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JP6940387B2 - 温冷感申告情報処理装置および方法 - Google Patents
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Description

本発明は、評価対象空間の居住者からの温冷感申告情報を処理する温冷感申告情報処理装置および方法に関する。
従来より、ビルなどの建物では、温熱環境の指標であるPMV(Predicted Mean Vote)や、これを用いて算出される不満足者率PPD(Predicted Percentage Dissatisfied)を利用して建物の空調環境(居住環境)を評価し、過度に快適性を犠牲にしないように設備管理者が配慮しながら空調運用が行われている。地球温暖化防止やさらなる省エネルギー(以下、省エネと略す。)のニーズ増大により、徹底的な省エネ余地の抽出が求められており、より精度の高い居住環境評価が必要とされている。
なお、PMV、PPDはISO-7730で国際規格化された指標であり、同様に利用される温熱環境の評価指標としては米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)の標準に定められているSET*(Standard new Effective Temperature)などがある。
特開平05−322258号公報 特開2016−223704号公報 特開2008−241153号公報 特開2015−4480号公報
建物の空調環境において、居住者からの温冷感申告(「暑い/寒い」申告)を利用して居住者の感じ方の実態に合った快適性や不満足者の評価を行ない、空調環境の管理や制御に活用する温冷感申告システムがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法は十分な申告数が得られないと実態に合った評価が実現しにくい。
これに対し、申告数が少ない場合に居住者に温冷感申告を催促する方法(例えば、特許文献2参照)も提案されているが、申告の催促によって十分な申告数が集まるとは限らない。例えば、忙しい/手が離せないなどの理由により居住者が申告端末を利用できないケースもあり、十分に適用できる申告数の条件が整いにくいという現実がある。したがって、居住環境評価に居住者の感じ方の実態を反映できない場合もある。ゆえに、改善が求められる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、十分な申告数が集まらなくても、居住者の感じ方の実態を居住環境評価に反映させることが可能な温冷感申告情報処理装置および方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、評価対象空間(100)の居住者(101)からの温冷感申告を申告日時と申告者IDとを含む申告情報として取得する申告情報取得部(1)と、評価対象空間の環境計測値を計測情報として取得する計測情報取得部(2)と、申告情報取得部で取得された申告情報と計測情報取得部で取得された計測情報とから、申告日時と、申告者IDと、温冷感申告と、計測情報から求められる環境状態量とを対応づけた統合情報を生成するデータ統合部(3)と、データ統合部によって生成された統合情報から環境状態量と評価対象空間内の居住者の不満足度とを対応づけたモデリング情報を生成するモデリング情報生成部(4)とを備え、モデリング情報生成部は、統合情報から得られる申告者ID毎の環境状態量と温冷感申告との関係において、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものとみなして、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものとみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求めることを特徴とする。
この発明において、申告情報取得部は、評価対象空間の居住者からの温冷感申告(「暑い/寒い」申告)を申告日時と申告者IDとを含む申告情報として取得し、計測情報取得部は、評価対象空間の環境計測値(温度、湿度などの計測値)を計測情報として取得する。データ統合部は、申告情報取得部で取得された申告情報と計測情報取得部で取得された計測情報とから、申告日時と、申告者IDと、温冷感申告と、計測情報から求められる環境状態量(例えば、PMV)とを対応づけた統合情報を生成する。モデリング情報生成部は、データ統合部によって生成された統合情報から環境状態量と評価対象空間内の居住者の不満足度(例えば、PPD)とを対応づけたモデリング情報を生成する。
ここで、モデリング情報生成部は、統合情報から得られる申告者ID毎の環境状態量と温冷感申告との関係において、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものとみなして、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものとみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求める。
