JP6944533B2 - 異方性導電フィルムおよび積層体 - Google Patents
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Description
特に、半導体素子等の電子部品は、ダウンサイジング化が顕著である。従来のワイヤーボンディングのような配線基板を直接接続する方式、フリップチップボンディング、およびサーモコンプレッションボンディング等では、電子部品の電気的な接続の安定性を十分に保証することができないため、電子接続部材として異方性導電部材が注目されている。
バンプ電極および回路電極は、隣接する列間で互いに位置が異なるように千鳥状に配列され、異方導電性フィルムは、導電粒子が一方面側に偏在しており、導電粒子と一方面との間の距離が0μmより大きく1μm以下であり、かつ導電粒子の70%以上が隣接する他の導電粒子と離間した状態となっている。特許文献1では、異方導電性フィルムの一方面側が第2の回路部材側に向くように異方導電性フィルムを配置し、第1の回路部材と第2の回路部材とを熱圧着する。
半導体素子の性能向上は著しく、今まで数個の半導体素子でなければ処理できなかったことが、1つの半導体素子で処理ができるようになってきている。この状況では、半導体素子の電極数または端子数が増え、半導体素子と接続する場合、接続数が大幅に増える傾向にある。
また、半導体素子の性能向上により、半導体素子のサイズも、今までの半導体素子と同等か、またはより小さくなっていく。このため、半導体素子に設けられる電極または端子の配置ピッチは狭くなる傾向にあり、異方性導電フィルムに要求されるライン(L)とスペース(S)が狭くなる。しかしながら、ライン(L)/スペース(S)が、例えば、5μm/5μmと小さい場合、ラインの幅と、異方性導電フィルムに使用されている導電性粒子とがほぼ同じになる。この場合、上述の特許文献1および特許文献2の異方性導電フィルムであっても、導電性および密着性に関し、良好な接続が望めないのが現状である。
導電性粒子の含有量は、3〜10体積%であることが好ましい。
互いに隣接する導電性粒子の間隔をGとするとき、A≦Gであることが好ましい。
また、導電性粒子は、金属で構成されていることが好ましい。
電極または配線は、部材の表面に対して突出しており、電極または配線の突出量は、異方性導電フィルムの厚みの1/3以下であることが好ましい。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
なお、以下において数値範囲を示す「〜」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値α1〜数値β1とは、εの範囲は数値α1と数値β1を含む範囲であり、数学記号で示せばα1≦ε≦β1である。
図1に示すように、異方性導電フィルム10は、導電性粒子12と、導電性粒子12を含有する硬化性樹脂層14とを有する。異方性導電フィルム10は、導電性粒子12により、厚み方向Dに導電性を有するものである。異方性導電フィルム10は異方導電性を示す。
また、異方性導電フィルム10は、硬化性樹脂層14の両面に、例えば、剥離層15が設けられている。異方性導電フィルム10は、剥離層15を剥離して用いられる。このため、剥離層15はなくてもよいが、異方性導電フィルム10の搬送等の取り扱いを容易にするためには、剥離層15があることが好ましい。剥離層15は、例えば、シリコーン系接着剤または非シリコーン系接着剤が基材に塗布されて剥離機能が付与されたフィルムが用いられる。基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリプロピレン、およびポリエチレン等を用いることができる。
A≦T≦1.2Aであり、かつA≦10μmであれば、異方性導電フィルム10を用いて被接続対象を接続した場合、導電性および密着性が優れる。
硬化性樹脂層14の厚みTが、T<Aでは、導電性粒子よりも硬化性樹脂層の厚みが薄く、密着力が低下する。
硬化性樹脂層14の厚みTが、T>1.2Aでは、硬化性樹脂層の厚みが導電性粒子より厚く、導通の安定性が低下する、
