本発明の目的は、ユーザーの皮膚に接触するように配置されている不織布材料を含む吸収性製品を提供することであり、吸収性製品の使用の間の不織布材料は、不織布と皮膚との間の摩擦に起因する機械的な不快感に関するリスクを低減させる。
柔らかさを改善するために皮膚の最も近くにあることが有用であるとして先行技術に説明されているような、低い粗度を有する細かいファイバーが、少量の湿気が存在するときには、必ずしも、吸収性製品のユーザーの皮膚の最も近くにあることが適切であるわけではないということを見出した。低い粗度を有する細かいファイバーは、乾燥した条件では柔らかいが、湿気/液体が存在するときには、細かいファイバーは、不利益も有している。
不織布材料とユーザーの皮膚との間に起こる摩擦は、液体/湿気が存在するときには、液体/湿気が存在していないときとは異なる。汗液、汗、または他の体液から生じる非常に少量の湿気が存在しても、不織布材料とユーザーの皮膚との間に引き起こされる摩擦力に影響を与える。したがって、製品の全体的な使用の間の機械的な不快感を不織布が最小化することができるように、不織布性質を慎重に選ぶことが大変重要であるということが発見された。
機械的な不快感に関する1つの主な理由は、「粘着」に関連しており、すなわち、湿気(汗液、汗、尿)が存在するときに、吸収性製品と人間の皮膚との間に作用する力に関連するということが認識されている。したがって、本発明の目的は、これらの力、および、皮膚に対するそれらのマイナスの影響を最小化する不織布材料を有する吸収性製品を提供することである。
不織布材料は、皮膚に接触する吸収性製品のすべての部分、たとえば、吸収性物品のトップシートの上、または、オムツのケースでは、ウエスト領域、ヒップ領域、スタンディングギャザー、脚用開口部、およびベルトの上に存在することが可能である。吸収性製品は、ユーザーの皮膚と製品との間に低い摩擦を提供し、それは、そのエリアが実質的に乾燥しているときだけでなく、汗液および汗、または、他の体液の存在に起因して、そのエリアに湿気のあるとき、の両方のときにそうである。この目的は、添付の特許請求の範囲に定義されている特徴によって特徴付けられる吸収性製品によって実現される。また、本目的は、添付の特許請求の範囲に定義されている特徴によって特徴付けられる、吸収性物品の使用によって達成される。
本発明は、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている不織布材料を含む吸収性製品に関する。不織布材料は、非吸収性ファイバーおよび/または吸収性ファイバーを含み、少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上のファイバーは、0.1dtexから10dtexの粗度、0.5dtexから7dtexの粗度、または、0.5dtexから3dtexの粗度を有している。ファイバーおよび/または不織布材料は、少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、吸収性製品および/または衛生製品の中で使用するのに適切な潤滑コーティング成分によってコーティングされている。
また、不織布材料は、吸収性ファイバーを含むことが可能である。吸収性ファイバーは、1dtexから10dtexの粗度、または、1.1dtexから7dtexの粗度、または、1.2dtexから3dtexの粗度を有することが可能である。
吸収性物品を使用するときに、摩擦が、皮膚と吸収性物品の表面との間に起こり、たとえば、皮膚と不織布材料との間に起こる。湿気/液体が存在するときの不織布材料と皮膚との間の摩擦は複雑であり、また、非常に少量の湿気であっても、測定される摩擦にマイナスの影響がある。湿気の量は小さくて、触れられたときに不織布が乾燥しているように感じられる場合がある。この場合では、湿気は、ファイバーと皮膚との間にだけ存在している可能性があり、湿気に起因するそれぞれのファイバーと皮膚との相互作用は、ウェット接触(wet contact)と呼ばれる。ウェット接触は、皮膚と、皮膚とウェット接触の状態にある不織布のファイバーとの間のメニスカスの構築によって引き起こされる。
上述のように、機械的な不快感に関する1つの理由は、粘着に関連しており、すなわち、汗液、汗、および尿などのような、少量の湿気が存在するときに、吸収性製品と人間の皮膚との間に作用する力に関連している。不快感を引き起こす粘着力と、吸収性製品の中に使用されている不織布材料の特性との間の関係を理解することによって、これらの力および皮膚へのそれらのマイナスの影響を最小化する材料を生成させることが可能である。粘着は、少量の湿気が存在するときに固体材料と支持表面との間に作用する垂直力として説明され得る。粘着の例は、少量の湿気が存在するときに、皮膚に容易に付着し得るシャワーカーテンである。
不織布が着用者の皮膚に接触しているエリアの摩擦を低減させることができるようにするために、不織布材料は、少なくともウェット摩擦が低減されるように設計される必要がある。ウェット摩擦は、濡れた製品または湿気のある製品と皮膚との間で経験される。ウェット摩擦は、製品の中に存在するか、または、不織布と皮膚との間の境界の中に存在する、小さい濃度の湿気または液体においても起こる可能性がある。乾燥摩擦は、乾燥した製品と皮膚との間で経験される。ウェット摩擦および乾燥摩擦を決定するための測定方法が、より詳細に下記に説明されることとなる。
少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、吸収性製品および/または衛生製品の中で使用するのに適切な潤滑コーティング成分によって不織布をコーティングすることによって、ならびに、0.1dtexから10dtexの粗度、0.5dtexから7dtexの粗度、または、0.5dtexから3dtexの粗度を有する不織布の中の非吸収性ファイバーおよび/または吸収性ファイバーを有することによって、吸収性製品は、吸収性製品とユーザーの皮膚との間のウェット摩擦の低減を示す。
低減は、潤滑コーティング成分が接触角度を増加させ、それによって、皮膚と不織布との間のメニスカスおよびウェット摩擦を低減させるという事実によって実現される。
