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JP6939621B2 - エンジンカバー - Google Patents
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Description

本発明は、車両に搭載されるエンジンを覆うエンジンカバーに関する。
特許文献1には、車両前方のラジエータファンからの送風をエンジンの後方に案内するエンジンカバーが開示されている。送風をエンジンの後方に案内するため、エンジンカバーはエンジンを覆うように設けられている。
特開2002‐256591号公報
送風をエンジンの後方に案内するためにエンジンを覆うように設けられるエンジンカバーは、エンジンから発生する熱に対しての耐熱を考慮して金属材料によって形成されている。エンジンカバーを金属材料によって形成した場合には、エンジンカバーはエンジンからの熱を受けて高温になる。このため、エンジンカバーを取り外してメンテナンスを行う場合、エンジンを停止させてエンジンカバーの温度が低下するまで待機する必要がある。
上記課題を解決するためのエンジンカバーは、車両に搭載された状態において車両後方側に排気系の一部をなす排気系部材を有するエンジンに適用され、当該エンジンの車両前方及び上方を覆うエンジンカバーであって、前記エンジンの車両前方を覆う前面部と前記エンジンの上方を覆う第1上面部とを有する樹脂材料からなる第1カバー部と、前記エンジンの上方を覆う第2上面部を有する金属材料からなる第2カバー部と、断熱材料からなり前記第1カバー部と前記第2カバー部との間に介在して前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、を備えることをその要旨とする。
上記構成では、エンジンカバーが、第1カバー部と第2カバー部とを有している。そして、第1カバー部が樹脂材料によって形成されている。一般的に、樹脂材料は、金属材料と比較して耐熱性が低く、熱伝導率が低いという特徴がある。車両前方及び上方を覆う第1カバー部は、エンジンから発生する熱の熱源となる排気系部材から離れた位置に設けられることになるため、金属材料と比較して耐熱性の低い樹脂材料を第1カバー部に用いることができる。換言すれば、上記構成では、金属材料と比較して熱伝導率が低い樹脂材料によって第1カバー部を形成している。そして、金属材料によって形成されている第2カバー部から第1カバー部への熱伝導は、断熱材料によって形成されている接続部によって抑制することができる。
上記構成によれば、樹脂材料によって第1カバー部を形成することができる。そして、第1カバー部の熱伝導率が低いため、エンジン停止後の第1カバー部における低温化は、エンジン停止後の第2カバー部における低温化よりも早期に実現できる。そのため、エンジン停止後に第2カバー部の温度が低下する前であっても第1カバー部を取り外すことができ、それだけ早期にエンジンのメンテナンスに取り掛かることができる。
エンジンカバーの一実施形態を示す正面図。 同実施形態にかかるエンジンカバーの断面図。 同実施形態にかかるエンジンカバーの断面図。 エンジンカバーの変更例を示す断面図。 エンジンカバーの他の変更例を示す断面図。
以下、エンジンカバーの一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、エンジンカバー10が適用されるエンジン91が車両に搭載された状態のエンジンコンパートメントを示している。エンジンコンパートメントにエンジン91が収容されており、エンジン91をエンジンカバー10が覆っている。エンジンカバー10における図1の左下部分には、切欠きが設けられており、エンジン91の一部が露出している。また、車両は、エンジンコンパートメントにおいて車両前方側に、ラジエータを支持するラジエータサポート83を備えている。
エンジンカバー10は、第1カバー部11と、第2カバー部21とを備えている。エンジンカバー10は、第1カバー部11と第2カバー部21との間に介在する接続部31を、車両幅方向の両端部に備えている。接続部31によって第1カバー部11と第2カバー部21とが接続されている。
図2には、車両側方から視たエンジンカバー10の断面図を示している。図2には、当該車両の車両前方、車両後方、上方、下方を示す矢印を表示している。
