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JP6941166B2 - マイクロ波検出デバイス、マイクロ波検出デバイスを形成する方法、マイクロ波光子を検出する方法、およびマイクロ波光子の不在を検出する方法 - Google Patents
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マイクロ波検出デバイス、マイクロ波検出デバイスを形成する方法、マイクロ波光子を検出する方法、およびマイクロ波光子の不在を検出する方法 Download PDF

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Description

本発明は、超伝導電子デバイスに関し、より詳細には、量子非破壊光子検出器を使用した単一マイクロ波光子の高忠実度(high fidelity)閾値検出に関する。
先行技術では、光周波数領域においては、光電子倍増管、マイクロ波動的インダクタンス検出器、および超伝導ナノワイヤ単一光子検出器などの信頼性の高い単一光子検出器が、様々な実験および用途において広く使用される。しかしながら、これらのデバイスの1つの欠点は、これらデバイスが、検出する光子を破壊する(すなわち、吸収する)ことである。対照的に、マイクロ波領域、すなわち、ギガヘルツ(GHz)範囲においては、信頼性が高くかつ実用的な単一光子検出器は、依然として研究および開発中である。
本発明は、量子非破壊光子検出器を使用した単一マイクロ波光子の高忠実度閾値検出を提供するマイクロ波検出デバイス関連の発明実施形態を提供する。
1つまたは複数の実施形態によると、マイクロ波検出デバイスが提供される。マイクロ波検出デバイスは、量子非破壊マイクロ波光子検出器と、量子非破壊マイクロ波光子検出器に接続された直交マイクロ波ハイブリッド結合器と、直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合された分散非線形素子(dispersive nonlinear element)とを含む。
1つまたは複数の実施形態によると、マイクロ波検出デバイスを形成する方法が提供される。本方法は、量子非破壊マイクロ波光子検出器を提供することと、量子非破壊マイクロ波光子検出器に接続された直交マイクロ波ハイブリッド結合器を提供することと、直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合された分散非線形素子を提供することとを含む。
1つまたは複数の実施形態によると、マイクロ波光子を検出する方法が提供される。本方法は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器により、量子非破壊マイクロ波デバイスから反射マイクロ波信号を受信することを含む。また、本方法は、電圧状態にある分散非線形素子に基づいてマイクロ波光子の存在を決定することを含む。分散非線形素子は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合される。
1つまたは複数の実施形態によると、マイクロ波光子の不在を検出する方法が提供される。本方法は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器により、量子非破壊マイクロ波デバイスから反射マイクロ波信号を受信することを含む。また、本方法は、ゼロ電圧状態にある分散非線形素子に基づいてマイクロ波光子の不在を決定することを含む。分散非線形素子は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合される。
実施形態において、直交マイクロ波ハイブリッド結合器は、4つのポートを備え、4つのポートのうちの1つが、量子非破壊マイクロ波光子検出器に結合され、4つのポートのうちの別のものが、分散非線形素子に結合される。
1つまたは複数の実施形態に従う、マイクロ波デバイスの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、ポンプ・ポートによって見られる(または影響を受ける)場合のマイクロ波デバイスのポンプ等価回路の概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、量子信号ポートによって見られる場合のマイクロ波デバイスの信号等価回路の概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、システムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、光子の入力信号がないときの動作を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、光子の入力信号があるときの動作を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、原位置単一マイクロ波光子検出を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、原位置単一マイクロ波光子検出を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、入力信号光子なしを描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、図9内の非破壊光子検出器の効果を特徴付けるグラフである。 1つまたは複数の実施形態に従う、入力信号光子の受信を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、図11内の非破壊光子検出器の効果を特徴付けるグラフである。 1つまたは複数の実施形態に従う、直交マイクロ波ハイブリッド結合器内の波干渉の利用を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、直交マイクロ波ハイブリッド結合器内の波干渉の利用を描写するシステムの概略図である。 1つまたは複数の実施形態に従う、閾値検出マイクロ波検出デバイスを形成する方法のフローチャートである。 1つまたは複数の実施形態に従う、マイクロ波光子を検出する方法のフローチャートである。 1つまたは複数の実施形態に従う、マイクロ波光子の不在を検出する方法のフローチャートである。
様々な実施形態は、関連した図面を参照して本明細書内に説明される。代替的な実施形態が、本文書の範囲から逸脱することなく考案され得る。素子同士の様々な接続および位置関係(例えば、上、下、隣接してなど)が、以下の説明および図面において明記されることに留意されたい。これらの接続または位置関係あるいはその両方は、別途記載のない限り、直接的または間接的であり得、この点で制限することは意図されない。したがって、エンティティの結合は、直接的または間接的な結合を指すことができ、エンティティ間の位置関係は、直接的または間接的な位置関係であり得る。間接的な位置関係の例として、層「A」を層「B」の上に形成することへの言及は、層「A」および層「B」の関連する特徴および機能性が中間層によって著しく変更されない限りは、1つまたは複数の中間層(例えば、層「C」)が層「A」と層「B」の間にある状況を含む。
光子は、素粒子であり、これは、電磁放射のすべての他の形態と共に光の量子である。光子は、放射周波数に比例してエネルギーを運び、ゼロ静止質量を有する。単一マイクロ波光子の検出が困難である理由の1つは、単一マイクロ波光子のエネルギーが非常に小さいことである。マイクロ波領域内、例えば、範囲1〜10ギガヘルツ(GHz)内の光子のエネルギーは、可視光光子のエネルギーより少なくとも10倍小さい。
回路量子電磁力学(cQED)は、超伝導マイクロ波回路に基づいて量子コンピュータを実現するための主要なアーキテクチャの1つである。それは、マイクロ波共鳴器に分散的に結合される、すなわち、キュービットおよび共鳴器の周波数が離調される、キュービットと呼ばれる非線形超伝導デバイスからできた人工原子を採用する。一例として、各超伝導キュービットは、1つまたは複数のジョセフソン接合を含むことができ、この接合は、接合と平行にあるコンデンサによって短絡される。キュービットは、2次元(2D)平面導波路共鳴器または3次元(3D)マイクロ波空洞に容量結合される。キュービットと関連付けられた電磁エネルギーは、ジョセフソン接合内、ならびにキュービットを形成する容量性および誘導性素子内に格納される。現在、主な焦点は、キュービットのデコヒーレンスに起因して情報が失われる前に計算(すなわち、操作および読み出し)が発生することを可能にするために、キュービットの寿命を向上させることであった。
cQEDアーキテクチャ内のマイクロ波共鳴器に超伝導キュービットを分散的に結合することは、共鳴器を読み込み、その共鳴周波数をキュービットの量子状態に依存させる(すなわち、共鳴器の共鳴周波数は、キュービットが接地状態または励起状態にあるかによって異なる)。この特性は、少数の光子を有するマイクロ波信号を共鳴器周波数近くのcQEDに送信すること、およびキュービット状態に関する情報を伝える出力マイクロ波フィールドの振幅または位相あるいはその両方を測定することによって、キュービット状態の量子非破壊測定の性能を有効にする。したがって、マイクロ波領域内の実用的かつ信頼性の高い単一光子検出器の1つの潜在的な用途は、希釈冷凍機(dilution fridge)の内側でこの弱い出力信号を測定すること(すなわち、キュービット状態を検出すること)を、そのような測定を実施するために先行技術において典型的に使用される、高利得、低雑音、および高アイソレーション出力チェーンの使用を必要とすることなく、可能にすることである。
1つまたは複数の実施形態は、光子の不在または存在を検出するための非破壊閾値検出スキームを提供する。閾値検出光子検出器/システムは、クロス・カー効果(cross-Kerr effect)に基づく非破壊単一マイクロ波光子検出器、対称3dB結合器(90°度ハイブリッド)、アイソレータ/減衰器、整合回路/ネットワーク、およびDC電流バイアス・ジョセフソン接合を含む。閾値検出光子検出器/システムは、単一マイクロ波光子を検出するためのマイクロ波デバイスである。実施形態は、1)マイクロ波領域内(すなわち、ギガヘルツ(GHz)範囲、例えば、1〜20GHz範囲内)の特定の帯域幅内の単一光子を検出し、2)非破壊様式で、すなわち、検出されている光子を破壊する(または吸収する)ことなく、光子の検出を実施するように構成される。
これより本発明の態様に移ると、図1は、1つまたは複数の実施形態に従うマイクロ波デバイス100の概略図である。マイクロ波デバイス100は、ポンプ駆動用の四分の一波長共鳴器102および量子信号用の四分の一波長共鳴器104を含む。ポンプ共鳴器102の一端は、結合コンデンサ106Aに接続され、結合コンデンサ106Aは、ポンプ供給線/伝送線に接続する。ポンプ供給線がポンプ・ポート111に接続されるか、またはポンプ・ポート111がポンプ供給線上にあるか、あるいはその両方である。ポンプ供給線は、マイクロ波生成器またはポンプ源からマイクロ波ポンプ信号305(すなわち、強力なマイクロ波トーン)を受信する。ポンプ共鳴器102の他方の端は、分散非線形素子、例えば、ジョセフソン接合(JJ)110、およびポンプ周波数にある半波長スタブ120Aの両方に接続する。ポンプ共鳴器102、JJ110、およびスタブ120Aの接続は、ノードAと指定され得る。ノードAの反対側では、スタブ120Aが開回路(O.C.)において終端される。
マイクロ波デバイス100内では、四分の一波長信号共鳴器104の一端が、結合コンデンサ106Bに接続され、結合コンデンサ106Bは、信号供給線/伝送線に接続する。信号供給線が信号ポート113に接続されるか、または信号ポート113が信号供給線上にあるか、あるいはその両方である。信号供給線は、量子デバイスから、マイクロ波量子信号405、すなわち、測定/試験されているマイクロ波信号を受信するように構成される。量子デバイスは、キュービット、キュービットに結合された空洞/共鳴器、光子源、キュービット−共鳴器システムなどであり得る。信号共鳴器104の他方の端は、JJ110に接続し、またポンプ周波数にある半波長スタブ120Bに接続する。信号共鳴器104、JJ110、およびスタブ120Bの接続は、ノードBと指定され得る。ノードBの反対側では、接地がマイクロ波信号の印加に対して短絡のように機能することから、スタブ120Bは短絡として終端される。信号供給線は、量子デバイスに接続され得る。
ポンプ共鳴器102は、基本モードを有し、これは、ポンプ・モードまたはポンプ共鳴モードと称され得る。ポンプ共鳴器102のポンプ・モードは、ポンプ共鳴周波数fと称され得る共鳴周波数を有する。ポンプ共鳴器102のポンプ・モードは、波長λを有し、λ=c’/fであり、c’は、ポンプ共鳴器102の実装形態において使用される伝送線または導波路内の光の速度である。ポンプ共鳴器102に印加されるマイクロ波ポンプ信号305は、強コヒーレント共鳴トーンである(すなわち、その周波数は、ポンプ共鳴器102の共鳴周波数に一致する)。ポンプ共鳴器102は、ポンプ信号の波長の四分の一であるλ/4に相当する長さを有するように設計される。スタブ120Aおよび120Bは各々、ポンプ信号305の波長の半分であるλ/2に相当する長さを有するように設計される。
信号共鳴器104は、基本モードを有し、これは、信号モードまたは信号共鳴モードと称され得る。信号共鳴器104の信号モードは、信号共鳴周波数fと称され得る共鳴周波数を有する。信号共鳴器に入力される量子マイクロ波信号405は、少数の単一光子を有する弱共鳴トーンであり、その周波数fは、信号モードの共鳴周波数に一致する。信号共鳴器104の信号モードは、波長λを有し、λ=c’/fであり、c’は、デバイスの実装形態において使用される伝送線または導波路内の光の速度である。信号共鳴器104は、量子信号405の波長の四分の一であるλ/4に相当する長さを有するように設計される。
マイクロ波デバイス100は、ポンプ共鳴器102の(ポンプ)共鳴周波数と信号共鳴器104の(信号)共鳴周波数との間の周波数条件を有する。周波数条件は、ポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fが信号共鳴器104の信号共鳴周波数fの2倍に等しいというものである。言い換えると、周波数条件はf=2・fである。したがって、印加されるポンプ信号305は、量子信号405の周波数fの2倍である周波数fを有する。
マイクロ波デバイス100(またはポンプ信号305および量子信号405を介した動作、あるいはその両方)は、有効ハミルトニアン(駆動および供給線なし)
Figure 0006941166