すなわち、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量において、暑いという申告がなくても暑いという申告が継続して行われているものと申告者毎にみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求める。寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量において、寒いという申告がなくても寒いという申告が継続して行われていると申告者毎にみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求める。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したように、本発明によれば、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものと申告者毎にみなして、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものと申告者毎にみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求めるようにしたので、十分な申告数が集まらなくても、居住者の感じ方の実態を居住環境評価に反映させることが可能となる。
図1は、PMVとPPDとの関係を示す図である。 図2は、暑い側/寒い側の不満足度モデルの一例を示す図である。 図3は、本発明に係る温冷感申告情報処理装置を含む空調制御システムの構成の例を示す図である。 図4は、本発明に係る温冷感申告情報処理装置の構成を例示するブロック図である。 図5は、この温冷感申告情報処理装置において取得される申告情報を例示する図である。 図6は、この温冷感申告情報処理装置において取得される計測情報を例示する図である。 図7は、この温冷感申告情報処理装置において生成される統合情報を例示する図である。 図8は、図7の統合情報から得られる申告者ID毎の、PMVとこれに対応する「暑い」申告の発生状況とを示す図である。 図9は、図8のデータからPMVに対する「暑い」申告者数を算出した結果を示す図である。 図10は、図8のデータに対して申告ラッチ処理を行なった後のイメージを示す図である。 図11は、図10のデータからPMVに対する「暑い」申告者数を算出した結果を示す図である。 図12は、申告ラッチ処理の処理フローを示す図である。 図13は、図11のデータに対してN_allを10[人]とした場合のモデリング情報を例示する図である。 図14は、申告不感帯を適用した場合に申告ラッチ処理を行なった後のイメージを示す図である。 図15は、図14のデータからPMVに対する「暑い」申告者数を算出した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、実施の形態の説明に入る前に、本発明の原理について説明する。
〔発明の原理〕
発明者は、任意の環境で「暑い/寒い」という意図の申告をした人が、その環境よりも暑い/寒い環境になった場合、より暑く/より寒く感じるのは生理的な妥当性が高いことに着眼した。
そして、任意の環境で温冷感申告(「暑い/寒い」申告)を行なった居住者に対し、暑い/寒い不快を生理的に増強する方向の環境においては、当該居住者から実際に温冷感申告がされていなくても、「暑い/寒い」申告が継続して行われているとみなすことで、居住者の温冷感の実態に近付けられることに想到した。
例えば、暑い/寒い側の不満足者数をもとめるケースでは、一度「暑い/寒い」申告を行ない、暑い/寒い側の不満足者とみなされた居住者については、この暑い/寒い不快を生理的に増強する方向の環境では、当該居住者からの「暑い/寒い」申告を維持し、この居住者を暑い/寒い側の不満足者とみなす状態を継続する。
また、本発明では、維持される温冷感申告の信頼性が低いと、この温冷感申告を用いた感じ方の評価結果と、居住者の感じ方の実態とが乖離する要因となり得る。発明者は、暑い/寒い不快が弱い温熱環境領域(弱不快域)では、温冷感申告が、居住者の気分/体調など、一時的な心理的/生理的要因の影響を受けやすくなる点に着眼した。そして、弱不快域で発生した温冷感申告を維持すべき対象から除外することで実態との乖離を抑制できることに想到した。
さらに発明者は、温冷感を申告するシステム(温冷感申告システム)の導入後、これを活用する環境制御システム(空調制御等)への過剰な期待感(例えば、特許文献3参照)や未体験の温冷感申告行動への興味が一時的な心理的要因として働き、居住者の実際の温冷感と乖離した申告が発生しやすくなる点に着眼した。これによる実態との乖離を抑制するために、維持すべき対象からの除外条件として、温冷感申告システム導入後の経過時間を考慮することに想到した。
〔実施の形態1:申告ラッチ法の基本手法〕
実施の形態1では、任意の環境で温冷感申告(「暑い/寒い」申告)を行なった居住者(申告者)に対し、暑い/寒い不快を生理的に増強する方向の環境においては、当該居住者から実際に「暑い/寒い」申告がされていなくても、「暑い/寒い」申告が継続して行われているとみなして、モデリング情報(環境状態量とこれに対応する不満足度の情報)を生成するようにする。
すなわち、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものと申告者毎にみなして、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものと申告者毎にみなして、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求める。
