以下、図を参照しながら、この発明の装置、方法の一実施の形態について説明する。
[UAV航行用ネットワークデータ生成装置の構成例]
図1は、この実施の形態のUAV航行用ネットワークデータ生成装置1の構成例を説明するためのブロック図である。当該UAV航行用ネットワークデータ生成装置1は、連続地物DB(Date Base)群10と、ネットワークデータ生成部20とから構成される。なお、以下においては、UAV航行用ネットワークデータ生成装置1を単に生成装置1と記載する。
連続地物クラウドDB群10は、クラウドシステムとして構成されている。インターネットの整備、普及に伴い、ソフトウェアやハードウェアの利用権などをネットワーク越しにサービスとして利用者に提供するクラウドコンピューティング方式が広く利用されている。このようなクラウドコンピューティング方式を実現するためにインターネット上に設けられている種々のデータセンターやサーバー装置群のことをクラウドと呼んでいる。クラウドは、使用者にリアルなサーバー装置を意識させることなく、目的とするソフトウェアやハードウェア及び情報通信などを使用者に提供するものである。
連続地物クラウドDB群10は、連続性を持った地物の位置や属性に関する情報を蓄積した複数のデータベースからなる。ここで、「連続性を持った地物」との文言は、切れ目がなく続いているという性質を有する地上にある自然物・人工物の全てを意味する。なお、「切れ目なく続いている。」といっても、現実的には地上において間断なく続いているものは多くはなく、ある程度の距離で持続していれば、連続性を持っているものとする。
そして、「連続性を持った地物」は電線(送電線・配線線や電話線)、線路、河川、水路、運河、道路、街路樹、山の稜線、谷線、海岸線、湖水線、自然林帯、緑地帯、土手、堤、塀、堀、歩道、中央分離帯、センターラインなどがある。なお、街路樹は道に沿い比較的長い距離、連続して植栽されているものであれば、連続性を持った地物といえる。また、「連続性を持った地物」についての上記の例示はあくまでも例示であって、連続性を持って地上に存在している自然物・人工物は全て、連続地物クラウドDB群10においてその位置や属性を格納する対象となり得るものである。
そして、この実施の形態の生成装置1において、連続地物クラウドDB群10には、地図DB11、航空写真DB12、配送配電図DB13、その他の連続地物DB14、…が設置されている。地図DB11は、例えば、住宅地図、市街地図、道路地図、広域地図、地方地図、全国地図などの種々の地図を格納している。種々の地図により、上述した電線、線路、河川、水路等の連続性を持った地物の位置を特定できる。なお、電線については、送配電図DB13に格納される送配電図により位置を特定できる。
また、当該地図においては、種々の地物について、その大きさや高さが管理されている。このため、各地物を3D(3次元)表現できる。これにより、UAVの航行を禁止するエリアを3Dのジオフェンスとして設定し、これを表示することが可能となる。なお、この明細書において、ジオフェンスは、仮想的な境界線で囲まれた地図上のエリアを意味している。従って、この実施の形態においては、3DのジオフェンスであるUAVの航行禁止エリアを地図によって把握できる。
航空写真DB12は、航空機やヘリコプター、ドローンなどのUAVにより撮影した地上の写真画像(地物画像)を形成する画像データを、緯度、経度、高さに対応付けて格納する。航空写真DB12に格納されている画像データを重畳解析することにより、電線、線路、河川、水路等の連続性を持った地物を認識することができ、その位置を特定できる。また、河川、水路、運河、道路などの場合には、その幅などについても把握できる。なお、ここでは、航空写真を用いるものとしたが、航空写真と共に、又は、航空写真に替えて、人工衛星により撮影したいわゆる衛星写真を用いるようにすることも可能である。
また、送配電図DB13は、発電所→送電線→変電所→配電線→各家庭等というように、発電所から消費者までつながる送電線・配電線などの送配電ネットワークを管理する。送配電図DB13の送配電データにより、どこに鉄塔、電柱があり、どのように送電線や配電線が接続されているのかを把握できる。また、送配電図DB13の送配電データにより、送電線の種別(50万ボルト、27.5万ボルト、15.4万ボルト、6.6万ボルト等)ごとの区間などについても特定できる。また、送配電図DB13の送配電データにより、鉄塔や電柱の地上から先端までの高さ、電線の地上からの設置位置(設置高度)なども分かる。
その他の連続地物DB14は、連続性を持った種々の地物ごとにその位置等に関するデータを格納する種々のデータベースを意味する。その他の連続地物DB14としては、例えば、電信柱及び電話線の配線ネットワークに関するデータベース、鉄道線路の敷設位置等に関するデータベース、農業用水路の位置等に関するデータベース、ケーブルカーやロープウエイの軌道の設置位置等に関するデータベースなど、種々ものがある。
ネットワークデータ生成部20は、連続地物クラウドDB群10のデータベースを利用し、連続性を持った地物に基づいて、UAV航行用ネットワークデータを生成する。すなわち、ネットワークデータ生成部20は、連続性を持った地物をネットワークと見做して、ノードとリンクとを設定し、UAV航行用ネットワークデータを生成する。そして、図1に示すように、ネットワークデータ生成部20は、通信I/F21、制御部22、入力I/F23、記憶装置24、UAV航行用NWDB25、地域設定部26、連続地物選択部27、ノード設定部28、リンク設定部29を備える。
