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JP6977366B2 - 粒子状物質検出センサ - Google Patents
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JP6977366B2 - 粒子状物質検出センサ - Google Patents

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Description

本発明は、排ガスに含まれる粒子状物質の量を検出する粒子状物質検出センサに関する。
従来から、排ガスに含まれる粒子状物質(Particulate Mater:以下、PMとも記す)の量を検出する粒子状物質検出センサ(以下、PMセンサとも記す)として、絶縁体からなるセンサ本体部と、該センサ本体部に形成された一対の電極とを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。上記センサ本体部には、上記PMが堆積する堆積面を形成してある。この堆積面に上記一対の電極が、所定間隔をおいて対向配置されている。
一対の電極間に直流電圧を加えると、電極間に電界が生じる。排ガス中のPMは、排気管や他のPMとの摩擦、またはイオンとの衝突などにより僅かに帯電しているため、電極間に電界が生じると、静電気力によって引き寄せられ、上記堆積面に堆積する。また、PMは導電性を有するため、PMが堆積して、一対の電極の間にPMのブリッジが形成されると、電極間に電流が流れる。上記PMセンサは、電極間の電流を測定することにより、堆積したPMの量、すなわち排ガス中のPMの量を検出するよう構成されている。
特開2016−3927号公報
しかしながら、上記PMセンサは、PMの検出感度に改善の余地があった。すなわち、上記PMセンサでは、電極を、堆積面全体に渡って延びるように細長く形成し(図23参照)、一対の電極間に発生する電界の強度を一様にしてある。そのため、堆積面のどの部分にも、PMが均等に堆積しやすい。したがって、PMのブリッジの成長速度が低く、PMの検出感度が低くなりやすい。
また、上記PMセンサは、排ガスの向きによってPMの検出感度に差が生じやすい。すなわち、排ガスが流れる向きと、電界の向きとが一致した場合(図24参照)は、電界の向きにPMのブリッジが成長しやすく、電極間が短時間で導通しやすい。そのため、排ガス中のPMの量が多いと検出される。また、排ガスの向きと電界の向きとが直交する場合(図25参照)は、電界の向きにPMのブリッジが成長しにくいため、電極間が導通するのに長時間を要する。そのため、排ガス中のPMの量が少ないと検出される。上記PMセンサでは、電界の強度が堆積面全体に渡って一様であるため、PMを、堆積面の特定の部位に集中的に堆積させる強い力が生じにくい。そのため、PMの堆積の仕方、すなわちPMのブリッジの成長の仕方が、排ガスの向きによって影響を受けやすい。したがって、排ガスの向きによって、PMの検出感度に差が生じやすい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、PMの検出感度を向上でき、かつ排ガスの向きによる、PMの検出感度の差を低減できる粒子状物質検出センサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、排ガス(g)に含まれる粒子状物質(8)の量を検出する粒子状物質検出センサ(1)であって、
絶縁体からなり、上記粒子状物質が堆積する堆積面(20)が形成されたセンサ本体部(2)と、
該センサ本体部に形成され、上記堆積面から露出すると共に、直流電圧が加えられる、正電極(3P)と負電極(3N)との2種類の電極(3)とを備え、
上記正電極および上記負電極は、上記堆積面の法線方向(Z)から見たときの形状が線状であり、それぞれ複数個、互いに離間して平行に形成されており、
上記電極の長手方向(X)において、複数の上記正電極を互いに隣り合うように配置して正電極群(30P)を構成すると共に、複数の上記負電極を互いに隣り合うように配置して負電極群(30N)を構成して、上記正電極群と上記負電極群とを上記短手方向に交互に配置し、上記法線方向に直交する、第1方向(A1)と第2方向(A2)との少なくとも2つの方向において、上記正電極と上記負電極とが互いに隣り合うように、上記複数の電極を上記堆積面に分散配置してある、粒子状物質検出センサにある。
