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JP6972045B2 - データ依存制御の改善方法 - Google Patents
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JP6972045B2 - データ依存制御の改善方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年3月14日出願の英国特許出願第1304588.5号及び2013年3月14日出願の欧州特許出願第13159167.9号の優先権及び利益を主張する。これらの出願の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、質量分析方法及び質量分析計に関する。
多くの用途において、化合物の非常に複雑な混合物が分析される。これらの混合物中の個々の成分は、広範囲の相対濃度で存在し、高濃度のマトリクスまたは内因性バックグラウンドシグナルの存在下にあり得る。これは、質量分析器及びイオン検出器に伝送される広範囲のイオン電流強度を生じさせる。これらの用途の多くに関して、できるだけ多くの特定の標的分析物に関して(正確な質量測定の形式の)定量及び定質データを作り出すことが重要である。これは、質量分析計で利用されるダイナミックレンジのイオン源、質量分析器、及び検出システムに高い需要をもたらす。
イオン信号の強度を制御する既知の方法は、質量分析計の伝送または感度もしくは電子増倍管(減衰)のゲインを調整して、イオン検出システムのダイナミックレンジ内の特定の質量対電荷比の範囲内に最大イオンを維持する。これは、標的分析内の全体のスペクトルまたは特定の質量対電荷比の値内の基準ピークであってもよい。この場合、それらが目的とする対象から分離されている限り、他の質量対電荷比の値からの信号が検出システムのダイナミックレンジを超えても問題はない。
従来のシステムにおいて、電流スペクトル(短い事前スキャンの形式であってもよい)は、その後のスペクトルが減衰するべき量を判断するために使用され得る。イオン源によって生成されるイオンビームの電荷密度が、電流データの記録及び問い合わせとその後のデータセットの記録との間の期間に変化しないことが想定される。したがって、その後のスペクトルにおける標的信号の強度が電流スペクトルの強度と実質的に同一であることが想定される。
以前に記録されたデータセットからの信号の以前の挙動に基づいて起こり得る強度の変化を予測することは試みられていない。
米国特許第7047144号(Steiner)(特許文献1)は、電子増倍管のゲインが、電流スペクトルに基づいて、標的ピークの強度が定義された境界内にあることを確実にするように調整される方法を開示する。
米国特許第5572022号(Schwartz)(特許文献2)は、電流スキャンからのデータを使用して、イオントラップにおいてイオン集団を制御する方法を開示する。
米国特許第6627876号(Hagar)(特許文献3)及び米国特許第6987261号(Horning)(特許文献4)は、電流スキャンを生成する異なるアプローチを説明しているが、電流スキャンからのデータのみを使用してその後のスキャンの減衰量を予測する。イオントラップの装填時間は、最終質量スペクトル内の信号を減衰するために使用される。
1つの形式または別の形式のイオントラップ装填時間の自動制御は、市販のRF及び静電イオントラップ上で使用される。
米国特許公開第2012/046872号(Kuhn)(特許文献5)は、シークエンシングバイポリマーのデータベース支援オンラインデノボ方法を開示する。断片イオンの質量対電荷比が決定され、断片イオン間の質量差Δmは、図6に示されるようにマトリクスで表される。データベースに対して問い合わせが行われ、データベースは、バイオポリマーのモノポリマーとポリマーとの間の質量差を含む事前に計算された測定データを含む。解明されていないシーケンス部分に関する開示された方法は、さらなる断片化のための前駆イオンを決定する。
国際公開第WO2013/081581号(Olney)(特許文献6)は、質量分析計の較正を自動的にチェックして調整する方法を開示する。図2Aを参照すると、較正チェック311が行われてもよく、その場合、衝突セルQ2の衝突エネルギーがゼロにまで減少し、親イオンは断片化されることなく質量分析される。その後、ピーク重心位置及びピーク幅等が先の較正に基づく予想内にあるかどうかについて決定318が下される。予想された値からのドリフトが無視できるほどではない場合、その方法は、その後、ステップ324に移動し、そこでデータ品質スコアが計算される。ステップ326において、質量較正または分解能が、再較正手順が必要なぐらいまで、ドリフトしたかどうかについて決定が下される。即時の再較正の必要がない場合、予想される値からの測定された結果の偏差の程度が、経時的に偏差の程度の記録を監視または提供するためのステップ326で使用され、将来いつ再較正またはシステム洗浄が必要になるかを予測することができる。
英国特許第2489110号(Micromass)(特許文献7)は、図2を参照して、イオン移動度分離器、減衰装置、及び飛行時間型質量分析器を備える装置を開示する。イオンが2次元分離され、特定のイオン移動度及び特定の質量対電荷比を有するイオンが選択的に減衰する。
米国特許公開第2006/020400号(Okamura)(特許文献8)は、飽和閾値レベルで電流測定装置を有する検出器アセンブリを開示する。
米国特許第7047144号(Steiner) 米国特許第5572022号(Schwartz) 米国特許第6627876号(Hagar) 米国特許第6987261号(Horning) 米国特許公開第2012/046872号(Kuhn) 国際公開第WO2013/081581号(Olney) 英国特許第2489110号(Micromass) 米国特許公開第2006/020400号(Okamura)
改良された質量分析方法及び改良された質量分析計を提供することが所望される。
本発明の態様によると、第1の時間及び/または位置で第1のデータを、第2のその後の時間及び/または位置で第2のデータを取得することと、
第1及び第2のデータからデータにおける将来動向または変化速度を予測することと、
検出器または検出器システムのダイナミックレンジ内に検出器または検出器システムの動作を維持し、かつ/または検出器または検出器システムの飽和を防ぐように、減衰装置の減衰係数を調整するか、またはさもなければデータにおける予測された将来動向または変化速度に応じて、イオンの伝送を調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