ウェット接触は、不織布のファイバーと皮膚との間の接触であり、湿気は、接触点のみに存在しており、不織布の細孔の中には存在していない。より粗いファイバーの材料は、より細かいファイバーから作製された材料よりも、皮膚との接触点を少なくする。ウェット接触の数を低減させること、および、湿気の潤滑コーティングを適用することの組み合わせは、ユーザーの皮膚と不織布との間のウェット摩擦を低減させることに寄与する。
潤滑コーティング成分は、シリコーン油から選ばれ得り、その1つの好ましい例は、ポリジメチルシロキサンである。これらの潤滑成分は、毒性を示さず、吸収性製品に関して非常に良好な潤滑特性を提供する。
潤滑コーティング成分は、不織布の合計重量に基づいて、10ppmから10重量%の量でコーティングされ得る。
コーティングは、プリンティングまたはキスローリング(kiss rolling)によって塗布され得り、コーティングは、合計表面積の20〜100%に塗布され得る。
不織布材料の上の潤滑コーティング成分は、5.0重量パーセント未満の、3.0重量パーセント未満の、2重量パーセント未満の、1.0重量パーセント未満の、または、0.5重量パーセント未満の含水量を有することが可能である。低い含水量は、細菌増殖に関するリスクを低減させる。所望の低い含水量を得るために、コーティングされた不織布材料は、コーティングが不織布材料に塗布された後に乾燥させられ得る。
不織布材料は、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、カーディングによる不織布、エレクトロスピニング法による不織布、もしくはメルトブローン不織布、または、それらの任意の組み合わせを含むことが可能である。不織布材料は、いくつかのタイプの不織布材料のラミネートまたは組み合わせであることが可能である。不織布材料は、スパンボンド不織布およびメルトブローン不織布を組み合わせて含むことが可能であり、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)の層状製品、または、スパンボンド-メルトブローン-メルトブローン-スパンボンド(SMMS)の層状製品を形成することが可能である。
不織布は、8g/m2から80g/m2の坪量、8g/m2から40g/m2の坪量、または、8g/m2から30g/m2の坪量を有することが可能である。したがって、摩擦によって生成される力に抵抗するために十分な坪量を有する不織布材料が提供される。
不織布は、非吸収性ファイバーおよび吸収性ファイバーの混合物を含むことが可能である。吸収性ファイバーは、不織布材料のファイバーの合計重量に基づいて、2〜30重量%、好ましくは、約2〜10重量%の量で存在している。吸収性ファイバーは1dtexから10dtexの粗度、または、1.1dtexから7dtexの粗度、または、1.2dtexから3dtexの粗度を有することが可能である。
吸収性ファイバーは、好ましくは、毒性を示さないビスコースファイバーおよび/またはリヨセルファイバーなどのような再生セルロースファイバーを含むセルロースに基づいている。非吸収性ファイバーは、合成ファイバー、たとえば、ポリオレフィンベースのファイバー、たとえば、ポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)のファイバーなどを含むことが可能である。合成ファイバーは、任意の市販のタイプのものであることが可能であり、また、たとえば押し出し成形によって得ることが可能である。
吸収性製品は、オムツ、失禁保護衣類、生理用ナプキン、またはパンティーシールドなどのような、皮膚接触を伴う衛生製品であることが可能である。また、吸収性製品は、不織布がユーザーの皮膚に接触するように配置されている他のタイプの吸収性製品のものであることが可能である。
吸収性製品は、フロントパネルおよびリアパネルを有するシャーシーと、尿および他の体液を受け止めるためのウェッティングゾーンを有する吸収材本体部とを含むことが可能である。不織布材料は、尿および他の体液を受け止めるための吸収材本体部の中のウェッティングゾーンの外側の少なくとも1つの領域に構成されている。不織布材料は、代替的に、吸収材本体部の外側の領域に構成されている。たとえばオムツのケースでは、ウェッティングゾーンおよび/または吸収材本体部は、常に、皮膚に直接接触しているわけではない。その理由は、これらのエリアは、「カップ形状」および/またはスタンディングギャザーによって、ユーザーから距離を置かれているからである。
吸収性製品は、ウエスト領域、ヒップ領域、スタンディングギャザー、脚用開口部、およびベルトを含むことが可能である。不織布材料は、少なくとも、ウエスト領域、ヒップ領域、スタンディングギャザー、脚用開口部、およびベルトのうちの少なくとも1つに構成されている。これらのエリアは、たとえば、汗液/汗など、湿気を含むことが可能であり、不織布材料とユーザーの皮膚との間の摩擦が、擦り傷に関するリスクの増加とともに起こる。このリスクは、これらの領域における不織布材料の使用によって減少させられ得る。
ベルトは、シャーシーに取り付けられ得り、または、ベルトは、シャーシーから分離されているが、シャーシーに取り付け可能となるように配置され得る。不織布は、少なくとも、皮膚に接触するように配置されているベルトの側のベルトに構成され得る。したがって、擦り傷問題および皮膚問題に関するリスクが、ベルト領域において低減され得る。
吸収性製品は、トップシートと、吸収材本体部と、バックシートとを含むことが可能であり、不織布材料は、吸収性製品のトップシートおよび/またはバックシートの中に(たとえば、皮膚に接触しているバックシートの中の脚用開口部の周りに)構成されている。このように、皮膚問題に関するリスクは、皮膚に接触している吸収性製品の大きいエリアにおいて低減され得る。
