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JP6955650B2 - 内視鏡処置補助具 - Google Patents
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本発明は、内視鏡処置補助具に関する。
近年、消化管等における早期腫瘍等の病変部を切除する手技として、内視鏡下に高周波ナイフ等で病変部の全周を切開した後、さらに粘膜下層を剥離させることにより病変部を切除する内視鏡的粘膜下層剥離術が知られている。前記内視鏡的粘膜下層剥離術は、スネアを用いて病変部を切除する内視鏡的粘膜切除術に比較してより広範囲に病変部を切除できる点で有利とされている。
ところが、前記内視鏡的粘膜下層剥離術では、粘膜下層の剥離が進行するに従って病変部が動きやすくなるため、十分な視野が得られず、穿孔、出血等の偶発症を招くことがある。そこで、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通して装着されるクリップ装置を利用して、病変部を把持することにより内視鏡下の視野を確保することが検討されている。前記クリップ装置としては、例えば、内視鏡の鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端に分離自在に装着されるクリップとを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−36003号公報
しかしながら、特許文献1記載の前記クリップは、病変部を把持した後、挿入部から分離されて病変部に留置されることにより止血等の用途に用いられるものであり、該クリップを用いて内視鏡下における視野を確保する内視鏡処置補助具の開発が望まれる。
本発明は、前記事情に鑑み、内視鏡的粘膜下層剥離術を行う際に、内視鏡下で視野を確保することができる内視鏡処置補助具を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の内視鏡処置補助具は、病変部を把持した後に内視鏡から分離される内視鏡用クリップ装置に装着される内視鏡処置補助具であって、剛性を備えるチューブからなる外筒シースと、該外筒シースに挿通された内筒シースと、該内筒シース内に配設され先端部が内筒シースから突出する線状部材と、該内筒シースを該外筒シースに対して相対的に進退自在とする操作手段とを備え、該線状部材は、該内筒シースから突出する先端部に環状部を備えることを特徴とする。
本発明の内視鏡処置補助具は、前記内視鏡用クリップ装置を前記線状部材の先端部に備えられた環状部に挿通し、前記操作手段を操作して該環状部の大きさを絞る(窄ませる)ことにより該内視鏡用クリップ装置に装着される。前記内視鏡用クリップ装置は、病変部を把持した後に前記内視鏡から分離される。
本発明の内視鏡処置補助具は、前記環状部により前記内視鏡用クリップ装置に装着されているので、前記内視鏡用クリップ装置が前記内視鏡から分離されたときには、前記操作手段により前記内筒シース及び前記線状部材を基端側に牽引することができる。或いは、前記操作手段により前記内筒シースに対して前記外筒シースを相対的に前進させて、前記内視鏡用クリップ装置に当接し、該内視鏡用クリップ装置を先端側に押し込むことができる。
この結果、本発明の内視鏡処置補助具によれば、内視鏡下における視野を確保することができる一方、前記病変部を固定することができる。
また、本発明の内視鏡処置補助具において、前記線状部材は基端側に設けられた第1の環状部と、先端側に設けられ第1の環状部より小径の第2の環状部とを備え、第2の環状部は基端側で第1の環状部の先端側に連通していることが好ましい。
本発明の内視鏡処置補助具は、前記線状部材が前記第1の環状部と前記第2の環状部とを備えているので、まず、前記内視鏡用クリップ装置をより大径の第1の環状部に挿通し、次いで前記操作手段により前記内筒シース及び該線状部材を基端側に引く。この結果、前記内視鏡用クリップ装置を第1の環状部からより小径の第2の環状部に案内することができ、本発明の内視鏡処置補助具を容易に前記内視鏡用クリップ装置に装着することができる。
