以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技者が遊技可能なスロットマシン(遊技機)の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、スロットマシンの各基板における具体的な処理(役構成や遊技状態の遷移)および本実施形態で特徴的な処理を説明し、これらを実現するためのフローチャートを詳述する。
(スロットマシン100の機械的構成)
図1および図2の外観図に示すように、スロットマシン100は、略矩形状の箱体である筐体102と、筐体102の前面開口部に対して開閉可能に取り付けられた前面上扉104と、前面上扉104の下方に位置し、前面上扉104同様、筐体102の前面開口部に対して開閉可能に取り付けられた前面下扉106と、前面下扉106の下部に位置し、メダル排出口108aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部108とを備えている。
前面下扉106の上部には操作部設置台122が形成され、操作部設置台122には、メダル投入部124、ベットスイッチ126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130等が配設されている。
操作部設置台122の右側に位置するメダル投入部124は、メダル投入口(投入口)124aを通じて遊技媒体としてのメダルの投入を受け付け、前面下扉106の背面に設けられたメダルセレクタ(図示せず)にメダルを送る。メダルセレクタには、メダルの投入が可能な投入期間外に投入されたメダルや規格外のメダルをメダル排出口108aに導くブロッカー(図示せず)と、投入期間内に投入された規格内のメダルの通過を検出する投入メダル検出部124bとが設けられている。ここで、メダル排出口108aに導かれたメダルは受け皿部108に排出される。遊技者により、1遊技を開始するために必要なメダルのベット枚数である複数の規定枚数のうち、最大規定枚数(例えば3枚)を超えてメダルが投入されると、その最大規定枚数を超えた分のメダルが、所定の上限枚数(例えば50枚)を上限としてスロットマシン100の内部(メインRAM200c)に電気的に貯留(以下、単にクレジットという)される。上記1遊技については後程詳述する。
また、ここでは、規定枚数は「1」〜「3」の複数が設定されている。なお、1遊技を実行するために必要な規定枚数を、遊技者は複数の規定枚数から任意に選択でき、その複数の規定枚数の中の最大のものを最大規定枚数といい、最小のものを最小規定枚数という。本実施形態では、最大規定枚数は「3」となり、最小規定枚数は「1」となる。
ベットスイッチ126は、クレジットされているメダルのうち最大規定枚数のメダルをベットする、押圧式のボタンスイッチである。最大規定枚数以上のメダルがクレジットされている状態で、ベットスイッチ126を押圧すると、最大規定枚数のメダルがベットされるとともに、貯留枚数が最大規定枚数分だけ減枚される。なお、最大規定枚数未満のメダルがクレジットされている状態で、ベットスイッチ126を押圧すると、貯留枚数のメダルの全てがベットされるとともに、貯留枚数が0枚に減枚される。
操作部設置台122の左側に位置するスタートスイッチ128は、傾倒操作を検出可能なレバーで構成され、遊技者による1遊技の開始操作を検出する。また、スタートスイッチ128は、押圧操作を検出可能なボタンスイッチによって構成することも可能である。
前面上扉104の下部略中央には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓136が設けられ、筐体102内の図柄表示窓136に対応した位置には、リールユニット134が設けられている。リールユニット134には、図3(a)のリールの図柄配列に示すように、21に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列された3つのリール134a、134b、134cが、それぞれ独立して回動可能に設けられ、遊技者は、図柄表示窓136を通じて、リール134a、134b、134cを視認することができる。リールユニット134は、スタートスイッチ128の操作を契機として、リール134a、134b、134cの回転を開始する。
操作部設置台122の中央に位置するストップスイッチ130は、リール134a、134b、134cそれぞれに対応して設けられた、遊技者の押圧操作を検出可能なボタンスイッチであり、リール134a、134b、134cそれぞれを停止させようとする遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ130に係る3つのボタンスイッチを、その位置に応じて左から順にストップスイッチ130a、130b、130cとする。
このように、ストップスイッチ130a、130b、130cを通じた停止操作により、リール134a、134b、134cがそれぞれ停止する。ここでは、その停止態様を遊技者が把握できるように、図3(b)のように、有効ラインが設けられている。有効ラインは1本であり、具体的に、図柄表示窓136に臨む9つの図柄(3リール×上中下の3段)のうち、リール134a、134b、134cの中段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを当選役の入賞を判定するための有効ラインAとして設定している。また、無効ラインは、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせのみでは当選役を把握しにくい場合に、当選役の把握を容易にする他の図柄組み合わせを表示する、当選役の入賞判定には用いられない有効ラインA以外のラインであり、本実施形態では、図3(b)に示す4つの無効ラインB1、B2、C1、C2を想定している。
前面上扉104の上部略中央には、演出に伴う様々な映像を表示する液晶表示部(画像表示部)138が設けられている。また、前面上扉104の上部や左右には、演出に用いられる演出用装置142が設けられる。演出用装置142としては、例えば、高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出ランプ160や、液晶表示部138の左右に設けられ、液晶表示部138の前面を左右方向に移動することで液晶表示部138の一部を覆う、扉(シャッタ)に見立てた演出役物装置162や、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置164が配されている。
また、図2に示すように、前面上扉104の裏面における液晶表示部138の左右位置や前面下扉106の裏面における内面左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ140が設けられている。さらに、筐体102内におけるリールユニット134の下方には、メダル排出口108aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)264が設けられている。メダル払出装置264は、メダルを貯留するメダル貯留部264aと、メダル貯留部264aに貯留されたメダルをメダル排出口108aから排出するための払出制御部264bと、メダル排出口108aから排出されるメダルを検出する払出メダル検出部264cとを備えている。
また、図1や図2では図示していないが、各リール134a、134b、134cの内側には、それぞれに施された図柄のうち、図柄表示窓136に対応する(有効ラインAや無効ラインB1、B2、C1、C2の対象となり得る)各リール134a、134b、134cの上段、中段、下段の図柄を背面から個々に独立して照射するリールバックライト144(図4参照)が設けられている。また、図柄表示窓136の裏面上部にもリール134a、134b、134c全ての正面を直接照射するリール上方ライト146が設けられている。
また、図1に示すように、操作部設置台122において、図柄表示窓136とストップスイッチ130との間に設けられた段部122aの略水平面には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が設けられている。また、図柄表示窓136と操作部設置台122との間には、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158が設けられている。これらメインクレジット表示部152およびサブクレジット表示部156には内部的に記憶された貯留枚数が表示され、メイン払出表示部154およびサブ払出表示部158にはメダルの払出枚数が表示される。なお、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158には、演出に伴う様々な数値を表示することもできる。
また、筐体102内の任意の位置には、電源スイッチ148が設けられている。電源スイッチ148は、ロッカースイッチ等、押圧操作を検出可能なスイッチで構成され、当該スロットマシン100を管理する管理者側が操作し、電源の切断状態と電源の投入状態の2つの状態を切り換えるために用いられる。
