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JP6965720B2 - 位置検出装置、及び位置検出プログラム - Google Patents
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JP6965720B2 - 位置検出装置、及び位置検出プログラム - Google Patents

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この明細書による開示は、移動体において用いられる位置検出の技術に関する。
従来、例えば特許文献1には、測位衛星から送信される測位信号を受信し、移動体の位置を測定する3次元位置推定装置が開示されている。この3次元位置推定装置は、慣性誘導用ジャイロの信号を利用してジャイロ変位量データを作成する処理装置を備えている。3次元位置推定装置は、測位電波を受信する受信機に異常が生じた場合等に、既に測定された3次元座標データとジャイロ変位量データとを用いて、移動体の新たな3次元データを演算する。
特開平6−66920号公報
特許文献1の3次元位置推定装置は、測位信号が途絶した場合に、途絶直前の3次元座標データ、即ち衛星測位位置を起点として、ジャイロ変位量データを用いた推測航法を行い得る。しかし、こうした測位信号の途絶直前では、衛星測位の誤差が増大し易い。そのため、特許文献1の3次元位置推定装置では、誤差の大きい衛星測位位置を起点とした推測航法が実施されてしまい、推測航法による推定位置の精度が確保困難となり得た。
本開示は、推測航法による推定位置の精度低下を抑制可能な位置検出装置及び位置検出プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、移動体(A)において用いられ、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な位置検出装置であって、測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す位置取得部(41)と、位置取得部にて取得された個々の衛星測位位置を起点とし移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する軌跡推定部(42)と、軌跡推定部にて推定された相対軌跡の中から、衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する軌跡保持部(44)と、測位信号が途絶した場合に、軌跡保持部に保持された相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて移動体の推定位置を演算する位置演算部(47)と、を備え、位置取得部は、測位信号の受信状態について、衛星測位位置の精度が悪化するとして予め規定された低信頼度条件を満たすか否かを判定し、軌跡保持部は、軌跡推定部により推定された相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶する記憶領域(45)を有し、記憶領域に記憶された記憶誤差と、位置取得部にて取得された最新の衛星測位位置に生じる衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における衛星測位誤差及び推測航法誤差の和を新しい記憶誤差として記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たす場合に、記憶誤差と衛星測位誤差との比較を中止する位置検出装置とされる。
また開示された一つの態様は、移動体(A)において用いられ、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な位置検出装置であって、測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す位置取得部(41)と、位置取得部にて取得された個々の衛星測位位置を起点とし、移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する軌跡推定部(42)と、軌跡推定部にて推定された相対軌跡の中から、衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する軌跡保持部(44)と、測位信号が途絶した場合に、軌跡保持部に保持された相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて移動体の推定位置を演算する位置演算部(47)と、を備え、位置取得部は、測位信号の受信状態について、測位信号の精度が確保されるとして予め規定された高信頼度条件を満たすか否かを判定し、軌跡保持部は、軌跡推定部により推定された相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶する記憶領域(45)を有し、記憶領域に記憶された記憶誤差と、位置取得部にて取得された最新の衛星測位位置に生じる衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における衛星測位誤差及び推測航法誤差の和を新しい記憶誤差として記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たす場合に、記憶誤差と衛星測位誤差との比較を中止する位置検出装置とされる。
