JP6933792B2 - 電子レンジ殺菌用包装袋 - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る第1の観点は、電子レンジ殺菌用包装袋であって、1以上のフィルムの周縁部同士を熱溶着して袋状に形成された本体と、前記本体を開閉する雄部材と雌部材とからなる一対の係合部材とを含む咬合部と、前記本体が電子レンジで加熱されたときに内部に生じる蒸気を排出する蒸気抜きシール部と、を備えることを特徴とする。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
(電子レンジ殺菌用包装袋の全体構成)
まず、第1実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋10の全体構成を図1〜図3に基づいて説明する。
次に、帯状シール部18f及び蒸気抜きシール部18eの構成を図2に基づいて説明する。
この咬合部23の構成を図3に基づいて説明する。図3に示すように、咬合部23は、袋の外縁を開封自在に密閉することが可能な雄部材25及び雌部材26からなる一対の係合部材を備え、雄部材25と雌部材26とが面状に接触し合う密封型咬合具である。この咬合部23は、雄部材25及び雌部材26の一方が第1方向の内側において本体20との未溶着部27を有するように形成される。
殺菌用袋30は、不織布などで形成された袋に高吸水性樹脂(SAP;Super Absorbent Polymer)31を封入して構成されている。高吸水性樹脂31の吸水力は、イオンの浸透圧、高分子電解質の水との親和力、架橋密度により決定され、前二者が高いほど、後者が低いほど、高まる。ただし、架橋密度については、圧力がかかった場合に水を離しやすくなることを考慮して、適切な三次元網目構造とされる。
電子レンジ殺菌用包装袋10の作用を図4、図5に基づいて説明する。図4に示すように、電子レンジ殺菌用包装袋10では、電子レンジで殺菌用袋30に封入された高吸水性樹脂31の水分が加熱されて収容部17の内圧が上昇すると、収容部17が膨張し、蒸気抜きシール部18eの先端部18e2に力が集中的に加わるようになる。これにより、蒸気抜きシール部18eにおいて、先端部18e2を起点に2枚の平面部18aが剥離し、この剥離した蒸気抜きシール部18eからの蒸気が、開放端18b1を介してフラップ18の内部から外部に排出される。また、連通部18c側に突出したエッジ部22が形成されるため、収容部17内の蒸気がフラップ18の外部に放出する際、一部の蒸気がエッジ部22にぶつかる。これにより、蒸気の流れが変動して渦を発生させ、蒸気抜きシール部18eにおいて音を発生させることもできる。
次に、第2実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋100の構成を図6及び図7に基づいて説明する。図6(a)に示すように、電子レンジ殺菌用包装袋100は、複数のフィルムの周縁部同士を熱溶着して袋状に形成した本体20と、本体20の上端に設けられる咬合部23と、咬合部23よりも下方位置に設けられるフラップ18と、本体20の内部に配置される殺菌用袋30と、を備える。咬合部23、フラップ18及び殺菌用袋30は第1実施形態と同様であるので、以下ではそれらの説明を省略する。電子レンジ殺菌用包装袋100は、後述するように、表側の第1フィルムと裏側の第2フィルムの底辺部は底部フィルム91と表側の底部シール部97a及び裏側の底部シール部97bによって熱溶着されている。これにより、電子レンジ殺菌用包装袋100は、電子レンジのターンテーブルに縦置き状態で配置される。
次に、第3実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋110の構成を図8に基づいて説明する。電子レンジ殺菌用包装袋110は、第2実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋100において、表側の下方サイドシール部16aと裏側の下方サイドシール部16b、及びそれらとクロスシール部164によって囲まれた密閉部165が設けられてない構成である。すなわち、電子レンジ殺菌用包装袋110では、クロスシール部164が最も外側に位置する。その他の点は、電子レンジ殺菌用包装袋100と同様である。図11は電子レンジ殺菌用包装袋110をレンジアップしたときの写真である。第2実施形態の電子レンジ殺菌用包装袋100においても同様であるが、電子レンジ殺菌用包装袋が大きくなっているため、図11に示す例では、2個の哺乳瓶とその2個の哺乳瓶に対応した2個の乳首を同時に電子レンジ殺菌用包装袋110内に入れて殺菌のためのレンジアップを行っている。そして、クロスシール部164が設けられていない図10の場合と、クロスシール部164を有する図11の場合とを比較すれば、明らかなように、図11の電子レンジ殺菌用包装袋110では分岐部161にあたる部分の内側への凹みはほとんど発生しておらず、分岐部161への応力の集中が大幅に低減されていることがわかる。なお、図11では、電子レンジ殺菌用包装袋110が膨らんでいる関係で、分岐部161にあたる部分が若干内側に凹んでいるように見えるが、実際には、ほとんど凹みは発生していない。実際の凹み程度(後退量)は、実施例/比較例として後述する。
以下に、本実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋10,100,110に殺菌の対象物Bとしてスポンジを封入して行った実験について、その結果を説明する。
基本操作としては、スポンジをイオン交換水で濡らし、1時間静置した。その後、水を切り、表面/裏面に寒天培地をスタンプした。スタンプ後、規定量のイオン交換水とともに表面を下にして本実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋に入れ、シールをした後に電子レンジにて規定時間加熱した。加熱後、スポンジをピンセットで取り出し、水切りをした後に表面/裏面に寒天培地をスタンプした。培地はそれぞれ種類に応じた温度で培養し、コロニーの発生状況を確認した。温度指示シールの変色状況については、○:完全に変色、△:一部変色、×:変色なしの三段階で評価した。結果は、以下のとおりである。