エンジン91が収容されているエンジンコンパートメントは、その上方が車両のフード81によって覆われている。エンジン91よりも車両前方には、ラジエータに設けられているラジエータファン82が配置されている。
エンジン91は、いわゆる前方吸気後方排気のエンジンであり、車両後方にエキゾーストマニホールド等の排気系が設けられている。エンジン91は、車両後方に、排気系部材としての過給機92を備えている。エンジン91の上面には、点火プラグに取り付けられる点火コイル95が設けられている。
エンジン91の車両前方の面には、車両前方に突出する係合部93が設けられている。エンジン91の車両上方の面において、点火コイル95よりも車両後方の位置には、上方に向かって突出する被締結部94が設けられている。詳しくは後述するが、係合部93と被締結部94とを用いてエンジン91にエンジンカバー10が取り付けられる。
エンジンカバー10の第1カバー部11は、エンジン91の車両前方を覆う前面部12を備えている。前面部12は、ラジエータファン82とエンジン91との間に位置している。第1カバー部11は、前面部12の上端から車両後方に延設されている第1上面部14を備えている。第1カバー部11は、第1上面部14によって、エンジン91の上方を覆っている。第1カバー部11は、樹脂材料によって成形されている。樹脂材料としては、例えばナイロンやポリプロピレン等の樹脂を用いることができる。
ここで、エンジンカバー10においてエンジン91と対向する面を裏面とする。前面部12の裏面からは、車両後方に突出する係合突部13が設けられている。第1上面部14の裏面からは、接続部31が取り付けられている支持部15が突出している。支持部15は、第1上面部14の裏面から下方に延設され、その下方端が接続部31を保持するように車両後方に屈曲している。
支持部15に固定されている接続部31は、接続部31の車両後方面に開口し、車両前方向へ凹んだ凹部32を備えている。接続部31は、断熱材料によって形成されている。断熱材料としては、例えばポリウレタンやシリコーン等の発泡体を成形したものを用いることができる。接続部31は、例えば溶着によって支持部15に固定されている。
第2カバー部21は、エンジン91の上方を覆う第2上面部22を備えている。第2カバー部21は、第2上面部22の車両後方端から延設されている傾斜部24を備えている。傾斜部24は、過給機92に向かって下方に傾斜している。傾斜部24は、ラジエータファン82からの送風を過給機92に向かって案内する。第2カバー部21は、金属材料によって形成されている。金属材料としては、鉄やアルミ等を用いることができる。
傾斜部24の裏面からは、下方に向かって突出する締結部25が設けられている。第2上面部22の裏面には、挿入部23が設けられている。すなわち挿入部23は、第2カバー部21の裏面において、締結部25よりも車両前方の位置に設けられている。挿入部23は、第2上面部22の裏面から下方に延設され、下方端から車両前方に向かって屈曲したL字形状をなしている。
第2カバー部21の締結部25は、エンジン91の被締結部94にボルトで固定されている。第2カバー部21の挿入部23の先端は、接続部31の凹部32に圧入されている。第1カバー部11の係合突部13は、エンジン91の係合部93に対して車両前後方向に挿入されている。
第1カバー部11と第2カバー部21は、接続部31が介在している部分において第1上面部14と第2上面部22とが同一平面上に位置するように固定されている。エンジンカバー10では、第1上面部14と第2上面部22とによってエンジン91の上方を覆う面を構成している。また、第2カバー部21の挿入部23は、点火コイル95の上方に位置している。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
図3には、第2カバー部21から第1カバー部11を取り外した状態のエンジンカバー10を示している。
エンジンカバー10では、図2に示したように第1カバー部11の係合突部13がエンジン91の係合部93に対して車両前後方向に挿入されている。さらに、接続部31の車両後方面に開口して車両前方向へ凹んだ凹部32に第2カバー部21の挿入部23が圧入されている。このため、図2に示したように接続部31の凹部32に第2カバー部21の挿入部23が圧入されている組付け状態から、第1カバー部11を車両前方に変位させることによって、係合突部13と係合部93との係合を外すとともに、凹部32から挿入部23を引き抜くことができる。すなわち、第1カバー部11を取り外すことができる。そして、図3に示すように第1カバー部11を取り外した状態から、第1カバー部11を車両後方に変位させることによって、図2に示すように第1カバー部11を取り付けることができる。
