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JP6967440B2 - 電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置 - Google Patents
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JP6967440B2 - 電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置 - Google Patents

電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置に関する。
近年、ヒートポンプ給湯機のような大容量負荷や太陽光発電(PV:Photovoltaics)システムの導入が広く普及してきている。大容量負荷の導入などにより家庭用負荷の変動が大きくなっている。また、太陽光発電システムが導入された場合、配電系統への逆潮流の発生が増加している。
高圧配電線の電圧は、家庭用負荷の変動に伴い絶えず変動する。高電圧配線の電圧の変動により三相の高圧配電線から単相負荷への供給の偏りが発生した場合、配電線間の電圧が不平衡となり、配電系統において三相交流の電圧不均衡が発生する。また、太陽光発電システムなどによる逆潮流が発生した場合にも、配電系統において三相交流の電圧不均衡が発生する。
このようなことから、上述した大容量負荷や太陽光発電システムの導入の増加に伴い、この三相交流の電圧不均衡の発生が増加している。この配電系統における三相交流の電圧不均衡への対応策として、一般的にSVR(Step Voltage Regulator)などが用いられる。SVRは、配電系統の電圧を適正化する装置である。SVRは、三相一括でタップ切替を行うことで電圧の適正化を図っている。
ただし、SVRでは、太陽光発電などの早い出力変動に追従できない問題がある。また、無効電力の調整による電圧調整では、大きな電圧変動に対して電圧調整に限界があったり、装置が大型で高価であったりする。このため、高速制御性能と低コストを両立できる電圧制御装置として、SVRに比べて高速制御可能であり且つ低コストを実現する装置として、三相独立に電圧制御を行うHVR(Hybrid Voltage Regulator)が提案されている。
このような三相交流の電圧不平衡の制御技術として、無段階の電圧調整を三相それぞれで行う従来技術がある。また、三相各相の電圧差を小さくするための進相コンデンサの配電系統への投入及びSVRによる電圧調整を集中管理する従来技術がある。さらに、各相においてタップ切替を行うことで三相交流の電圧不平衡を解消する従来技術がある。
特開2014−176270号公報 特開2013−132988号公報 特開2015−211480号公報
しかしながら、単にHVRを導入しても、電圧不平衡を最小とする制御量を適切に決定することは困難である。また、無段階の電圧調整を行う技術では、電圧不平衡の解消の具体的な方法が検討されておらず、適切な制御量を求めることは困難である。また、進相コンデンサの投入及びSVRによる電圧調整を集中管理する従来技術では、系統全体の制御が行われるため処理が煩雑となりコスト上昇も抑えることが困難となる。また、各相においてタップ切替を行い不平衡を解消する従来技術では、電圧逸脱を制御しておらず電圧の値を含めた適切な制御は困難である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、HVRによる配電系統の電圧制御の効率を向上させる電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置を提供することを目的とする。
本願の開示する電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置の一つの態様において、電圧制御装置は、三相交流電力を伝送する配電系統上に配置される。生成部は、前記配電系統の各相の電圧に対する予め決められた複数の制御量を用いて、各相の電圧に対する制御量の組み合せを生成する。電圧取得部は、前記生成部により生成された制御量の組み合せ毎に、各制御量を用いて電圧を制御した場合の前記配電系統上の所定点における各相の電圧を取得する。抽出部は、前記電圧取得部により取得された各相の前記電圧を基に、前記制御量の組み合せの中から候補組み合せを抽出する。特定部は、前記抽出部により抽出された前記候補組み合せの中から前記所定点における各相の制御後電圧の電圧不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定する。制御部は、前記特定部により特定された制御量の組み合せを用いて各相の電圧をそれぞれ制御する。