条件:
・イオン交換水量 100mL
・電子レンジ出力 500W(50Hz地域)
・電子レンジ加熱時間 5分
・寒天培地 DD寒天培地(一般生菌用)
・培養時間 40℃ 48時間
結果:加熱前後の表面・裏面におけるコロニーの有無は次のとおりである。
温度指示シールの変色状況は次のとおりである。
条件:
・イオン交換水量 100mL
・電子レンジ出力 500W(50Hz地域)
・電子レンジ加熱時間 3分
・寒天培地 DD寒天培地(一般生菌用)
・培養時間 40℃ 48時間
結果:加熱前後の表面・裏面におけるコロニーの有無は次のとおりである。
温度指示シールの変色状況は次のとおりである。
以下に、第3実施形態に係る電子レンジ殺菌用包装袋110の分岐部161について行った実験の結果を説明する。
蒸気抜きのためにチャックを潰した(2か所)電子レンジ殺菌用包装袋110を用意し、太い径を有する哺乳瓶を2本と水30ccを挿入してレンジアップを行い、分岐部161について、シールの後退量を測定した。分岐部161のシール幅は、10mmである。結果は、以下のとおりである。
条件:
・電子レンジ出力 730W(50Hz地域)
・電子レンジ加熱時間 5分
電子レンジ殺菌用包装袋110:クロスシール部164あり
結果:電子レンジ殺菌用包装袋110を10個用意し、すべての袋で分岐部161の後退が確認されなかった。
以上、説明した実施形態の効果について述べる。本実施形態によれば、本体20の内部に、高吸水性樹脂31を含む殺菌用袋30を封入したことから、安全に、かつ、安心して対象物の殺菌・消毒を行なう電子レンジ殺菌用包装袋10を提供することができる。また、内圧が高くなっても開く方向に応力が加わらない咬合部23と、所定の内圧により開封されるように調整された例えばV字形状の蒸気抜きシール部18eとを組み合わせるとともに、咬合部23の雄部材25及び雌部材26の一方が第1方向の内側において本体20との未溶着部27を有するように形成されているので、内圧が咬合部23にせん断応力として加わる。これにより、咬合部23からの殺菌の対象物Bの飛び出しや蒸気抜けを防止し、確実に蒸気抜きシール部18eより蒸気を抜く電子レンジ殺菌用包装袋10を提供することができる。
10A…連続体
11…第1フィルム
12…第2フィルム
15…底部シール部
16…サイドシール部
16a…表側の下方サイドシール部
16b…裏側の下方サイドシール部
16c…上方サイドシール部
161…分岐部
162…屈曲部
163…下端部
164…クロスシール部
165…密閉部
17…収容部
18…フラップ
18b1…開放端
18c…連通部
18e…蒸気抜きシール部
20…本体
23…咬合部
25…雄部材(一対の係合部材の)
25a1…接触部(被押圧部)
25a2…接触部(被押圧部)
26…雌部材(一対の係合部材の)
26a1…接触部(被押圧部)
26a2…接触部(被押圧部)
27…未溶着部
30…殺菌用袋
31…高吸水性樹脂
91…底部フィルム
95…折り曲げ部
97…底部シール部
97a…表側の底部シール部
97b…裏側の底部シール部
B…殺菌の対象物
Claims (4)
- 電子レンジ殺菌用包装袋であって、
1以上のフィルムの周縁部同士を熱溶着して袋状に形成された本体と、
前記本体を開閉する雄部材と雌部材とからなる一対の係合部材とを含む咬合部と、
前記本体が電子レンジで加熱されたときに内部に生じる蒸気を排出する蒸気抜きシール部と、を備え、
前記本体が、
第1フィルムと、
前記第1フィルムに側辺部の上方同士で上方サイドシール部によって熱溶着された第2フィルムと、
前記第1フィルム及び前記第2フィルムの側辺部の下方にクロスシール部によってそれぞれ熱溶着され、かつ、前記第1フィルム及び前記第2フィルムの底辺部に底部シール部によってそれぞれ熱溶着された底部フィルムと、を備え、
前記底部フィルムが折り曲げ部にて折り曲げ可能に形成されており、
前記底部フィルムが折り曲げられた状態で正面視したとき、前記クロスシール部が上方から下方に向かって内側に傾斜しており、前記底部シール部に対する前記クロスシール部の角度が100°〜130°であり、前記折り曲げ部よりも上方の寸法H1の、前記折り曲げ部よりも下方の寸法H2に対する比H1:H2が7:3〜5:5であり、前記折り曲げ部における前記包装袋の幅と、前記咬合部の幅とが同じであり、
前記クロスシール部の外側において、前記上方サイドシール部から下方に向かって延在し、前記底部シール部に接続する下方サイドシール部をさらに有し、
前記下方サイドシール部は、前記上方サイドシール部と前記下方サイドシール部との境界である分岐部を起点として屈曲部を経由して内側に向かって屈曲し、前記底部シール部の端部に結ばれており、前記屈曲部と前記分岐部との距離が前記分岐部と前記底部シール部との垂直距離のほぼ半分であることを特徴とする電子レンジ殺菌用包装袋。 - 前記本体の第1方向の中央部よりも外側に偏った位置に前記本体の第2方向の幅にわたって設けられ、前記1以上のフィルムの一部によって合掌状に形成されたフラップをさらに備え、
前記蒸気抜きシール部が前記フラップに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ殺菌用包装袋。 - 前記本体の内部に殺菌の対象物として哺乳瓶を配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子レンジ殺菌用包装袋。
- 前記本体の内部に封入された殺菌用袋をさらに備え、前記殺菌用袋が前記本体の内部温度によって変色して温度指示可能に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子レンジ殺菌用包装袋。
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