JP6942600B2 - 断熱材の施工方法 - Google Patents
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Description
断熱材は、建築物,貨物車輌,クーラーボックス,その他の各種壁について、外気との断熱用に施工される。高温部の保温用や低温部の保冷用に施工される。
図2の(1)図は、断熱材1を建築物の壁板に施工した、従来の代表例を示す。同図において、断熱材1は、熱伝導率が小さい発泡プラスチック2製よりなり、周囲の壁枠(柱や梁)A間において、内外の壁板に添って介在配設されていた。
すなわち、経年使用や地震等により、断熱材1の発泡プラスチック2が劣化して、亀裂,穴,破れ,割れ,クラック,崩れ等の破損が、発生し易かった。
又、イタチ,ハクビシン,ネズミ等の小動物により、断熱材1発泡プラスチック2が、食い破られ引きちぎられる獣害も多々あり、この面からも亀裂その他の破損が、発生し易かった。
もって、従来の断熱材1は、断熱性を維持できる期間が短く、交換頻度が高かった。又、壁板の外の外見からは、断熱材1の亀裂その他の破損発生箇所が、確認できない場合も多く、その場合は、壁板広く壊して断熱材1の交換工事が行われていた。
これらにより、コスト負担が嵩むという指摘もあった。
本発明の断熱材の施工方法は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、面強度が向上し、亀裂等の破損が生じにくく、第2に、もって断熱性やコスト面に優れると共に、作業性にも優れた、断熱材の施工方法を提案することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲の請求項1に記載したように、次のとおりである。
この断熱材の施工方法では、該断熱材は、建築物の側壁,天井壁,又は床壁について、外気との断熱用に施工される。そして施工対象箇所が、周囲の左右上下の壁枠間において、前後の内壁板と外壁板に添って間に介在すべく設定される。
そして、まず該施工対象箇所について、プレート状のハニカムコアを、セル軸方向を断熱方向に向けて配設する。
それから、プラスチック前駆体を該ハニカムコアに吹き付け、もって発泡させて発泡プラスチックを生成すると共に、該ハニカムコアが芯材として埋め込まれることにより、断熱材が施工されて、該内壁板と外壁板間に介在配設される。
そして、施工された該断熱材は、芯材として埋め込まれた該ハニカムコアの重量比強度に優れる特性に基づく面強度付与機能により、該発泡プラスチックが補強されている。
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)この施工方法では、まず施工対象箇所について、プレート状のハニカムコアが配設される。施工対象箇所は、周囲の左右上下の柱や梁の壁枠間において、前後の内壁板と外壁板に添って間に介在すべく設定される。
(2)それから、このように配設されたハニカムコアに、プラスチック前駆体が吹き付けられる。
(3)すると、プラスチック前駆体が、発泡して発泡プラスチックを生成し、ハニカムコアが、芯材として埋め込まれる。
(4)発泡プラスチックは、埋め込みに伴いハニカムコアの各セルに充填される充填部と、これに加え埋め込みにより形成され開口端面を被覆閉鎖する態様の被覆部とが、一体形成される。
(5)このような工程を辿って、断熱材が施工される。施工された断熱材は、内壁板と外壁板間に介在配設される。
(6)このように施工された断熱材は、埋め込まれたハニカムコアの特性に基づき、発泡プラスチックが補強されており、面強度に優れている。
(7)そこで、この断熱材は、劣化,亀裂,穴,破れ,割れ,クラック,崩れ等の破損発生が、抑制される。
(8)もって、この断熱材は、断熱性を長期間維持可能である。
(9)そして、この施工方法は、事後の加工作業を特に要しない等、施工が簡単容易である。なお壁枠からはみ出し,突出した発泡プラスチックのカット作業は、支障なく可能である。
(10)そこで、本発明は次の効果を発揮する。
第1に、面強度が向上し、亀裂等の破損が生じにくくなる。
本発明の断熱材の施工方法では、ハニカムコアを予め配設しておいてから、プラスチック前駆体を吹き付けて、ハニカムコアを発泡プラスチックで埋め込む。