また開示された一つの態様は、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体(A)に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な移動体に搭載されるコンピュータに実行させる処理を含む位置検出プログラムであって、処理は、測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す取得ステップと、取得ステップで取得された個々の衛星測位位置を起点とし移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する推定ステップと、推定ステップで推定された相対軌跡の中から、衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する保持ステップと、測位信号が途絶した場合に、保持ステップで保持された相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて移動体の推定位置を演算する演算ステップと、を有し、取得ステップでは、測位信号の受信状態について、衛星測位位置の精度が悪化するとして予め規定された低信頼度条件を満たすか否かを判定し、保持ステップでは、推定ステップにより推定された相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶領域(45)に記憶し、記憶領域に記憶された記憶誤差と、取得ステップにて取得された最新の衛星測位位置に生じる衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における衛星測位誤差及び推測航法誤差の和を新しい記憶誤差として記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たす場合には、記憶誤差と衛星測位誤差との比較を中止する位置検出プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体(A)に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な移動体に搭載されるコンピュータに実行させる処理を含む位置検出プログラムであって、処理は、測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す取得ステップと、取得ステップで取得された個々の衛星測位位置を起点とし、移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する推定ステップと、推定ステップで推定された相対軌跡の中から、衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する保持ステップと、測位信号が途絶した場合に、保持ステップで保持された相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて移動体の推定位置を演算する演算ステップと、を有し、取得ステップでは、測位信号の受信状態について、測位信号の精度が確保されるとして予め規定された高信頼度条件を満たすか否かを判定し、保持ステップでは、推定ステップにより推定された相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶領域(45)に記憶し、記憶領域に記憶された記憶誤差と、取得ステップにて取得された最新の衛星測位位置に生じる衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における衛星測位誤差及び推測航法誤差の和を新しい記憶誤差として記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たす場合には、記憶誤差と衛星測位誤差との比較を中止する位置検出プログラムとされる。
これらの態様では、個々の衛星測位位置を起点とした推測航法に基づく相対軌跡が推定され、衛星測位誤差と推測航法誤差の和が最小となる相対軌跡が、軌跡保持部に又は保持ステップにて、保持されていく。そして、測位衛星から送信される測位信号が途絶したとき、位置演算部又は演算ステップで、保持され相対軌跡を継承して推測航法に基づく推定位置演算される。
以上の処理によれば、測位信号が途絶したときに衛星測位誤差が増大していた場合でも、衛星測位誤差の大きい衛星測位位置を起点とせずに、衛星測位誤差の増大以前の衛星測位位置を起点とした推測航法が可能になる。したがって、推測航法による推定位置の精度低下が抑制される。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
衛星測位システムの全体像を概略的に示す図である。 車載器の電気的な構成を示すブロック図である。 処理回路にて実施される位置検出処理の詳細を示すフローチャートである。 衛星信号の途絶前から相対軌跡の演算プロセスを実施し、衛星信号の途絶時に誤差最小の相対軌跡を選択する過程を、時系列に沿って示すタイムチャートである。
図1及び図2示す本開示の一実施形態による車載器100は、移動体である車両Aにおいて用いられる。車載器100は、車両Aに搭載された電子制御ユニットの一つであり、測位衛星PSから送信される測位信号を用いて車両Aの現在位置を測位する位置検出装置の機能を有している。車載器100は、車両Aに搭載されたGNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナ11及び車輪速センサ12と直接的又は間接的に電気接続されている。
GNSSアンテナ11は、測位衛星PSから送信されている電波(搬送波)を受信する。搬送波には、コード及びメッセージ等の衛星測位のための測位信号が乗せられている。測位衛星PSは、GPS、GLONASS、Galileo、IRNSS、QZSS、Beidou等の衛星測位システムのいずれかに属する衛星である。GNSSアンテナ11は、複数の測位衛星PSから受信した搬送波を電気信号に変換し、車載器100に出力する。
車輪速センサ12は、車両Aのハブベアリング等に設けられており、車両Aの車輪の回転を検出する。車輪速センサ12は、車両Aの走行状態を検出する自律センサとして機能する。車輪速センサ12は、車輪と共に回転するロータと、車体側に固定された検出部とを有している。車輪速センサ12は、ロータと検出部との間に生じる回転速度の差を、車輪の回転速度として計測する。車輪速センサ12は、車輪の回転速度、即ち車両Aの車速を示すパルス信号を、車載器100へ向けて出力する。
