次の工程S93が実施される。なお、ヒートショックリスクが低いと判定された場合には、ヒートショックリスクが低いことを示す判定結果(例えば、「脱衣所の温度は、推奨値を満たしています。」)が出力されるのが望ましい。なお、判定結果には、例えば、脱衣所5bの温度の測定値、ヒートショックリスクが最も過酷な状況となる日での脱衣所5bの予測温度、及び、脱衣所5bの温度の推奨値等の情報が合わせて出力されてもよい。
次に、本実施形態の決定工程S4では、中途覚醒リスクが高いと判定されたか否かが判断される(工程S93)。工程S93では、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶された中途覚醒リスクの計算結果が用いられる。なお、中途覚醒リスクが計算されていない場合には、工程S93及び工程94が省略される。
工程S93において、中途覚醒リスクが高いと判定された場合(工程S93で、「Y」)、中途覚醒リスクを低減するためのリフォームプランとして、第2リフォームプランが決定される(工程S94)。本実施形態の工程S94では、図13に示した出力部18に、決定された第2リフォームプラン(本例では、断熱リフォーム及び照明リフォーム)が出力される。本実施形態では、これらのリフォームに必要な費用(価格)も出力されている。なお、断熱リフォームの費用については、第1リフォームプランの断熱リフォームの費用と、第2リフォームプランの断熱リフォームの費用との合計値が出力される。さらに、本実施形態では、中途覚醒リスクが高いことを示す判定結果(例えば、「寝室の温度は、もう少し高いことが望ましいです。」)が出力される。
一方、工程S93において、中途覚醒リスクが低いと判定された場合(工程S93で、「N」)、第2リフォームプランを出力せずに、次の工程S95が実施される。なお、中途覚醒リスクが低いと判定された場合には、中途覚醒リスクが低いことを示す判定結果(例えば、「寝室の温度は、推奨値を満たしています。」)が出力されるのが望ましい。なお、判定結果には、例えば、寝室4bの温度の測定値や、中途覚醒リスクが最も過酷な状況となる日での寝室4bの予測温度、及び、寝室4bの温度の推奨値等の情報が合わせて出力されてもよい。
次に、本実施形態の決定工程S4では、呼吸器系疾患リスクが高いと判定されたか否かが判断される(工程S95)。工程S95では、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶された呼吸器系疾患リスクの計算結果が用いられる。なお、呼吸器系疾患リスクが計算されていない場合には、工程S95及び工程96が省略される。
工程S95において、呼吸器系疾患リスクが高いと判定された場合(工程S95で、「Y」)、呼吸器系疾患リスクを低減するためのリフォームプランとして、第3リフォームプランが決定される(工程S96)。本実施形態の工程S96では、図13に示した出力部18に示されていないが、決定された第3リフォームプラン(本例では、換気リフォーム、空調リフォーム及び調湿リフォーム)や、第3リフォームプランに必要な費用(価格)も出力される。さらに、本実施形態では、呼吸器系疾患リスクが高いことを示す判定結果(例えば、「室内PM2.5濃度は、もう少し低いことが望ましいです。」)が出力される。
一方、工程S95において、呼吸器系疾患リスクが低いと判定された場合(工程S95で、「N」)、図13に示されるように、第3リフォームプランを出力せずに、次の工程S97が実施される。なお、呼吸器系疾患リスクが低いと判定された場合には、呼吸器系疾患リスクが低いことを示す判定結果(例えば、「室内PM2.5濃度は、推奨値を満たしています。」)が出力されるのが望ましい。なお、判定結果には、例えば、粉塵の濃度の測定値や、呼吸器系疾患リスクが最も過酷な状況となる日での粉塵の予測濃度、及び、粉塵の濃度の推奨値等の情報が合わせて出力されてもよい。
次に、本実施形態の決定工程S4では、熱中症リスクが高いと判定されたか否かが判断される(工程S97)。工程S97では、リスク記憶部24b(図2に示す)に記憶された熱中症リスクの計算結果が用いられる。なお、熱中症リスクが計算されていない場合には、工程S97及び工程98が省略される。
工程S97において、熱中症リスクが高いと判定された場合(工程S97で、「Y」)、熱中症リスクを低減させるためのリフォームプランとして、第4リフォームプランが決定される(工程S98)。本実施形態の工程S98では、図13に示した出力部18に、決定された第4リフォームプラン(本例では、断熱リフォーム、及び、採光リフォーム)が出力される。本実施形態では、これらのリフォームに必要な費用(価格)も出力されている。なお、断熱リフォームの費用については、第1リフォームプランの断熱リフォームの費用、第2リフォームプランの断熱リフォームの費用、及び第4リフォームプランの断熱リフォームの費用の合計値が出力されている。さらに、本実施形態では、熱中症リスクが高いことを示す判定結果(例えば、「警戒レベルに達しています。」)が出力される。
一方、工程S97において、熱中症リスクが低いと判定された場合(工程S97で、「N」)、第4リフォームプランを出力せずに、決定工程S4の一連の処理が終了する。なお、熱中症リスクが低いと判定された場合には、熱中症リスクが低いことを示す判定結果(例えば、「注意レベルです。」や「リスクが低いです。」など)が出力されるのが望ましい。なお、判定結果には、例えば、暑さ指数の計算結果や、熱中症リスクが最も過酷な状況となる日での予測暑さ指数、及び、暑さ指数の推奨値等の情報が合わせて出力されてもよい。
このように、本実施形態の提案方法では、健康リスクに基づいて、建物2(図1に示す)のリフォームプランが決定される。したがって、本実施形態の提案方法は、健康リスクを低減可能なリフォームプランを提案することができる。さらに、本実施形態では、健康リスクとリフォームプランとが予め関連付けられているため、営業マン等のリフォームに関する経験や知識に左右されることなく、健康リスクを低減可能なリフォームプランを容易に決定でき、かつ、顧客に提案することができる。
