JP6973382B2 - 非水電解質二次電池用の負極、非水電解質二次電池の負極用バインダ及び非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の一態様に係る非水電解質二次電池用の負極は、集電体と、前記集電体上に形成され、活物質とバインダとを有する合剤層と、を備え、前記バインダには、不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在した分子鎖間ネットワークが形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る非水電解質二次電池は、上記の非水電解質二次電池用の負極と、正極と、前記負極と前記正極との間に配置された非水電解質と、を備えることを特徴とする。
ただし、以下に説明する各図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適宜省略する。また、本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、各部の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る非水電解質二次電池用の負極10の構成例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、この非水電解質二次電池用の負極10は、集電体1と、集電体1上に形成された合剤層3とを有する。すなわち、負極10は、集電体1上に、合剤層3が積層された構造である。
合剤層3は、例えば、バインダと、活物質と、導電助剤とを有する。また、本実施形態において、バインダは、不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在して該バインダ内に分子鎖間ネットワークを形成している。ここで、上記可逆結合は、2価以上の金属カチオンによるイオン結合を含むものであってもよい。
合剤層3が有するバインダは、エチレン性不飽和カルボン酸化合物からなる高分子を含んでいればよく、例えば、分子量100万以上500万以下(高分子量)のエチレン性不飽和カルボン酸化合物からなる高分子と、分子量1000以上1万以下(前述の高分子に比べて低分子量)であり、柔軟性を有するモノマーとエチレン性不飽和カルボン酸化合物との共重合体と、を含む。
さらに、補助バインダの割合は、バインダ(主バインダと補助バインダ)の全重量に対し、0.1質量%以上50質量%以下である。
なお、主バインダと補助バインダとを含むバインダでは、可逆結合及び不可逆結合による架橋可能な反応基の総和に対し、0.01mol%以上2.0mol%以下に相当する反応基が架橋に関与してもよい。また、主バインダ及び補助バインダの可逆結合による架橋に関与した反応基数の総数は、主バインダの不可逆結合による架橋に関与した反応基数の1倍以上9倍以下であってもよい。
架橋剤としては、カルボン酸基と反応して架橋形成する架橋剤であれば、特に制限はない。本実施形態における架橋剤としては、例えば、公知の架橋剤を使用すれば、室温下、数分で架橋反応を完了できる、カルボジイミド系化合物やアジリジン系化合物を使用することが望ましい。そのなかでも特に、アジリジン系化合物が望ましい。また、主バインダは、モノマー重合の段階から、多官能性モノマーを少量加えて、合成した高分子であっても良い。
本実施形態の活物質としては、Liを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば、特に制限がなく、公知の活物質も使用できるがLiと合金化する材料を使用することが望ましい。特に、活物質に使用される材料が、黒鉛よりも容量が大きい材料であれば、本実施形態の効果が顕著に得られる。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラックや天然黒鉛、人造黒鉛、さらには、酸化チタンや酸化ルテニウム等の金属酸化物、金属ファイバー等を使用できる。そのなかでもストラクチャー構造を呈するカーボンブラックが好ましく、特にその一種であるファーネスブラックやケッチェンブラック、アセチレンブラック(AB)が望ましい。なお、カーボンブラックと、その他の導電剤、例えば、気相成長炭素繊維(VGCF)との混合系も好ましい。
図2は、本発明の実施形態に係る非水電解質二次電池100の構成例を模式的に示す断面図である。図2に示すように、この非水電解質二次電池100は、負極10と、正極30と、負極10と正極30との間に充填された非水電解質20と、を備える。また、非水電解質20が液体電解質(すなわち、電解液)の場合、負極10と正極30との間にはセパレータが介在していてもよい。
電解液に含まれる電解質としては、特に制限がなく、公知のものも使用できる。本実施形態における電解質としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiI、LiAlCl4等及びそれらの混合物等を使用できる。好ましくは、LiBF4、LiPF6のうちの1種または2種以上を混合したリチウム塩である。
本実施形態によれば、バインダは、高い機械強度を有する。例えば、主バインダは合剤層の破壊を抑制する。さらに、体積変化の大きい活物質表面を覆う補助バインダは、活物質表面に安定な皮膜を形成することができるので、繰り返し充放電に伴う継続的なSEI生成を抑制することが可能である。
(1)本実施形態に係る非水電解質二次電池用の負極10は、集電体1と、集電体1上に形成された合剤層3とを備える。そして、合剤層3におけるバインダは、不可逆結合と可逆結合とが混在して該バインダ内に分子鎖間ネットワークを形成している。例えば、バインダは架橋処理がなされており、バインダを構成する少なくとも一つの高分子は、不可逆結合と可逆結合のいずれも含む架橋処理がなされている。このような構成によれば、バインダの機械強度が増し、繰り返しの充放電に伴う合剤層3の破壊を抑制できる。これにより、寿命特性に優れた非水電解質二次電池用の負極10を提供することができる。