上記に説明されているような不織布材料は、好ましくは、湿気の存在下において、ファイバーを含む不織布材料よりも、および/または、潤滑コーティング成分によるコーティングなしの不織布を含む不織布材料よりも、および/または、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、0.1dtexよりも細かい粗度を有するファイバーを含む不織布材料よりも低い摩擦値の状態にすることが可能である。これらの摩擦値は、より詳細に下記に説明されることとなる繰り返し式のスティックアンドスリップ方法にしたがって測定される。摩擦値の測定値を伴う曲線が、本方法を使用して、繰り返されるラン(run)において得られる。曲線は、摩擦値の増加を示す正の係数を有する第1の傾斜部と、プラトーと、摩擦値の減少を示す負の係数を有する第2の傾斜部とを含む。プラトーにおいて、摩擦値は、プラトーの広がりにわたって実質的に一定になっている。プラトーにおける小さな変化、および、傾斜部に沿った小さな変化が、個々の値の間で可能であるが、正の係数は、第1の傾斜部の中のすべての個々の値が正の係数を一緒に生成させるということを意味しており、第2の傾斜部の中のすべての個々の値が負の係数を一緒に生成させており、および、プラトーの中のすべての個々の値がプラトーを一緒に生成させている。摩擦値が低ければ低いほど、吸収性製品をより皮膚に優しいものにし、吸収性製品の使用とともに生じる皮膚問題が低減され得る。
また、本発明は、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている不織布材料を含む吸収性製品に関する。不織布材料は、湿気の存在下において、ファイバーを含む不織布材料よりも、および/または、潤滑コーティング成分によるコーティングなしの不織布を含む不織布材料よりも、および/または、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、0.1dtexよりも細かい粗度を有するファイバーを含む不織布材料よりも低い摩擦値を有している。摩擦は、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法にしたがって測定される。摩擦値の測定値を伴う曲線が、本方法を使用して、繰り返されるランにおいて得られる。曲線は、摩擦値の増加を示す正の係数を有する第1の傾斜部と、プラトーと、摩擦値の減少を示す負の係数を有する第2の傾斜部とを含む。摩擦値が低ければ低いほど、吸収性製品をより皮膚に優しいものにし、また、吸収性製品の使用とともに生じる皮膚問題が低減され得る。
本発明は、さらに、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている不織布材料を含む吸収性製品に関する。不織布材料は、湿気の存在下において、ファイバーを含む不織布材料よりも、および/または、潤滑コーティング成分によるコーティングなしの不織布を含む不織布材料よりも、および/または、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、0.1dtexよりも細かい粗度を有するファイバーを含む不織布材料よりも低い最大摩擦値を有しており、それは、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法による測定によって繰り返されるランにおいて得られる曲線に沿って測定される。摩擦値は、繰り返されるランにおいて得られ、ランの間に得られた摩擦値は、曲線を形成し、曲線は、摩擦値の増加を示す正の係数を有する第1の傾斜部と、プラトーと、摩擦値の減少を示す負の係数を有する第2の傾斜部とを含む。ランの間に得られた摩擦値は、曲線を形成し、その曲線は、摩擦値の増加を示す正の係数を有する第1の傾斜部と、本質的に変化しない摩擦を示すプラトーと、摩擦値の減少を示す負の係数を有する第2の傾斜部とを含む。摩擦値が低ければ低いほど、吸収性製品をより皮膚に優しいものにし、また、吸収性製品の使用とともに生じる皮膚問題が低減され得る。
本発明は、さらに、不織布材料とユーザーの皮膚との間のウェット摩擦を低減させるための、吸収性製品または衛生製品の中での不織布材料の使用に関する。不織布材料は、非吸収性ファイバーおよび/または吸収性ファイバーを含み、ファイバーは、0.1dtexから10dtexの粗度、0.5dtexから7dtexの粗度、または、0.5dtexから3dtexの粗度を有している。ファイバーおよび/または不織布材料は、少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、吸収性製品および/または衛生製品の中で使用するのに適切な潤滑コーティング成分でコーティングされている。驚くことには、より低い摩擦値を有するこのタイプの不織布材料は、吸収性製品をより皮膚に優しいものにし、また、吸収性製品の使用とともに生じる皮膚問題が低減され得るということが留意される。ウェット摩擦は、本明細書で説明されている繰り返し式のスティックアンドスリップ方法によって、不織布の表面と吸収性製品のユーザーの皮膚との間で測定される。不織布材料は、オムツ、失禁保護衣類、生理用ナプキン、またはパンティーシールドから選ばれる吸収性製品の中で使用され得る。不織布材料は、吸収性製品の実質的に非吸収性領域において使用される。
ここで、本発明のさらなる目的および利点が、下記の図面および詳細な説明を参照して説明されることとなる。
「吸収性製品」によって、尿または血液などのような体液を吸収するか、または、尿または血液などのような体液を吸収するように適合されている製品を意味している。吸収性製品は、ユーザーによって着用可能であり、「着用可能な吸収性製品」によって、オムツ、パンツタイプのオムツ、生理用ナプキン、パンティーライナー、または失禁製品などのような、ユーザーによって着用されることとなる吸収性物品を意味している。
「吸収性ファイバー」によって、約1g液体/1gファイバーなどのような、液体を吸収する能力を有するファイバーを意味している。また、ファイバーは、湿気緩和能力を有しており、また、吸湿性として規定されている。
「非吸収性ファイバー」によって、実質的に吸収能力のないファイバーを意味している。