によって説明され得るように構成され、式中、
Figure 0006941166

は、ポンプ共鳴モード項(ポンプ共鳴モードのドレッシングされた共鳴周波数として
Figure 0006941166

を有する調和振動子(harmonic oscillator)としてモデル化される)を表し、
Figure 0006941166

は、信号共鳴モード項(信号共鳴モードのドレッシングされた共鳴周波数として
Figure 0006941166

を有する調和振動子としてモデル化される)を表し、
Figure 0006941166

は、デバイスの自己カー非線形性(self-Kerr nonlinearity)を表し、
Figure 0006941166

は、デバイスのクロス・カー非線形性を表す。さらに、Kは、自己カー定数(すなわち、光子あたりのカー周波数シフト)であり、K’は、クロス・カー定数(すなわち、光子あたりのクロス・カー周波数シフト)である。加えて、Nは、ポンプ・モードの光子個数演算子であり(その固有値はポンプ共鳴モード内の光子の数である)、
Figure 0006941166

であり、Nは、信号モードの光子個数演算子であり(その固有値は信号共鳴モード内の光子の数である)、
Figure 0006941166

であり、および
Figure 0006941166

であり、hは、プランク定数である。また、aおよびaは、量子演算子(すなわち、ポンプおよび信号共鳴モードと関連付けられた消滅演算子)である。本文書内では時に、個数演算子自体ではなく個数演算子の固有値を表すために、記号N、Nが利用され得ることに留意されたい。当業者は、これを文脈から容易に区別することができることにも留意されたい。
図2は、1つまたは複数の実施形態に従う、ポンプ・ポート111によって見られる(または影響を受ける)場合のマイクロ波デバイス100のポンプ等価回路の概略図である。ポンプ・ポート111が見るものを例証することに加えて、図2は、ポンプ共鳴周波数fにある入ってくるポンプ信号305によって見られる場合の回路を同時に例証する。したがって、ポンプ・ポート111に関する記載は、入ってくるポンプ信号305に当てはまる。
ポンプ等価回路において、図2は、結合コンデンサ106Aを介してポンプ共鳴器102の伝送線部に結合されたポンプ供給線(ポンプ・ポート111を含む)、およびジョセフソン接合110を介して接地に接続されたポンプ共鳴器の伝送線部の他方の端を示す。この等価回路を説明するためには、1)インピーダンス変成器として機能するスタブ120Aが開回路として終端され、その長さはポンプ信号305の波長の半分に相当し、したがってノードAはポンプ周波数にある開回路を見ること、および2)インピーダンス変成器として機能するスタブ120Bが短絡として終端され、その長さはポンプ信号305の波長の半分に相当し、したがってノードBはポンプ周波数にある短絡を見ることに留意されたい。
このポンプ等価回路の1つの有益な結果は、ポンプ共鳴モードが信号共鳴器104を見ない(すなわち、それに影響されない)ことを示すということである。言い換えると、ポンプ共鳴器102は、信号共鳴器104から隔離される。別の有益な結果は、ポンプ共鳴モードと関連付けられたRF電流Iが、ジョセフソン接合110の場所において反ノードを有するということである。
図3は、1つまたは複数の実施形態に従う、量子信号ポート113によって見られる場合のマイクロ波デバイス100の信号等価回路の概略図である。信号・ポート113が見るものを例証することに加えて、図3は、信号共鳴周波数fにある入ってくる量子信号405によって見られる場合の等価回路を同時に示す。したがって、信号ポート113に関する議論は、入ってくる量子信号405に当てはまる。
信号ポートによって見られるマイクロ波デバイス100の等価回路において、図3は、結合コンデンサ106Bを介して信号共鳴器104の伝送線部に結合された信号供給線(信号ポート113を含む)、およびジョセフソン接合110を介して接地に接続された信号共鳴器104の伝送線部の他方の端を示す。ポンプ周波数の周波数条件がf=2・fである(ポンプ共鳴器102の基本共鳴モードがポンプ周波数fに相当する一方、信号共鳴器104の基本共鳴モードは、信号周波数fに相当する)ため、信号ポート113(信号共鳴周波数fにある量子信号405)は、ポンプ・ポート111の反対側を見る。
この場合(すなわち、信号ポートの場合)、インピーダンス変成器として機能するスタブ120Bは、短絡によって終端され、その長さは量子信号405の波長の四分の一に相当し、したがってノードBは、信号共鳴周波数fにある開回路を見る。同様に、インピーダンス変成器として機能するスタブ120Aは、開回路によって終端され、その長さは信号の波長の四分の一に相当し、したがってノードAは、信号周波数fにある短絡を見る。
この信号等価回路の1つの有益な結果は、信号共鳴モードがポンプ共鳴器102を見ないことを示すということである。言い換えると、信号共鳴器104は、ポンプ共鳴器102から隔離される。別の有益な結果は、信号共鳴モードと関連付けられたRF電流Iが、ジョセフソン接合110の場所において反ノードを有するということである。
ここで、図2および図3に基づいて、1)ポンプ共鳴器102(結合コンデンサおよび供給線は無視する)が、ジョセフソン接合110を介して接地に短絡されたポンプ周波数fにある四分の一波長伝送線からなり、2)信号共鳴器104(結合コンデンサおよび供給線は無視する)が、ジョセフソン接合110を介して接地に短絡された信号周波数fにある四分の一波長伝送線からなることを明解にすることは特筆すべきことである。
マイクロ波デバイス100は、2つのマイクロ波共鳴モード(すなわち、ポンプ共鳴モードおよび信号共鳴モード)を共通の分散非線形素子、すなわち、ジョセフソン接合110に結合するように構成される。マイクロ波デバイス100は、ポンプ共鳴周波数fにある1つのモードすなわちポンプ・モードを、光子の光子数検出器が信号共鳴周波数fにある第2のモードすなわち量子信号モードで存在する際には、使用するように構成される。マイクロ波デバイス100内では、信号モードの信号共鳴周波数fは、検出される予定または計数される予定あるいはその両方であるマイクロ波光子のマイクロ波周波数に相当する。
ポンプ共鳴周波数fにある強コヒーレントマイクロ波トーン(すなわち、ポンプ信号305)を使用して(ポンプ共鳴器102の)ポンプ・モードを駆動することによって、マイクロ波デバイス100は、ポンプ・モードと信号モードとの間(および結果的には、ポンプ共鳴周波数fにあるポンプ信号305と信号共鳴周波数fにある量子信号405との間)の非線形相互作用をもたらすジョセフソン接合110内のクロス・カー非線形効果を生じさせるように構成される。このクロス・カー効果の結果として、マイクロ波デバイス100は、ポンプ・モードのポンプ共鳴周波数fが周波数fにある信号共鳴モードにおける光子の数に依存するようになる、およびその逆であるように構成される。
マイクロ波デバイス100は、周波数fにある反射ポンプ信号305’の位相を監視することによって、測定/分析デバイス(図示されない)が、量子非破壊測定において、信号モード内の信号光子の存在または不在を検出する(すなわち、反射ポンプ信号305’内の位相シフトのサイズに基づいて周波数fにある量子信号405内の信号光子の存在または不在を検出する)ことができるように、構成される。故に、マイクロ波デバイス100は、非破壊マイクロ波光子検出器および計数器として機能することができる。ポンプ・モードの共鳴周波数内に周波数シフトを導入することによって、マイクロ波デバイス100は、量子信号405内の信号光子を吸収することも破壊することもしない。むしろ、量子信号405’は、デバイス100内のポンプ信号305とジョセフソン接合110を介して相互作用した後、信号供給線においてマイクロ波デバイス100に反射される。
反射において測定され、かつ上に詳細に説明されるポンプ・モードおよび信号モードに加えて、マイクロ波デバイス100は、ポンプ・ポートと信号ポートとの間の伝送において測定され得る2つの共通共鳴モードも有することに留意されたい。しかしながら、これらの共通共鳴モードは、上に説明される信号−ポンプ相互作用には関与せず、ポンプおよび信号共鳴モードからかなり離調される(したがって必要に応じてフィルタされ得る)周波数を有する。例えば、約16GHzのポンプ共鳴周波数および約8GHzの信号共鳴周波数を有するデバイスでは、デバイスの共通モードは、約3GHz、および約13GHzで共鳴することが予期される。
デバイス説明から容易に推測され得るマイクロ波デバイス100の2つの有益な利点は、以下である。1)信号光子の検出を可能にする強ポンプ駆動(すなわち、ポンプ信号305)が、検出されている弱信号(例えば、量子信号405)とは異なるポートを通って注入され、2)ポンプ・モードおよび信号モードは、互いから完全に隔離される(スタブ120Aおよび120Bの使用に起因して)。それらは、それらのそれぞれの共鳴器102および104を接続するJJ110を介して相互作用するだけである。故に、設計により、ポンプ・ポート111と信号ポート113との間のいかなる直接電力漏出も存在すべきではない。
これより光子の不在または存在を検出するための非破壊閾値検出スキームの概説に移り、デバイス回路の全体像が論じられる(図4に示されるように)。閾値検出光子検出器/システムは、クロス・カー効果に基づく非破壊単一マイクロ波光子検出器、対称3dB結合器(90°度ハイブリッド)、アイソレータ/減衰器、整合回路/ネットワーク、およびDC電流バイアス・ジョセフソン接合を含む。
非破壊単一マイクロ波光子検出器の主な要件は以下である。1)単一光子レベルにおける強いクロス・カー効果、2)信号モードとポンプ・モードとの間の空間的およびスペクトル的分離、3)ポンプ・ポートと信号ポートとの間の十分な隔離。そのようなデバイスの一例は、図1、図2、および図3内の非破壊単一マイクロ波光子検出器100である。このスキームは、信号光子の存在または欠如に応じたハイブリッド結合器のいずれかの出力において強め合う干渉を通じて大きいマイクロ波信号を生成するために、ハイブリッド結合器入力から出る反射ポンプ信号間の波干渉(すなわち、非破壊マイクロ波光子検出器100のポンプ・ポート、および開回路によって終端されたハイブリッドの第2の出力)に依存する。入力信号光子がない場合、ポンプ共鳴周波数は、ポンプ駆動周波数と一致する。結果として、非破壊光子検出器100のポンプ・ポートから出る反射ポンプ信号は、JJに接続されたハイブリッド入力においてハイブリッド結合器の開口側から出る反射ポンプ信号を弱め合って干渉(interfere destructively,destructive interference)し、したがってJJをゼロ電圧状態のままにする。しかしながら、(非破壊光子検出器100の信号ポートに入ってくる)信号光子がある場合、ポンプ共鳴周波数は、ポンプ・ポートからの反射されたポンプ駆動の位相を引き起こす帯域幅を超えてシフトされて、+/−180度の位相シフトを獲得し、それが結果として、JJに接続されたハイブリッド入力における強め合う干渉(constructive interference)を通じて大きい反射ポンプ信号の生成をもたらし、したがってJJを電圧状態(確実に測定および検出され得る)へと駆動する。帯域幅を超えたシフトとは、デバイス作用点におけるポンプ共鳴器の帯域幅を指す。
これよりさらに詳細な図に移ると、図4は、1つまたは複数の実施形態に従うシステム200の概略図である。図4は、破線によって描かれた閾値検出光子検出器/システム205を含む。閾値検出光子検出器205は、量子非破壊マイクロ波光子検出器100を使用した単一マイクロ波光子の高忠実度閾値検出を提供するように構成されたマイクロ波デバイスである。閾値検出光子検出器/システム205は、希釈冷凍機などの極低温デバイス内にある。加えて、システム200全体が、極低温デバイス内にあり得る。
クロス・カー非線形性に基づく量子非破壊マイクロ波光子検出器100の有効ハミルトニアンは、
Figure 0006941166

