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JP6946706B2 - 光変換装置の製造方法及び光変換装置 - Google Patents
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本発明は、光変換装置の製造方法及び光変換装置に関する。
従来、励起光を放出する光源、ダイクロイックミラー、及び励起光を変換光に変換する蛍光体等からなる光変換装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2014−507055号公報
特許文献1に記載のような従来技術は、励起光が照射される箇所の開口部の発光面積は大きなものである。よって、蛍光体から発光される変換光は色ムラが生じる恐れがある。また、蛍光体の温度は、励起出力により上昇するため、変換光の色度がシフトし、狙いの波長の発光色を得ることができない恐れがある。
本開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、色ムラを軽減させつつ、狙いの波長の発光色を得ることができるようにするものである。
本開示の第1の側面である光変換装置の製造方法は、励起光を放出する光源と、前記光源から放出される前記励起光を透過させる光学多層膜と、前記光学多層膜に隣接して配置されるシリコン基板と、前記シリコン基板のうち、前記光学多層膜と接する面の一部に形成され、前記励起光を通過させる励起開口部と、前記シリコン基板に形成され、前記励起開口部から逆テーパー形状又は垂直形状となるホーン部と、前記ホーン部に充填され、前記励起光の少なくとも一部を変換光に変換する蛍光体を含む光変換層と、を備えた光変換装置の製造方法であって、前記シリコン基板をエッチング処理して前記励起開口部を形成する工程を備えるものである。
よって、励起開口部は、エッチング処理によりシリコン基板に形成されるものであるため、微細加工された極小のスルーホールである。よって、励起開口部を通過する励起光の光束密度が上がるため、色ムラの発生を抑制することができる。
また、蛍光体は、発光するときに一部のエネルギーが熱に変わり、自己発熱を起こすものであるが、シリコン基板に形成されたホーン部に充填されているものである。シリコン基板は、180W/m・Kと非常に高い熱伝導率があるため、蛍光体の励起出力により温度が上昇したとしても、効率良く放熱することができる。
したがって、色ムラを軽減させつつ、狙いの波長の発光色を得ることができる。
また、前記励起光は、少なくとも450nmの波長を含む青色光であり、前記変換光は、少なくとも570nmの波長を含む黄色光である、ことが好ましい。
また、前記シリコン基板は、熱酸化膜が形成され、前記励起開口部は、前記熱酸化膜の一部を排除して形成され、前記熱酸化膜は、SiOの支持層が成膜され、前記支持層は、前記熱酸化膜と、前記光学多層膜との間にあり、少なくとも50μm以上の膜厚とされる、ことが好ましい。
また、前記光学多層膜は、前記励起光のうち、前記青色光を透過するものである、ことが好ましい。
また、前記ホーン部は、金属膜が形成され、前記光変換層は、前記金属膜の上に形成される、ことが好ましい。
また、本開示の第2の側面である光変換装置は、励起光を放出する光源と、前記光源から放出される前記励起光を透過させる光学多層膜と、前記光学多層膜に隣接して配置されるシリコン基板と、前記シリコン基板のうち、前記光学多層膜と接する面の一部に形成されたスルーホールであって、前記励起光を通過させる励起開口部と、前記シリコン基板に形成され、前記励起開口部から逆テーパー形状又は垂直形状となるホーン部と、前記ホーン部に充填され、前記励起光の少なくとも一部を変換光に変換する蛍光体を含む光変換層と、を備え、前記励起開口部と相対する前記ホーン部の開口部の面積は、前記励起開口部の面積より広い又は前記励起開口部の面積より同じであるものであり、色ムラを軽減させつつ、狙いの波長の発光色を得ることができる。
本開示の第1及び第2の側面によれば、色ムラを軽減させつつ、狙いの波長の発光色を得ることができる。
本開示を適用した光変換装置1の全体構成例を示す図である。 シリコン基板21に熱酸化膜31が形成されている一例を示す図である。 熱酸化膜31にSiOの支持層15が形成されている一例を示す図である。 支持層15に光学多層膜13が積層されている一例を示す図である。 シリコン基板21に形成されたエッチングウィンドウ41の一例を示す図である。 シリコン基板21に形成されたホーン部25の一例を示す図である。 シリコン基板21に形成されたホーン部25の別の一例を示す図である。 ホーン部25に充填された光変換層35の一例を示す図である。 ホーン部25に充填された光変換層35の別の一例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。図1は、本開示を適用した光変換装置1の全体構成例を示す図である。図1に示すように、光変換装置1は、光源11と、光学多層膜13と、支持層15と、シリコン基板21と、励起開口部23と、ホーン部25と、光変換層35と、を備える。