なお、平均粒子直径Aが10μmを超えると、導電性粒子12が大きいため、密着性が低下する。また、平均粒子直径Aが10μmを超えると、ラインアンドスペースが、数μmと小さい場合、導電性粒子12が、ラインアンドスペースのラインの幅よりも相対的に大きくなり導電性の確保が困難になる。なお、ラインの幅が5μmの場合、平均粒子直径Aは1.3μm程度である。
また、互いに隣接する導電性粒子12の間隔をGとするとき、導電性粒子12の平均粒子直径Aは、A≦Gであることが好ましい。導電性粒子12の間隔Gが広すぎると、硬化性樹脂層14の接触面積が増え密着性を確保できるが、導電性の確保が困難になる。このため、導電性粒子12の間隔Gの上限値は、例えば、導電性の観点から決定され、導電性粒子12の含有量の下限値により決定される。
導電性粒子12の間隔Gを上述の範囲とすることにより、硬化性樹脂層14と被接続対象との接触面積を確保することができ、かつ密着性を維持することができる。
例えば、図2に示すように、下側に配置された第1の配線基板20と上側に配置された第2の配線基板24との間に異方性導電フィルム10が配置される。第1の配線基板20の電極22と第2の配線基板24の電極26とにより異方性導電フィルム10が挟まれると、基材21に設けられた電極22と、基材25に設けられた電極26との間に配置された導電性粒子12により、電極22と電極26とが電気的に接続され、電極22と電極26とが導通する。また、異方性導電フィルム10の硬化性樹脂層14により電極22と電極26とが接着され、電極22と電極26とが物理的に接続される。なお、第1の配線基板20と第2の配線基板24とのうち、いずれか一方はIC(Integrated Circuit)チップでもよい。
基材21、25には目的に応じたものが適宜利用され、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板、およびシクロオレフィンポリマー(COP)基板等が用いられる。
また、電極22、26は、金属電極であり、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、それらの合金、またはITO(Indium Tin Oxide)等、目的に応じたもので構成される。
電極22、26同士の配置間隔、すなわち、ラインアンドスペースとも呼ばれる電極の幅と、電極の間隔とは狭いことが望まれ、電極の幅と電極の間隔とは、それぞれ10μm未満であることが望ましく、5μm未満であることがより望ましく、さらに望ましくは1μm未満である。
電極高さは、電極がめっきで形成されている場合には、めっき時間、およびめっき液の種類によって調整することができる。また、電極が金属箔で形成されている場合には、金属箔の厚みを変えることにより調整することができる。
異方性導電フィルム10を用いて積層体が構成される。積層体は、異方性導電フィルムと、電極または配線を有する部材とを有し、部材の電極または配線と、異方性導電フィルムとが電気的に接続されている。積層体は、例えば、1つで完結したものであり、単体で特定の機能を発揮するものである。
電極または配線を有する部材は、例えば、半導体素子、および配線基板である。
図3は半導体素子の端子の構成の一例を示す模式的断面図であり、図4は半導体素子の端子の構成の他の例を示す模式的断面図である。
半導体層32の表面32a上に再配線層34が設けられている。再配線層34では、半導体層32の素子領域に電気的に接続される配線37が設けられている。配線37にパッド38が設けられており、配線37とパッド38は導通する。配線37とパッド38とにより、素子領域との信号の授受が可能となり、かつ素子領域への電圧等の供給ができる。
また、再配線層34には、配線37が設けられていないが、パッド38だけが設けられている。配線37に設けられていないパッド38に端子30bが設けられている。端子30bは半導体層32と電気的に接続されていない。
端子30aおよび端子30bに異方性導電フィルム10が設けられることにより、他の部材と電気的に接続される。
突出量δが異方性導電フィルム10の厚みの1/3以下であれば、割れまたは接着不良等が生じることなく異方性導電フィルム10と安定して接続される。
突出量δが異方性導電フィルム10の厚みの1/3を超えると、割れまたは接着不良等が生じ、異方性導電フィルム10との接続安定性が損なわれる恐れがある。
