次に、本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の部品実装システム10の構成の概略を示す構成図である。図2は、部品実装装置20の構成の概略を示す構成図である。図3は、テープフィーダ30の構成の概略を示す構成図である。図4は、ローダ50の構成の概略を示す構成図である。図5は、トレイフィーダ70の構成の概略を示す構成図である。図6は、実装制御装置29とローダ制御装置59と管理装置80の電気的な接続関係を示す説明図である。なお、図1,2中、左右方向をX軸方向とし、前後方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
部品実装システム10は、図1に示すように、印刷機12と、印刷検査機14と、複数の部品実装装置20と、実装検査機(図示せず)と、ローダ50と、フィーダ保管庫60と、トレイフィーダ70(図5参照)と、管理装置80とを備える。印刷機12は、基板S上にはんだを印刷するものである。印刷検査機14は、印刷機12で印刷されたはんだの状態を検査するものである。部品実装装置20は、基板Sの搬送方向(X方向)に沿って整列され、テープフィーダ30やトレイフィーダ70から供給された部品を基板Sに実装するものである。印刷検査機は、部品実装装置20で実装された部品の実装状態を検査するものである。ローダ50は、複数の部品実装装置20に対して必要なテープフィーダ30を補給したり部品実装装置20から使用済みのテープフィーダ30を回収したりするものである。フィーダ保管庫60は、部品実装装置20で使用予定のテープフィーダ30や使用済みのテープフィーダ30を保管可能なものである。トレイフィーダ70は、部品実装装置20に着脱可能に構成され、装着した部品実装装置20に複数の部品が収容されたトレイを供給するものである。管理装置80は、システム全体を管理するものである。印刷機12と印刷検査機14と複数の部品実装装置20とは、この順番で基板Sの搬送方向に並べて設置されて生産ラインを構成する。フィーダ保管庫60は、部品実装システム10の生産ライン内に組み込まれており、複数の部品実装装置20のうち基板の搬送方向の最も上流側の部品実装装置20と印刷検査機14との間に設置されている。
部品実装装置20は、図2に示すように、基板Sを左から右へと搬送する基板搬送装置23と、テープフィーダ30が供給した部品を吸着する吸着ノズルを有するヘッド24と、ヘッド24を前後方向および左右方向(XY方向)に移動させるヘッド移動機構25と、装置全体を制御する実装制御装置29(図6参照)とを備える。また、部品実装装置20は、この他に、マークカメラ26やパーツカメラ27、ノズルステーション28などを備える。マークカメラ26は、ヘッド24に取り付けられ、基板Sに付された基準マークを上方から撮像するものである。パーツカメラ27は、テープフィーダ30と基板搬送装置23との間に設置され、部品を吸着した吸着ノズルがパーツカメラ27の上方を通過する際に部品を下方から撮像するものである。ノズルステーション28は、吸着する部品の種類に応じて交換可能に複数種類の吸着ノズルが収容されている。実装制御装置29は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成される。実装制御装置29には、マークカメラ26やパーツカメラ27からの画像信号が入力される。実装制御装置29は、マークカメラ26で撮像された基板Sの画像を処理して基板Sに付された図示しない基板マークの位置を認識することにより基板Sの位置を認識する。また、実装制御装置29は、パーツカメラ27で撮像された画像に基づいて吸着ノズルに部品が吸着されているか否か(吸着ミスの有無)を判定したり、その部品の吸着位置や吸着姿勢を判定したりする。一方、実装制御装置29からは、基板搬送装置23やヘッド24、ヘッド移動機構25などに駆動信号を出力する。実装制御装置29は、テープフィーダ30やトレイフィーダ70により供給された部品が吸着ノズルに吸着されるようヘッド24やヘッド移動機構25を制御する吸着動作を行なう。また、実装制御装置29は、吸着ノズルに吸着された部品が基板Sに実装されるようヘッド24やヘッド移動機構25を制御する実装動作を行なう。
