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JP6936676B2 - 眼科装置 - Google Patents
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JP6936676B2 - 眼科装置 - Google Patents

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Description

この発明は、被検眼を光学的に検査する眼科装置に関する。
近年、レーザ光源等からの光ビームを用いて被測定物体の形態を測定したり画像化したりするOCTが注目を集めている。OCTは、X線CT(Computed Tomography)のような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。例えば、眼科分野においては、眼底や角膜等の画像を形成する装置が実用化されている。このようなOCTを用いた装置(OCT装置)は被検眼の様々な部位(眼底や前眼部)の観察に適用可能である。また、高精細な画像を取得できることから、様々な眼科疾患の診断に応用されている。
例えば特許文献1には、OCTを用いて前眼部を観察することが可能な眼科装置が開示されている。このような眼科装置によれば、前眼部をスキャンすることによりその断面形状を特定し、角膜の表裏面の形状や角膜の厚みや前房深度などの情報を取得することが可能になる。更に、複数の断面形状を解析することにより、前眼部について角膜の形状や厚みや前房深度の2次元的又は3次元的な分布を求めることができる。
前眼部をスキャンする方法として、被検眼の瞳孔を中心に放射状に複数のスキャンを行うラジアルスキャンが知られている。ところが、スキャン中に固視微動や視線ずれ等によって被検眼が動いてしまうと正確な情報を取得することができなくなる。眼底をスキャンする場合、眼底の正面画像中の特徴位置を基準に固視微動等による眼底の移動量及び移動方向を特定し、特定された移動量等に応じてスキャン位置のずれをキャンセルする方法(トラッキング)が知られている。しかし、前眼部をスキャンする場合、前眼部には特徴位置がないため、眼底をスキャンするときのようなトラッキングを採用することは困難である。
そこで、前眼部をスキャンするときのスキャン位置を好適に維持するための手法について種々提案されている。
例えば、特許文献2には、被検眼の前眼部像を取得し、取得された前眼部像から角膜頂点位置を特定し、被検眼の断層像を取得中に、特定された角膜頂点位置を基準に位置合わせを行う手法が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、評価箇所のスキャン(撮像スキャン)とは異なる特徴点を横切る箇所をスキャン(移動量計測スキャン)することにより被検眼の動きをモニタする手法が開示されている(特に段落0314、図22を参照)。
また、例えば、特許文献4には、放射状スキャンと円形スキャンとを組み合わせたスキャンパターンを用いて前眼部をスキャンする手法が開示されている(特に、段落0060〜0062)。
特開2015−160103号公報 特開2009−142313号公報 特開2015−181789号公報 特表2014−500096号公報
しかしながら、従来の技術では、前眼部のスキャンタイミングと前眼部の画像の取得タイミングとが異なる。従って、スキャンタイミングと画像の取得タイミングとのずれに起因して、取得された画像を用いて特定された被検眼の動きとスキャン位置のずれとが一致しない。それにより、スキャン位置を適正な位置に補正することができない。
また、光学系の移動を伴う場合、光学系の移動が固視微動等に追従することは難しく、光学系の移動に起因した振動が発生する可能性もある。更に、スキャンパターンだけでスキャン途中の固視微動等に起因したスキャン位置のずれを補正しようとすると、スキャン時間が長くなり、却ってスキャン中の被検眼の移動を招く可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スキャン途中に被検眼が移動した場合でも被検眼のデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することにある。
実施形態の第1態様は、光スキャナと、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記光スキャナを介して前記測定光を被検眼に投射し、前記被検眼からの前記測定光の戻り光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光学系と、前記被検眼の前眼部における特徴領域に対して前記前眼部における基準位置を中心に放射状に複数のスキャンを行うラジアルスキャンを実行するように前記光スキャナを制御する制御部と、前記干渉光の検出結果に基づいて、前記特徴領域における前記測定光の進行方向に交差する交差方向のスキャン範囲を特定するスキャン範囲特定部と、前記特徴領域の輪郭形状に基づいて、前記ラジアルスキャンのスキャン中心位置の位置ずれを補正する補正部と、前記補正部により前記スキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて前記前眼部の特性情報を算出する特性情報算出部と、を含む眼科装置である。
また、実施形態の第2態様では、第1態様において、前記補正部は、前記スキャン範囲が前記特徴領域に収まるように前記位置ずれを補正してもよい。
また、実施形態の第3態様では、第2態様において、前記補正部は、前記スキャン範囲の長さと基準方向に対する当該スキャンのスキャン角度とに基づいて前記位置ずれを補正してもよい。
また、実施形態の第4態様では、第2態様又は第3態様において、前記補正部は、前記被検眼の下瞼側に対応する前記スキャン範囲の端部側が前記特徴領域の境界に配置されるように前記位置ずれを補正してもよい。
また、実施形態の第5態様は、第4態様において、前記測定光のケラレの発生を検出する検出部を含み、前記補正部は、前記検出部により前記ケラレの発生が検出されたとき、前記位置ずれを補正してもよい。
また、実施形態の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれかにおいて、前記被検眼の前眼部を撮影するための前眼部撮影系と、前記前眼部撮影系を用いて取得された前眼部像における前記特徴領域を特定する特定部と、を含んでもよい。
また、実施形態の第7態様は、第6態様において、前記被検眼に対する前記前眼部撮影系の相対位置に基づいて前記特徴領域の輪郭形状を補正する形状補正部を含んでもよい。
また、実施形態の第8態様は、第1態様〜第7態様のいずれかにおいて、前記干渉光の検出結果に基づいて前記被検眼の断層像を形成する画像形成部を含み、前記スキャン範囲特定部は、前記画像形成部により形成された断層像に基づいて前記スキャン範囲を特定してもよい。
また、実施形態の第9態様は、第1態様〜第8態様のいずれかにおいて、前記特性情報算出部により算出された前記前眼部の特性情報の分布を求める特性分布算出部を含んでもよい。
また、実施形態の第10態様は、第1態様〜第9態様のいずれかにおいて、前記特性情報は、角膜形状情報、角膜厚情報、及び前房深度情報の少なくとも1つを含んでもよい。
また、実施形態の第11態様は、第1態様〜第10態様のいずれかにおいて、前記被検眼と前記干渉光学系とを相対的に移動する移動機構を含み、前記基準位置は、前記被検眼に対する前記干渉光学系の位置合わせ基準位置であってよい。
また、実施形態の第12態様では、第1態様〜第11態様のいずれにおいて、前記基準位置は、瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置又は被検眼中心位置であってよい。
また、実施形態の第13態様は、第1態様〜第12態様のいずれかにおいて、前記特徴領域は、前記被検眼の瞳孔、角膜、又は虹彩に相当する領域であってよい。
なお、上記した複数の態様に係る構成を任意に組み合わせることが可能である。