本発明の内視鏡処置補助具の構成の一部を切り欠いて示す説明的断面図。 Aは図1に示す線状部材の第1の態様を示す平面図、Bは図1に示す線状部材の第2の態様を示す平面図、Cは図1に示す線状部材の第2の態様を示す平面図。 Aは図2Aに示す第1の態様の線状部材の環状部に内視鏡用クリップ装置を挿通した状態と、内視鏡用クリップ装置の作動を示す斜視図、Bは環状部を内視鏡用クリップ装置に装着した状態を示す斜視図。 Aは図2Bに示す第2の態様の線状部材の第1の環状部に内視鏡用クリップ装置を挿通した状態を示す斜視図、Bは内視鏡用クリップ装置を第2の態様の線状部材の第2の環状部に移動した状態を示す斜視図、Cは第2の環状部を内視鏡用クリップ装置に装着した状態を示す斜視図。 Aは本発明の内視鏡処置補助具をクリップに取着した内視鏡を病変部に接近させた状態を示す説明的断面図、Bは病変部を把持したクリップを内視鏡から分離した状態を示す説明的断面図、Cは本発明の内視鏡処置補助具を取着したクリップで病変部を牽引する状態を示す説明的断面図、Dは本発明の内視鏡処置補助具を取着したクリップで病変部を押し込む状態を示す説明的断面図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡処置補助具1は、中空円筒状の把持部2と、把持部2の先端側に接続された外筒シース3と、外筒シース3に挿通された内筒シース4と、内筒シース4内に配設された線状部材5と、把持部2の内面に沿って摺動自在とされた操作部6とを備えている。
把持部2は、例えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)等により形成されており、外筒シース3は、例えばポリエチレン樹脂等の剛性を備える材料からなるチューブにより形成されている。
内筒シース4は、例えばテトラフルオロエチレン樹脂等の外筒シース3に対し摺動性に優れる材料により形成されており、内部にポリアミド樹脂等からなる線状部材5を一体的に備えている。内筒シース4及び線状部材5の基端側は把持部2内で操作手段である操作部6の先端側に接続されている。また、線状部材5は内筒シース4から突出する先端部に環状部7を備えている。
操作部6は、例えばABS樹脂等からなり、円柱状体からなり先端側が把持部2内に配設される摺動部6aと、把持部2の外部で摺動部6aの基端側に接続され全体としてT字状を形成するレバー部6bとを備える。摺動部6aは把持部2の内周面との間にシリコーンゴム製のOリング6cを備えている。
線状部材5は図2Aに示すように単一の円形状の環状部7を備えるものであってもよく、図2Bに示すように、基端側に設けられた円形状の第1の環状部7aと、先端側に設けられ第1の環状部7aより小径の円形状の第2の環状部7bとを備え、第2の環状部7bが基端側で第1の環状部7aの先端側に連通しているものであってもよい。
また、線状部材5は図2Cに示すようにその先端部が後方に結び付けられ、結び目5aから先が環状部7となっていてもよい。この場合、結び目5aは線状部材5の長さ方向に沿って摺動自在であればどのような結び方になっていてもよい。
次に、本実施形態の内視鏡処置補助具1の使用方法について説明する。
図3及び図4に示すように、内視鏡処置補助具1を使用するときには、まず、環状部7をクリップ装置11に装着する。クリップ装置11は、内視鏡の鉗子チャンネル(図示せず)に挿通される挿通部(図示せず)の先端に接続され、外筒管12と、外筒管12の先端に設けられたクリップ本体13とを備えている。
クリップ本体13は、例えば板バネからなり、互いに離間する方向に付勢されている1対のアーム部14a,14bと、アーム部14a,14bの先端部に設けられた把持部15a,15bとを備えている。アーム部14a,14bは基端側で連結されており、図3Aに仮想線示するように外筒管12を先端側に移動させることにより、アーム部14a,14bが互いに近接する方向に移動され、把持部15a,15bの間に病変部等を把持する。