本発明の不織布材料層またはウェブは、有利には、たとえば、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、湿式不織布、カーディングによる不織布、エレクトロスピニング法による不織布、またはメルトブローン不織布から選択され得る。不織布材料は、複数の技法によって、たとえば、ニードリング(needling)、ハイドロエンタングリング(hydroentangling)、または熱結合によって、結合され得る。
開示されている製品の不織布材料は、天然材料および合成材料の混合物であることが可能であり、または、合成ファイバーまたは天然ファイバーだけから構成され得る。天然ファイバーは、たとえば、セルロースファイバー、または、再生セルロースからのファイバーである。合成ファイバーは、たとえば、ポリエステルファイバー、ポリプロピレンファイバーもしくはポリエチレンファイバーなどのようなポリオレフィンベースのファイバー、および/または、それらの組み合わせなどである。
不織布材料は、スパンボンド-メルトブローン、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)タイプ、または、スパンボンド-メルトブローン-メルトブローン-スパンボンド(SMMS)タイプなどのような、いくつかのタイプの不織布材料の組み合わせであることが可能である。不織布のいくつかの層が糊付けまたは超音波によって積層されているケースでは、皮膚に接触する不織布層だけが、本説明において参照されている不織布材料である。
不織布層に関する坪量は、8g/m2から80g/m2に、好ましくは、8g/m2から30g/m2に、より好ましくは、8g/m2から20g/m2に変化させられ得る。坪量が40g/m2よりも低いときには、製品に関して十分な通気性、ドレープ性、および快適性を得ることが可能である。8g/m2から20g/m2の坪量は、材料の加工性が依然として良好でありながら、最良の快適性およびフレキシビリティーを提供するということが見出された。
「潤滑」または「潤滑剤」によって、潤滑する役割を果たす、したがって、成分がその上に適用されている表面を滑りやすくする役割を果たす、物質または成分を意味している。
弾性的なラミネートのさまざまな不織布材料層は、同じ材料または異なる材料のものであることが可能であり、また、同じ坪量、同様の坪量、または異なる坪量を有することが可能である。異なる材料が選択される場合には、ウェブを横切って異なる表面性質を有する伸縮性のあるウェブが獲得可能である。たとえば、層は、異なる摩擦特性または異なる液体/蒸気浸透特性を有することが可能である。
本発明の潤滑コーティング成分は、シリコーン油のタイプのものであり、すなわち、重合シロキサンであり、好ましくは、ジメチコーンとも呼ばれるポリジメチルシロキサンであることが可能である。潤滑コーティング成分の含水量は、5.0重量パーセント未満、3.0重量パーセント未満、2重量パーセント未満、1.0重量パーセント未満、または0.5重量パーセント未満であることが可能である。潤滑成分は、溶液の形態で、ファイバー/不織布材料に塗布され得るが、次いで、材料は、5.0重量パーセント未満にまで含水量を減少させるように乾燥させられる。図1は、不織布に湿気のあるときの不織布の中のファイバーの上の湿気の存在の影響を概略的に示している。
図1は、湿気が存在するときの不織布材料1の中の1つのファイバー2の拡大図を概略的に示している。湿気は、メニスカス3がファイバーと皮膚4との間に形成することを引き起こし、不織布1と皮膚4との間のウェット摩擦を増加させる。メニスカス3は、不織布1と皮膚4との間に強力な相互作用を形成し、すなわち、比較的に強力な力が、それぞれのメニスカス3を破壊するために必要とされる。これは、表面接触部位(表面接触部位は、液体と接触しているファイバーのエリア、および、液体と接触している皮膚4のエリアである)の周りの液体の毛細管力の影響であり、それは、接着接合部の強度に対して重大な影響を有し、メニスカス3を形成することが可能である。ファイバーが、少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触した状態になるように配置されている表面の上において、潤滑コーティング成分でコーティングされているときに、潤滑コーティング成分は、ファイバー2の湿潤性を減少させ、毛細管力が減少させられ、相互作用が弱められることを結果として生じさせ、また、より低い力が、それぞれのメニスカス3を破壊するために必要とされるということを結果として生じさせる。メニスカスを破壊するために必要とされる、より低い力は、ウェット摩擦の低減につながる。
図2は、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法を使用して、潤滑コーティング成分ありの不織布、および、潤滑コーティング成分なしの不織布を用いて得られた摩擦測定値を概略的に示している。図2は、2つの曲線を含み、第1の曲線6は、非吸収性ファイバーだけを含む不織布の摩擦値を図示しており、第2の曲線7は、コーティングされたファイバーを含む不織布の摩擦値を図示している。x軸に摩擦ランの数をとり、y軸に摩擦力をgmfでとったグラフの中に、曲線6、7の摩擦値がプロットされている。gmfによって、グラム重量を意味しており、1グラム重量は、9.80665mNである。
ウェット摩擦を測定するためのスティックアンドスリップ測定方法
この方法は、材料と人間の皮膚との間の静止摩擦、sns値(スティックアンドスリップ値)をグラム重量gmfで測定する。この方法は、同じ材料ストリップを使用して、繰り返してランが行われるということを意味している。第1に、乾燥状態(乾燥した材料および皮膚)に関するsns値が測定され、それに続いて、異なる液体レベルで(完全に濡れた材料から、湿気のある材料へ、および、ほとんど乾燥した材料へ)ウェット状態のものが測定され、そして、sns値が第1の乾燥ランにおいて測定される皮膚と材料との相互作用レベルに戻り、それは、材料が再び乾燥しているということを意味している。したがって、方法は、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法、または、snsラン-ドライ-ウェットドライと呼ばれる。