1つの側面では、本発明は、HVRによる配電系統の制御の効率を向上させることができる。
図1は、配電系統の概略構成図である。 図2は、HVRの配置状態の詳細を表す図である。 図3は、実施例1に係るHVRのブロック図である。 図4は、制御量決定処理のフローチャートである。 図5は、実施例に係るHVRを用いた場合及び従来のHVRを用いた場合の制御結果を表す図である。 図6は、実施例2に係る評価装置のブロック図である。 図7は、配置位置毎の最大電圧不平衡率を表す図である。 図8は、配置位置毎のタップ切替回数を表す図である。
以下に、本願の開示する電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する電圧制御装置、電圧制御方法、電圧制御プログラム及び評価装置が限定されるものではない。
図1は、配電系統の概略構成図である。図1に示すように本実施例に係る配電系統2は、幹線から分岐して需要家が接続されるノード4を複数有する。ノード4における需要家は、住宅及び工場などである。需要家には、大容量負荷や太陽光発電システムなどが配置されてもよい。
配電用変電所3は、配電系統2に接続される。配電用変電所3は、発電所から送出された電力を所定の電圧に調整して配電系統2へ送電する。
配電系統2の上には、三相独立に電圧制御を行う電圧制御装置であるHVR1を配置していない状態で、SVR51〜55が配置される。SVR51〜55は、逆送電時に対しても順送電時と同様に電圧制御を行う電圧制御装置であり、電圧制御の制御幅が小さく柔軟な制御が可能である。
以下では、HVR1をSVR51〜55の何れかと交換することで、三相交流の電圧制御を行う場合で説明する。例えば、図1は、SVR52がHVR1と交換される場合を表す。
図2は、HVRの配置状態の詳細を表す図である。図2に示すように、配電系統2は、幹線として送電経路201〜203を有する。以下では、三相交流のそれぞれの相をa〜c相という場合がある。そして、送電経路201にはa相の交流電力が流れ、送電経路202にはb相の交流電力が流れ、送電経路203にはc相の交流電力が流れる場合で説明する。配電系統2には、図1に示すように他のSVR51〜55も配置されるが、ここでの説明では、配電系統2におけるHVR1による制御に絞って説明する。
HVR1は、配電系統2の幹線の3つの送電経路201〜203がそれぞれ接続される。そして、HVR1は、送電経路201〜203のそれぞれから電力の入力を受け、各相における電圧が適正電圧となり且つ不平衡率が不平衡率規定値に収まるように制御する。そして、HVR1は、電圧制御を行った各相の電力を送電経路201〜203を用いて送出する。
HVR1から送信された電力は、各ノード4に送られる。各ノード4は、変圧器41及び需要家43を有する。さらに、変圧器41と需要家43とは、送電線42で接続される。変圧器41は、送電経路201〜203のうち異なる2つの送電経路から交流電力を取得する。例えば、変圧器41は、送電経路202を流れるb相の交流電力及び送電経路203を流れるc相の交流電力を取得する。そして、変圧器41は、取得した2相の交流電力の電圧差である線間電圧を有する電力を送電線42を介して需要家43へ供給する。
需要家43では電化製品などの負荷に対して95〜107Vに収まる電圧を有する電力を供給することが法定されている。そこで、需要家43での負荷への供給電力が95〜107Vに収まるように、変圧器41から送電線42を介して需要家43へ送られる電力は、予め決められた適正範囲に収まるように調整されることが好ましい。例えば、適正範囲は、102〜107Vと決めることができる。そこで、HVR1は、線間電圧が適正範囲に収まるように調整する。このHVR1が、「電圧制御装置」の一例にあたる。以下に、HVR1による電圧制御について詳細に説明する。
図3は、実施例1に係るHVRのブロック図である。HVR1は、図3に示すように、電圧制御部10、制御前情報取得部11、判定部12、記憶部13、制御量組生成部14、制御後情報取得部15、所定条件内制御量抽出部16及び最適制御量特定部17を有する。ここで、HVR1が図1のSVR51〜55の何れかと交換されて配電系統2上に配置された場合で説明する。
電圧制御部10は、a〜c相毎にインバータ回路、タップ切替回路及び制御用変圧器などを備えた電圧制御機構を有する。すなわち、電圧制御部10は、3相それぞれに対して独立した電圧制御を施すことができる。
電圧制御部10は、配電系統2により送られてきた三相交流電力の入力を受ける。そして、電圧制御部10は、三相交流電力の各相の電力に対して電圧制御を行い、電圧制御を施した電力を配電系統2へ送出する。電圧制御部10による電圧調整前の電圧を一次側電圧といい、電圧制御部10による電圧調整後の電圧を二次側電圧という場合がある。後述する最適制御量特定部17が各相の電圧に対する制御量の組み合せを決定前であれば、電圧制御部10は、例えば、予め決められた制御量を用いて一次側電圧に対して制御行い二次側電圧に変換し、変換後の二次側電圧を有する三相交流電力を送出する。