なお、本実施形態において、上記1遊技は、メダル投入部124を通じたメダルの投入、ベットスイッチ126の操作を通じたクレジットされているメダルの投入、または、リプレイ役が有効ラインA上に表示されたことに基づくメダルの自動投入のいずれかが行われてから、遊技者によるスタートスイッチ128の操作に応じて、複数のリール134a、134b、134cが回転制御されるとともに当選役抽選が実行され、当選役抽選の抽選結果および遊技者による複数のストップスイッチ130a、130b、130cの操作に応じて、操作されたストップスイッチ130a、130b、130cに対応するリール134a、134b、134cがそれぞれ停止制御され、メダルの払い出しを受け得る当選役に入賞した場合、そのメダルの払い出しが実行されるまでの遊技をいう。また、メダルの払い出しを受け得る当選役に非当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合、リール134a、134b、134cが全て停止したことをもって1遊技が終了する。ただし、1遊技の開始を、上記のメダルの投入、または、リプレイ役の当選の代わりに、遊技者によるスタートスイッチ128の操作と読み替えてもよい。また、かかる1遊技が繰り返される数を遊技数とする。
(スロットマシン100の電気的構成)
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、スロットマシン100は、主として、制御基板によって制御されている。ここでは、制御基板の一例として、制御基板の機能を分担した、主制御基板200と、副制御基板202とを挙げて説明する。例えば、遊技の進行に関わるプログラムのうち、遊技に供する当選役の抽選やその入賞といったような、特に重要な処理を主制御基板200で実行し、それ以外の例えば演出に関する処理を副制御基板202で実行している。また、図4に示したように、主制御基板200と副制御基板202との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。ただし、このような制限がなければ、電気的に双方向通信も技術的に可能である。
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む各種半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。ただし、メインRAM200cには不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、設定変更が行われてメインRAM200cの初期化処理を実行しない限り、データが消去されることなく保持される。
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、状態移行手段312、コマンド決定手段314、コマンド送信手段316等の機能部を有する。
初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。ここで、ベットは、ベットスイッチ126の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部124を通じてメダルを投入する場合と、リプレイ役が有効ラインA上に表示されたことに基づいてメダルを自動投入する場合のいずれも含む。当選役抽選手段304は、メダルのベットおよびスタートスイッチ128の操作に基づき、小役、リプレイ役、および、ボーナス役を含む複数種類の当選役、ならびに、不当選のうちいずれかを当選役抽選により決定する。
リール制御手段306は、スタートスイッチ128の操作に応じて、複数のリール134a、134b、134cを回転制御し、回転しているリール134a、134b、134cにそれぞれ対応した複数のストップスイッチ130a、130b、130cの操作に応じ、操作されたストップスイッチ130a、130b、130cに対応するリール134a、134b、134cをそれぞれ停止制御する。また、リール制御手段306は、スタートスイッチ128の操作に応じて、前回の遊技においてストップスイッチ130の操作を有効化してから、当選役抽選の抽選結果を表示するために遊技者によるストップスイッチ130の操作を有効化するまで(前回の遊技におけるストップスイッチ130の操作完了により無効化されている)の時間を規定の時間(ウェイト時間、例えば、4.1秒)より延長し、その間、リール134a、134b、134cを多彩な態様で回転制御するリール演出(フリーズ演出)を行う場合がある。リール演出は、本来有効となるべき任意のスイッチを所定時間有効にしなかったり、本来実行されるべき処理を所定時間保留したり、本来送受信されるべき任意のスイッチの信号を所定時間送信または受信させなかったりすることでも実現できる。
判定手段308は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたか否か判定する。ここで、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることを単に入賞という場合がある。払出制御手段310は、当選役抽選で決定した当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたこと(入賞したこと)に基づいて、当該当選役に対応する数だけメダルを払い出す。状態移行手段312は、ボーナス役の当選や入賞に基づいて遊技状態を遷移させる。
コマンド決定手段314は、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、状態移行手段312等の動作に伴う、遊技に関するコマンドを順次決定する。コマンド送信手段316は、コマンド決定手段314が決定したコマンドを副制御基板202に順次送信する。
主制御基板200では、投入メダル検出部124b、ベットスイッチ126、スタートスイッチ128およびストップスイッチ130から各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、ベット手段302、当選役抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308が上述した種々の処理を実行する。また、主制御基板200には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が接続されており、払出制御手段310が両表示部152、154に対してメダルの貯留枚数や払出枚数の表示を制御する。
また、主制御基板200には、リール駆動制御部258が接続されている。このリール駆動制御部258は、スタートスイッチ128の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される各リール134a、134b、134cの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ262を駆動するとともに、ストップスイッチ130の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、リール134a、134b、134cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路260の検出信号に基づいて、ステッピングモータ262の駆動を停止する。
また、主制御基板200には、メダル払出装置264が接続されている。主制御基板200には払出メダル検出部264cの検出信号が入力されるようになっており、払出制御手段310は、その検出信号に応じてメダルの払出枚数を計数しながら払出制御部264bからのメダルの排出を制御する。
また、主制御基板200には、乱数発生器200dが設けられる。乱数発生器200dは、計数値を順次インクリメントし、所定の総数(例えば65536)内でループさせ(0〜65535)、所定の時点における計数値を抽出することで乱数を生成(取得)する。主制御基板200の乱数発生器200dによって生成される乱数(以下、当選役抽選乱数という)は、遊技者に付与する、遊技者に有利な遊技利益、例えば、当選役抽選手段304が当選役を決定するために用いられる。
(副制御基板202)
また、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生器202dが設けられており、乱数発生器202dによって生成される乱数(以下、演出抽選乱数という)は、主に演出の態様を決定するために用いられる。
また、副制御基板202は、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、演出制御手段334等の機能部を有する。
初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。演出制御手段334は、当選役コマンドに基づいて液晶表示部138、スピーカ140、演出用装置142の各デバイスで行われる遊技の演出を決定する。具体的に、演出制御手段334は、液晶表示部138に表示される画像データや、演出ランプ160、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等(以下、演出ランプ160、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158を纏めて単に「演出ランプ160」という場合がある)の電飾機器を通じた演出のための発光パターンや、演出役物装置162の駆動パターンを決定するとともに、スピーカ140から出力すべき音声を構成する音声データを決定する。そして、演出制御手段334は、決定した遊技の演出を実行する。