上記粒子状物質検出センサでは、少なくとも上記2つの方向において、正電極と負電極とが互いに隣り合うように、複数の上記電極を堆積面に分散配置してある。
このようにすると、PMの検出感度を高めることができる。すなわち、上記構成にすると、堆積面のうち、正電極と負電極とが隣り合う部位では、比較的強い電界が発生し、隣り合わない部位では、比較的弱い電界が発生する。つまり、堆積面に、強い電界が生じる部位と、弱い電界が生じる部位とを形成することができる。そのため、強い電界が生じる部位には、弱い電界が生じる部位よりもPMが選択的に堆積しやすくなり、この強い電界が生じる部位における、PMのブリッジの成長速度を速くすることができる。そのため、電極間がPMによって短時間で導通しやすくなり、PMの検出感度を高めることができる。
また、上記構成にすると、堆積面に電界が強い部位が形成されるため、この部位に、PMを強い力で引き付けることができる。そのため、電界の向きと排ガスの向きとが一致していても、一致いなくても、PMを電界方向に沿って成長させることができるため、PMのブリッジを短時間で成長させることができる。したがって、排ガスの向きによる、PMの検出感度の差を小さくすることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、PMの検出感度を向上でき、かつ排ガスの向きによる、PMの検出感度の差を低減できる粒子状物質検出センサを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、粒子状物質検出センサの分解斜視図。 実施形態1における、粒子状物質検出センサの正面図。 図2の要部拡大図であって、粒子状物質と共に描いたもの。 実施形態1における、粒子状物質のブリッジが形成された状態での、粒子状物質検出センサの要部拡大図。 実施形態1における、電極間に流れる電流の時間変化を表したグラフ。 実施形態1における、粒子状物質検出センサと、ハウジングと、カバーとの断面図。 実施形態1における、粒子状物質検出センサの配置位置を説明するための図。 参考形態2における、粒子状物質検出センサの正面図。 図8の要部拡大図であって、粒子状物質と共に描いたもの。 参考形態2における、比較例と本形態との、指向性をグラフにしたもの。 図10のグラフを作成したときに想定した粒子状物質検出センサの断面図。 図11の粒子状物質検出センサの向きを90°変えたもの。 実施形態3における、粒子状物質検出センサの分解斜視図。 実施形態4における、粒子状物質検出センサの正面図。 図14の要部拡大図であって、粒子状物質と共に描いたもの。 実施形態4における、粒子状物質検出センサの電界強度を表した図。 実施形態4における、正電極及び負電極の端部が対向していない、粒子状物質の要部拡大図。 実施形態5における、粒子状物質検出センサの正面図。 参考形態6における、粒子状物質検出センサの正面図。 参考形態7における、粒子状物質検出センサの正面図。 実施形態8における、粒子状物質検出センサの正面図。 実施形態9における、粒子状物質検出センサの正面図。 比較形態における、粒子状物質検出センサの要部拡大図であって、粒子状物質と共に描いたもの。 比較形態における、排ガスがY方向に流れた場合の、粒子状物質の付着の仕方を表した図。 比較形態における、排ガスがX方向に流れた場合の、粒子状物質の付着の仕方を表した図。
(実施形態1)
上記粒子状物質検出センサに係る実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。本形態の粒子状物質検出センサ1(PMセンサ1)は、排ガスg中のPM8の量を検出するために用いられる。図1、図2に示すごとく、PMセンサ1は、絶縁体からなるセンサ本体部2を備える。このセンサ本体部2に、PM8が堆積する堆積面20が形成されている。
センサ本体部2には、正電極3Pと負電極3Nとの2種類の電極3が形成されている。これらの電極3は、堆積面20から露出している。正電極3Pと負電極3Nとの間には、直流電圧が加えられる。