本発明によれば、スキャン途中に被検眼が移動した場合でも被検眼のデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態の変形例に係る眼科装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態の変形例に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態の変形例に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態の変形例に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。 実施形態の変形例に係る眼科装置の動作を説明するための概略図である。
この発明に係る眼科装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に係る眼科装置は、被検眼の光学的な検査に用いられる。このような眼科装置には、眼科撮影装置と眼科測定装置とが含まれる。眼科撮影装置としては、光干渉断層計、眼底カメラ、走査型レーザ検眼鏡、スリットランプなどがある。また、眼科測定装置としては、眼屈折検査装置、眼圧計、スペキュラーマイクロスコープ、ウェーブフロントアナライザなどがある。以下の実施形態では、光干渉断層計にこの発明を適用した場合について説明するが、光干渉断層計とそれ以外の任意の装置の機能とを組み合わせた眼科装置にこの発明を適用することが可能である。
この明細書において、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、OCT画像を形成するための計測動作をOCT計測と呼ぶことがある。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
また、以下の実施形態では、低コヒーレンス光源と分光器が搭載された、いわゆるスペクトラルドメイン(Spectral Domain)タイプのOCTを用いた光干渉断層計について説明する。しかしながら、スペクトラルドメイン以外のタイプ、例えばスウェプトソース(Swept Source)タイプ、インファスタイプのOCTの手法を用いた光干渉断層計に対してこの発明を適用することも可能である。なお、スウェプトソースOCTとは、被測定物体に照射される光の波長を走査(波長掃引)し、各波長の光の反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出してスペクトル強度分布を取得し、それに対してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の形態を画像化する手法である。また、インファス(en−face)OCTとは、所定のビーム径を有する光を被測定物体に照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光の成分を解析することにより、光の進行方向に直交する断面における被測定物体の画像を形成する手法であり、フルフィールド(full−field)タイプとも呼ばれる。
実施形態に係る眼科装置は、光学系の所定の位置に前置レンズ等の光学素子を挿入することにより、眼底計測用から前眼部計測用に用途を切り替えることができる。計測対象部位は眼底及び前眼部に限定されるものではなく、例えば硝子体や水晶体など、被検眼の任意の部位であってよい。更に、計測対象部位に応じた光学素子をそれぞれ用意しておき、これらを選択的に眼科装置に適用することも可能である。前置レンズ等の光学素子の使用/不使用の選択及び/または適用される光学素子の選択を自動で行うように構成することも可能である。これら選択処理は、例えば、過去に実施された撮影内容、傷病名などに基づいて行われる。
以下では、装置光学系の光軸方向をz方向(前後方向)とし、装置光学系の光軸に直交する水平方向をx方向(左右方向)とし、装置光学系の光軸に直交する垂直方向をy方向(上下方向)とする。
[構成]
図1及び図2に、実施形態に係る眼科装置の構成例に示す。実施形態に係る眼科装置1は、被検眼Eのデータを取得する機能、つまり被検眼Eを撮影する機能及び/又は被検眼Eの特性を測定する機能を備える。
眼科装置1は、プロセッサ10と、光学系20と、前眼部カメラ60と、顔支持部70と、第1駆動機構80Aと、第2駆動機構80Bと、ユーザインターフェイス(UserInterface:UI)部90とを含む。前眼部カメラ60は、光学系20に含まれていてもよい。なお、第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの一方のみが設けられた構成であってもよい。
光学系20には、干渉光学系30と、光スキャナ40と、対物レンズ50と、前置レンズ51とが設けられている。前置レンズ51は、被検眼Eと対物レンズ50との間で挿脱可能に構成されている。前眼部カメラ60は、対物レンズ50の光軸に対してそれぞれ異なる角度から被検眼Eを見込む位置に2台以上設けられている。
(プロセッサ10)
プロセッサ10は、各種の情報処理を実行する。本明細書において「プロセッサ」は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。
プロセッサ10は、例えば、記憶回路や記憶装置に格納されているプログラムを読み出して実行することで、実施形態に係る機能を実現する。記憶回路や記憶装置の少なくとも一部がプロセッサ10に含まれていてよい。また、記憶回路や記憶装置の少なくとも一部がプロセッサ10の外部に設けられていてよい。プロセッサ10により実行可能な処理については後述する。プロセッサ10は、制御部11と、記憶部12と、画像形成部13と、データ処理部14とを含む。
(制御部11)
制御部11は、眼科装置1の各部の制御を実行する。特に、制御部11は、光学系20、第1駆動機構80A、及び第2駆動機構80Bを制御する。
光学系20に対する制御には、干渉光学系30によるOCT計測を実行するための制御が含まれる。OCT計測を実行するために、制御部11は、被検眼Eにおける測定光の投射位置を所定のスキャンパターンに従って移動させるように光スキャナ40を制御することが可能である。スキャンパターンには、3次元スキャン、ラジアルスキャン、ラインスキャン、サークルスキャンなどがある。
また、制御部11は、被検眼Eに対する光学系20の位置合わせ(アライメント)を制御することが可能である。マニュアルアライメントの場合、制御部11は、ユーザによるユーザインターフェイス部90に対する操作を受け、第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方を制御することで、光学系20と被検眼Eとを相対移動させる。オートアライメントの場合、制御部11は、光学系20と被検眼Eとの相対位置に基づいて第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方を制御することで、光学系20と被検眼Eとを相対移動させる。前眼部カメラ60の撮影画像から得られる被検眼Eとの相対位置に基づき、制御部11は、光学系20と被検眼Eとを相対移動させることが可能である。制御部11により実行可能な制御については後述する。
(記憶部12)
記憶部12は、各種のデータを記憶する。記憶部12に記憶されるデータとしては、干渉光学系30により取得されたデータ(測定データ、干渉光の検出結果等)や、被検者及び被検眼に関する情報などがある。記憶部12には、眼科装置1を動作させるための各種のコンピュータプログラムやデータが記憶されていてよい。記憶部12には、後述の処理において使用・参照される各種のデータが記憶される。記憶部12は、前述の記憶回路や記憶装置を含む。
(画像形成部13)
画像形成部13は、干渉光学系30により得られた後述の干渉光の検出結果に基づいて被検眼の断層像や2次元画像や3次元画像の画像データを形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部13は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。
(データ処理部14)
データ処理部14は、各種のデータ処理を実行する。特に、データ処理部14は、干渉光学系30により得られた干渉光の検出結果や画像形成部13により形成された被検眼の画像や前眼部カメラ60により取得された画像を解析する。データ処理部14には、解析部141が設けられている。図2に示すように、解析部141は、特徴領域解析部1411と、スキャン特定部1412と、形状補正部1413と、位置補正部1414と、特性情報算出部1415と、特性分布算出部1416とを含む。これらの動作については後述する。