以下、複数の居住者が共有する建物内の任意の空調空間において、所定の期間に収集された居住者からの温冷感申告に基づき、環境状態量で決定される不満足度のモデル(不満足度関数)を同定する場合の例で、本発明を説明する。
〔不満足度、環境状態量、不満足度モデル(不満足度関数)の説明〕
不満足度は室内の温熱的な環境状態量に対応する居住者の不満足の度合いを示す量であり、不満足者数、あるいは、不満足者数から算出される指標(不満足者率など)を示す。また、環境状態量とは、空気温度・放射温度・湿度・風速といった環境要素の値そのもの、あるいは、これらを用いて算出される一般的な温熱環境指標、例えば、作用温度、SET*(Standard new Effective Temperature)、PMV(Predicted Mean Vote)などを示す。PMVはISO-7730で国際規格化されており、また、SET*は米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)の標準に定められている。作用温度も汎用的な指標である。
例えば、PMVは、人体の熱的環境要素(発熱量や断熱性)に関する代謝量・着衣量と、周囲への放熱等、熱の授受に関する環境要素である空気温度・放射温度・湿度・風速との6要素から算出され、人体とその周囲環境との熱バランスの状態を人の温冷感と関連づけて定量化した指標である。PMVは−3〜+3の間で定義されており、PMV=0を周囲環境との熱平衡状態である人体の熱的中立点として、プラス側にいくほど人体からの放熱が小さい、つまり、温冷感としては暑い側、マイナス側にいくほど人体からの放熱が大きい、つまり、温冷感としては寒い側の環境を示している。
また、PMVの値から算出される予測不満足者率PPD(Predicted Percentage Dissatisfied)は、PMVの関数として以下の関係式が示されている(図1参照)。これは本発明の不満足度モデル(不満足度関数)に相当する。
PPD=F(PMV)
=100-95×exp(−0.03353×PMV4−0.2179×PMV2)[%] ・・・(1)
居住者の温熱環境に対する暑い/寒い側の不満は、人体と周囲環境との熱エネルギーの授受によって決定される温冷感によるものであるので、温熱的な環境状態量が放熱を妨げる側にいけば暑い側の不満がより大きく、温熱的な環境状態量が放熱を促進する側にいけば、寒い側の不満がより大きくなる。
よって、PMVとPPDのような一般的な指標以外でも、例えば、実際の環境状態量と居住者の不満足度を対応づけるV字型の不満足度分布の関数を定義してもよいし、暑い側と寒い側の不満足度を分離して、環境状態量を入力としたS字カーブ、かつ0−100%の範囲でその値が示されるような関数を暑い側/寒い側の不満足度モデル(不満足度関数)と定義することもできる。図2にその一例を示す(例えば、特許文献4参照)。このような片側の関数には、例えば、シグモイド関数などがある。
本実施の形態では、環境状態量をPMV、不満足度を暑い側の不満申告者率PDとする不満足度モデルPD=G(PMV)を同定するものとする。本発明において、不満足度モデルの関数は上述のような一般的なモデルでよく、モデル同定には最小二乗法など汎用的な最適化手法を用いることで構わない。本発明は、任意の環境で「暑い/寒い」申告をした人が、その環境よりも暑い/寒い環境になった場合、より暑く/より寒く感じるのが生理的な妥当性が高いことに着目した温冷感申告情報の処理に係る発明であり、これにより、居住者の感じ方の実態を居住環境評価に反映しやすくする。
図3は、本発明に係る温冷感申告情報処理装置を含む空調制御システムの構成の例を示す図である。同図において、100は居住空間(評価対象空間)、101は居住者、102は居住空間100の居住者101からの温冷感申告を受ける空調制御装置、103は居住空間100の温度を計測する温度センサ、104は居住空間100の湿度を計測する湿度センサ、105は室内機、106は室外機である。
この空調制御システムでは、空調制御装置102に、本発明に係る温冷感申告情報処理装置200が設けられている。図4は、この温冷感申告情報処理装置200の構成を例示するブロック図である。
この温冷感申告情報処理装置200は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、データ収集ユニット201と不満足度モデル生成ユニット202とを備えている。データ収集ユニット201は、申告情報取得部1と計測情報取得部2とを備え、不満足度モデル生成ユニット202は、データ統合部3とモデリング情報生成部4とモデリング部5とを備えている。
本実施の形態においては、温冷感申告情報処理装置200のデータ収集ユニット201は継続的に運用され、温冷感申告と環境計測値が申告日時および計測日時とともに蓄積されている。また、不満足度モデル生成ユニット202は、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者が任意のタイミングで行なうモデリング実行時に利用される。モデリング実行時にはモデリングの対象となるデータの期間(モデルデータ期間)や、複数の評価対象空間がある場合にはモデリングの対象とする空間が適宜指定される。モデリングはモデルデータ期間を変更するなどして、自動で周期実行するように設定することも可能である。この場合、例えば、モデルデータ期間はモデリング実行時点から1ヶ月前までのデータなどとあらかじめ指定される。
以下、データ収集ユニット201および不満足度モデル生成ユニット202における各部が有する機能について、その概要を説明する。
