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JP6955538B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description

本発明は、車両用空調装置に係り、さらに詳しくは、空調ケース内に備えられて車両の室内に吐出される空気流路の開度を調節するスライド式のドアを有する車両用空調装置に関する。
一般に、車両用空調装置は、車両の外部の空気を車両の室内に取り込んだり、車両の室内の空気を循環させたりする過程において、加熱又は冷却して車両の室内を冷房又は暖房するための装置であって、空調ケースの内部には冷却作用のための蒸発器と加熱作用のためのヒータコアとが備えられる。前記車両用空調装置は、蒸発器やヒータコアにより冷却又は加熱された空気を、送風モード切替用ドアを用いて車両の室内の各部に選択的に送風する。
図1は、従来の車両用空調装置を示す断面図である。図1に示したとおり、従来の車両用空調装置1は、空調ケース10と、送風機と、蒸発器2及びヒータコア3と、テンプドア18、19と、を備えてなる。
空調ケース10の入口側には空気流入口11が形成され、出口側にはそれぞれモードドア15、16、17によって開度が調節されるデフロストベント12、フェースベント13及びフロアベント14が形成される。送風機は、空調ケース10の空気流入口11に連結されて内気又は外気を送風する。
蒸発器2及びヒータコア3は、空調ケース10の内部に空気の流動方向に順次に配設される。テンプドア18、19は、蒸発器2とヒータコア3との間に配設されるものであり、ヒータコア3をバイパスする冷風流路及びヒータコア3を経由する温風流路の開度を調節することにより、車両の室内に吐出される空気の温度を調節する。冷風流路及び温風流路を通過した冷気及び暖気はミキシングゾーンで混合された後、各ベントを介して車両の室内に選択的に吐出される。
テンプドアは、蒸発器を通過した空気をヒータコア側にまたはヒータコアをバイパスする側に選択的に調節するものであり、通常、1つの回転軸で回転するフラット(Flat)ドアタイプまたはドーム(Dome)ドアタイプであり、単一個が備えられる。図1の空調装置では、テンプドア18、19を2つ備えた例を示した。このようにテンプドアを上下に2つ備える例は、空調空気を車両の後席側に向かって送るための構造または内外気を区分して車両の室内に取り込むための2層流構造などに適用可能である。
また、ドアの作動構造を説明するために、図1の空調装置のテンプドアを例として挙げたが、ドアはその他の構造であってもよい。なお、以下ではテンプドアをドアと称する。第1ドア18は、第1シャフト21に連結されて、第1シャフト21の回転によりスライド作動し、第2ドア19は、第2シャフト22に連結されて、第2シャフト22の回転によりスライド作動する。第1シャフト21及び第2シャフト22にはギヤが備えられ、第1ドア18及び第2ドア19にはギヤに噛み合うギヤ溝が形成されてもよい。
これらの2つのドアは、それぞれアクチュエータに連結されて動力が伝達されることにより作動するものである。しかし、このような構造では、2つのアクチュエータを備える必要があるため、部品数が増え、製造コストが上昇するという欠点がある。特許文献1には、2つのドアを回転させる2つのシャフトのそれぞれをラックギヤ及びピニオンギヤが互いに連結して1つのアクチュエータを介して2つのドアを作動させる構造が開示されている。
従来の、ラックギヤを介して2つの駆動部に動力を伝達する構造を有する車両用空調装置は、複数の駆動ギヤを有するため、駆動ギヤ間の遊び(遊間)によって駆動力伝達が円滑に行われず、駆動ギヤの離脱及び離脱による作動不良という問題があった。さらに、従来の車両用空調装置は、各駆動ギヤ、ドアの回転軸などに外部から異物が流入するという問題を同時に解決しなければならない。
また、従来の、ラックギヤを介して2つの駆動部に動力を伝達する構造を有する車両用空調装置は、テンプドアのリーク(Leak)抑制のためにスライドドア支持部が一層押されるようにガイドレールの高さを下げなければならない。この場合、ドアとレール間の摩擦力が増加して、スライドドアの駆動のために一層大きなトルクで動力を伝達しなければならない。
特開2015−110404号
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、動力伝達手段のギヤ比を改善してスライドドアの駆動をより高いトルクで実現することができる車両用空調装置を提供することにある。