通信I/F21は、通信機能を実現する。制御部22は、中央処理装置部であり、ネットワークデータ生成部20の各部を制御する。入力I/F23は、使用者からの指示入力を受け付けるものであり、例えば、キーボードなどである。
記憶装置24は、例えばハードディスクなどの大容量記録媒体である。記憶装置24は、種々のソフトウェアや処理に必要となるデータを記憶する。UAV航行用NWDB25は、生成されたUAV航行用ネットワークデータを格納する。
地域設定部26は、使用者からの入力指示に応じて、UAV航行用ネットワークデータを生成する地域を設定する。具体的には、日本国内の場合には市区町村単位、都道府県単位、関東地方、東北地方といった地方単位といった地域を設定する。また、少なくとも3点以上の位置(緯度、経度)で特定される地域(エリア)のUAV航行用ネットワークデータ生成を設定することも可能とする。
連続地物選択部27は、UAV航行用ネットワークデータを生成する場合に用いる連続性を持った地物の種類の選択をする。連続地物選択部27は、入力指示された優先順位に準じて、連続性を持った地物の種類を複数選択することもできる。例えば、電話線や送電線・配電線を優先順位第1位とし、河川や水路を優先順位第2位とするなどである。
ノード設定部28は、地域設定部26によって設定された地域において、連続地物選択部27によって選択された連続性を持った地物に基づいて、UAV航行用ネットワークのノードを設定する。ノード設定部28は、設定したノードに応じたノードデータを形成して、UAV航行用NWDB25に格納する。リンク設定部29は、ノード設定部28により設定されたノード間を接続するリンクを設定する。そして、リンク設定部29は、設定したリンクに応じたリンクデータを形成して、UAV航行用NWDB25に格納する。
このように、生成装置1は、連続地物クラウドDB群10の各データベースに格納されている連続性を持った地物に関するデータを用いて、ネットワークデータ生成部20が、UAV航行用ネットワークデータを生成し、これをUAV航行用NWDB25に格納する。
[UAV航行用ネットワークデータの生成処理の具体例]
以下に、この実施の形態の生成装置1において行われるUAV航行用ネットワークデータの生成処理について例示する。以下、「東京都墨田区錦糸町周辺」の地域について、連続性を持つ地物として「送電線・配電線」と「河川・水路」とを用いて、UAV航行用ネットワークデータを生成する具体例である。
地域設定部26により、「東京都墨田区錦糸町周辺」が地域設定され、連続地物選択部27により、「送電線・配電線」と「河川・水路」とが種類選択されているものとする。
以降、「送電線・配電線」は、送電線等と記載し、「河川・水路」は、河川等と記載する。
まず、地表に設けられている送電線等に対応してUAV航行用ネットワークデータを生成する場合について説明する。図2は、連続性を持った地物の例である電線の配置位置を示す地図の例を説明するための図である。電柱間を電線が引き渡されるので、図2は、電柱の配置位置を示す地図の例でもある。図2に示した地図においては、黒丸印で示した位置に電柱D1〜D12が設けられており、電柱D1〜D12のそれぞれの間を接続している点線で示した位置に送電線等が設けられていることが示されている。従って、例えば、電柱D1と電柱D7や電柱D8との間には送電線等は配線されていないことも分かる。
図2に示した地図は、連続地物クラウドDB群10の地図DB11において管理されており、各電柱D1〜D12などの配置位置を緯度、経度によって特定できる。また、電柱の配置位置の他、電柱の地表から上端部(天辺)までの長さなどの情報は、連続地物クラウドDB群10の送配電図DB13において管理される。電柱(電力柱)は、全長が11m〜16mまで1m刻みで6種類が存在し、その6分の1が地中に埋設される。
図3は、電柱の配置位置に応じてUAV航行用ネットワークデータのノードとリンクとを設定する場合の具体例について説明するための図である。図3に示すように、各電柱D1、D2、D3、…の位置(緯度,経度)は、図2に示した地図より特定できる。図3において、lat1、lat2、lat3、…は緯度を、lon1、lon2、lon3、…は経度を示している。また、各電柱D1、D2、D3、…の地表から上端部までの高さは、上述したように、送配電図DB13の情報により特定できる。
生成装置1のノード設定部28は、各電柱D1、D2、D3、…の上端から真上に少なくとも30m離れ、かつ、地表から150m以下の位置に、ノードN1、N2、N3…を設定するものとする。当該高さをAt1、At2、At3、…で表すものとする。電柱D1、D2、D3の高さが12.5mの場合、At1、At2、At3は、12.5m+30mで42.5mとなる。
従って、図3に示すように、ノード設定部28は、電柱D1の上端から30m離れた上空の位置(lat1,lon1,At1)にノードN1を設定する。同様に、電柱D2の上空の位置(lat2,lon2,At2)にノードN2を、電柱D3の上空の位置(lat3,lon3,At3)にノードN3を設定する。