(光学系20)
光学系20には、図1に示す構成に加え、被検眼Eを正面から撮影するための光学系(観察光学系、撮影光学系等)やアライメント光学系が設けられてもよい。また、干渉光学系30のフォーカシングを行うための構成などが設けられていてもよい。更に、光学系20は、被検眼Eの前眼部Eaを照明するための光源(前眼部照明光源)を備えてもよい。
(干渉光学系30)
干渉光学系30には、被検眼Eの眼底又は前眼部のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、光源からの光(低コヒーレンス光)を参照光と信号光に分割し、眼底又は前眼部を経由した測定光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)はプロセッサ10に送られる。
なお、この光学系がスウェプトソースタイプのOCT装置と同様の構成を有する場合には、低コヒーレンス光源を出力する光源の代わりに波長掃引光源が設けられるとともに、干渉光をスペクトル分解する光学部材が設けられない。一般に、干渉光学系30の構成については、OCTのタイプに応じた公知の技術を任意に適用することができる。
光学系20は、検査に付随する機能を提供するための構成を備えていてよい。例えば、被検眼Eを固視させるための視標(固視標)を被検眼Eの眼底に投影するための固視光学系が設けられていてよい。
(光スキャナ40)
光スキャナ40は、測定光の進行方向を変更する。光スキャナ40は、プロセッサ10(制御部11)からの制御を受け、所定のスキャンパターンに従って、測定光の進行方向に直交する方向(広義には、交差する方向)に測定光を偏向する。それにより、眼底又は前眼部における所望の部位をスキャンパターンに従って測定光でスキャンすることができる。光スキャナ40は、例えば、測定光をx方向に走査するガルバノミラーと、y方向に走査するガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、測定光でxy平面上の任意の方向にスキャンすることができる。
(前置レンズ51)
前置レンズ51は、対物レンズ50の焦点距離を変更するための光学部材である。前置レンズ51は、被検眼Eに向かう光路に対して挿入/退避できるように構成されている。前置レンズ51は、眼底のOCT計測を行うときには光路から退避され、前眼部のOCT計測を行うときには光路に配置される。この実施形態では、前置レンズ51は、被検眼Eと対物レンズ50との間で挿脱されるが、対物レンズ50と光スキャナ40との間に配置されてもよい。被検眼Eと対物レンズ50との間から前置レンズ51が退避されているとき光スキャナ40の共役位置は被検眼Eの瞳孔近傍に配置され、眼科装置1は、眼底をスキャンすることができる。被検眼Eと対物レンズ50との間に前置レンズ51が配置されているとき光スキャナ40の共役位置は被検眼Eの前眼部Eaとは異なる位置に移動され、眼科装置1は、前眼部Eaをスキャンすることができる。
(前眼部カメラ60)
前眼部カメラ60は、被検眼Eの前眼部Eaを撮影する。前眼部カメラ60は、前述したように、対物レンズ50の光軸に対してそれぞれ異なる角度から被検眼Eを見込む位置に2台以上設けられている。各前眼部カメラ60は、例えば、所定のフレームレートで動画撮影を行うビデオカメラである。2以上の前眼部カメラ60は、前眼部Eaを異なる方向から実質的に同時に撮影する。この実施形態では、図3A、図3B、図4A及び図4Bに示すように、2台の前眼部カメラ60A及び60Bが設けられている。
図4Aは、被検眼Eと前眼部カメラ60A及び60Bとの間の位置関係を示す上面図である。+y方向は鉛直上方を示し、+z方向は対物レンズ50の光軸方向であって対物レンズ50から被検眼Eに向かう方向を示す。図4Bは、被検眼Eと前眼部カメラ60A及び60Bとの間の位置関係を示す側面図である。前眼部カメラ60A及び60Bのそれぞれは、干渉光学系30の光路から外れた位置に設けられている。以下、2台の前眼部カメラ60A及び60Bをまとめて符号60で表すことがある。
前眼部カメラの個数は2以上の任意の個数であってよいが、異なる2方向から実質的に同時に前眼部を撮影可能な構成であればよい。また、1つの前眼部カメラが対物レンズ50と同軸に配置されていてもよい。
「実質的に同時」とは、2以上の前眼部カメラによる撮影において、眼球運動を無視できる程度の撮影タイミングのズレを許容することを示す。それにより、被検眼Eが同じ位置(向き)にあるときの画像を2以上の前眼部カメラによって取得することができる。
また、2以上の前眼部カメラによる撮影は動画撮影でも静止画撮影でもよいが、本実施形態では動画撮影を行う場合について特に詳しく説明する。動画撮影の場合、撮影開始タイミングを合わせるよう制御したり、フレームレートや各フレームの撮影タイミングを制御したりすることにより、上記した実質的に同時の前眼部撮影を実現することができる。一方、静止画撮影の場合、撮影タイミングを合わせるよう制御することにより、これを実現することができる。
この実施形態では、光学系20と被検眼Eとの位置合わせ(アライメント)に、2以上の前眼部カメラ60により実質的に同時に得られる2以上の撮影画像が用いられる。アライメントには、対物レンズ50の光軸方向(z方向)におけるZアライメントと、z方向に直交するx方向(水平方向)及びy方向(鉛直方向)におけるXYアライメントとがある。
本実施形態では、前眼部カメラ60により得られた2以上の撮影画像それぞれについて被検眼Eの特徴部位に相当する特徴位置を特定し、前眼部カメラ60の位置と特定された2以上の撮影画像中の特徴位置とに基づいて被検眼Eの特徴部位の3次元位置が求められる。特徴部位として、例えば瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、又は角膜頂点位置などがある。マニュアルアライメントの場合、所定のアライメント基準位置に対する被検眼Eの特徴部位に相当する位置の変位がキャンセルされるようにユーザがユーザインターフェイス部90に対して操作することにより光学系20と被検眼Eとを相対移動させる。オートアライメントの場合、アライメント基準位置に対する被検眼Eの特徴部位に相当する位置の変位がキャンセルされるように制御部11が光学系20と被検眼Eとを3次元的に相対移動させる。アライメント基準位置は、光学系20の光軸が被検眼Eの軸に略一致し、かつ、被検眼Eに対する光学系20の距離が所定の作動距離になる位置であってよい。ここで、作動距離とは、対物レンズ50のワーキングディスタンスとも呼ばれる既定値であり、干渉光学系30を用いた検査時における被検眼Eと光学系20との間の距離を意味する。
(顔支持部70)
顔支持部70は、被検者の顔を支持するための部材を含む。例えば、顔支持部70は、図3A及び図3Bに示すように、被検者の額が当接される額当てと、被検者の顎が載置される顎受けとを含む。なお、顔支持部70は、額当て及び顎受けのいずれか一方のみを備えてもよく、これら以外の部材を備えてもよい。
図3A及び図3Bにおいて、ベース210には、第1駆動機構80Aや第2駆動機構80B等の駆動系や、プロセッサ10が格納される。ベース210上に設けられた筐体220には、光学系20が格納される。レンズ収容部230には、対物レンズ50が収容される。筐体220の前面には、レンズ収容部230が突出して設けられている。
(第1駆動機構80A、第2駆動機構80B)
第1駆動機構80Aは、制御部11による制御を受けて光学系20を移動する。第1駆動機構80Aは、光学系20を3次元的に移動可能である。第1駆動機構80Aは、例えば、従来と同様に、光学系20をx方向に移動させるための機構と、y方向に移動させるための機構と、z方向に移動させるための機構とを含む。第1駆動機構80Aは、x方向、y方向及びz方向に移動させるための機構を駆動する複数のステッピングモータ等(駆動手段)を含む。例えば、制御部11は、ステッピングモータに対して所定のパルス数の駆動信号を供給することで、当該パルス数に対応した移動量だけ光学系20を移動させることができる。