また、他の目的とするところは、複数の駆動部を有するスライド式のドア構造において駆動部の離脱を防止し、遊びによる誤作動を防止し、外部の異物の侵入を効果的に防止するだけでなく、金型製作が容易な車両用空調装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明の車両用空調装置は、熱交換器を備えた空調ケースと、前記空調ケース内に設置されて空気流路の開度を調節する第1ドア及び第2ドアと、を含む車両用空調装置において、前記第1ドアを駆動させる第1駆動部と、前記第1駆動部に連結される動力伝達部と、前記第2ドアを駆動させる第2駆動部と、前記動力伝達部と第2駆動部とを連結する第3駆動部と、を備えることを特徴とする。
上記において、第1ドアに連結されて、回転に応じて第1ドアをスライド移動させるギヤ部を有する第1シャフトと、前記第1シャフトのギヤ部に連結されるラックギヤと、前記第2ドアに連結されて、回転に応じて第2ドアをスライド移動させるギヤ部を有する第2シャフトと、前記ラックギヤと第2シャフトのギヤ部とを連結して動力を伝達するピニオンギヤと、を備えることが好ましい。
第1シャフトにのみ動力源が連結されて、第1シャフトの回転により第1ドアが駆動するとともにラックギヤが移動してピニオンギヤを回転させ、前記ピニオンギヤの回転により第2シャフトが回転して第2ドアが駆動することができる。
第1シャフト、第2シャフト及びピニオンギヤは、すべてラックギヤを基準として一方の側に配置されることがよい。
ピニオンギヤの直径は、第2シャフトのギヤ部の直径よりも小さく形成されることがよい。
ラックギヤは、直線状を呈し、スライド方向に一方の側に第1シャフトのギヤ部に噛合するギヤ歯が形成され、他方の側にピニオンギヤに噛合するギヤ歯が形成されることが好ましい。
第1ドア及び第2ドアは、上下に離間配置され、加熱用熱交換器を通過する空気流路及び加熱用熱交換器をバイパスする空気流路の開度を調節するテンプドアからなることができる。
ピニオンギヤの離脱を防止する離脱防止手段を備えることがよい。
離脱防止手段は、前記ピニオンギヤを収容してピニオンギヤの離脱を防止するポケット部を有することができる。
ポケット部は、離脱防止手段の内側で軸方向に凹設されてピニオンギヤを加圧する段差部を備えて、ピニオンギヤを軸方向、上下方向および左右方向の遊びから支持することが好ましい。
離脱防止手段は、第1シャフト、ラックギヤ、第2シャフト及びピニオンギヤをすべてカバーするように形成されて、外部の異物が流入することを遮断することがよい。
離脱防止手段は、前記第1シャフトを支持する第1シャフト支持部と、前記ラックギヤを支持するラックギヤ支持部と、前記第2シャフトを支持する第2シャフト支持部と、を備え、前記第1シャフト支持部及び第2シャフト支持部のいずれかにのみ動力源の軸と結合する貫通孔が形成されることが好ましい。
第1シャフト、ラックギヤ、第2シャフト及びピニオンギヤは、空調ケースの外側面に突設され、前記離脱防止手段は、第1シャフト、ラックギヤ、第2シャフト及びピニオンギヤをカバーして空調ケースの外側面に結合することができる。
離脱防止手段は、フック部を備え、前記フック部は、空調ケースに形成された係止孔に係合することができる。
フック部は、ラックギヤの長手方向にピニオンギヤと近い一方の端部に形成されることがよい。
空調ケースは、上部ケースと、前記上部ケースの下部に結合する下部ケースと、を備え、前記上部ケースの下端に、下部ケースの上端に形成された溝に結合する突起が形成され、前記係止孔は、前記突起の側面に並ぶように形成されることが好ましい。
上記において、突起は、空調ケースから下方に向けて突設され、前記空調ケースは、突起から側方に離れた位置から下方に延びた延長部を備え、前記係止孔は、前記延長部に側方を貫通するように形成されることがよい。
突起の突出方向と前記係止孔の貫通方向とは90°をなすことができる。
離脱防止手段は、ラックギヤの長手方向に中央部に空調ケースとの締結のためのねじ締結部を備え、前記フック部は、離脱防止手段の下端に形成されることがよい。
ピニオンギヤの軸方向端部に、離脱防止手段の段差部に対応するように凹設された段差部を備えることが好ましい。
本発明によると、本発明の車両用空調装置は、スライドドア駆動部の構成物を保持して、離脱などによる遊びに起因するドアの作動不能、バックラッシュ(Backlash)及びヒステリシス(Hysteresis)による作動不良を解決することができ、異物の流入を効果的に防止する効果を有する。