そして、リンク設定部29は、図3において、送電線DL1、DL2、DL3が示すように、電線が引き渡されている電柱の上空に設けられているノード間を接続するように、リンクL1、L2、L3を設定する。この例の場合、リンク設定部29は、図3に示すように、ノードN1とノードN2の間にリンクL1を設定し、ノードN2とノードN3の間にリンクL2を設定し、ノードN3と図3には図示しないノードN4との間にノードN3を設定する。これにより、実際に地表に設けられている電柱及び送電線等に対応して、ノードとリンクとによって表現されるUAV航行用ネットワークデータが生成される。
なお、各ノードのノードデータは、図3において、例えば、(lat1,lon1,At1)として示したように、(緯度,経度,高さ)によって表される。また、各リンクのリンクデータは、例えば、(N1,N2)のように、連続する2つのノードの組み合わせによって表される。
次に、地表に存在する河川等に対応してUAV航行用ネットワークデータを生成する場合について説明する。図4は、連続性を持った地物の例である河川等の位置関係を示す地図の例を説明するための図である。図4においては、実線により河川等を示し、点線により首都高速道路と京葉道路を示している。なお、首都高速道路や京葉道路以外の道路、建物、橋等については、河川等を明確に示すために省略している。
図4の地図おいては、左側に川幅の広い蛇行した墨田川が位置し、左上端には墨田川に繋がる神田川が位置している。また、図4の地図において、右側には横十間川が位置し、墨田川と横十間川を接続するように小名木川が位置している。その他にも、墨田川や小名木川に接続する河川・水路が示されている。
図4に例示した地図は、連続地物クラウドDB群10の地図DB11に格納され、各河川等の位置を緯度、経度に紐づけられたポリゴンよって特定できる。また、図4においては、道路の位置や高さや、河川・水路に沿って位置する建造物などの地物の位置、形状、高さは地図DB11の格納データにより特定できる。
生成装置1のノード設定部28とリンク設定部29は、図4に示した連続性を持った地物の例である河川等の位置を示す地図に基づいて、河川等に対応して、それらの上空にUAV航行用ネットワークデータのノードとリンクを設定する。図5は、河川等の位置に応じてUAV航行用ネットワークデータのノードとリンクとを設定する場合の例について説明するための図である。図5において、黒丸印NA〜NSが設定されたノードを示し、各ノード間を接続する直線LA〜LTが設定されたリンクを示す。
すなわち、ノード設定部28は、ノードNA〜NSが示すように、河川や水路の上空であって、隣接するノード間を接続してリンクを設定した場合に、各リンクが直線となる位置にノードを設定する。また、リンク設定部29は、リンクLA〜LTが示すように、設定されたノード間を接続するリンクを設定する。なお、リンクは基本的に河川・水路から逸脱しないように設定される。
図6は、河川等の位置に応じてUAV航行用ネットワークデータのノードを設定する場合の例について説明するための図である。ノード設定部28は、図6に示すように、河川等の横幅の中央付近を基準位置Pとし、この基準位置Pから高さAtx分上空に、ノードNxを設定する。この場合の高さは、周囲の建築構造物から30mのマージンを確保して適宜の高さとする。
但し、図4、図5に示した例の場合には、首都高速道路や京葉道路を横切らなければならい場所(リンク)が存在する。このため、この例の場合、河川等の水面から地表までの高さh1と、地表から高速道路までの高さh2と、マージンとを加算した高さが、水面上の基準位置Pから設定するノードNxまでの高さAtxになる。
なお、河川等の上空に設定するノードNA〜NSについて、全て同じ高さに設ける必要はない。通常は水面から30m上空にノードを設け、高速道路を挟む2つのノードについては、30mに加算して、水面から地表までの高さh1と、地表から高速道路までの高さh2とを加算した高さに設けるようにしてもよい。この場合、高さの異なる位置に設けられた隣接するノード間を接続するリンクは、斜め上に上昇したり、斜め下に下降したりするリンクとなる。
そして、この例の場合には、図5に示したように、実際に存在する河川等に対応したノードとリンクとによって表現されるUAV航行用ネットワークが生成される。また、このように、河川等に対応して設けられるUAV航行用ネットワークの場合にも、各ノードのノードデータは、図6において(latx,lonx,Atx)として示したように、(緯度,経度,高さ)によって表される。また、各リンクのリンクデータは、例えば、(NA,NB)のように、連続する2つのノードの組み合わせによって表される。
設定においてリンクが交差したり、リンクが垂直方向に隣接して設けられたりする場合にはノードを適宜追加設定することにより、より柔軟性の高いUAV航行用ネットワークを形成できる。図7は、リンクの連結について説明するための図である。図7(A)に示すように、ノードN101とノードN102とを接続するリンクとノードN103とノードN104とを接続するリンクとが交差するように設定されたとする。この場合に、ノード設定部28は、その交差部分に新たなノードN105を設ける。
これにより、リンク設定部29は、2つのリンクを4つのリンクL101、L102、L103、L104に分解して設定きる。従って、ノードN105を設けない場合には、例えば、ノードN101からノードN103やノードN104に向かう航行やノードN103からノードN101やノードN102に向かう航行はできない。しかし、交差部分にノードN105を設けることにより、例えば、ノードN101からノードN103やノードN104に航行したり、ノードN102らノードN103やノードN104に航行したり、また、その逆の航行も可能になる。