光源11は、励起光を放出するものであって、例えばレーザーダイオード、発光ダイオード、又はマルチチップLED等により構成されるものである。励起光は、少なくとも450nmの波長を含む青色光である。光学多層膜13は、TiO、SiO、又はMgフッ化物等の多層膜を積層して形成されるものであり、光源11から放出される励起光を透過させるものである。光学多層膜13の膜厚は、光源11が放出する励起光の波長の整数倍又は半整数倍となり、いわゆる光の強め合い又は弱め合いの特性を考慮されたものであって、励起光の波長に依存して決定されるものである。
上記特性は、膜厚をdとし、屈折率をnとし、励起光の波長をλとし、mを整数とすると、2dn=(A)λで表されるものである。ただしA=m又は1−m/2となるものである。つまり、光学多層膜13は、膜厚でどの波長の光を透過させるかが決まるものである。
シリコン基板21は、光学多層膜13に隣接して配置される。励起開口部23は、シリコン基板21のうち、光学多層膜13と接する面の一部にエッチング処理により形成され、励起光を通過させるものである。ホーン部25は、シリコン基板21に形成され、励起開口部23から逆テーパー形状となるものである。光変換層35は、ホーン部25に充填され、励起光の少なくとも一部を変換光に変換する蛍光体を含むものである。光変換層35は、透明樹脂に蛍光体を分散させたものがホーン部25に充填されたものとなる。
蛍光体は、特定の波長変換物質だけでなく、全ての波長変換物質が想定されるものであり、例えば蛍光材料又はリン光材料等により構成されるものである。蛍光体は、蛍光体成分を1つより多く含むものであってもよく、例えば2つ以上の蛍光体成分を混合したものであってもよい。
変換光は、使用される蛍光体の種類に依存するものであるが、少なくとも570nmの波長を含む黄色光であって、励起光よりも長波長の光が該当するものとする。つまり、光変換装置1は、励起光をダウンコンバートすることにより変換光に変換するものである。つまり、光変換装置1は、。励起光である青色光と、変換光である黄色光とが混合されることにより、擬似的に白色光を生成するものである。
次に、光変換装置1の製造工程を順に説明する。図2は、シリコン基板21に熱酸化膜31が形成されている一例を示す図である。なお、励起開口部23は、熱酸化膜31の一部を排除して形成されるものである。
図3は、熱酸化膜31にSiOの支持層15が形成されている一例を示す図である。支持層15は、熱酸化膜31に、プラズマCD又はスパッタ等によりSiOを成膜することで形成されるものであり、透明支持基板となるものである。支持層15は、熱酸化膜31と、光学多層膜13との間にあり、光学的歪みが大きくならないように、少なくとも50μm以上の膜厚となる。なお、支持層15は、SiO以外の材料からなるものであれば、膜厚が上記条件とは異なるものとなる。
図4は、支持層15に光学多層膜13が積層されている一例を示す図である。光学多層膜13は、支持層15に、TiO、SiO、又はMgフッ化物等を成膜することにより、ダイクロイックを形成した構造体となる。光学多層膜13は、膜厚に応じた波長を透過させるダイクロイックミラーとして機能するものである。つまり、光学多層膜13は、青色光を透過させ、黄色光を反射させるものであって、光の波長に応じて透過させる光を選択できるものである。
図5は、シリコン基板21に形成されたエッチングウィンドウ41の一例を示す図である。エッチングウィンドウ41は、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、SiOの一部を排除して形成されたものである。このエッチングウィンドウ41を用いて、異方性エッチング又は等方性エッチングを施すことにより、ホーン部25が形成される。なお、熱酸化膜31がストップエッチング層となるため、支持層15まで極端にエッチングされることはない。また、異方性エッチングとして、RIE(Reactive Ion Etching)による垂直エッチングを施してもよい。
図6は、シリコン基板21に形成されたホーン部25の一例を示す図である。図7は、シリコン基板21に形成されたホーン部25の別の一例を示す図である。図8は、ホーン部25に充填された光変換層35の一例を示す図である。図9は、ホーン部25に充填された光変換層35の別の一例を示す図である。ホーン部25は、金属膜33が形成されている。金属膜33は、ホーン部25の表面に、銀又はアルミニウムを蒸着させることにより形成されるものである。光変換層35は、金属膜33の上に形成されるものである。なお、励起開口部23は、励起光の照射面積よりも広いものである。
なお、光変換装置1は、車両用灯具として使用されてもよい。
以上の説明から、本開示を適用した光変換装置1によれば、励起開口部23は、エッチング処理によりシリコン基板21に形成されるものであるため、微細加工された極小のスルーホールである。よって、励起開口部23を通過する励起光の光束密度が上がるため、色ムラの発生を抑制することができる。
