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JP6960834B2 - 地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置 - Google Patents
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JP6960834B2 - 地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置 - Google Patents

地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置 Download PDF

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本発明は、地盤調査位置の決定方法、決定装置、これらを用いた地盤推定方法および地盤推定装置に関し、特に杭基礎構造物の支持層調査ボーリングの配置計画に好適な地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置に関するものである。
従来、杭基礎建物の杭設計においては一般的に、ボーリングによる地質調査結果から杭の種類や配置を設計した後に、杭打設地点での支持基盤面の深さを推定して杭長の設計を行っている。全ての杭打設地点において調査をすることは現実的にできないため、調査をしていない地点の支持層深度は、限られた調査地点の支持層深度から地層の深度変化の傾向を読み取ることによって推定することになる。
離散的なボーリングデータから支持層深度を推定する手法として、地球統計学の一手法であるクリギング手法(例えば、特許文献1、2を参照)を用いる方法がある。この方法を用いれば、統計的に客観的な予測をすることができる。ただし、予測値に含まれる誤差を定量的に評価できないため、調査が杭設計をするに十分な精度であるかの判断が難しい。また、追加で調査を計画する場合でも、調査の位置や数を決める合理的な手法がないので、一般的には既存の調査位置から距離を離して、調査範囲(杭の配置範囲)に均等となるように配置している。調査数も杭本数に対する比率(一般的には杭本数の5〜10%程度)で決めているのが現状である。
特開2004−346573号公報 特開2015−161591号公報
このため、離散的なボーリングデータから支持層深度をクリギング手法で推定する方法において、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することのできる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することのできる地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る地盤調査位置の決定方法は、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する方法であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップと、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定するステップと、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定するステップと、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定方法は、上述した発明において、追加の地盤調査の位置を決定するステップは、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る地盤調査位置の決定装置は、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する装置であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段と、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定する手段と、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定する手段と、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定装置は、上述した発明において、追加の地盤調査の位置を決定する手段は、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る地盤推定方法は、上述した地盤調査位置の決定方法を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する方法であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得するステップと、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る地盤推定装置は、上述した地盤調査位置の決定装置を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する装置であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得する手段と、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る地盤調査位置の決定方法によれば、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する方法であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップと、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定するステップと、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定するステップと、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定するステップとを備えるので、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定方法によれば、追加の地盤調査の位置を決定するステップは、