正電極3Pおよび負電極3Nは、それぞれ複数個形成されている。図2に示すごとく、堆積面20の法線方向(Z方向)に直交する、第1方向A1と第2方向A2との少なくとも2つの方向において、正電極3Pと負電極3Nとが互いに隣り合うように、複数の電極3を堆積面20に分散配置してある。
すなわち、1個の負電極3Nに着目したとき、ある方向(第1方向A1)に隣り合う位置に正電極3Pが配され、別の方向(第2方向A2)に隣り合う位置に、別の正電極3Pが配されている。同様に、1個の正電極3Pに着目したとき、ある方向(第1方向A1)に隣り合う位置に負電極3Nが配され、別の方向(第2方向A2)に隣り合う位置に、別の負電極3Nが配されている。このような状態になるように、複数の電極3を堆積面20に分散配置してある。
本形態のPMセンサ1は、車両に搭載される。図7に示すごとく、車両のエンジン7に排管71が取り付けられており、排ガスgは、この排管71内を流れる。排管71にはPM8を捕集するフィルタ72が設けられている。このフィルタ72よりも排ガスgの下流側に、PMセンサ1を取り付けてある。本形態では、PMセンサ1を用いて排ガスgに含まれるPM8の量を測定し、その測定値が予め定められた上限値よりも高くなった場合は、フィルタ72が故障していると判断する。
PMセンサ1には、直流電源11と、電流センサ12と、制御部13とが接続している。直流電源11を用いて、上記正電極3Pと負電極3Nとの間に直流電圧を加えている。また、電流センサ12を用いて、正電極3Pと負電極3Nとの間に流れる電流を測定している。制御部13は、測定した電流値を用いて、排ガスg中のPM8の量を算出する。また、PMセンサ1には、堆積したPM8を燃焼させるためのヒータ(図示しない)が設けられている。制御部13は、このヒータに流す電流の制御も行っている。
図6に示すごとく、PMセンサ1は、ハウジング41に固定されている。PMセンサ1の先端面200に、上記堆積面20が形成されている。また、ハウジング41には、インナーカバー42Iとアウターカバー42Oとの、2つのカバー42が取り付けられている。これらのカバー42に貫通孔420を形成してある。排ガスg中のPM8は、この貫通孔420を通り、PMセンサ1の堆積面20に堆積する。
図1に示すごとく、PMセンサ1は、複数の絶縁板29を備える。これら複数の絶縁板29を積層して、上記センサ本体部2を構成してある。個々の絶縁板29は、アルミナ等のセラミックスからなる。センサ本体部2には、電極3を直流電源11(図7参照)に接続するための接続端子39が形成されている。また、絶縁板29の表面には、電極3および配線38が形成されている。この配線38を用いて、電極3と接続端子39とを電気接続してある。
電極3は、櫛歯状に形成されている。本形態では、正電極3Pを形成した絶縁板29Pと、負電極3Nを形成した絶縁板29Nとを交互に積層して、PMセンサ1を形成している。
図2に示すごとく、個々の電極3は、Z方向から見たときの形状が線状である。複数の電極3は、互いに平行に配されている。また、本形態では、複数の正電極3Pを、電極3の長手方向(X方向)に配列して正電極群30Pを構成している。さらに、複数の負電極3NをX方向に配列して、負電極群30Nを構成している。これら正電極群30Pと負電極群30Nとは、電極3の短手方向(Y方向)に交互に配されている。
正電極3Pと負電極3Nとの間に電圧を加えると、これらの電極3P,3Nの間に電界が発生する。特に、堆積面20のうち2種類の電極3P,3Nが近接する領域に、強い電界が発生する。また、PM8は僅かに帯電している。そのため図3に示すごとく、PM8は、静電気力によって、2種類の電極3P,3Nの間に捕集される。
図4に示すごとく、PM8が堆積し、PM8のブリッジ80が形成されると、電極3P,3N間に電流が流れる。ブリッジ80の本数が増えると、電流の量も増加する。
図5に、電極3P,3N間の電流の時間変化を示す。同図に示すごとく、PM8の検出を開始した時刻toから暫くの間は、電極3間に電流が殆ど流れない。これは、電極3P,3N間にPM8のブリッジ80が形成されていないためである。ブリッジ80が形成されると(時刻tS)、電極3P,3N間に電流が流れ始める。本形態では、PM8の測定を開始してから、電流が予め定められた閾値Ithに達するまでの時間Tを測定し、この時間Tを用いて、排ガスg中のPMの量を算出している。