第1の時間及び/または位置で第1のデータを、第2のその後の時間及び/または位置で第2のデータを取得することと、第1及び第2のデータからデータにおける将来動向または変化速度を予測することと、を含む、本発明の他の実施形態が企図される。本方法はその後、イオン化またはイオン源のイオン化効率を調整すること、及び/またはイオン検出器またはイオン検出システムのゲインを調整することを好適に含む。
本発明が、第1及び第2のデータのみを取得することと、第1及び第2のデータのみから将来動向または変化速度のみを予測することとに限定されないことが理解されよう。第1及び第2のデータに加えて、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、またはさらなるデータが好適に取得され、その第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、またはさらなるデータは、データにおける将来動向または変化速度を予測するために、第1及び第2のデータに加えて好適に使用される、本発明の実施形態が企図される。
好適な実施形態による方法は、質量分析計に送達される信号の強度の変化速度における変化に適合する。これは、その後のデータセットを取得するために要する時間内の電流データセットで測定される強度からさほど変化しないであろうことが想定される、既知の装置と比較して、減衰または他の装置のより適切な制御を提供する。しかしながら、特にスペクトル取得速度の周波数に対して信号強度が急激に上昇する場合に、これは当てはまらない。
好適な実施形態は、電流データを含んでも含まなくてもよい、事前に取得されたデータからの情報を使用することによって必要とされる減衰値を決定し、その後のスペクトルにおいて予想される強度を予測し、それにより減衰値を、取得されているデータより先に予測された強度に適切に設定する改良された方法を提供する。
例えば、分析物がクロマトグラフィーカラムから、またはイオン移動度計もしくは分離器(「IMS」)ドリフト管から溶出するため、いくつかの事前に取得されたデータ点にわたる強度の変化速度は、将来の時点でその後の強度を予測するために使用されてもよい。これは、単純な線形外挿または質量分析計またはクロマトグラフィー技術の既知の特徴に基づく、より複雑な手段によるものであり得る。
好適な方法は、必要とされる減衰係数(または動作パラメータにおける他の変化)の、測定における将来動向、例えば、目的とする分析物イオンの強度が時間とともに増加している速度を予測するように試みない従来の方法より正確な決定を提供する。
好適な実施形態による方法は、不必要な感度の低下につながるデータの過剰減衰の可能性の低下につながる。
好適な方法はまた、制御システムを異なる変化速度に適合させ、それによりデータの破損を起こす不足した減衰の可能性を減少させる。イオンビームにおける電荷密度の変化速度が、その後に記録されたスキャンにおける強度が電流スキャンにおける強度よりかなり高くなるようになっているとき、不足した減衰が生じることもある。好適な実施形態による方法は、それが、質量分析方法において生じる強度の異なる変化速度に適合するという利点を有する。
米国特許公開第2012/046872号(Kuhn)はシーケンスの解明されていない部分を予測することを開示しているが、これは、本発明の意味内で、第1及び第2のデータから将来動向または変化速度を予測すると理解されるべきではない。さらに、米国特許公開第2012/046872号(Kuhn)は、検出器または検出器システムのダイナミックレンジ内に検出器または検出器システムの動作を維持し、かつ/または検出器または検出器システムの飽和を防ぐように、減衰装置の減衰係数を調整するか、またはさもなければデータにおける予測された将来動向または変化速度に応じて、イオンの伝送を調整することを開示してはいない。
国際公開第WO2013/081581号(Olney)は、本発明の意味内で、観察されかつ予想された性能を比較することを開示しているが、これは、第1及び第2のデータにおける将来動向または変化速度を予測すると理解されるべきではない。さらに、国際公開第WO2013/081581号(Olney)は、検出器または検出器システムのダイナミックレンジ内に検出器または検出器システムの動作を維持し、かつ/または検出器または検出器システムの飽和を防ぐように、減衰装置の減衰係数を調整するか、またはさもなければデータにおける予測された将来動向または変化速度に応じて、イオンの伝送を調整することを開示してはいない。
第1及び第2のデータは、質量スペクトルデータを好適に含む。
第1及び第2のデータは、多次元データを好適に含む。
第1及び第2のデータは、イオンの2つ以上の物理化学的特性に好適に関連する。
2つ以上の物理化学的特性は、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分型イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、気体クロマトグラフィー保持時間、またはキャピラリー電気泳動保持時間を好適に含む。
本発明の態様によると、
(i)第1の時間及び/または位置で第1のデータを、第2のその後の時間及び/または位置で第2のデータを取得し、
(ii)第1及び第2のデータからデータにおける将来動向または変化速度を予測し、かつ
(iii)検出器または検出器システムのダイナミックレンジ内に検出器または検出器システムの動作を維持し、かつ/または検出器または検出器システムの飽和を防ぐように、減衰装置の減衰係数を調整するか、またはさもなければデータにおける予測された将来動向または変化速度に応じて、イオンの伝送を調整するように配置及び適合された制御システムを備える、質量分析計が提供される。
第1及び第2のデータは、質量スペクトルデータを好適に含む。
第1及び第2のデータは、多次元データを好適に含む。
第1及び第2のデータは、2つ以上の物理化学的特性に好適に関連する。
2つ以上の物理化学的特性は、質量、質量対電荷比率、飛行時間、イオン移動度、微分型イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、気体クロマトグラフィー保持時間、またはキャピラリー電気泳動保持時間を好適に含む。