演出は、上述したリール演出のような主制御基板200によって実行される演出と、副制御基板202によって実行される演出がある。副制御基板202によって実行される演出は、遊技の進行に伴い、液晶表示部138、スピーカ140、演出ランプ160等を通じて提供される視覚的および聴覚的な表現手段であり、当該遊技にストーリー性を与えたり、当選役抽選の結果をよりダイナミックな画像で示唆したりすることができる。このような演出では、例えば、ボーナス遊技の当選を示唆する演出を複数遊技に亘って行い、遊技者の期待感を高めることができる。また、たとえ、いずれの当選役にも当選していなかったとしても、恰も当選しているかのような演出を通じて遊技者に高配当の期待感を持たせ、遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。上記の主制御基板200および副制御基板202を連動させることで、様々な遊技性を構築することができる。以下、主となる遊技態様を詳述する。
(主制御基板200で用いられるテーブル)
スロットマシン100においては、複数の遊技状態が設けられており、遊技の進行に応じて遊技状態が遷移する。そして、主制御基板200では、状態移行手段312により管理される遊技状態に対応する複数の当選役抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選役抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の遊技状態(後述するボーナス役の成立有無に基づく遊技状態等)に応じて、対応する当選役抽選テーブルをメインROM200bから抽出し、抽出した当選役抽選テーブルと現在の設定値に基づき、スタートスイッチ128の操作信号に応じて取得された当選役抽選乱数が当選役抽選テーブル内のいずれの当選役または不当選に対応するか判定する。ここで、設定値は、遊技利益を得る容易性を段階的に示したものであり、その設定値の数値が高いほど、遊技利益を得易い。なお、設定値は、一般的に、ホール側管理者により少なくとも遊技開始時には決定されており、遊技者が、遊技中に設定値を取得および変更することはできないようになっている。
ここで、当選役抽選テーブルで抽出される当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役がある。このような当選役に対応する図柄組み合わせが、有効ラインA上に揃った状態を表示または入賞といい、当選役に当選し、その当選役に対応する図柄組み合わせが表示されるまでの状態を内部当選状態とする。当選役のうちのリプレイ役は、そのリプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技者によるメダルの新たなるベットを行わずして再度1遊技を実行できる役であり、小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることにより、図柄組み合わせに応じて所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることにより、状態移行手段312により管理される遊技状態をボーナス遊技状態に移行させることができる当選役である。以下に、当選役および遊技者に付与される遊技利益について説明する。
図5は、当選役を説明するための説明図であり、図6は、遊技状態の遷移を説明するための説明図である。
また、本実施形態においては、当選役として、図5に示すように、当選役「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」、「ビッグボーナス(以下「BB」という)」が設けられている。このうち、当選役「リプレイ」が上記リプレイ役に相当し、当選役「ベル」、「チェリー」、「スイカ」が上記小役に相当し、当選役「BB」が上記ボーナス役に相当する。
(リプレイ役)
当選役抽選の結果、当選役「リプレイ」に当選すると、図5に示した当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせである、各リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄「リプレイ」が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、上記したように、遊技者によるベットを行わずして再度1遊技(再遊技)を実行できる。
ここで、本実施形態においては、遊技者によってストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、当該図柄が有効ラインA上に停止するように停止制御がなされる。また、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、有効ラインA上にはないが、各リール134a、134b、134cの回転方向と反対の方向の図柄4コマ分に相当する範囲(引込範囲)内に存在している場合には、リール制御手段306によって、離れている図柄数が滑りコマ数となり、当該当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。また、当選役に対応する図柄が各リール134a、134b、134c中に複数あり、いずれも各リール134a、134b、134cの引込範囲内に存在している場合には、予め定められた優先順位に従っていずれの図柄を有効ラインA上に引き込むか決定され、当該優先された図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。なお、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選した当選役以外の当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、その図柄を有効ラインA上に停止させないようにする、所謂蹴飛ばし処理も並行して実行される。
そして、各リール134a、134b、134cにおいては、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている(図3および図5参照)。具体的に、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄同士は、各リール134a、134b、134c内で最大図柄4コマ分しか離隔していないので、停止制御によって必ず有効ラインA上に表示することができる。このように、当選役「リプレイ」に当選すると、これら当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。このようにして、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、メダルを投入することなく次の1遊技を開始することが可能となる。
(小役)
また、当選役抽選の結果、当選役「ベル」に当選した場合には、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせである、各リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄「ベル」が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、当選役に対応した枚数(ここでは9枚)のメダルが遊技者に払い出される。ここで、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄「ベル」同士は、各リール134a、134b、134c内で最大図柄4つ分しか離隔していないので(図3および図5参照)、当選役「リプレイ」同様、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示することができる。
また、当選役抽選の結果、当選役「チェリー」に当選すると、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせである、リール134aに記される図柄「チェリー」が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、当選役に対応した枚数(ここでは3枚)のメダルが遊技者に払い出される。なお、当選役「チェリー」に示される「ANY」は、対応する有効ラインA上にいずれの図柄が停止してもよいことを示す。ただし、リール134aにおいては、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄「チェリー」が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配列されている(図3および図5参照)。そのため、当選役「チェリー」に当選したとしても、所謂取りこぼしが生じることがあり、遊技者は、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