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであるので、平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を求めることで、追加調査の位置や数をより合理的に決定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る地盤調査位置の決定装置によれば、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する装置であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段と、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定する手段と、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定する手段と、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定する手段とを備えるので、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定装置によれば、追加の地盤調査の位置を決定する手段は、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであるので、平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を求めることで、追加調査の位置や数をより合理的に決定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る地盤推定方法によれば、上述した地盤調査位置の決定方法を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する方法であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得するステップと、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップとを備えるので、杭の支持基盤面などの空間分布を十分な精度で推定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る地盤推定装置によれば、上述した地盤調査位置の決定装置を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する装置であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得する手段と、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段とを備えるので、杭の支持基盤面などの空間分布を十分な精度で推定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る地盤調査位置の決定方法、決定装置の実施の形態を示す追加調査の配置算定フロー図である。 図2は、想定事例を示す図であり、左図は支持基盤面調査対象エリアの平面図、右図は支持基盤面の真値を示すコンター図である。 図3は、支持基盤面レベル推定状況(ステップS1)を示す図である。 図4は、推定誤差分布の算定状況(ステップS2)を示す図である。 図5は、交差検証(ブラインドテスト)による誤差分布の算定状況(ステップS3)を示す図である。 図6は、追加調査配置のための誤差指標分布の算定状況(ステップS4)を示す図である。 図7は、誤差指標による追加調査位置の選定状況(ステップS5)(1カ所ごと逐次算出)を示す図である。 図8は、誤差指標による追加調査位置の選定状況(ステップS5)(1カ所ごと逐次算出/1カ所目)を示す図である。 図9は、誤差指標による追加調査位置の選定状況(ステップS5)(1カ所ごと逐次算出/2カ所目)を示す図である。 図10は、誤差指標による追加調査位置の選定状況(ステップS5)(1カ所ごと逐次算出/60カ所目)を示す図である。 図11は、最適配置と予測される誤差指標分布(ステップS6)(60カ所追加調査を実施する場合)を示す図である。 図12は、60カ所の調査後の推定支持基盤面分布と誤差指標分布(検証)を示す図である。 図13は、真の分布(真の支持基盤面分布と真の誤差分布(検証))との比較を示す図である。 図14は、一般的な調査計画(クリギング推定誤差を評価指標とした60カ所の配置計画)との比較を示す図である。
以下に、本発明に係る地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
本実施の形態は、地球統計学の一手法であるユニバーサル・クリギング手法を用いて、事前調査で取得されたボーリングデータ(地盤データ)から調査範囲(杭の配置エリア)における支持基盤面(地盤特性)の空間特性をモデル化して、そのモデルを基に合理的な追加調査位置の配置と調査後に予測される推定誤差分布を推定するものである。
(地盤調査位置の決定方法)
まず、本実施の形態に係る地盤調査位置の決定方法について説明する。
図1は、本実施の形態による追加調査の配置決定のフローを示したものである。具体的なフローを説明するため、本実施の形態では、図2の左図に示すような複数の杭基礎構造物を有する施設(例えば変電所など)の支持基盤面調査を事例として想定する。この事例では、200m×160mの敷地に5棟(Area−01〜05)の杭基礎構造物(杭本数:計539本)を計画する場合を想定している。事前調査で取得済みのボーリングデータ(以下、事前ボーリングデータということがある。)はArea−01〜05内のB01〜B14の14カ所である。なお、Area−01は左上の四角範囲、Area−02は左下の四角範囲、Area−03は中央下の四角範囲、Area−04は中央上右寄りの四角範囲、Area−05は右端の長方形範囲である。また、杭本数の内訳は、Area−01:192本、Area−02:40本、Area−03:210本、Area−04:64本、Area−05:33本である。
本発明の有効性を示す上で、本事例では支持基盤面の真値として、図2の右図に示すように、敷地中央部分において右上から左下に向かって谷地形を有する分布を想定している。杭位置での支持基盤面深さは、平均値−22.3(DLm)、最浅値−16.1(DLm)、最深値−30.2(DLm)である。