また、図7(B)に示すように、ノードNaとノードNbを接続するリンクと、ノードNαとノードNβとを接続するリンクとが、垂直方向(上下方向)の異なる位置の比較的に隣接したとする。この場合にはノードNaとノードNbを接続するリンクの中間点にノードNcを設け、ノードNαとノードNβとを接続するリンクの中間点にノードNγを設け、ノードNcとノードNγとを接続するリンクLudを設定する。これにより上下に位置するリンク間の航行が可能になる。ノードNaからノードNαやノードNβに、ノードNbからノードNαやノードNβに航行可能となる。
このように、リンクの交差部分にノードを設けたり、上下に位置するリンクの中間点にノードを設け、それらを接続するリンクを設けたりすることにより、柔軟性の高いUAV航行用ネットワークデータを生成できる。
図8は、上述したように生成されるUAV航行用ネットワークデータの構造概念を説明するための図である。図8において、多数の小さな黒丸N1、N2、N3、…がノードを示し、このノード間を接続する線L1、L2、L3、…がリンクを示している。このように、地表または水面の上空に、複数のノードN1、N2、N3、…が設けられると共に、それらノード間を接続するリンクL1、L2、L3、…が設けられることにより、UAVの航行経路を探索するためのUAV航行用ネットワークが形成される。そして、このようなUAV航行用ネットワークを表現するデータが、UAV航行用ネットワークデータである。
前述もしたが、ノード設定部28は、ノードを設定し、その設定したノードに対応するノードデータをUAV航行用NWDB25に格納する。また、リンク設定部29は、ノード設定部28が設定したノードに基づいてリンクを設定し、その設定したリンクに対応するリンクデータをUAV航行用NWDB25に格納する。図9は、UAV航行用NWDB25に形成されるノードデータとリンクデータとの例を説明するための図である。すなわち、図9は、UAV航行用ネットワークを表現するノードデータとリンクデータとからなるネットワークデータの例を示している。
図9(A)に示すように、ノードデータは、「ノードID」、「緯度、経度、高さ」、「ノード種別」、「分類」、「その他」の各情報からなる。「ノードID」は、各ノードを一意に特定可能なノードの識別情報である。「緯度、経度、高さ」は、上述もしたように、3次元空間内のノードの位置を特定する情報である。「ノード種別」は、各ノードがどのようなノードなのかを示す情報であり、具体的には、始点、終点、分岐点などを示す情報である。「その他」は、都度必要になる情報が状況に応じて設定される。
図9(B)に示すように、リンクデータは、「リンクID」、「ノード」、「リンク種別」、「その他」の各情報からなる。「リンクID」は、各リンクを一意に特定可能なリンクの識別情報である。「ノード」は、そのリンクの両端のノードを特定する情報であり、これによりリンクの位置も特定できる。「リンク種別」は、そのリンクの種類を示す情報である。例えば、直線、ベジェ曲線、ポリラインなどのように、形状に応じた属性を設けることができる。「その他」は、都度必要になる情報が状況に応じて設定される。
[ネットワークデータ生成部20の処理のまとめ]
図10は、この実施の形態の生成装置1のネットワークデータ生成部20で行われるUAV航行用ネットワークデータの生成処理について説明するためのフローチャートである。
地域設定部26は、入力I/F23を通じて受け付けた地域設定情報に基づいて、UAV航行用ネットワークを生成する地域の設定を行う(ステップS101)。連続地物選択部27は、入力I/F23を通じて受け付けた使用者からの指示入力に基づいて、1つ以上の連続性を持つ地物を選択する(ステップS102)。
ノード設定部28は、地図DB11や航空写真DB12を参照し、ステップS101において設定された地域において、ステップS102において選択された連続性を持つ地物に基づいて、ノードを設定する(ステップS103)。リンク設定部29は、ステップS103において設定されたノード間を接続するようにリンクを設定する(ステップS104)。
ノード設定部28は、地図DB11や航空写真DB12を参照し、図7(A)を用いて説明したように、リンクが交差する箇所にノードを設定する(ステップS105)。ノード設定部28は、地図DB11や航空写真DB12を参照し、図7(B)を用いて説明したように、既に設定したリンクに対して、新たにリンクを接続する箇所にノードを設定する(ステップS106)。
また、ステップS106では、異なる高さに存在するリンク同士を接続する場合に限らず、同じ高さに設定されたリンク同士を接続するためにノードを設定する場合もある。更に、連続性を持った複数の地物の間に乖離が生じているために、連続性を持った異なる地物に基づいて設定したUAV航行用ネットワークが相互に接続できずに離れてしまっているとする。例えば、送電線と河川・水路とが乖離していたとする。このような場合には、送電線と河川・水路を接続するように適宜なノードを設定する。
適宜なノードにはステップS102において選択された連続性を持つ地物以外の道路、塀、街路樹等の樹木の列などの他の連続性を持つ地物をノード設定、リンク設定を含めて利用してもよい。リンク設定部29は、ステップS106において設定したノード間にリンクを設定し、設定したリンクに対応するリンクデータを生成する。(ステップS107)。