第2駆動機構80Bは、制御部11による制御を受けて顔支持部70を移動する。第2駆動機構80Bは、顔支持部70を3次元的に移動可能である。第2駆動機構80Bは、例えば、第1駆動機構80Aと同様の機構を含む。なお、前述したように、一般に、第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方が設けられる。また、第1駆動機構80Aが光学系20を3次元的に移動し、第2駆動機構80Bが顔支持部70を上下方向のみに移動するようにしてもよい。
(ユーザインターフェイス部90)
ユーザインターフェイス部90は、情報の表示、情報の入力、操作指示の入力など、眼科装置1とそのユーザとの間で情報をやりとりするための機能を提供する。ユーザインターフェイス部90は、出力機能と入力機能とを提供する。出力機能を提供する構成の例として、フラットパネルディスプレイ等の表示装置や、音声出力装置や、印刷出力装置や、記録媒体への書き込みを行うデータライタなどがある。入力機能を提供する構成の例として、操作レバー、ボタン、キー、ポインティングデバイス、マイクロフォン、データライタなどがある。ユーザインターフェイス部90は、タッチパネルディスプレイのような出力機能と入力機能とが一体化されたデバイスを含んでよい。また、ユーザインターフェイス部90は、情報の入出力を行うためのグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を含んでよい。
(データ処理部14)
データ処理部14は、取得された干渉光の検出結果や画像に対して各種のデータ処理や解析処理を施す。例えば、データ処理部14は、画像の輝度補正や分散補正等の各種補正処理を実行する。前述のように、データ処理部14には、解析部141が設けられている。
<解析部141>
解析部141は、アライメントを行うための解析処理を行うことができる。このような解析処理を行うための構成の一例として、解析部141には、特徴領域解析部1411が設けられている。
解析部141は、2以上の前眼部カメラ60により実質的に同時に得られた2以上の撮影画像を解析することで、被検眼Eの特徴部位に相当する特徴位置を求める。この実施形態では、求められた特徴位置に基づいて光学系20の移動目標位置が決定され、決定された移動目標位置に基づいて第1駆動機構80A等の制御が行われる。
<<特徴領域解析部1411>>
特徴領域解析部1411は、前眼部カメラ60により得られた各撮影画像を解析することで、前眼部Eaの特徴領域における所定の特徴部位に相当する当該撮影画像中の位置(特徴位置と呼ぶ)を特定する。所定の特徴部位としては、例えば被検眼Eの瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置、又は被検眼中心位置が用いられる。以下、被検眼Eの瞳孔中心位置を特定する処理の具体例を説明する。
まず、特徴領域解析部1411は、撮影画像の画素値(輝度値など)の分布に基づいて、被検眼Eの瞳孔に相当する画像領域(瞳孔領域)を特定する。一般に瞳孔は他の部位よりも低い輝度で描画されるので、低輝度の画像領域を探索することによって瞳孔領域を特定することができる。このとき、瞳孔の形状を考慮して瞳孔領域を特定するようにしてもよい。つまり、略円形かつ低輝度の画像領域を探索することによって瞳孔領域を特定するように構成することができる。
次に、特徴領域解析部1411は、特定された瞳孔領域の中心位置を特定する。上記のように瞳孔は略円形であるので、瞳孔領域の輪郭を特定し、この輪郭(の近似円または近似楕円)の中心位置を特定し、これを瞳孔中心位置とすることができる。また、瞳孔領域の重心を求め、この重心位置を瞳孔重心位置として特定してもよい。
なお、他の特徴部位に対応する特徴位置を特定する場合であっても、上記と同様に撮影画像の画素値の分布に基づいて当該特徴位置を特定することが可能である。
特徴領域解析部1411は、2以上の前眼部カメラ60により逐次に得られた撮影画像に対し特徴位置を逐次に特定することが可能である。また、特徴領域解析部1411は、2以上の前眼部カメラ60により逐次に得られた撮影画像に対し1以上の任意の数のフレームおきに特徴位置を特定してもよい。
また、特徴領域解析部1411は、2以上の前眼部カメラ60の位置と、特徴領域解析部1411により特定された2以上の撮影画像中の特徴部位に相当する2以上の位置とに基づいて特徴部位の3次元位置を特定することが可能である。この処理について図4A及び図4Bを参照しつつ説明する。
図4A及び図4Bにおいて、2つの前眼部カメラ60A及び60Bの間の距離(基線長)を「B」で表し、2つの前眼部カメラ60A及び60Bの基線と、被検眼Eの特徴部位Pとの間の距離(撮影距離)を「H」で表す。また、各前眼部カメラ60A及び60Bと、その画面平面との間の距離(画面距離)を「f」で表す。
このような配置状態において、前眼部カメラ60A及び60Bによる撮影画像の分解能は次式で表される。ここで、Δpは画素分解能を表す。
XY方向の分解能(平面分解能):ΔXY=H×Δp/f
Z方向の分解能(奥行き分解能):ΔZ=H×H×Δp/(B×f)
特徴領域解析部1411は、2つの前眼部カメラ60A及び60Bの位置(既知である)と、2つの撮影画像において特徴部位Pに相当する位置とに対して、図4A及び図4Bに示す配置関係を考慮した公知の三角法を適用することにより、特徴部位Pの3次元位置を特徴位置として算出することが可能である。
なお、特徴領域解析部1411の解析対象となる撮影画像は、事前に歪曲収差が補正されたものであってよい。この場合、記憶部12は、各前眼部カメラ60について、それに搭載された光学系の影響により撮影画像に発生する歪曲収差に関する情報をあらかじめ記憶する。撮影画像は、記憶部12に記憶された当該情報に基づいて歪曲収差が補正される。
特徴領域解析部1411により特定された特徴位置は移動目標位置として制御部11に送られる。制御部11は、当該移動目標位置に基づいて、光学系20の光軸のx方向及びy方向の位置が移動目標位置のx方向及びy方向の位置と一致し、かつ、z方向の距離が所定の作動距離になるように第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方を制御する。
また、解析部141は、眼底や前眼部に対するOCT計測を行うための解析処理を行うことができる。実施形態に係る眼科装置1は、前眼部Eaに対するOCT計測を行うために前眼部Eaに対してラジアルスキャンを実行する(すなわち、被検眼Eと対物レンズ50との間に前置レンズ51配置される)。以下、主として、前眼部Eaに対するOCT計測を行う場合を例に説明するが、被検眼Eと対物レンズ50との間から前置レンズ51が退避された状態で被検眼Eの眼底に対するOCT計測を行う場合も同様である。
図5に、実施形態に係るラジアルスキャンの説明図を示す。図5は、被検眼Eの前眼部Eaに対して実行されたラジアルスキャンによる測定光の投射位置の軌跡を模式的に表したものである。図5では、虹彩領域AR0と瞳孔領域AR1が図示されている。ラジアルスキャンでは、所定のスキャン中心位置Cを中心に放射状に複数のスキャンが実行される。図5は、スキャン中心位置Cを中心に放射状に16方向のスキャンが実行された場合を示しているが、スキャン方向の数は2以上であってよい。スキャンSC1は垂直方向のスキャンを表す。スキャンSC2は、スキャン中心位置Cを中心に垂直方向に対して時計回りに11.25°だけ回転した方向のスキャンを表す。スキャンSC3は、スキャン中心位置Cを中心に垂直方向に対して時計回りに22.5°だけ回転した方向のスキャンを表す。同様に、スキャンSC16は、スキャン中心位置Cを中心に垂直方向に対して時計回りに168.75°だけ回転した方向のスキャンを表す。
通常、スキャン中心位置Cは、対物レンズ50の光軸上に配置される。対物レンズ50の光軸と上記のアライメント基準位置(位置合わせ基準位置)ALとが略一致するとアライメントが完了し、スキャン中心位置Cはアライメント基準位置ALに略一致する。アライメント基準位置は、瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置、又は被検眼中心位置であってよい。図5は、アライメントが完了し、スキャン中心位置Cが、被検眼Eにおける瞳孔領域AR1の中心位置(瞳孔中心位置)に略一致している状態を表している。解析部141は、図5に示すような各スキャンにより得られた断層像に描出された各経線の断面形状から角膜表面形状や角膜内面形状や角膜厚や前房深度等を求め、それらの2次元分布や3次元分布を算出することができる。