また、本発明に係る車両用空調装置は、スライドドア支持部が一層押されるようにガイドレールの高さを下げる場合、摩擦力の増加によりドアが円滑に作動しないという問題を解決することができる。その結果、同じ動力源の力でスライドドアと支持部との間のより密着した押圧が可能であるので、ドアの円滑な作動を実現し、且つ、エアリークをより効果的に防止することができる。
従来の車両用空調装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用空調装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るドア、シャフト及びラックギヤを示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る第1ドア、第1シャフト及びラックギヤを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第2ドア、第2シャフト、ピニオンギヤ及びラックギヤを示す斜視図である。 図3の作動例を示す側面図である。 図3の作動例を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る空調ケースに離脱防止手段が結合した状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る上部ケース及び下部ケースを示すものである。 本発明の一実施形態に係る上部ケースを示す底面斜視図である。 図10のA−A線に沿った断面図である。 図11の上部ケースに離脱防止手段が結合した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る離脱防止手段及びポケット部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るピニオンギヤ及びポケット部を示す断面図である。 図11の上部ケースを形成するための金型を示すものである。
以下、添付図面に基づいて、車両用空調装置の技術的構成について詳しく説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る車両用空調装置を示す断面図であり、図3は、本発明の一実施形態に係るドア、シャフト及びラックギヤを示す側面図であり、図4は、本発明の一実施形態に係る第1ドア、第1シャフト及びラックギヤを示す斜視図であり、図5は、本発明の一実施形態に係る第2ドア、第2シャフト、ピニオンギヤ及びラックギヤを示す斜視図である。
図2から図5を基にすると、本発明の一実施形態に係る車両用空調装置100は、空調ケース110と、送風機と、第1ドア118及び第2ドア119と、を備えてなる。空調ケース110には、冷却用熱交換器と加熱用熱交換器が空気の流動方向に順次に備えられる。
冷却用熱交換器は、冷媒サイクルの冷媒と空気を熱交換させて空気を冷却する蒸発器102により構成され、加熱用熱交換器は、エンジンを循環する冷却水ラインの冷却水と空気を熱交換させて空気を加熱するヒータコア103により構成される。加熱用熱交換器は、ヒートポンプシステムの凝縮熱を利用する熱交換器、電気で作動するPTCヒータなどからなり得る。
第1ドア118及び第2ドア119は、空調ケース110内に備えられて、空気流路の開度を調節する。本実施形態において、第1ドア118及び第2ドア119は、上下に隔離配置され、温度調節ドアからなる。温度調節ドアは、加熱用熱交換器であるヒータコア103を通過する空気流路及びヒータコア103をバイパスする空気流路の開度を調節する。
空調ケース110の入口側には空気流入口111が形成され、出口側にはそれぞれモードドア115、116、117によって開度が調節されるデフロストベント112、フェースベント113及びフロアベント114が形成される。送風機は、空調ケース110の空気流入口111に連結されて内気又は外気を送風する機能を実行する。蒸発器102及びヒータコア103は、空調ケース110の内部に空気の流動方向に順次に配設される。
温度調節ドア(第1ドア及び第2ドア)は、蒸発器102とヒータコア103との間に配設されるものであり、ヒータコア103をバイパスする冷風流路及びヒータコア103を通過する温風流路の開度を調節することにより、車両の室内に吐出される空気の温度を調節する。冷風流路及び温風流路を通過した冷気及び暖気はミキシングゾーンで混合された後、各ベントを介して車両の室内に選択的に吐出される。