テープフィーダ30は、図3に示すように、テープリール32と、テープ送り機構33と、コネクタ35と、レール部材37と、フィーダ制御装置39(図6参照)と、を備える。テープリール32は、テープが巻回されている。テープは、その長手方向に沿って所定の間隔で形成された複数の凹部を有する。各凹部には、部品が収容されている。これらの部品は、テープの表面を覆うフィルムによって保護されている。テープ送り機構33は、テープをテープリール32から送り出すものである。テープフィーダ30は、テープ送り機構33を駆動してテープを後方へ所定量ずつ送ることにより、テープに収容された部品を順次、部品供給位置へと供給する。テープに収容された部品は、部品供給位置の手前でフィルムが剥がされることで部品供給位置にて露出した状態となり、吸着ノズルにより吸着される。コネクタ35は、取付方向に突出する2本の位置決めピン34を有する。レール部材37は、テープフィーダ30の下端に設けられ、取付方向に延びている。フィーダ制御装置39は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成され、テープ送り機構33に駆動信号を出力する。また、フィーダ制御装置39は、コネクタ35を介してテープフィーダ30の取付先の制御部(実装制御装置29や管理装置80など)と通信可能となっている。
テープフィーダ30は、図2に示すように、部品実装装置20の前方に設けられたフィーダ台40に着脱可能に取り付けられる。フィーダ台40は、X方向に複数配列され、テープフィーダ30がX方向に並ぶように取り付けられる。フィーダ台40は、側面視がL字状の台であり、スロット42と、2つの位置決め穴44と、コネクタ45と、を備える。スロット42には、テープフィーダ30のレール部材37が挿入される。2つの位置決め穴44には、テープフィーダ30の2本の位置決めピン34が挿入され、テープフィーダ30がフィーダ台40に位置決めされる。コネクタ45は、2つの位置決め穴44の間に設けられ、テープフィーダ30のコネクタ35が接続される。
ローダ50は、複数の部品実装装置20の前面およびフィーダ保管庫60の前面に基板の搬送方向(X軸方向)に対して平行に設けられたX軸レール16に沿って移動可能となっている。なお、図2においては、X軸レール16の図示を省略した。
ローダ50は、図4に示すように、ローダ移動機構51と、フィーダ移載機構53と、エンコーダ57(図6参照)と、左右の監視センサ58L,58R(図6参照)と、受光器56(図6参照)と、ローダ制御装置59(図6参照)と、を備える。ローダ移動機構51は、X軸レール16に沿ってローダ50を移動させるものであり、駆動用ベルトを駆動するサーボモータなどのX軸モータ52aと、X軸レール16に沿ったローダ50の移動をガイドするガイドローラ52bと、を備える。フィーダ移載機構53は、テープフィーダ30を部品実装装置20やフィーダ保管庫60に移載するものであり、テープフィーダ30をクランプするクランプ部54と、クランプ部54をY軸ガイドレール55bに沿って移動させるY軸スライダ55を備える。Y軸スライダ55は、Y軸モータ55aを備え、Y軸モータ55aの駆動によりクランプ部54を前後方向(Y軸方向)に移動させる。エンコーダ57は、ローダ50のX方向の移動位置を検出するものである。監視センサ58L,58Rは、干渉物(作業者)の有無を監視するものであり、例えば、レーザスキャナを用いることができる。監視センサ58L,58Rは、スキャンする範囲を切り替えることにより、センサ監視エリアを後述するエリア1とエリア1よりも狭いエリア2とに切り替えることができる。左の監視センサ58Lは、ローダ50の左側(基板Sの搬送方向とは逆側)に取り付けられており、主にローダ50よりも左にある干渉物を検知可能である。右の管理センサ58Rは、ローダ50の右側(基板Sの搬送方向と同側)に取り付けられており、主にローダ50よりも右にある干渉物を検知可能である。受光器56は、後述するトレイフィーダ70に設置される投光器76の組み合わせによってセーフティカーテンSCを構成し、投光器76と受光器56との間の干渉物の有無を監視する。なお、受光器56と投光器76は、複数台ずつ直列に対向するように配置される。ローダ制御装置59は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成され、エンコーダ57や監視センサ58L,58R、受光器56から検知信号を入力し、ローダ移動機構51(X軸モータ52a)やフィーダ移載機構53(クランプ部54およびY軸モータ55a)に駆動信号を出力する。
ローダ制御装置59は、ローダ50内のテープフィーダ30を部品実装装置20に取り付ける場合、まず、X軸モータ52aを制御してテープフィーダ30を取り付けるべき部品実装装置20と向かい合う位置までローダ50を移動させる。次に、ローダ制御装置59は、クランプ部54にテープフィーダ30をクランプさせる。そして、ローダ制御装置59は、Y軸モータ55aを制御してY軸スライダ55を後方(部品実装装置20側)へ移動させて、テープフィーダ30のレール部材37をフィーダ台40のスロット42に挿入し、クランプ部54にテープフィーダ30のクランプを解除させる。これにより、テープフィーダ30は、部品実装装置20のフィーダ台40に取り付けられる。