以上より、当該設定した地域にノードとリンクとからなるUAV航行用ネットワークデータを迅速かつ的確に設定し、UAV航行用NWDB25に格納する。連続性を持つ地物から作成されたUAV航行用ネットワークが複数あり、近接した位置関係にある場合には、出発点から送電線ネットワークに入り、中途から河川・水路ネットワークを通り、再び送電線ネットワークに戻り、目的地に至る一連の経路が最適な経路であってもよい。
[UAV航行用経路作成クラウド装置の構成例]
図11は、生成装置1により生成されたUAV航行用ネットワークデータを用いて複数のUAVのそれぞれの航行経路の作成を行うUAV航行用経路作成クラウド装置(以降、作成装置2と記述する)の構成例を説明するためのブロック図である。当該作成装置2は、生成装置1の場合と同様に、クラウドシステムとして構成される。
そして、作成装置2におけるUAV航行用経路画像DB31、UAV航行用NWDB32、地図DB33、制御部45、通信I/F41、航行条件設定部42、画像作成部43、経路データ作成部44、入力I/F46、UAV別経路データファイル47のそれぞれは、クラウド上のデータセンターやサーバー装置群に設けられている。このようにして、作成装置2は、クラウド上のデータセンターやサーバー装置群を利用してその機能を実現するものである。このうち、地図DB33は生成装置1の地図DB11と同等のものである。
ドローン用航空NWDB32は生成装置1により生成されたドローン用航空NWDB25と同じものが用いられる。UAV航行用経路画像DB31は、図9(A)、(B)を用いて説明したUAV航行用ネットワークデータを構成するノードデータとリンクデータに基づいて、UAVのビジョンポジショニング航行に必要となる連続性を持つ地物を、ノードとリンクに分け、地物の特徴と座標ごとの背景を、UAVに搭載するカメラ視点から撮影した画像として座標ごとの番号を付与して格納する。
UAV別経路データファイル47は、経路データ作成部44により作成されるUAV別航行経路データを記憶保持する。
そして、この実施の形態の経路データ作成部44は、航行条件設定部42からの航空経路の作成条件を含む作成要求を受け付けて、UAV航空用NWDB32を参照し、UAVの航行経路を作成する。UAV別経路の作成されたデータは、UAV別経路データファイル47に格納する。それぞれのUAVは、この格納された航行経路を通信部I/F41を介して取得し、UAVのパイロットシステムに設定して、実際の航行を行う。
図12は、UAV別経路データファイル47のデータを説明するための図である。UAV別経路データファイル47は、UAV別に「UAV−ID」、「IPアドレス」、「航行条件」、「航行経路(作成結果)」を管理する。「UAV−ID」は、UAVを一意に特定することが可能な識別情報であり、主にUAVを運用する運用者側において、UAVの識別のために用いられる。
「IPアドレス」は、IoTプラットホームなどを通じて個別のUAVを特定し、通信可能域での通信を行う場合に用いられる。「航行条件」は、航行条件設定部42から提供されたUAVごとの航行経路を作成するための条件情報であり、出発地、目的地、経由地などからなる。出発地、目的地、経由地は、緯度、経度により設定を行う。住所等を入力し緯度、経度変換を行っても設定可能とする。
「航行経路(作成結果)」は、航行条件に基づいて作成された航行ルートを示す情報である。具体的には、(1)出発地から出発地側の結節点までの経路データと、(2)ネットワークデータを基に作成された経路データ、(3)目的地側結節点から目的地までの経路データとからなる。また、経由地が設定された場合には、経由地側の結節点から経由地までの経路データも含まれる。
UAV別経路画像番号は、航行条件設定部42から、UAVのビジョンポジショニング航行用画像の取得の設定があった場合に、(2)ネットワークデータを基に作成された経路データの座標に該当する連続性を持つ地物と背景の画像をUAV航行用経路画像DB31で検索し、作成された経路順に画像番号を格納する。
UAVの航行経路を案内する場合、道路ネットワークデータを利用する場合のように、必ずノードから道路ネットワークに入り、ノードから道路ネットワークを出るといった既存の道路ネットワークに固有な仕組みに拘泥されないようにする必要がある。すなわち、どこからUAVが離陸する場合であっても、UAV航行用ネットワークに入ることができ、また、どこに着陸する場合であっても、UAV航行用ネットワークから出ることが可能としておく必要がある。このため、(2)ネットワークデータを基に作成された経路データに加えて、(1)出発地から出発地側の結節点までの経路データと、(3)目的地側結節点から目的地までの経路データとが必要になる。
ここで、出発地側の結節点は、出発地近傍のリンク上の位置又はノードである。そして、(1)出発地から出発地側の結節点までの経路データは、出発地からどのようにしてUAV航行用ネットワークの当該結節点に到達するかを示したデータである。また、目的地側の結節点は、目的地近傍のリンク上の位置又はノードである。そして、目的地側結節点から目的地までの経路データは、UAV航行用ネットワークの当該結節点からどのようにして目的地に到達するのかの経路データである。(1)出発地から出発地側の結節点までの経路データと、(3)目的地側結節点から目的地までの経路データの詳細については後述する。