〔申告情報取得部〕
データ収集ユニット201において、申告情報取得部1は、評価対象空間の居住者からの温冷感申告(「暑い/寒い」申告)を受信し、申告情報(申告日時、申告者ID、温冷感申告V)として記憶する。また、データ統合部3からの情報送信要求に応じて、対応する申告情報(図5参照)をデータ統合部3に送信する。なお、温冷感申告Vは申告の内容であり、「暑い/寒い」申告には「やや暑い/やや寒い」などの段階的表現も含まれ得る。
評価対象空間は室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者が予め決定する。温冷感申告の入力端末には、温冷感申告カード、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどを適宜利用すればよい。
また、申告者IDは、居住者が温冷感申告と合わせて入力して申告情報取得部1に送信してもよいし、個人認証技術などにより申告者を特定した情報や居住者個々人が入力端末を利用する場合は申告者が特定できる端末IDなどの情報を温冷感申告と合わせて申告情報取得部1に送信してもよい。また、申告日時は、入力端末から受信してもよいし、温冷感申告を受信した際に申告情報取得部1における受信日時を申告日時として付加しても構わない。
〔計測情報取得部〕
データ収集ユニット201において、計測情報取得部2は、評価対象空間に設置された環境計測デバイスからの環境計測値を受信し、計測日時・計測値を関連付けて計測情報として記憶する。また、データ統合部3からの情報送信要求に応じて、対応する計測情報(図6参照)をデータ統合部3に送信する。
本実施の形態で計測される環境計測値は空気温度Ta[℃]と湿度H[%]とする。また、本実施の形態では、1分周期で計測された環境計測値が計測情報取得部2に送信されているとする。空調の制御装置や建物を管理する中央監視システムなどに周期的に環境計測値が蓄積されている場合は、これらを計測情報取得部とし、データ統合部3からの情報送信要求に応じて、対応する計測情報をデータ統合部3に送信するように構成すればよい。なお、必ずしも環境計測値を定周期で取得しなくてもよく、温冷感申告が発生した時点で環境計測値を取得し、計測情報取得部2での計測情報として用いるなど適宜設計すればよい。
〔データ統合部〕
不満足度モデル生成ユニット202において、データ統合部3は、申告情報取得部1および計測情報取得部2に申告情報と計測情報の送信を要求し、モデリングに使用するデータ期間(モデリング期間)の申告情報と計測情報を取得する。そして、計測情報を利用して各計測日時の環境状態量を演算し、対応する計測日時とともに環境情報(計測日時、環境状態量)として記憶する。
さらに、データ統合部3は、申告情報の申告日時に対応する計測日時の環境状態量を抽出して申告情報に統合し、統合情報(申告日時、申告者ID、温冷感申告V、環境状態量)(図7参照)として記憶する。また、モデリング情報生成部4からの情報送信要求に応じて、統合情報をモデリング情報生成部4に送信する
データ統合部3において、環境状態量の演算に必要な算出式、パラメータ値などの情報は室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者によって予め設定されている。本実施の形態の環境状態量はPMVとする。また、計測情報取得部2で保持されている空気温度Ta[℃]と湿度H[%]以外でPMV演算に必要な情報はPMVの演算式とともに設定されている。
〔モデリング情報生成部〕
不満足度モデル生成ユニット202において、モデリング情報生成部4は、データ統合部3よりモデリング期間の統合情報を取得し、実際に温冷感申告がされていなくても申告が継続して行われているとみなす本発明の手法により不満足度を算出して、不満足度モデルの同定を行なうためのモデルの入出力データ(モデリング情報)、つまりは、環境状態量と不満足度の対応データを生成し、モデリング部5に送信する。本実施の形態のモデリング情報は、PMVと暑い側の不満申告者率PDとの対応情報である。
〔モデリング部〕
不満足度モデル生成ユニット202において、モデリング部5には、不満足度モデルのモデル関数とモデル同定に使用する最適化手法が、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者によって予め決定および設定されている。最適化手法は、最小二乗法など汎用的な手法で構わない。
モデリング部5は、モデリング情報生成部4から取得したモデリング情報(本実施の形態では、PMV、暑い側の不満申告者率PD)を利用して、予め設定されている最適化手法によりモデルを同定し、モデリング同定の結果を出力する。
次に、不満足度モデル生成ユニット202で保持する主要な情報、および、主要な動作について説明する。
<データ統合部の説明>
〔環境状態量PMVの算出〕
本実施の形態において、モデリング期間は、モデリングの実行者(室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者)が実行時に指定する。本実施の形態のモデリング期間は「2016/8/1〜8/31」としている。
データ統合部3は、モデリング期間の申告情報と計測情報を申告情報取得部1および計測情報取得部2から取得する。この場合、情報送信要求とともにモデリング期間を各取得部1,2に送って当該期間に限ったデータを各取得部1,2から取得してもよいし、各取得部1,2に保持されている全データを取得後にデータ統合部3においてモデリング期間外のデータを削除するようにしてもよい。