本発明の一実施形態に係る車両用空調装置100は、温度調節ドアとして第1ドア118及び第2ドア119の2つを備えた例を示す。このように温度調節ドアを上下に2つ備える例は、車両の後席側に空調空気を送るための構造、または内外気を区分して車両の室内に取り込むための2層流構造などに適用可能である。
車両用空調装置100は、第1ドア118と第2ドア119を連動させる複数の駆動部を備える。駆動部は、第1ドア118を駆動させる第1駆動部と、第1シャフトに連結される動力伝達部と、第2ドア119を駆動させる第2駆動部及び動力伝達部と、第2シャフトを連結する第3駆動部と、を備えてなる。本実施形態において、第1駆動部は第1シャフト121からなり、第2駆動部は第2シャフト122からなり、第3駆動部はピニオンギヤ123からなり、動力伝達部はラックギヤ300からなる。
第1シャフト121は、第1ドア118に連結されて、回転に応じて第1ドア118をスライド移動させるギヤ部を有する。第2シャフト122は、第2ドア119に連結されて、回転に応じて第2ドア119をスライド移動させるギヤ部を有する。ラックギヤ300は、第1シャフト121のギヤ部に連結される。ピニオンギヤ123は、ラックギヤ300と第2シャフト122のギヤ部とを連結して動力を伝達する。第1ドア118及び第2ドア119は、上下に離間配置され、ヒータコア103を通過する空気流路及びヒータコア103をバイパスする空気流路の開度を調節するテンプドアからなる。
第1ドア118は、所定の厚さを有する板(Plate)状を呈する。第1ドア118の幅方向に両側にはギヤ歯1181が形成される。上記において、車両の幅方向は、ドアの軸方向である。第1ドアのギヤ歯1181は、ドアのスライド方向に沿って延長形成され、第1シャフト121の第1ギヤ部1211に噛み合う。第2ドア119は、所定の厚さを有する板(Plate)状を呈し、幅方向の両側にギヤ歯1191がスライド方向に沿って延長形成され、第2シャフト122のギヤ部1221に噛み合う。
第1シャフト121は、幅方向に長く形成された軸部と、軸部の長手方向の両端に結合した第1ギヤ部1211及び第2ギヤ部1212とにより構成される。第1ギヤ部1211は、第1ドア118に形成されたギヤ歯1181に噛み合い、第1シャフト121が回転することにより、第1ドア118は上下方向にスライド移動する。第2ギヤ部1212は、軸方向に沿って第1ギヤ部1211の外側に形成され、ラックギヤ300の上側ギヤ歯321に噛合する。
第2シャフト122は、幅方向に長く形成された軸部と、軸部の長手方向の両端に結合した第1ギヤ部1221及び第2ギヤ部1225とにより構成される。第1ギヤ部1221は、第2ドア119に形成されたギヤ歯1191に噛み合い、第2シャフト122が回転することにより、第2ドア119は上下方向にスライド作動する。第2ギヤ部1225は、軸方向に沿って第1ギヤ部1221の外側に形成され、ピニオンギヤ123のギヤ部1231に噛合する。また、第2シャフト122は、ラックギヤ300に直接連結されず、ピニオンギヤ123を介してラックギヤ300に間接的に連結される。
第1ドア118と第2ドア119は、それぞれ第1シャフト121と第2シャフト122によって実質的に駆動され、ラックギヤ300及びピニオンギヤ123は、第1シャフト121に連結された動力源の動力を第2シャフト122に伝達する機能を有する。このようにピニオンギヤ123を追加することで、ギヤ比の調整により、ラックギヤが第2シャフトに直接連結された構造に比べて、より高いトルクで動力を伝達することができる。
さらに、高トルクで第1シャフト121から第2シャフト122に動力を伝えることができるので、スライドドア支持部が一層押されるようにガイドレールの高さを下げる場合、摩擦力の増加によりドアが円滑に作動しないという問題を解決することができる。その結果、同じ動力源の力でスライドドアと支持部との間のより密着した押圧が可能であるので、ドアの円滑な作動を実現し、且つ、エアリークをより効果的に防止することができる。
また、第3駆動部であるピニオンギヤ123を追加することで、ギヤ比の調整によりドアのスライド幅を調節することができるため、空調ケースのパッケージサイズを縮小することができ、且つ、空調装置の性能等により、ドアの空気流路の開放または閉鎖程度を異ならせて実現することができる。
動力源は、アクチュエータなどにより構成され、第1シャフト121にのみ連結され、第2シャフト122及びピニオンギヤ123には直接連結されない。第1シャフト121の回転により、第1ドア118がスライド駆動するとともに、ラックギヤ300が上下方向、すなわち、高さ方向にスライド移動してピニオンギヤ123を回転させる。ピニオンギヤ123の回転により第2シャフト122が回転して第2ドア119がスライド駆動する。