図13を用いて、(1)出発地から出発地側の結節点までの経路データと、(3)目的地側結節点から目的地までの経路データの作成手段を説明する。経路データ作成部においては、文字Sで示した出発地(スタート位置)からリンクL1上の結節点RSまでの経路データを作成する。また、経路データ作成部においては、リンクL6上の結節点REから文字Gで示した目的地(ゴール位置)までの経路データを作成する。
基本的は、図14(A)に示すように、出発地S1からこの場合の最適なリンクL1に到達する経路データを作成する場合には、まず、出発地S1からリンクL1が設定されている高さまで上昇することにより中間点T1を得て、この中間点T1からリンクL1に対して直交する線(垂線)を引いて、この垂線とリンクL1との交点を結節点R1とする。これにより、出発地S1から中間点T1を通り、中間点T1から求めた結節点R1に至る経路が、出発地S1から出発地側の結節点R1までの経路となる。そして、S1(lat1,lon1,0m)→T1(lot1,lon1,50m)→R1(latX,lonY)という実線で示した経路を示すデータが、出発地S1から出発地側の結節点R1までの経路データとなる。
なお、上述したように、出発地S1→中間点T1→結節点R1というように経路を求めたところ、図14(B)に示すように、結節点R1が例えばノードN2の近傍に位置するものになったとする。この場合に、中間点T1からノードN2までの直線と中間点T1から結節点R1までの直線とのなす角の角度θが、一定の角度以下、例えば、45度以下の時には、結節点をポイントR1ではなくノードN2としてもよい。また、この場合に制限を設け、図14(B)に示した角度θが、一定の角度以下であって、ノードN2が通過点とすべきノードである場合には、結節点をノードN2とし、通過点とすべきノードがN1の場合には、結節点は当初の結節点R1を用いるようにしてもよい。
しかしながら、常に中間点T1から近傍のリンクに対して垂線が引けるわけではない。例えば、図15に示すように、出発地S1から近傍のリンクL1に向かって正面に、高層ビルなどの建物があり、その建物の周囲30mの範囲を囲むようにジオフェンスGF1が設けられており、リンクL1はその後側に位置していたとする。ジオフェンスGF1の存在は、上述もしたように、地図DB33の地図データに基づいて把握できる。
この場合に、図15(A)を用いて説明した手順に従って、出発地S1から出発地側の結節点R1までの経路を設定したとする。この場合には、図15(A)に示すように、中間点T1から結節点R1までの経路は、点線矢印で示したようにジオフェンスGF1内を通過点としなければならなくなってしまうため採用できない。このため、図15(A)に示すように、中間点T1からジオフェンスGF1の外側を通り、リンクL1に到達する直線SL1、SL2を求める。
従って、図15(A)の矢印Aw1が示すように、ジオフェンスGF1をその上空から見ると、図15(B)に示すように、中間点T1からジオフェンスGF1を避けて、リンクL1に到達する直線SL1、SL2を求める。そして、直線RL1とリンクL1との交点を結節点R2とし、直線RL2とリンクL1との交点を結節点R3とする。そして、中間点T1と結節点R2とを結ぶ直線SL1が、ノードN1に向かう場合の経路であり、中間点T1と結節点R3とを結ぶ直線SL2が、ノードN2へ向かう場合の経路である。
そして、出発地S1からノードN1に向かう場合には、出発地S1→中間点T1→結節点R2という経路が、出発地S1から出発地側の結節点R2までの経路となる。また、出発地S1からノードN2に向かう経路は、出発地S1→中間点T1→結節点R3という経路が、出発地S1から出発地側の結節点R3までの経路となる。
図16に示すように、出発地S1から近傍のリンクL1に向かって正面に存在するジオフェンスGF2が大きい為に、図15を用いて説明したように中間点T1から近傍のリンクL1まで1本の直線で接続できない場合がある。この場合には、更に中間点を設けるようにすればよい。具体的には、図16(A)に示すように、出発地S1からリンクL1と同じ高さまで上昇した位置である中間点T1と同じ高さであって、ジオフェンスGF2を避け、リンクL1に対して垂線を引ける位置T2、T3を、2つ目の中間点とする。そして、2つ目の中間点T2、T3からリンクL1に対して垂線を引いた場合の当該垂線とリンクL1との交点を結節点R4、R5とする。
従って、出発地S1からノードN1に向かう経路は、S1→T1→T2→R4という経路によりリンクL1に到達し、ノードN1に向かうようになる。また、出発地S1からノードN2に向かう経路は、S1→T1→T3→R5という経路によりリンクL1に到達し、ノードN2に向かうようになる。これにより、図16(A)の矢印Aw2が示すように、ジオフェンスGF2をその上空から見ると、図16(B)において実線矢印で示すように、ジオフェンスGF2を迂回する経路を設定できる。この場合、出発地S1から近傍のリンクL1までの距離は長くなるが、出発地S1から最適なリンクL1に到達できる経路を設定できる。
なお、ジオフェンスGF2以外に、出発地S1の周囲にUAVの航行の障害となるものがない場合には、中間点T1の設定を省略し、中間点T2、T3を設定し、出発地S1からノードN1に向かう経路は、S1→T2→R4という経路によりリンクL1に到達し、ノードN1に向かうこともできる。また、出発地S1からノードN2に向かう経路は、S1→T3→R5という経路によりリンクL1に到達し、ノードN2に向かうこともできる。