また、異方性導電フィルム10で2つの電極で接続する場合、突出量δを異方性導電フィルム10の厚みの1/3以下とするには、少なくとも一方の電極であればよい。この場合、突出量δが異方性導電フィルム10の厚みの1/3以下の電極から異方性導電フィルム10と接続することが好ましい。
なお、異方性導電フィルム10の厚みは、上述の硬化性樹脂層の厚みTのことである。
端子30aの端面30cと端子30bの端面30cは、いずれもパッシベーション層36の表面36aから最も離れた位置にある面のことであり、一般的に上面と呼ばれる面のことである。
再配線層34は、電気的に絶縁性を有するもので構成され、例えば、ポリイミドで構成される。
また、パッシベーション層36も、電気的に絶縁性を有するもので構成され、例えば、窒化珪素(SiN)またはポリイミドで構成される。
配線37およびパッド38は、導電性を有するもので構成され、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、またはアルミニウム合金等で構成される。
なお、端子30aおよび端子30bは、導電性を有するものであればよく、金属または合金で構成されることに限定されるものではなく、半導体素子分野において端子、電極または電極パッドと呼ばれるものに用いられる材料を適宜利用可能である。
端子30aおよび端子30bにおいても、端子30aの幅WLおよび端子30bの幅WLと、端子30aの間隔WSおよび端子30bの間隔WSは狭いことが望まれ、端子30aの幅WLおよび端子30bの幅WLと端子30aの間隔WSおよび端子30bの間隔WSとは、それぞれ10μm未満であることが好ましく、より好ましくは5μm未満であり、さらに好ましくは1μm未満である。この場合でも、異方性導電フィルム10を用いることにより、優れた導通性および密着性を得ることができる。
積層体としては、図5に示す積層体40のように、異方導電性を示す異方性導電フィルム10を介して半導体素子42と半導体素子44とを積層方向Dsに接合して、半導体素子42と半導体素子44とを電気的に接続する構成でもよい。図5に示す積層体40では半導体素子42と半導体素子44との導電性および密着性が優れる。
半導体素子42、44は、例えば、図6に示すように複数の端子45を有する。端子45の大きさが、1辺10μmの矩形で、端子45の間隔が10μmであっても、上述の異方性導電フィルム10を用いることにより、半導体素子42と半導体素子44とを電気的に接続することができる。
図7に示す積層体40のように、異方性導電フィルム10を介して半導体素子42と半導体素子44と半導体素子46を積層方向Dsに積層して接合し、かつ電気的に接続した構成としてもよい。図7に示す積層体40では半導体素子42と半導体素子44と半導体素子46との導電性および密着性が優れる。
また、図8に示す積層体40のように光学センサとして機能するものでもよい。図8に示す積層体40は、半導体素子52とセンサチップ54とが異方性導電フィルム10を介して積層方向Dsに積層されている。また、センサチップ54にはレンズ56が設けられている。図8に示す積層体40では半導体素子52とセンサチップ54との導電性および密着性が優れる。
センサチップ54は、光を検出する光センサを有するものである。光センサは、光を検出することができれば、特に限定されるものではなく、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられる。
なお、図8に示す積層体40では、半導体素子52とセンサチップ54とを異方性導電フィルム10を介して接続したが、これに限定されるものではなく、半導体素子52とセンサチップ54とを直接接合する構成でもよい。
レンズ56は、センサチップ54に光を集光することができれば、その構成は特に限定されるものではなく、例えば、マイクロレンズと呼ばれるものが用いられる。
素子領域とは、電子素子として機能するための、コンデンサ、抵抗およびコイル等の各種の素子構成回路等が形成された領域である。素子領域には、例えば、フラッシュメモリ等のようなメモリ回路、マイクロプロセッサおよびFPGA(field-programmable gate array)等のような論理回路が形成された領域、無線タグ等の通信モジュールならびに配線が形成された領域がある。素子領域には、これ以外に、発信回路、またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)が形成されてもよい。MEMSとは、例えば、センサ、アクチュエーターおよびアンテナ等である。センサには、例えば、加速度、音および光等の各種のセンサが含まれる。