後述する最適制御量特定部17が各相の電圧に対する制御量の組み合せを決定した場合、電圧制御部10は、決定された各相の制御量の入力を最適制御量特定部17から受ける。そして、電圧制御部10は、一次側電圧に対して入力された制御量を用いて制御を行い二次側電圧に変換し、変換後の二次側電圧を有する三相交流電力を送出する。この電圧制御部10が、「制御部」の一例にあたる。
制御前情報取得部11は、電圧制御部10から配電系統2へ送出された三相交流電力の各相の二次側電圧の入力を受ける。また、制御前情報取得部11は、配電系統2におけるHVR1の通過電流を取得する。
また、制御前情報取得部11は、電圧調整に使用する参照点を特定する。参照点は、配電系統2上に想定された任意の地点である。制御前情報取得部11は、複数の地点の情報を予め保持しておき、保持する地点の中から参照点を選択してもよい。例えば、制御前情報取得部11は、図2における参照点Rを電圧調整に使用する参照点として特定する。制御前情報取得部11は、予めHVR1から配電系統2上の各点までの線路インピーダンスを有する。そこで、制御前情報取得部11は、HVR1から参照点Rまでの予め決められた線路インピーダンスを取得する。
そして、制御前情報取得部11は、ベクトルLDC(Voltage Drop Compensator)方式の解析手法を用いて、参照点Rの参照点電圧の推定値を求める。具体的には、制御前情報取得部11は、通過電流、二次側電圧及び線路インピーダンスを用いてベクトルLDC計算をすることで、参照点Rにおける参照点電圧を推定する。すなわち、制御前情報取得部11は、図2に示すように各送電経路201〜203における二次電圧がV、V、Vの場合に、参照点Rの参照点電圧VLa、VLbLcを求める。
さらに、制御前情報取得部11は、各相における電圧の制御量を電圧制御部10から取得する。そして、制御前情報取得部11は、各相における電圧の制御量、参照点電圧、線路インピーダンス及び通過電流を用いて電圧の不平衡率を求める。
ここで、不平衡率の求め方について説明する。次の数式(1)は、各相における制御量の組を表した式である。ここで、h、h、hは、各相の時間毎の制御量である。
Figure 0006967440
制御前情報取得部11は、数式(1)で表される制御量の組を、次の数式(2)に用いて各相の推定される参照点電圧を算出する。ここで、Zは、HVR1から参照地点Rmでの線路インピーダンスである。また、V、V、Vは、二次側電圧である。また、VLa、VLb、VLcは、各相の参照点電圧であり。さらに、I、I、Iは、各送電経路201〜203の通過電流である。また、各変数の上の点は時間による複素数を表す。
Figure 0006967440
次に、制御前情報取得部11は、次の数式(3)を用いて、正相電圧E及び逆相電圧Eを算出する。
Figure 0006967440
そして、制御前情報取得部11は、次の数式(4)を用いて、不平衡率εを求める。
Figure 0006967440
その後、制御前情報取得部11は、参照点Rの参照点電圧の推定値及び算出した電圧の不平衡率を判定部12へ出力する。この制御前情報取得部11が、「制御前電圧取得部」の一例にあたる。
判定部12は、電圧の不平衡率の許容限界値を表す不平衡率規定値を予め記憶する。例えば、判定部12は、不平衡率規定値を0.8%と記憶する。また、判定部12は、三相交流電力の線間電圧の適正範囲を予め記憶する。例えば、判定部12は、102〜107Vを適正範囲として記憶する。
判定部12は、参照点Rの参照点電圧の推定値及び算出した電圧の不平衡率の入力を制御前情報取得部11から受ける。次に、判定部12は、取得した参照点Rにおける各相の参照点電圧の推定値から各相同士の線間電圧を算出する。そして、判定部12は、線間電圧が、それぞれ適正範囲に収まっているか否かを判定する。適正範囲に収まっていない場合、判定部12は、電圧の制御量の調整が必要と判定する。
これに対して、取得した参照点Rにおける線間電圧が、それぞれ適正範囲に収まっている場合、判定部12は、取得した不平衡率が不平衡率規定値より小さいか否かを判定する。取得した不平衡率が不平衡率規定値以上の場合、判定部12は、電圧の制御量の調整が必要と判定する。
電圧の制御量の調整が必要と判定した場合、判定部12は、新たな制御量の決定処理の実行を制御量組生成部14に指示する。一方、取得した不平衡率が不平衡率規定値より小さい場合、判定部12は、電圧の制御量の調整が不要と判定する。電圧の制御量の調整が不要と判定した場合、判定部12は、新たな制御量の決定処理を終了する。