例えば、被検眼Eの前眼部Eaに対するOCT計測は、被検眼Eに対する光学系20のアライメントが完了したときに開始される。眼科装置1では、2以上の前眼部カメラ60により取得された2以上の撮影画像中の2以上の特徴位置の位置により被検眼Eと光学系20の相対位置が既定の範囲内にあるときアライメントが完了と判断される。これにより、アライメント基準位置ALとスキャン中心位置Cとが一致する。アライメントが完了と判断されると、図5に示すようなラジアルスキャンが開始される。スキャン中は光学系20は移動しないため、スキャンパターンのスキャン中心位置Cは固定される。被検眼Eの移動がなければ、被検眼Eのアライメント基準位置ALを中心に放射状にラジアルスキャンが行われる。
図6A及び図6Bに、実施形態の比較例に係る眼科装置におけるラジアルスキャンの動作説明図を示す。図6Aは、瞳孔領域AR1に対してスキャン中心位置Cを中心に放射状にスキャンSC1〜SC16が行われるラジアルスキャンのスキャンラインを模式的に表したものである。図6Bは、図6AのスキャンSC1〜SC16により得られた瞳孔領域AR1内のスキャン範囲を模式的に表したものである。
図6Aに示すように、スキャンパターンのスキャン中心位置Cは固定であるため、アライメント基準位置ALに対してアライメントしてスキャンを開始し、被検眼Eの移動がなければ、被検眼Eのアライメント基準位置ALを中心に放射状にラジアルスキャンが行われる。従って、図6Bに示すように、スキャン中心位置Cを中心に瞳孔領域AR1におけるスキャン結果を正しく取得することができる。
しかしながら、OCT計測中(ラジアルスキャン中)に固視微動等で被検眼が動いてしまうことがある。
図7A、図7B、図8A、及び図8Bに、OCT計測中に被検眼Eが動いた場合のラジアルスキャンの動作説明図を示す。ここで、スキャンSC1〜SC16が順番に行われるものとする。図7A及び図7Bは、スキャンSC1〜SC9のスキャンラインを表す。図7Bは、図7AのスキャンSC1〜SC9により得られた瞳孔領域AR1内のスキャン範囲を模式的に表したものである。図8A及び図8Bは、スキャンSC10〜SC16のスキャンラインを表す。例えば、スキャンSC9の完了後からスキャンSC10の開始までの間に被検眼Eが斜め上方に動いたものとする。図8Bは、図8AのスキャンSC10〜SC16により得られた瞳孔領域AR1内のスキャン範囲を模式的に表したものである。
スキャンSC1〜SC9は、スキャン中心位置Cがアライメント基準位置AL(すなわち、被検眼Eの特徴位置)に略一致した状態で実行される。スキャンSC1〜SC9では、アライメント基準位置AL(すなわち、瞳孔中心位置)を通過するスキャンラインに対応したデータが取得される。
これに対して、スキャンSC10〜SC16は、図8Aに示すように、アライメント基準位置ALに対して斜め下方に移動されたスキャン中心位置Cを中心に実行される。すなわち、スキャンSC10〜SC16では、見かけ上、アライメント基準位置ALに対してスキャン中心位置Cが移動してしまい、アライメント基準位置ALを通過しないスキャンラインに対応したデータが取得される。
その結果、被検眼Eのアライメント基準位置ALで交差する放射状にスキャンが開始されたにもかかわらず、アライメント基準位置AL(瞳孔中心位置)に対してスキャン位置がずれたスキャンラインのデータが取得される。これを被検眼Eの移動がなかったとして取得されたデータに基づいて、図9Aに示すように前眼部Eaにおける角膜の形状や厚み等を求めても正確な特性分布を得ることができない。
そこで、実施形態に係る解析部141は、ラジアルスキャン中に固視微動や視線ずれ等により被検眼が移動した場合にスキャン結果自体からスキャン位置の位置ずれ補正を行うための処理を行う。このようなスキャン位置の位置ずれ補正処理を実行するための構成の一例として、解析部141には、スキャン特定部1412と、形状補正部1413と、位置補正部1414とが設けられている。
<<スキャン特定部1412>>
スキャン特定部1412は、干渉光学系30により得られた干渉光の検出結果に基づいて、前眼部Eaの特徴領域(瞳孔領域)に対して実行されたスキャンを特定する。具体的には、スキャン特定部1412は、特徴領域に対して実行されたスキャンのBスキャン方向のスキャン範囲を特定する。
スキャン特定部1412は、干渉光の検出結果に基づいて画像形成部13により形成された前眼部Eaの断層像を解析することにより上記のスキャン範囲を特定することができる。例えば、スキャン特定部1412は、瞳孔領域を含む前眼部Eaに対するスキャンにより得られた断層像中の瞳孔領域を特定し、瞳孔領域内の範囲をスキャン範囲として特定する。また、例えば、スキャン特定部1412は、瞳孔領域を含む前眼部Eaに対するスキャンにより得られた断層像中の虹彩領域を特定し、虹彩間の範囲をスキャン範囲として特定する。スキャン特定部1412は、特定されたスキャン範囲のBスキャン方向の長さも特定することが可能である。
<<形状補正部1413>>
形状補正部1413は、前眼部カメラ60により取得された被検眼Eの前眼部像から特徴領域解析部1411により特定された特徴領域の輪郭形状を補正する。特徴領域は、瞳孔に相当する領域(瞳孔領域)や角膜に相当する領域(角膜領域)や虹彩に相当する領域(虹彩領域)などがある。形状補正部1413は、被検眼Eに対する前眼部カメラ60の相対位置に基づいて特徴領域の輪郭形状を補正する。形状補正部1413は、被検眼Eに対する前眼部カメラ60の相対位置が既知であるため、この既知の情報を用いた公知の歪み補正処理により特徴領域の輪郭形状を補正することが可能である。干渉光学系30の光軸から外れた位置に配置された前眼部カメラ60により得られた前眼部像中の特徴領域の輪郭形状を補正することにより、被検眼Eを真正面から撮影したときと同様の形状を有する特徴領域が描出された画像を得ることができる。
なお、特徴領域をスキャンすることにより得られたスキャン結果のスキャン位置もまた、形状補正部1413により特徴領域の輪郭形状の補正のパラメータを用いて補正してもよい。また、必要に応じて、前眼部カメラ60により得られた前眼部像中の特徴領域の輪郭形状を補正しなくてもよい。
<<位置補正部1414>>
位置補正部1414は、特徴領域の輪郭形状に基づいて、ラジアルスキャンのスキャン中心位置Cの位置ずれを補正する。上記の輪郭形状は、形状補正部1413により補正された輪郭形状であってよい。
位置補正部1414は、スキャン特定部1412により特定されたスキャン範囲が特徴領域に収まるようにスキャン中心位置Cの位置ずれを補正することが可能である。例えば、位置補正部1414は、ラジアルスキャンにより実行された複数のスキャンのうち少なくとも2つのスキャンのスキャン範囲の両端部が特徴領域の境界に配置されるようにスキャン中心位置Cの位置ずれを補正することができる。また、位置補正部1414は、少なくとも被検眼Eの下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が特徴領域の境界に配置されるようにスキャン中心位置Cの位置ずれを補正してもよい。それにより、睫毛や瞼による測定光のケラレが発生した場合でも、特徴領域内の少なくとも下瞼側のデータを正確に取得することができる。
また、スキャン特定部1412により各スキャンの特徴領域内のスキャン範囲の長さが特定され、かつ、垂直方向を基準とする当該スキャンのスキャン角度が既知である。従って、位置補正部1414は、スキャン範囲の長さとスキャン角度とから各スキャン範囲が特徴領域に収まるようにスキャン中心位置Cの位置ずれを補正することができる。
更に、位置補正部1414は、ラジアルスキャンにより実行された複数のスキャンのスキャン範囲の両端部を直線で結ぶ多角形と瞳孔領域の輪郭形状との誤差が最小になるようにスキャン中心位置Cを補正することができる。
図10に、位置補正部1414の動作説明図を示す。図10において、図7A〜図9Aと同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