また、当選役抽選の結果、当選役「スイカ」に当選すると、当選役「スイカ」に対応する図柄組み合わせである、各リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄「スイカ」が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「スイカ」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、当選役に対応した枚数(ここでは15枚)のメダルが遊技者に払い出される。ただし、各リール134a、134b、134cにおいては、当選役「スイカ」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄「スイカ」が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配列されている(図3および図5参照)。そのため、当選役「スイカ」に当選したとしても、所謂取りこぼしが生じることがあり、遊技者は、当選役「スイカ」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
(ボーナス役)
また、当選役抽選の結果、当選役「BB」に当選すると、図5に示した当選役「BB」に対応する図柄組み合わせである、各リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄「赤7」が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技状態がボーナス遊技状態に設定され、次の1遊技(以下、単に次遊技という)以降、メダルが所定枚数(例えば、297枚)払い出されるまで、ボーナス遊技状態にて遊技を実行することが可能となる。なお、各リール134a、134b、134cにおいては、それぞれ図柄「赤7」が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配列されている(図3および図5参照)。そのため、当選役「BB」に当選したとしても、遊技者は、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
なお、上述したいずれかの当選役に当選すると、それぞれの当選役に対応する内部当選フラグが成立(ON)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、リール134a、134b、134cそれぞれの停止制御がなされることとなる。このとき、小役に当選したものの、その小役に対応する図柄組み合わせを、その1遊技内で有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、当該1遊技の終了後に内部当選フラグがOFFされる。つまり、小役の当選の権利は小役に当選した1遊技内のみに限られ、当該権利を次遊技に持ち越すことはできない。また、リプレイ役である当選役「リプレイ」に対応する内部当選フラグが成立した場合には、当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが必ず有効ラインA上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがOFFされる。これらに対して、当選役「BB」に当選した場合には、BB内部当選フラグが成立(ON)するとともに、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるまで、BB内部当選フラグが遊技を跨いで持ち越される。
(遊技状態の遷移)
ここで、BB内部当選フラグについて、遊技状態の遷移と合わせて具体的に説明する。BB内部当選フラグが成立すると、BB内部当選フラグの成立状況に応じて、図6の(1)に示すように、主制御基板200で管理している遊技状態が、ボーナス役である当選役「BB」に当選していないボーナス非成立遊技状態から、ボーナス遊技状態の準備状態に相当するボーナス成立遊技状態となり、ボーナス成立遊技状態に基づいてリール134a、134b、134cそれぞれの停止制御がなされる。このとき、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、そのままBB内部当選フラグが次遊技に持ち越され(ボーナス成立遊技状態が維持され)、次回以降の遊技においても当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることが可能となる。そして、遊技者が、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させると、図6の(2)に示すように、遊技状態がボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態に移行する。また、ボーナス遊技状態において、所定枚数(例えば、297枚)を超えるメダルが払い出されると、図6の(3)に示すように、遊技状態が、ボーナス遊技状態からボーナス非成立遊技状態に移行する。ただし、図6の(4)に破線の矢印で示すように、ボーナス非成立遊技状態における当選役「BB」が成立した遊技で、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させた場合、ボーナス成立遊技状態を経由せず、直接、ボーナス遊技状態に移行する。
(当選役抽選テーブル)
図7は、当選役抽選乱数を判定する場合に用いられる当選役抽選テーブルを示す図である。当選役抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、各遊技状態によって抽選の対象となる当選役が異なったりする。図7は、各遊技状態(ボーナス非成立遊技状態、ボーナス成立遊技状態、ボーナス遊技状態)毎に割り当てられた当選領域(当選役)を「○」で表している。したがって、「○」が記載されていない当選領域は、その遊技状態に割り当てられていないことを示す。区画化された各当選領域にはそれぞれ当選範囲を示す数値である所定の置数(当選範囲値)と当選役が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の置数を合計すると当選役抽選乱数の総数(65536)となる。したがって、当選役それぞれが決定される確率は、当選領域に対応付けられた置数を当選役抽選乱数の総数で除算した値となる。当選役抽選手段304は、その時点の遊技状態に基づいて、当該当選役抽選テーブルにおける複数の当選領域のうち番号の高い方から、順次、置数を取得し、その置数を当選役抽選乱数から減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選役を抽選結果としている。当該抽選の手順は、他の抽選においても適用できる。
また、各遊技状態によって抽選の対象となる当選役が異なっている。例えば、図7において、ボーナス非成立遊技状態と、ボーナス成立遊技状態とを比較すると、前者は当選役「BB」の抽選を行っているのに対し、後者では当選役「BB」の抽選を行っていない。これは、後者では、既に当選役「BB」に当選しているので重ねて当選役「BB」を当選させることができないからである。また、後者では、前者に比べ、当選役「リプレイ」の当選確率を高く設定している。また、図7のボーナス遊技状態によれば、重ねて当選役「BB」の抽選を行わないとともに、当選役「リプレイ」や当選役「スイカ」の抽選も行われない。また、当選役「ベル」が高確率で当選するように設定されているので、ボーナス非成立遊技状態やボーナス成立遊技状態と比べて、1遊技で獲得できる枚数の平均値を示す期待獲得枚数が高くなっている。なお、当選役抽選テーブルの当選領域0には、「不当選」が対応付けられており、当選役抽選によって「不当選」が決定すると、図5に示したいずれの当選役に対応する図柄組み合わせも有効ラインA上に表示されることなく、メダルの払い出し等が行われることはない。ただし、ボーナス成立遊技状態(BB内部当選フラグがON)において、当選役抽選によって「不当選」が決定すると、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示可能となる。
以下、主制御基板200における具体的処理をフローチャートに基づいて説明する。
(主制御基板200のメイン処理)
図8は、主制御基板200のメイン処理を示したフローチャートである。ここでは、まず、主制御基板200のメイン処理に沿って、初期化後の1遊技の概略を説明する。また、詳細な説明は省略するが、各処理が遂行される際、各処理において用いられるスイッチ(ベットスイッチ126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130a、130b、130c)は、処理の開始時に有効化され、処理の終了時に無効化される。
(ステップS100)