次に、本実施形態の提案方法では、決定されたリフォームプランに顧客が満足したか否かが判断される(工程S5)。リフォームプランに満足したか否かについては、例えば、顧客の要望や予算等に応じて適宜判断される。工程S5において、顧客がリフォームプランを満足した場合(工程S5で、「Y」)、リフォームプランに基づいて、建物2(図1に示す)のリフォームが実施される(工程S6)。一方、工程S5において、顧客がリフォームプランを満足しない場合(工程S5で、「N」)、顧客が満足するようにリフォームプランを修正して(工程S7)、リフォームが実施される(工程S6)。
リフォームプランの修正については、顧客の要望に応じて適宜行うことができる。リフォームの予算が超過した場合には、例えば、断熱性能の省エネルギー基準を下げる(例えば、新省エネルギー基準から旧省エネルギー基準に変更)ことで、断熱材(図示省略)のコストを低くしたり、健康リスクへの影響の少ないリフォームの一部を省略したりすることができる。これにより、本実施形態の提案方法では、健康リスクを低減させつつ、顧客の要望に応じたリフォームプランを提案することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
S1 第1情報を測定する工程
S2 第1情報を入力する工程
S3 健康リスクを計算する工程
S4 建物のリフォームプランを決定する工程

Claims (15)

  1. 建物のリフォームを提案するための方法であって、
    前記建物の内部環境に関連する第1情報を測定する工程と、
    コンピュータに、前記第1情報を入力する工程と、
    前記コンピュータが、前記第1情報に基づいて、前記建物の居住者に想定される健康リスクを計算する工程と、
    前記コンピュータが、前記健康リスクに基づいて、前記健康リスクを低減するための前記建物のリフォームプランを決定する工程とを含む、
    建物のリフォーム提案方法。
  2. 前記第1情報が、前記建物内の居室の温度と、前記建物内の脱衣所の温度とを含み、前記健康リスクが、ヒートショックリスクを含む、請求項1記載の建物のリフォーム提案方法。
  3. 前記第1情報が、前記建物内の寝室の温度と、外気の温度とを含み、前記健康リスクが、就寝時中途覚醒リスクを含む、請求項1又は2に記載の建物のリフォーム提案方法。
  4. 前記第1情報が、前記建物内の空気質に関する情報であり、前記健康リスクが、呼吸器系疾患リスクを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の建物のリフォーム提案方法。
  5. 前記第1情報が、前記建物内の温度及び相対湿度を含み、前記健康リスクが、熱中症リスクを含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の建物のリフォーム提案方法。
  6. 前記健康リスクを計算する工程は、任意の日又は期間に測定された前記第1情報と、前記建物が存在する地域情報とに基づいて、1年を通して最も過酷な状況での前記健康リスクを計算する、請求項1ないし5のいずれかに記載の建物のリフォーム提案方法。
  7. 前記コンピュータには、入力された前記第1情報に基づいて、前記健康リスクを計算するリスク計算部と、前記健康リスクに基づいて、前記リフォームプランを決定するプラン決定部とを含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の建物のリフォーム提案方法。
  8. 前記コンピュータは、前記健康リスクと前記リフォームプランとが、予め関連付けて記憶されたプラン記憶部をさらに含む、請求項1ないし7のいずれかに記載の建物のリフォーム提案方法。
  9. 建物のリフォームを提案するためのシステムであって、
    前記建物の内部環境に関連する第1情報の測定結果を入力するための入力部と、
    入力された前記第1情報を記憶するための第1情報記憶部と、
    前記第1情報に基づいて、前記建物の居住者に想定される健康リスクを計算するリスク計算部と、
    前記健康リスクに基づいて、前記健康リスクを低減するための前記建物のリフォームプランを決定するプラン決定部と、
    決定された前記リフォームプランを出力する出力部とを含む、
    建物のリフォーム提案システム。
  10. 前記第1情報が、前記建物内の居室の温度と、前記建物内の脱衣所の温度とを含み、前記健康リスクが、ヒートショックリスクを含む、請求項9記載の建物のリフォーム提案システム。
  11. 前記第1情報が、前記建物内の寝室の温度と、外気の温度とを含み、前記健康リスクが、就寝時中途覚醒リスクを含む、請求項9又は10に記載の建物のリフォーム提案システム。
  12. 前記第1情報が、前記建物内の空気質に関する情報であり、前記健康リスクが、呼吸器系疾患リスクを含む、請求項9ないし11のいずれかに記載の建物のリフォーム提案システム。
  13. 前記第1情報が、前記建物内の温度及び相対湿度を含み、前記健康リスクが、熱中症リスクを含む、請求項9ないし12のいずれかに記載の建物のリフォーム提案システム。
  14. 前記リスク計算部は、任意の日又は期間に測定された前記第1情報と、前記建物が存在する地域情報とに基づいて、1年を通して最も過酷な状況での前記健康リスクを計算する、請求項9ないし13のいずれかに記載の建物のリフォーム提案システム。
  15. 前記健康リスクと前記リフォームプランとが、予め関連付けて記憶されたプラン記憶部をさらに含む、請求項9ないし14のいずれかに記載の建物のリフォーム提案システム。
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