本形態の作用効果について説明する。図2に示すごとく、本形態では、Z方向に直交する、第1方向A1と第2方向A2との少なくとも2つの方向において、正電極3Pと負電極3Nとが互いに隣り合うように、複数の電極3を堆積面20に分散配置してある。
このようにすると、PM8の検出感度を高めることができる。すなわち、上記構成にすると、堆積面20のうち、正電極3Pと負電極3Nとが近接する部位では、比較的強い電界が発生し、近接しない部位では、比較的弱い電界が発生する。つまり、堆積面20に、強い電界が生じる部位と、弱い電界が生じる部位とを形成することができる。そのため、図4に示すごとく、強い電界が生じる部位にはPM8が堆積しやすくなり、この部位における、PM8のブリッジ80の成長速度を速くすることができる。そのため、電極3P,3N間がPM8によって短時間で導通しやすくなり、PM8の検出感度を高めることができる。
ここで仮に、図23に示すごとく、電極3P,3Nを、堆積面20全体に渡って延びるように細長く形成し、電極3P,3Nを分散配置しなかったとすると、堆積面20の全ての部位において、電界が一様になってしまう。そのため、堆積面20にPM8が均等に堆積しやすくなって、PM8のブリッジ80の成長速度が遅くなりやすい。
これに対して、図2に示すごとく、本形態のように電極3P,3Nを分散配置すれば、堆積面20に、電界が強い部位と弱い部位とを形成することができる。そのため、堆積面20のうち、電界が強い部位に、PM8を選択的に堆積させることができる。したがって、PM8のブリッジ80の成長速度が速くなり、電極3P,3N間に電流が短時間で流れやすくなる。つまり、PM8の検出を開始してから電流が流れ始めるまでの時間(不感帯:図5参照)を短くすることができ、PM8の検出感度を高めることができる。
また、本形態の構成を採用すると、堆積面20に電界が強い部位が形成されるため、この部位にPM8を強い力で引き付けることができる。そのため、電界の向きと排ガスgの向きとが一致していても、一致していなくても、PM8のブリッジ80を短時間で成長させることができる。したがって、排ガスgの向きによる、PM8の検出感度の差を小さくすることができる。
すなわち、仮に図24、図25に示すごとく、電極3を、堆積面20全体に渡って延びるように細長く形成し、分散配置しなかったとすると、電界の強度が堆積面20全面に渡って一様になるため、PM8を堆積面20に吸引する強い力が働きにくい。したがって、図24に示すごとく、排ガスgの向きと電界の向きとが一致した場合は、PM8のブリッジ80が電界の向きに成長しやすく、短時間で電極3P,3Nが導通するが、図25に示すごとく、排ガスgの向きと電界の向きが直交する場合は、PM8のブリッジが電界の向きに成長しにくく、電極3P,3N間が短時間で導通しにくくなる。そのため、排ガスgの向きによって、PM8の検出感度に差が生じやすくなる。
これに対して、図4に示すごとく、本形態のように電極3を分散配置すれば、電界が強い部位を形成することができるため、この部位にPM8を強い力で引き付けることができる。そのため、排ガスgの向きに関わらず、PM8のブリッジを短時間で成長させることができ、PM8の検出感度を一定にすることができる。
また、図2に示すごとく、個々の電極3は、Z方向から見たときの形状が線状である。複数の電極3は、互いに平行に配されている。
このようにすると、個々の電極3の形状を簡素にすることができ、また、複数の電極3を一定の間隔で配置できるため、PMセンサ1を製造しやすい。
また、図2に示すごとく、本形態では、複数の電極3を、X方向に互いに隣り合うように配置して電極群30を構成してある。また、複数の電極群30を、Y方向に互いに隣り合うように配置してある。
このようにすると、複数の電極3を規則正しく配置できるため、PMセンサ1を製造しやすい。
また、図2に示すごとく、本形態では、複数の正電極3PをX方向に互いに隣り合うように配置して正電極群30Pを構成すると共に、複数の負電極3NをX方向に互いに隣り合うように配置して負電極群30Nを構成してある。そして、正電極群30Pと負電極群30NとをY方向に交互に配置してある。
そのため、同じ種類の電極3のみをX方向に配列でき、PMセンサ1を容易に製造することができる。また、正電極3Pと負電極3NとをY方向に交互に配置できるため、これら2種類の電極3P,3Nが対向する部位の数を多くすることができる。そのため、PM8の捕集効率を高めることができる。