また、図17に示すように、出発地S1から近傍のリンクL1に向かって正面に存在するジオフェンスGF3の高さがそれほど高くない場合もある。この場合には、ジオフェンスGF3の後側に位置する最適なリンクL1には、図15、図16を用いて説明したように、ジオフェンスの側面側を迂回するよりも、ジオフェンスGF3を越えるようにした方がより短い距離でリンクL1に到達できる場合もある。この場合には、ジオフェンスGF3より高い位置に、ジオフェンスGF3を挟むように2つの中間点T4、T5を設ける。
すなわち、図17(A)に示すように、出発地S1からジオフェンスGF3の高さを越える位置に中間点T4を設定し、当該高さを維持してジオフェンスGF3を越え、リンクL1に対して垂線を引ける位置に中間点T5を設定する。そして、中間点T5からリンクL1に対して垂線を降ろし、当該垂線とリンクL1とが交差した位置を結節点R1とする。この結節点R1は、ジオフェンスGF3が存在しない場合は、出発地S1からリンクL1と同じ高さに設定した中間点T1からリンクL1に対して垂線を引き、当該垂線とリンクL1との交点と一致する。
そして、図17(A)の矢印Aw3側からジオフェンスGF3を見るようにした場合の図を図17(B)に示す。図17(B)に示すように、出発地S1からノードN1またはノードN2に向かう経路は、S1→T4→T5→R1という経路によりリンクL1に到達し、この後に結節点R1からノードN1またはノードN2に向かうことができる。
なお、図14〜図17を用いて、探索された経路に対して、出発地S1から最適なリンクに接続するための当該最適なリンク上の結節点を特定し、出発地S1から当該結節点までの経路データを作成することを説明した。同様にして、目的地から最適なリンクに接続するための当該最適なリンク上の結節点を特定し、この特定した結節点から目的地までの経路データを作成することもできる。
これにより、図13に示したように、文字Sで示した出発地から文字Gで示した目的地までの連続した航行経路を示すUVA航行用経路データを作成できる。
[画像データの利用]
UAVは当該経路上の地物画像とその背景画像を通信部I/F41を介してUAV航行用経路画像DBから取得して、当該経路データと共にUAVに記憶保持する。UAVにおいては、経路画像データと、自機に搭載されている1以上のカメラを通じて撮影した地上の画像とを比較する。そして、UAVは経路データにより連続性を持つ地物を辿ると共に、経路画像とカメラ映像とを比較し、一致していることを確認しながら航行する。
この場合、連続性を持つ地物だけを比較対象にするのではなく、連続性を持つ地物の背景画像も比較対象とする。地物と背景画像の両方を比較対象とすることにより、既存のビジョンポジショニングにおける地形画像とカメラ映像との一致/不一致の判別よりも正確にポジショニングを行うことができる。
このように、連続した地物とその背景を個々に認識させることで、連続性を持つ地物に従った航行のポジショニングが可能になる。すなわち、連続した地物は一貫性があるが、背景は場所ごとにそれぞれ別々の特徴を有しているので、画像認識をして当該連続性を持つ地物を追随するようにUAVを航行させることができる。この追随の際に補完として背景画像をも考慮することにより、連続性を持つ地物に従った航行経路を航行可能とする。
但し、降雨、降雪、濃霧などの気象条件によっては、UAVに搭載されたカメラによっては、地上の鮮明な画像を撮影できない場合もある。このため、上述したUAV航行用NWDB25のUAV航行用ネットワークデータに応じた航行との併用が望ましい。
また、ビーコンなどを配置することにより、航行経路の誘導を補完するようにしてもよい。特に、連続性を持つ地物が途切れる区間においては、ビーコンを用いた航行経路の誘導を行うことによって、航行経路の全体に渡って確実な誘導を行うことができる。なお、ビーコンは、地上にある無線局などから発射される電波(ビーコン信号)を、UAVに搭載された機器で受信して解析することにより、UAVの位置などを把握可能にする設備を意味する。
なお、この実施の形態のUAV航行用経路作成クラウド装置2により、航行経路の探索及び誘導が可能なUAVは、GPS受信装置を備えて、設定された経路を辿るように航行できるものであればよい。更に、地上の撮影が可能なカメラ機能と航空写真の画像データを記憶保持して両者を比較しながら航行経路を辿る機能を備えていることが望ましい。
[実施の形態の効果]
上述した実施の形態の生成装置1によれば、地上に存在する連続性を持つ地物を利用することにより、UAV航行用ネットワークデータを迅速かつ適切に生成できる。連続性を持つ地物は、地図データや航空写真データにより特定できるので、UAV航行用ネットワークデータを生成するためのベースとして好適なものである。
生成装置1において連続性を持つ地物に基づいて生成されたUAV航行用ネットワークデータを利用し、UAVの航行経路の作成行うことができる。これにより、例えば、UAVがなんらかの原因により不時着等した場合であっても、連続性を持った地物に沿って捜索を行うことにより、容易に発見できる。