もって、この施工方法で施工された断熱材は、発泡プラスチックが埋め込まれたハニカムコアで補強されており、大きな面強度を付与されている。そこで、前述したこの種従来例の断熱材に比べ、亀裂等の破損が生じにくくなる。
すなわち、経年使用や地震等による劣化や、小動物による食い破り,引きちぎり等の獣害により、亀裂,穴,破れ,割れ,クラック,崩れ等の破損発生が、防止されるようになる。
第2に、断熱性やコスト面に優れると共に、作業性にも優れている。
本発明の施工方法で施工された断熱材は、前述したように、亀裂等の破損が生じにくいので、その分だけ断熱性に優れており、断熱性を長期間維持可能である。もって断熱材の交換頻度が低く、コスト面に優れている。
又、壁板の外の外見からは、断熱材について亀裂等の破損発生箇所を確認することは容易ではないが、このように破損が生じにくいので、内壁板や外壁板を無駄に広く壊してから、断熱材の交換工事を行う頻度も減少する。もって、この面からもコスト面に優れている。
更に、この施工方法は、発泡プラスチック等について事後の後加工作業は特に要しない等、施工が簡単容易である。
なお吹き付けに際し、壁枠からはみ出し,突出してしまった発泡プラスチックが存する場合は、そのカット作業が行われるが、カット作業は何ら支障なく可能である。このように各種作業性にも優れている。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《本発明の概要》
まず、本発明の概要については、次のとおり。
この断熱材3の施工方法では、まず施工対象箇所Dについて、プレート状のハニカムコア4を、セル軸方向5を断熱方向に向けて配設する。施工対象箇所Dは、左右上下の壁枠A間において、前後の内壁板Bと外壁板C間に沿って間に介在すべく、設定される。
それから、プラスチック前駆体6をハニカムコア4に吹き付け、発泡させて発泡プラスチック7を生成すると共に、ハニカムコア4を芯材として埋め込む。このようにして、断熱材3が施工される。断熱材3は、内壁板Bと外壁板C間に、介在配設される。
施工された断熱材3は、芯材として埋め込まれたハニカムコア4の重量比強度に優れる特性に基づく面強度付与機能により、発泡プラスチック7が補強されている。
なお発泡プラスチック7は、ハニカムコア4の各セル8にそれぞれ充填された充填部9と、これに加え埋め込みにより形成され各セル8の開口端面を被覆する態様の被覆部10とが、一体形成される。
本発明の概要については、以上のとおり。以下、本発明の施工方法について、更に詳述する。
この断熱材3の施工方法では、図1の(1)図に示したように、まず施工対象箇所Dの内壁板B又は外壁板Cについて、プレート状のハニカムコア4を、セル軸方向5を断熱方向に向けて、予め配設する。
このようなハニカムコア4の配設ステップについて、更に詳述する。まず前提として、ハニカムコア4について、図2の(2)図を参照して、一般的に説明しておく。
ハニカムコア4は、セル壁11にて区画形成された、中空柱状の多数のセル8の平面的集合体よりなる。もって、重量比強度に優れ、軽量であると共にセル軸方向5の圧縮強度,剛性に優れており、面強度に優れ、平面精度にも優れる等の特性を備えている。
ハニカムコア4の母材としては、アルミニウムその他の金属や、プラスチックや、繊維強化プラスチック(FRP)等が、用いられる。セル壁11そしてセル8の断面形状は、図示の正六角形が代表的であるが、略三角形,略四角形,その他各種形状のものも可能である。
断熱材3は、例えば建築物の側壁,天井壁,又は床壁について、外気との断熱用に施工されるが、その施工対象箇所Dは、左右上下つまり周囲の壁枠(柱や梁)A間において、前後の内壁板Bや外壁板Cに添って設定される。
施工対象箇所Dでのハニカムコア4の配設方法については、次のとおり。接着剤やタッカーを用いて、内壁板B又は外壁板Cに対して直接止着するのが一般的であるが、これによらず、周囲の壁枠Aに対して止着するようにしてもよい。
ハニカムコア4の配設ステップについては、以上のとおり。
次に、この断熱材3の施工方法では、図1の(2)図,(3)図や、図3の(1)図,(2)図に示したように、前述により施工対象箇所Dに配設されたハニカムコア4に対し、プラスチック前駆体6がスプレーにて吹き付けられる。もって、発泡させて発泡プラスチック7が生成されると共に、ハニカムコア4を芯材として埋め込む。このようにして、断熱材3が施工される。