積層体では、例えば、論理回路を有する半導体素子と、メモリ回路を有する半導体素子の組合せとすることができる。また、半導体素子を全てメモリ回路を有するものとしてもよく、また、全て論理回路を有するものとしてもよい。また、積層体40における半導体素子の組合せとしては、センサ、アクチュエーターおよびアンテナ等と、メモリ回路と論理回路との組み合わせでもよく、積層体40の用途等に応じて適宜決定されるものである。
さらに、半導体素子としては、例えば、GPS(Global Positioning System)、FM(Frequency Modulation)、NFC(Near Field Communication)、RFEM(RF Expansion Module)、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)、WLAN(Wireless Local Area Network)等のワイヤレス素子、ディスクリート素子、Passiveデバイス、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ、RF(Radio Frequency)フィルタ、IPD(Integrated Passive Devices)等が挙げられる。半導体素子としては、TEG(Test Element Group)チップでもよい。
半導体素子以外に、インターポーザー、およびTAB(Tape Automated Bonding)テープを被接続対象とすることもできる。
さらには、被接続対象として、透明導電膜の電極パッドとFPC(Flexible Printed Circuits)の電極パッドとの接続に用いることができる。また、透明導電膜の電極パッド上に直接IC(Integrated Circuit)チップを接続実装することにも利用可能である。透明導電膜としては、視認性が低く、視認されにくければ特に限定されるものではなく、例えば、ITO等の物質自体が透明なもので構成した導電膜でもよく、線幅が数μmオーダーの細い金属線で構成された導電膜でもよい。また、透明導電膜としては、例えば、タッチセンサー等に用いられる各種の導電膜が適宜利用可能である。
また、ICチップは、半導体素子42、44と同様に、例えば、図6に示すように複数の端子45を有する。
異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第1の例は、チップオンウエハに関するものであり、図5に示す積層体40の製造方法を示す。
図9〜図11は本発明の実施形態の異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第1の例を工程順に示す模式図である。
異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第1の例では、まず、異方性導電フィルム10が表面44aに設けられた半導体素子44を用意する。
次に、異方性導電フィルム10を、第1の半導体ウエハ60に向けて半導体素子44を配置する。次に、半導体素子44のアライメントマークと、第1の半導体ウエハ60のアライメントマークとを用いて、第1の半導体ウエハ60に対して、半導体素子44の位置合せを行う。
なお、位置合せについては、第1の半導体ウエハ60のアライメントマークの画像または反射像と、半導体素子44のアライメントマークの画像または反射像について、デジタル画像データを得ることができれば、その構成は特に限定されるものではなく、公知の撮像装置を適宜利用可能である。
次に、図11に示すように、異方性導電フィルム10を介して半導体素子44が接合された第1の半導体ウエハ60を、素子領域毎に、ダイシングまたはレーザースクライビング等により個片化する。これにより、半導体素子42と異方性導電フィルム10と半導体素子44とが接合された積層体40を得ることができる。
上述のように本圧着では、複数の半導体素子44の接合を一括して行うことにより、タクトタイムを低減でき、生産性を高くできる。