また、連続性を持った地物には、人工物だけでなく、山の稜線、谷線、海岸線、湖水線、自然林帯、緑地帯等の自然物も含まれる。このため、例えば、山の稜線や谷線や自然林帯などを用いれば、山間部からの農産物等のUAV輸送も容易に行える。また、海岸線や河川を用いれば、海岸部からの海産物等のUAV輸送も容易に行える。
また、経路画像とUAVに搭載されたカメラが撮影するカメラ映像との比較をしながら、連続性を持つ地物を辿ることによって航行することができる。このような、いわゆるビジョンポジショニングの技術を応用した航行と、UAV航行用ネットワークデータを利用したGPSによる航行を併用することによって、それぞれが補完し合い、信頼性の高い航行を実現できる。
このように、UAV航行用ネットワークデータを迅速かつ適切に生成し、これを利用してUAVの航行を適正に行うことができる環境を迅速に整えることができる。これにより、道路等交通網が十分に整備されていない地域があったり、少子高齢化による車両のドライバの不足による輸送手段の不足が発生したりしても、これらを補うUAVによる多頻度輸送が可能になる。すなわち、既存の交通手段に頼った物流から、UAVを用いた新たな物流の実現を具体的に促進できる。
[変形例]
上述した実施の形態では、連続性を持つ地物の1つとして送電線等を用いるようにした。そして、送電線のうちで発電所に近い高圧なものは50万ボルト以上あり、強い電磁波を発生している。このような高圧の送電線にUAVが近づいた場合には、UAVに搭載されている電子回路が誤動作したり、通信制御電波が適切に受信できなかったり、磁気センサが正常に動作しなかったりするなどの種々の影響を受ける可能性がある。
電磁波の影響は、発生源からの距離の二乗に反比例するので、UAV航行用ネットワークを作成する場合には、送電線の種別(50万ボルト、27.5万ボルト、15.4万ボルト、6.6万ボルト等)ごとに、送電線からの距離を考慮してネットワークデータに反映する。例えば、送電線が50万ボルトのものである場合には、当該送電線から例えば100メートル以上離れた位置にノード、リンクを設定する。また、送電線が27.5万ボルトのものである場合には、当該送電線から例えば60メートル以上離れた位置にノード、リンクを設定する。このように、連続性を持つ地物として送電線を利用する場合には、送電線の種別も考慮して、ノードとリンクを設定する。
また、連続性を持つ地物として、山の稜線、谷線、海岸線、湖水線などを利用する場合には、特有の強風などの気象条件を考慮して、ノードとリンクを設定する。例えば、ある山の稜線を、連続性を持つ地物として利用する場合には、吹き降ろす強風や吹き上がる強風が発生しやすい場所も存在するので、そのような場所は避けるようにノードとリンクを設定する。このように、UAV航行用ネットワークデータの生成に利用する地物の特徴やその地物のある場所などに応じて、航行するUAVに影響する要因を特定し、UAVの航行に影響を及ぼすことがないようにノードとリンクを設定する。
また、上述した実施の形態では、送電線等を張り渡すための電柱の真上にノードを設定するものとして説明した。電柱間は直線で架線されるため、リンクを設定するには好適である。同様に、例えば、連続性を持つ地物として海岸線などを用いる場合にも、河川等を用いた場合と同様に、スタート地点を決め、そこから直線のリンクを設定できる位置にノードを順次に設けていくようにする。このように、連続性を持つ種々の地物に基づいてUAV航行用ネットワークデータを生成できる。
また、上述した実施の形態において、生成装置1は、地域設定部26と、連続地物選択部27を備えていたが、これらは必ず必要なものではない。UAV航行用ネットワークデータを生成すべき地域が既に定まっている場合には、事前に当該地域を設定しておけば、地域設定部26を通じて地域を設定する必要はない。また、用いる連続性を持つ地物が固定的に決まる場合には、連続地物選択部27を通じて用いる連続性を持つ地物を選択する必要はない。
また、UAV航行用経路画像データを利用したビジョンポジショニンングを併用する場合、連続性を持つ地物は、UAVに搭載されたカメラにより撮影された映像から認識できるもの、すなわち、カメラを通じて認識できるものでなければならない。しかし、UAVが、湖を渡ったり、海峡を渡ったりする場合もあると考えられる。このような場合には、海路図に示された船舶の航路を海路図に基づいて、湖の上空や海の上空に、ノードとリンクを設定し、UAV航行用ネットワークデータを生成してもよい。ただし、UAV航行用経路画像データを利用したビジョンポジショニンングによる航行は行えない。
[その他]
また、上述した実施の形態の説明からも分かるように、請求項のUAV航行用ネットワークデータ生成装置(以下、請求項の生成装置と記載する。)の取得手段の機能は、実施の形態の生成装置1(以下、生成装置1と記載する。)の通信I/F21及び制御部22が実現している。また、請求項の生成装置のノード設定手段の機能は、生成装置1のノード設定部28が実現し、請求項の生成装置のリンク設定手段の機能は、生成装置のリンク設定部29が実現している。また、請求項の生成装置のネットワークデータ記憶手段の機能は、生成装置1のUAV航行用NWDB25が実現している。
また、図10のフローチャートを用いて説明した方法が、この発明のUAV航行用ネットワークデータ生成方法の一実施の形態が適用されたものである。また、図10のフローチャートに示す処理を実行するプログラムを形成し、これを情報処理装置に搭載することにより、この発明のUAV航行用ネットワークデータ生成装置を実現できる。