車載器100は、測位信号を用いた衛星測位に、自律センサの計測結果を用いた推測航法による測位を組み合わせて、車両Aの現在位置を高精度に同定可能である。車載器100は、GNSS受信機31、ジャイロセンサ32、メモリ装置50及び処理回路40等によって構成されている。
GNSS受信機31は、GNSSアンテナ11から提供される電気信号を復調し、搬送波に乗せられた測位信号を取得する。GNSS受信機31は、個々の測位衛星PSから送信された測位信号を用いて、車両Aから捕捉可能な状態にある測位衛星PSの観測データを生成する。観測データは、一例として、衛星番号、観測時刻、ドップラーシフト量、擬似距離、衛星座標、搬送波位相等を示すデータである。GNSS受信機31は、生成した観測データを位置取得部41へ向けて逐次出力する。
ジャイロセンサ32は、角速度を電圧値として検出するセンサである。ジャイロセンサ32は、車輪速センサ12と共に、車両Aの走行状態を検出する自律センサとして機能する。ジャイロセンサ32は、車両Aに対して規定される互いに直交した三軸のうち、例えば垂直軸(ヨー軸)周りに生じる角速度の大きさを計測する。ジャイロセンサ32は、計測した角速度データを、処理回路40に逐次出力する。
メモリ装置50は、フラッシュメモリ及びハードディスクドライブ等の非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)を主体とした構成である。メモリ装置50は、大容量のデータを、処理回路40によって読み出し可能に格納している。一例として、メモリ装置50には、処理回路40によって実行される種々のアプリケーションプログラム等が記憶されている。
処理回路40は、演算処理を実行するプロセッサ、プロセッサによる演算の作業領域として機能するRAM、及びこれらを接続するバス等を有するマイクロコンピュータを主体に構成されている。処理回路40は、位置検出装置としての機能を実現するアプリケーションプログラム(以下、「位置検出プログラム」)をメモリ装置50から読み出し、プロセッサに実行させる。プロセッサによる位置検出プログラムの実行により、処理回路40は、位置取得部41、軌跡推定部42、誤差推定部43、軌跡保持部44及び位置演算部47等の機能ブロックを有する。
位置取得部41は、GNSS受信機31にて生成された観測データを用いて、測位信号に基づく衛星測位位置Qの取得を繰り返す。位置取得部41は、観測データの経時的な推移に基づき、進行速度及び進行方位を取得する。測位信号が途絶していない衛星測位の状態では、位置取得部41にて取得された最新の衛星測位位置Qが、車両A及び車載器100の現在位置として、ナビゲーション装置及び自動運転装置等の外部機器に出力される。位置取得部41は、衛星測位位置Qの取得に加えて、衛星測位位置Qに生じる誤差を見積り、衛星測位誤差Eを取得する。
加えて位置取得部41は、測位信号の状態を把握し、衛星測位位置Qの信頼度を評価する。位置取得部41には、低信頼度条件及び高信頼度条件が予め設定されている。位置取得部41は、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たす場合に、衛星測位位置Qが低信頼度であると判定する。一方、位置取得部41は、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たす場合に、衛星測位位置Qが高信頼度であると判定する。
具体的に、衛星測位位置Qの信頼度は、測位信号の受信強度、捕捉状態にある測位衛星PSの数及び配置、マルチパスの有無等に基づき、総合的に判断される。低信頼度条件は、衛星測位位置Qの精度が悪化するとして予め規定された条件である。一例として、測位信号の受信強度が弱い、捕捉状態にある測位衛星PSの数が少ない又は低い(天頂角が大きい)位置にある、マルチパスの影響が大きい等の悪条件が重なった場合に、位置取得部41は、受信状態が低信頼度条件を満たしていると判定する。
一方、高信頼度条件は、衛星測位位置Qの精度が確保されるとして予め規定された条件である。一例として、測位信号の受信強度が高い、捕捉状態にある測位衛星PSの数が多い又は高い(天頂角が小さい)位置にある、マルチパスの影響が小さい等の好条件が重なった場合に、位置取得部41は、受信状態が高信頼度条件を満たしていると判定する。尚、測位信号の受信状態が低信頼度条件及び高信頼度条件のいずれも満たさない場合の信頼度を、便宜的に「中信頼度」とする。
軌跡推定部42は、位置取得部41から取得する進行方位の情報と、車輪速センサ12及びジャイロセンサ32から取得する情報とに基づき、推測航法を用いた車両Aの位置変化を示す相対軌跡を推定する。軌跡推定部42は、位置取得部41にて衛星測位位置Qが取得される周期(エポック)に合わせて、取得された個々の衛星測位位置Qを起点とした相対軌跡を推定する。
具体的に、軌跡推定部42は、車輪速センサ12から取得するパルス信号を用いて、車両Aの移動速度を算出する。加えて軌跡推定部42は、ジャイロセンサ32から取得する角速度データを用いて、車両Aのヨーレートを算出する。軌跡推定部42は、位置取得部41にて特定される進行方位と、算出した移動速度及びヨーレートとを用いて、推測航法に基づく単位時間当たりの車両Aの移動分を示す相対位置ベクトルRを設定する。測位信号から特定される進行方位は、相対位置ベクトルRの最初の値の算出に初期方位として用いられる。単位時間は、一例として、衛星測位位置Qの取得周期とされる。軌跡推定部42は、特定の衛星測位位置Qを起点として、相対位置ベクトルRを積分し続ける処理により、推測航法を用いた相対軌跡を推定する。