なお、仮圧着する際に、仮圧着強度が弱いと、搬送工程等および接合する迄の工程で位置ズレが生じてしまうため、仮圧着強度は重要となる。
また、仮圧着プロセスにおける温度条件および加圧条件は特に限定されず、例えば、硬化性樹脂層に応じて、適宜設定される。
仮圧着では、例えば、被接続対象である半導体素子、または配線基板上に異方性導電フィルム10を載せ、圧力と温度を適切な時間かけて仮圧着する。圧力、温度および時間によっては、異方性導電フィルム10に硬化が生じ、本圧着前に硬化が進み、本圧着ができなくなる可能性があるため、仮圧着の温度は、硬化反応が促進されない迄の温度とすることが望ましい。
また、本圧着における加圧条件は特に限定されないが、目的に応じて適宜設定され、40〜100MPaであることが好ましい。
本圧着の時間は特に限定されないが、目的に応じて適宜設定され、3〜15秒間が好ましい。
上述の本圧着に用いる装置としては、例えば、三菱重工工作機械、ボンドテック、株式会社PMT、アユミ工業、東京エレクトロン(TEL)、EVG、ズースマイクロテック株式会社(SUSS)、ムサシノエンジニアリング等各社のウエハ接合装置を用いることができる。
仮圧着および本圧着のそれぞれの接合に際しては、接合時の雰囲気、加熱温度、加圧力(荷重)、および処理時間が制御因子として挙げられるが用いる半導体素子等のデバイスに適合した条件を選ぶことができる。
接合時の雰囲気としては、大気下を始め、窒素雰囲気等の不活性雰囲気、および真空状態から選ぶことができる。
図12〜図14は本発明の実施形態の異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第2の例を工程順に示す模式図である。
異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第2の例は、異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第1の例に比して、3つの半導体素子42、44、46が異方性導電フィルム10を介して積層されて接合される点以外は、異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第1の例と同じである。このため、積層体の製造方法の第2の例と共通する製造方法についての詳細な説明は省略する。
半導体素子44は、裏面44bにアライメントマーク(図示せず)が設けられており、かつ端子(図示せず)が設けられている。さらに、半導体素子44には表面44aに異方性導電フィルム10が設けられている。また、半導体素子46でも表面46aに異方性導電フィルム10が設けられている。
次に、図14に示すように、半導体素子44および半導体素子46が異方性導電フィルム10を介して接合された第1の半導体ウエハ60を、素子領域毎に、例えば、ダイシングまたはレーザースクライビング等により個片化する。これにより、半導体素子42と半導体素子44と半導体素子46とが異方性導電フィルム10を介して接合された積層体40を得ることができる。
異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第3の例は、ウエハオンウエハに関するものであり、図5に示す積層体40の製造方法を示す。
図15〜図17は本発明の実施形態の異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第3の例を工程順に示す模式図である。
異方性導電フィルムを用いた積層体の製造方法の第3の例は、積層体の製造方法の第1の例に比して、異方性導電フィルム10を介して第1の半導体ウエハ60と第2の半導体ウエハ62とを接合する点以外は、積層体の製造方法の第1の例と同じである。このため、積層体の製造方法の第1の例と共通する製造方法についての詳細な説明は省略する。また、異方性導電フィルム10についても、上述の説明のとおりであるため、その詳細な説明は省略する。
次に、第1の半導体ウエハ60の表面60aと第2の半導体ウエハ62の表面62aを対向させる。そして、第1の半導体ウエハ60のアライメントマークと、第2の半導体ウエハ62のアライメントマークとを用いて、第1の半導体ウエハ60に対して、第2の半導体ウエハ62の位置合せを行う。