によって得られる。簡潔性の目的のために量子非破壊マイクロ波光子検出器100の詳細は図4では省略されているが、量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、本明細書内で論じられるような詳細を含むということが理解される。1つの実装形態において、量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、当業者によって理解されるように、本明細書内で論じられるように動作するように構成された別の非破壊マイクロ波光子検出器によって置き換えられ得る。
閾値検出光子検出器205はまた、量子非破壊マイクロ波光子検出器100に接続された直交マイクロ波ハイブリッド結合器210、および整合回路/ネットワーク(matching network)220を含む。1つの実装形態において、アイソレータ215Aが、任意選択的に、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210と整合ネットワーク220との間に挿入され得る。1つの実装形態において、アイソレータ215Aは、多重反射を防ぐために抵抗減衰器と置き換えられ得る。加えて、システム/デバイス205は、特にアイソレータ215Aがオン・チップ減衰器(on-chip attenuator)によって置き換えられるときには、チップ上に実装され得る。別の実装形態において、アイソレータ215Aは存在せず、この場合、閾値検出光子検出器205は、多重反射を防ぐために、JJ250内での大きいマイクロ波信号の消散に依存し得る。また、閾値検出光子検出器205内で、整合ネットワーク220が、JJ250に接続される。整合ネットワーク220は、アイソレータ215Aまたは直交マイクロ波ハイブリッド結合器210あるいはその両方のインピーダンスをJJ250のインピーダンスに一致させるように構成されるインピーダンス変成器であり得る。測定デバイス255は、JJ250にわたる電圧降下を測定するために、JJ250に並列に接続される。1つの実装形態において、測定デバイス255は、閾値検出光子検出器205の部分であり得るか、または閾値検出光子検出器205内に統合され得る。別の実装形態において、測定デバイス255は、閾値検出光子検出器205から分離している。
システム200は、別のアイソレータ215Bに接続された光子源235を含み、アイソレータ215Bは、閾値検出光子検出器205の量子非破壊マイクロ波光子検出器100に接続される。加えて、システム205は、アイソレータ215Cに接続されたマイクロ波ポンプ信号230を含み、アイソレータ215Cは、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210の1つのポートに接続する。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、4ポートデバイスである。限定ではなく説明の目的のため、4ポートは、ポート1、2、3、および4と特定される。
アイソレータ215Bおよびアイソレータ215Cは任意選択である。1つの実装形態において、アイソレータ215Bおよび215Cは、サーキュレータによって置き換えられ得る。
システム200は、コントローラ280を含み得る。コントローラ280は、フィードバック・ループを介して測定デバイス255および光子源(キュービット−共鳴器)235に接続される。コントローラ280が電圧測定を提供するように構成されるように、コントローラ280は、測定デバイス255に置き換わる、または測定デバイス255を統合する、あるいはその両方である電子回路であり得る。コントローラ280は、処理装置、メモリ、およびメモリ内のコンピュータ実行可能命令を含み得る。光子源235がキュービット−共鳴器システムであるとき、コントローラ280は、JJ250の電圧測定に基づいてマイクロ波信号がキュービット−共鳴器に送信されるようにするために、マイクロ波源を制御し得る、またはマイクロ波源と統合され得る、あるいはその両方である。
図5は、1つまたは複数の実施形態に従う、光子の入力信号がないときの動作を描写するシステム200の概略図である。具体的には、図5は、非破壊光子検出器100がオンレゾナンス(on-resonance)でマイクロ波ポンプ信号305によってバイアスされ、かつ非破壊光子検出器100に入力される量子信号405のないシナリオを例証する。
図5では、ポンプ周波数fにあるマイクロ波ポンプ信号305が、ポンプ源230からアイソレータ215Cを通って直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2内へ伝送される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、90°ハイブリッド結合器である。したがって、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210において、マイクロ波ポンプ信号305の2分の1が、分割され、ポート1および3を通って出力される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート3は、開回路に接続され、マイクロ波ポンプ信号305の2分の1が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210から開回路へ伝送される。続いて、マイクロ波ポンプ信号305は、開回路から直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート3へ、反射ポンプ信号305’として反射される。
ポート1に関しては、マイクロ波ポンプ信号305の2分の1が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210から、ポンプ・ポート111において量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送される。量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、マイクロ波ポンプ信号305の2分の1を反射マイクロ波ポンプ信号305’の2分の1として反射するように構成される。
図5では、量子非破壊マイクロ波光子検出器100の信号ポート113に印加される量子(マイクロ波)信号405がない場合(すなわち、光子がない、したがってN=0)、ポンプ共鳴器102はオンレゾナンスのままであり、これは、ポンプ共鳴周波数がfであり、ポンプ信号305が周波数fで伝送されたことを意味する。光子源235から量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送される信号周波数fの量子(マイクロ波)信号405がない場合、クロス・カー非線形性に基づく量子非破壊マイクロ波光子検出器100の有効ハミルトニアンは、N項が0に等しいことから、
Figure 0006941166