また、蛍光体は、発光するときに一部のエネルギーが熱に変わり、自己発熱を起こすものであるが、シリコン基板21に形成されたホーン部25に充填されているものである。シリコン基板21は、180W/m・Kと非常に高い熱伝導率があるため、蛍光体の励起出力により温度が上昇したとしても、効率良く放熱することができる。
したがって、色ムラを軽減させつつ、狙いの波長の発光色を得ることができる。なお、ホーン部25にRIEによる垂直エッチングが施された場合、ホーン部25は垂直形状となる。このような垂直加工の場合には、ホーン部25が逆テーパー形状となる場合と比べ、光変換層35において、光が放出される側の面積は、光が入射される側の面積と同等になるため、色ムラをさらに軽減することができる。
また、励起光は、少なくとも450nmの波長を含む青色光である。変換光は、少なくとも570nmの波長を含む黄色光である。青色と黄色とは補色関係にある。よって、光変換装置1は、励起光である青色光と、変換光である黄色光とが混合することにより、擬似的に白色光を作り出すことができる。
また、シリコン基板21には熱酸化膜31が形成される。熱酸化膜31は、ストップエッチング層として機能するため、極端にエッチングされることがない。また、熱酸化膜31は、少なくとも50μm以上の膜厚の支持層15が成膜されるものであるため、蛍光体を含む樹脂の液垂れを防ぐことができる。
また、光学多層膜13は、励起光のうち、青色光を透過するものである。よって、変換光である黄色光が光学多層膜13に回り込んできたとしても、光学多層膜13は黄色光を透過させることがない。よって、光変換装置1は、迷光が少なくなるため、ランバーシアンの配光に近づかせることができ、配光制御をしやすくなる。
また、ホーン部25は、金属膜33が形成されている。金属膜33は光を反射しやすいため、青色光と黄色光とによる擬似的な白色光の出力効率を向上させることができる。
以上、本開示を適用した光変換装置1を実施形態に基づいて説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、単一の光源11から放出される励起光を変換する光変換装置1の一例について説明したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の光源11から放出されるそれぞれの励起光を混合させたものを変換する光変換装置1であってもよい。
1 光変換装置
11 光源
13 光学多層膜
15 支持層
21 シリコン基板
23 励起開口部
25 ホーン部
31 熱酸化膜
33 金属膜
35 光変換層
41 エッチングウィンドウ

Claims (4)

  1. 励起光を放出する光源と、
    前記光源から放出される前記励起光を透過させる光学多層膜と、
    前記光学多層膜に隣接して配置されるシリコン基板と、
    前記シリコン基板のうち、前記光学多層膜と接する面の一部に形成され、前記励起光を通過させる励起開口部と、
    前記シリコン基板に形成され、前記励起開口部から逆テーパー形状又は垂直形状となる
    ホーン部と、
    前記ホーン部に充填され、前記励起光の少なくとも一部を変換光に変換する蛍光体を含む光変換層と、を備えた光変換装置の製造方法であって、
    前記シリコン基板をエッチング処理して前記励起開口部を形成する工程を備える
    光変換装置の製造方法。
  2. 前記シリコン基板は、
    熱酸化膜が形成され、
    前記励起開口部は、
    前記熱酸化膜の一部を排除して形成され、
    前記熱酸化膜は、
    SiO2の支持層が成膜され、
    前記支持層は、
    前記熱酸化膜と、前記光学多層膜との間にあり、少なくとも50μm以上の膜厚とされる
    請求項1に記載の光変換装置の製造方法。
  3. 前記ホーン部は、
    金属膜が形成され、
    前記光変換層は、
    前記金属膜の上に形成される、
    請求項1又は2の何れか一項に記載の光変換装置の製造方法。
  4. 励起光を放出する光源と、
    前記光源から放出される前記励起光を透過させる光学多層膜と、
    前記光学多層膜に隣接して配置されるシリコン基板と、
    前記シリコン基板のうち、前記光学多層膜と接する面の一部に形成されたスルーホールであって、前記励起光を通過させる励起開口部と、
    前記シリコン基板に形成され、前記励起開口部から逆テーパー形状又は垂直形状となるホーン部と、
    前記ホーン部に充填され、前記励起光の少なくとも一部を変換光に変換する蛍光体を含む光変換層と、を備え、
    前記励起開口部と相対する前記ホーン部の開口部の面積は、前記励起開口部の面積より広い又は前記励起開口部の面積より同じである、
    光変換装置。
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