ラックギヤ300は、直線状を呈し、スライド方向に一方の側(上側)に第1シャフト121の第2ギヤ部1212に噛合するギヤ歯321が形成され、他方の側(下側)にピニオンギヤ123の第2ギヤ部1231に噛合するギヤ歯311が形成される。また、第1シャフト121、第2シャフト122及びピニオンギヤ123は、すべてラックギヤ300を基準として一方の側に配置される。すなわち、第1シャフト121、第2シャフト122及びピニオンギヤ123は、ラックギヤ300を基準として車両の前後方向に前方側に配置される。
このような構成を通じて、第1シャフト121、第2シャフト122、ピニオンギヤ123及びラックギヤ300が占める車両の前後方向への幅を減らすことができ、空調装置のパッケージを縮小することができる。
また、ピニオンギヤ123の直径は、第2シャフト122のギヤ部の直径よりも小さく形成される。ピニオンギヤ123の直径が第2シャフト122のギヤ部の直径よりも小さく形成されるので、駆動軸であるピニオンギヤ123の1回転に対して、従動軸である第2シャフト122はn分の1回転することにより回転トルクを向上させることができる。第2シャフトとピニオンギヤのギヤ比がn:1である場合、第2シャフトギヤ部とピニオンギヤのギヤ比が大きくなるほど回転トルクはより大きくなる。
図6及び図7は、図3の作動例を示す側面図である。
図6に示したとおり、第1シャフト121が反時計回りに回転すると、第1シャフト121に噛み合った第1ドア118は、上方にスライド移動し、これと同時にラックギヤ300は、上方に移動する。ラックギヤ300の下部に連結されたピニオンギヤ123は、反時計回りに回転し、ピニオンギヤ123と噛み合った第2シャフト122は、時計回りに回転する。第2シャフト122に連結された第2ドア119は、下方にスライド移動する。第1ドア118と第2ドア119は、互いに離れる方向に移動する。
図7に示したとおり、第1シャフト121が時計回りに回転すると、第1シャフト121に噛み合った第1ドア118は、下方にスライド移動し、これと同時にラックギヤ300は、下方に移動する。ラックギヤ300の下部に連結されたピニオンギヤ123は、時計回りに回転し、ピニオンギヤ123と噛み合った第2シャフト122は、反時計回りに回転する。第2シャフト122に連結された第2ドア119は、上方にスライド移動する。第1ドア118と第2ドア119は、互いに近づく方向に移動する。
一方、図8は、本発明の一実施形態に係る空調ケースに離脱防止手段が結合した状態を示す側面図であり、図9は、本発明の一実施形態に係る上部ケース及び下部ケースを示すものであり、図10は、本発明の一実施形態に係る上部ケースを示す底面斜視図であり、図11は、図10のA−A線に沿った断面図であり、図12は、図11の上部ケースに離脱防止手段が結合した状態を示す断面図であり、図13は、本発明の一実施形態に係る離脱防止手段及びポケット部を示す斜視図であり、図14は、本発明の一実施形態に係るピニオンギヤ及びポケット部を示す断面図である。
図8から図14を基にすると、本発明の一実施形態に係る車両用空調装置は、離脱防止手段200を備える。離脱防止手段200は、駆動部を固定して駆動部の離脱を防止する機能を有する。
また、離脱防止手段200は、第1シャフト121、ラックギヤ300、第2シャフト122及びピニオンギヤ123をすべてカバーするように形成される。すなわち、離脱防止手段200は、駆動部の固定機能に加え、外部の異物が流入することを遮断するダストカバー(Dust Cover)機能を共に有する。
詳細には、離脱防止手段200は、第1シャフト121を支持する第1シャフト支持部と、ラックギヤ300を支持するラックギヤ支持部と、第2シャフト122を支持する第2シャフト支持部と、を備える。第1シャフト支持部、第2シャフト支持部及びラックギヤ支持部は、それぞれ第1シャフト121、第2シャフト122及びラックギヤ300に対応する部位に形成され、ラックギヤ支持部は、ラックギヤ300のスライド移動幅を考慮して十分な長さに形成される。
この場合、第1シャフト支持部及び第2シャフト支持部のいずれかにのみ、動力源の軸と結合する貫通孔205が形成される。本実施形態において、貫通孔205は、第1シャフト支持部にのみ形成され、動力源が第1シャフト121にのみ連結される。貫通孔205が第1シャフト121の方にのみ形成されることにより、駆動部の外部への露出を最小限に抑えて異物遮断機能を向上させることができる。