このようにエンジンカバー10によれば、第1カバー部11を車両前後方向へ変位させることによって第1カバー部11の取り外しと取り付けを行うことができる。ここで仮に、エンジン91の車両前方及び上方を覆う第1カバー部11を、エンジン91の前面及び上面に固定することで、エンジン91への取り付けを行うとする。この場合、第1カバー部11を取り外す際には、第1カバー部11を前方に変位させながら上方に変位させるという作業が必要になる。こうした場合と比較してエンジンカバー10によれば、第1カバー部11を車両前後方向へ変位させることによって第1カバー部11の取り外しを行うことができるため、第1カバー部11の取り外し及び取り付け作業を行いやすい。
一般的に、樹脂材料は、金属材料と比較して耐熱性が低く、熱伝導率が低いという特徴がある。エンジンカバー10では、車両前方及び上方を覆う第1カバー部11が、エンジン91から発生する熱の熱源となる過給機92から離れた位置に設けられることになる。このため、金属材料と比較して耐熱性の低い樹脂材料を第1カバー部11に用いることができる。
さらに、エンジンカバー10では、金属材料と比較して熱伝導率が低い樹脂材料によって第1カバー部11を形成していることによって、第1カバー部11が高温になりにくい。そして、金属材料によって形成されている第2カバー部21から第1カバー部11への熱伝導は、断熱材料によって形成されている接続部31によって抑制することができる。
第1カバー部11の熱伝導率が低いため、エンジン91停止後の第1カバー部11における低温化は、エンジン91停止後の第2カバー部21における低温化よりも早期に実現できる。そのため、エンジン91停止後に第2カバー部21の温度が低下する前であっても第1カバー部11を取り外すことができ、それだけ早期にエンジン91のメンテナンスに取り掛かることができる。
また、エンジンカバー10では、挿入部23が点火コイル95の上方に位置している。すなわち、第1カバー部11と第2カバー部21との分割位置が点火コイル95の上方に設定されている。これによって、第1カバー部11を取り外すと、点火コイル95を視認することができる。すなわち、第1カバー部11のみを取り外すだけで、点火コイル95のメンテナンスを行うことができる。
エンジンカバー10は、第1上面部14と第2上面部22とによってエンジン91の上方を覆う面を構成している。そして、接続部31が介在している部分において第1上面部14と第2上面部22とが同一平面上に位置するように第1カバー部11と第2カバー部21とを固定していることによって、前面部12によって案内されたラジエータファン82からの送風を第1上面部14から第2上面部22に案内することができる。なお、第2上面部22を通過した風は、傾斜部24によって過給機92に導くことができる。
また、樹脂材料は、金属材料と比較して軽量であるという特徴がある。このため、第1カバー部11が樹脂材料によって形成されているエンジンカバー10によれば、エンジンカバーの全体を金属材料によって形成した場合と比較して、エンジンカバーの軽量化を図ることができる。
第1カバー部11は、車両のフード81を開けた際に特に視界に入りやすいため、エンジンカバーのデザイン性を向上させるという観点から意匠が施されることがある。この点、エンジンカバー10では樹脂材料によって第1カバー部11を形成していることによって、細かい凹凸等を表現することが容易になる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、接続部31を第1カバー部11に固定する構成を例示したが、接続部31は第2カバー部21に固定されていてもよい。
すなわち、図4に示すように、第2カバー部121の第2上面部122の裏面から下方に突出している支持部123に接続部31を固定するようにしてもよい。この場合、車両後方向へ凹んだ凹部32が接続部31の車両前方面に開口するように接続部31を固定する。これによって、第1カバー部111の第1上面部114から突出している挿入部115を、接続部31の凹部32に対して車両前方から圧入することができる。こうした構成であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