減衰装置の減衰係数を調整するステップは、イオン伝送が実質的に0%である期間ΔTの第1の動作モードとイオン伝送が>0%である期間ΔTの第2の動作モードとの間で減衰装置を繰り返し切り替えることを好適に含む。
減衰装置の減衰係数を調整するステップは、減衰装置の減衰または伝送を調整、または変更するために、マークスペース比ΔT/ΔTを調整することを好適に含む。
本方法は、好適には、(i)1Hz未満、(ii)1〜10Hz、(iii)10〜50Hz、(iv)50〜100Hz、(v)100〜200Hz、(vi)200〜300Hz、(vii)300〜400Hz、(viii)400〜500Hz、(ix)500〜600Hz、(x)600〜700Hz、(xi)700〜800Hz、(xii)800〜900Hz、(xiii)900〜1000Hz、(xiv)1〜2kHz、(xv)2〜3kHz、(xvi)3〜4kHz、(xvii)4〜5kHz、(xviii)5〜6kHz、(xix)6〜7kHz、(xx)7〜8kHz、(xxi)8〜9kHz、(xxii)9〜10kHz、(xxiii)10〜15kHz、(xxiv)15〜20kHz、(xxv)20〜25kHz、(xxvi)25〜30kHz、(xxvii)30〜35kHz、(xxviii)35〜40kHz、(xxix)40〜45kHz、(xxx)45〜50kHz、及び(xxxi)50kHz超の周波数で、第1の動作モードと第2の動作モードとの間で切り替えることをさらに含む。
ある実施形態によると、ΔT>ΔTである。別の実施形態によると、ΔT≦ΔTである。
期間ΔTは、好適には、(i)0.1μs未満、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、and(xxvii)100ms超からなる群から選択される。
期間ΔTは、好適には、(i)0.1μs未満、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)100ms超からなる群から選択される。
減衰装置は、好適には、1つ以上の静電レンズを備える。
第1の動作モードにおいて、電圧は、好適には、減衰装置の1つ以上の電極に印加され、電圧は、イオンビームを遅らせ、かつ/または変更させ、かつ/または反映させ、かつ/またはそらすように動作する電界を生成させる。
減衰装置の減衰係数を調整するステップは、減衰装置をオンとオフに繰り返し切り替えることによって、減衰装置によって前方に伝送されるイオンの強度を制御することを好適に含み、減衰装置のデューティーサイクルは、イオンの減衰の程度を制御するために変更され得る。
本発明の態様によると、第1の時間及び/または位置で第1のデータを、第2のその後の時間及び/または位置で第2のデータを取得することと、
第1及び第2のデータからデータにおける将来動向または変化速度を予測することと、
予測された将来動向または変化速度に応じて、質量分析計の動作パラメータを調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
第1及び第2のデータは、質量スペクトルデータを好適に含む。
第1及び第2のデータは、多次元データを好適に含む。
第1及び第2のデータは、イオンの2つ以上の物理化学的特性に好適に関連する。
2つ以上の物理化学的特性は、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分型イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、気体クロマトグラフィー保持時間、またはキャピラリー電気泳動保持時間を好適に含む。
予測された将来動向または変化速度に応じて質量分析計の動作パラメータを調整するステップはさらに、所望の範囲内に質量分析計の所望の性能を維持するよう努めることを好適に含む。
所望の範囲内に質量分析計の所望の性能を維持するよう努めるステップは、強度、質量対電荷比ピーク幅、質量対電荷比、収集装置もしくは検出システムの飽和程度の尺度、または所望の範囲内のイオン移動度ピーク幅またはドリフト時間を維持するよう努めることを好適に含む。
質量分析計の性能は、質量測定の正確さ、検出器または検出システムの飽和、最大データ速度、定量的性能、質量分解能、イオン移動度分離分解能、スペース電荷誘発質量または分解能偏移、及び質量較正またはイオン移動度分離較正を好適に含む。
動作パラメータは、質量分析計の伝送、イオン化の効率、イオン検出システムのゲイン、質量分析計のデューティーサイクル、イオントラップの装填時間、イオンの断片化の範囲の調整、レーザーもしくは他の励起源のフルエンスもしくは電力の調整、または質量対電荷比の較正を好適に含む。
本発明の別の態様によると、
(i)第1の時間及び/または位置で第1のデータを、第2のその後の時間及び/または位置で第2のデータを取得し、
(ii)第1及び第2のデータからデータにおける将来動向または変化速度を予測し、かつ
(iii)予測された将来動向または変化速度に応じて、質量分析計の動作パラメータを調整するように配置及び適合された制御システムを備える、質量分析計が提供される。
本発明の態様によると、
(i)イオンビームまたはイオン信号の所望の測定された標的強度Iを設定することと、
(ii)イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させることと、
(iii)減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iを時間tで測定することと、
(iv)減衰したイオンビームまたはイオン信号の予測された将来強度をその後の時間tで計算することと、
(v)減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iをその後の時間tで測定すると、その後、減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iが標的強度Iと実質的に同じになるように減衰係数を調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
本方法は、好適には、ステップ(iii)の前に、減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iを以前の時間t0(t0<t1)で測定することをさらに含む。
予測された将来強度をその後の時間tで計算するステップは、時間tでの少なくとも測定された強度I及び時間tでの測定された強度Iに基づいて線形外挿を使用することを好適に含む。