そして、データ統合部3は、図6に示されるような計測情報に対し、計測日時毎に環境状態量を算出し、環境情報(計測日時、環境状態量)として保持する。環境状態量の演算に必要な算出式、パラメータ値などの情報は室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者によって予め設定されている。
本実施の形態の環境状態量はISO-7730として国際標準化されているPMVであるので、この標準の算出方法に従えばよいが、算出は以下の(2)式を用いて求められる。算出プログラムは「ANSI/ASHRAE Standard 55-2010」等で公開されている。
PMV=G(M)×L ・・・・(2)
但し、
G(M)=0.303×exp(−0.036×M) +0.028
L:人体の熱負荷[W/m2]=M−(C+R+Ed+Es)−(Cre+Ere)
M:代謝量[met]
以下の3つの式を収束計算し、C及びRを算出する。
C:対流熱損失量[W/m2]=fcl×hc×(tcl−ta)
R:放射熱損失量[W/m2]=3.96×10-8×fcl×{(tcl+273.15)4−(tr+273.15)4}
tcl:着衣外表面温度[℃] =ts−0.155×Icl×(C+R)
fcl:着衣面積増加係数[−]
(Icl<0.78の時)fcl=1+1.29×Icl
(Icl≧0.78の時)fcl=1.05+0.645×Icl
Icl:着衣量[clo]
tr:平均放射温度[℃]
ts:平均皮膚温[℃] =35.7−0.028×(M−W)
W:機械的仕事量[W/m2](通常0)
hc:人体の対流熱伝達率[W/m2・℃]
2.38×|tcl−ta|0.25 または12.1×√v のうちの大きい方
v:気流速度[m/s]
ta:気温[℃]
Ed:不感蒸せつ量[W/m2]=3.05×(5.73−0.007×M−pa)
Es:発汗による蒸発熱損失量[W/m2]=0.42×(M−58.15)
Cre:呼吸による顕熱損失量[W/m2]=0.0014×M×(34−ta)
Ere:呼吸による潜熱損失量[W/m2]=0.0173×M×(5.87−pa)
pa:水蒸気圧
なお、データ統合部3には、計測情報取得部2から取得した計測情報(空気温度Ta[℃]、湿度H[%])以外でPMV演算に必要な情報として、例えば、以下のような条件が予め設定される。以下では、放射温度Trは計測情報の空気温度Taと等しい値を使用する設定である。
平均放射温度Tr[℃]=空気温度Ta[℃]、風速0.1[m/s]、代謝量1.0[met]、着衣量0.8[clo]
〔統合情報(申告日時、申告者ID、温冷感申告V、環境状態量)の生成〕
データ統合部3は、申告情報の申告日時に対応する計測日時の環境状態量を抽出して、申告情報に統合する。図7に統合情報の例を示す。
なお、環境状態量の算出は、先に申告日時に対応した計測日時の計測情報を抽出し、この計測情報に対してのみ行なう事でも構わない。また、申告日時の分解能が1分単位、計測情報の計測周期が10分単位など、時間間隔が異なる場合には、予めソリューションプロバイダや設備管理者が対応ルールを決定しておけばよい。例えば、..14:50,15:00,15:10,..など10分おきに計測される計測情報に対し、申告日時15:03に対応する計測情報としては直近の15:00や10分単位で時刻を繰り上げた15:10の計測情報を採用するなどとしておけばよい。
<モデリング情報生成部の動作説明>
モデリング情報生成部4は、取得した統合情報から、環境状態量とこれに対応する不満足度のデータを生成し、モデリング情報としてモデリング部5に送信する。
本実施の形態のモデリング情報は(PMV、PMVに対応する暑い側の不満申告者率PD)とする。また、任意のPMVにおける不満申告者率PDは、任意のPMVにおける不満申告者数/評価対象空間における居住者数N_allから算出される値であり、評価対象空間における居住者数N_allは、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者により予め設定されている。
モデリング情報生成部4では以下のような特徴的な不満申告者の算出を行なう。
図8に、図7の統合情報を申告者ID毎に分離し、PMVとこれに対応する「暑い」申告の発生状況を示す。このデータからPMVに対する暑い側の不満申告者数(「暑い」申告者数)を算出すると図9のようになる。なお、ここで、温冷感申告に前述の段階的表現が含まれる場合は、暑い側の不満申告者とみなす申告の段階を予め決定しておけばよい。
図9においては、PMVが大きくなっても、つまり、温熱環境が生理的に暑い側の環境に変化しても、「暑い」申告者が減少する領域が確認できる。しかしながら、任意の環境で「暑い/寒い」申告をした人が、その環境よりも暑い/寒い環境になった場合、より暑く/より寒く感じるのは生理的な妥当性が高い。居住者は温冷感申告以外の活動のために建物内に在室するのが通常であり、暑いと感じていても、例えば、忙しい/手が離せないなどの理由により温冷感申告をしない/できないケースがあるためと考えられる。