また、離脱防止手段200は、ピニオンギヤ123を収容してピニオンギヤ123の離脱を防止するポケット部250を有する。図5の矢印で示したとおり、ラックギヤ300が上下方向に移動してピニオンギヤ123が回転するとき、ピニオンギヤ123において軸方向(幅方向)、左右方向(前後方向)、上下方向(高さ方向)に離脱による遊びが吸収されてドアに駆動力が伝達されない。
第1シャフト121、ラックギヤ300、第2シャフト122及びピニオンギヤ123は、すべて空調ケース110の外側面に突設される。第1シャフト121及び第2シャフト122は、両方とも軸部が空調ケース110の内側に位置し、ギヤ部のみが空調ケース110を貫通して外側に位置する。図10の符号225は、第2シャフト122が貫通する孔を示す。ラックギヤ300は、空調ケース110の外側に形成されたレールにスライド可能に連結されることが望ましい。
ピニオンギヤ123は、空調ケース110の外側に形成された軸固定部226に空回り可能に連結される。ポケット部250は、離脱防止手段200の内側で軸方向に凹設されてピニオンギヤを加圧する段差部を備える。ポケット部250は、ピニオンギヤ123を軸方向(幅方向)、上下方向(高さ方向)及び左右方向(前後方向)の遊びから支持して、第2ドア119に駆動力を円滑に伝達する。
この場合、ピニオンギヤ123の軸方向端部に、離脱防止手段200の段差部に対応するように凹設された段差部1235を備える。ピニオンギヤ123の段差部1235は、ピニオンギヤ123の回転に際して、ポケット部250の干渉を防止して円滑な回転を可能にし、離脱防止手段200のポケット部250による拘束力を増加させて、軸方向、上下方向および左右方向の支持力を高めてピニオンギヤ123の遊びを規制することにより、バックラッシュ(Backlash)及びヒステリシス(Hysteresis)による作動不良を解決する。
離脱防止手段200は、空調ケース110の外側面に結合して、第1シャフト121、ラックギヤ300、第2シャフト122及びピニオンギヤ123をカバーする。空調ケース110は、上部ケース110aと、下部ケース110bとを備える。下部ケース110bは、上部ケース110aの下部に結合する。上部ケース110aには結合部223が突設され、結合部223には組み立て孔224が上下方向に貫設される。さらに、下部ケース110bにも上部ケースの結合部223に対応する結合部が形成されて、組み立て孔224にネジ締結により上部ケース110aと下部ケース110bが結合する。
上部ケース110aと下部ケース110bは、さねはぎ(Tongue and Groove)継手構造により結合する。つまり、上部ケース110aの下端には突起220が突設される。また、下部ケース110bの上端には溝が凹設される。上部ケース110aの突起220が下部ケース110bの溝に挿入されて、上部ケース110aと下部ケース110bとの間の締結力が増加する。
離脱防止手段200は、ねじ締結部207を備える。ねじ締結部207は、空調ケース110との締結のためのものであり、ラックギヤ300の長手方向の中央部に一つだけ形成される。また、離脱防止手段200は、フック部270を備え、空調ケース110には、フック部270と係合する係止孔222が形成される。この場合、フック部270は、ラックギヤ300の長手方向にピニオンギヤ123に近い一方の端部に形成される。
すなわち、前記フック部270は、離脱防止手段200の下端に形成される。ピニオンギヤ123は、第2シャフト122に隣接する離脱防止手段200の下部に近い箇所に配置されるので、フック部270を離脱防止手段200の下端に形成して、離脱防止手段200の下端が空調ケース110に強固に固定される。したがって、ピニオンギヤ123の支持及び固定力を増加させることができる。
ねじ締結部207は、離脱防止手段200の中央部に一つだけ備えられ、離脱防止手段200の底部にフック部270を備える。このような構成を通じて、ねじ締結部の数を最小限に抑えながらも、離脱防止手段200と空調ケース110との間の結合力を高めることができ、特にピニオンギヤ123の固定力を最も高く要求する離脱防止手段200の下側部位でフック部270がピニオンギヤ123の遊びを規制して動力伝達を確実に行うことができる。
さらに詳細には、突起220は、空調ケース110の下端面から下方に向けて突設される。空調ケース110は延長部221を備える。延長部221は、突起220から側方に離れた位置から下方に延びる。係止孔222は、延長部221に側方を貫通するように形成される。すなわち、係止孔222は、突起220の側面に並ぶように形成される。