さて、具体的なフローでは、まず図1のステップS1、S2において、事前ボーリングデータを基に、ユニバーサル・クリギング手法により支持基盤面の推定分布および推定誤差分布を算出する。ユニバーサル・クリギング手法では周知のように、空間補間により離散的なデータから任意の位置の推定値と同時に推定誤差を算出することができる。
図3および図4は、支持基盤面レベルをユニバーサル・クリギング手法により推定した結果の例を示したものである。この例では、ユニバーサル・クリギング手法によって、事前ボーリングデータから空間統計モデル(分散および空間相関性)を構築した後に、エリア内を一定間隔(この例では1m×1m)の格子に分割し、格子点座標における支持基盤面レベルを推定するとともに、推定誤差(以下、クリギング推定誤差ということがある。)を算定し、推定値と推定誤差それぞれを図化ソフトウェアによるコンター図として描画している。ユニバーサル・クリギング手法による推定値および推定誤差の計算は、データの空間分布を二次定常確率場(エリア内の平均値、分散および空間相関特性が一定である)と仮定して、事前ボーリングデータを条件とした条件付き確率場を推定するものである。ここで、ユニバーサル・クリギング手法による自己共分散モデルとして、C(h)=σ・exp(−h/a)の式で表される指数関数型モデルを用いた。ただし、μ(平均値)=−20.7(m)、σ(標準偏差)=3.33(m)、a(相関距離)=72.8mである。
その結果として図3、図4に示すような推定値と推定誤差分散の分布が求められる。図3の杭位置における支持基盤面は、平均値−22.3(DLm)、最浅−16.7(DLm)、最深0−26.7(DLm)である。図4の杭位置におけるクリギング推定誤差は、平均値1.87(m)、最大2.42(m)、最小0.0(m)である。
なお、図4の推定誤差分布(クリギング推定誤差分布)は、条件付き確率場の分散分布を表しており、空間相関特性が一定であると仮定した下での、事前ボーリングデータの配置のみから決まる値であり、真の誤差とは異なる。しかしボーリングの配置だけから決まるものなので、仮に追加調査位置を配置した場合に、追加調査のボーリングデータが得られる前でも計算することが可能である。
次に、図1のステップS3では、事前ボーリングデータを1カ所ごと除いて、その位置をユニバーサル・クリギング手法により推定して真値との誤差を求める、いわゆる交差検証(ブラインドテスト)を実施する。これにより、その位置での真値との差を真の誤差(以下、ブラインド誤差ということがある。)として評価できる。この各位置の真の誤差を基に、エリア全体の誤差分布を描画したものが図5のコンター図(ブラインド誤差分布)である。誤差が大きい位置の事前ボーリングデータは重要度が高いと考えられ、その周辺の推定結果は変動が大きくなる可能性がある。なお、図5に示すように、B11のボーリング位置が基盤面の谷部にあることで最も誤差が大きくなり、また、B01やB12のボーリング位置などは敷地の端に位置し、外挿領域となることで誤差が大きくなっている。
次に、図1のステップS4では、追加調査位置を選定するための指標として、クリギング推定誤差(ステップS2)とブラインド誤差(ステップS3)を掛けて平方根した値(合成誤差)を算定する。こうして算定された値を誤差指標と呼ぶことにする。この誤差指標は、本発明の根幹となる指標である。図6は、想定事例で求めた誤差指標の分布をコンター図で表したものである。これは、その調査段階での真の推定誤差に近い値を示していると考えられ、この指標を基に杭位置での誤差指標値の平均が最も小さくなるように追加の調査を計画する。なお、図6の杭位置における誤差指標は、平均値1.96(m)、最大2.58(m)、最小0.0(m)である。
次に、図1のステップS5では、対象となる杭位置(候補位置)での誤差指標の平均(平均誤差指標)が最も小さくなる追加調査位置を1カ所ごと逐次決定(選定)する。具体的には、図7のように調査を追加する前の誤差指標分布から杭位置での平均誤差指標を算出する(この例では1.96m)。そして、図8に示すように、杭配置の中から1カ所を追加調査位置としたときのクリギング推定誤差分布(ステップS2)を再計算して、誤差指標の分布(ステップS4)を更新する。ただし、ブラインド誤差分布(ステップS3)は追加調査位置におけるボーリングデータが得られないと更新できないので現状の分布を利用して、ステップS4の誤差指標の分布を更新する。その際に杭位置での平均誤差指標を算出して、1カ所目の追加調査位置を全杭位置で探索して、最も平均誤差指標が小さくなる位置を1カ所目の最適位置として決定する。なお、この事例ではA01が最適位置となり、平均誤差指標は1.90mと0.06m減となる。
同様に、図9に示すように、2カ所目の追加調査位置A02の最適位置を決定する。これを逐次繰り返して、事前に設定した追加数もしくは平均誤差指標値が許容できる誤差に達するまで実施することで、最終的な追加調査計画を決定でき、また調査前の段階で想定される推定誤差分布も得ることができる(ステップS6)。図10、図11は60カ所目まで追加調査配置を決定した例を示しており、最終的な平均誤差指標値は1.32mとなり当初の1.96mから0.64m誤差を低減できると想定される。ただし、この結果は、ブラインド誤差分布が更新されておらず、60カ所の追加調査後にはブラインド誤差も小さくなっていると考えられるので、過大に評価されている。なお、60カ所の追加調査位置は、Area−01:19カ所、Area−02:6カ所、Area−03:22カ所、Area−04:9カ所、Area−05:2カ所に分布している。杭本数に対する比率で考えると、Area−01、05が少なめ、Area−04が多めに配置されている。
(本発明の効果とその検証)
上記の想定事例では、真の支持基盤面の分布がわかっているものとして実施している。そこで、この結果を基に本発明の効果を説明する。
上記のステップS1〜S6にしたがって、例えば60カ所の追加調査配置を決定した後に、60カ所の追加調査を実施した後を想定して、支持基盤面分布の推定と誤差指標分布を算出してコンター図として示したものが図12である。推定結果のコンター図(左図)を見るとわかるように、真の分布(図2右図)にかなり近い形で、エリア中央部に右上から左下に向かって谷地形を有する分布が明瞭に推定されている。誤差指標分布(右図)では、追加調査前(図11)と比べてかなり低減されている。なお、杭位置での予測誤差指標は、平均値0.54m、最大1.44m、誤差が1m以上となった杭は26カ所であった。杭位置での平均予測誤差は、1.32m→0.54mと半分以下となっており、これは事前想定ではデータが得られていないために、ステップS3のブラインド誤差を更新できていないことによるもので、調査が進んだことによる低減と考えることができる。