線形外挿は、好適には、1つ、2つ、3つ、4つ、または4つ以上のI及びI以外の他の強度値にさらに基づく。
本発明の別の態様によると、
(i)イオンビームまたはイオン信号の所望の測定された標的強度Iを設定し、
(ii)イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させ、
(iii)減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iを時間tで測定し、
(iv)減衰したイオンビームまたはイオン信号の予測された将来強度をその後の時間tで計算し、かつ
(v)減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iをその後の時間tで測定すると、その後、減衰したイオンビームまたはイオン信号の強度Iが標的強度Iと実質的に同じになるように減衰係数を調整するように配置及び適合された制御システムを備える、質量分析計が提供される。
本発明の別の態様によると、
イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させることと、
イオンビームまたはイオン信号の強度における将来動向または変化速度を決定または予測することと、
予測された将来動向または変化速度に応じて、減衰係数を調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
本方法は、好適には、イオンビームまたはイオン信号のために所望の標的強度を設定することをさらに含み、予測された将来動向または変化速度に応じて減衰係数を調整するステップは、減衰係数によって調整済みのイオンビームまたはイオン信号の将来の測定された強度が標的強度に実質的に対応するように、減衰係数を調整することを含む。
本発明の別の態様によると、
イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させるように配置及び適合された減衰装置と、
(i)イオンビームまたはイオン信号の強度における将来動向または変化速度を決定または予測し、
(ii)予測された将来動向または変化速度に応じて、ように配置及び適合された制御システムと、を備える、質量分析計が提供される。
本制御システムは、好適には、
(i)イオンビームまたはイオン信号のために所望の標的強度を設定し、かつ
(ii)減衰係数によって調整済みのイオンビームまたはイオン信号の将来の測定された強度が標的強度に実質的に対応するように、予測された将来動向または変化速度に応じて減衰係数を調整するようにさらに配置及び適合される。
本発明の別の態様によると、
イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させて、イオン検出器の飽和または質量分析計の構成要素への悪影響を回避することと、
イオンビームまたはイオン信号の強度における変化速度を決定または予測することと、
強度における決定または予測された変化速度に応じて、減衰係数を調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
本発明の別の態様によると、
イオンビームまたはイオン信号を減衰係数によって減衰させて、イオン検出器の飽和または質量分析計の構成要素への悪影響を回避するように配置及び適合された減衰装置と、
(i)イオンビームまたはイオン信号の強度における変化速度を決定し、
(ii)強度における決定または予測された変化速度に応じて、減衰係数を調整するように配置及び適合された制御システムと、を備える質量分析計が提供される。
本発明の態様によると、
2つ以上の配列データをメモリに記憶または記録することと、
2つ以上の記憶されたデータにおける動向に基づいて、将来データセットの予測された特徴を計算することと、
質量分析計の性能の特性が所定の範囲内に維持されるように、予測された特徴に基づいて質量分析計または質量分析計の外部の装置の1つ以上の動作パラメータを調整することと、を含む、質量分析方法が提供される。
好適には、質量スペクトルデータ及び/またはデータ配列を含むデータ配列は、多次元データセットを含む。
予測された特徴は、強度、質量対電荷比ピーク幅、質量対電荷比、収集装置もしくは検出システムの飽和程度の尺度、またはイオン移動度ピーク幅を含んでもよい。
変化した動作パラメータは、質量分析計の伝送、イオン化の効率、イオン検出システムのゲイン、質量分析計のデューティーサイクル、イオントラップの装填時間、イオンの断片化の範囲の調整、レーザーもしくは他の励起源のフルエンスもしくは電力の調整、または質量対電荷比の較正のいずれかを含んでもよい。
維持されるべき質量分析計の性能特性は、質量測定の正確さ、検出器または検出システムの飽和、最大データ速度、定量的性能、質量分解能、IMS分解能、スペース電荷誘発質量または分解能偏移、質量較正またはIMS較正を含んでもよい。
実施形態によると、信号の強度を制御する方法が提供される。
実施形態によると、
第1の期間で電流データセットを記録することと、
電流データセットを1つ以上の事前に記録されたデータセットと比較するか、または1つ以上の事前に記録されたデータセットを比較し、その比較に基づいて、まだ記録されていないその後のデータセットの予想された強度を予測することと、
その後のデータセットの強度が所定の強度を超えないように、質量分析計の1つ以上の動作パラメータに対する変化を計算することと、
調整された動作パラメータを使用して、その後のデータセットを記録することと、を含む、質量分析方法が提供される。
本方法は、強度の値と、事前に取得されたデータの動作パラメータ及び減衰係数を記憶することを好適に含んでもよい。
強度データは、前記動作パラメータにおける変化または前記動作パラメータの値に基づいて好適に縮尺を変更される。
変化した動作パラメータは、好適には、質量分析計の伝送、イオン化の効率、イオン検出システムのゲイン、質量分析計のデューティーサイクル、イオントラップの装填時間、イオンの断片化の範囲の調整、レーザーもしくは他の励起源のフルエンスもしくは電力の調整である。
比較は、好適には、現在及び事前に記録されたデータまたは事前に記録されたデータのみのサブセットに基づいて、強度の変化速度を計算することを含む。
強度は、好適には、スペクトル内の全電流/全ての強度の合計、全イオン電流の既知の部分、予め定義された分離された1つの領域もしくは複数の領域内のイオン電流もしくは強度の合計、または予め定義された1つの領域もしくは複数の領域内の信号の最高の高さであると定義される。