この場合、突起220の突出方向と係止孔222の貫通方向とは90°をなす。すなわち、突起220は、下方に向けて突設され、係止孔222は、側方に貫設され、フック部270は、突起220に対して90°の角度をなして係止孔222に挿入される。
図15は、図11の上部ケースを形成するための金型を示すものである。図15に示したとおり、突起220の突出方向と係止孔222の貫通方向とは90°をなす構成にして、金型の取り出しを円滑に行うことができるので、金型製作が単純な構造ででき、その結果、製造性向上に役立つ。
すなわち、空調ケース110の下面に突起220を形成するために、上端に溝を有する形状の第1金型310を形成し、空調ケースの延長部221に係止孔222を形成するために、側面に突起を有する形状の第2金型320を形成する。空調ケース110の成形を完了した後、先に第2金型320を取り外し、その後に第1金型310を取り外して、突起220及び係止孔222を形成可能である。
アクチュエータ(動力源)の駆動力は、第1シャフトのギヤ部、ラックギヤ、ピニオンギヤ、第2シャフトのギヤ部、第2ドアに順次に伝達される。動力伝達の過程において、各部品間の遊び及び異物の挟み込みなどの現象を、離脱防止手段を用いて最小化する。すなわち、離脱防止手段は、スライドドア駆動部の構成物を規制することで、離脱などによる遊びに起因するドアの作動不能、バックラッシュ(Backlash)及びヒステリシス(Hysteresis)による作動不良を解決することができる。
以上、本発明に係る車両用空調装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、これは単なる例示的なものに過ぎず、当業者であれば誰でも、これより種々の変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが理解できる筈である。よって、真の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想により定められるべきである。
1 (従来の)車両用空調装置
2 (従来の車両用空調装置の)蒸発器
3 (従来の車両用空調装置の)ヒータコア
10 (従来の車両用空調装置の)空調ケース
11 (従来の車両用空調装置の)空気流入口
12 (従来の車両用空調装置の)デフロストベント
13 (従来の車両用空調装置の)フェースベント
14 (従来の車両用空調装置の)フロアベント
15、16、17 (従来の車両用空調装置の)モードドア
18 (従来の車両用空調装置の)第1ドア(テンプドア)
19 (従来の車両用空調装置の)第2ドア(テンプドア)
21 (従来の車両用空調装置の)第1シャフト
22 (従来の車両用空調装置の)第2シャフト
100 車両用空調装置
102 蒸発器
103 ヒータコア
110 空調ケース
110a 上部ケース
110b 下部ケース
111 空気流入口
112 デフロストベント
113 フェースベント
114 フロアベント
115、116、117 モードドア
118 第1ドア
119 第2ドア
121 第1シャフト
122 第2シャフト
123 ピニオンギヤ
200 離脱防止手段
205 貫通孔
207 ねじ締結部
220 突起
221 延長部
222 係止孔
223 結合部
224 組み立て孔
225 孔
226 軸固定部
250 ポケット部
270 フック部
300 ラックギヤ
310 第1金型
311 (ピニオンギヤの第2ギヤ部に噛合する)ギヤ歯
320 第2金型
321 (ラックギヤの)上側ギヤ歯
1181 ギヤ歯(第1ドアのギヤ歯)
1191 ギヤ歯(第2ドアのギヤ歯)
1211 (第1シャフトの)第1ギヤ部
1212 (第1シャフトの)第2ギヤ部
1221 (第2シャフトの)第1ギヤ部
1225 (第2シャフトの)第2ギヤ部
1231 (ピニオンギヤの)ギヤ部、第2ギヤ部
1235 段差部

Claims (16)

  1. 熱交換器を備えた空調ケースと、前記空調ケース内に配設されて空気流路の開度を調節する第1ドア及び第2ドアと、を含む車両用空調装置において、
    前記第1ドアに連結されて、回転に応じて第1ドアをスライド移動させるギヤ部を有する第1シャフトと、
    前記第1シャフトのギヤ部に連結されるラックギヤと、
    前記第2ドアに連結されて、回転に応じて第2ドアをスライド移動させるギヤ部を有する第2シャフトと、
    前記ラックギヤと第2シャフトのギヤ部とを連結して動力を伝達するピニオンギヤと、を備え