位置補正部1414は、各スキャンについて瞳孔領域AR1内のスキャン範囲を特定し、上記のようにスキャン中心位置を補正することにより、図10に示すようなスキャンラインに対応するスキャン結果を取得することができる。すなわち、被検眼Eの移動前のスキャン中心位置C0に対する被検眼Eの移動後のスキャン中心位置C1の位置ずれが補正される。それにより、被検眼Eの移動前のスキャン中心位置C0を中心とするスキャンSC1〜SC9のスキャン結果と、被検眼Eの移動後のスキャン中心位置C1を中心とするスキャンSC10〜SC16のスキャン結果とを用いて瞳孔領域AR1内のデータを正確に取得することができる。
以上のように位置補正部1414によりスキャン中心位置の位置ずれを補正することにより、ラジアルスキャン中に被検眼Eが移動した場合でも、スキャン結果だけを用いて特徴領域内のデータを正確に取得することができる。
解析部141は、以上のようにスキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャン範囲のスキャンの結果から被検眼Eの特性情報を算出する特性情報算出部1415と、特性情報算出部1415により算出された特性情報の分布を求める特性分布算出部1416を含む。
<<特性情報算出部1415>>
特性情報算出部1415は、位置補正部1414によりスキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて前眼部Eaの特性情報を算出する。特性情報は、角膜形状情報、角膜厚情報、及び前房深度情報の少なくとも1つを含む。例えば、特性情報算出部1415は、スキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果を用いて公知の方法により角膜表面の形状や角膜裏面の形状や角膜厚を求める。
<<特性分布算出部1416>>
特性分布算出部1416は、特性情報算出部1415により算出された特性情報の分布を求める。特性分布算出部1416は、求められた角膜表面の形状等を表す情報をx座標位置及びy座標位置に関連づけて2次元的な分布を表す情報を生成する。また、特性分布算出部1416は、角膜表面の形状等を示す情報をx座標位置、y座標位置、及びz座標位置に関連づけて3次元的な分布を表す情報を生成してもよい。
また、特性分布算出部1416は、干渉光の検出結果を用いて公知の方法により角膜表面の形状や角膜裏面の形状や角膜厚を求めた後、求められた角膜表面の形状等を表す情報に対してスキャン中心位置の位置ずれを補正して2次元的な分布を表す情報を生成してもよい。同様に、特性分布算出部1416は、求められた角膜表面の形状等を表す情報に対して位置ずれを補正して3次元的な分布を表す情報を生成してもよい。
以上のように機能するデータ処理部14は、例えば、前述のプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をプロセッサに実行させるコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。
被検眼Eにおける瞳孔に相当する領域(瞳孔領域)は、実施形態に係る「特徴領域」の一例である。測定光の進行方向に直交する方向又はBスキャン方向は、実施形態に係る「交差方向」の一例である。スキャン特定部1412は、実施形態に係る「スキャン範囲特定部」の一例である。位置補正部1414は、実施形態に係る「補正部」の一例である。第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも1つは、実施形態に係る「移動機構」の一例である。前眼部カメラ60は、実施形態に係る「前眼部撮影系」の一例である。特徴領域解析部1411は、実施形態に係る「特定部」の一例である。
[動作]
眼科装置1の動作について説明する。
図11に、眼科装置1の動作例のフロー図を示す。
(ステップS1)
ユーザによりユーザインターフェイス部90に対してOCT計測開始の指示操作が行われると、眼科装置1はアライメントを開始する。アライメントの開始指示は、制御部11により自動で行われてもよい。
アライメントの開始指示がなされると、制御部11は前眼部カメラ60A及び60Bによる前眼部Eaの撮影をそれぞれ開始させる。この撮影は、前眼部Eaを撮影対象とする動画撮影である。各前眼部カメラ60A及び60Bは所定のフレームレートで動画撮影を行う。ここで、前眼部カメラ60A及び60Bによる撮影タイミングが制御部11によって同期されていてもよい。各前眼部カメラ60A及び60Bは、取得されたフレームをリアルタイムで順次に制御部11に送る。制御部11は、双方の前眼部カメラ60A及び60Bにより得られたフレームを、撮影タイミングに応じて対応付ける。つまり、制御部11は、双方の前眼部カメラ60A及び60Bにより実質的に同時に取得されたフレーム同士を対応付ける。この対応付けは、例えば、上記の同期制御に基づいて、または、前眼部カメラ60A及び60Bからのフレームの入力タイミングに基づいて実行される。制御部11は、対応付けられた一対のフレームを解析部141に送る。解析部141は、各フレームを解析する。
オートアライメントの場合、特徴領域解析部1411は、各フレームを解析してステップS1において取得された前眼部像中の前眼部Eaの瞳孔に相当する瞳孔領域を特定するための処理を実行する。特徴領域解析部1411は、上記のように瞳孔領域を特定し、特定された瞳孔領域内の瞳孔中心位置を特徴位置として特定する。続いて、制御部11は、光学系20の光軸に相当する位置と瞳孔中心位置との位置ずれ量及び位置ずれ方向を解析部141に特定させる。更に、制御部11は、特定された位置ずれ量がキャンセルされるように第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方を制御することにより光学系20と被検眼Eとを相対的に移動させる。
マニュアルアライメントの場合、制御部11は、ユーザインターフェイス部90に対するユーザの操作内容に対応して第1駆動機構80A及び第2駆動機構80Bの少なくとも一方を制御することにより光学系20と被検眼Eとを相対的に移動させる。この場合、ユーザは、表示された観察画像を参照しつつユーザインターフェイス部90を用いてアライメントを実行することができる。ユーザは、観察画像内に瞳孔の像が映りこむようにユーザインターフェイス部90に対して操作することにより光学系20を被検眼Eに対し相対移動させる。
(ステップS2)
制御部11は、被検眼Eに対する光学系20の位置合わせが完了したか否かを判別する。制御部11は、ステップS1において特定された位置ずれ量が所定の閾値以下であるか否かを判断することにより、被検眼Eに対する光学系20の位置合わせが完了したか否かを判別することが可能である。
被検眼Eに対する光学系20の位置合わせが完了したと判別されたとき(ステップS2:Y)、眼科装置1の動作はステップS3に移行する。被検眼Eに対する光学系20の位置合わせが完了したと判別されなかったとき(ステップS2:N)、眼科装置1の動作はステップS1に移行する。
(ステップS3)
ステップS2において被検眼Eに対する光学系20の位置合わせが完了したと判別されたとき(ステップS2:Y)、制御部11は、前眼部カメラ60を制御することにより被検眼Eの前眼部像を取得させる。なお、ステップS3では、ステップS2において取得された前眼部像をそのまま流用してもよい。
(ステップS4)
制御部11は、ステップS3において取得された前眼部像中の瞳孔領域を特徴領域解析部1411に特定させる。
(ステップS5)
制御部11は、ステップS4において特定された瞳孔領域の輪郭形状を形状補正部1413に補正させる。形状補正部1413は、被検眼Eに対する前眼部カメラ60の相対位置に対応した公知の演算処理を行うことにより、前眼部像中の瞳孔領域の輪郭形状を補正する。
(ステップS6)
次に、制御部11は、干渉光学系30を制御することによりOCT計測を開始させる。
(ステップS7)
制御部11は、予め決められたスキャンパターンに従って光スキャナ40を制御することにより被検眼Eの前眼部Eaに対してラジアルスキャンを開始させる。制御部11は、図5に示す各スキャンを順番に実行させる。
(ステップS8)
制御部11は、スキャンが完了したか否かを判別する。制御部11は、予め決められたスキャンパターンに基づいてスキャンが完了したか否かを判別することができる。スキャンが完了したと判別されたとき(ステップS8:Y)、眼科装置1の動作はステップS9に移行する。スキャンが完了していないと判別されたとき(ステップS8:N)、眼科装置1の動作はステップS7に移行する。