によって得られる。
直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、量子非破壊マイクロ波光子検出器100から伝送されたマイクロ波ポンプ信号305’をポート1において受信するように、および開回路から伝送されたマイクロ波ポンプ信号305’をポート3において受信するように構成される。ポンプ信号305がポンプ共鳴器102とオンレゾナンスのままである(すなわち、ポンプ信号305の周波数がポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fと同じである)ことから、大きい反射ポンプ信号305’(大きい矢印で示される)は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2を通って、ポンプ源230へ向かう方向に伝送線上を戻って伝送される。しかしながら、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4を通ってアイソレータ215Aへ向けて伝送される反射ポンプ信号は存在しない。ごく少量の反射ポンプ信号が直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4からアイソレータ215Aへ出力される場合でさえ、余分な電力(または微量)がJJ250に伝送されないことに留意されたい。JJ250に達する可能性のある少量の反射ポンプ信号または電力の例は、0.1フェムトワット(fW)未満、または小電流であり得、これは、電圧降下を引き起こさない小電流/電力の例である。マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4からJJ250に伝送される反射ポンプ信号がない(または微量である)ため、JJ250は、ゼロ電圧状態とも称される超電流状態のままである。当業者によって理解されるように、JJ250内を流れる電流が臨界電流Iより小さいとき、JJにわたる電圧降下はゼロである。1つの実装形態において、JJ250は、例えば、低雑音DC電流源からの、DC電流IBIASによってバイアスされ得る。バイアスされるとき、DC電流IBIASは、超電流/臨界電流I未満である。
測定デバイス255は、JJ250にわたって電圧降下が存在するかどうかを測定するために利用される。測定デバイス255が、電圧降下がゼロである(V=0)と決定すると、V=0は、デバイスに入った信号光子がなく、JJ250が、コントローラ280によって認識されるようにゼロ電圧状態/超電流状態にあることを示す。しかしながら、測定デバイス255が、電圧降下がゼロに等しくない(V≠0)と決定すると、V≠0は、図6にさらに論じられるように、追加のrf電流(IBIAS以外)がJJ250を通って流れているために、JJ250が電圧状態にある(コントローラ280によって認識されるように)ことを示す。
したがって、閾値検出光子検出器/システム205は、閾値がJJ250にわたって電圧降下を引き起こすために満たされたときを検出するように構成され、電圧降下なしは、マイクロ波光子が存在しないこと(すなわち、光子源235から伝送されたまたは信号共鳴器104に入った光子がないこと)を意味し、電圧降下は、マイクロ波光子が存在すること(すなわち、光子が量子マイクロ波信号405を介して光子源235から伝送され、信号共鳴器104に入ったこと)を意味する。
図6は、1つまたは複数の実施形態に従う、光子の入力信号があるときの動作を描写するシステム200の概略図である。この場合、図6は、(量子信号405の)入力信号光子が、非破壊光子検出器100内のポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fをシフトし、結果としてポンプ駆動/ポンプ信号305がオフレゾナンスになる(以前に同じポンプ信号305がオンレゾナンスであったとき)シナリオを例証する。非破壊光子検出器100内のポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fのシフトは、非破壊光子検出器100内へ入力される周波数fの量子信号405によって引き起こされる。量子信号405によるポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fのシフトが理由で、これにより非破壊光子検出器100から直交マイクロ波ハイブリッド結合器210へ伝送される反射ポンプ信号305’内に位相シフトを引き起こす。結果として、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、大きい反射ポンプ信号405がポート4から出力されるようにするように構成される。位相シフトに関することはさらに、図11、図12、および図14において論じられる。この大きい反射ポンプ信号305’は、アイソレータ215Aおよび整合ネットワーク220を介してJJ250へ伝送される。JJ250によって受信される大きい反射ポンプ信号305が理由で、JJ250は、ゼロ電圧状態/超電流状態から電圧状態へシフトされ、測定デバイス255(またはコントローラ280あるいはその両方)は、電圧降下がゼロに等しくないこと(V≠0)を決定し、それにより、光子が存在する(すなわち、1つまたは複数の光子が光子源235から伝送された)ことを示す。
図6(量子信号405内の少なくとも1つのマイクロ波光子が光子源235から非破壊光子検出器100へ伝送される)における図5(量子信号405が光子源235から非破壊光子検出器100へ伝送されない)に対する違いを例証するために、例示的なシナリオが以下に提供される。図6では、ポンプ周波数fにあるマイクロ波ポンプ信号305が、ポンプ源230からアイソレータ215Cを通って直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2内へ伝送される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が90°ハイブリッド結合器であることから、マイクロ波ポンプ信号305の2分の1が分割され、ポート1および3を通って出力される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート3は、マイクロ波ポンプ信号305が開回路へ伝送され、反射ポンプ信号305’として開回路から反射されるように、開回路に接続される。ポート1に関しては、マイクロ波ポンプ信号305が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210から、ポンプ・ポート111において量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送される。量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、マイクロ波ポンプ信号305を反射マイクロ波ポンプ信号305’として反射するように構成される。
量子(マイクロ波)信号405が、光子が存在する(N>0)ことを表す量子非破壊マイクロ波光子検出器100の信号ポート113に印加されると、ポンプ共鳴器102は、その基礎共鳴周波数内にシフトを有し、これは、ポンプ共鳴周波数fが異なる値にシフトされ、ポンプ信号305の周波数がポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fに一致しない(またはもはや一致しない)ことを意味する。
信号周波数fにある量子(マイクロ波)信号405が光子源235から量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送されるため、クロス・カー非線形性に基づく量子非破壊マイクロ波光子検出器100の有効ハミルトニアンは、Nが0より大きいことから、
Figure 0006941166