電源スイッチ148を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化手段300は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化手段300は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをメインRAM200cに保持している。したがって、不意の電断が生じたとしても、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電断前の状態に復帰させることができる。例えば、リール134a、134b、134cの回転中に不意の電断が起きたとしても、復帰動作後に再度各リール134a、134b、134cが回転している状態から開始される。したがって、初期化処理では、基本的に、メインRAM200cの初期化(RAMクリア)は行われない。
(ステップS200)
また、コマンド決定手段314は、ベット枚数に変更があった場合に、変更されたベット枚数および貯留枚数を示す投入コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された投入コマンドを副制御基板202に送信する。かかるベット処理S200については、後程詳述する。
(ステップS300)
次に、当選役抽選手段304は、スタートスイッチ128に対する遊技開始操作を有効化し、スタートスイッチ128の操作待ち状態に移行する。ここで、当選役抽選手段304は、遊技者によるスタートスイッチ128の操作に応じて、主制御基板200の乱数発生器200dによって更新された当選役抽選乱数から、スタートスイッチ128が操作された時点における1の当選役抽選乱数を取得する。そして、当選役抽選手段304は、図7に示した当選役抽選テーブル、および、現在設定されている遊技状態に基づいて、取得した当選役抽選乱数が、いずれの当選領域に対応するか判定し、判定された当選領域の当選役または不当選を抽選結果として決定する。また、コマンド決定手段314は、スタートスイッチ128の操作に応じて抽選結果が決定された後、当選役抽選の抽選結果(当選役または不当選)や遊技状態に関する情報等を含む当選役コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された当選役コマンドを副制御基板202に送信する。また、状態移行手段312は、ボーナス非成立遊技状態において当選役「BB」に当選したことに基づき遊技状態をボーナス非成立遊技状態からボーナス成立遊技状態へ移行させる。
(ステップS400)
スタートスイッチ128が操作されると、リール制御手段306は、ステッピングモータ262を駆動してリール134a、134b、134cを回転させる。このリール回転処理においては、前回の1遊技におけるリール134a、134b、134cの回転開始時点から所定の時間(例えば4.1秒)が経過すると(ウェイト)、当該遊技におけるリール134a、134b、134cの回転を開始し、リール134a、134b、134cの全てが定速回転となったところで、ステップS500に処理を移す。また、リール制御手段306は、リール演出を実行する場合もある。
(ステップS500)
続いて、リール制御手段306は、ストップスイッチ130a、130b、130cを有効化し、遊技者によるストップスイッチ130a、130b、130cの操作を受け付けると、その操作に対応するリール134a、134b、134cのいずれかを停止制御する。また、コマンド決定手段314は、ストップスイッチ130a、130b、130cのいずれかの操作がなされると、操作がなされたストップスイッチ130a、130b、130cの情報を示す停止コマンド(第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンド)を操作の度に生成し、コマンド送信手段316は、生成された停止コマンドを順次、副制御基板202に送信する。
(ステップS600)
次に、判定手段308は、図3(b)に示した有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが予め定められたどの組み合わせに相当するかを判定し、その図柄組み合わせに応じて遊技状態の変更やリプレイに際して要求される種々の処理を実行する。また、コマンド決定手段314は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせや、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を含む入賞コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された入賞コマンドを副制御基板202に送信する。また、状態移行手段312は、ボーナス成立遊技状態において当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたことに基づき、遊技状態をボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態へ移行させる。
(ステップS700)
続いて、払出制御手段310は、ステップS600における判定結果に基づき、例えば、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示されると、当該小役に対応するメダルの払出処理を実行し、有効ラインA上にリプレイ役に対応する図柄組み合わせが表示されると、自動的に次遊技のベットを行うための処理を実行する。また、状態移行手段312は、ボーナス遊技状態においてメダルの所定枚数の払い出しが実行されると、遊技状態をボーナス遊技状態からボーナス非成立遊技状態へ移行させる。このように、払出制御手段310は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせに対応して種々の処理を遂行し、当該1遊技を終了する。また、コマンド決定手段314は、メダルの払出処理がなされた場合、払出処理がなされたことを示す払出コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された払出コマンドを副制御基板202に送信する。
ステップS200からステップS700までの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS700までを繰り返すこととなる。
上述したように、副制御基板202において、演出制御手段334は、液晶表示部138、スピーカ140、演出用装置142(演出ランプ160、演出役物装置162、演出操作装置164)で行われる遊技の演出を決定する。
図9は、副制御基板202における、液晶表示部138、スピーカ140、演出用装置142の制御態様を説明するためのブロック図であり、図10は、それらに共通する制御態様を示すフローチャートである。副制御基板202に設けられたサブCPU(CPU)202aは、サブROM202bに格納されたプログラムおよびサブRAM202cと協働して、演出制御手段334として機能する。演出制御手段334は、主制御基板200から送信されたコマンドを解読し、そのコマンドに対応する演出パターン(演出の一連の流れを示す内容)を決定する。そして、演出制御手段334は、決定された演出パターンに基づいて画像IC360a、楽曲IC362a、通信コントローラ364等の各デバイスにコマンドを送信して演出を実行させる。
このような演出は、電源が投入されている間、割込処理として常時遂行され、所定の割込周期(例えば33msec)内に完了する。例えば、演出制御手段334は、図10に示すように、所定の割込周期(例えば33msec)の到来を待ち(S10におけるNO)、所定の割込周期が到来すると(S10におけるYES)、演出パターンに基づいた画像データ(演出パターンが示す演出のうち、液晶表示部138に表示する画像に相当するデータ)を決定する(S11)。そして、演出制御手段334は、画像IC360aに対して、画像データを特定可能な画像コマンドを送信し(S12)、ステップS10からの処理を繰り返す。画像IC360aは、VDP(Video Display Processor)とも呼ばれ、画像コマンドによって特定される画像データを画像ROM360bから画像RAM(VRAM)360cに読み出し、画像データを、順次、液晶表示部138に出力する。なお、液晶表示部138には、常に、何かしらの画像が表示される。したがって、演出制御手段334は、割込周期毎に、常に、画像データを決定していることとなる。なお、画像RAM360cは、複数の異なるレイヤを有し、各レイヤに異なる画像データを保持させることができる。そして、画像IC360aは、複数のレイヤに保持された画像データを重畳し、その重畳された画像データを液晶表示部138に出力する。
また、演出制御手段334は、所定の割込周期が到来すると、上記の画像IC360aに対する制御に引き続き、演出パターンに基づいた楽曲データ(演出パターンが示す演出のうち、スピーカ140に出力する楽曲に相当するデータ)を決定する。そして、演出制御手段334は、楽曲IC362aに対して、楽曲データを特定可能な楽曲コマンドを送信する。楽曲IC362aは、楽曲コマンドによって特定される楽曲データを楽曲ROM362bから楽曲IC362aに読み出し、楽曲データを、順次、スピーカ140に出力する。なお、スピーカ140には、常に、何かしらの楽曲が出力されている。したがって、演出制御手段334は、割込周期毎に、常に、楽曲データを決定していることとなる。なお、楽曲IC362aは、複数の楽曲バッファ(バッファ)を有し、各楽曲バッファに異なる楽曲データを保持させることができる。そして、楽曲IC362aは、複数の楽曲バッファに保持された楽曲データを重畳し、その重畳された楽曲データをスピーカ140に出力する。