データは、好適には、質量スペクトル、2D質量対電荷比、イオン移動度分離(「IMS」)ドリフトタイムデータセット、またはイオン移動度分離(「IMS」)スペクトルのいずれかである。
実施形態によると、質量分析計は、
(a)(i)電気スプレーイオン化(「ESI」)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(「APPI」)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化(「APCI」)イオン源、(iv)マトリクス支援レーザー脱離イオン化(「MALDI」)イオン源、(v)レーザー脱離イオン化(「LDI」)イオン源、(vi)大気圧イオン化(「API」)イオン源、(vii)シリコン上の脱離イオン化(「DIOS」)イオン源、(viii)電子衝撃(「EI」)イオン源、(ix)化学イオン化(「CI」)イオン源、(x)フィールドイオン化(「FI」)イオン源、(xi)フィールド脱離(「FD」)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(「ICP」)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(「FAB」)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量分析方法(「LSIMS」)イオン源、(xv)脱離電気スプレーイオン化(「DESI」)イオン源、(xvi)ニッケル63放射性イオン源、(xvii)大気圧マトリクス支援レーザー脱離イオン化イオン源、(xviii)サーモスプレーイオン源、(xix)大気サンプリンググロー放電イオン化(「ASGDI」)イオン源、(xx)グロー放電(「GD」)イオン源、(xxi)衝突体イオン源、(xxii)リアルタイムでの直接分析(「DART」)イオン源、(xxiii)レーザースプレーイオン化(「LSI」)イオン源、(xxiv)音響スプレーイオン化(「SSI」)イオン源、(xxv)マトリクス支援吸気イオン化(「MAII」)イオン源、(xxvi)溶媒支援吸気イオン化(「SAII」)イオン源、(xxvii)脱離電気スプレーイオン化(「DESI」)イオン源、及び(xxviii)レーザー切断電気スプレーイオン化(「LAESI」)イオン源からなる群から選択されたイオン源、及び/または
(b)1つ以上の連続またはパルスイオン源、ならびに/あるいは
(c)1つ以上のイオンガイド、ならびに/あるいは
(d)1つ以上のイオン移動度分離器及び/または1つ以上の電場非対称イオン移動度計装置、ならびに/あるいは
(e)1つ以上のイオントラップまたは1つ以上のイオントラップ領域、ならびに/あるいは
(f)(i)衝突誘発解離(「CID」)断片化装置、(ii)表面誘発解離(「SID」)断片化装置、(iii)電子移動解離(「ETD」)断片化装置、(iv)電子捕獲解離(「ECD」)断片化装置、(v)電子衝突または衝撃解離断片化装置、(vi)光誘発解離(「PID」)断片化装置、(vii)レーザー誘発解離断片化装置、(viii)赤外線照射誘発解離装置、(ix)紫外線照射誘発解離装置、(x)ノズルスキマーインターフェース断片化装置、(xi)インソース断片化装置、(xii)インソース衝突誘発解離断片化装置、(xiii)熱源または温度源断片化装置、(xiv)電場誘発断片化装置、(xv)磁場誘導断片化装置、(xvi)酵素消化または酵素分解断片化装置、(xvii)イオン−イオン反応断片化装置、(xviii)イオン−分子反応断片化装置、(xix)イオン−原子反応断片化装置、(xx)イオン−準安定イオン反応断片化装置、(xxi)イオン−準安定分子反応断片化装置、(xxii)イオン−準安定原子反応断片化装置、(xxiii)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−イオン反応装置、(xxiv)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−分子反応装置、(xxv)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−原子反応装置、(xxvi)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−準安定イオン反応装置、(xxvii)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−準安定分子反応装置、(xxviii)付加または生成イオンを形成するようにイオンを反応させるためのイオン−準安定原子反応装置、及び(xxix)電子イオン化解離(「EID」)断片化装置からなる群から選択された1つ以上の衝突、断片化、または反応セル、ならびに/あるいは
(g)(i)四重極型質量分析器、(ii)2Dまたは線形四重極型質量分析器、(iii)ポールまたは3D四重極型質量分析器、(iv)ペニングトラップ質量分析器、(v)イオントラップ質量分析器、(vi)磁場型質量分析器、(vii)イオンサイクロトロン共鳴(「ICR」)質量分析器、(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器、(ix)四重極型対数の潜在的分布を有する静電界を生成するように配置された静電質量分析器、(x)フーリエ変換静電質量分析器、(xi)フーリエ変換質量分析器、(xii)飛行時間型質量分析器、(xiii)直交加速飛行時間型質量分析器、及び(xiv)線形加速飛行時間型質量分析器からなる群から選択された質量分析器、及び/または
(h)1つ以上のエネルギー分析器または静電エネルギー分析器、ならびに/あるいは
(i)1つ以上のイオン検出器、ならびに/あるいは
(j)(i)四重極型質量フィルタ、(ii)2Dまたは線形四重極型イオントラップ、(iii)ポールまたは3D四重極型イオントラップ、(iv)ペニングイオントラップ、(v)イオントラップ、(vi)磁場型質量フィルタ、(vii)飛行時間型質量フィルタ、(viii)ウィーンフィルタからなる群から選択された1つ以上の質量フィルタ、ならびに/あるいは
(k)イオンにパルスを発するための装置またはイオンゲート、ならびに/あるいは
(l)実質的に連続的なイオンビームをパルスイオンビームに変換するための装置をさらに備える。