図2Aに示す単一の円形状からなる環状部7をクリップ装置11に装着する際には、まず、図3Aに示すように、アーム部14a,14bの一方、例えばアーム部14aを環状部7に挿通する。次いで、レバー部6bを引くことにより、図3Bに示すように、内筒シース4及び線状部材5に対して外筒シース3を相対的に前進させてアーム部14aに当接させる一方、外筒シース3の先端部を収納部として該収納部に内筒シース4及び環状部7を収納することにより、環状部7を窄ませてアーム部14aに固定して装着する。
また、環状部7が図2Bに示す第1の環状部7aと第2の環状部7bとからなる場合には、まず、図4Aに示すように、アーム部14a,14bの一方、例えばアーム部14aを第1の環状部7aに挿通する。次いで、図4Bに示すように、内視鏡処置補助具1全体を基端側に移動させることにより、アーム部14aを第1の環状部7aから第2の環状部7bに移動させる。そして、レバー部6bを引くことにより、図4Cに示すように、内筒シース4及び線状部材5に対して外筒シース3を相対的に前進させてアーム部14aに当接させる一方、外筒シース3の先端部を収納部として該収納部に内筒シース4、第1の環状部7a及び第2の環状部7bを収納することにより、第1の環状部7a及び第2の環状部7bを窄ませてアーム部14aに固定して装着する。
環状部7が図2Bに示す第1の環状部7aと第2の環状部7bとからなる場合には、上述のように、まず、大径の第1の環状部7aにアーム部14aを挿通し、次いで小径の第2の環状部7bにアーム部14aを移動させればよい。従って、環状部7をクリップ装置11に装着する操作を容易に行うことができ、該操作に対する術者のストレスを低減することができる。
また、図2Cに示すように、線状部材5の先端部を後方に結び付けて結び目5aを形成し、結び目5aから先端側に環状部7が形成されている場合は、アーム部14a,14bの一方、例えばアーム部14aを環状部7に挿通し、レバー部6bを引くことにより、シース4及び線状部材5を後退させる(図示せず)。このとき、結び目5aは線状部材5の長さ方向に沿って摺動自在であるので、シース4及び線状部材5を後退させると、環状部7はアーム部14aに掛けられたまま、その大きさが絞られることとなり、最終的にアーム部14aに固定されて装着される。
本実施形態の内視鏡処置補助具1では、環状部7をクリップ装置11に装着する操作を内視鏡を体腔内に挿入する前に体外で行うことができるが、内視鏡の把持鉗子で内視鏡処置補助具1を把持して体腔内に挿入し、内視鏡的に患部近傍まで案内した後、環状部7をクリップ装置11に装着することもできる。
また、環状部7をクリップ装置11に装着する操作を内視鏡を体腔内に挿入する前に体外で行った場合には、クリップ装置11及びクリップ装置11に装着された環状部7を含む線状部材5を内視鏡用フード内に収容した状態で体腔内に挿入し、患部近傍まで案内することが好ましい。このようにすることにより、クリップ装置11により不用意に体腔内の組織等を傷つけることを防止することができる。
次に、図5Aに示すように、クリップ装置11に環状部7が装着された内視鏡処置補助具1を内視鏡Eと一緒に、例えば食道等の消化管内に挿通し、病変部L近傍に案内する。消化管は、概ね、体腔側から順に粘膜、粘膜下層、筋層の3層からなり、病変部Lは粘膜にある。
病変部Lを切除する際には、まず、病変部Lの周囲にマーキングを施し、次いで粘膜下層に対して局注を行うことにより病変部Lをポリープ状に盛り上げる。そして、内視鏡Eの鉗子チャンネルに備えられた高周波ナイフK等により、マーキングに沿って病変部Lの周囲の粘膜を切開する。図5Aは、病変部Lの周囲の粘膜が切開された状態を示す。