記憶部13は、各相それぞれにおける電圧の制御量を複数ずつ予め記憶する。例えば、記憶部13は、a相の電圧に対して、できる限り低い最低電圧まで落とす下限制御量、電圧を変更しない無調整制御量、できる限り高い最高電圧まで上げる上限制御量を記憶する。さらに、記憶部13は、a相の電圧に対して、無調整制御量での電圧から所定値ずつ下げた各電圧となる各制御量、及び、無調整制御量での電圧から所定値ずつ上げた各電圧となる各制御量をそれぞれ記憶する。記憶部13は、このような複数の制御量をb相及びc相についても記憶する。
制御量組生成部14は、新たな制御量の決定処理の実行の指示を判定部12から受ける。そして、制御量組生成部14は、記憶部13に記憶されている各相の制御量の全ての組み合せを生成する。そして、制御量組生成部14は、生成した制御量の組み合せを制御後情報取得部15へ出力する。この制御量組生成部14が、「生成部」の一例にあたる。
制御後情報取得部15は、電圧制御部10から配電系統2へ送出された三相交流電力の各相の二次側電圧の入力を受ける。また、制御後情報取得部15は、配電系統2におけるHVR1の通過電流を取得する。ここで、制御後情報取得部15は、制御前情報取得部11が使用した二次側電圧及び通過電流の情報を取得してもよい。
また、制御後情報取得部15は、制御前情報取得部11が決定した参照点Rの情報を取得する。さらに、制御後情報取得部15は、HVR1から参照点Rまでの線路インピーダンスを制御前情報取得部11から取得する。
次に、制御後情報取得部15は、制御量組生成部14により生成された制御量の組み合せの情報の入力を受ける。そして、制御後情報取得部15は、取得した制御量の組み合せから1つの制御量の組み合せを選択する。この制御後情報取得部15により選択された制御量の組み合せを、「選択制御量」という。
次に、制御後情報取得部15は、選択制御量を用いて各相の電圧制御を行った場合の二次側電圧を、取得した二次側電圧を用いて算出する。例えば、制御後情報取得部15は、現在の制御量と選択制御量との差により生じる電圧変化を取得した二次側電圧に加えることで、選択制御量を用いて各相の電圧制御を行った場合の二次側電圧を算出する。以下では、この選択制御量を用いて各相の電圧制御を行った場合の二次側電圧を、単に「二次側電圧」という。
次に、制御後情報取得部15は、選択制御量、二次側電圧、通過電流及び線路インピーダンスを基に、ベクトルLDC方式の解析手法を用いて、選択制御量を用いて電圧制御を行った場合の参照点Rの参照点電圧の推定値を求める。以下では、選択制御量を用いて電圧制御を行った場合の参照点Rの参照点電圧を、単に「参照点電圧」という。すなわち、制御後情報取得部15は、図2に示すように各送電経路201〜203における二次電圧がVa、Vb、Vcの場合に、参照点Rの参照点電圧VLa、VLbLcを求める。ただし、ここでの参照点電圧VLa、VLbLcは、選択制御量が現在の制御量の組み合せ以外の場合は、制御前情報取得部11により算出された参照点電圧VLa、VLbLcとは異なる値となる。
さらに、制御後情報取得部15は、選択制御量、参照点電圧、線路インピーダンス及び通過電流を用いて電圧の不平衡率を求める。制御後情報取得部15は、制御前情報取得部11と同様に数式(1)〜(4)を用いて、不平衡率を求める。
制御後情報取得部15は、制御量組生成部14から取得した各相の電圧の制御量の組み合せ全てについて、参照点電圧及び不平衡量を算出する。そして、制御後情報取得部15は、各相の電圧の制御量の組み合せ全ての参照点電圧及び不平衡率を所定条件内制御量抽出部16へ出力する。この制御後情報取得部15が、「電圧取得部」の一例にあたる。
所定条件内制御量抽出部16は、電圧の不平衡率の許容限界値を表す不平衡率規定値を予め記憶する。例えば、判定部12は、不平衡率規定値を0.8%と記憶する。また、判定部12は、三相交流電力の線間電圧の適正範囲を予め記憶する。例えば、判定部12は、102〜107Vを適正範囲として記憶する。
所定条件内制御量抽出部16は、各相の電圧の制御量の組み合せ全ての参照点電圧及び不平衡率の入力を制御後情報取得部15から受ける。次に、所定条件内制御量抽出部16は、各相の電圧の制御量の組み合せ毎に、各相同士の線間電圧を求める。そして、所定条件内制御量抽出部16は、不平衡率が不平衡率規定値より小さく、且つ、各線間電圧が適正範囲内に収まる制御量の組み合せを、各相の電圧の全ての制御量の組み合せの中ら抽出する。そして、所定条件内制御量抽出部16は、抽出した各相の電圧の制御量の組み合せを候補組み合せとして、各候補組み合せの不平衡率とともに最適制御量特定部17へ出力する。この所定条件内制御量抽出部16が、「抽出部」の一例にあたる。