よって、本発明では、実際に温冷感申告がされていなくても申告が継続して行われているとみなす、つまり、申告者毎に、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものとみなし、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものとみなして不満足度を算出し、モデリング情報とすることにより、温冷感申告情報と居住者の感じ方の実態との乖離を抑制する。例えば、暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量より暑い側の環境状態量で「暑い」申告を申告者毎に維持(具体的な処理例としてラッチ)し、寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量より寒い側の環境状態量で「寒い」申告を申告者毎に維持(具体的な処理例としてラッチ)して不満足度を算出する。このような処理を本明細書では「申告ラッチ処理」と呼び、本実施の形態で説明する。なお、本実施の形態では、暑い側の温冷感申告を評価する例で説明するが、寒い側の温冷感申告を評価する場合でも同様に実現できる。
図8のデータに対し、申告ラッチ処理を行なった後のイメージを図10に示す。各々の申告者が「暑い」申告を行なった最も小さいPMV(暑い不快が弱い側、すなわち、寒い側の温熱環境)をラッチ開始点PMVstart(n)(nは正の整数、本実施の形態ではn=1〜4)とし、これよりも大きいPMV領域(暑い側の温熱環境)では「暑い」申告発生状態を維持する。すなわち、暑いという申告のあった最も寒い側のPMVよりも暑い側のPMVにおいても継続して暑いという申告があったものとみなす。これにより、図11に示すように、申告ラッチ処理後の「暑い」申告者数は、より暑い環境になるに従って申告者数が増加し、温熱環境が生理的に暑い側に変化したにも関わらず、「暑い」申告者が減少するといったPMV領域は原理的に発生しない。
図12に、モデリング情報生成部4での申告ラッチ処理の処理フローを示す。
モデリング情報生成部4は、モデリング情報の対象外となる統合情報内の情報を除外した後(ステップS101)、その統合情報に含まれる申告者IDの数N_voteを求める(ステップS102)。図7に示したデータ例では、「暑い」(hot)以外の申告を統合情報から除外して、申告者IDの数N_vote=4を求める。
そして、モデリング情報生成部4は、n=1(nはN_vote以下の正の整数)として(ステップS103)、申告者ID=Pnの処理を始める。
この申告者ID=Pnの処理では、申告者ID=Pnの「暑い」申告発生時の環境状態量PMVから、暑いという申告が発生した時のPMVの最小値PMVstart(n)を求め、申告者ID=Pnのラッチ開始点とする(ステップS104)。
そして、全申告者の処理を完了したかを確認し(ステップS105)、全申告者の処理を完了していない場合には(ステップS105のNO)、n=n+1とし(ステップS106)、次の申告者IDについてPMVstart(n)を求める操作を繰り返す(ステップS104〜S106)。
このようにして、全申告者のPMVstart(n)を求めた後(ステップS105のYES)、モデリング情報生成部4は、PMVとこれに対応する暑い側の不満申告者率PDの情報をモデリング情報として生成する(ステップS107)。
任意のPMVに対する申告者Pnの申告有無の状態V_latch(n)(1:有 または 0:無)は、以下(3)式のように示される。
Figure 0006940387
そして、任意のPMVに対する暑い側の不満申告者率PDを以下(4)式により求める。
Figure 0006940387
図11のデータに対して、N_allを10[人]とした場合のモデリング情報の例を図13に示す。モデリング部5に送信するモデリング情報のPMVの刻みは一定でも不規則でも構わないが、PDが増加するPMV点を含んでいれば概ね十分である。いずれにしろ、モデリング情報生成部4の処理によって、計測情報と申告情報に基づく、環境状態量と不満足度の関係情報が求められ、モデリング部5に送信される。
なお、本実施の形態の計算方法は一例である。「暑い/寒い」温冷感申告者を暑い/寒い側の不満足者とみなし、この暑い/寒い不快を生理的に増強する方向の環境で、この申告者を暑い/寒い側の不満足者とみなす状態を維持して不満足度を算出する結果を得る方法は、本実施の形態に限られないことは言うまでもない。
<モデリング部の動作説明>
モデリング部5には、不満足度モデルのモデル関数と探索パラメータ、および、使用する最適化手法が、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者により、予め設定されている。
モデリング部5は、モデリング情報生成部4から取得するモデリング情報を利用して、探索パラメータを探索し、モデルを同定する。
モデル関数には、例えば、前記した(1)式のPMVと予測不満足者率PPDの関係式を基本として以下に示す(1)’式のように、定数A,B,C,D,E(A+B=100)を探索パラメータとしても良いし、シグモイド関数を基本とした以下に示す(5)式のU,Vを探索パラメータとするなど適宜ソリューションプロバイダや設備管理者が設定する。最適化手法は、最小二乗法やシンプレックス法など汎用的な手法を利用すればよい。
Figure 0006940387
以上のように、生理的な妥当性の高い申告ラッチ処理を適用することで、環境状態量に対する温冷感申告情報を居住者の感じ方の実態に近づけることができる。これに基づく室内の環境評価や不満足モデルも、より居住者の感じ方に近いものとすることができる。
〔実施の形態2:実施の形態1の改良手法1(維持対象からの不感帯による除外)〕
実施の形態1で説明した手法では、維持される温冷感申告の重要度が高く、この申告の信頼性が低いと居住者の感じ方の実態との乖離要因となり得る。