誤差推定部43は、相対軌跡に生じる推測航法誤差tSを推定する。推測航法誤差tSには時間依存性があるため、推測航法誤差tSは、相対軌跡の起点とされた衛星測位位置Qの取得時刻からの経過時間が長くなるに従い、単調増加する。誤差推定部43には、推測航法誤差tSを推定するための較正データが登録されている。較正データは、試験又は計算によって予め導出されたデータであり、車輪速センサ12及びジャイロセンサ32の計測結果を用いた推測航法での経過時間と推測航法誤差tSとの相関を示すデータである。誤差推定部43は、較正データに基づき、単位時間当たりの相対位置ベクトルRに生じる誤差(以下、「単位時間推測誤差S」)を見積る。単位時間推測誤差Sを積分した値が、推測航法に生じている推測航法誤差tSとなる。
軌跡保持部44は、個々の衛星測位位置Qを起点として推定される多数の相対軌跡の中から、衛星測位位置Qに生じる衛星測位誤差Eと、相対軌跡に生じる推測航法誤差tSとの和が最小となる相対軌跡を、選択的に保持する。一方で、衛星測位誤差Eと推測航法誤差tSとの和が最小でない相対軌跡は、逐次棄却される。軌跡保持部44は、相対軌跡の選択的保持に用いるための記憶領域45を有している。
記憶領域45は、例えばRAM上に確保された領域である。記憶領域45には、記憶位置P及び記憶誤差Mが記憶されている。記憶位置Pは、軌跡推定部42にて推定された相対軌跡上の絶対位置である。記憶誤差Mは、記憶位置Pに生じている誤差であり、相対軌跡における衛星測位誤差Eと推測航法誤差tSとの和である。軌跡保持部44は、後述する位置検出処理(図3参照)により、記憶位置P及び記憶誤差Mの各値の更新を繰り返す。
位置演算部47は、GNSSアンテナ11にて受信されていた測位信号が途絶した場合に、衛星測位から推測航法に基づく測位へと切り替え、車両Aの現在位置の特定を継続する。位置演算部47は、測位信号が途絶したと判定すると、軌跡保持部44に保持された相対軌跡を継承して、推測航法に基づく車両Aの推定位置を演算する。一例として、衛星測位に必要な強度の衛星信号を、衛星測位に必要な数、受信できなくなり、位置取得部41にて、衛星測位位置Qの解を得られない場合に、位置演算部47は、測位信号が途絶したと判定する。
以上の処理回路40にて実施される位置検出処理の詳細を、図3に基づき、図1及び図2を参照しつつ説明する。位置検出処理は、例えば車載器100の電源がオン状態とされたことに基づき開始され、車載器100の電源がオフ状態とされるまで継続的に繰り返される。尚、以下の説明では、時刻T=nにおける各値を、衛星測位位置Qn、衛星測位誤差En、相対位置ベクトルRn、単位時間推測誤差Sn、記憶位置Pn、記憶誤差Mnとする。また、各誤差の単位は、例えば「メートル」で統一されている。
S101では、衛星測位が可能な状態か否かを判定する。S101にて、測位信号が途絶しており、衛星測位位置Qnの測位ができない状態であると判定した場合、S109に進む。一方、S101にて、衛星測位位置Qnを測位可能であると判定した場合、S102に進む。
S102では、受信している測位信号の状態を評価する。S102にて、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たしていると判定した場合、S110に進む。一方、S102にて、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たしていると判定した場合、S114に進む。さらに、S102にて、測位信号の受信状態が低信頼度条件及び高信頼度条件のいずれも満たしていない(中信頼度)と判定した場合、S103に進む。
S103では、位置取得部41にて取得される衛星測位位置Qn及び衛星測位誤差Enを読み取り、S104に進む。S104では、軌跡推定部42にて演算される相対位置ベクトルRn及び単位時間推測誤差Snを読み取り、S105に進む。S105では、S103にて取得した衛星測位誤差Enと、S104にて取得した単位時間推測誤差Snとの合計値を算出し、S106に進む。S106では、前回のエポック(時刻T=n−1)での処理にて格納された記憶誤差Mn−1を記憶領域45から読み出す。そして、記憶誤差Mn−1と単位時間推測誤差Snとの合計値を算出し、S107に進む。
S107では、衛星測位誤差Enと記憶誤差Mn−1とを比較する。便宜的に、S107では、S105にて算出した合計値En+Snと、S106にて算出した合計値Mn−1+Snと、を比較する。S107では、二つの合計値のうちで値の小さい一方を、新しい記憶誤差Mnとして記憶領域45に記憶し、S108に進む。
以上のS107では、選択的に保持された相対軌跡と、最新の衛星測位位置Qnを起点とした相対軌跡とを比較し、精度が高い(誤差が少ない)一方を判定する。そして、高精度と判定された一方における衛星測位誤差Eと推測航法誤差tSの和が、最新の記憶誤差Mnとして記憶領域45に格納される。
S108では、S107での比較にて選択された高精度な相対軌跡における最新の絶対位置を、記憶位置Pnとして記憶領域45に格納する。合計値En+Snが小さい場合、S103にて取得した衛星測位位置Qnに、S104にて取得した相対位置ベクトルRnを加えた絶対位置を、新しい記憶位置Pnとして記憶する。一方、合計値Mn−1+Snが小さい場合、前回のエポック(時刻T=n−1)での処理にて格納された記憶位置Pn−1を記憶領域45から読み出す。そして、S104にて取得した相対位置ベクトルRnを、記憶位置Pn−1に加えた絶対位置を、新しい記憶位置Pnとして記憶する。
一方、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たす場合のS110以降の処理では、記憶誤差Mn−1と衛星測位誤差Enとの比較が中止され、過去の衛星測位位置Qを起点とした推測航法に基づく相対軌跡が保持される。具体的に、S110では、S104と同様に、相対位置ベクトルRn及び単位時間推測誤差Snを読み取り、S111に進む。