最適制御量特定部17は、候補組み合せ及び各候補組み合せの不平衡率の入力を所定条件内制御量抽出部16から受ける。そして、最適制御量特定部17は、不平衡率が最も小さい各相の電圧の制御量の組み合せを候補組み合せの中から特定する。そして、最適制御量特定部17は、特定した各相の電圧の制御量の組み合せを電圧制御部10へ通知する。この最適制御量特定部17が、「特定部」の一例にあたる。
ここで、本実施例では、HVR1は、上述した制御値の調整を所定間隔ごとに実行する。例えば、HVR1は、1秒〜10秒毎に制御値の調整を実行する。
次に、図4を参照して、本実施例に係るHVR1による三相交流電力における各相の電圧の制御量決定処理の流れについて説明する。図4は、制御量決定処理のフローチャートである。
制御前情報取得部11は、二次側電圧及びHVR1の通過電流を取得する。また、制御前情報取得部11は、参照点Rを決定し、HVR1から決定した参照点Rまでの予め決められた線路インピーダンスを取得する。さらに、制御前情報取得部11は、現在の各相の電圧の制御量を電圧制御部10から取得する。そして、制御前情報取得部11は、各相の電圧の制御量、二次側電圧、通過電流及び線路インピーダンスを基に、ベクトルLDC方式の解析手法を用いて現在の状態での参照点電圧及び不平衡率を取得する(ステップS1)。その後、制御前情報取得部11は、現在の状態での参照点電圧及び不平衡率を判定部12へ出力する。
判定部12は、現在の状態での参照点電圧及び不平衡率の入力を制御前情報取得部11から受ける。そして、判定部12は、不平衡率が不平衡率規定値より小さいかを判定する(ステップS2)。
不平衡率が不平衡率規定値より小さい場合(ステップS2:肯定)、判定部12は、三相交流電力の線間電圧が適正範囲内か否かを判定する(ステップS3)。線間電圧が適正範囲内である場合(ステップS3:肯定)、判定部12は、新たな制御量の決定処理を終了する。
一方、不平衡率が不平衡率規定値以上の場合(ステップS2:否定)又は線間電圧が適正範囲内でない場合(ステップS3:否定)、判定部12は、電圧の制御量の調整が必要と判定する。そして、判定部12は、新たな制御量の決定処理の実行を制御量組生成部14に指示する。制御量組生成部14は、新たな制御量の決定処理の実行の指示を判定部12から受ける。そして、制御量組生成部14は、記憶部13が記憶する各相の電圧の制御量を用いて、各相の電圧の制御量の全ての組み合せを生成する(ステップS4)。その後、制御量組生成部14は、各相の電圧の制御量の全ての組み合せを制御後情報取得部15へ出力する。
制御後情報取得部15は、電圧制御部10から配電系統2へ送出された三相交流電力の各相の二次側電圧を取得する。また、制御後情報取得部15は、配電系統2におけるHVR1の通過電流を取得する。さらに、制御後情報取得部15は、参照点Rの情報及びHVR1から参照点Rまでの線路インピーダンスの情報を制御前情報取得部11から取得する。また、制御後情報取得部15は、各相の電圧の制御量の全ての組み合せの入力を制御量組生成部14から受ける。そして、制御後情報取得部15は、各相の電圧の制御量の全ての組み合せの中から1つずつ制御量の組み合せを選択する。そして、制御後情報取得部15は、選択制御量、選択制御量を用いた場合の二次側電圧、通過電流及び線路インピーダンスを基に、ベクトルLDC方式の解析手法を用いて、各組み合せの制御量を用いた場合の参照点電圧及び不平衡率を取得する(ステップS5)。その後、制御後情報取得部15は、各組み合せの制御量を用いた場合の参照点電圧及び不平衡率を所定条件内制御量抽出部16へ出力する。
所定条件内制御量抽出部16は、各組み合せの制御量を用いた場合の参照点電圧及び不平衡率の入力を制御後情報取得部15から受ける。そして、所定条件内制御量抽出部16は、各相の電圧の制御量の全ての組み合せの中から、不平衡率が不平衡率規定値より小さく、且つ、三相交流電圧の線間電圧が適正範囲に収まる制御量の組み合せを候補組合せとして抽出する。(ステップS6)。その後、所定条件内制御量抽出部16は、抽出した候補組み合せを、各候補組合せの不平衡率とともに最適制御量特定部17へ出力する。
最適制御量特定部17は、候補組み合せの入力を所定条件内制御量抽出部16から受ける。そして、最適制御量特定部17は、候補組み合せの中から不平衡率が最小値となる制御量の組み合せを特定する(ステップS7)。そして、最適制御量特定部17は、特定した制御量の組み合せを電圧制御部10へ出力する。
電圧制御部10は、最適制御量特定部17により特定された制御量の組み合せの入力を受ける。そして、電圧制御部10は、取得した組み合せの制御量を用いて配電系統2における三相交流電力の電圧の制御を行う(ステップS8)。