- 本方法の定義
スティックアンドスリップ値は、材料が腕の上を滑らかに動き始める、力曲線(gmf)の上のポイントとして定義される。次いで、すべての単一の力曲線からのsns値は、新しいグラフの中に一緒に置かれ、ランの数の関数として、sns値が表される。
- 本方法の原理
図4aに図示されているように、テスト材料のストリップ110が、MTT170引張試験機120の助けを借りて、手のひら側の前腕100を横切って引っ張られ、材料と皮膚との間の静止摩擦を測定する。第1に、乾燥したストリップが、手のひら側の前腕を横切って引っ張られる。次いで、ストリップは、完全に濡らされ、そして、乾燥状態に再び到達するまで、手のひら側の前腕を横切って繰り返して引っ張られる。乾燥した皮膚/乾燥した材料、乾燥した皮膚/濡れた材料、閉鎖した(occluded)皮膚/乾燥した材料、および、閉鎖した皮膚/濡れた材料による系が、テストされ得る。乾燥した皮膚/濡れた材料は、本明細書の中で行われている唯一の測定であるが、しかし、ウェットランの間に、皮膚は、系の中の液体によって、ある程度まで影響を受け、最終的に乾燥sns値に関するレベルに再び到達する前に、いくらか閉鎖した状態になる可能性がある。
- 方法の機器
・テストされる人の腕、手のひら側の前腕
・テストされる人は、21℃および45%rhの気候室の中で15分の間に順応させられる。
・テストは、21℃および45%rhの気候室の中で実施される。
・DiaStron製のMTT170引張試験機
・調節可能なアームレストチャネル
・ソフトウェアMTT Win(UvWin1.32.000)
・クランプ1:引張試験機の上
・クランプ2:カウンターウェイト、60g
・0.9重量%NaCl溶液(150ml/材料ストリップ)
・打ち抜き、30*350mm
- 材料
テストされることとなる材料は、打ち抜き加工され、または、30×350mmの大きさの長方形ストリップに作製される。テストするときに、処理された側、すなわち、特許請求されている特性を有する不織布の側が、皮膚に向けて設置される。
- 材料ストリップを濡らす
0.9重量%NaCl溶液(150ml)のビーカーの中に1分間にわたってストリップ全体を沈めることによって、材料ストリップは完全に濡らされる。ストリップは、1対のピンセットを使用して、引張試験機のクランプの中に設置されることとなる縁部で持ち上げられる。引張試験機のクランプは、参照数字114を用いて、図4aに図示されている。ストリップは、ビーカーの縁部に接触させてゆっくりと引っ張り上げられ、それは、材料がその過剰な液体を排出させることを可能にする。これは、完全に濡れた不織布を表しており、100%の飽和を表している。ストリップの他方の縁部において、60gのカウンターウェイトが設置されている。カウンターウェイトが、参照数字112を用いて、図4aに図示されている。
次いで、濡れたストリップを用いたsnsランが、第1のランと同じ方式でテストされる。
- スタート手順
コンピューターおよび制御ユニットがスイッチを入れられ、器具およびプログラムが初期化され、モードをスタートさせる準備ができた状態になる。
遅延時間は、摩擦測定ごとに12秒であり、荷重をゼロに設定するために、および、ランが開始する前に腕の上の正しい位置に材料ストリップを置くために、時間を与える。
材料ストリップが、50mmの後に、そのスリップ値に到達しない場合には、距離が増加させられる必要がある。
- テストされる人の腕を位置決めする
テストされる人は、腕がアームレストチャネルの中に快適に支持されている状態で、器具に近づいて立つべきである。アームレストチャネルは、手のひら側の前腕の上部が引張試験機の上のクランプと同一レベルになるように調節される。これは、材料ストリップがクランプと腕との間で水平方向になっているということ意味している。測定の間に、腕は、静かにリラックスされた状態に維持されるべきである。
- テストを実施する
乾燥した不織布ストリップが、引張試験機の上のクランプの中に設置され、また、60gカウンターウェイトが、ストリップの他方の縁部の中に締結される。
テストされる人の腕は、「テストされる人の腕を位置決めする」にしたがって説明されているように、アームレストチャネルの中に正しく設置されるべきである。
テストがスタートされる。遅延時間の最初の秒は、測定値をゼロに設定し、不織布ストリップを腕から持ち上げ、引張試験機の上に引張力が存在しないようにカウンターウェイトを保持するために使用される。次いで、不織布ストリップは、リラックスした腕の上に掛けられ、また、カウンターウェイトは静止しているべきである。snsランは、12秒の遅延時間が終了されると直ちにスタートする。
ロードセルは、事前設定された距離(50mm)を特定の速度(150mm/min)で進行し、腕の上で不織布ストリップを引っ張り、それが停止したときに、sns値が記録される。いわゆるsns値(それは、材料がもはや皮膚に「付着」せずに滑らかに動き始める場所である)が、すべての繰り返しに関して記録される。
引張試験機をスタート位置に戻す。
次いで、同じ不織布ストリップが、0.9%NaCl溶液の浴槽の中に1分間にわたって沈められる。「材料ストリップを濡らす」についての指示を参照されたい。次いで、濡れた不織布ストリップは、第1のランと同様に、カウンターウェイトが縁部にあり、腕が同じ位置にある状態で、引張試験機の上のクランプに正確に取り付けられる。摩擦測定は、第1のランと同じ方式でスタートされ、第2のランに関する摩擦曲線からsns値が記録される。
次いで、引張試験機がそのスタート位置に戻る間に、不織布ストリップは、何にも接触することなく、腕から離して持ち上げられる。スタート位置に戻ると、次のランが、第1のランと同じ方式で、可能な限りすぐにスタートさせられることとなり、第3のsns値が記録される。sns値が第1のランと同じレベルになるまで、テストは、このように続けられる。
- 結果の計算および表現