(ステップS9)
ステップS8においてスキャンが完了したと判別されたとき(ステップS8:Y)、制御部11は、ステップS7において実行された各スキャンについて、上記のようにスキャン範囲を特定し、スキャン中心位置の位置ずれを位置補正部1414に補正させる。
(ステップS10)
続いて、制御部11は、ステップS9においてスキャン中心位置が補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて特性情報を特性情報算出部1415に算出させる。
(ステップS11)
制御部11は、ステップS10において算出された特定情報の分布を表す特性分布情報を特性分布算出部1416に算出させる。
(ステップS12)
制御部11は、ステップS11において算出された特性分布情報に対応した特性分布をユーザインターフェイス部90の表示部に表示させる。以上で、眼科装置1の動作は終了する(エンド)。
以上説明したように、実施形態によれば、ラジアルスキャン中に固視微動や視線ずれ等により被検眼が移動した場合でもスキャン結果自体から瞳孔領域をスキャン範囲とするラジアルスキャンのスキャン中心位置の位置ずれを補正することができるので、前眼部のデータを正確に取得(収集)することができるようになる。
なお、上記の実施形態では、被検眼Eの前眼部Eaのデータを収集する場合について説明したが、被検眼Eの眼底のデータを収集する場合も同様に上記の実施形態を適用することができる。
(変形例)
上記の実施形態において、スキャン中に瞼や睫毛などにより測定光のケラレが発生する場合がある。実施形態の変形例では、測定光のケラレが発生したときに被検眼Eの下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が特徴領域の境界に配置されるようにラジアルスキャンのスキャン中心位置Cの位置ずれが補正される。以下、実施形態の変形例について、実施形態との相違点を中心に説明する。
本変形例に係る眼科装置の構成は、実施形態に係る眼科装置1の構成とほぼ同様である。本件例に係る眼科装置の構成が実施形態に係る眼科装置1の構成と異なる点は、解析部141に代えて解析部141aが設けられている点である。
図12に、本変形例に係る解析部141aの構成例のブロック図を示す。図12において、図2と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
解析部141aが解析部141と異なる点は、検出部1417が設けられている点である。検出部1417は、測定光のケラレの発生を検出する。検出部1417は、干渉光学系30により得られた干渉光の検出結果から測定光のケラレの発生の有無を検出することができる。本変形例において、位置補正部1414は、検出部1417により測定光のケラレの発生が検出されたとき、上記のようにスキャン中心位置の位置ずれを補正する。位置補正部1414は、被検眼Eの下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が瞳孔領域の境界に配置されるようにスキャン中心位置の位置ずれを補正することが可能である。
図13Aに、本変形例において被検眼Eの瞼により測定光のケラレが発生したときのスキャンラインを模式的に示す。図13Aは、スキャンSC1〜SC9の実行が完了してからスキャンSC10が怪死されるまでの間に被検眼Eが斜め上方に移動した場合のスキャンラインを模式的に表す。図13Aにおいて、図7A又は図8Aと同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
被検眼Eの瞼MB1により測定光のケラレが発生すると、スキャン角度によってスキャン範囲の上瞼側のスキャンが不可能になる。これに対して、スキャンSC1〜SC16についてスキャン範囲の下瞼側のスキャンは可能である。そこで、上記のように、位置補正部1414は、被検眼Eの下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が瞳孔領域の境界に配置されるようにスキャン中心位置の位置ずれを補正する。それにより、図13Bに示すように、瞼MB1により測定光のケラレが発生した場合でも、瞳孔領域AR1の少なくとも一部について正確にデータを取得することができるようになる。
従って、スキャンSC1〜SC9が実行されたときのスキャン中心位置とスキャンSC10〜SC16が実行されたときのスキャン中心位置とを図14に示すように揃えた場合、前眼部Eaにおける角膜の形状や厚み等を正確に求めることができない。これに対して、本変形例では、少なくとも被検眼Eの下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が瞳孔領域の境界に配置されるようにスキャン中心位置の位置ずれを補正するようにしたので、図15に示すようなスキャンラインに対応したスキャン結果を用いて、前眼部Eaにおける角膜の形状や厚み等を正確に求めることができるようになる。
[効果]
実施形態に係る眼科装置の効果について説明する。
実施形態に係る眼科装置(1)は、光スキャナ(40)と、干渉光学系(30)と、制御部(11)と、スキャン範囲特定部(スキャン特定部1412)と、位置補正部(1414)と、特定情報算出部(1415)とを含む。干渉光学系は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、光スキャナを介して測定光を被検眼(E)に投射し、被検眼からの測定光の戻り光と参照光との干渉光を検出する。制御部は、被検眼の前眼部(Ea)における特徴領域(瞳孔領域AR1)に対して前眼部における基準位置を中心に放射状に複数のスキャンを行うラジアルスキャンを実行するように光スキャナを制御する。スキャン範囲特定部は、干渉光の検出結果に基づいて、特徴領域における測定光の進行方向に交差する交差方向(Bスキャン方向)のスキャン範囲を特定する。補正部は、特徴領域の輪郭形状に基づいて、ラジアルスキャンのスキャン中心位置(C)の位置ずれを補正する。特性情報算出部は、補正部によりスキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて前眼部の特性情報を算出する。
このような構成によれば、ラジアルスキャンで実行される複数のスキャンについて、特徴領域の輪郭形状に基づいてスキャン中心位置の位置ずれを補正し、位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて前眼部の特性情報を算出するようにしたので、スキャン中に固視微動や視線ずれ等により被検眼が移動した場合でも画像の取得タイミングとスキャンタイミングとのずれに起因した誤差の影響を受けることなく、前眼部のデータを正確に取得することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、補正部は、スキャン範囲が特徴領域に収まるように位置ずれを補正してもよい。
このような構成によれば、スキャン結果だけでスキャン中心位置の位置ずれを容易に補正することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、補正部は、スキャン範囲の長さと基準方向に対する当該スキャンのスキャン角度とに基づいて位置ずれを補正してもよい。
このような構成によれば、スキャン範囲とスキャン角度とに基づく簡素な処理でスキャン中心位置の位置ずれを補正することが可能となる。
また、実施形態に係る眼科装置では、補正部は、被検眼の下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が特徴領域の境界に配置されるように位置ずれを補正してもよい。
このような構成によれば、瞼や睫毛などによって測定光のケラレが発生しても、特徴領域の少なくとも一部についてデータを正確に取得することができる。
また、実施形態に係る眼科装置は、測定光のケラレの発生を検出する検出部(1417)を含み、補正部は、検出部によりケラレの発生が検出されたとき、位置ずれを補正してもよい。
このような構成によれば、測定光のケラレが発生したときに被検眼の下瞼側に対応するスキャン範囲の端部側が特徴領域の境界に配置されるように位置ずれを補正するようにしたので、測定光のケラレの有無にかかわらず前眼部のデータを正確に取得することができる。