さらに、図5は、実施例に係るHVRを用いた場合及び従来のHVRを用いた場合の制御結果を表す図である。図5の横軸は、線間電圧及び不平衡率を用いた制御量の決定を行わない従来のHVR又は実施例に係るHVR1の何れかを表す。また、図5の左側の縦軸は、線間電圧が適正範囲を逸脱した時間の合計である電圧逸脱時間合計値を表す。また、図5の右側の縦軸は、不平衡率最大値を表す。ここでは、制御結果が最も良いSVR52の位置にHVR1配置した場合の制御結果を、実施例1に係るHVR1の制御結果とした。
従来のHVRの不平衡率最大値は点301で表される。これに対して、実施例に係るHVR1の不平衡率最大値は点302で表される。この場合、実施例1に係るHVR1を用いることで、従来のHVRに比べて不平衡率最大値が39.7%改善した。
また、従来のHVRの電圧逸脱時間合計値は点311で表される。これに対して、実施例に係るHVR1の電圧逸脱時間合計値は点312で表される。この場合、実施例1に係るHVR1を用いることで、従来のHVRに比べて電圧逸脱時間合計値が62.3%改善した。
このように、実施例に係るHVR1をSVR52の位置に配置することで、従来のHVRを配置した場合に比べて不平衡率と電圧逸脱とを改善することができる。
以上に説明したように、本実施例に係るHVRは、三相交流電力の電圧の制御量の組み合せ全てについて、それぞれの制御量を用いた場合の参照点電圧及び不平衡率を求める。そして、本実施例に係るHVRは、線間電圧が適正範囲内に収まり、且つ、不平衡率が最小となる組み合せにより、配電系統における三相交流電力の電圧制御を行う。これにより、配電系統における不平衡率を改善し及び電圧逸脱を低減することができ、HVRによる配電系統の電圧制御の効率を向上させることができる。
図6は、実施例2に係る評価装置のブロック図である。本実施例に係る評価装置6は、実施例1のHVR1と同様の制御量組生成部14、制御後情報取得部15、所定条件内制御量抽出部16及び最適制御量特定部17の機能を有する。さらに、評価装置6は、解析部18を有する。以下の説明では、実施例1と同様の各部の動作については説明を省略する。
制御後情報取得部15は、制御量組生成部14により生成された制御量の組み合せの情報の入力をパーソナルコンピュータなどの入力装置7から受ける。さらに、制御後情報取得部15は、配電系統2の構成情報の入力を入力装置7から受ける。ここで、制御後情報取得部15は、配電系統2の構成情報として、太陽光発電システムの導入率が異なる複数の構成情報の入力を受けてもよい。
また、制御後情報取得部15は、図1に示したSVR51〜55の位置の情報の入力を入力装置7から受ける。そして、制御後情報取得部15は、SVR51〜55の位置のそれぞれにHVR1配置した場合の二次側電圧や通過電流の推定値を求める。次に、制御後情報取得部15は、配置位置毎に、制御量の全ての組み合せの参照点電圧及び不平衡率を求める。
所定条件内制御量抽出部16は、制御後情報取得部15により求められた参照点電圧及び不平衡率から、配置位置毎に、候補組み合せを抽出する。
最適制御量特定部17は、所定条件内制御量抽出部16により抽出された候補組み合せから、配置位置毎に、不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定する。また、制御後情報取得部15が太陽光発電システムの導入率が異なる複数の構成情報の入力を受けた場合、最適制御量特定部17は、配置位置毎に、太陽光発電システムの各導入率に応じた不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定する。
解析部18は、配置位置毎の不平衡率が最小となる制御量の組み合せを最適制御量特定部17から取得する。そして、解析部18は、不平衡率が最小となる制御量の組み合せを用いて配置位置毎の配電系統2における電圧制御をシミュレートし、配電位置毎の制御結果を取得する。例えば、解析部18は、制御結果として、HVR1による制御後の電圧の不平衡率の最大値である最大電圧不平衡率やSVR51〜55のタップ回数の1日当たりの平均値を取得する。
また、制御後情報取得部15が太陽光発電システムの導入率が異なる複数の構成情報の入力を受けた場合、解析部18は、配置位置毎に、太陽光発電システムの各導入率に応じたシミュレートを行い制御結果を取得する。
ここで、図1における配電系統2上に配置されたSVR51〜55のいずれかとHVR1とを交換してHVR1を配置した場合のそれぞれの制御結果について説明する。図7は、配置位置毎の最大電圧不平衡率を表す図である。
図7の横軸は、配電系統2における太陽光発電システムの導入率であるPV導入量を表す。また、図7の縦軸は本実施例1に係るHVR1による制御後の電圧の不平衡率の最大値である最大電圧不平衡率を表す。そして、図7では、横軸に表したPV導入量毎に、6つの配置位置毎の最大電圧不平衡率が表される。各太陽光発電システムの導入率において、左から順に各棒グラフが、HVR1を配置しない場合、及び、SVR51〜55の順で各位置にHVR1を配置した場合の最大電圧不平衡率を表す。