また、演出制御手段334は、所定の割込周期が到来すると、上記の画像IC360aおよび楽曲IC362aに対する制御に引き続き、演出パターンに基づいた発光パターン(演出パターンが示す演出のうち、演出ランプ160の一連の点灯態様を示す内容)および駆動パターン(演出パターンが示す演出のうち、演出役物装置162の一連の駆動態様を示す内容)を決定する。そして、演出制御手段334は、その発光パターンおよび駆動パターンに基づいて、通信コントローラ364にコマンドを送信する。通信コントローラ364は、かかるコマンドに従い、複数の演出ランプ160や演出役物装置162に対し、それぞれ独立して発光に関する情報(発光情報)や、駆動に関する、例えば、モータの回転方向(進行方向)、回転量(進行量)、回転速度(進行速度)といった情報(駆動情報)を生成し、生成された発光情報や駆動情報を、シリアル通信を通じて送信する。かかる発光情報や駆動情報は、演出を担う演出情報として扱われる。ここでシリアル通信が用いられるのは、ハーネスの数の抑制や取り回しを簡易化するためである。こうして、複数の演出ランプ160それぞれが独立して点灯制御されるとともに、複数の演出役物装置162それぞれが独立して駆動制御される。なお、演出ランプ160は、常に、点灯または消灯を繰り返している。したがって、演出制御手段334は、割込周期毎に、常に、発光パターンを決定していることとなる。また、演出役物装置162は、駆動パターンが決定されたときのみ動作している。したがって、駆動パターンは、画像データ、発光パターン、楽曲データと比較して決定される頻度が低い。
また、通信コントローラ364は、発光情報や駆動情報を、シリアル通信を通じて送信するとともに、シリアル通信を通じて演出操作装置164等の入力情報(操作有無、操作タイミング、操作回数、操作時間長等)を取得する。演出制御手段334は、かかる入力情報に応じて、液晶表示部138に所定の画像を表示する等、さまざまな演出を決定する。
ここでは、サブCPU202a、サブRAM202c、画像IC360a、画像ROM360b、画像RAM360c、楽曲IC362a、楽曲ROM362b、通信コントローラ364等の一連の機能部が、SoC(System-on-a-Chip)として1の集積回路に集積されている。ただし、かかるSoCにいずれの機能部を集積するかは任意に設定することができる。
(演出ランプ160の制御)
図11は、演出ランプ160の制御態様を説明するためのブロック図である。図11では、特に、シリアル通信を通じた演出ランプ160の制御態様を説明する。なお、ここでは、本実施形態に関係のある素子および信号のみ説明し、本実施形態に関係のない素子および信号についてはその説明を省略する。
上述したように、演出制御手段334は、遊技の進行に応じて演出パターンを決定する。かかる演出パターンには、演出ランプ160に関する発光パターンも含まれる。そして、演出制御手段334は、演出パターンのうちの発光パターンに基づき、バス366を通じて通信コントローラ364にコマンドを送信する。
ただし、演出制御手段334は、バス366を通じて、直接、通信コントローラ364を制御するのみならず、DMAコントローラ368を通じて、間接的に、通信コントローラ364を制御することができる。演出パターンのうち、特に、発光パターンは、多数のLED370に対する輝度情報が含まれ、輝度情報の転送に長時間を費やすこととなる。ここでは、DMAコントローラ368を介して演出ランプ160を制御することで、転送効率の向上を図る。
DMAコントローラ368(368a、368b)は、発光パターンを演出制御手段334から受信し、その後、演出制御手段334の処理と独立して発光パターンに基づく処理を遂行する。具体的に、DMAコントローラ368は、発光パターンに基づいて、後述する演出ドライバ372で用いられる発光情報(演出情報)を通信コントローラ364に順次転送(出力)する。
通信コントローラ364(364a、364b、364c)は、DMAコントローラ368から発光情報を受信し、内部のバッファに一時的に格納し、シリアル通信を通じて演出ドライバ372に順次転送(出力)する。
演出ドライバ372(372a、372b、372c)は、DMAコントローラ368から受信した発光情報に基づいて演出を実行する。具体的に、演出ドライバ372は、発光情報に基づいて、演出ドライバ372に接続された各LED370に対し、その輝度を示すPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力する。かかる演出ドライバ372とLED370とは演出ランプ160として機能する。
図12は、DMAプログラムの基本的な設定態様を説明するための説明図である。DMAプログラムには、図12(a)に示すように、少なくとも(1)転送元のアドレス、(2)繰り返し回数、(3)転送先のアドレス、(4)インクリメント情報、が記述されている。ここで、(1)転送元のアドレスとしては、サブRAM202cにおける、転送すべき発光情報の先頭アドレス(開始アドレス)が記述され、(2)繰り返し回数としては、発光情報の転送を繰り返す回数、例えば、LEDが100個あれば、100が記述され、(3)転送先のアドレスとしては、転送先のアドレス、例えば、通信コントローラ364aの物理的なアドレスが記述され、(4)インクリメント情報としては、転送元および転送先のアドレスを転送毎にインクリメントするか否か、例えば、転送元のアドレスはインクリメントし、転送先のアドレスはインクリメントしない(固定である)ことが記述される。
そして、演出制御手段334は、図12(b)のように、所定の割込周期が到来し発光パターンを決定すると(S20におけるYES)、その発光パターンに基づいてDMAプログラムを呼び出し、1のDMAコントローラ368、例えば、DMAコントローラ368aを特定して、DMAコントローラ368aに、呼び出したDMAプログラムを設定する(S21)。DMAプログラムを設定してしまえば、DMAコントローラ368aが演出制御手段334と独立して動作するので、演出制御手段334は、その間、他の処理を遂行できる。DMAコントローラ368aは、DMAプログラムに基づいてサブRAM202cから発光情報を読み出し、(2)繰り返し回数に記述された回数分、発光情報を転送すると、演出制御手段334に対し、転送完了割込を発生させる。転送完了割込が生じると(S22におけるYES)、演出制御手段334は、転送完了割込に基づく転送終了処理を実行して(S23)、次の割込周期の到来を待つ。
ところで演出ランプ160は、その大まかな位置により、図11に示す3つの演出ドライバ372a、372b、372cに分割して管理される。例えば、リールバックライト144、リール上方ライト146を含む前面上扉104に設けられた演出ランプ160は、演出ドライバ372aに管理され、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158を含む図柄表示窓136下方に設けられた演出ランプ160は、演出ドライバ372bに管理され、前面下扉106に設けられた演出ランプ160は、演出ドライバ372cに管理される。また、図11に示すように、3つの演出ドライバ372a、372b、372cには、それぞれ通信コントローラ364a、364b、364cが対応付けられる。そして、このような通信コントローラ364a、364b、364cへの発光情報の設定を、演出制御手段334と独立したDMAコントローラ368で行うことで処理の効率化を図ることが可能となる。
しかし、本実施形態のSoCではDMAコントローラ368の数(チャンネル数)が2つしかなく、通信コントローラ364a、364b、364cの数に満たない。したがって、通信コントローラ364それぞれにDMAコントローラ368を単純に対応させようとすると、通信コントローラ364のうちの1つがDMAコントローラ368と対応付けることができなくなる。そうすると、本来、DMAコントローラ368に任せ得る転送負荷を演出制御手段334自体が請け負わなければならなくなり、演出制御手段334の処理負荷の軽減につながらない。そこで、本実施形態では、DMAコントローラ368を効率的に管理して、複数の通信コントローラ364を纏めて制御する。
ここで、3つの演出ドライバ372a、372b、372cの処理負荷、すなわち、それに対応する通信コントローラ364a、364b、364cにおける、1回の割込周期に対し発光情報を全て転送するのに要する時間(以下、「転送時間」という)を比較すると、LEDの数の違いによって、通信コントローラ364a < 通信コントローラ364b < 通信コントローラ364cとなる。換言すれば、通信コントローラ364aの転送時間が最も短く、次に通信コントローラ364bの転送時間が長く、通信コントローラ364cの転送時間が最も長いこととなる。そこで、転送時間が比較的短い、通信コントローラ364aおよび通信コントローラ364bを、タイミングを異にして1のDMAコントローラ368a(第1のDMAコントローラ)で制御し、転送時間が最も長い通信コントローラ364cをもう1つのDMAコントローラ368b(第2のDMAコントローラ)で制御する。