によって得られる。
直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、量子非破壊マイクロ波光子検出器100から伝送された反射マイクロ波ポンプ信号305’をポート1において受信し、開回路から伝送された反射マイクロ波ポンプ信号305’をポート3において受信するように構成される。ポンプ信号305の周波数が、ポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fとオンレゾナンスでない、またはもはやオンレゾナンスでないため、大きい反射ポンプ信号305’(大きい矢印によって示される)が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4からアイソレータ215Aおよび整合ネットワーク220を介してJJ250へ伝送される。JJ250において受信された大きい反射ポンプ信号305’は、JJ250において比較的大量の電力を引き起こし、それによりJJ250を電圧状態へと切り替え、その電圧降下(すなわち、電圧の値)が測定デバイス255によって検出される。1つの実装形態において、JJ250を電圧状態へと切り替えるために閾値を超えるように利用され得る電力または電流の例は、0.1nW(ナノワット)であり得る。別の実装形態において、JJ250を電圧状態へと切り替えるために、閾値としての電力または電流の例は、10pW(ピコワット)であり得る。
ゼロ電圧状態/超電流状態から電圧状態への切り替えは、測定デバイス255による光子の検出を示す。したがって、閾値検出光子検出器/システム205は、閾値がJJ250にわたって電圧降下を引き起こすために満たされたことを検出することによって、マイクロ波光子が存在する(すなわち、光子が量子マイクロ波信号405を介して光子源235から伝送される)ことを決定するように構成される。
しかしながら、図6では、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2からポンプ源230の方へ戻って伝送される反射マイクロ波ポンプ信号305’は存在しない。これは、以前にポンプ共鳴器102に伝送されたポンプ信号305がオフレゾナンスであったためである。
図7は、1つまたは複数の実施形態に従う、原位置単一マイクロ波光子検出を描写するシステム200の概略図である。図8は、1つまたは複数の実施形態に従う、原位置単一マイクロ波光子検出を描写するシステム200の概略図である。図7および図8は、検出プロセスを例証するシステム200の部分図である。図7は、N=0である光子なしの場合の例であり、図8は、N>0である信号光子の場合の例である。図8内のJJ250にわたる電圧のスパイク、または図7内のスパイクの欠如を測定することによって、オペレータ(またはコントローラ280)は、原位置で(希釈冷凍機などの極低温装置の内側で)入力信号光子の存在(電圧スパイク)または不在(電圧スパイクなし)をそれぞれ決定することができる。
図9は、1つまたは複数の実施形態に従う、入力信号光子がないことを描写するシステム200の概略図である。図9は、非破壊光子検出器100に接続された伝送線上の信号を例証するシステム200の部分図にすぎない。図10は、1つまたは複数の実施形態に従う、図9内の非破壊光子検出器100の効果を特徴付けるグラフ800である。この場合、非破壊光子検出器100は、図9ではオンレゾナンスでバイアスされ、ポンプ共鳴周波数fをシフトするための入力信号光子はない。したがって、マイクロ波ポンプ信号305は、量子信号405が非破壊光子検出器100に入力されない条件下で、(非破壊光子検出器100から伝送された)反射ポンプ信号305’が入射ポンプ信号305の位相に対する位相シフト(0°位相シフト)を経ることがないように、ポンプ共鳴周波数fに一致する周波数で伝送される。これは、図10のグラフ800においてポンプ共鳴器102についてのポンプ共振曲線(resonance curve)805によっても示される。
図11は、1つまたは複数の実施形態に従う、量子マイクロ波信号405を介した入力信号光子の受信を描写するシステム200の概略図である。図11は、非破壊光子検出器100に接続された伝送線上の信号を例証するシステム200の部分図にすぎない。図12は、1つまたは複数の実施形態に従う、図11内の非破壊光子検出器100の効果を特徴付けるグラフ1000である。この場合、非破壊光子検出器100は、オンレゾナンスでバイアスされるが、入力信号光子(photons)(マイクロ波信号405を介した)の存在が、ポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fを、Δf=K’N/2πだけシフトし、式中、Δfは、ポンプ共鳴周波数f内のシフトを表す。
したがって、マイクロ波ポンプ信号305は、量子信号405が非破壊光子検出器100に入力される条件下で、ポンプ信号305が0°位相を有し、(非破壊光子検出器100から伝送された)反射ポンプ信号305’が−180°位相を有するように、ポンプ共鳴周波数fに一致しない周波数で伝送される。これは、ポンプ信号の周波数での図12のグラフ1000において、ポンプ共鳴器102の元のポンプ共振曲線805とシフトされた共振曲線905との間の反射ポンプ信号305’の位相における−180°シフトによっても示される。反射ポンプ信号305’についての−180°へのこの位相シフトにより、JJ250が電圧状態(すなわち、V≠0)へシフトするようにさせる。
反射ポンプ信号305’の位相がどのように閾値検出光子検出器/システム205において利用されるかについてのさらなる詳細は、図13および図14に論じられる。図13は、1つまたは複数の実施形態に従う、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210における反射ポンプ信号の位相の利用を描写するシステム200の概略図である。図13は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210に関して信号305、305’に対する位相シフトの関係を例証するシステム200の部分図にすぎず、信号305、305’をさらに叙述するために、信号呼称305_1、305_1’、305_2、305_2’が説明目的のために使用される。図13は、入力信号光子の欠如により、大きいポンプ駆動が、ポンプ源230へ向けて量子非破壊検出器に反射するようにさせる場合を例証する。
これより、図13の詳細に移ると、位相0°および周波数fにある大きいポンプ信号305が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2に入力され、幅広矢印は大きい信号を表す。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が90°ハイブリッド結合器であることから、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、マイクロ波ポンプ信号305_1が位相0°でポート1を通って出力し、マイクロ波ポンプ信号305_2が位相90°でポート3を通って出力するように、大きいポンプ信号305を2分の1に分割するように構成される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート3が開回路に接続されることから、位相90°にあるマイクロ波ポンプ信号305_2は、位相270°にある反射ポンプ信号305_2’としてポート3へ(開回路から)反射される。ポート1に関しては、位相0°にあるマイクロ波ポンプ信号305_1は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート1から、ポンプ・ポート111において量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送される。ポンプ信号305_1が、ポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fに一致する周波数であることから、量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、位相0°にあるマイクロ波ポンプ信号305_1を、位相0°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’として直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート1へ反射するように構成される。
この時点で、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、ポート1内へ位相0°にあるマイクロ波ポンプ信号305_1’、およびポート3内へ位相270°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’の両方を受信する。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が、入ってくる信号を2分の1に分割して、位相を90°増大させるように構造化されることから、それが、入ってくる信号を交差方向に出力するとき、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相0°にあり、ポート1において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_1’の2分の1を、(交差方向が理由で)位相90°増大を伴って(すなわち、0°+90°=90°)ポート4に出力するように構成されるため、結果として、位相90°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’がポート4を出射する。加えて、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相0°にあり、ポート1において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_1’の2分の1を、水平方向における位相0°増大を伴って(すなわち、0°+0°=0°)ポート2に出力するように構成されるため、結果として、位相0°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’がポート2を出射する。