発泡プラスチック7としては、発泡ポリウレタン(ウレタンフォーム),発泡スチロール(ポリスチレンフォーム),発泡ポリプロピレン,又は発泡ポリエチレンの何れかが、選択使用される。いずれも熱伝導率が小さく、断熱性に富んでいる。
そして、この断熱材3の施工方法では、このような発泡プラスチック7の発泡前樹脂、つまり発泡プラスチック前駆体6が、→施工対象箇所のハニカムコア4に対し、スプレーにて吹き付けられる。
→ハニカムコア4に吹き付けられたプラスチック前駆体6は、吹き付けに伴い空気に触れて泡を発生し、多泡性の発泡プラスチック7が生成される。加熱により発泡せしめる場合もある。
→もってハニカムコア4が、このように生成された発泡プラスチック7中に、芯材として埋め込まれる。この施工方法では、このようなステップを辿って、断熱材3が施工される。
a.被覆部10が、ハニカムコア4の各セル8の開口端面の一方のみを、被覆閉鎖する態様。
b.被覆部10が、各セル8の開口端面の両方を、被覆閉鎖する態様(図1の(3)図を参照)。
c.被覆部10が、上記a,bに加え、更にハニカムコア4の側外表面(開口端面との直交面)をも、被覆する態様。
いずれの態様にあっても、このような被覆部10は、各セル8に充填された充填部9と、一体的に形成される。
発泡プラスチック7による埋め込みステップについては、以上のとおり。
本発明の断熱材3の施工方法は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)この施工方法では、まず、施工対象箇所Dの内壁板B又は外壁板Cについて、プレート状のハニカムコア4が、予め配設される(図1の(1)図,図3の(1)図等を参照)。
例えば、建築物,貨物車輌,クーラーボックス,その他の各種壁について、外気との断熱用として、例えば保温用や保冷用として、その施工対象箇所Dに、ハニカムコア4が接着等により配設される。
施工対象箇所Dは、周囲の左右上下の柱や梁の壁枠A間において、前後の内壁板Bと外壁板Cに添って間に介在すべく設定される(図1,図3を参照)。
すなわち、この断熱材3は、ハニカムコア4の重量比強度に優れるという特性に基づき、強度,剛性が付与されており、面強度に優れている。
なお吹き付けに際し、壁枠Aからはみ出し,突出してしまった発泡プラスチック7があった場合については、支障なくカット作業可能である。
本発明の作用等については、以上のとおり。
すなわち、本発明では、あくまでもハニカムコア4が使用されるが、本発明に準じ、ハニカムコア4に代えて、格子体を用いることも別途考えられる。
格子体は、細長直線材が縦横に間隔を存しつつ組み付けられた構造よりなり、多くの場合、網目状や碁盤目状をなしている。その直線材がセル壁11に相当し、間隔がセル8に相当する。
2 発泡プラスチック(従来例)
3 断熱材(本発明)
4 ハニカムコア
5 セル軸方向
6 プラスチック前駆体
7 発泡プラスチック(本発明)
8 セル
9 充填部
10 被覆部
11 セル壁
A 壁枠
B 内壁板
C 外壁板
D 施工対象箇所
Claims (1)
- 断熱材の施工方法であって、該断熱材は、建築物の側壁,天井壁,又は床壁について、外気との断熱用に施工され、施工対象箇所が、周囲の左右上下の壁枠間において、前後の内壁板と外壁板に添って間に介在すべく設定され、
まず該施工対象箇所について、プレート状のハニカムコアを、セル軸方向を断熱方向に向けて配設してから、
プラスチック前駆体を該ハニカムコアに吹き付け、もって発泡させて発泡プラスチックを生成すると共に、該ハニカムコアが芯材として埋め込まれることにより、断熱材が施工されて、該内壁板と外壁板間に介在配設され、
該発泡プラスチックは、スプレーによる吹き付けと共に発泡生成され、埋め込みに伴い該ハニカムコアの各セルにそれぞれ充填された充填部と、これに加え埋め込みにより形成され該各セルの開口端面を被覆閉鎖する態様の被覆部とが、一体形成され、
施工された該断熱材は、芯材として埋め込まれた該ハニカムコアの重量比強度に優れる特性に基づく面強度付与機能により、該発泡プラスチックが補強されていること、を特徴とする断熱材の施工方法。
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