(3)また、上記の負極10において、バインダは、主バインダと補助バインダとを有する。主バインダは、分子量100万以上500万以下のエチレン性不飽和カルボン酸からなる高分子からなる。補助バインダは、分子量1000以上1万以下の、柔軟性を有するモノマーとエチレン性不飽和カルボン酸化合物との共重合体からなる。
このような構成によれば、主バインダにより、合剤層3の形状を保持することができる。また、補助バインダにより、繰り返し充放電に伴う継続的なSEIの破壊と生成を抑制することができる。
(5)また、上記の負極10において、バインダを構成する主バインダは、不可逆結合による架橋処理がなされ、補助バインダは、不可逆結合による架橋処理がなされていない。すなわち、主バインダには不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在し、補助バインダは不可逆結合による架橋を含まない。このような構成によれば、合剤層の形状保持のための高い破断強度を有する主バインダと、活物質の体積変化に追随しやすい伸びの高い補助バインダを実現することができる。
(8)また、上記の負極10において、主バインダ及び補助バインダの可逆結合による架橋に関与した各反応基数の総数は、主バインダの不可逆結合による架橋に関与した反応基数の1倍以上9倍以下である。このような構成によれば、バインダをより適切に形成できる。
(10)また、上記の負極10において、主バインダと補助バインダは、一部が2価以上の金属カチオンによる塩となっている。例えば、主バインダと補助バインダに与えられる可逆結合による架橋剤は、カルシウム塩である。このような構成によれば、主バインダと補助バインダのカルボキシル基とカルシウムイオンが金属イオン結合を形成し、主バインダと補助バインダに可逆な結合を与えることができる。
(11)また、上記の負極10において、活物質は、ナノシリコンである。このような構成によれば、活物質の劣化が抑制され、負極のサイクル特性を向上させることができる。
(実施例1)
水92.54gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.96gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.15gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.34gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
本発明者は、実施例1で得られたバインダについて、引張試験を実施した。
図3(a)は、実施例1で作製したバインダの引張試験結果を示すグラフである。また、図3(b)は、この引張試験により破断した後のバインダを示す写真図である。
図3(a)に示すように、実施例1では、不可逆結合による架橋に、可逆結合による架橋を加えたことで、伸びが1000%を示した。これは、架橋ムラを抑制していることを示し、バインダ中の局所的な負荷の集中を抑制し、破断しにくいバインダを作製できたことによる。さらに、不可逆結合による架橋も備えることから、図3(b)に示すように、引張試験後のサンプルは、破断前とほぼ同じ形状及び寸法に復帰することができた。
実施例1で作製した5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液33.53gに水8.06gを加えてディスパにて攪拌した。続いて、50%アクリル酸マレイン酸共重合体水溶液0.18gを加えてさらに攪拌した。次に、Si粒子(2.5μm)5.88gとアセチレンブラック(AB)1.18gと気相成長炭素繊維(VGCF)1.18gを加えて攪拌した。続いて、フィルミックスで本分散し、負極スラリを得た。
水94.84gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)2.97gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.09gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.10gを加えてさらに攪拌した。以上により、3%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
水94.32gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)2.96gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.09gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.62gを加えてさらに攪拌した。以上により、3%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
水93.81gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)2.96gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.09gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液3.14gを加えてさらに攪拌した。以上により、3%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