・上記実施形態では、第1カバー部11を車両前後方向に変位させることによって第2カバー部21に対する取り付けと取り外しを行うことのできる構成を例示した。第1カバー部11と第2カバー部21との接続態様については、他の構成を採用することもできる。
例えば図5に示すような構成を採用してもよい。図5に示す第2カバー部221の第2上面部222からは、下方に向かって支持部223が設けられている。支持部223には、接続部231が固定されている。
接続部231は、車両後方側の端部が支持部223の挟持部224によって挟持されている。接続部231には、上下方向に貫通する孔232が形成されている。
第1カバー部211は、第1上面部214における車両後方側の端部から下方に向かって湾曲した湾曲部215を備えている。湾曲部215が孔232に挿入されている。
第1カバー部211の湾曲部215を、第2カバー部221に固定されている接続部231における孔232の上方から挿入することで、第2カバー部221と第1カバー部211とを接続することができる。
・上記実施形態では、第1カバー部11と第2カバー部21との分割位置を点火コイル95の上方としているが、分割位置は変更が可能である。すなわち、点火コイル95よりも車両後方に挿入部23が位置していてもよいし、点火コイル95よりも車両前方に挿入部23が位置していてもよい。
・上記実施形態では、第2カバー部21が傾斜部24を備えている。必ずしも傾斜部24がなくてもエンジン91の後方にラジエータファン82からの送風を案内することは可能である。すなわち、傾斜部24は必須の構成ではない。
・上記実施形態では、接続部31が介在している部分において第1上面部14と第2上面部22とが同一平面上に位置するように構成している。第1上面部14と第2上面部22とによって構成される面が、ラジエータファン82から車両後方への導風を妨げない平坦な面をなすのであれば、第1上面部14と第2上面部22とが同一平面上に位置することは必須の構成ではない。
・上記実施形態では、第2カバー部21の傾斜部24の裏面に締結部25を設けている。締結部25は、挿入部23よりも車両後方の位置に設けるのであれば、第2上面部22の裏面に設けてもよい。
・上記実施形態では、支持部15に接続部31を溶着している。接続部31の固定方法は、溶着に限らない。例えば、支持部15に接続部31を貼り付けて固定することもできる。
・上記実施形態では、接続部31を二つ備えるエンジンカバー10を示したが、接続部31を三つ以上設けてもよい。また、第2カバー部21に対して第1カバー部11を接続して保持できるのであれば接続部31を一つにすることもできる。
・上記実施形態では、第1カバー部11と第2カバー部21と接続部31を形成する各材料を例示しているが、各材料は一例である。第1カバー部11は、樹脂材料によって形成されていればよい。第2カバー部21は、金属材料によって形成されていればよい。そして、接続部31は、断熱材料によって形成されていればよい。
10…エンジンカバー、11…第1カバー部、12…前面部、13…係合突部、14…第1上面部、15…支持部、21…第2カバー部、22…第2上面部、23…挿入部、24…傾斜部、25…締結部、31…接続部、32…凹部、81…フード、82…ラジエータファン、83…ラジエータサポート、91…エンジン、92…過給機、93…係合部、94…被締結部、95…点火コイル。

Claims (1)

  1. 車両に搭載された状態において車両後方側に排気系の一部をなす排気系部材を有するエンジンに適用され、当該エンジンの車両前方及び上方を覆うエンジンカバーであって、
    前記エンジンの車両前方を覆う前面部と前記エンジンの上方を覆う第1上面部とを有する樹脂材料からなる第1カバー部と、
    前記エンジンの上方を覆う第2上面部を有する金属材料からなる第2カバー部と、
    断熱材料からなり前記第1カバー部と前記第2カバー部との間に介在して前記第1カバー部と前記第2カバー部とを接続する接続部と、を備えるエンジンカバー。
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