JP6977615B2 - 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、および感光性樹脂印刷版原版 - Google Patents
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Description
(A2)ラジカル反応により架橋することができる官能基を有する部分ケン化ポリ酢酸ビニルに水現像性が必要なことから、構造(I)の単位が60〜99モル%が好ましく、さらに好ましくは70〜95モル%である。(I)の構造単位が60モル%以上であると十分な水現像性を得ることができ、99モル%以下であると常温の水に対する溶解性も保持できる。また、(A2)成分の平均重合度は300〜2000の範囲が好ましく、500〜1000がより好ましい。平均重合度が300以上であると、十分な耐水性を得ることができる。平均重合度が2000以下であると、十分な水現像性が得られるだけの水溶解性を得ることができる。
以下、本発明を実施例で詳細に説明する。ただし、実施例1〜7および9〜14は参考例に読み替えるものとする。
合成例1:
ε−カプロラクタム10重量部、N−(2−アミノエチル)ピペラジンとアジピン酸のナイロン塩90重量部および水100重量部をステンレス製オートクレーブに入れ、内部の空気を窒素ガスで置換した後に180℃で1時間加熱し、ついで水分を除去して(A1)成分である親水性基および主鎖に塩基性窒素を有するポリアミド1を得た。脂環族ジアミン残基の含有量は39モル%であった。
数平均分子量600のポリエチレングリコールの両末端にアクリロニトリルを付加し、これを水素還元して得たα, ω−ジアミノポリオキシエチレンとアジピン酸との等モル塩60重量部、ε−カプロラクタム20重量部およびヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との等モル塩20重量部を溶融重合して、ついで水分を除去して(A1)成分である親水性基および主鎖にポリエーテルセグメントを有するポリアミド2を得た。
ε−カプロラクタム10重量部(30モル%)、N−(2−アミノエチル)ピペラジン8質量部(20モル%)、1、3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン6質量部(15.4モル%)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸18質量部(34.6モル%)をステンレス製オートクレーブに入れ、内部の空気を窒素ガスで置換した後に180℃で1時間加熱し、ついで水分を除去して(A1)成分である親水性基および主鎖に塩基性窒素を有するポリアミド3を得た。脂環族ジアミン残基の含有量は35.4モル%、脂環族ジカルボン酸の含有量は34.6モル%であった。
合成例4:
日本合成化学工業(株)製の部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度78〜82モル%)をアセトン中で膨潤させ、無水コハク酸1.0モル%を添加し、60℃で6時間撹拌して分子鎖にカルボキシル基を付加させた。このポリマーをアセトンで洗浄して未反応の無水コハク酸を除去乾燥した。酸価を測定したところ、10.0mgKOH/gであった。このポリマー100重量部をエタノール/水=30/70(重量比)の混合溶媒200重量部に80℃で溶解した。ここにグリシジルメタクリレートを6重量部添加して部分ケン化ポリ酢酸ビニル中にラジカル反応により架橋することができる官能基を導入した。電位差滴定法による分析結果からポリマー中のカルボキシル基がグリシジルメタクリレートのエポキシ基と反応しポリマー側鎖中にメタクリロイル基が導入されたことを確認し、(A2)成分であるラジカル反応により架橋することができる官能基を側鎖に有する変性部分ケン化ポリ酢酸ビニル1を得た。得られた変性部分ケン化ポリ酢酸ビニルは構造(I)を79モル%、構造(II)を20モル%、構造(III)を1モル%含有するものであった。
酢酸ビニルにメタクリル酸を共重合単位として1モル%含有させたポリマーをケン化し、平均重合度650、ケン化度75モル%にしたアニオン変性ポリ酢酸ビニルを得た。このポリマー100重量部をエタノール/水=30/70(重量比)の混合溶媒200重量部に80℃で溶解した。ここにグリシジルメタクリレートを6重量部添加して部分ケン化ポリ酢酸ビニル中にラジカル反応により架橋することができる官能基を導入した。電位差滴定法による分析結果からポリマー中のカルボキシル基がグリシジルメタクリレートのエポキシ基と反応しポリマー側鎖中にメタクロイル基が導入されたことを確認し、(A2)成分であるラジカル反応により架橋することができる官能基を側鎖に有する変性部分ケン化ポリ酢酸ビニル2を得た。得られた変性部分ケン化ポリ酢酸ビニルは構造(I)を79モル%、構造(II)を20モル%、構造(III)を1モル%含有するものであった。
日本合成化学工業(株)製の部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度78〜82モル%)100重量部を100重量部の水に溶解し、N−メチロールアクリルアミド15重量部を添加し、酸触媒としてリン酸1重量部を加え、100℃4時間撹拌して調整し、次いで水分を除去して、N−メチロール基を有するアクリル系化合物との反応により得られた(A2)成分であるラジカル反応により架橋することができる官能基を側鎖に有する変性部分ケン化ポリ酢酸ビニル3を得た。得られた変性部分ケン化ポリ酢酸ビニルは構造(I)を79モル%、構造(II)を20モル%、構造(III)を1モル%含有するものであった。
表1に記載の無機微粒子の粉末を使用した。このうち番号1〜7の無機微粒子は非晶質シリカである。平均粒子径の測定は株式会社堀場製作所製LA−500を用い、分散媒に水、屈折率を1.1に設定して測定した。最大粒子径は20.0μmメッシュの篩を通過させることにより、20.0μmに設定した。比表面積は株式会社島津製作所製Tristar3000を使用し、BET法にて測定した。
水酸基を1個有するエチレン性二重結合を有する化合物
・グリセロールジメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステルG101P)
・2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステルHOP)
水酸基を2個有するエチレン性二重結合を有する化合物
・グリセロールモノメタクリレート(日油(株)製ブレンマーGLM)
水酸基を有しないエチレン性二重結合を有する化合物
・イソブチルメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステルIB)
・トリエチエレングルコールジメタクリレート(共栄社化学(株)製ライトエステル3EG)。
・2,2−ジメトキシ‐1,1−ジフェニルエタン‐1‐オン(BASF社製IRGACURE651)