それぞれのランからのsns値が記録され(gmf)、繰り返されたsns値(gmf)を示すグラフが作成され、ランの数の関数としてsns値が表される。
不織布材料に戻ると、潤滑コーティング成分を有し、ファイバーが0.1から10dtexの粗度を有する不織布材料が、第2の曲線7によって図2に概略的に表されており、また、第1の曲線6によって表されている0.1dtexよりも細かい粗度を有するコーティングなしのファイバーから構成される不織布材料よりも比較的に低い摩擦値を有している。両方の材料に関する摩擦値が、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法にしたがって、同じテストされる人に対して測定される。曲線6、7は、本方法を使用して繰り返されるランにおいて得られる摩擦値の測定値を有している。曲線6、7は、摩擦値の増加を示す正の係数を有する第1の傾斜部6a、7aと、プラトー6b、7bと、摩擦値の減少を示す負の係数を有する第2の傾斜部6c、7cとを含む。プラトーにおいて、摩擦値は本質的に同じであり、小さな変化は可能である。
曲線は、乾燥した不織布に関して測定される乾燥摩擦に対応する値においてスタートする。第1の傾斜部6a、7aの正の係数は、乾燥した不織布が濡れてウェット摩擦が起こるときの、摩擦の増加を示している。第2の傾斜部6c、7cは、皮膚と不織布との間の境界面を図示しており、それは、摩擦曲線を乾燥摩擦の値に戻す。図2から見ることができるように、本発明による不織布材料は、ランの範囲全体にわたって、より低いウェット摩擦を有している。
いくつかの材料に関して、非常に明確なピークが、摩擦値の曲線の中に見られ得る。図2の中の参照符号6dおよび7dによって示されているように、これらのピークは、粘着によって引き起こされ、それは、少量の湿気が存在するときにだけ起こる。多くの物質の機械的特性および接着特性は、湿気の存在に非常に敏感である。これは、表面接触部位の周りの液体の毛細管の影響であり、それは、接着接合部の強度に対して重大な影響を有し、メニスカスを形成することが可能である。これは、粘着効果および粘着力である。粘着は、主に、メニスカスによって材料および皮膚に作用する力によって引き起こされると考えられるので、この粘着値は、本発明による不織布によって低減させられ得る。
図3aは、異なる力の寄与の原理スケッチを示しており、また、ウェット乾燥の範囲において、それらが作用すると仮定される場合を示している。向かって左側から、F_dry、すなわち、乾燥した皮膚30とファイバー32を含む乾燥した不織布材料との間に及ぼされる力であり、F_wet points contacts、すなわち、少量の湿気34の存在下において材料のファイバー32と皮膚30との間に及ぼされる力であり、F_wet pores、すなわち、ファイバー32及び影付きのエリアによって図示されている多量の湿気34を含む濡れた材料と皮膚30との間に及ぼされる力である。最後のケースでは、F_wet points contactsが及ぼされているときよりも多くの湿気が存在している。細孔の中に存在する、より多量の湿気34が、皮膚の上に薄膜を生成させるということが見られ得る。
湿気を含む系の中の合計摩擦力は、乾燥力(F_dry)および粘着力(F_clinging)の総和である。
F_friction=F_dry+F_clinging (式1)
通常、F_dry<<F_clingingである。粘着力は、ウェット接触およびウェット細孔(wet pores)から生じる寄与にさらに分割され得る。
F_clinging=F_wet contacts+F_wet pores (式2)
実際には、摩擦力は、式3によって記載されているような異なる数で起こるすべての3つの相互作用の混合物である。
F_friction(s)=F_dry×C_dry+F_wet contacts×C_wet contacts(s)+F_wet pores×C_wet pores(s) (式3)
ここで、sは、境界面における飽和の程度であり、Cは、相互作用の発生である。
材料が濡れているときに、ウェット細孔からの力は、ウェット摩擦への多大な寄与を提供する。図2に示されているような曲線の第1の傾斜部6a、7aの正の係数によって見られるように、ウェット細孔の力は、摩擦を急速に増加させる。材料は、次のランにわたって、ゆっくりと乾燥する。これらのランにわたって、ウェット細孔からの力は、依然として、摩擦力に対して最大の寄与を提供する。これは、プラトー6b、7bによって示されている。材料がさらに乾燥するにつれて、ウェット接触からの力、すなわち、上記に説明されているメニスカスは、ピーク6d、7dの摩擦の鋭い増加によって示されているように、摩擦力の鋭い上昇を提供する。ピーク6d、7dに到達した後に、材料は、さらに乾燥し、ウェット接触の数を低減させる。これは、迅速に、曲線を乾燥摩擦値に戻す。これは、第2の傾斜部6c、7cの負の係数によって見られる。2つの測定値の間にピークに到達した場合には、ピークは、測定値の中に示されない可能性がある。
図4bは、潤滑コーティングなしの基準の不織布材料;基準と同じ不織布材料であるが、異なる量(すなわち、それぞれ400ppmおよび0.4%)の潤滑コーティング成分ジメチコーン(Dow Corning Corporation製のPMX-200シリコーン流体1.5CS)を有する2つの不織布材料;ならびに、潤滑コーティングでないIntelligent fabrics technology製のコーティング「Dreamskin」皮膚を含む不織布材料(また、基準と同じ不織布材料である)に関して、繰り返し式のスティックアンドスリップ方法によって得られた測定データを示している。図4を見ると、全体的に高い摩擦値が、潤滑コーティング成分なしの不織布(基準曲線)に関して得られており、一方、より低い摩擦値が、潤滑コーティング成分を有する不織布(曲線0.4% Dimethiconeおよび曲線400ppm Dimethicone)に関して得られている。潤滑成分ではない「Dreamskin」は、コーティングなしの基準よりもさらに高い、不織布に関する摩擦値にされた。これは、少なくとも、吸収材の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置される表面の上に、潤滑コーティング成分をファイバーに適用することが、ウェット摩擦を低減させるという効果を図示している。図2に関連して説明されているように、プラトーレベルは、通常、摩擦力が再び降下し始める前に、摩擦の突然の増加(「粘着ピーク」)がその後に続くということが見られ得る。図4bの曲線に関する測定値を備えた表を、詳細な説明の最後に添付されている付録1に見出すことが可能である。
