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JP6959707B2 - 地域通貨発行システム - Google Patents
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Description

本発明は都道府県や市町村などの地方自治体による地域通貨の発行システムに関する。
スマートホンに組み込むアプリケーションとして歩数を測定する万歩計がある。また、Niantic,Incが開発・運営しているゲームアプリケーションのポケモンGoでは、ゲームアプリケーションをダウンロードしたスマートホンを持ち歩くと、GPSを介して移動距離が算出され、移動距離が一定値になると卵が孵化するルールになっている。このゲームにより引きこもりや運動不足が解消されたとも言われている。
従来から地方人口の減少と過疎化を是正し地域の活性化を図ることが指摘され、活性化の一環として地域通貨の発行なども行われている。また平成29年8月からは地域未来投資促進法が施行される。
特許文献1及び特許文献2には、ボランティアサービスの利用および提供に地域通貨を用いること、当該地域通貨として紙幣の他に電子マネーを利用することが記載され、特許文献3には、生活保護費の受給者に対して、生活保護費を地域通貨のポイントとして支給する提案がなされている。
また非特許文献1には、暗号化された情報の伝達手段として、改ざんが極めて困難で信頼性の高いブロックチェーン技術とその応用例が紹介され、応用例の1つとして地域通貨が挙げられている。
貨幣の価値は流通して初めて発揮され、使わずに貯蓄して利子を生ませる使用方法は産業の発達には寄与しない。そのため、電子マネーの中には、時間の経過とともに暫時価値が低下するもの(Orb)も提案されている。
特開2005−258984号公報 特開2004−258969号公報 特開2016−129000号公報
「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査)報告書 平成28年3月発行 株式会社野村総合研究所
地域通貨は当該地域でのみ有効なので、地域通貨を発行すればそれだけ地域経済が潤う筈であるが、その分だけ円の循環量が減ってしまったのでは、国全体としての経済の循環が悪くなる。
地域通貨として重要なのは、誰にどのような形態でどれだけ支給すれば、今まで働いていない人が働くようになり、新たな仕事の創出につながるかであり、地域にフィットした労働と結び付く地域通貨であることが必要である。
上述した先行技術は、いずれも地域通貨に関連するものであるが、単に電子マネーの一形態として地域通貨を捉えているだけで、円とバッティングすることなく、地域通貨の循環量を増やす技術的な手段は提案されていない。
本発明者は、地域活性化のための手段として、地域通貨を年金受給者に発行し、発行は地域の巡回見回り行為に対して行い、発行する形態としては改ざんが困難なブロックチェーンなどの価値情報の形態とし、発行方法は地域通貨の発行権限を有する地方自治体などのサーバコンピュータから年金受給者が保有するスマートホンに送信するようにし、前記巡回見回りの距離は、万歩計による歩数(距離)の測定やポケモンGoで採用しているGPSを利用する着想に至った。
しかしながら、上記の構成のみでは年金受給者にとっては、普段の散歩と何ら変わりがなく、何ら労働をしないで地域通貨を貰うことになり、他の地域住民と比較して不公平になる。
そこで、本発明に係る地域通貨発行システムは、地域通貨を発行することができる地方自治体などが保有するサーバコンピュータと、年金受給者が保有し前記サーバコンピュータとの間で双方向通信が可能なスマートホンとで構成され、前記スマートホンには、スマートホンに組み込んだ万歩計やGPSを利用して移動距離(歩数)を算出し前記サーバコンピュータへ送信する機能、自己の行った加算点に相当する行為を入力して前記サーバコンピュータへ送信する機能及び他の年金受給者が行った加算点に相当する行為を認証して前記サーバコンピュータへ送信する機能が組み込まれたアプリケーションがダウンロードされ、前記サーバコンピュータは前記スマートホンから受信した移動距離に対応した基礎点及び加算点とを合計して支払うべき地域通貨を算出する演算部と、算出した地域通貨を電子価値情報として年金受給者のスマートホンに送信する送信部が設けられている。
価値情報にはブロックチェーンで構成される仮想通貨や電子マネーも含まれ、 ブロックチェーンを用いた場合に瞬時にファイナリティを行うには、ブロックチェーンをパブリック型ではなく、コンソーシアム型若しくはプライベート型とすることが好ましいく、地域通貨はこれに適している。
また、地域通貨の価値の安定性を高めるに、当該地域で発電される電力等の公共料金との兌換性を持たせることも可能であり、ブロックチェーンを用いた場合に兌換性を持たせるにはカラードコインとすればよい。