質量分析計は、
(i)Cトラップ及び四重極型対数の潜在的分布を有する静電界を形成する、外部バレル状電極及び同軸内部スピンドル状電極を備える質量分析器であって、第1の動作モードで、イオンがCトラップに伝送され、その後、質量分析器内に注入され、第2の動作モードで、イオンがCトラップに伝送され、その後、衝突セルまたは電子移動解離装置に伝送され、少なくともいくつかのイオンが断片イオンに断片化され、断片イオンが、その後、質量分析器に注入される前に、Cトラップに伝送される、Cトラップ及び質量分析器、及び/または
(ii)使用中にイオンが送られる開口部を各々有する、複数の電極を備える積層リングイオンガイドであって、電極の間隔がイオン経路の長さに沿って増加し、イオンガイドの上流区画内の電極の開口部が、第1の直径を有し、イオンガイドの下流区画内の電極の開口部が、第1の直径よりも小さい第2の直径を有し、ACまたはRF電圧の逆位相が、使用中に、連続的な電極に印加される、積層リングイオン、のいずれかをさらに備える。
実施形態に従い、質量分析計は、ACまたはRF電圧を電極に供給するように配置かつ適合される装置をさらに備える。ACまたはRF電圧は、好ましくは、(i)最大値−最小値:50V未満、(ii)最大値−最小値:50〜100V、(iii)最大値−最小値:100〜150V、(iv)最大値−最小値:150〜200V、(v)最大値−最小値:200〜250V、(vi)最大値−最小値:250〜300V、(vii)最大値−最小値:300〜350V、(viii)最大値−最小値:350〜400V、(ix)最大値−最小値:400〜450V、(x)最大値−最小値:450〜500V、及び(xi)最大値−最小値:500V超からなる群から選択される振幅を有する。
ACまたはRF電圧は、好ましくは、(i)100kHz未満、(ii)100〜200kHz、(iii)200〜300kHz、(iv)300〜400kHz、(v)400〜500kHz、(vi)0.5〜1.0MHz、(vii)1.0〜1.5MHz、(viii)1.5〜2.0MHz、(ix)2.0〜2.5MHz、(x)2.5〜3.0MHz、(xi)3.0〜3.5MHz、(xii)3.5〜4.0MHz、(xiii)4.0〜4.5MHz、(xiv)4.5〜5.0MHz、(xv)5.0〜5.5MHz、(xvi)5.5〜6.0MHz、(xvii)6.0〜6.5MHz、(xviii)6.5〜7.0MHz、(xix)7.0〜7.5MHz、(xx)7.5〜8.0MHz、(xxi)8.0〜8.5MHz、(xxii)8.5〜9.0MHz、(xxiii)9.0〜9.5MHz、(xxiv)9.5〜10.0MHz、及び(xxv)10.0MHz超からなる群から選択される周波数を有する。
質量分析計はまた、クロマトグラフィーまたはイオン源の上流の他の分離器も備えてよい。実施形態によると、クロマトグラフィー分離器は、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィーデバイスを備える。別の実施形態によると、分離器は、(i)キャピラリー電気泳動(「CE」)分離器、(ii)キャピラリー電気クロマトグラフィー(「CEC」)分離器、(iii)非常に硬質なセラミック製の多層構造マイクロ流体基板(「セラミックタイル」)分離器、または(iv)超臨界クロマトグラフィー分離器を備えてもよい。
イオンガイドは、(i)0.0001mbar未満、(ii)0.0001〜0。001mbar、(iii)0.001〜0.01mbar、(iv)0.01〜0.1mbar、(v)0.1〜1mbar、(vi)1〜10mbar、(vii)10〜100mbar、(viii)100〜1000mbar、and(ix)1000mbar超からなる群から選択された圧力で好適に維持される。
一例として、添付の図面を参照して、本発明の種々の実施形態が説明される。
本発明の好適な実施形態を表すフローチャートを示す。 強度対スキャン数のプロットを示す。 減衰係数対スキャン数の対応プロットを示す。
本発明の好適な実施形態が図1を参照して説明される。好適な実施形態は、強度が予め定義されたレベルを超えることなく、かつ、イオン検出器またはイオン検出システムの飽和を発生させるように、データの標的領域の強度を制御するために使用される方法に関する。
図1は本発明の好適な実施形態を表すフローチャートを示す。このフロー図において、少なくとも2つのデータセットが記録済みであると仮定される。
最初に、標的強度値I(t)が設定される。これは、好適には、提供され得る強度の最大値より低い固定されたパーセンテージである。例えば、アナログ対デジタル(「ADC」)記録システムがXの飽和なしに記録され得る最大強度を有する場合、その後、I(t)は0.7Xに設定され得る。これは、記録されたデータのほとんどが最大許容強度以下になることを確実にする。同様に、イオントラップに導入されるべき電荷の最大数の限界値がYである場合、その後、I(t)は0.7Yに設定され得る。他の比率が選択されてもよい。
データ配列が、その後、記録される。このデータには、指数(n)が好適に付与される。データセットの1つの特定の範囲または複数の範囲内の強度I(n)または電荷密度は、その後、好適に記録され、または測定される。電流減衰係数の値も記録される。例えば、先のデータは、減衰装置によってその減衰されない値の20%に減衰されてしまっているかもしれない。この場合、減衰係数は0.8である。これは、伝送中の減衰、イオン検出器ゲイン中のドロップ、または最大値からのイオントラップの装填時間における変化に対応してもよい。
データI(n)の強度は、その後、減衰係数A(n)を使用して縮尺が変更され、ディスクに記録され、ユーザに随意に提示される。
Figure 0006972045
この値も、それがフィードバックルーティン内で続いて使用され得るように、メモリに好適に記憶される。
縮尺された値S(n)は、その後、先に取得されたデータ配列S(n−1)からメモリにすでに記憶されている縮尺された強度値と比較され得る。ここで、
Figure 0006972045
この比較は、まだ記録されていないその後のデータ配列に関して予測された強度を計算するために好適に使用される。図1において、電流データセット(n)及び先のデータセット(n−1)は、その後のデータセット(n+1)の値を予測するために使用される。予測された強度はIp(n+1)である。