また、実施形態に係る眼科装置は、被検眼の前眼部を撮影するための前眼部撮影系(前眼部カメラ60)と、前眼部撮影系を用いて取得された前眼部像における特徴領域を特定する特定部(特徴領域解析部1411)と、を含んでもよい。
このような構成によれば、瞳孔径の変化など、特徴領域の形状の変化に追従してデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置は、被検眼に対する前眼部撮影系の相対位置に基づいて特徴領域の輪郭形状を補正する形状補正部(1413)を含んでもよい。
このような構成によれば、被検眼を真正面から撮影したときと同様の形状を有する特徴領域が描出された画像を得ることができる。
また、実施形態に係る眼科装置は、干渉光の検出結果に基づいて被検眼の断層像を形成する画像形成部(13)を含み、スキャン範囲特定部は、画像形成部により形成された断層像に基づいてスキャン範囲を特定してもよい。
このような構成によれば、断層像を解析することによりスキャン範囲を特定するようにしたので、簡素な処理でスキャン中心位置の位置ずれを補正することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置は、特性情報算出部により算出された前眼部の特性情報の分布を求める特性分布算出部(1416)を含んでもよい。
このような構成によれば、前眼部のデータを正確に反映した特性情報の分布を求めることが可能な眼科装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科装置では、特性情報は、角膜形状情報、角膜厚情報、及び前房深度情報の少なくとも1つを含んでもよい。
このような構成によれば、スキャン中に固視微動や視線ずれ等により被検眼が移動した場合でも、角膜形状情報、角膜厚情報、前房深度情報などを正確に求めることができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置は、被検眼と干渉光学系とを相対的に移動する移動機構(第1駆動機構80A、第2駆動機構80B)を含み、基準位置は、被検眼に対する前記干渉光学系の位置合わせ基準位置であってもよい。
このような構成によれば、位置合わせ基準位置に対するスキャン位置の位置ずれを考慮して、被検眼の前眼部のデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、基準位置は、瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置又は被検眼中心位置であってよい。
このような構成によれば、瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置又は被検眼中心位置に対するスキャン位置の位置ずれを考慮して、前眼部のデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科装置では、特徴領域は、被検眼の瞳孔、角膜、又は虹彩に相当する領域であってよい。
このような構成によれば、瞳孔領域、角膜領域、又は虹彩領域のデータを正確に取得することが可能な眼科装置を提供することができる。
上記の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、例えば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1 眼科装置
10 プロセッサ
11 制御部
12 記憶部
13 画像形成部
14 データ処理部
20 光学系
30 干渉光学系
40 光スキャナ
50 対物レンズ
51 前置レンズ
60 前眼部カメラ
70 顔支持部
80A 第1駆動機構
80B 第2駆動機構
90 ユーザインターフェイス部
141、141a 解析部
1411 特徴領域解析部
1412 スキャン特定部
1413 形状補正部
1414 位置補正部
1415 特性情報算出部
1416 特性分布算出部
1417 検出部
E 被検眼
Ea 前眼部

Claims (11)

  1. 光スキャナと、
    光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記光スキャナを介して前記測定光を被検眼に投射し、前記被検眼からの前記測定光の戻り光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光学系と、
    前記被検眼の前眼部における特徴領域に対して前記前眼部における基準位置を中心に放射状に複数のスキャンを行うラジアルスキャンを実行するように前記光スキャナを制御する制御部と、
    前記干渉光の検出結果に基づいて、前記特徴領域における前記測定光の進行方向に交差する交差方向のスキャン範囲を特定するスキャン範囲特定部と、
    前記特徴領域の輪郭形状に基づいて、前記スキャン範囲が前記特徴領域に収まるように前記ラジアルスキャンのスキャン中心位置の位置ずれを補正する補正部と、
    前記補正部により前記スキャン中心位置の位置ずれが補正されたスキャンのスキャン範囲に対応した干渉光の検出結果に基づいて前記前眼部の特性情報を算出する特性情報算出部と、
    を含み、
    前記補正部は、前記被検眼の下瞼側に対応する前記スキャン範囲の端部側が前記特徴領域の境界に配置されるように前記位置ずれを補正する、眼科装置。
  2. 前記補正部は、前記スキャン範囲の長さと基準方向に対する当該スキャンのスキャン角度とに基づいて前記位置ずれを補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記測定光のケラレの発生を検出する検出部を含み、
    前記補正部は、前記検出部により前記ケラレの発生が検出されたとき、前記位置ずれを補正する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科装置。
  4. 前記被検眼の前眼部を撮影するための前眼部撮影系と、
    前記前眼部撮影系を用いて取得された前眼部像における前記特徴領域を特定する特定部と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の眼科装置。
  5. 前記被検眼に対する前記前眼部撮影系の相対位置に基づいて前記特徴領域の輪郭形状を補正する形状補正部を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の眼科装置。
  6. 前記干渉光の検出結果に基づいて前記被検眼の断層像を形成する画像形成部を含み、
    前記スキャン範囲特定部は、前記画像形成部により形成された断層像に基づいて前記スキャン範囲を特定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の眼科装置。
  7. 前記特性情報算出部により算出された前記前眼部の特性情報の分布を求める特性分布算出部を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の眼科装置。
  8. 前記特性情報は、角膜形状情報、角膜厚情報、及び前房深度情報の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の眼科装置。
  9. 前記被検眼と前記干渉光学系とを相対的に移動する移動機構を含み、
    前記基準位置は、前記被検眼に対する前記干渉光学系の位置合わせ基準位置である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の眼科装置。
  10. 前記基準位置は、瞳孔中心位置、瞳孔重心位置、角膜中心位置、角膜頂点位置又は被検眼中心位置である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の眼科装置。
  11. 前記特徴領域は、前記被検眼の瞳孔、角膜、又は虹彩に相当する領域である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の眼科装置。
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