真の支持基盤面分布がわかっているので、図12の推定結果に含まれる本当の誤差を評価できる。図13は真の支持基盤面分布と真値の誤差分布を示したコンター図である。杭位置での誤差の平均値は0.22mと、予測値(0.54m)に比べてさらに半減している。誤差の最大値は1.40mで、誤差が1m以上となった杭は全部で9カ所であった。これは事前の平均誤差指標(0.54m)を正規分布に従う標準偏差σと考えれば、誤差1m以内である範囲は約±2σとなるので、全体の95%以上が1m以下の誤差に抑えられることになる。539本中530本の杭位置で1m以下の誤差に収まっていることから、それ以上の精度で推定できていると考えられる。また、真の誤差が大きくなった杭は、予測誤差分布(図12)においても、比較的誤差の大きいエリアにあることがわかる。このように、本発明により得られる支持基盤面の推定結果と誤差指標は、実際に想定される結果と概ね一致していることがわかる。
次に、本発明による追加調査の配置による効果を検証するために、一般的な配置、ここではクリギング推定誤差(ステップS2)のみを用いて配置を決定する方法と比較した。クリギング推定誤差(ステップS2)を基に最適配置を行う場合、基本的には杭配置を考慮しながら距離が均等になるように配置されることになる。図14は、杭配置を考慮しながら距離が均等になるように60カ所を配置した結果であり、左図は支持基盤面の推定結果のコンター図、右図は真値との誤差分布のコンター図である。支持基盤面の推定結果は、この配置でも真の分布(図2右図)に近い形で推定されている。真値との誤差分布を見ると、平均値は0.24mであり本発明の方法による誤差(0.22m)と比べてわずかに大きくなっている。また、誤差の最大値は1.91m、誤差1m以上の杭は12カ所と、いずれも本発明の方法に比べて大きいことがわかる。大きな差ではないものの配置の違いにより、推定結果に違いが生じており、本発明の方法の有効性が認められる。
したがって、本実施の形態の地盤調査位置の決定方法によれば、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができる。
(地盤調査位置の決定装置)
次に、本実施の形態に係る地盤調査位置の決定装置について説明する。
本実施の形態に係る地盤調査位置の決定装置は、上述した地盤調査位置の決定方法を装置として具現化したものである。この地盤調査位置の決定装置は、事前ボーリングデータを使用して、ユニバーサル・クリギング手法により杭の支持基盤面分布を推定するとともに、クリギング推定誤差分布を算定する手段と、交差検証によりブラインド誤差分布を算定する手段と、クリギング推定誤差とブラインド誤差から誤差指標分布を算定する手段と、算定した誤差指標分布に基づいて、追加調査の位置を決定する手段とを備える。この地盤調査位置の決定装置は、例えばCPUを有するコンピュータ、メモリ、ディスプレイ、キーボード等のハードウェア、これらハードウェアを用いて実行されるコンピュータプログラム等のソフトウェアにより構成することができる。
本実施の形態の地盤調査位置の決定装置によれば、上述した地盤調査位置の決定方法の場合と同様に、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができる。
(地盤推定方法)
次に、本実施の形態に係る地盤推定方法について説明する。
本実施の形態に係る地盤推定方法は、上述した地盤調査位置の決定方法を用いて、杭の支持基盤面分布を推定する方法である。この方法は、上述した地盤調査位置の決定方法で決定した追加調査の位置のボーリングデータを取得するステップと、この追加調査で取得されたボーリングデータと、事前ボーリングデータを使用して、ユニバーサル・クリギング手法により杭の支持基盤面分布を推定するとともに、クリギング推定誤差分布を算定するステップとを備える。本実施の形態の地盤推定方法によれば、上述したように、支持基盤面分布を十分な精度で推定することができる。
(地盤推定装置)
次に、本実施の形態に係る地盤推定装置について説明する。
本実施の形態に係る地盤推定装置は、上述した地盤調査位置の決定装置を用いて、杭の支持基盤面分布を推定する装置である。この装置は、上述した地盤調査位置の決定装置で決定した追加調査の位置のボーリングデータを取得する手段と、この追加調査で取得されたボーリングデータと、事前ボーリングデータを使用して、ユニバーサル・クリギング手法により杭の支持基盤面分布を推定するとともに、クリギング推定誤差分布を算定する手段とを備える。本実施の形態の地盤推定装置によれば、上述したように、支持基盤面分布を十分な精度で推定することができる。
上記の実施の形態においては、地盤特性の空間分布として杭の支持基盤面を推定する場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば地質分布、地下水分布などの他の地盤特性の空間分布を推定する場合にも適用可能であり、この場合にも上記と同様の作用効果を奏することができる。
以上説明したように、本発明に係る地盤調査位置の決定方法によれば、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する方法であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップと、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定するステップと、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定するステップと、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定するステップとを備えるので、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができる。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定方法によれば、追加の地盤調査の位置を決定するステップは、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであるので、平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を求めることで、追加調査の位置や数をより合理的に決定することができる。