ポート3に入る位相270°にある反射ポンプ信号305_2’に関して、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相270°にあり、ポート3において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_2’の2分の1を、交差方向が理由で位相90°増大を伴って(すなわち、270°+90°=360°)ポート2に出力するように構成されるため、結果として、位相360°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’が直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2を出射する。加えて、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相270°にあり、ポート3において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_2’の2分の1を、水平方向が理由で位相0°増大(すなわち、0°+270°=270°)を伴ってポート4に出力するように構成されるため、結果として、位相270°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’が直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4を出射する。
ポンプ源230の方へ伝送線上を戻るのは、位相0°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’、および位相360°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’であり、波干渉に起因して、位相0°にある信号305_1’および位相360°にある信号305_2’が、強め合って追加/混合して、位相0°にある大きい反射ポンプ信号1105を生成する。大きい反射ポンプ信号1105は、図5内の大きい反射ポンプ信号305’と同じである。
しかしながら、JJ250の方へ伝送線上を戻るのは、位相90°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’、および位相270°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’であり、波干渉に起因して、位相90°にある信号305_1’および位相270°にある信号305_2’が、弱め合って追加/混合して、信号を弱め合って生成しない。したがって、ゼロ電圧状態から電圧状態へのJJ250のシフトは存在せず、したがって、検出されるマイクロ波光子がないという(コントローラ280による)決定が存在する。図13は、図4、図5、図7、図9、および図10に論じられる閾値検出光子検出器/システム205の動作を例証する。
図14は、1つまたは複数の実施形態に従う、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210における反射ポンプ信号の位相の利用を描写するシステム200の概略図である。図14は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210に関して信号305、305’、405に対する位相の関係を例証するシステム200の部分図にすぎず、信号305、305’をさらに叙述するために、信号呼称305_1、305_1’、305_2、305_2’が使用される。図14は、入力信号光子の存在により、大きいポンプ駆動が、JJ250へ向けて量子非破壊検出器に反射するようにし、それにより光子の検出をもたらす場合を例証する。
これより、図14の詳細に移ると、位相0°を有し周波数fにある大きいポンプ信号305が、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート2に入力され、幅広矢印は大きい信号を表す。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が90°ハイブリッド結合器であることから、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、マイクロ波ポンプ信号305_1が位相0°でポート1を通って出力し、マイクロ波ポンプ信号305_2が位相90°でポート3を通って出力するように、大きいポンプ信号305を2分の1に分割するように構成される。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート3が開回路によって終端されることから、位相90°にあるマイクロ波ポンプ信号305_2は、位相270°にある反射ポンプ信号305_2’として(開回路から)ポート3に反射される。この点において、図14の記載は、図13と同一であった。ポート1に関しては、位相0°にあるマイクロ波ポンプ信号305_1は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート1から、ポンプ・ポート111において量子非破壊マイクロ波光子検出器100へ伝送される。結果として、量子マイクロ波信号405は、量子非破壊マイクロ波光子検出器100の信号ポート113に入力される。量子マイクロ波信号405は、ポンプ共鳴周波数fをシフトする。したがって、ポンプ信号305_1は、ポンプ共鳴器102のポンプ共鳴周波数fに一致する周波数にもはやなく、またこの不一致が理由で、量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、マイクロ波ポンプ信号305_1(位相0°で伝送される)を位相−180°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’としてポート1に反射するように構成される。この場合、図11および図12において論じられるように、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート1へ返送される反射マイクロ波ポンプ信号305_1’において発生する−180°位相シフトが存在する。
この時点で、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、ポート1内への位相−180°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’、およびポート3内への位相270°にある反射ポンプ信号305_2’の両方を受信する。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が、入ってくる信号を2分の1に分割して、位相を交差方向について90°増大させ、また入ってくる信号を交差方向ならびに水平方向に出力するように構造化されることから、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相−180°にあり、ポート1において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_1’の2分の1を、位相90°増大を伴って(すなわち、−180°+90°=−90°)ポート4に出力するように構成されるため、結果として、位相−90°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’が直交マイクロ波ハイブリッド結合器210のポート4を出射する。加えて、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相−180°にあり、ポート1において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_1’の2分の1を、位相0°増大を伴って(すなわち、−180°+0°=−180°)ポート2に出力するように構成されるため、結果として、位相−180°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’がポート2を出射する。
ポート3に入る位相270°にある反射ポンプ信号305_2’に関して、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相270°にあり、ポート3において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_2’の2分の1を、位相90°増大を伴って(すなわち、270°+90°=360°)ポート2に出力するように構成されるため、結果として、位相360°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’がポート2を出射する。加えて、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、(以前は、位相270°にあり、ポート3において入力された)反射マイクロ波ポンプ信号305_2’の2分の1を位相0°増大を伴って(すなわち、0°+270°=270°)ポート4に出力するように構成されるため、結果として、位相270°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’がポート4を出射する。
ポンプ源230の方へ伝送線上を戻るのは、位相−180°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’、および位相360°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’であり、弱め合う波干渉に起因して、位相−180°にある信号305_1’および位相360°にある信号305_2’が、追加/混合して、信号なしを結果的にもたらす。
しかしながら、JJ250の方へ伝送線上を戻るのは、位相−90°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_1’、および位相270°にある反射マイクロ波ポンプ信号305_2’であり、強め合う波干渉に起因して、位相−90°にある信号305_1’および位相270°にある信号305_2’が、追加/混合して、大きい反射マイクロ波信号1205(図6および図8内の大きい反射マイクロ波信号305’と同じである)を生成する。JJ250によって受信される大きい反射マイクロ波信号1205(例えば、1nW以上)が理由で、JJ250においてゼロ電圧状態から電圧状態へのシフトが存在し、したがって、マイクロ波光子が検出されるというコントローラ280による決定が存在する。図14は、図4、図6、図8、図11、および図12に論じられる閾値検出光子検出器/システム205の動作を例証する。