次に、第1の半導体ウエハ60の表面60aと第2の半導体ウエハ62の表面62aを対向させて、上述の方法を用いて、図16に示すように第1の半導体ウエハ60と第2の半導体ウエハ62とを異方性導電フィルム10を介して接合する。この場合、仮圧着した後に本圧着をする。
なお、個片化については、上述のとおりであるため、詳細な説明は省略する。
また、図17に示すように、第1の半導体ウエハ60と第2の半導体ウエハ62が接合された状態で、第1の半導体ウエハ60および第2の半導体ウエハ62のうち、薄くする必要がある半導体ウエハがあれば、化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)等により、薄くすることができる。
チップオンウエハを用いて積層体40を製造することができるため、半導体チップの良品のみを、半導体ウエハ内の良品部分に接合することで、得率を維持し、製造ロスを低減することができる。
次に、半導体ウエハについて、素子領域毎に個片化し、複数の半導体素子44を得る。
なお、異方性導電フィルム10が設けられた半導体素子44を例にして説明したが、異方性導電フィルム10が設けられた半導体素子46も、異方性導電フィルム10が設けられた第2の半導体ウエハ62についても、異方性導電フィルム10が設けられた半導体素子44と同様にして、異方性導電フィルム10を設けることができる。
〔導電性粒子〕
導電性粒子は、硬化性樹脂層内に含まれる後述の導電材を含む粒子である。導電材は粒子表面を露出していることが好ましい。露出していることにより、接続対象との導通を安定的に確保することができる。
導電性粒子の平均粒子直径Aは、ラインの幅の5%から90%の範囲が好ましく、15%から70%の範囲がより好ましく、30%から50%の範囲が最も好ましい。
<導電材>
導電性粒子を構成する導電材は、特に限定されるものではなく、金属粒子、および金属被服樹脂粒子等が用いられる。
金属粒子としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、およびニッケル(Ni)等である。これ以外に、ニッケルの芯粒子に金めっきが被覆された粒子を用いることもできる。
金属被服樹脂粒子としては、例えば、プラスチック粒子の芯粒子に、ニッケルまたは金の金属めっきが被覆された粒子である。
導電性粒子の含有量は体積%で表されるものである。
導電性粒子の含有量は、硬化性樹脂層と導電性粒子の体積の合計に対して30〜95体積%であることが好ましい。
導電性粒子の含有量をCsとする。また、硬化性樹脂層のラインの幅に対して平行かつ硬化性樹脂層の表面と直交する面の断面積をSとし、硬化性樹脂層のライン幅に対して直交する長さをLとする。長さLは、硬化性樹脂層のライン幅に対して直交する方向の端部からもう一方の端部を取る必要はなく、導電性粒子が5個以上含まれる任意の値を採用することができる。
また、導電性粒子の粒子数をNsとする。なお、導電性粒子の平均粒子半径はRAである。この場合、硬化性樹脂層と導電性粒子の体積の合計の体積Vは、V=S×Lである。導電性粒子の体積Vsは、Vs=(4πRA 3/3)×Nsである。導電性粒子の含有量Cs(体積%)は、Cs=Vs/Vである。
また、導電性粒子の平均粒子直径Aは、上述のように走査型電子顕微鏡を用いて、硬化性樹脂層のラインの幅方向に対して平行かつラインの長さ方向に対して垂直な面で、任意の5つの導電性粒子の中央部を切り出し、切り出した断面の導電性粒子の硬化性樹脂層の厚み方向の長さの平均値とする。
平均粒子半径RAは、上述のようにして得られた、平均粒子直径Aの平均値の1/2の値である。
導電性粒子の粒子数は、走査型電子顕微鏡を用いて厚み方向の中央部を硬化性樹脂層の表面に対して平行となる面に含まれる硬化性樹脂層の粒子数を測定した値である。
硬化性樹脂層は、被接続対象に対して接合性を付与するものが好ましい。硬化性樹脂層は、例えば、50℃〜200℃の温度範囲で流動性を示し、200℃以上で硬化するものが好ましい。
硬化性樹脂層は、硬化性樹脂を少なくとも含む。硬化性樹脂は、電気的絶縁性を有する。電気的絶縁性とは、電気抵抗が1010Ω・m以上であることを指す。