前記ブロックチェーンには受給者毎にギャンブルに使用できないなどの地域通貨使用制限情報や、地域通貨の発行からの期間に応じて地域通貨が価値変動するような地域通貨の使用を促す情報を組み込むことができる。
例えば、地域通貨の発行から6ヶ月以内を通貨としての有効期間とし、この期間が経過する直前に、自動的に地域通貨によって電力料金、ガス料金、電話料金、スマートホンの契約料金或いは水道料金などを支払うように設定しておくことで、地域通貨が無価値になることを防げ、且つ地域経済の活性化を図ることができる。
年金受給者が行う巡回見回りは、年金受給者にとっては普段の散歩の延長であり無理なく行え、地域にとってはセキュリティ強化につながり、更に運動不足の老人の健康増進に役立つ。
地域通貨に変換される巡回見回りの内容を、単に歩いて移動することで獲得できる基礎点と、地域に貢献する行為によって獲得できる加算点に分けたため、ゲーム感覚で巡回見回りができ、モチベーションが上がる。
地域通貨は銀行等の金融機関が管理する口座に振り込まれるのではなく、スマートホンに直接振り込まれるので、年金受給者は溜めこまずにそのまま消費する可能性が大きい。その結果、通貨の循環量が増えるので貨幣としての機能が大きくなる。
巡回見回りを2人以上が1組となって行うようにすることで、高齢者であっても安心して巡回見回りが行え、更に加算点に相当する行為を行ったことの証明も容易に行える。
本発明に係る地域通貨発行システムの全体構成を説明した図 (a)〜(c)はスマートホンのタッチパネルの表示例を示す図 本システムのフローチャート
以下に本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
図1に示すように本システムは、地方自治体が使用するサーバコンピュータ1、年金の受給者が保有するスマートホン2及びGPS3から構成される。サーバコンピュータ1とスマートホン2はネットワークを介して双方向通信が可能とされ、サーバコンピュータ1はスマートホン2から巡回見回りの報告を受け、受けた報告の内容に応じてスマートホン2にブロックチェーンなどの電子マネーの形態で地域通貨を発行する。
本実施例の場合、巡回見回りの内容に応じて支払われる地域通貨の額がことなる。具体的には、スマートホン2を保有する受給者の移動した距離に対応する基礎点と、巡回中の特別な行為に対して支給される加算点に分けられ、これら基礎点と加算点の合計が支払われる。
したがって、サーバコンピュータ1は、スマートホン2との通信を行う通信部、キーボード等の入力部、液晶表示装置等の出力部、基礎点と加算点を合計する演算部、演算部での計算結果を記憶する記憶部、これらの各要素をコントロールする制御部を備えている。
一方、スマートホン2には本システムを実行する巡回見回りアプリケーションが予めダウンロードされている。ダウンロードされるとトップ画面に当該アプリケーションのロゴが表示される。
アプリケーションのロゴをタッチすると、図2(a)の画面に遷移する。この画面の「スタート」のボタンをタッチすると、GPS3との通信が開始されスマートホン2の移動距離(巡回見回りの基礎点)が算出される。
図3に示すように、「スタート」から加算行為に相当する行為を何も行わずに巡回が終了した場合は「終了」のボタンをタッチする。すると、巡回の移動距離がサーバコンピュータ1に送信され、サーバコンピュータ1は移動距離に応じた地域通貨を当該スマートホン2に送信する。
一方、巡回の途中で地域の安全や地域の活性化などに役立つことを行った場合には、それを加算点行為として報告する。加算点行為としては、例えば、不審者の通報、崖崩れなどの異変の通報、ゴミの片づけ、道案内、外国人への対応、子供の保護、老人の保護、地域コミュニティへの参加、動物の保護、スズメバチなどの危険動物の発見などが挙げられる。
スマートホンの操作手順は、加算点行為を行った場合には「加算点」のボタンをタッチする。すると、画面は図2(b)に示す具体的な加算点行為を列挙した画面に遷移する。受給者は挙げられた加算点行為のうち自分が行った行為若しくはそれに近い行為をタッチすることで選択する。
選択した後は「戻る」のボタンをタッチし、図2(a)の画面に戻り、「報告」のボタンをタッチする。すると、その内容がサーバコンピュータ1に送信される。
加算点はGPSでは証明できず、また基礎点に比較し地域への貢献度が大きいため、ポイントも大きくなるので、本発明では他人の認証を必要とした。
このため、本発明では巡回を2人以上の受給者が1組となって行い、相手方が加算点に相当する行為を行った場合には、組を構成する他の受給者が認証するようにした。
具体的には、承認する者は図2(a)の「承認」ボタンをタッチする。すると画面は図2(c)に遷移し、この画面には「写真あり」と「写真なし」の画面がある。加算点に関連する写真を撮ることが出来た場合には、「写真なり」をタッチすると写真とともに承認したことがサーバコンピュータ1に送信される。