    前記第1シャフトにのみ動力源が連結されて、第1シャフトの回転により第1ドアが駆動するとともにラックギヤが移動してピニオンギヤを回転させ、前記ピニオンギヤの回転により第2シャフトが回転して第2ドアが駆動し、
    前記空調ケースの外側面に結合され、前記第1シャフト、ラックギヤ、第2シャフト及びピニオンギヤをすべてカバーするように形成されて、外部の異物が流入することを遮断し、ピニオンの離脱を防止する離脱防止手段を備え、
    前記離脱防止手段は、前記第1シャフトと動力源の軸が結合されるように貫通孔が形成されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記第1シャフト、第2シャフト及びピニオンギヤは、すべてラックギヤを基準として一方の側に配置されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  3. 前記ピニオンギヤの直径は、第2シャフトのギヤ部の直径よりも小さく形成されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  4. 前記ラックギヤは、直線状を呈し、スライド方向に一方の側に第1シャフトのギヤ部に噛合するギヤ歯が形成され、他方の側にピニオンギヤに噛合するギヤ歯が形成されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記第1ドア及び第2ドアは、上下に離間配置され、加熱用熱交換器を通過する空気流路及び加熱用熱交換器をバイパスする空気流路の開度を調節するテンプドアからなることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  6. 前記離脱防止手段は、前記ピニオンギヤを収容してピニオンギヤの離脱を防止するポケット部を有することを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  7. 前記ポケット部は、離脱防止手段の内側で軸方向に凹設されてピニオンギヤを加圧する段差部を備えて、ピニオンギヤを軸方向、上下方向および左右方向の遊びから支持することを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記離脱防止手段は、前記第1シャフトを支持する第1シャフト支持部と、前記ラックギヤを支持するラックギヤ支持部と、前記第2シャフトを支持する第2シャフト支持部と、を備えることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記第1シャフト、ラックギヤ、第2シャフト及びピニオンギヤは、前記空調ケースの外側面に突設されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  10. 前記離脱防止手段は、フック部を備え、前記フック部は、空調ケースに形成された係止孔に係合することを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  11. 前記フック部は、ラックギヤの長手方向にピニオンギヤと近い一方の端部に形成されることを特徴とする請求項10に記載の車両用空調装置。
  12. 前記空調ケースは、上部ケースと、前記上部ケースの下部に結合する下部ケースと、を備え、前記上部ケースの下端に、下部ケースの上端に形成された溝に結合する突起が形成され、
    前記係止孔は、前記突起の側面に並ぶように形成されることを特徴とする請求項10に記載の車両用空調装置。
  13. 前記突起は、空調ケースから下方に向けて突設され、前記空調ケースは、突起から側方に離れた位置から下方に延びた延長部を備え、
    前記係止孔は、前記延長部に側方を貫通するように形成されることを特徴とする請求項12に記載の車両用空調装置。
  14. 前記突起の突出方向と前記係止孔の貫通方向とは90°をなすことを特徴とする請求項13に記載の車両用空調装置。
  15. 前記離脱防止手段は、ラックギヤの長手方向に中央部に空調ケースとの締結のためのねじ締結部を備え、前記フック部は、離脱防止手段の下端に形成されることを特徴とする請求項10に記載の車両用空調装置。
  16. 前記ピニオンギヤの軸方向端部に、離脱防止手段の段差部に対応するように凹設された段差部を備えることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。

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