水94.11gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.93gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.67gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液0.29gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。プレスは行わなかった。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水93.89gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.93gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.59gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液0.58gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。プレスは行わなかった。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水93.22gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.95gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.37gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液1.48gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。プレスは行わなかった。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水92.55gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.96gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.15gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.34gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。プレスは行わなかった。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水92.32gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.97gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.07gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.64gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。プレスは行わなかった。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水92.55gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製、分子量500万)4.96gを加え、ディスパにて攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(日本触媒社製、PZ−33)の10倍希釈水溶液0.15gを加えて、20分間攪拌した。続いて、塩化カルシウムの100倍希釈水溶液2.34gを加えてさらに攪拌した。以上により、5%架橋ポリアクリル酸ナトリウム水溶液を作製した。
得られた負極スラリを集電体に塗布した。集電体としては、厚さ12μmの銅箔を使用した。負極スラリは、1.0mg/cm2の目付量になるように、ドクターブレードにて塗布した。続いて、80℃で30分間予備乾燥した。最後に、105℃で5時間減圧乾燥を行った。これにより、電極(負極)を得た。
水24.00gに、ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒社製)1.00gを加え、ディスパで攪拌した。続いて、この高分子溶液に、アジリジン系化合物(PZ−33)の10%水溶液0.10gを加えて、室温下、20分間攪拌した。続いて、50%アクリル酸マレイン酸共重合体水溶液0.11gを加えて攪拌した。次に、Si粒子(100nm)3.53gとアセチレンブラック(AB)0.71gと気相成長炭素繊維(VGCF)0.71gを加えて攪拌した。続いて、フィルミックスで本分散し、負極スラリを得た。
(1)コインセルの作製
本発明者は、実施例2〜11、比較例1で得られた電極を用いて、コインセルを作成して繰り返しの充放電評価(すなわち、サイクル評価)を行った。
具体的には、実施例2〜11、比較例1で得られた電極(負極)と、Li極(正極)とを用いて、コインセルを作成した。そして、このコインセルについて、充電1600mA/g、放電1600mA/gで、0.01V〜1.0Vの電圧範囲で充放電を繰り返し、サイクル評価を行った。
本発明者は、実施例2〜5で得られたコインセルを用いてサイクル評価を行い、バインダの架橋量と、寿命特性との関係を調査した。
図4は、実施例2〜5のサイクル評価結果であり、バインダの架橋量と寿命特性との関係を示すグラフである(バインダの架橋結合した反応基の割合と、コインセルの寿命との関係を評価した結果を示す図である。)。ここでは、寿命特性として、各サイクルでの放電容量の維持率(%)を算出した。
本発明者は、実施例6〜10で得られたコインセルを用いてサイクル評価を行い、バインダにおける可逆結合/不可逆結合の割合と、寿命特性との関係を調査した。
図5は、実施例6〜10のサイクル評価結果であり、バインダにおける可逆結合/不可逆結合の割合と、寿命特性との関係を示すグラフである。ここでも、寿命特性として、各サイクルでの放電容量の維持率(%)を算出した。実施例6〜10を用いた評価では、架橋量を0.9mol%に固定し、可逆結合と不可逆結合の架橋の比を検討した。