コンデンサ(コンデンサ内の誘電材料を除く)を含む量子非破壊マイクロ波光子検出器100、伝送線、ジョセフソン接合110、250(薄い絶縁材料を除く)、共鳴器102、104、および整合ネットワーク220は、超伝導材料製である。加えて、直交マイクロ波90°ハイブリッド結合器210は、低損失常伝導金属製であるか、または超伝導材料製であり得る。また、キュービット−共鳴器システムは、超伝導材料製である。超伝導材料(約10〜100ミリケルビン(mK)、または約4Kなど、低温度で)の例としては、ニオブ、アルミニウム、タンタルなどが挙げられる。
閾値検出光子検出器/システム205またはシステム200あるいはその両方は、超伝導量子プロセッサを収容する希釈冷凍機から出る出力線の数を減少させることによってスケーラビリティを促進するように構成される。また、このスキームは、大量のキュービットへ容易に拡大され得る。閾値検出光子検出器/システム205またはシステム200あるいはその両方は、出力線を削除することによって、システム200、205が、出力線に対する熱雑音および電磁雑音(冷凍機の外側から生じるか、または能動デバイスによって生成される)が量子システムにまで伝播してそのコヒーレンスに影響を与えることを防ぐように構成されることから、量子システムへの保護を追加する。
閾値検出光子検出器/システム205またはシステム200あるいはその両方は、冷凍機から出ることなく量子状態の原位置測定を可能にする。閾値検出光子検出器/システム205またはシステム200あるいはその両方は、冷凍機の内側に意思決定機構(すなわち、コントローラ280)を組み込むことによって、冷凍機の内側のフィードバック・ループを閉じる。コントローラ280は、これらの測定に基づいて意思決定を行い、フィードバック駆動信号を(例えば、高速単一磁束量子(RSFQ)/フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)回路を介して)印加する。冷凍機の内側のフィードバック・ループを閉じることによって、ループの電気長が著しく短くなり、したがってより速いフィードバック・サイクルを可能にする。
さらに、システム200において、量子システムは、量子システム(例えば、光子源235)と非破壊マイクロ波光子検出器100(信号側)との間に挿入された極低温サーキュレータの第3のポートに出力線を接続することによって、比較的容易に室温でプローブまたは測定され得る。
図15は、1つまたは複数の実施形態に従う、閾値検出マイクロ波検出デバイス205を形成する方法のフローチャート1300である。ブロック1305において、量子非破壊マイクロ波光子検出器100が提供される。ブロック1310において、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が、量子非破壊マイクロ波光子検出器100に接続される。分散非線形素子250は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210に結合される。
分散非線形素子250は、マイクロ波光子の検出を示す電圧状態へ切り替わるように構成される。この電圧状態は、分散非線形素子250にわたって電圧降下があることに相当する。分散非線形素子250は、マイクロ波光子の非検出を示すゼロ電圧状態にあるように構成される。ゼロ電圧は、分散非線形素子250にわたって電圧降下がないことに相当する。分散非線形素子250は、ジョセフソン接合である。分散非線形素子は、直流(DC)超伝導量子干渉デバイス(SQUID)である。
アイソレータ215Aは、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210と分散非線形素子250との間に接続される。量子非破壊マイクロ波光子検出器100は、マイクロ波信号405およびポンプ信号305を受信するように構成され、その結果として、分散非線形素子250が電圧状態に切り替わり、それによりマイクロ波信号405内のマイクロ波光子を検出する。測定デバイス255は、分散非線形素子250にわたって非ゼロ電圧を測定することによってマイクロ波光子を検出するように構成される。
図16は、1つまたは複数の実施形態に従う、マイクロ波光子を検出する方法のフローチャート1400である。ブロック1405において、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が、量子非破壊マイクロ波デバイス100から反射マイクロ波ポンプ信号305’を(例えば、ポート1において)受信するように構成される。ブロック1410において、測定デバイス255またはコントローラ280あるいはその両方が、電圧状態にある分散非線形素子250に基づいてマイクロ波光子の存在を決定するように構成され、分散非線形素子250は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210に結合される。
マイクロ波光子は、量子マイクロ波信号405内で量子非破壊マイクロ波デバイス100に入力されている。直交マイクロ波ハイブリッド結合器210は、反射マイクロ波信号305’の部分を分散非線形素子250に出力する。
図17は、1つまたは複数の実施形態に従う、マイクロ波光子の不在を検出する方法のフローチャート1500である。ブロック1505において、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210が、量子非破壊マイクロ波デバイス100から反射マイクロ波ポンプ信号305’を受信するように構成される。ブロック1510において、測定デバイス255またはコントローラ280あるいはその両方が、ゼロ電圧状態にある分散非線形素子250に基づいてマイクロ波光子の不在を決定するように構成され、分散非線形素子250は、直交マイクロ波ハイブリッド結合器210に結合される。
ゼロ電圧状態にある分散非線形素子250は、量子源235から量子非破壊マイクロ波デバイス100へ入力されるマイクロ波光子がないことを示す。
技術的利点は、閾値検出非破壊光子検出器/システムを含む。技術的利点として、信号光子の存在または欠如を示す出力電圧信号は、高速単一磁束量子(RSFQ)電子装置または半導体ベースの電子装置を使用して、希釈冷凍機内にて原位置で測定され得る。結果として、室温設備を使用して冷凍機の外側で量子信号の出力信号を測定する必要がない。さらに、そのような電圧測定は、冷凍機から出ることなく、フィードバック信号を量子信号源に戻して印加することを可能にする。言い換えると、それは、冷凍機の内側の量子フィードバック・ループを閉じることを可能にする。そのような能力は、量子制限された増幅器、サーキュレータ、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、同軸ケーブルなど、スケーラブルな超伝導量子プロセッサを実現するために必要とされる出力線およびハードウェアの数を減少させる。また、出力線およびハードウェアの数を減少させることによって、これが、量子ループの持続時間を短くし(すなわち、フィードバック速度を上げるか、または計算および意思決定により多くの時間を当てる)、また、出力線にまで伝播するか、または出力線内の能動コンポーネント(すなわち、増幅器)によって生成される潜在的な雑音源を削除する。量子システムから出て信号ポートにおいて非破壊光子検出器に反射する量子信号は、量子制限された増幅器を使用して増幅され、標準的な室温設備を使用して測定され得る。この能力は、デバッグまたはモニタリング目的に有用であり得る。
「約」という用語およびその変形形態は、本出願の提出時に利用可能な設備に基づいた特定の量の測定と関連付けられた誤差の度合いを含むことが意図される。例えば、「約」は、与えられた値の±8%、または5%、または2%の範囲を含み得る。
本発明の態様は、本発明の実施形態に従う方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート例示図またはブロック図あるいはその両方に関連して本明細書内で説明される。フローチャート例示図またはブロック図あるいはその両方の各ブロック、ならびにフローチャート例示図またはブロック図あるいはその両方におけるブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施され得ることが理解される。
図面内のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態に従うシステム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能性のある実装形態のアーキテクチャ、機能性、および動作を例証する。この点に関して、フローチャートまたはブロック図内の各ブロックは、指定の論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能な命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表し得る。いくつかの代替的な実装形態において、ブロック内に記述される機能は、図中に記述された順序から外れて発生し得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行され得るか、または、ブロックは、関連する機能性に応じて、時には、逆の順序で実行され得る。ブロック図またはフローチャート例示図あるいはその両方の各ブロック、ならびにブロック図またはフローチャート例示図あるいはその両方内のブロックの組み合わせが、指定の機能もしくは作用を実施する、または特殊用途ハードウェアおよびコンピュータ命令の組み合わせを実行する特殊用途ハードウェア・ベースのシステムによって実施され得ることにも留意されたい。
本発明の様々な実施形態の説明は、例証の目的のために提示されているが、徹底的であること、または本明細書内で論じられる実施形態に限定されることを意図されない。多くの修正形態および変形形態は、説明された実施形態の範囲および思想から逸脱することなく当業者には明らかであるものとする。本明細書で使用される専門用語は、実施形態の原理、実際的応用、もしくは市場で見られる技術に対する技術的改善を最もよく説明するため、または、本明細書内で論じられる実施形態を当業者か理解することができるように選択された。