S111では、記憶誤差Mn−1を記憶領域45から読み出し、記憶誤差Mn−1と単位時間推測誤差Snとの合計値を算出し、S112に進む。S112では、S111にて算出した合計値Mn−1+Snを、新しい記憶誤差Mnとして記憶領域45に記憶し、S113に進む。S113では、記憶位置Pn−1を記憶領域45から読み出し、相対位置ベクトルRnを記憶位置Pn−1に加えた絶対位置を、新しい記憶位置Pnとして記憶する。
さらに、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たす場合のS114以降の処理では、記憶誤差Mn−1と衛星測位誤差Eとの比較が中止され、最新の衛星測位位置Qnに基づく相対軌跡が保持される。具体的に、S114では、S103と同様に、衛星測位位置Qn及び衛星測位誤差Enを読み取り、S115に進む。S115では、S104と同様に、相対位置ベクトルRn及び単位時間推測誤差Snを読み取り、S116に進む。S116では、S105と同様に、衛星測位誤差Enと単位時間推測誤差Snとの合計値を算出し、S117に進む。S117では、合計値En+Snを新しい記憶誤差Mnとして記憶領域45に記憶し、S118に進む。S118では、S114にて取得した衛星測位位置Qnに、S115にて取得した相対位置ベクトルRnを加えた絶対位置を、新しい記憶位置Pnとして記憶する。
そして、測位信号が途絶した場合のS109では、記憶領域45に記憶された記憶位置Pxを基準とする推測航法に移行する。時刻T=xにて信号が途絶した場合、単位時間あたりの相対位置ベクトルRx,Rx+1,・・・を、起点となる記憶位置Pxに順次積分する演算処理により、最新の絶対位置(相対軌跡)を推定する。
以上の異常検出処理では、処理開始直後(時刻T=1)及び推測航法から衛星測位への復帰直後において、記憶誤差Mには、通常では入力されないような大きな値を初期値として入力する。こうした初期処理により、処理開始直後及び復帰直後において、衛星測位位置Q1と相対位置ベクトルR1の合計値が最初の記憶位置P1として記憶領域45に格納される。
ここまで説明した位置検出方法では、個々の衛星測位位置Qを起点とした推測航法に基づく相対軌跡が推定され、衛星測位誤差Eと推測航法誤差tSの和が最小となる相対軌跡が、軌跡保持部44に保持されていく。そして、測位衛星PSから送信される測位信号が途絶した途絶時刻xにて、位置演算部47は、軌跡保持部44に保持されている相対軌跡を継承して、推測航法に基づく推定位置を演算する。
具体的には、図4に示すように、衛星測位誤差Eが大きくなってから測位信号途絶までの時間が長い場合、衛星測位誤差Eの小さい衛星測位位置Qを起点とした相対軌跡では、推測航法誤差tSが増大してしまう。その結果、途絶時刻xに対し時間差の少ない時刻aであって、衛星測位誤差Eが比較的大きくなった段階の衛星測位位置Qaを起点とした相対軌跡LAが、軌跡保持部44に保持される。そして、途絶時刻x以降では、相対軌跡LAを継承した推測航法による推定位置の演算が実施される。換言すれば、途絶時刻x以前の時刻aにて、推測航法を開始したような位置推定が実施される。
一方、衛星測位誤差Eが大きくなってから測位信号途絶までの時間が短い場合、衛星測位誤差Eの小さい時刻bの衛星測位位置Qbを起点とした相対軌跡LBが軌跡保持部44に保持される。加えて、観測データ、衛星配置及びマルチパス等を要因として途絶直前の衛星測位誤差Eが顕著に増大する場合、又は受信状態の信頼度が顕著に低い場合等でも、衛星測位位置Qbを起点とした相対軌跡LBが軌跡保持部44に保持される。そして、途絶時刻x以降では、相対軌跡LBを継承した推測航法による推定位置の演算が実施される。
以上のように、測位信号が途絶したときに衛星測位誤差Eが増大していた場合でも、衛星測位誤差Eの大きい衛星測位位置Qxを起点とせずに、衛星測位誤差Eの増大以前(時刻b)の衛星測位位置Qbを起点とした推測航法が可能になる。したがって、推測航法による推定位置の精度低下が抑制される。
加えて本実施形態では、推測航法にて生じる推測航法誤差tSの時間依存性を鑑みて、推測航法誤差tSを算定するための較正データが予め導出されている。こうした時間依存性を用いることで、誤差推定部43は、推測航法誤差tSを精度良く見積ることができる。その結果、軌跡保持部44は、衛星測位誤差Eの増大期間が長い場合に、推測航法誤差tSの累積した移動軌跡を棄却し、推測航法誤差tSの小さい相対軌跡LAを保持対象として選択できる。したがって、衛星測位から推測航法に切り替えられた後の推定位置の精度低下は、いっそう抑制される。
また本実施形態では、記憶位置P及び記憶誤差Mの更新を繰り返す処理により、軌跡保持部44は、誤差が最小となる相対軌跡を選択的に保持し、誤差の大きい他の相対軌跡を順次棄却していく。こうした処理であれば、演算に必要な記憶領域45を小さくしつつ、最も精度の良い相対軌跡が保持可能となる。
さらに本実施形態では、記憶誤差Mn−1よりも衛星測位誤差Enが小さい場合に、衛星測位位置Qnに相対位置ベクトルRnを加えた推定位置が、最新の絶対位置として取得される。即ち、衛星測位誤差Eの小さい状況では、最新の衛星測位位置Qを起点とした推定位置が、記憶位置Pとして記憶領域45に格納されていく。以上によれば、軌跡保持部44は、推測航法誤差tSの蓄積が抑制された相対軌跡を継続的に保持できる。したがって、衛星測位から推測航法に切り替えられた後において、推定位置の精度が確保可能になる。
一方で、衛星測位誤差Enよりも記憶誤差Mn−1が小さい場合に、記憶位置Pn−1に相対位置ベクトルRを加えた推定位置が、最新の絶対位置として取得される。即ち、衛星測位誤差Eが大きい状況では、衛星測位誤差Eが増大する前の衛星測位位置Qbを起点とした推定位置が記憶領域45に格納され得る。以上によれば、衛星測位誤差Eの増大した衛星測位位置Qxを起点として推測航法が実施される事態は、回避される。