不織布材料が使用されている吸収性製品は、一般的に、シャーシーと、シャーシーの中の吸収材構造体とを含む。シャーシーは、フロントパネルおよびリアパネルを含む。フロントパネルは、着用者の腹部領域を覆うことを意図しており、リアパネルは、下背部領域および臀部領域を覆うことを意図している。また、吸収性製品は、フロントパネルとリアパネルとの間に延在する股下部領域を有している。股下部領域は、吸収材構造体から作製され得り、また、製品のシャーシーから作製され得ることもある。典型的に、吸収材構造体は、吸収材本体部をさらに含み、吸収材本体部は、主に股下部領域に位置付けされているが、また、シャーシーのフロントパネルおよびバックパネルの中へ延在することも可能であり、吸収材本体部は、液体透過性のトップシートと一般的に液体不透過性のバックシートとの間に挟まれている。また、シャーシーの外側カバーは、吸収材構造体の液体不透過性のバックシートであることが可能である。
吸収材本体部は、セルロースのフラップパルプ、組織層、高吸収性ポリマー(超吸収材)、ヒドロゲル-フォーム材料を含む吸収性フォーム材料、または、吸収性不織布材料などのような、身体から排出される老廃物を吸収するのに適切な任意の従来の材料を含むことが可能である。
一般的に、液体浸透性のトップシートは、不織布材料を含み、または、不織布材料から構成されている。トップシート材料は、トウファイバー、多孔性のフォーム、穴開きのプラスチックフィルムなどからさらに構成され得る。上述のように、トップシート材料として適している材料は、軟質で皮膚に対して非刺激性のものであるべきであり、また、たとえば、尿または月経液などの体液によって容易に浸透され、低いリウェッティング特性を示す。
液体不浸透性のバックシートは、たとえば、ポリエチレンフィルムもしくはポリプロピレンフィルム、液体不透過性の材料でコーティングされた不織布材料、液体浸透に抵抗する疎水性の不織布材料、または、プラスチックフィルムおよび不織布材料のラミネートなど、薄いプラスチックフィルムから構成され得る。バックシート材料は、通気性があることが可能であり、液体がバックシート材料を通過することを依然として防止しながら、蒸気が吸収材本体部から逃げることを可能にするようになっている。
トップシートおよびバックシートは、たとえば、接着剤結合、糊付け、または、熱もしくは超音波による溶着などによって、互いに接続させられ得る。トップシートおよび/またはバックシートは、さらに、接着剤、熱結合などのような当技術分野で公知の任意の方法によって、吸収材本体部に取り付けられ得る。
不織布材料を含む吸収性製品の複数の例が下記に続く。吸収性製品は、着用可能な吸収性製品である。製品同士の間で共有される吸収性物品の特徴は、同じ参照数字を有している。本発明によれば、吸収性製品、すなわち、たとえば、従来のオムツ、ベルト付きの吸収性製品、もしくは、パンツタイプのオムツ、または、任意の他の吸収性製品は、先に説明されているような不織布を含む少なくとも1つの領域を含む。その領域は、好ましくは、吸収性製品のウエスト領域および/またはヒップ領域を少なくとも部分的に含み、快適さを提供し、ウエストの周りにフィットする。ヒップ領域は、ウエスト領域の下方かつ股下部領域の上方の領域として定義される。それは、ヒップ、腹部領域、ならびに、ヒップと同じ高さにある背中の下側部および臀部の上側部を含む。また、その領域は、股下部領域の中の脚構造であることが可能であり、それによって、不織布は、接触表面が湿気を含むときに、ユーザーの皮膚に対する摩擦の低減を提供することが可能である。また、本発明の不織布は、吸収性製品の股下部領域の中のスタンディングギャザー構造の少なくとも一部を構成することが可能であり、または、それは、股下部領域の中の股下部弾性構造の一部であることが可能である。股下部弾性構造は、とりわけ、製品が着用されたときに、吸収性製品が股下部領域においてボウル形状をとることを促進させるような役割を果たし、それによって、身体から排出される老廃物を保持することを支援する。
本発明の不織布は、特に、吸収性製品の初期ウェッティングゾーンまたはランディングゾーンの外側の領域において使用されるのに適切である。これは、不織布は、吸収材構造体を少なくとも部分的にカバーすることが可能であるが、好ましくは、初期ウェッティングゾーンまたはランディングゾーンの外側に位置付けされ、すなわち、尿が最初に着地する股下部部分の中のエリアの外側に位置付けされるということ意味している。
図5は、不織布を含むパンティーライナー8の形態の吸収性物品を概略的に示している。パンティーライナーによって、生理用品のために使用されて生理用ナプキンよりも幅の狭い吸収性製品を意味する。パンティーライナーは、生理用ナプキンよりも少ない液体を吸収し、したがって、軽い体液排出を目的とするものであり、また、日常の清潔を目的とするものである。パンティーライナー8は、液体浸透性のトップシート9と、液体不浸透性のバックシート10と、トップシート9とバックシート10との間に配置されている吸収材本体部11とを含む。吸収材本体部11は、吸収性性質を有する吸収性材料、および超吸収性材料を含む。パンティーライナー8は、長手方向の第1の広がり、および、横断方向の第2の広がりを有している。パンティーライナー8は、0.1dtexから10dtexの粗度、好ましくは、2dtexから7dtexの粗度を持つファイバーを有する不織布を含む。少なくとも、吸収性製品の使用の間にユーザーの皮膚に接触するように配置されている表面の上において、ファイバーおよび/または不織布材料は、吸収性製品および/または衛生製品の中で使用するのに適切な潤滑コーティング成分によってコーティングされ、それは、下記において、潤滑コーティングされた不織布と呼ばれる。この表面は、トップシート9の全体であることが可能であり、または、パンティーライナー8の吸収材本体部11の外側に存在するトップシートの一部であることが可能である。