Claims (16)

  1. マイクロ波検出デバイスであって、
    量子非破壊マイクロ波光子検出器と、
    前記量子非破壊マイクロ波光子検出器に結合された直交マイクロ波ハイブリッド結合器と、
    前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合された分散非線形素子と
    を備える、マイクロ波検出デバイス。
  2. 前記分散非線形素子が、マイクロ波光子の検出を示す電圧状態に切り替わるように構成される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  3. 前記電圧状態が、前記分散非線形素子にわたって電圧降下があることに相当する、請求項2に記載のマイクロ波検出デバイス。
  4. 前記分散非線形素子が、マイクロ波光子の非検出を示すゼロ電圧状態であるように構成される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  5. 前記ゼロ電圧状態が、前記分散非線形素子にわたって電圧降下がないことに相当する、請求項4に記載のマイクロ波検出デバイス。
  6. 前記分散非線形素子がジョセフソン接合である、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  7. 前記分散非線形素子が、直流(DC)超伝導量子干渉デバイス(SQUID)である、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  8. アイソレータが、前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器と前記分散非線形素子との間に接続される、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  9. 前記量子非破壊マイクロ波光子検出器が、マイクロ波信号およびポンプ信号を受信するように構成され、その結果として、前記分散非線形素子が、電圧状態に切り替わり、それにより前記マイクロ波信号内のマイクロ波光子を検出する、請求項7に記載のマイクロ波検出デバイス。
  10. 前記分散非線形素子にわたって非ゼロ電圧を測定することによってマイクロ波光子を検出するように構成された測定デバイスをさらに備える、請求項1に記載のマイクロ波検出デバイス。
  11. マイクロ波検出デバイスを形成する方法であって、
    量子非破壊マイクロ波光子検出器を提供することと、
    前記量子非破壊マイクロ波光子検出器に接続された直交マイクロ波ハイブリッド結合器を提供することと、
    前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合された分散非線形素子を提供することと
    を含む、マイクロ波検出デバイスを形成する方法。
  12. マイクロ波光子を検出する方法であって、
    直交マイクロ波ハイブリッド結合器により、量子非破壊マイクロ波デバイスから反射マイクロ波信号を受信することと、
    電圧状態にある分散非線形素子に基づいて前記マイクロ波光子の存在を決定することであって、前記分散非線形素子が前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合されている、前記決定することと
    を含む、マイクロ波光子を検出する方法。
  13. 前記マイクロ波光子が、量子マイクロ波信号内で前記量子非破壊マイクロ波デバイスに入力されている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器が、前記反射マイクロ波信号の部分を前記分散非線形素子に出力する、請求項12に記載の方法。
  15. マイクロ波光子の不在を検出する方法であって、
    直交マイクロ波ハイブリッド結合器により、量子非破壊マイクロ波デバイスから反射マイクロ波信号を受信することと、
    ゼロ電圧状態にある分散非線形素子に基づいて前記マイクロ波光子の前記不在を決定することであって、前記分散非線形素子が前記直交マイクロ波ハイブリッド結合器に結合されている、前記決定することと
    を含む、マイクロ波光子の不在を検出する方法。
  16. 前記ゼロ電圧状態にある前記分散非線形素子が、量子源から前記量子非破壊マイクロ波デバイスに入力されるマイクロ波光子がないことを示す、請求項15に記載の方法。
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