その後の強度を予測する最も簡単な方法は、S(n)及びS(n−1)を使用して、それらが記録されたときに、また、次のデータ配列が記録されるであろうときに線形外挿を行うことである。これは、強度が、データ(n−1)から(n+1)の局所領域にわたって直線的に変化すると想定する。さらに複雑な予測方法がデータの性質に依存して使用されてもよい。
いくつかの場合、電流データ配列(n)からより離れてデータを使用してその後のデータの強度の作用を予測することがより実用的または適切であり得る。例えば、S(n−2)及びS(n−1)はS(n+1)を予測するために使用され得る。さらに、2つ以上の縮尺された強度値スキャンは、その後の強度値を予測するために使用され得る。
いったん予測された強度I(p)値が計算されると、それは標的値I(t)と比較され得る。I(p)=I(t)の場合、その後、減衰装置は変化しないままであり得る。そうでない場合、その後、減衰の新しい値は、I(p)=I(t)となるように計算され得る。
減衰装置は、その後、減衰のこの値が達成されるように好適に変更される。
上述の方法は、適用される減衰の正確な予測された値を好適に計算する。使用する許容された減衰値の限定された配列を選択することがより好適である。これは、減衰装置が変化するであろう最小量を制限し、適用され得る最小減衰値を制限する。これはすべてのデータ点間でなされつつある減衰値における非常に小さな変化を妨げることになり、統計的変動または騒音による断片化に対する好適な実施形態の安定性を改善し得る。
さらに、減衰が変化し得る最大量を制限することによって、好適な方法をさらに安定させることが好ましい。これは好適な方法が、信号が不安定になる場合、または強度において非常に速い予想しない変化が起きる場合に、振動する、または不安定になることを防ぐであろう。
いったん減衰装置がその新しい値に設定されてしまうと、指数は、新しい減衰値で取得されるべきデータの次のセットがI(n)になり、新しい減衰値セットがA(n)になるように再設定され得る。
手順は、その後、取得が終了するまで、繰り返す。
この一般的な手順に対する他の修正は、本発明の本質から逸脱することなく、好適な方法の有効性を改善し得る。例えば、強度が増加するときにその後の強度を予測することが好ましい場合もあるが、強度が減少しつつあるときには、減衰係数を電流データ配列(n)にのみ基づかせる。屈折点がある、または強度プロファイルの谷部がある場合、これは不足した減衰を妨げるのに役立ち得る。説明された方法を使用して、強度のピークにおける強度の屈折点でいくつかの余分な修正があるかもしれないことが認識される。しかしながら、好適な方法は、常に、好適に、データを所望の強度閾値以下に維持するであろう。
図2は、データセットの実施例に適用される図1に示される方法の実施例を示す。図2は、強度I(n)対スキャン数(n)のプロットを示す。閾値I(t)は、信号を強度72以下に制御するために、強度60に設定された。この場合、I(t)は、最大許容強度の80%に設定された。
減衰値は、整数のパーセンテージの値、すなわち、99%、98%…1%に限定された。縮尺された強度値に基づく線形外挿は、予測された強度を計算するために使用された。
破線は、縮尺変更後のデータを示す。これは使用された入力データと同一である。実線は、縮尺変更前の減衰したデータを示す。好適な方法が、特定された限界値内に信号を制御することは自明である。
図3は、図2に示す実施例に関する減衰係数対スキャン数のプロットを示す。
いくつかの場合、減衰の方法は、減衰係数と調整された動作パラメータの大きさとの間の関係が較正されることを要求することもある。この関係は、要求された調整の較正において使用され得る。例えば、検出器電圧は典型的に、検出器ゲインに対する非線形関係を有し、したがって、この関係はいずれかの外挿の間に計算され使用されなければならない。
本方法は、イオン移動度−質量分析方法(「IMS−MS」)データなどの多次元データセットの標的領域の強度を制御するために使用されてもよい。
データ依存制御の方法は、検出システムのダイナミックレンジまたは飽和特徴以外の他の理由で強度を制御するために使用されてもよい。例えば、イオントラップ及びイオン移動度分離(「IMS」)器内のスペース電荷効果を限定すること、下流の高速電子機器を通して最大データ速度を制御すること、イオン検出器の出力電流を限定して前記検出器の稼働寿命を延長すること、汚染の積層または最適性能を確実にするためにルーティン洗浄を必要とする質量分析計のレンズ要素上の「イオン焼け」を制御し、これによってシステムの稼働寿命を延長すること。
上述のような好適な実施形態は、クロマトグラフアプリケーションにおいてなどの経時的な強度変化に関連しているが、強度変化がスペース内にある他の実施形態が企図される。例えば、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(「MALDI」)画像化アプリケーションにおいて、標的面の特定の領域は、高濃度の分析物を含んでもよい、または非常に高いイオン反応を与えてもよい。説明されたものと同様の方法でイオンビームを減衰することによって、これらの領域内で作られた信号の強度を制御することが望ましいこともある。
この場合、強度は、(x、y)座標中のレーザーまたは標的位置に記録されてもよい。ローカルエリア内の2つ以上のデータ点は、それらの予想される強度を予想するために使用されてもよく、このため、減衰が、まだ取得されていない1つの標的位置または複数の標的位置のために要求される。このタイプの画像化機器は標的面の2次元マップを作るため、両次元で同時に予測を使用する方法が適切である場合もある。このアプリケーションにおいて、その後のデータ点を予測するために使用されるデータは、時間内に連続して取得されないこともある。
脱離電気スプレーイオン化(「DESI」)及びレーザー切断電気スプレーイオン化(「LAESI」)などの他のタイプの画像化技術はまた、このアプローチから利益を得ることができる。
強度以外のデータの特徴は、質量分析計の動作パラメータを調整して、性能の他の態様を維持するために監視され、かつ使用され得る。
例えば、質量スペクトルピークの幅は、信号の強度が検出システムのダイナミックレンジを超えるように、変化し得る。この特徴は記録されてもよく、事前に取得されたデータ内で監視される動向は、その後のデータセット内の幅を予測するために使用される。信号の強度は、その後、所定の限界値でその幅を維持するために調整され得る。
種々の他のそのような特徴も企図される。
