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JP6943778B2 - 風量調整機構を備えるダクトおよびそれを備える鉄道車両 - Google Patents
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本発明は、鉄道車両の調和空気ダクトの風量調整機構に関する。
鉄道車両は、乗客が居住する客室空間を快適な温熱環境にするために、空調装置によって温度調和した調和空気を客室空間へ供給する。この空調装置は、鉄道車両1両に対して、一般的には1台ないし2台搭載される。この空調装置から供給される調和空気を客室空間へ均等に配送するために、鉄道車両は調和空気ダクトを備えている。
この調和空気ダクトは、客室へ流出する調和空気の量を客室全体で均一にするために、風量調整機構を備えている。例えば特許文献1には、調和空気ダクト内の空気吹出部に対して塞ぎ板を当てて空気吹出部の一部を塞ぎ、その開口度を調整する機構が開示されている(特許文献1参照)。
特開2011−162085号公報
特許文献1には、空気吹出部の開口度を調整する塞ぎ板を備える調和空気ダクトが記載されている。しかし、このような塞ぎ板では、空気吹出部の開口度を所定の開口度にする調整作業に要する時間が多いことが課題であった。また、調整作業において発生する開口度の誤差(所定の開口度と実際の開口度の差)が大きいことも課題である。
本発明の目的は、空気吹出部の開口度の調整作業に要する時間を短くすることができ、また、開口度の誤差を小さくすることができるようにした調和空気ダクトを提供することにある。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の調和空気ダクトの一つは、前記ダクトを構成する板材のうち少なくとも1枚の板材は空気が通過する複数の開孔から構成される第1多孔部を備え、前記第1多孔部に重ね置かれるとともに第2多孔部を有する可動板と、前記板材の上面に沿って回動可能に可動板を保持するボルトと、を有するダクトであって、第1多孔部と、第2多孔部と、を連通する総合開口率が可動板の回動角度で決定されることにより達成される。
本発明によれば、空気吹出部の開口度の調整作業に要する時間が短く、また、開口度の誤差が小さい調和空気ダクトを提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の一実施例に関わる鉄道車両の斜視図である。 図2は、本発明の一実施例に関わる調和空気ダクトの斜視図である。 図3は、図2の調和空気ダクトの空気吹出部周辺を詳細に示す斜視図である。 図4は、風量調整板を側板と平行に固定したときの空気吹出部の詳細図である。 図5は、側板の構造を示す図である。 図6は、第一の実施例の風量調整板の構造を示す図である。 図7は、第一の実施例の風量調整板と側板の角度を1度としたときの空気吹出部の図である。 図8は、第一の実施例の風量調整板と側板の角度を2度としたときの空気吹出部の図である。 図9は、第一の実施例の風量調整板と側板の角度を3度としたときの空気吹出部の図である。 図10は、第二の実施例の空気吹出部の図である。 図11は、第三の実施例の空気吹出部の図である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
以下、本発明の一実施例を図1から図9を用いて説明する。まず、鉄道車両に係る各方向を、鉄道車両の幅方向(枕木方向)510、鉄道車両の長手方向520、鉄道車両の高さ方向530とし、以下、それぞれ幅方向510、長手方向520、高さ方向530と省略して記載する場合がある。
図1は、本発明が搭載された鉄道車両1の斜視図である。鉄道車両1は、床面をなす台枠11と、この台枠11の幅方向510の両端部に立設された側構体12と、台枠11の長手方向520の両端部に立設された妻構体13と、側構体12と妻構体13の高さ方向530の上端部に載置された屋根構体14から構成される。
鉄道車両1を構成する台枠11の長手方向520の両端部は、軌道上を転動する輪軸を備える台車(図示していない)によって支持される。鉄道車両1を構成する側構体12には、窓122および乗客の乗降に供される出入り台124が設けられている。出入り台124には、側引戸が鉄道車両1の長手方向に沿って開閉可能に設けられている。