図6は、本発明による潤滑コーティングされた不織布を含む生理用ナプキン12の形態の吸収性物品を概略的に示している。生理用ナプキン12は、液体浸透性のトップシート9と、液体不浸透性のバックシート10と、トップシート9とバックシート10との間に配置されている吸収材本体部11とを含む。吸収材本体部11は、吸収性性質を有する吸収性材料、および超吸収性材料を含む。生理用ナプキンは、長手方向の第1の広がり、および、横断方向の第2の広がりを有している。生理用ナプキンは、ウィング13を含むことが可能であり、ウィング13は、それを適正に固定するために、ユーザーの下着に巻き付けられことを意図している。生理用ナプキン12は、非吸収性ファイバーおよび吸収性ファイバーの混合物を有する不織布を含み、非吸収性ファイバーおよび/または吸収性ファイバーは、少なくとも、皮膚に接触している生理用ナプキン12の表面の上において、1dtexから10dtexの粗度を有している。この表面は、トップシート9の全体であることが可能であり、または、生理用ナプキン12の吸収材本体部11の外側に存在するトップシート9の一部であることが可能である。生理用ナプキン12の吸収材本体部11の外側に存在するトップシート9の一部は、ウィング13を含むことが可能である。
図7は、本発明による潤滑コーティングされた不織布を含むオムツ16の形態の吸収性物品を概略的に示している。オムツ16は、液体浸透性のトップシート9と、液体不浸透性のバックシート10と、トップシート9とバックシート10との間に配置されている吸収材本体部11とを含む。吸収材本体部11は、吸収性性質を有する吸収性材料、および超吸収性材料を含む。オムツ16は、長手方向の第1の広がり、および、横断方向の第2の広がりを有している。オムツ16は、シャーシー26を含み、それは、フロントパネル17と、股下部領域18と、リアパネル19とを含む。また、たとえばオムツの形態の吸収性製品は、フロントパネル17およびリアパネル19を互いに固定するための締結手段20を含み、それによって、着用者のウエストの周りにオムツ16を固定することが可能である。このタイプのオムツは、従来のオープン式のオムツである。オムツ16は、非吸収性ファイバーおよび吸収性ファイバーの混合物を有する不織布を含み、非吸収性および/または吸収性ファイバーは、少なくとも、皮膚に接触しているオムツ16の表面の上において、1dtexから10dtexの粗度を有している。この表面は、トップシート9の全体であることが可能であり、または、オムツ16の吸収材本体部11の外側に存在するトップシート9の一部であることが可能である。オムツ16の吸収材本体部11の外側に存在するトップシート9の一部は、フロントパネル17の一部であるか、または、フロントパネル17の全体であることが可能であり、リアパネル19の一部であるか、または、リアパネル19の全体であることが可能であり、および、締結手段20であることが可能である。オムツは、通常、スタンディングギャザー21を含み、スタンディングギャザー21は、たとえば、吸収材本体部11からの過剰な流体がオムツから滲み出ることを防止するために、リーケージバリアを形成することを意図している。また、スタンディングギャザー21は、潤滑コーティングされた不織布を含むことが可能である。
図8は、本発明による潤滑コーティングされた不織布を含むパンツタイプのオムツ22の形態の吸収性物品を概略的に示している。図7に関連して説明されているものなどのような、従来のオープン式のオムツとは対照的に、パンツタイプのオムツのシャーシー26のフロントパネル17およびリアパネル19は、初期からサイドシームによって互いに固定されており、それによって、通常の肌着と同じ様式で着用者の上に引き上げられ得る衣類を提供する。サイドシームは、破断可能となるように作製され得る。パンツタイプのオムツ22は、ウエスト弾性材23および脚部弾性材24をさらに含み、ウエスト弾性材23は、着用者のウエスト領域の周りにパンツタイプのオムツを固定するように配置されており、また、脚部弾性材24は、着用者の脚の周りにパンツタイプのオムツを固定するように配置されている。ウエスト弾性材23および脚部弾性材24は、潤滑コーティングされた不織布材料によってカバーされ得る。すべての他の態様において、パンツタイプのオムツ22は、オムツ16と同様であり、潤滑コーティングされた不織布は、オムツ16に関して説明されているものと同じエリアに設置されている。
図9は、潤滑コーティングされた不織布を含むベルト式オムツ25の形状の吸収性物品を概略的に示している。これらの製品は、一般的に、大人によって着用され、失禁および一般用途の両方に適合され得る。ベルト付きの吸収性製品には、シャーシー26および2つのベルト半分体27、28が設けられている。ベルト式オムツ25のシャーシーは、フロントパネル17と、股下部領域18と、リアパネル19とを含む。また、シャーシー26は、スタンディングギャザー21を含むことが可能である。ベルト半分体27、28は、リアパネル19の外側部から延在するシャーシー26に取り付けられているか、または、シャーシー26から分離されており、シャーシー26に取り付けられるように配置されているかのいずれかになっている。ベルト半分体27、28は、着用者のウエストの周りに設置され、任意の適切な締結具を使用して、着用者のウエストの周りにベルト付きの吸収性製品を保持するように締結されることを意図している。潤滑コーティングされた不織布によってカバーされ得るシャーシーのエリアの他に、皮膚に接触するように配置されているベルトの側のベルトも、潤滑コーティングされた不織布を含むことが可能である。
上記の説明は、本発明の実施形態の例を定義しているが、決して本発明を限定するものとしてみなされるべきではない。本発明は、添付の特許請求の範囲内で変化させられ得る。