加えて本実施形態では、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たすような場合、直前の記憶誤差Mn−1と衛星測位誤差Enとの比較が中止される。さらに、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たすような場合でも、直前の記憶誤差Mn−1と衛星測位誤差Enとの比較は、中止される。以上によれば、不要な比較処理が省略され得るため、処理回路40における演算負荷の軽減が可能となる。
そして、測位信号の受信状態が低信頼度条件を満たすような場合、記憶位置Pn−1に相対位置ベクトルRnを加えた推定位置が、新しい記憶位置Pnとして格納される。こうした処理であれば、誤差比較のためのステップを省略しつつ、衛星測位誤差Eの少ない衛星測位位置Qを起点とした推定位置が、記憶領域45に格納され続ける。したがって、処理回路40の演算負荷を軽減しても、低精度の衛星測位位置Qxを起点とした推測航法の実施は、回避可能となる。
さらに、測位信号の受信状態が高信頼度条件を満たすような場合、衛星測位位置Qnに相対位置ベクトルRnを加えた推定位置が、新しい記憶位置Pnとして格納される。こうした処理であれば、軌跡保持部44は、誤差比較のためのステップを省略しつつ、推測航法誤差tSの蓄積が抑制された相対軌跡を継続的に保持できる。したがって、推測航法への切り替え後においても推定位置の精度は、確保され得る。
尚、上記実施形態では、車両Aが「移動体」に相当し、車輪速センサ12及びジャイロセンサ32が「自律センサ」に相当し、処理回路40が「処理部」に相当し、相対位置ベクトルRが「移動分」に相当し、車載器100が「位置検出装置」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示による一実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態では、最も高精度な相対軌跡の演算プロセスの保持のために、記憶位置P及び記憶誤差Mを記憶領域45に保持する処理が実施されていた。しかし、測位信号が途絶前する以前の衛星測位の精度が良好な段階から、相対軌跡の演算プロセスを複数実行させておき、途絶時に最小誤差となる相対軌跡の演算プロセスを選択できれば、具体的な処理の詳細は、適宜変更されてよい。さらに上記実施形態の軌跡保持部44は、衛星測位誤差Eと推測航法誤差tSの和が最小となる相対軌跡の演算プロセスのみを選択的に保持し、他の相対軌跡の演算プロセスを全て棄却していた。しかし、最小誤差の演算プロセスが少なくとも保持されれば、保持される相対軌跡の演算プロセスは、一つでなくてもよい。
上記実施形態では、推測航法の時間依存性に基づき、単位時間推測誤差Snを積分することで、累積での推測航法誤差tSが算出されていた。しかし、相対軌跡に生じる推測航法誤差tSは、例えば推測航法への移行後の経過時間のみをパラメータとして算出されてもよい。一例として、車両Aの移動速度の変化が比較的大きい場合、推測航法誤差tSは、単位時間推測誤差Snの積分によって算出されるのがよい。一方で、車両Aが一定速度で巡航している場合等では、推測航法誤差tSは、経過時間のみを用いた演算により取得されてよい。
上記実施形態では、衛星測位誤差Eが明確に大きい場合、又は衛星測位誤差Eが明確に小さい場合、衛星測位誤差と記憶誤差とを比較するステップ、即ち、相対軌跡の演算プロセス同士を比較する処理が省略されていた。しかし、測位信号の受信状態についての低信頼度条件及び高信頼度条件の各判定は、実施されなくてもよい。処理回路は、測位信号を評価することなく、相対軌跡の演算プロセスを選別する処理を常に実施してもよい。
また上記実施形態の位置検出処理では、衛星測位誤差及び過去の記憶誤差のそれぞれに、単位時間推測誤差を加えた後で、合計値の小さい一方が、新しい記憶誤差として記憶されていた(S107参照)。しかし、単位時間推測誤差を各誤差に加える処理(S105,S106参照)は、省略されてもよい。こうした変形例では、衛星測位誤差及び過去の記憶誤差のうちの小さい一方に、単位時間推測誤差を加えた値が、新しい記憶誤差として記憶される。
上記実施形態における衛星測位誤差Eは、一般的なアルゴリズムを用いて算出されてよい。具体的に、衛星測位誤差Eは、擬似距離の測定精度(測距精度)と、車載器100と測位衛星PSとの幾何学的な位置関係とによって決定される。そのため位置取得部41は、車載器100の測距精度と、例えば測位精度の指標である精度劣化指数(Dilution of Precision,DOP)等を組み合わせることにより、衛星測位誤差Eを設定可能である。
上記実施形態のGNSS受信機31及び位置取得部41は、コード測位によって衛星測位位置Qを算出していた。しかし、衛星測位位置Qは、搬送波位相測位によって特定されてもよい。
推測航法に用いられる自律センサは、上記実施形態の車輪速センサ及びジャイロセンサに限定されない。例えば、車両Aに作用する前後方向及び横方向の加速度を検出する加速度センサ等が自律センサとして設けられていてもよい。さらに、車両Aの周辺環境を認識するカメラ、レーダ及びライダ等が、推測航法に必要な情報を車載器に提供する自律センサとして設けられていてもよい。軌跡保持部は、推測航法に用いる自律センサの構成に応じて、時間依存性のある推測航法誤差を取得可能な構成とされる。
位置検出装置の構成は、上記実施形態の車載器に限定されず、適宜変更可能である。例えば、位置検出装置としての車載器は、処理回路に相当する構成を備えていればよく、例えばGNSS受信機及びジャイロセンサを備えていなくてもよい。さらに、位置検出装置が用いられる移動体には、人間によって携帯された携帯端末、自転車、貨物自動車(トラック)、トラクター、オートバイ(二輪車)、バス、建設機械、農業機械、船舶、航空機、ヘリコプタ、列車、路面電車等が含まれ得る。
上記実施形態にて、位置検出プログラムを記憶していたメモリ装置は、車載器に内蔵された記憶媒体でなくてもよく、例えばメモリカード等の形態であってもよい。即ち、記憶媒体は、車載器に設けられたスロット部に挿入されて、処理回路に電気的に接続されてもよい。さらに、位置検出プログラムを格納する記憶媒体は、車載されるECU等の記憶媒体に限定されず、当該記憶媒体へのコピー元となる光学ディスク及び汎用コンピュータのハードディスクドライブ等であってもよい。