太陽光発電システムの導入率が0%、10%及び20%の場合、SVR52の位置にHVR1を配置した状態の最大電圧不平衡率が最小となる。また、太陽光発電システムの導入率が30%の場合、SVR53の位置にHVR1を配置した状態の最大電圧不平衡率が最小となる。ただし、太陽光発電システムの導入率が30%の場合の最大電圧不平衡率は、SVR52の位置にHVR1を配置した状態とSVR53の位置にHVR1を配置した状態とでは差は軽微である。したがって、全体的にみると、SVR52の位置にHVR1を配置した状態が、最大電圧不平衡率を最も抑えられるといえる。
また、図8は、配置位置毎のタップ切替回数を表す図である。図8の横軸は、配電系統2における太陽光発電システムの導入率であるPV導入量を表す。また、図8の縦軸は本実施例1に係るSVR51〜55の15日分のタップ回数の1日当たりの平均値である1台当たりのタップ回数平均値を表す。そして、図8では、横軸に表したPV導入量毎に、6つの配置位置毎の1台当たりのタップ回数平均値が表される。各太陽光発電システムの導入率において、左から順に各棒グラフが、HVR1を配置しない場合、及び、SVR51〜55の順で各位置にHVR1を配置した場合の最大電圧不平衡率を表す。ただし、HVR1を配置しない場合のタップ切替回数は、SVR51〜55のタップ切替回数の最大値を表す。
太陽光発電システムの導入率が0%、10%及び20%の場合、SVR52の位置にHVR1を配置した状態の1台当たりのタップ回数平均値が最小となる。また、太陽光発電システムの導入率が30%の場合、SVR53の位置にHVR1を配置した状態の1台当たりのタップ回数平均値が最小となる。ただし、太陽光発電システムの導入率が30%の場合のタップ回数平均値は、SVR52の位置にHVR1を配置した状態とSVR53の位置にHVR1を配置した状態とでは差は軽微である。したがって、全体的にみると、SVR52の位置にHVR1を配置した状態が、1台当たりのタップ回数平均値を最も抑えられるといえる。タップ回数が抑えられることで、電圧の変動を抑えることができ配電系統2の電圧を適正化を効率よく行うことができる。
図7及び8で示される制御結果からSVR52の位置にHVR1を配置した状態が不平衡率とタップ回数とを最小化することができると考えられることから、解析部18は、SVR52の位置がHVR1の最適な設置位置と判定する。
このように、解析部18は、最も制御結果の良い配置位置を特定し、特定した配置位置及びその配置位置にHVR1を配置した場合の三相電力の電圧の制御量をHVR1の管理者に通知する。
ここで、本実施例では、太陽光システムの導入率が異なる場合の配電系統2の構成情報を用いて最適な配置位置を決定したが、評価装置6による最適な配置位置の決定方法はこれに限らない。例えば、既に存在する実際の配電系統2の情報を評価装置6に入力して、評価装置6にその配電系統2において最適な配置位置を決定させてもよい。その場合、太陽光発電システムの導入率は決定しているため、解析部18は、各位置における制御結果は1通りずつ取得し、その中から最も制御結果の良い配置位置を特定する。
以上に説明したように、本実施例に係る評価装置は、各配置位置に応じた制御結果を比較することで、HVRの最適な配置位置を決定することができる。そして、HVRの管理者は、最適な配置位置及び最適な制御量の組み合せの情報の通知を評価装置から受け、その情報を基にHVRを配電系統に導入することで、最適な電圧制御を行うことができる。
1 HVR
2 配電系統
3 配電用変電所
4 ノード
6 評価装置
7 入力装置
10 電圧制御部
11 制御前情報取得部
12 判定部
13 記憶部
14 制御量組生成部
15 制御後情報取得部
16 所定条件内制御量抽出部
17 最適制御量特定部
18 解析部
41 変圧器
42 送電線
43 需要家
51〜55 SVR
201〜203 送電経路

Claims (7)

  1. 三相交流電力を伝送する配電系統上に配置される電圧制御装置であって、
    前記配電系統の各相の電圧に対する予め決められた複数の制御量を用いて、各相の電圧に対する制御量の組み合せを生成する生成部と、
    前記生成部により生成された制御量の組み合せ毎に、各制御量を用いて電圧を制御した場合の前記配電系統上の所定点における各相の電圧を取得する電圧取得部と、
    前記電圧取得部により取得された各相の前記電圧を基に、前記制御量の組み合せの中から候補組み合せを抽出する抽出部と、
    前記抽出部により抽出された前記候補組み合せの中から前記所定点における各相の制御後電圧の電圧不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定する特定部と、