実施例7では、可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数は、不可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数の0.3倍である。実施例8では、可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数は、不可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数の1倍である。実施例9では、可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数は、不可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数の4倍である。実施例10では、可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数は、不可逆結合による架橋で消費されるバインダの反応基数の9倍である。
本発明者は、実施例11、比較例1で得られたコインセルを用いてサイクル評価を行い、可逆結合による架橋の有無と、寿命特性との関係を調査した。
図6は、実施例11、比較例1のサイクル評価結果であり、バインダにおける可逆結合の有無と、容量との関係を示すグラフである。ここでは、寿命特性として、各サイクルでの、活物質1gあたりの容量値(mAhg−1)を求めた。
図6に示すように、実施例11の可逆結合と不可逆結合による架橋は、150サイクルにわたり、安定な容量を得ることができる。一方で、比較例1の不可逆結合のみの架橋は、徐々に容量が低下した。これは、バインダの安定性の差である。
以上、本発明について実施形態及び実施例を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態及び実施例に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることが可能であり、また、上記実施形態及び実施例を任意に組み合わせてもよい。その様な変更等が加えられた態様も本発明の技術的範囲に含まれ得る。
3 合剤層
10 負極(非水電解質二次電池用の負極)
20 非水電解質
30 正極
100 非水電解質二次電池
Claims (10)
- 集電体と、
前記集電体上に形成され、活物質とバインダとを有する合剤層と、を備え、
前記バインダには、不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在した分子鎖間ネットワークが形成されており、
前記可逆結合は、2価以上の金属カチオンによるイオン結合を含み、
前記バインダでは、架橋可能な反応基の全数に対し、0.01mol%以上2.0mol%以下に相当する反応基が架橋に関与しており、
前記バインダは、一部が2価以上の金属カチオンによる塩となっており、
前記バインダは、主バインダと補助バインダとを含み、
前記主バインダは、分子量100万以上500万以下のエチレン性不飽和カルボン酸化合物からなる高分子であり、
前記補助バインダは、分子量1000以上1万以下のアクリル酸マレイン酸共重合体であることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1において、
前記主バインダは、不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在し、
前記補助バインダは、不可逆結合による架橋を含まないことを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1又は2において、
前記主バインダの不可逆結合による架橋密度は、前記主バインダのカルボン酸基数に対し、0.01mol%以上3.0mol%以下に相当する基が架橋に関与することを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1〜3の何れか一項において、
前記主バインダと前記補助バインダに与えられる可逆結合の架橋量の総和は、前記主バインダの不可逆結合による架橋に関与した反応基数の1倍以上9倍以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1〜4の何れか一項において、
前記主バインダと前記補助バインダに与えられる可逆結合が、カルシウムイオンによる金属イオン結合であることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1〜5の何れか一項において、
前記主バインダに与えられる不可逆結合は、架橋剤として、アジリジン系化合物が用いられることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1〜6の何れか一項において、
前記補助バインダを構成するマレイン酸部位の一部が、隣り合うカルボキシル基と分子内酸無水化処理されていることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 請求項1〜7の何れか一項において、
前記活物質は、ナノシリコンであることを特徴とする非水電解質二次電池用の負極。 - 集電体と、前記集電体上に形成される合剤層とを備える非水電解質二次電池の、前記合剤層に含まれるバインダであって、
不可逆結合による架橋と可逆結合による架橋とが混在した分子鎖間ネットワークが形成されており、
前記可逆結合は、2価以上の金属カチオンによるイオン結合を含み、
前記バインダでは、架橋可能な反応基の全数に対し、0.01mol%以上2.0mol%以下に相当する反応基が架橋に関与しており、
前記バインダは、一部が2価以上の金属カチオンによる塩となっており、
前記バインダは、主バインダと補助バインダとを含み、
前記主バインダは、分子量100万以上500万以下のエチレン性不飽和カルボン酸化合物からなる高分子であり、
前記補助バインダは、分子量1000以上1万以下のアクリル酸マレイン酸共重合体であることを特徴とする非水電解質二次電池の負極用バインダ。 - 請求項1〜8の何れか一項に記載の非水電解質二次電池用の負極と、
正極と、
前記負極と前記正極との間に配置された非水電解質と、を備えることを特徴とする非水電解質二次電池。
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