硬化性樹脂としては、熱またはUV光(紫外光)によって硬化する樹脂が挙げられる。つまり、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、および、イソシアネート系樹脂が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、例えば、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖または主鎖中もしくは主鎖末端に導入したポリマー等が挙げられる。
なかでも、被接続対象との密着性がより高くなる理由から、熱硬化性樹脂が好ましく、絶縁信頼性がより向上し、耐薬品性に優れる理由から、ポリイミド樹脂および/またはエポキシ樹脂が好ましい。
硬化性樹脂は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
例えば、硬化性樹脂層は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤としては、熱重合開始剤および光重合開始剤が挙げられる。なかでも、熱カチオン重合開始剤が好ましい。光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ベンゾイントシレート、および、o−ニトロベンジルトシレートが挙げられる。
異方性導電フィルムは、上述の硬化性樹脂層の成分を混合した原料液を用意し、原料液を冷却しながら、別途用意した導電性粒子を原料液に混合し、分散処理する。分散処理は、導電性粒子同士が凝集しないよう十分な撹拌ができ、かつせん断力を有する高速撹拌機、またはホモジナイザーを用いて実施する。分散処理を行う装置は、上述の装置に特に限定されるものではなく、適宜選択できる。分散処理を冷却しながら行うのは、良好な分散状態を得るべく強い撹拌により分散を行った際に、高い撹拌熱が生じる可能性があるためである。撹拌熱がどの程度まで妥当であるかは硬化性樹脂の種類にもよるため、硬化性樹脂に応じて適宜決定される。
分散混合された液を、剥離フィルム上に規定厚みとなるよう塗布を行い、その後オーブン中に入れ乾燥させる。これにより、異方性導電フィルムが得られる。
<導通の安定性の評価>
異方性導電フィルムについて、30か所の抵抗値を測定した。抵抗値の安定度合いを以下に示す評価基準にて評価した。抵抗値はデジタルマルチメーターを用いて4端子法で測定した。
評価基準
A:接続不良なし。
B:接続不良が1割以下。
C:接続不良が1割超え。
<密着力の評価>
接合体のガラス面を下にし、TEG(Test Element Group)チップをピンセットで挟み、持ち上げつつ、その持ち上げに対する抵抗を蝕指式で評価した。各条件で3回行い、その抵抗を鑑みて以下に示す評価基準にて評価した。接合体については後に説明する。
評価基準
A:持ち上げに対する抵抗がある。
B:持ち上げに対する抵抗があるものと抵抗がなく剥がれるものがある。
C:抵抗なく全て剥がれる。
<総合評価>
総合評価においては、導通の安定性の評価と密着力の評価のうち、両方の評価が「A」である場合、総合評価を「A」とした。
また、総合評価においては、導通の安定性の評価と密着力の評価のうち、一方の評価が「A」である場合、他方の評価結果を、総合評価の評価とした。例えば、導通の安定性の評価が「A」であり、密着力の評価が「B」であれば、総合評価を「B」とした。
また、総合評価においては、導通の安定性の評価と密着力の評価のうち、評価「A」がない場合、総合評価を「C」とした。
配線基板として、ITO(Indium Tin Oxide)櫛型配線が形成された厚み700μmのガラス基板を用いた。電子部品としては、TEG(Test Element Group)チップ(サイズ:5mm×10mm、厚み:0.5mm、金めっきバンプサイズ:5μm×30μm、バンプ高さ:5μm、バンプ間スペース:5μm、バンプ数:30個)を用いた。
配線基板の配線上に異方性導電フィルムを載せ、さらに櫛型配線の上に電子部品の電極端子が当たるように向かい合わせ、平均厚み50μmの熱伝導性テフロン(登録商標)シートを緩衝材にし、加熱ツールで温度180℃、圧力60MPa、および時間5秒間の加熱および加圧接着を行い、接合体を得た。
(実施例1)
実施例1の異方性導電フィルムについて説明する。
[異方性導電フィルム]
(硬化性樹脂成分)
フェノキシ樹脂(新日鉄住金化学株式会社、YP−50)40質量部
液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社、jER828)55質量部