以上のごとく、本形態によれば、PMの検出感度を向上でき、かつ排ガスの向きによる、PMの検出感度の差を低減できる粒子状物質検出センサを提供することができる。
以下の実施形態においては、図面に用いた符号のうち、実施形態1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施形態1と同様の構成要素等を表す。
参考形態2)
本形態は、電極3の形状を変更した参考例である。図8に示すごとく、本形態の電極3は、Z方向から見たときの形状が円形である。また、本形態では実施形態1と同様に、少なくとも2つの方向(A1,A2)において、正電極3Pと負電極3Nとが互いに隣り合うように、複数の電極3を分散配置してある。また、本形態では、複数の正電極3Pを配列して正電極群30Pを構成すると共に、複数の負電極3Nを配列して負電極群30Nを構成してある。これらの電極3の配列方向(X方向)と、Z方向との双方に直交する方向(Y方向)に、正電極群30Pと負電極群30Nとが交互に配されている。
図9に示すごとく、本形態では、正電極3Pと負電極3Nとを結ぶ直線上において、電界が最も強くなる。そのため、この直線上にPM8のブリッジ80が形成されやすくなる。また、本形態では電極3の形状を、対称性が高い円形にしてあるため、排ガスgの向きによる、PM8の検出感度の差を、実施形態1よりも小さくすることができる。
本形態の効果を確認するために、シミュレーションを行った。図11、図12に示すごとく、排ガスgの流れ方向と、カバー42(42I,42O)の向きを固定し、PMセンサ1の向きをそれぞれ90°変えたシミュレーションモデルを作成した。図11のシミュレーションモデルでは、電極群30の配列方向(X方向)と、排ガスgの流れ方向とが一致している。また、図12のシミュレーションモデルでは、X方向と、排ガスgの流れ方向とが直交している。
これらのシミュレーションモデルを用いて、電極3P,3N間に流れる電流が閾値Ith(図5参照)に達するまでの時間である閾時間Tを算出した。閾時間Tを算出するにあたって、排ガスg中のPM8の濃度を3.0mg/mm3とし、排ガスgの速度を10m/sとした。図11のシミュレーションモデルにおける閾時間T1と、図12のシミュレーションモデルにおける閾時間T2とをそれぞれ算出した。そして、下記の式を用いて、PM8の検出感度の、排ガスgの向きによる指向性ΔSを算出した。
ΔS=(T2−T1)/{(T1+T2)/2}×100
この指向性ΔSは、値が小さいほど、排ガスgの向きによる、PM8の検出感度の差が小さいことを意味する。すなわち、排ガスgの向きが変わっても、閾時間Tが殆ど変化しない場合は、分子(T2−T1)が小さくなり、ΔSは小さい値になる。また、排ガスgの向きが変わると、閾時間Tが大きく変化する場合は、分子(T2−T1)が大きくなり、ΔSは大きな値になる。
また、比較例として、堆積面20全体に渡って電極3が延びている従来のPMセンサ1(図23参照)を用いて、上記指向性ΔSを算出した。比較例と本形態の指向性ΔSを図10に示す。同図に示すごとく、比較例では指向性ΔSは10%であり、本形態では5.0%であった。このシミュレーション結果から、本形態のように正電極3Pと負電極3Nとを分散配置し、かつ個々の電極3を円形にした方が、排ガスgの向きによる、PM8の検出感度の差を低減できることが分かる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態3)
本形態は、PMセンサ1全体の構成を変更した例である。図13に示すごとく、本形態のPMセンサ1は、第1絶縁板29Aと第2絶縁板29Bと第3絶縁板29Cとの、3枚の絶縁板29を備える。第1絶縁板29Aには、電極3P,3Nと、接続端子39P,39Nとが形成されている。第1絶縁板29A及び第2絶縁板29Bには、スルーホール36を形成してある。また、第3絶縁板29Cには、櫛歯状導電部37P,37Nを形成してある。上記スルーホール36を用いて、櫛歯状導電部37P,37Nと電極3P,3Nを電気接続している。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態4)