暑い/寒い不快が弱い温熱環境領域(弱不快域)での温冷感申告は、申告者の気分/体調など、一時的な心理的/生理的要因の影響を受けやすくなる。このため、実施の形態2では、この弱不快域を申告不感帯として、申告不感帯にある温冷感申告を維持対象の申告から除外することで実態との乖離を抑制する。
すなわち、暑い側の温冷感申告を評価する場合には寒い側の環境状態量の所定の領域(弱不快域)を、寒い側の温冷感申告を評価する場合には暑い側の環境状態量の所定の領域(弱不快域)を不感帯領域とし、この不感帯領域の申告を除外して、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求めるようにする。
本実施の形態の構成は図4と同様であり、モデリング情報生成部4が保持する設定情報と、図12に示したステップS104に対応する動作のみが異なる。その他は実施の形態1と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
モデリング情報生成部4には、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者により、維持対象の除外範囲とする申告不感帯が環境状態量の範囲として予め設定されている。本実施の形態では、この範囲を−0.3≦PMV≦+0.3とする。
この時、図12に示したステップS104におけるラッチ開始点PMVstart(n)を求める際に、申告不感帯−0.3≦PMV≦+0.3にある申告は除外して不感帯付きラッチ開始点PMVstart'(n)を求める。
実施の形態1と同様の統合情報に対して、申告不感帯を適用した場合の申告ラッチ処理による「暑い」申告の発生状況のイメージを図14に、環境状態量と「暑い」申告者数の対応を図15に示す。図14には、申告不感帯として、プラス側の不感帯領域のみを示している。
なお、本改良手法は不感帯領域内の申告を除外する処理であって、申告者数の算出において、不感帯領域内のPMV域の申告者数を必ずしも0人とするものではない。不感帯領域に対応するPMV領域は、申告者数や不満足度の算出対象外とするのが適当である(図15参照)。
以上のように、実施の形態2では、弱不快域とみなす申告不感帯を導入し、信頼性が低いと想定される温冷感申告を維持対象から除外することで、居住者の感じ方の実態との乖離を抑制する。なお、申告不感帯にある申告の除外は、上記で説明したS104での処理ではなく、S101において、申告不感帯にある申告を予め除外しておく処理でもよい。
〔実施の形態3:実施の形態1の改良手法2(温冷感申告システム導入後の経過時間による維持対象からの除外)〕
実施の形態1で説明した手法では、維持される温冷感申告の重要度が高く、この申告の信頼性が低いと居住者の感じ方の実態との乖離要因となり得る。
温冷感申告システムの導入後は、システムへの期待感や未体験の温冷感申告行動への興味が一時的な心理的要因として働き、居住者の実際の温冷感と乖離した申告が発生しやすくなる。
このため、実施の形態3では、温冷感申告情報処理装置200が適用される温冷感申告システム導入後一定期間のうちに発生した温冷感申告を維持対象の申告から除外することで実態との乖離を抑制する。すなわち、温冷感申告システム導入後、所定の時間が経過するまでに申告された温冷感申告を除外して、環境状態量に対応する評価対象空間内の居住者の不満足度を求めることで、実態との乖離を抑制するようにする。
本実施の形態の構成は図4と同様であり、モデリング情報生成部4が保持する設定情報と、図12に示したステップS104に対応する動作のみが異なる。その他は実施の形態1と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
モデリング情報生成部4には、室内環境評価/制御等のソリューションプロバイダや設備管理者により、温冷感申告システムの導入日時Tsと申告ラッチ対象除外期間Dが予め設定されている。申告ラッチ対象除外期間Dは、例えば、72時間(3日間)や168時間(7日間)などと設定される。なお、本実施の形態では、導入日時Tsと申告ラッチ対象除外期間Dを用いるが、除外対象とする開始日時と終了日時を指定することでももちろん構わない。
この時、図12に示したステップS104におけるラッチ開始点PMVstart(n)を求める際の処理として、PMVstart(n)の候補となる申告について統合情報から申告日時を参照する。この時、同じ環境状態量に複数の申告が発生している場合はすべての申告日時を参照する。
そして、各々の申告について、申告日時と導入日時Tsから導入後の経過時間Teを求め、Te≦Dとなる場合にはこの申告を除外して、次のラッチ開始点を探す。これをTe>DとなるPMVstart(n)をみつけるまで繰り返し、経過時間考慮型ラッチ開始点PMVstart''(n)とする。
以上のように、実施の形態3では、温冷感申告システムの導入後の経過時間を考慮し、信頼性が低いと想定される温冷感申告を維持対象から除外することで、居住者の感じ方の実態との乖離を抑制する。なお、申告除外期間の申告の除外は、上記で説明したS104での処理ではなく、S101において、申告除外期間にある申告を予め除外しておく処理でもよい。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…申告情報取得部、2…計測情報取得部、3…データ統合部、4…モデリング情報生成部、5…モデリング部、100…居住空間(評価対象空間)、101…居住者、102…空調制御装置、103…温度センサ、104…湿度センサ、105…室内機、106…室外機、200…温冷感申告情報処理装置、201…データ収集ユニット、202…不満足度モデル生成ユニット。