熱カチオン重合開始剤(三新化学工業株式会社、SI−60L)4質量部
シランカップリング剤(信越化学工業株式会社、KBM−403)1質量部
上述のものを含有する熱重合組成物(硬化性樹脂成分)を調製した。
(導電性粒子)
平均粒径1.3μmの金めっきニッケル芯粒子を用いた。
(硬化性樹脂層)
液状硬化性樹脂成分の作製
導電性板状粒子を、上述の硬化性樹脂成分中に混合し、分散させた。導電性粒子の含有量が10体積%となるように、硬化性樹脂成分と導電粒子成分との量を調整した。
(量比)
硬化性樹脂成分 35質量部
導電粒子成分 22質量部
(混合および分散)
硬化性樹脂成分、および導電粒子成分を、それぞれ適量、IKA社製ホモジナイザー(ULTRA−TURRAX(登録商標))に投入し、混合および分散処理を施した。なお、その際、撹拌による熱が生じるため、冷却機構を備え付け、温度60℃以下に保った。
<硬化性樹脂塗布膜の作製>
上述の液状硬化性樹脂成分を、予めシリコーンで処理して剥離機能を付与したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、乾燥後の厚みが1.3μmとなるようにアプリケーターにて塗布し、温度70℃で5分間乾燥した。すなわち、硬化性樹脂層の厚みTを、T=Aとした。なお、実施例1では導電性粒子の含有量を10体積%とした。
比較例1は、実施例1に比して、硬化性樹脂層の厚みTを、0.9Aとした点以外は、実施例1と同じにした。
(比較例2)
比較例2は、実施例1に比して、硬化性樹脂層の厚みTを、1.3Aとした点以外は、実施例1と同じにした。
比較例1では、導電性粒子よりも硬化性樹脂層の厚みが薄い。この場合、導電性粒子が硬化性樹脂層から一部が露出することとなり、被接続対象である電極に接しやすい。しかしながら、電極と硬化性樹脂層との接触が困難になるため、密着力の確保が困難となった。電極が導電性粒子により凹んだ分、電極と硬化性樹脂層とが近づき接着された。
比較例2は、硬化性樹脂層の厚みが、導電性粒子より厚い。この場合、電極と硬化性樹脂層とが直接接触し、密着が良好となる。しかしながら、導電性粒子を押し出す確率が増え、電極上に導電性粒子が留まる確率が減り、導通の安定性が劣化した。
12 導電性粒子
14 硬化性樹脂層
15 剥離層
20 第1の配線基板
21、25 基材
22、26 電極
24 第2の配線基板
30a、30b 端子
30c 端面
32 半導体層
32a、34a、36a 表面
34 再配線層
36 パッシベーション層
37 配線
38 パッド
40 積層体
42、44、46、52 半導体素子
44a、46a 表面
44b、62b 裏面
45 端子
54 センサチップ
56 レンズ
60 第1の半導体ウエハ
60a、62a 表面
62 第2の半導体ウエハ
100 異方性導電フィルム
104 硬化性樹脂層
A 平均粒子直径
D 厚み方向
Ds 積層方向
G 間隔
T 厚み
δ 突出量
WL 幅
WS 間隔
Claims (6)
- 導電性粒子と、
前記導電性粒子を含有する硬化性樹脂層とを有し、
前記導電性粒子の平均粒子直径をAとし、前記硬化性樹脂層の厚みをTとするとき、A≦T≦1.2Aであり、かつA≦1.3μmである異方性導電フィルム。 - 前記導電性粒子の含有量は、3〜10体積%である請求項1に記載の異方性導電フィルム。
- 互いに隣接する前記導電性粒子の間隔をGとするとき、A≦Gである請求項1または2に記載の異方性導電フィルム。
- 前記導電性粒子は、金属で構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の異方性導電フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の異方性導電フィルムと、
電極または配線を有する部材とを有し、
前記部材の前記電極または前記配線と、前記異方性導電フィルムとが電気的に接続されている積層体。 - 前記電極または前記配線は、前記部材の表面に対して突出しており、
前記電極または前記配線の突出量は、前記異方性導電フィルムの厚みの1/3以下である請求項5に記載の積層体。
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