本形態は、電極3の配置位置を変更した例である。図14、図15に示すごとく、本形態では、実施形態1と同様に、複数の電極3P,3Nを分散配置してある。個々の電極3は、線状に形成されている。また、複数の正電極3PをX方向に配列して正電極群30Pを構成すると共に、複数の負電極3NをX方向に配列して負電極群30Nを構成してある。正電極群30Pと負電極群30Nとは、Y方向に交互に配されている。
また、本形態では、Y方向から見たときに、X方向に隣り合う2個の正電極3Pの間に、負電極3Nの一部が介在している。同様に、Y方向から見たときに、X方向に隣り合う2個の負電極3Nの間に、正電極3Pの一部が介在している。
また、図15に示すごとく、本形態では、X方向における正電極3Pの端部35Pと、X方向における負電極3Nの端部35Nとが、Y方向において互いに対向している。
図16に、本形態における、堆積面20の電界強度分布を示す。同図に示すごとく、X方向における2本の負電極3Nの間の部位は、電界が低い。X方向における2本の正電極3Pの間の部位も同様である。また、Y方向において電極3P,3Nの端部35P,35Nが対向する部位(対向部31)は、電界が高くなっている。そのため、この対向部31において、PM8が特に堆積しやすい。
また、図15に示すごとく、X方向における対向部31の長さLは、PM8の平均粒径よりも長く、かつY方向における正電極3Pと負電極3Nとの間隔Dよりも短い。
本形態の作用効果について説明する。本形態では、図14、図15に示すごとく、Y方向から見たときに、X方向に隣り合う2個の正電極3Pの間に、負電極3Nの一部が介在している。また、Y方向から見たときに、X方向に隣り合う2個の負電極3Nの間に、正電極3Pの一部が介在している。
このようにすると、各電極3P,3Nの端部35P,35Nの間にのみ強い電界を発生させることができる。そのため、強い電界が発生する領域を狭くすることができる。したがって、PM8が狭い領域に選択的に堆積しやすくなり、PM8のブリッジ80の成長速度をより高めることができる。したがって、PM8の検出感度をより高めることができる。
また、本形態では、図15に示すごとく、X方向における正電極3Pの端部35Pと、X方向における負電極3Nの端部35Nとが、Y方向において互いに対向している。
このようにすると、上記2つの端部35P,35Nを接近させることができる。そのため、この2つの端部35P,35N間に高い電界を発生させることができ、PM8のブリッジ80を短時間で成長させることができる。したがって、PM8の検出感度をより高めることができる。
また、本形態では、図15に示すごとく、X方向における対向部31の長さLは、PM8の平均粒径よりも長く、かつY方向における正電極3Pと負電極3Nとの間隔Dよりも短い。
このようにすると、対向部31のX方向長さLを、PM8の平均粒径よりも長くしてあるため、対向部31にPM8を充分に堆積させることができる。また、対向部31のX方向長さLは、2本の電極3P,3NのY方向間隔Dよりも短いため、PM8を狭い領域に選択的に堆積させることができる。そのため、PM8のブリッジ80を短時間で成長でき、PM8の検出感度を高めることができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
なお、本形態では、正電極3Pの端部35Pと負電極3Nの端部35Nとが、Y方向において互いに対向するよう構成したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、図17に示すように、これらの端部35P,35Nが互いに対向しないようにすることもできる。この場合、Y方向から見たときに、X方向に隣り合う2個の正電極3Pの間に、負電極3Nの全ての部位が配され、かつX方向に隣り合う2個の負電極3Nの間に、正電極3Pの全ての部位が配されることになる。
(実施形態5)
本形態は、電極3の配置位置を変更した例である。図18に示すごとく、本形態では、実施形態1と同様に、個々の電極3を線状に形成してある。また、正電極3Pと負電極3NとをX方向に交互に配置して電極群30を形成している。そして、正電極3Pと負電極3NとがY方向に対向するように、複数の電極群30を、Y方向に所定間隔をおいて配置してある。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
参考形態6)