12 車輪速センサ(自律センサ)、32 ジャイロセンサ(自律センサ)、40 処理回路(処理部)、41 位置取得部、42 軌跡推定部、43 誤差推定部、44 軌跡保持部、45 記憶領域、47 位置演算部、100 車載器(位置検出装置)、A 車両(移動体)、PS 測位衛星、P,Pn 記憶位置、M,Mn 記憶誤差、Q,Qn 衛星測位位置、E,En 衛星測位誤差、R,Rn 相対位置ベクトル(移動分)、tS 推測航法誤差

Claims (10)

  1. 移動体(A)において用いられ、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、前記移動体に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な位置検出装置であって、
    前記測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す位置取得部(41)と、
    前記位置取得部にて取得された個々の前記衛星測位位置を起点とし前記移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する軌跡推定部(42)と、
    前記軌跡推定部にて推定された前記相対軌跡の中から、前記衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と前記相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する軌跡保持部(44)と、
    前記測位信号が途絶した場合に、前記軌跡保持部に保持された前記相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて前記移動体の推定位置を演算する位置演算部(47)と、を備え
    前記位置取得部は、前記測位信号の受信状態について、前記衛星測位位置の精度が悪化するとして予め規定された低信頼度条件を満たすか否かを判定し、
    前記軌跡保持部は、
    前記軌跡推定部により推定された前記相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶する記憶領域(45)を有し、
    前記記憶領域に記憶された前記記憶誤差と、前記位置取得部にて取得された最新の前記衛星測位位置に生じる前記衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における前記衛星測位誤差及び前記推測航法誤差の和を新しい前記記憶誤差として前記記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、
    前記測位信号の受信状態が前記低信頼度条件を満たす場合に、前記記憶誤差と前記衛星測位誤差との比較を中止する位置検出装置。
  2. 前記軌跡保持部は、前記測位信号の受信状態が前記低信頼度条件を満たす場合に、推測航法によって推定した移動分(R)を前記記憶領域から読み出した前記記憶位置に加えた前記推定位置を、前記相対軌跡上となる新しい前記記憶位置として前記記憶領域に格納する請求項に記載の位置検出装置。
  3. 前記位置取得部は、前記測位信号の受信状態について、前記測位信号の精度が確保されるとして予め規定された高信頼度条件を満たすか否かを判定し、
    前記軌跡保持部は、前記測位信号の受信状態が前記高信頼度条件を満たす場合に、前記記憶誤差と前記衛星測位誤差との比較を中止する請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 移動体(A)において用いられ、測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、前記移動体に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な位置検出装置であって、
    前記測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す位置取得部(41)と、
    前記位置取得部にて取得された個々の前記衛星測位位置を起点とし前記移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する軌跡推定部(42)と、
    前記軌跡推定部にて推定された前記相対軌跡の中から、前記衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と前記相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる相対軌跡を保持する軌跡保持部(44)と、
    前記測位信号が途絶した場合に、前記軌跡保持部に保持された前記相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて前記移動体の推定位置を演算する位置演算部(47)と、を備え
    前記位置取得部は、前記測位信号の受信状態について、前記測位信号の精度が確保されるとして予め規定された高信頼度条件を満たすか否かを判定し、
    前記軌跡保持部は、
    前記軌跡推定部により推定された前記相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶する記憶領域(45)を有し、
    前記記憶領域に記憶された前記記憶誤差と、前記位置取得部にて取得された最新の前記衛星測位位置に生じる前記衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における前記衛星測位誤差及び前記推測航法誤差の和を新しい前記記憶誤差として前記記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、