図13は、本実施形態におけるDMAプログラムの設定態様を説明するための説明図であり、図14は、通信コントローラ364の転送時間を説明するためのタイミングチャートである。演出制御手段334は、図13(a)のように、所定の割込周期が到来し、発光パターンを決定すると(S30におけるYES)、その発光パターンに基づいて、DMAプログラムを呼び出す。ただし、ここでは、通信コントローラ364aに対応する発光パターン(第1の演出パターン)に基づいて、通信コントローラ364aに対応するDMAプログラムを呼び出す。そして、演出制御手段334は、DMAコントローラ368a(第1のDMAコントローラ)に呼び出した通信コントローラ364aに対応するDMAプログラムを設定する(S31)。したがって、DMAプログラムの(3)転送先のアドレスには、通信コントローラ364aのアドレスが記述されている(図12(a)参照)。演出制御手段334は、DMAプログラムの設定後、他の処理を遂行できる。この間、DMAコントローラ368aは、発光情報を通信コントローラ364aに順次転送する。そして、転送完了割込が生じると(S32におけるYES)、演出制御手段334は、転送完了割込に基づく転送終了処理を実行する(S33)。
また、転送完了割込に基づく転送終了処理が完了すると、演出制御手段334は、発光パターンに基づいて、再度、DMAプログラムを呼び出す。ただし、ここでは、通信コントローラ364bに対応する発光パターン(第2の演出パターン)に基づいて、通信コントローラ364bに対応するDMAプログラムを呼び出す。そして、演出制御手段334は、DMAコントローラ368aに呼び出した通信コントローラ364bに対応するDMAプログラムを設定する(S34)。したがって、DMAプログラムの(3)転送先のアドレスには、通信コントローラ364bのアドレスが記述されている(図12(a)参照)。演出制御手段334は、DMAプログラムの設定後、再び他の処理を遂行できる。この間、DMAコントローラ368aは、発光情報を通信コントローラ364bに順次転送する。そして、転送完了割込が生じると(S35におけるYES)、演出制御手段334は、転送完了割込に基づく転送終了処理を実行して(S36)、次の割込周期の到来を待つ。
このように、演出制御手段334が通信コントローラ364a、通信コントローラ364bそれぞれの発光パターンに基づくDMAプログラムを、タイミングを異にして1のDMAコントローラ368aに設定することで、通信コントローラ364とDMAコントローラ368の数の違いをソフトフェア的に吸収して、処理の効率化を図ることが可能となる。
一方、演出制御手段334は、図13(a)の処理と並行して、図13(b)のように、所定の割込周期が到来し発光パターンを決定すると(S40におけるYES)、その発光パターンに基づいてDMAプログラムを呼び出し、DMAコントローラ368b(第2のDMAコントローラ)に、呼び出したDMAプログラムを設定する(S41)。ただし、ここでは、通信コントローラ364cに対応する発光パターン(第3の演出パターン)に基づいて、通信コントローラ364cに対応するDMAプログラムが呼び出され、DMAプログラムの(3)転送先のアドレスには、通信コントローラ364cのアドレスが記述されている(図12(a)参照)。演出制御手段334は、DMAプログラムの設定後、他の処理を遂行できる。この間、DMAコントローラ368bは、発光情報を通信コントローラ364cに順次転送する。そして、転送完了割込が生じると(S42におけるYES)、演出制御手段334は、転送完了割込に基づく転送終了処理を実行して(S43)、次の割込周期の到来を待つ。
ここでは、通信コントローラ364cに対応する発光パターン(第3の演出パターン)に基づく発光情報の転送時間が、通信コントローラ364aに対応する発光パターン(第1の演出パターン)に基づく発光情報の転送時間や、通信コントローラ364bに対応する発光パターン(第2の演出パターン)に基づく発光情報の転送時間より長い。したがって、2つの通信コントローラ364に対応する発光パターンを1のDMAコントローラ368で処理しようと試みた場合、転送時間が短い方から2つの通信コントローラ364、すなわち、通信コントローラ364aと通信コントローラ364bとを選択するとよい。かかる構成により、図14に示すように、DMAコントローラ368が2つしかない状態であっても、割込周期である33msec中に、通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報、通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報、通信コントローラ364cに対応する発光パターンに基づく発光情報をすべて転送完了することができる。
なお、演出制御手段334は、1のDMAコントローラ368において複数の発光パターンに基づく発光情報を転送する場合、その転送時間がより短い発光パターンに基づく発光情報を、転送時間がより長い発光パターンに基づく発光情報より先にDMAコントローラ368に転送する。例えば、図14の例では、通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報の転送時間の方が、通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報の転送時間より短い。したがって、演出制御手段334は、DMAコントローラ368aに対し、まず、通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報を転送し、その後、通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報を転送する。
また、上述したように、演出制御手段334は、割込周期である33msecが到来すると、発光パターンを決定する。しかし、33mesecが到来したとしても、前回の割込時に設定された通信コントローラ364が発光情報を転送している(転送を開始しかつ転送が継続している)間は、次の発光情報の転送を開始しない。したがって、通信コントローラ364は発光情報の転送を開始しさえすれば、その発光情報の転送を完了することができる。ここでは、通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報と、通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報とをタイミングを異にして連続的に転送するため、先に、転送時間の短い通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報を転送することで、割込周期が到来したときに、次の通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報が転送を開始している可能性が高くなる。このように、演出制御手段334は、DMAコントローラ368aに対し、先に、通信コントローラ364aに対応する発光パターンに基づく発光情報を転送し、その後、通信コントローラ364bに対応する発光パターンに基づく発光情報を転送することで、いずれの発光情報も確実に転送を完了する確率を高めることができる。
なお、ここでは、演出制御手段334が、2つの発光パターンを、タイミングを異にして1のDMAコントローラ368aに転送するとともに、1の発光パターンを、他のDMAコントローラ368bに転送する例を挙げて説明したが、他のDMAコントローラ368による転送は必須ではなく、1のDMAコントローラ368aに2つの発光パターンを、タイミングを異にして転送できれば足りる。
また、ここでは、演出制御手段334が、2つの発光パターンを、タイミングを異にして1のDMAコントローラ368aに転送する例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、3つ以上の発光パターンを、タイミングを異にして1のDMAコントローラ368aに転送してもよい。
(発光情報)
演出ドライバ372は、DMAコントローラ368からシリアル通信を通じて受信した発光情報に基づいて演出を実行する。なお、近年、演出ドライバ372の性能も向上し、取り扱うことができる情報量が増加し、それに伴い、管理する情報の長さがビット単位で拡張されている。例えば、本実施形態の演出ドライバ372では、演出制御手段334で用いられる8ビット長の発光情報を、そのままの情報量(8ビット)で処理することができる。しかし、演出ドライバ372が受信するデータには、かかる発光情報の下位側に、演出ドライバ372で必要となる通信ACK(肯定応答もしくは確認応答)を示す追加情報(1ビット)が必ず加えられる。そうすると、演出ドライバ372が実際に受信する情報(発光情報+追加情報)は9ビット(ビット単位)になる。