ローダ制御装置59は、テープフィーダ30を部品実装装置20から取り外してローダ50内に回収する場合、まず、X軸モータ52aを制御して回収すべきテープフィーダ30が取り付けられた部品実装装置20と向かい合う位置までローダ50を移動させる。次に、ローダ制御装置59は、フィーダ台40に取り付けられているテープフィーダ30をクランプ部54にクランプさせる。そして、ローダ制御装置59は、Y軸モータ55aを制御してY軸スライダ55を前方(ローダ50側)へ移動させる。これにより、テープフィーダ30は、フィーダ台40から取り外されて、ローダ50内に回収される。
フィーダ保管庫60は、複数のテープフィーダ30を収容するために、部品実装装置20に設けられるフィーダ台40と同じ構成のフィーダ台40が複数設けられている。また、フィーダ保管庫60のフィーダ台40は、部品実装装置20のフィーダ台40と同じ高さ(Z方向位置)に設けられている。このため、ローダ50は、フィーダ保管庫60と向かい合う位置において、部品実装装置20のフィーダ台40に対してテープフィーダ30を着脱するのと同じ動作で、フィーダ保管庫60のフィーダ台40に対してテープフィーダ30を着脱することができる。
また、フィーダ保管庫60の後方には、基板SをX方向に搬送する基板搬送装置62が設けられている。この基板搬送装置62は、印刷検査機14の図示しない基板搬送装置および隣接する部品実装装置20の基板搬送装置23と、前後方向および上下方向に同じ位置に設置されている。このため、基板搬送装置62は、印刷検査機14の基板搬送装置から基板Sを受け取ると共に、受け取った基板Sを搬送して隣接する部品実装装置20の基板搬送装置23に受け渡すことが可能となっている。
トレイフィーダ70は、複数のトレイを上下に収容可能なマガジン(図示せず)と、マガジンを昇降させる昇降機構72と、所定の昇降位置においてマガジンからトレイを部品供給位置まで引き出す引出機構73と、投光器76と、フィーダ制御装置79と、を備える。トレイに収容された部品は、トレイが引出機構73により部品供給位置まで引き出されると、部品実装装置20の吸着ノズルによって吸着可能となる。投光器76は、ローダ50の走行路に沿って当該ローダ50に向かって投光するように構成され、上述したローダ50の受光器56との組み合わせによってセーフティライトカーテンSCを構成する。フィーダ制御装置79は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成され、昇降機構72や引出機構73、投光器76に駆動信号を出力する。また、フィーダ制御装置79は、トレイフィーダ70が部品実装装置20に装着されると、装着された部品実装装置20の実装制御装置29と通信可能に接続される。フィーダ制御装置79は、実装制御装置29から部品を要求する要求信号を入力し、各トレイに収容される部品の種類や残数に関する情報を実装制御装置29へ出力する。
トレイフィーダ70は、部品実装装置20の前面に装着される。トレイフィーダ70は、部品実装装置20に装着されると、当該部品実装装置20から前方にはみ出し、ローダ50の走行路を塞ぐ。
管理装置80は、汎用のコンピュータであり、図6に示すように、オペレータによって操作される入力デバイス82からの信号を入力し、ディスプレイ84に画像信号を出力し、基板Sを搬送する基板搬送装置62に駆動信号を出力する。管理装置80のメモリには、生産ジョブデータが記憶されている。生産ジョブデータは、各部品実装装置10において、どの基板Sにどの部品をどの順番で実装するか、また、そのように実装した基板Sを何枚作製するかなどが定められている。管理装置80は、実装制御装置29と有線により通信可能に接続されると共にローダ制御装置59と無線により通信可能に接続され、実装制御装置29から部品実装装置20の実装状況に関する情報を受信したり、ローダ制御装置59からローダ50の駆動状況に関する情報を受信したりする。また、管理装置80は、この他、印刷機12や印刷検査機14、実装検査機の各制御装置とも通信可能に接続され、対応する機器から各種情報を受信する。
また、管理装置80は、フィーダ保管庫60の管理も行なう。管理装置80は、フィーダ保管庫60のフィーダ台40に取り付けられたテープフィーダ30のフィーダ制御装置39とコネクタ35,45を介して通信可能に接続される。管理装置80は、フィーダ保管庫60に保管されているテープフィーダ30の取付位置や識別情報、収容部品の種類、部品残数などを含む保管情報を記憶している。管理装置80は、テープフィーダ30がフィーダ保管庫60から取り外されたり、新たなテープフィーダ30がフィーダ保管庫60に取り付けられたりしたときに、保管情報を最新の情報に更新する。