強度以外の特徴が予測され、かつ変更され得る。例えば、外部ロック質量を使用することによって、通常の間隔で実験中に、経時的な質量対電荷比ドリフトが監視される場合、その後のデータセットの量、またはいくつかのデータセットが質量対電荷比においてドリフトしたかもしれないことを予測するために、ロック質量から、記憶された質量対電荷比データを使用することが可能である。これらの断定された質量対電荷比修正イオンは、データを取得する前に、その後のデータセットに対して作られてもよい。外部ロック質量のチェックが行われる時間内の間隔で取得が(リアルタイムで)進行するため、この方法はデータに対する較正修正イオンが作られることを許す。これは、実験の質量全体の正確さを改善し得る。
ロック質量強度が経時的に変化している場合、その後、ロック質量取得時間は、ロック質量測定の正確さを所定の範囲内に確実にとどまらせるために十分なデータが取得されるように変化し得る。あるいは、ロック質量ピークの強度は、前述の方法によって監視され、かつ調整され得る。質量対電荷比ドリフト及び強度ドリフト等に関する予測並びに修正が同時に行われてもよい。
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されるが、当業者は、添付の請求項に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の多様な変更が行われてもよいことを理解するであろう。

Claims (13)

  1. (i)第1の時間及び/または位置で第1の強度データを、第2のその後の時間及び/または位置で第2の強度データを取得することと、
    (ii)前記第1及び第2の強度データから、減衰装置を含む質量分析計に送達される信号の強度における将来動向または変化速度を予測することと、
    並びに、
    (iii)前記質量分析計のイオントラップ若しくはイオン移動度分離器内のスペース電荷効果を限定するように、若しくは、
    前記質量分析計のレンズ要素上の汚染の積層を制御するように
    前記予測された将来動向または変化速度に応じて、前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することと
    を含む、
    質量分析方法。
  2. 前記第1及び第2の強度データが質量スペクトルデータを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1及び第2の強度データが多次元データを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1及び第2の強度データがイオンの2つ以上の物理化学的特性に関連する、請求項1〜3のうちのいずれか一に記載の方法。
  5. 前記2つ以上の物理化学的特性が、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分型イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、気体クロマトグラフィー保持時間、またはキャピラリー電気泳動保持時間を含む、請求項4に記載の方法。
  6. (ii)前記第1及び第2の強度データから、質量分析計に送達される信号の強度における将来動向または変化速度を予測することは、将来動向または変化速度を使用して、まだ記録されていないその後のデータ配列に関して特徴の予測された値を計算することを含む、
    請求項1〜5のうちのいずれか一に記載の方法。
  7. (iii)前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することは、
    前記特徴に関して標的値を設定し、前記特徴の予測された値が前記特徴の前記標的値と同じでないならば、質量分析計に送達される信号の前記強度における前記予測された将来動向または変化速度に応じて、前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することを含む、
    請求項6に記載の方法。
  8. 更に、取得サイクルの範囲内で前記(i)から(iii)のことを繰り返すことを含む、請求項1〜7のうちのいずれか一に記載の方法。
  9. 前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することは、
    許容された減衰係数の限定された配列からの減衰係数を用いることを含む、
    請求項1〜8のうちのいずれか一に記載の方法。
  10. 前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することは、
    前記減衰係数が変化し得る最大量を制限することを含む、
    請求項1〜9のうちのいずれか一に記載の方法。
  11. 前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することは、
    イオン伝送がゼロである第1の期間と、イオン伝送がゼロより大きい第2の期間との間で、前記減衰装置を繰り返し切り替えることを含む、
    請求項1〜10のうちのいずれか一に記載の方法。
  12. 前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することは、
    減衰装置の伝送又は減衰を調整又は変更するために、マークスペース比を調整することを含み、
    ここで前記マークスペース比は前記第1の期間に対する前記第2の期間の比率である、
    請求項11に記載の方法。
  13. 質量分析計であって、
    減衰装置と、並びに、制御システムとを含み、
    前記制御システムは、
    (i)第1の時間及び/または位置で第1の強度データを、第2のその後の時間及び/または位置で第2の強度データを取得することと、
    (ii)前記第1及び第2の強度データから、前記質量分析計に送達される信号の強度における将来動向または変化速度を予測することと、
    並びに、
    (iii)前記質量分析計のイオントラップ若しくはイオン移動度分離器内のスペース電荷効果を限定するように、若しくは、
    前記質量分析計のレンズ要素上の汚染の積層を制御するように
    前記予測された将来動向または変化速度に応じて、前記減衰装置の減衰係数を調整することにより、イオンの伝送を調整することと
    を行うように配置及び適合されている、
    質量分析計。
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