鉄道車両1は、空調装置2a、2bを備えている。空調装置2a、2bは、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成する圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器などからなる冷凍サイクルと、室外熱交換器に併設される室外送風機と、室内熱交換器に併設される室内送風機と、暖房用ヒータ(室内熱交換器に併設される)と、車内の空気を車外へ排気する排気送風機から構成される。
鉄道車両1の天井部には、車内の空気を各空調装置の内部に取り入れるリターンダクトと、各空調装置で温度・湿度が調和された調和空気を客室等へ送風する調和空気ダクト32と、車内から車外へ排出する空気を空調装置へ導く排気空気ダクトが配設されている。
図2は、調和空気ダクト32の斜視図である。調和空気ダクト32は、客室全長に配設されている。調和空気ダクト32は、上面に流入口34aと流入口34bを備え、空調装置2aと空調装置2bとからそれぞれ調和空気600が供給される。調和空気ダクト32の下部には、長手方向520に連続的に設けた流出口36があり、ここから客室内へ調和空気600を供給する。
図3は、調和空気ダクト32の内部の空気吹出部周辺を詳細に示す斜視図である。調和空気600は、調和空気ダクト32の空気吹出部39a、39b、39c、39dを経て、客室へ送風される。客室内の長手方向520の調和空気の風量分布を均一にするためには、空気吹出部39a、39b、39c、39dの開口度を調整することが必要である。図示していないが、空気吹出部は図示している空気吹出部39a、39b、39c、39dの他に多数ある。そのため、鉄道車両1の全ての空気吹出部の開口度を調整する作業は、多くの工数を要する作業である。
図4は、風量調整板42を側板40と平行に固定したときの空気吹出部39aの詳細図である。空気吹出部39aは、調和空気ダクト32の側板40、風量調整板42、側板40に風量調整板を回転可能に保持するための支点ボルト44、側板40と風量調整板42の角度を固定するための固定ボルト46より構成される。
図5は、側板40を示す図である。側板40は、支点ボルト44と固定ボルト46を締結するためのブラインドナット48を備えている。ブラインドナット48は、溶接ナットであってもよい。また、側板40は、多数の丸孔により構成される第一の多孔部402を備えている。
図6は、風量調整板42を示す図である。風量調整板42は、多数の丸孔により構成される第二の多孔部422を備えている。また、風量調整板42は、支点ボルトが貫通するための丸孔424と、固定ボルトが貫通するための長孔426を備えている。
以上の構成からなる空気吹出部39aは、図3に示したように、第一の多孔部402と第二の多孔部422が連通した開口49を形成する。開口49から調和空気が吹き出す構造となる。また、固定ボルト46の締結を緩めることにより、支点ボルト44を回転中心として、風量調整板42を容易に回転させることができるので、風量調整板42と側板40の角度700を任意の角度とすることができる。
図7は、風量調整板42と側板40の角度700を1度としたときの図である。この場合は、第一の多孔部402と第二の多孔部422が連通した開口49の面積が、図3に比べて小さくなる。このことによって、ダクトから吹き出す調和空気量を少なくすることができる。
図8、図9は、それぞれ、風量調整板42と側板40の角度700を2度、3度としたときの図である。このように、角度700を大きくすることで開口49の面積を小さくすることができる。
なお、上記では、調和空気ダクト32が鉄道車両1の天井に艤装された状態での調整作業を説明したが、空気吹出部39aの開口度調整作業は、調和空気ダクト32を鉄道車両1に艤装していない状態で行う場合もある。本発明は、調和空気ダクト32を鉄道車両1に艤装していない状態でも適用可能である。
また、上記では、本発明の風量調整構造を調和空気を通風させるための調和空気ダクト32に適用した例を示したが、本風量調構造は、リターンダクトなどのダクトの風量調整の際にも使用できる。本発明の風量調整構造を適用するダクトの種別を限定するものではない。
本実施例の構成によれば、例えば、鉄道車両1に空気吹出部が多数ある場合であっても、開口度の調整作業として風量調整板と側板との角度を設定する容易な作業であるので、調整作業に要する時間を従来の調整作業と比べて短くすることができる。また、例えば、空気が通過する側板に重ねて設けられる風量調整板により開口の面積を調整するので、開口度の誤差を小さくすることができる。