こうして構成された部品実装システム10の動作、特に、ローダ50の動作について説明する。図7は、ローダ制御装置59により実行されるローダ制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、複数の部品実装装置20のいずれかに対してテープフィーダ30の取付作業や回収作業が指示されたときに実行される。
ローダ制御処理が実行されると、ローダ制御装置59は、まず、受光器56により投光器76からの光(セーフティカーテンSC)が検知されたか否か、即ちローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在するか否かを判定する(S100)。ローダ制御装置59は、セーフティカーテンSCが検知されないと判定、即ちローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在しないと判定すると、センサ監視エリアをエリア1に設定する(S110)。続いて、ローダ制御装置59は、監視センサ58L,58Rによりセンサ監視エリア内で干渉物が検知されたか否かを判定する(S120)。ここでは、ローダ#監視エリアは、エリア1であるから、S120の処理は、エリア1内で干渉物が検知されたか否かを判定するものとなる。ローダ制御装置59は、センサ監視エリア内で干渉物が検知されていないと判定すると、作業位置に向かって走行するようローダ移動機構51を制御し(S130)、エンコーダ57からの信号に基づいて作業位置に到達したか否かを判定する(S140)。ローダ制御装置59は、作業位置に到達していないと判定すると、S100に戻って処理を繰り返し、作業位置に到達したと判定すると、指示に応じた作業(テープフィーダ30の取付作業や回収作業)を実行して(S150)、ローダ制御処理を終了する。ローダ制御装置59は、S120でセンサ監視エリア内で干渉物が検知されたと判定すると、走行が停止されるようローダ移動機構51を制御し(S160)、S100に戻る。ローダ制御装置59は、ローダ50の走行を停止した後、S120でローダ管理アエリア内で干渉物が検出されなくなったと判定すると、S130に進み、作業位置に向かって走行を再開する。
ローダ制御装置59は、S100でセーフティカーテンSCが検知されたと判定、即ちローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在すると判定すると、ローダ50の位置とトレイフィーダ70の位置とを取得する(S170)。トレイフィーダ70の位置は、当該トレイフィーダ70が装着された部品実装装置20から管理装置80を介して信号を受信することで、当該受信した信号に基づいて導出することができる。また、ローダ50の位置は、エンコーダ57からの信号に基づいて導出することができる。そして、ローダ制御装置59は、取得したトレイフィーダ70の位置とローダ50の位置とに基づいて、トレイフィーダ70とローダ50との間の距離(トレイフィーダ・ローダ間距離L)を計算し(S180)、計算したトレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref以上か否かを判定する(S190)。ここで、所定距離Lrefは、エリア1でローダ50がその走行路上に設置されているトレイフィーダ70を干渉物として検知可能な距離よりも遠い距離に定められる。ローダ制御装置59は、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref以上であると判定すると、センサ監視エリアをエリア1に設定し(S110)、上述したS120に進む。一方、ローダ制御装置59は、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref未満であると判定すると、センサ監視エリアをエリア1よりも狭くトレイフィーダ70を検知しないエリア2に設定する(S200)。そして、ローダ制御装置59は、センサ監視エリアをエリア2に設定すると、受光器76からの信号に基づいてセーフティカーテンSC内で干渉物が検知されたか否か(S210)、監視センサ58L,58Rによりローダ管理エリア内に干渉物が検知されたか否か(S120)を、それぞれ判定する。ローダ制御装置59は、セーフティカーテンSC内とセンサ監視エリア(エリア2)内のいずれでも干渉物が検知されないと判定すると、作業位置に向かって走行する(S130)。一方、ローダ制御装置59は、セーフティカーテンSC内とセンサ監視エリア(エリア2)内のいずれかで干渉物が検知されたと判定すると、干渉物が検知されなくなるまで、走行を停止する(S160)。