    前記特定部により特定された制御量の組み合せを用いて各相の電圧をそれぞれ制御する制御部と
    を備えたことを特徴とする電圧制御装置。
  2. 前記配電系統上の前記所定点における前記特定部により特定された制御量の組み合せを用いた電圧の制御を行う前の各相の制御前電圧を取得する制御前電圧取得部と、
    前記制御前電圧取得部により取得された各相の前記制御前電圧を基に、電圧制御を行うか否かを判定し、電圧制御を行うと判定した場合、前記生成部、前記電圧取得部、前記抽出部及び前記制御部に処理を行わせ、各相の電圧を制御させる判定部と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電圧制御装置。
  3. 前記電圧取得部は、ベクトルLine Voltage Drop Compensator(LDC)方式を用いて前記所定点における各相の電圧を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電圧制御装置。
  4. 前記抽出部は、各相の電圧の不平衡率が予め決められた不平衡規定値より小さく、且つ、前記所定点における各相の電圧が予め決められた適正範囲内に収まる前記制御量の組み合せを、前記制御量の組み合せ候補とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電圧制御装置。
  5. 三相交流電力を伝送する配電系統における電圧制御方法であって、
    前記配電系統の各相の電圧に対する予め決められた複数の制御量を用いて、各相の電圧に対する制御量の組み合せを生成し、
    生成された制御量の組み合せ毎に、各制御量を用いて電圧を制御した場合の前記配電系統上の所定点における各相の電圧を取得し、
    取得された各相の前記電圧を基に、前記制御量の組み合せの中から候補組み合せを抽出し、
    抽出された前記候補組み合せの中から前記所定点における各相の制御後電圧の電圧不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定し、
    特定された制御量の組み合せを用いて各相の電圧をそれぞれ制御する
    ことを特徴とする電圧制御方法。
  6. 三相交流電力を伝送する配電系統における電圧制御方法であって、
    前記配電系統の各相の電圧に対する予め決められた複数の制御量を用いて、各相の電圧に対する制御量の組み合せを生成し、
    生成された制御量の組み合せ毎に、各制御量を用いて電圧を制御した場合の前記配電系統上の所定点における各相の電圧を取得し、
    取得された各相の前記電圧を基に、前記制御量の組み合せの中から候補組み合せを抽出し、
    抽出された前記候補組み合せの中から前記所定点における各相の制御後電圧の電圧不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定し、
    特定された制御量の組み合せを用いて各相の電圧をそれぞれ制御する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする電圧制御プログラム。
  7. 三相交流電力を伝送する配電系統上に配置される電圧制御装置の評価装置であって、
    前記配電系統上の電圧制御装置を配置する配置位置を複数選択する位置選択部と、
    前記配電系統の各相の電圧に対する予め決められた複数の制御量を用いて、各相の電圧に対する制御量の組み合せを生成する生成部と、
    前記位置選択部により選択された配置位置のいずれかに前記電圧制御装置が配置されたそれぞれの配置状態について、前記生成部により生成された制御量の組み合せ毎に、各制御量を用いて電圧を制御した場合の前記配電系統上の所定点における各相の電圧を取得する電圧取得部と、
    前記配置状態毎に、前記電圧取得部により取得された各相の前記電圧を基に、前記制御量の組み合せの中から候補組み合せを抽出する抽出部と、
    各前記配置状態毎の前記候補組み合せの中から、前記所定点における各相の制御後電圧の電圧不平衡率が最小となる制御量の組み合せを特定する特定部と、
    前記配置状態毎に前記特定部により特定された制御量の組み合せを用いた場合の電圧制御による配電系統の電圧変動の解析を行い、解析により得られた前記配置状態毎の制御結果を基に電圧制御装置の配置位置を特定し、特定した配置位置及び特定した配置位置に電圧制御装置を配置した場合の前記特定部により特定された制御量の組み合せを報知する解析部と
    を備えたことを特徴とする評価装置。
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