本形態は、電極3の形状および配置位置を変更した参考例である。図19に示すごとく、本形態の電極3は、Z方向から見たときの形状が円形である。また、本形態では、正電極3Pと負電極3Nとを所定方向(X方向)に交互に配置して、電極群30を形成してある。そして、X方向とZ方向との双方に直交する方向(Y方向)において、正電極3Pと負電極3Nとが対向するように、複数の電極群30を、所定間隔をおいて配置してある。
その他、実施形態1と同様の構成を備える。
参考形態7)
本形態は、電極3の形状および配置位置を変更した参考例である。図20に示すごとく、本形態の電極3は、Z方向から見たときの形状が円形である。また、複数の正電極3Pを所定方向(X方向)に配列して、正電極群30Pを形成し、複数の負電極3NをX方向に配列して、負電極群30Nを形成してある。そして、X方向とZ方向との双方に直交する方向(Y方向)に、正電極群30Pと負電極群30Nとを交互に配置してある。
その他、実施形態1と同様の構成を備える。
(実施形態8)
本形態は、電極3の向きを変更した例である。図21に示すごとく、本形態では、複数の正電極3Pを配列して正電極群30Pを構成すると共に、複数の負電極3Nを配列して負電極群30Nを構成してある。電極3の長手方向(X方向)と、電極群30を構成する電極3の配列方向(A3)とは、一致していない。また、本形態では、正電極群30Pと負電極群30Nとを、電極3の短手方向(Y方向)に、交互に配置してある。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態9)
本形態は、電極3の向きを変更した例である。図22に示すごとく、本形態では、複数の正電極3Pを、電極3の短手方向(Y方向)に配列して正電極群30Pを構成し、複数の負電極3NをY方向に配列して負電極群30Nを構成してある。そして、正電極群30Pと負電極群30Nとを、電極3の長手方向(X方向)に交互に配置してある。また、正電極3Pの端部35Pと、負電極3Nの端部35Nとが、Y方向に対向している。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
1 粒子状物質検出センサ
2 センサ本体
20 堆積面
3 電極
P 正電極
N 負電極
8 粒子状物質

Claims (4)

  1. 排ガス(g)に含まれる粒子状物質(8)の量を検出する粒子状物質検出センサ(1)であって、
    絶縁体からなり、上記粒子状物質が堆積する堆積面(20)が形成されたセンサ本体部(2)と、
    該センサ本体部に形成され、上記堆積面から露出すると共に、直流電圧が加えられる、正電極(3P)と負電極(3N)との2種類の電極(3)とを備え、
    上記正電極および上記負電極は、上記堆積面の法線方向(Z)から見たときの形状が線状であり、それぞれ複数個、互いに離間して平行に形成されており、
    上記電極の長手方向(X)において、複数の上記正電極を互いに隣り合うように配置して正電極群(30P)を構成すると共に、複数の上記負電極を互いに隣り合うように配置して負電極群(30N)を構成して、上記正電極群と上記負電極群とを上記短手方向に交互に配置し、上記法線方向に直交する、第1方向(A1)と第2方向(A2)との少なくとも2つの方向において、上記正電極と上記負電極とが互いに隣り合うように、上記複数の電極を上記堆積面に分散配置してある、粒子状物質検出センサ。
  2. 上記短手方向から見たときに、上記長手方向に隣り合う2個の上記正電極の間に上記負電極の少なくとも一部が介在し、上記長手方向に隣り合う2個の上記負電極の間に上記正電極の少なくとも一部が介在している、請求項1に記載の粒子状物質検出センサ。
  3. 上記長手方向における上記正電極の端部(35P)と、上記長手方向における上記負電極の端部(35N)とが、上記短手方向において互いに対向している、請求項に記載の粒子状物質検出センサ。
  4. 上記短手方向に互いに対向する、上記正電極の上記端部と、上記負電極の上記端部とからなる対向部(31)の、上記長手方向における長さ(L)は、上記粒子状物質の平均粒径よりも長く、かつ上記短手方向における上記正電極と上記負電極との間隔(D)よりも短い、請求項に記載の粒子状物質検出センサ。
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