図8A〜図8Dは、センサ監視エリアを説明する説明図である。ローダ50は、図8Aに示すように、その走行路上にトレイフィーダ70が存在しない場合、安全性を確保するために、センサ監視エリアにエリア1が設定され、エリア1内で干渉物の有無を監視する。一方、ローダ50は、その走行路上にトレイフィーダ70が存在する場合、エリア1内で干渉物の監視を継続すると、図8Bに示すように、トレイフィーダ70を干渉物として検知して走行を停止するため、トレイフィーダ70近傍にある部品実装装置10に対してテープフィーダ30の取付作業や回収作業を行なうことができない。そこで、部品実装システム10では、図8Cに示すように、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が設置されると、監視センサ58L,58Rによる監視エリアをエリア1からトレイフィーダ70を検知しないエリア2に切り替え、ローダ50とトレイフィーダ70との間を監視センサ58L,58Rに代えてトレイフィーダ70に設置した投光器76とローダ50に設置した受光器56とによるセーフティカーテンSCによって監視するようにした。これにより、ローダ50は、監視センサ58L,58Rによってトレイフィーダ70を干渉物として検知しないため、トレイフィーダ70近傍まで近づいて作業を実行することが可能となる。また、ローダ50は、当該ローダ50とトレイフィーダ70との間の干渉物をセーフティカーテンSC(受光器56)により検知可能であり、十分な安全性を確保することができる。また、図8Dに示すように、生産ライン(部品実装装置20)からトレイフィーダ70が取り外され、セーフティカーテンSCの入力が切れると、ローダ50は、センサ監視エリアをエリア2からエリア1に戻す。このように、ローダ50は、走行路上のトレイフィーダ70の存在有無によって、監視センサ58L,58Rによる監視エリアをエリア1とエリア2とに自動的に切り替えることにより、安全性を確保しながら、トレイフィーダ70近傍においても作業を可能としている。なお、ローダ50は、トレイフィーダ70が生産ラインから取り外されてセンサ監視エリアをエリア2からエリア1へ戻す際、走行を継続すると、一時的に監視に空白が生じる場合がある。このため、ローダ50は、走行路上にトレイフィーダ70が存在する場合であっても、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref以上の場合にはセンサ監視エリアをエリア1とした。
ここで、実施形態の主要な要素と請求の範囲に記載した本開示の主要な要素との対応関係について説明する。即ち、実施形態の部品実装システム10が本開示の作業システムに相当し、部品実装装置20がモジュールに相当し、トレイフィーダ70がライン構成部材に相当し、投光器76が投光部に相当し、ローダ50が移動体に相当し、監視センサ58L,58Rがセンサに相当し、受光器56が受光部に相当し、フィーダ制御装置59が制御部に相当する。また、部品実装装置20が部品実装装置に相当し、トレイフィーダ70が部品供給装置に相当する。
以上説明した実施形態の作業システム(部品実装システム10)は、複数の部品実装装置20(モジュール)と、ローダ50(移動体)と、トレイフィーダ70(ライン構成部材)とを備える。トレイフィーダ70は、ローダ50の走行路上に設置可能であり、ローダ50の走行路に沿うようにローダ50に向かって投光する投光器76を有する。ローダ50は、干渉物の有無を検知する監視センサ58L,58Rと、投光器76からの光を受光する受光器56と、監視センサ58L,58Rの監視エリア内で干渉物の有無を監視すると共にトレイフィーダ70がローダ50の走行路上に設置された場合に受光器56による受光状況に基づいてトレイフィーダ70との間の走行路における干渉物の有無を監視し、走行中に干渉物が検知されたときに走行を停止する。そして、ローダ制御装置59は、監視センサ58L,58Rの監視エリアを、エリア1と、エリア1よりも狭いエリア2とに切り替え可能である。これにより、ローダ50は、監視センサ58L,58Rの監視エリアがエリア2とされると、監視センサ58L,58Rがトレイフィーダ70を干渉物として検知しなくなるため、当該トレイフィーダ70近傍まで走行して作業を継続して行なうことが可能となる。また、ローダ50は、当該ローラ50とトレイフィーダ70との間の走行路における干渉物の有無を、監視センサ58L,58Rに代えて受光器56による光の受光状況に基づいて監視するため、走行路上の干渉物の検知を適切に行なうことができる。この結果、作業システムは、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在する場合でも、各部品実装装置20への必要な部材の補給作業と干渉物の検知とを適切に行なうことができる。