次いで、高周波ナイフKにより病変部Lの下部の粘膜下層を切開することにより病変部Lを粘膜下層から剥離するが、剥離の進行に伴って病変部Lの可動性が増大し、内視鏡E下における視野が狭まり、特に剥離する部分の視界が妨げられるようになる。そこで、クリップ装置11を病変部Lに接近させ、次いで外筒管12を先端側に移動させることにより、図5Bに示すように、アーム部14a,14bの把持部15a,15bの間に病変部Lを把持させる。クリップ装置11に病変部Lを把持させたならば、次に、クリップ装置11を内視鏡Eから分離する。クリップ装置11の内視鏡Eからの分離は、例えば、クリップ装置11の基端部と前記挿通部との間に脆弱部を設けておき、該挿通部を基端側に引いて該脆弱部を破断させることにより行うことができる。
内視鏡Eから分離されたクリップ装置11は、アーム部14aに装着された環状部7により、内視鏡処置補助具1により操作することができるようになる。そこで、図5Cに示すように内視鏡処置補助具1を操作して、病変部Lを内視鏡Eから離間する方向に牽引することにより、内視鏡Eの視野を確保することができる一方、病変部Lを固定することができるので、高周波ナイフKによる粘膜下層の切開を容易に行うことができる。
また、内視鏡処置補助具1は、剛性を備える外筒シース3がクリップ装置11のアーム部14aに当接されているので、図5Dに示すように、必要に応じて外筒シース3ごと先端側に移動させ、クリップ装置11を先端側に押し込むことにより、病変部Lを内視鏡Eの先端から体腔の奥側に移動させることも可能である。
この後、病変部Lの下部の粘膜下層の切開が完了し、病変部Lが剥離されたならば、内視鏡処置補助具1を操作することにより剥離された病変部Lを体外に取り出して回収することができる。
尚、本実施形態では、クリップ装置11に環状部7が装着された内視鏡処置補助具1を内視鏡Eと一緒に食道等の消化管内に挿通する際に環状部7を窄ませるようにしているが、このようにすると内筒シース4が内視鏡Eの先端部と干渉することがある。そこで、環状部7を窄ませることなく、内視鏡処置補助具1を内視鏡Eと一緒に食道等の消化管内に挿通し、病変部L近傍に案内したのち、環状部7を窄ませるようにしてもよい。
また、図5Bに示すようにクリップ装置11を内視鏡Eから分離した後、上述のように、内視鏡の把持鉗子で内視鏡処置補助具1を把持して体腔内に挿入し、内視鏡的に患部近傍まで案内した後、環状部7をクリップ装置11に装着する際には、アーム部14aに環状部7を装着する代わりに、内視鏡Eから分離されたクリップ装置11の基端部に装着するようにしてもよい。環状部7をクリップ装置11の基端部に装着する操作は、環状部7をアーム部14aに装着する場合と同様にして行うことができる。
1…内視鏡処置補助具、 3…外筒シース、 4…内筒シース、 5…線状部材、 6…操作手段、 7…環状部、 11…クリップ装置。

Claims (2)

  1. 内視鏡とともに消化管内に挿通して病変部近傍に案内される可撓性を有し、該病変部を把持した後に内視鏡から分離される内視鏡用クリップ装置に装着される内視鏡処置補助具であって、
    テトラフルオロエチレン樹脂により形成された内筒シースと、
    ポリエチレン樹脂により形成されて該内筒シースより剛性を備えるチューブであって前記内筒シースが挿通される外筒シースと、
    前記内筒シース内に配設され、ポリアミド樹脂により形成され、該内筒シースから突出する先端部に環状部を備える線状部材と、
    前記内筒シース及び前記線状部材の基端側が接続され、該内筒シース及び該線状部材を前記外筒シースに対して相対的に進退自在とする操作手段とを備え、
    前記外筒シースの先端部は、その内部空間に該内筒シース及び前記環状部を収納する収納部を有するとともに、前記内視鏡用クリップ装置を環状部に挿通して前記操作手段により前記内筒シースを相対的に後退させることで該環状部を窄ませて該内視鏡用クリップ装置に当接させることで該内視鏡用クリップ装置を固定して装着できる先端面を有することを特徴とする内視鏡処置補助具。
  2. 請求項1記載の内視鏡処置補助具において、前記線状部材は基端側に設けられた第1の環状部と、先端側に設けられ第1の環状部より小径の第2の環状部とを備え、第2の環状部は基端側で第1の環状部の先端側に連通していることを特徴とする内視鏡処置補助具。
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