また、本発明に係る地盤調査位置の決定装置によれば、地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する装置であって、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段と、交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定する手段と、クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定する手段と、算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定する手段とを備えるので、誤差を定量的に評価できるとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定することができる。
また、本発明に係る他の地盤調査位置の決定装置によれば、追加の地盤調査の位置を決定する手段は、所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであるので、平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を求めることで、追加調査の位置や数をより合理的に決定することができる。
また、本発明に係る地盤推定方法によれば、上述した地盤調査位置の決定方法を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する方法であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得するステップと、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップとを備えるので、杭の支持基盤面などの空間分布を十分な精度で推定することができる。
また、本発明に係る地盤推定装置によれば、上述した地盤調査位置の決定装置を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する装置であって、決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得する手段と、この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段とを備えるので、杭の支持基盤面などの空間分布を十分な精度で推定することができる。
以上のように、本発明に係る地盤調査位置の決定方法、決定装置、地盤推定方法および地盤推定装置は、杭基礎構造物の支持層調査ボーリングの配置計画に有用であり、特に、誤差を定量的に評価するとともに、追加調査の位置や数を合理的に決定するのに適している。

Claims (6)

  1. 地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する方法であって、
    事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップと、
    交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定するステップと、
    クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定するステップと、
    算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定するステップとを備えることを特徴とする地盤調査位置の決定方法。
  2. 追加の地盤調査の位置を決定するステップは、
    所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであることを特徴とする請求項1に記載の地盤調査位置の決定方法。
  3. 地盤調査により取得された離散的な地盤データに基づいて所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する場合に、追加の地盤調査の位置を決定する装置であって、
    事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段と、
    交差検証により、推定に使用した地盤データの取得位置の地盤特性を推定して、クリギング手法により推定された地盤特性との誤差の空間分布を算定する手段と、
    クリギング手法により算定された推定誤差と、交差検証により算定された誤差とに基づいて、誤差指標の空間分布を算定する手段と、
    算定した誤差指標の空間分布に基づいて、追加の地盤調査の位置を決定する手段とを備えることを特徴とする地盤調査位置の決定装置。
  4. 追加の地盤調査の位置を決定する手段は、
    所定エリア内に複数の追加調査の候補位置を設定して、クリギング手法により算定された推定誤差の空間分布を候補位置の地盤データに応じて更新することにより誤差指標の空間分布を更新する一方で、全ての候補位置における誤差指標を平均した平均誤差指標を算定し、この平均誤差指標が最も小さくなる候補位置を全ての候補位置の中から探索して、探索された候補位置を追加の地盤調査の位置として決定するものであることを特徴とする請求項3に記載の地盤調査位置の決定装置。
  5. 請求項1または2に記載の地盤調査位置の決定方法を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する方法であって、
    決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得するステップと、
    この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定するステップとを備えることを特徴とする地盤推定方法。
  6. 請求項3または4に記載の地盤調査位置の決定装置を用いて、所定エリアの地盤特性の空間分布を推定する装置であって、
    決定した追加の地盤調査の位置の地盤データを取得する手段と、
    この追加調査で取得された地盤データと、事前調査で取得された地盤データを使用して、クリギング手法により所定エリアの地盤特性の空間分布を推定するとともに、その推定誤差の空間分布を算定する手段とを備えることを特徴とする地盤推定装置。
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