一方、演出制御手段334においては、発光パターンや発光情報等がバイト単位、すなわち、1バイト(8ビット)や2バイト(16ビット)で扱われる。そうすると、演出制御手段334で取り扱われる情報と、演出ドライバ372で取り扱われる情報とのビット長が一致せず、発光パターンに基づいて単に発光情報を生成すると、一部のビットが欠落したりして、演出ドライバ372を適切に制御できなくなってしまう。そこで、本実施形態では、ビット操作によって情報の長さの不一致を吸収し、演出ドライバ372を適切に制御する。
図15は、発光情報の加工態様を示す説明図である。演出制御手段334やその上位の装置では、発光情報(演出情報)がバイト単位である1バイト(8ビット)で表されている。かかるバイト単位の発光情報(演出情報)を、単に、非拡張バイト単位発光情報(非拡張バイト単位演出情報、第1演出情報)と呼ぶこともある。
そして、演出制御手段334は、図15(a)のように、発光パターンに基づくバイト単位(ここでは1バイト)の発光情報を取得し、その下位側に、演出ドライバ372で必要となるビット単位(ここでは1ビット)の追加情報を付加するとともに、その上位側に、所定の予備情報を付加して、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を生成してサブRAM202cに一時的に格納する。かかる拡張されたバイト単位の発光情報(演出情報)を、単に、拡張バイト単位発光情報(拡張バイト単位演出情報、第2発光情報)と呼ぶこともある。具体的に、演出制御手段334は、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)のメモリ領域に下位側からバイト単位の発光情報を上書きし、バイト単位の発光情報を左に1ビットシフトする。ここで追加情報は、通信ACKを示す1〜8ビットの数値で示され、ここでは「0d」固定である。なお、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)のメモリ領域を確保する動作が、所定の予備情報を付加する動作である。ここでは、予備情報の内容として「0000000d」を用いているが、任意の数値を採用することができ、また、不定(値の操作を一切行わない)としてもよい。これは、かかる予備情報はダミーとしてのみ機能し、最終的には削除されるからである。
こうして、演出ドライバ372で利用可能なビット単位(ここでは9ビット)の発光情報を下位側に含む拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を生成することができる。そして、DMAコントローラ368は、図15(b)のように、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を通信コントローラ364に順次転送する。
続いて、通信コントローラ364は、図15(c)のように、DMAコントローラ368から、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を取得してバッファに格納する。ただし、通信コントローラ364では、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報のうち、下位側から、演出ドライバ372で用いられるビット単位(ここでは9ビット)の発光情報を演出ドライバ372に出力する。これは、通信コントローラ364における以下の機能により実現される。かかるビット単位の発光情報(演出情報)を、単に、ビット単位発光情報(ビット単位演出情報、第3発光情報)と呼ぶこともある。
図16は、通信コントローラ364の動作を説明するための説明図である。図16中の個々の四角は受信バッファまたは送信バッファの各ビットを示し、クロスハッチングされた箇所は、そのバッファに発光情報が存在していることを示す。
通信コントローラ364は、DMAコントローラ368から拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を取得すると、まず、受信バッファに格納する(1)。かかる受信バッファは、16ビットのシフトレジスタで構成され、発光情報を下位ビットから格納して、下位ビットから送信バッファに搬出する所謂FIFOとして機能する。また、送信バッファは、16ビットのシフトレジスタが16段並行して設けられ、格納された順に発光情報を搬出するFIFOとして機能する。したがって、受信バッファは、発光情報が格納されていない送信バッファの1段分のシフトレジスタに発光情報を搬出し(2)、送信バッファは、受信バッファと独立して、発光情報が格納されたタイミングが古い段の発光情報を下位ビットから順次搬出する。
ただし、送信バッファは、格納された16ビット全ての発光情報を搬出せず、下位から、予め設定された所定ビット数(8〜16ビットの間で任意に選択可能)の発光情報のみ搬出する(3)。ここでは、かかる所定ビット数を9ビットと設定している。したがって、通信コントローラ364は、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を受信し、上位側の予備情報(7ビット)を出力することなく、次の拡張されたバイト単位の発光情報を出力する動作を繰り返す。こうして、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報のうち下位から9ビットのみ演出ドライバ372に出力することができる。ここで、送信されなかった残りの予備情報(7ビット)は送信バッファに残り、以後も出力されることはない。
こうして、通信コントローラ364は、拡張されたバイト単位(ここでは2バイト)の発光情報を受信しつつ、ビット単位(ここでは9ビット)の発光情報(バイト単位の発光情報+追加情報)のみを出力することができる。このようにして、ビット操作によって情報の長さの不一致を吸収し、演出ドライバ372を適切に制御することが可能となる。
なお、ここでは、発光情報を通信コントローラ364で送信する例を挙げて説明したが、発光情報に限らず、演出に係る情報であれば足り、例えば、上述した演出パターンに基づく画像データ、楽曲データ、駆動情報等を適用することもできる。
また、ここでは、演出制御手段334でバイト単位の発光情報に追加情報と予備情報とを加え拡張されたバイト単位の発光情報を生成する例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、例えば、その後段であるDMAコントローラ368で、発光情報のビット長更新を実行してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上述した実施形態では、主制御基板200と副制御基板202とが、遊技を進行するための機能部を分担するように配したが、主制御基板200の機能部を副制御基板202に配しても、副制御基板202の機能部を主制御基板200に配してもよく、また、全ての機能部を1の制御基板に纏めて配することもできる。
また、上述した実施形態においては、遊技利益としてボーナス遊技を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、遊技利益が大きい選択当選役と他の当選役とが重複した選択当選種別であり、ストップスイッチ130a、130b、130cの操作態様が、複数の操作態様のうちの所定の操作態様(正解操作態様)であること、すなわち、所定の操作順(打順)または所定の操作タイミングあるいはこれらの組み合わせであることが選択当選役の入賞条件として設定された選択当選種別が当選役抽選により決定したときに、演出制御手段334が、その選択当選役の入賞条件となる正解操作態様を報知する補助演出を行うことで、当該選択当選役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ラインA上に容易に表示させることができる、所謂、AT(アシストタイム)を実行するAT演出状態や、リプレイ役の当選確率が通常遊技より高くなるように設定してメダルの消費を抑えることで、メダルの消費に対する当選役の抽選機会を増やす、RT(リプレイタイム)遊技や、上記のATとRT遊技が同時に進行されるART遊技を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、スロットマシン100において、発光情報等、演出を担う演出情報のビット長を変更したり、DMAコントローラ368へ演出パターンを複数送信する例を挙げて説明したが、パチンコ機によって、演出情報のビット長を変更したり、DMAコントローラ368へ演出パターンを複数送信してもよい。ここで、パチンコ機は、大当たり図柄を含む複数種類の図柄の中からいずれかを決定する図柄決定手段と、図柄が決定されてから所定の変動時間が経過すると、図柄表示部に図柄を表示させる図柄表示手段と、図柄表示部に大当たり図柄が表示されると、複数回のラウンド遊技で構成される大役遊技を実行する大役遊技実行手段と、大役遊技におけるラウンド遊技のうち予め設定された特定ラウンド遊技中に、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に進入すると、所定の遊技利益を付与する遊技利益付与手段と、大役遊技中の演出を実行する演出実行手段と、を備えてもよい。
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。