    前記測位信号の受信状態が前記高信頼度条件を満たす場合に、前記記憶誤差と前記衛星測位誤差との比較を中止する位置検出装置。
  5. 前記軌跡保持部は、前記測位信号の受信状態が前記高信頼度条件を満たす場合に、推測航法によって推定した移動分(R)を最新の前記衛星測位位置に加えた前記推定位置を、前記相対軌跡上となる新しい前記記憶位置として前記記憶領域に格納する請求項3又は4に記載の位置検出装置。
  6. 前記軌跡保持部は、前記記憶誤差よりも前記衛星測位誤差が小さい場合に、推測航法によって推定した移動分(R)を最新の前記衛星測位位置に加えた前記推定位置を、前記相対軌跡上となる新しい前記記憶位置として前記記憶領域に格納する請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  7. 前記軌跡保持部は、前記衛星測位誤差よりも前記記憶誤差が小さい場合に、推測航法によって推定した移動分(R)を前記記憶領域から読み出した前記記憶位置に加えた前記推定位置を、前記相対軌跡上となる新しい前記記憶位置として前記記憶領域に格納する請求項1〜6のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  8. 前記自律センサを用いた推測航法にて生じる前記推測航法誤差について、予め導出された時間依存性を記憶し、前記時間依存性を用いて前記相対軌跡に生じる前記推測航法誤差を推定する誤差推定部(43)、をさらに備える請求項1〜のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  9. 測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体(A)に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な前記移動体に搭載されるコンピュータに実行させる処理を含む位置検出プログラムであって、
    前記処理は、
    前記測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された個々の前記衛星測位位置を起点とし前記移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定された前記相対軌跡の中から、前記衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と前記相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる前記相対軌跡を保持する保持ステップと、
    前記測位信号が途絶した場合に、前記保持ステップで保持された前記相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて前記移動体の推定位置を演算する演算ステップと、を有し、
    前記取得ステップでは、前記測位信号の受信状態について、前記衛星測位位置の精度が悪化するとして予め規定された低信頼度条件を満たすか否かを判定し、
    前記保持ステップでは、
    前記推定ステップにより推定された前記相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶領域(45)に記憶し、
    前記記憶領域に記憶された前記記憶誤差と、前記取得ステップにて取得された最新の前記衛星測位位置に生じる前記衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における前記衛星測位誤差及び前記推測航法誤差の和を新しい前記記憶誤差として前記記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、
    前記測位信号の受信状態が前記低信頼度条件を満たす場合には、前記記憶誤差と前記衛星測位誤差との比較を中止する位置検出プログラム。
  10. 測位衛星(PS)から送信される測位信号を用いた測位と、移動体(A)に搭載される自律センサ(12,32)の計測結果を用いた推測航法による測位とが可能な前記移動体に搭載されるコンピュータに実行させる処理を含む位置検出プログラムであって、
    前記処理は、
    前記測位信号に基づく衛星測位位置(Q)の取得を繰り返す取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された個々の前記衛星測位位置を起点とし前記移動体の位置の軌跡を示す相対軌跡を、推測航法を用いて推定する推定ステップと、
    前記推定ステップで推定された前記相対軌跡の中から、前記衛星測位位置に生じる衛星測位誤差(E)と前記相対軌跡に生じる推測航法誤差(tS)との和が最小となる前記相対軌跡を保持する保持ステップと、
    前記測位信号が途絶した場合に、前記保持ステップで保持された前記相対軌跡を継承して、推測航法に基づいて前記移動体の推定位置を演算する演算ステップと、を有し、
    前記取得ステップでは、前記測位信号の受信状態について、前記測位信号の精度が確保されるとして予め規定された高信頼度条件を満たすか否かを判定し、
    前記保持ステップでは、
    前記推定ステップにより推定された前記相対軌跡上の絶対位置である記憶位置(P)及び当該記憶位置の誤差である記憶誤差(M)を記憶領域(45)に記憶し、
    前記記憶領域に記憶された前記記憶誤差と、前記取得ステップにて取得された最新の前記衛星測位位置に生じる前記衛星測位誤差とを比較し、値の小さい一方における前記衛星測位誤差及び前記推測航法誤差の和を新しい前記記憶誤差として前記記憶領域に格納する格納処理を繰り返し、
    前記測位信号の受信状態が前記高信頼度条件を満たす場合には、前記記憶誤差と前記衛星測位誤差との比較を中止する位置検出プログラム。
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