「写真なし」のボタンをタッチした場合には承認したことのみがサーバコンピュータ1に送信されるが、「写真あり」の場合も「写真なし」の場合も承認した時刻が送信されるため、この時刻と加算点の報告時刻とを突き合わせれば、承認の信頼性は高くなる。
以上のようにして巡回見回りが終了したら、「終了」ボタンをタッチして終了したことをサーバコンピュータ1に送信する。サーバコンピュータ1は基礎点と加算点とを合計した地域通貨をスマートホン2に送信する。
上記の加算点行為については、更に細分化し、例えば人命救助や犯人逮捕につながる情報については特別ポイントを追加してもよい。
地域通貨は例えばブロックチェーン形式で送信される。ブロックチェーンは改ざんが極めて困難で取引(送金)をサーバコンピュータ1を介さずにスマートホン2同士で行うことができる(P2P)。
ブロックチェーンは、時系列的に複数のブロックが連続したものであり、1つのブロックには、前のブロックのハッシュ値、当該ブロックが生成された時刻を表すタイムスタンプ、ハッシュ値を割り出すためのナンス、複数の取引情報が組み込まれている。
取引情報としては、地域通貨の発行からの期間に応じて地域通貨が価値変動する情報も考えられる。例えば発行から1年以内であれば、受給額の2割増しの地域通貨として使用でき、2年から3年までは1割増しの地域通貨として使用でき、3年目以降は額面通りとなるような情報を組み込むことができる。期間経過に伴って価値を減額していく考えもあるが、むしろ減額せずに最初の期間に限って増額する方が受給者の多くは短期で地域通貨を使用するので地域通貨の流通量が大幅に増加する効果が期待できる。
また地域通貨の価値の変動を抑制するために、当該地域で発電される電力、ガス、水道などとの兌換性を担保にすることが好ましい。ブロックチェーンとすることで、電力などとの兌換性の情報をブロックチェーンの中に書き込むことができる。例えば、当該地域通貨が電力などとの兌換性があること、未だ電力などと兌換されていないことを確認するだけでファイナリティが完了するとすれば、瞬時に取引が成立する。
上記のように、地域通貨を電子情報とすることにより、通貨に各種条件を加えることができる。例えば、地域通貨の使用を促すため、地域通貨の有効期限を例えば6ヶ月と設定すること、また有効期限を設定した場合に使用し忘れた年金受給者を保護するため、有効期限に到達する直前(1日前)に、地域通貨によって自動的に電力料金などの公共料金を支払うシステムを組み込むこともできる。
上記実施例では、年金受給者の歩いた距離を、GPSを利用して測定する例を示したが、万歩計のアプリケーションをスマートホンにダウンロードして使用してもよい。この場合は距離と歩数を換算してもよいし、歩数をそのまま距離と採用してもよい。
1…サーバコンピュータ、2…スマートホン、3…GPS。

Claims (3)

  1. 地方自治体など地域通貨を発行することができる機関が保有するサーバコンピュータと、年金受給者が保有し前記サーバコンピュータとの間で双方向通信が可能なスマートホンとで構成され、
    前記スマートホンには、万歩計(登録商標)またはGPSを利用して巡回見回りの移動距離を算出し前記サーバコンピュータへ送信する機能、自己の行った巡回見回りの加算点に相当する行為を入力して前記サーバコンピュータへ送信する機能及び他の年金受給者が行った加算点に相当する行為を認証して前記サーバコンピュータへ送信する機能が組み込まれたアプリケーションがダウンロードされ、
    前記サーバコンピュータは前記スマートホンから受信した巡回見回りの移動距離に対応した基礎点と前記スマートホンからサーバコンピュータが受信した認証によって裏付けられる行為に対応する加算点を合計して支払うべき地域通貨を算出する演算部と、算出した地域通貨を電子価値情報として年金受給者のスマートホンに送信する送信部が設けられていることを特徴とする地域通貨発行システム。
  2. 請求項1に記載の地域通貨発行システムにおいて、前記巡回見回りは2人以上の年金受給者が1組となって行い、加算点に相当する行為の認証は、同じ組の他の年金受給者のスマートホンが前記サーバコンピュータに送信することを特徴とする地域通貨発行システム。
  3. 請求項1または2に記載の地域通貨発行システムにおいて、前記加算点に相当する行為は以下に示す行為の何れかであることを特徴とする地域通貨発行システム。
    不審者の通報、崖崩れなどの異変の通報、ゴミの片づけ、道案内、外国人への対応、子供の保護、老人の保護、地域コミュニティへの参加、動物の保護、スズメバチなどの危険動物の発見。
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