図10は、本発明の別の実施形態の空気吹出部39aを示す図である。本実施例の空気吹出部39aは、実施例1と同様の構成要素から構成される。本実施例が実施例1と異なる点は、本実施例の風量調整板42の第二の多孔部422は、丸孔だけではなく、多角形の孔428a、428b、428c、428dを備えている。これにより、多角形の孔428a、428b、428c、428dを他の丸孔より識別しやすくなる。
この結果、風量調整板42と側板40の角度700を所定の角度にする作業においては、予め丸棒を用意したうえで、例えば、「風量調整板42の五角形の孔と、側板40の孔に、ちょうど丸棒が入る角度」とすることで、角度700を分度器等の器具を用いて測定しなくても、容易に、精度よく、所定の角度に調整することができる。
なお、本実施例では、丸孔との識別のために多角形の孔を設ける例を示しているが、丸孔との識別を容易にすることができるのであれば、必ずしも孔の形状が多角形である必要はなく、本発明の孔の形状をなんら限定する意図はない。
図11は、本発明の別の実施形態の空気吹出部39aを示す図である。本実施例の空気吹出部39aは、実施例1と同様の構成要素から構成される。本実施例が実施例1と異なる点は、本実施例は、固定ボルト46を1本のみ備える点である。これにより、風量調整板42を固定する際の必要工数は、固定ボルト46を2本備えるときに比べて少なくすることができる。
実施例1ないし3に示したように、本発明を適用したダクトは、例えば、下記の特徴を有する。
空気を分配するためのダクト(例えば、調和空気ダクト32)であって、上記ダクトを構成する板材のうち少なくとも1枚の板材(例えば、側板40)は空気が通過する複数の開孔から構成される第1多孔部(例えば、第一の多孔部402)を備え、上記第1多孔部に重ね置かれるとともに第2多孔部(例えば、第二の多孔部422)を有する可動板(例えば、風量調整板42)と、上記板材の上面に沿って回動可能に可動板を保持するボルト(例えば、支点ボルト44および固定ボルト46)と、を有するダクトであって、第1多孔部と、第2多孔部と、を連通する総合開口率(例えば、調和空気ダクト32の全ての空気吹出部から通過できる調和空気を総合した流量の割合を示す開口率)が上記可動板の回動角度(例えば、各空気吹出部における風量調整板と側板との角度)で決定されることを特徴とする。
また、例えば、第2多孔部の開孔のうち少なくともひとつの開孔の形状が円形であって、少なくともひとつの開孔の形状が多角形であることを特徴としてもよい。
1・・・鉄道車両 11・・・台枠
12・・・側構体 122・・・窓
124・・・出入り台
13・・・妻構体 14・・・屋根構体
2a、2b・・・空調装置 32・・・調和空気ダクト
34a、34b・・・流入口 36・・・流出口
39a、39b、39c、39d・・・空気吹出部
40・・・側板 402・・・第一の多孔部
42・・・風量調整板 422・・・第二の多孔部
424・・・丸孔 426・・・長孔
428a、428b、428c、428d・・・多角形の孔
44・・・支点ボルト 46・・・固定ボルト
48・・・ブラインドナット 49・・・開口
510・・・鉄道車両の幅方向 520・・・鉄道車両の長手方向
530・・・鉄道車両の高さ(垂直)方向
600・・・調和空気
700・・・角度

Claims (2)

  1. 空気を分配するためのダクトであって、
    前記ダクトを構成する板材のうち少なくとも1枚の板材は空気が通過する複数の開孔から構成される第1多孔部を備え、
    前記第1多孔部に重ね置かれるとともに第2多孔部を有する可動板と、
    前記板材の上面に沿って回動可能に前記可動板を保持するボルトと、
    を有するダクトであって、
    前記第1多孔部と、前記第2多孔部と、を連通する総合開口率が前記可動板の回動角度で決定され、
    前記第2多孔部の開孔のうち所定の開孔の形状が他の形状と異なり、
    前記所定の開孔は、所定の丸棒が前記所定の開孔と前記所定の開孔に重なる前記第1多孔部の開孔とに入れられたときに、前記可動板の回転角度が所定の角度になるように前記第2多孔部に設けられていること
    を特徴とするダクト。
  2. 請求項1に記載されたダクトを備えることを特徴とする鉄道車両。
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