また、実施形態の作業システムでは、ローダ制御装置59は、受光器56が投光器76からの光を受光していないときには監視センサ58L,58Rの監視エリアをエリア1とし、受光器56が投光器76からの光を受光しているときには監視エリアをエリア2とする。これにより、ローダ制御装置59は、ローダ50の走行路上のトレイフィーダ70(ライン構成部材)の存在有無を容易に判定することができる。
加えて、ローダ制御装置59は、ローダ50とトレイフィーダ70との間の距離(トレイフィーダ・ローダ間距離L)が所定距離Lref以上のときには監視エリアをエリア1とし、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref未満のときには監視エリアをエリア2とする。これにより、ローダ50は、トレイフィーダ70が取り外されるのを待って監視エリアをエリア2からエリア1に切り替えるものに比して、監視に空白が生じるのを抑制することができる。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ローダ制御装置59は、受光器56によりセーフティカーテンSCの入力の有無を検知することによって、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70(ライン構成部材)が存在するか否かを判定するものとした。しかし、ローダ制御装置59は、トレイフィーダ70が装着された部品実装装置20の実装制御装置29から装着された旨を示す装着信号を受信するものとし、受信した装着信号に基づいて走行路上にトレイフィーダ70が存在するか否かを判定するものとしてもよい。
上述した実施形態では、ローダ制御装置59は、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在する場合、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref以上のときにセンサ監視エリアをエリア1とし、トレイフィーダ・ローダ間距離Lが所定距離Lref未満のときにエリア2とした。しかし、ローダ制御装置59は、トレイフィーダ・ローダ間距離Lの長短に拘わらず、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在しない場合に、センサ監視エリアをエリア1とし、ローダ50の走行路上にトレイフィーダ70が存在する場合に、センサ監視エリアをエリア2としてもよい。この場合、図7のローダ制御処理のS170〜S190の処理を省略すればよい。また、ローダ制御装置59は、センサ管理エリアを切り替えるときには、ローダ50の走行を一旦停止させるものとしてもよい。
上述した実施形態では、ライン構成部材は、トレイフィーダ70であるものとしたが、これに限定されるものではなく、作業ラインの一部を構成してローダ50(移動体)の走行路に配置されるものであれば、如何なる部材であってもよい。例えば、部品実装システムは、図9に示すように、部品実装装置20をベース18に対してオーバーハングするように前方へ引き出す引出装置170を備えるものとしてもよい。引出装置170は、ベース18の上部に設けられた前後方向(Y方向)に延びる左右一対のY軸ガイドレール171と、部品実装装置20の下部に設けられY軸ガイドレール171に沿ってスライドするY軸スライダ172と、を備える。Y軸スライダ172は、図示しないボールねじ機構を介して引出モータ173に接続されている。引出装置170は、実装制御装置29により引出モータ173を駆動制御することにより、部品実装装置20を引き出す。こうした部品実装システムであっても、部品実装装置20に対して、実施形態と同様の投光器を設けることにより、引き出された部品実装装置20とローダ50との間をセーフティカーテンSCによって監視することができる。そして、ローダ50は、例えば、受光器56によりセーフティカーテンSCの入切を判定することにより、監視センサ58L,58Rの監視エリアを、通常のエリア1と、引き出された部品実装装置20を干渉物として検知しないエリア2とに切り替えることができる。
上述した実施形態では、作業システムを部品実装システム10に適用して説明したが、作業ラインに沿って整列された複数のモジュールと、作業ラインに沿って移動して各モジュールに必要な部材を補給する移動体とを備える作業システムであれば、如何なる作業システムにも適用可能である。