・重合禁止剤:N−(アンモニウムオキシ)−N−ニトロソフェニルアミン(関東化学(株)製クペロン)
・紫外線吸収剤:2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロ−2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール(BASF社製TINUVIN326)。
“ビニトール”(登録商標)#284(名古屋油化株式会社製)66質量部およびヘキサメチレンテトラミン(関東化学株式会社製)2質量部をジメチルホルムアミド16質量部とキシレン16質量部の溶媒に混合した溶液に、ビスフェノールA“jER”(登録商標)834(三菱化学株式会社製)90質量部をジメチルホルムアミド30質量部とキシレン30質量部の溶媒に混合した溶液を添加し、接着層(G)用塗工液1を得た。
厚さ100μmの“ルミラー”(登録商標)S10(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)をカバーフィルム(H)として使用した。
各実施例および比較例における評価は、次の方法で行った。
7cm×14cmの感光性印刷原版からカバーフィルム(H)のポリエステルフィルムのみを剥離し(剥離後の感光性印刷原版の最表面は乾燥膜厚1μmの剥離補助層)、ポジフィルムを真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度13±1段となる条件で露光し(主露光)、7cm×14cmの感光性樹脂版の全面を光硬化した。その後、液温25℃の水でブラシ式現像装置により1分間現像し、60℃で10分間乾燥した後、さらにケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同条件で後露光し、耐摩耗性評価用印刷版を得た。
7cm×14cmの感光性印刷原版からカバーフィルム(H)を剥離し、ポジフィルムを真空密着させ、ケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)でグレースケール感度13±1段となる条件で露光し(主露光)、7cm×14cmの感光性樹脂版の全面を光硬化した。その後、液温25℃の水でブラシ式現像装置により1分間現像し、60℃で10分間乾燥した後、さらにケミカル灯FL20SBL−360 20ワット(三菱電機オスラム(株)製)で主露光と同条件で後露光し、インクの掻き取り性評価用印刷版を得た。
<感光性樹脂組成物1用の組成物溶液1の調製>
撹拌用ヘラおよび冷却管を取り付けた3つ口フラスコ中に、表2の実施例1の欄に示す(A1)成分を添加し、“ソルミックス”(登録商標)H−11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)50質量部および水50質量部の混合溶媒を混合した後、撹拌しながら90℃で2時間加熱し、(A1)成分を溶解させた。70℃に冷却した後、そこに表2の実施例1の欄のその他の成分を添加し、30分撹拌した。さらに25℃まで冷却した後、連続型メディア分散機(NANO GRAIN MILL、浅田鉄工(株)製)を用いて分散し、感光性樹脂組成物1用の組成物溶液1を得た。
得られた組成物溶液1を、前記接着層(G)を有する支持体(E)に流延し、60℃で2.5時間乾燥した。このとき乾燥後の版厚(鉄板+感光性樹脂層)が0.5mmとなるよう調節した。このようにして得られた感光性樹脂層(F)上に、水/エタノール=50/50(重量比)の混合溶剤を塗布し、表面にカバーフィルム(H)を圧着し、感光性樹脂印刷版原版1を得た。得られた感光性印刷原版1を用いて、前記方法により印刷版の特性を評価した結果を表2に示す。
感光性樹脂組成物の組成を表2の実施例2〜15のとおり変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂シートおよび感光性印刷原版を作製した。評価結果を表2に示す。
感光性樹脂組成物の組成を表2の比較例1〜4のとおり変更した以外は実施例1と同様にして感光性樹脂シートおよび感光性印刷原版を作製した。評価結果を表2に示す
比較例5
親水性基を有さないポリアミド“アミラン”(登録商標)CM9000(東レ株式会社製)を用いて感光性樹脂組成物を表2の比較例5の通り作製したが、水現像できなかったため、評価できなかった。
ラジカル反応により架橋することができる官能基を側鎖に有さない部分ケン化ポリ酢酸ビニル“ゴーセノール”(登録商標)KL−05(重合度約500、ケン化度78〜82モル%、日本合成化学工業(株)製)を用いて感光性樹脂組成物を表2の比較例6の通り作製した。評価結果を表2に示す。
感光性樹脂組成物の組成を表2の比較例7のとおり作製したが、シート状に形成できなかったので、評価できなかった。
Claims (10)
- (A1)親水性基を有するポリアミド、(B)平均粒子径が0.5μm以上4μm以下であって、真球度が0.9以上である無機微粒子、(C)エチレン性二重結合を有する化合物、および(D)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(A1)親水性基を有するポリアミドがピペラジン環を有する感光性樹脂組成物。
- 前記(A1)親水性基を有するポリアミドが、脂環族ジアミン残基および/または脂環族ジカルボン酸残基を有する請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)無機微粒子の比表面積が10m 2 /g以下である請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)無機微粒子の最大粒子径が20μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)無機微粒子が非晶質シリカである請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(B)の抽出水のpHが5.5〜8.5である請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(C)エチレン性二重結合を有する化合物が分子内に1つ以上の水酸基を有する請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(C)エチレン性二重結合を有する化合物が分子内に2つ以上の水酸基を有する請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 少なくとも支持体上に、接着層、請求項1〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物から形成された感光性樹脂層、保護層が順次積層された感光性樹脂印刷版原版。
- 凹版印刷またはパッド印刷に用いられる請求項9に記載の感光性樹脂印刷版原版。
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