Claims (8)

  1. 評価対象空間の居住者からの温冷感申告を申告日時と申告者IDとを含む申告情報として取得する申告情報取得部と、
    前記評価対象空間の環境計測値を計測情報として取得する計測情報取得部と、
    前記申告情報取得部で取得された申告情報と前記計測情報取得部で取得された計測情報とから、前記申告日時と、前記申告者IDと、前記温冷感申告と、前記計測情報から求められる環境状態量とを対応づけた統合情報を生成するデータ統合部と、
    前記データ統合部によって生成された統合情報から前記環境状態量と前記評価対象空間内の居住者の不満足度とを対応づけたモデリング情報を生成するモデリング情報生成部とを備え、
    前記モデリング情報生成部は、
    前記統合情報から得られる前記申告者ID毎の前記環境状態量と前記温冷感申告との関係において、
    暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものとみなして、
    寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものとみなして、
    前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理装置。
  2. 請求項1に記載された温冷感申告情報処理装置において、
    前記モデリング情報生成部は、
    前記申告者ID毎の前記環境状態量と前記温冷感申告との関係において、
    暑い側の温冷感申告を評価する場合には寒い側の環境状態量の所定の領域を、寒い側の温冷感申告を評価する場合には暑い側の環境状態量の所定の領域を不感帯領域とし、この不感帯領域の申告を除外して、前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理装置。
  3. 請求項1に記載された温冷感申告情報処理装置において、
    前記モデリング情報生成部は、
    前記温冷感申告情報処理装置が適用される温冷感申告システム導入後、所定の時間が経過するまでに申告された前記温冷感申告を除外して、前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された温冷感申告情報処理装置において、
    前記モデリング情報生成部によって生成されたモデリング情報に基づいて前記評価対象空間の不満足モデルを同定するモデリング部
    を備えることを特徴とする温冷感申告情報処理装置。
  5. 評価対象空間の居住者からの温冷感申告を申告日時と申告者IDとを含む申告情報として取得する申告情報取得ステップと、
    前記評価対象空間の環境計測値を計測情報として取得する計測情報取得ステップと、
    前記申告情報取得ステップで取得された申告情報と前記計測情報取得ステップで取得された計測情報とから、前記申告日時と、前記申告者IDと、前記温冷感申告と、前記計測情報から求められる環境状態量とを対応づけた統合情報を生成するデータ統合ステップと、
    前記データ統合ステップによって生成された統合情報から前記環境状態量と前記評価対象空間内の居住者の不満足度とを対応づけたモデリング情報を生成するモデリング情報生成ステップとを備え、
    前記モデリング情報生成ステップは、
    前記統合情報から得られる前記申告者ID毎の前記環境状態量と前記温冷感申告との関係において、
    暑い側の温冷感申告を評価する場合には、暑いという申告のあった最も寒い側の環境状態量よりも暑い側の環境状態量においても継続して暑いという申告があったものとみなして、
    寒い側の温冷感申告を評価する場合には、寒いという申告のあった最も暑い側の環境状態量よりも寒い側の環境状態量においても継続して寒いという申告があったものとみなして、
    前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理方法。
  6. 請求項5に記載された温冷感申告情報処理方法において、
    前記モデリング情報生成ステップは、
    前記申告者ID毎の前記環境状態量と前記温冷感申告との関係において、
    暑い側の温冷感申告を評価する場合には寒い側の環境状態量の所定の領域を、寒い側の温冷感申告を評価する場合には暑い側の環境状態量の所定の領域を不感帯領域とし、この不感帯領域の申告を除外して、前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理方法。
  7. 請求項5に記載された温冷感申告情報処理方法において、
    前記モデリング情報生成ステップは、
    前記温冷感申告情報処理方法が適用される温冷感申告システム導入後、所定の時間が経過するまでに申告された前記温冷感申告を除外して、前記環境状態量に対応する前記評価対象空間内の居住者の不満足度を求める
    ことを特徴とする温冷感申告情報処理方法。
  8. 請求項5〜7の何れか1項に記載された温冷感申告情報処理方法において、
    前記モデリング情報生成ステップによって生成されたモデリング情報に基づいて前記評価対象空間の不満足モデルを同定するモデリングステップ
    を備えることを特徴とする温冷感申告情報処理方法。
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