(第1の開示)
以下に、実施の形態に係る赤外線センサについて図面を用いて説明をする。なお、各図面において、同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、各実施の形態における各構成要素は矛盾のない範囲で任意に組み合わせても良い。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1における赤外線センサ1について図面を用いながら説明する。
図1は実施の形態1の赤外線センサ1の正面図、図2は同赤外線センサ1の側面図、図3は同赤外線センサ1の背面図、図4は同赤外線センサ1の検出部2の側断面図を示している。図面において、外部から見えない構成については破線で示している。
赤外線センサ1は、検出部2と、支持部3と、支持部3と検出部2を接続するリードフレーム4を有している。支持部3には、軸部5と、軸部5を介して支持部3を回転させる走査部と、コネクタ6が接続されている。リードフレーム4はリン青銅で形成され、すずや銅、銀などでめっきされている。リードフレーム4ははんだ付けができればリン青銅に限定されず、鉄や銅等の鉄以外の材料で形成しても良い。リードフレーム4はX軸方向に延在している。以降では、リードフレーム4が延在している方向をX軸方向、軸部5の延在している方向をY軸方向、X軸方向とY軸方向が直交する方向をZ軸方向として説明する。
検出部2は、基板7と、基板7に設けられた赤外線検出素子8と、赤外線検出素子8を覆うパッケージ9と、処理回路10を有している。パッケージ9内には赤外線検出素子8と処理回路10を覆うカバー11が設けられている。検出部2は表面12と裏面13を有し、検出部2の表面12のパッケージ9の表面12には窓孔14が設けられており、窓孔14を塞ぐようにレンズ15が配置されている。基板7は第1の主面16と第2の主面17を有し、赤外線検出素子8とパッケージ9は第1の主面16に設けられている。第2の主面17にはランド18が形成されている。ランド18は矩形状又は円形状になっており、はんだ耐久性とはんだ塗布性が良好な形状である。ランド18の形状は円形状でなくても、角のない形状なら良好なはんだ耐久性とはんだ塗布性を得ることができる。ランド18には、コンデンサ、抵抗、インダクタ等の受動部品19とリードフレーム4がはんだ付けされている。従来の構成では受動部品は検出部から遠い場所に配置する必要があったが、赤外線センサ1では受動部品19を検出部2に近い位置に実装可能なため配線を短くすることができる。これにより、寄生インピーダンスの影響を低減することができるためノイズパスが低減され、センサの温度出力の安定性が向上する。また、受動部品19を検出器に直接配置することで赤外線センサ1を小型化することができている。
赤外線検出素子8は、感温部が埋設された熱型赤外線検出器を有しており、感温部には被検出体から放射された赤外線による熱エネルギーを電気エネルギーに変換するサーモパイルにより構成される熱電変換部が用いられている。また、赤外線センサ1は、感温部および感温部の出力電圧を取り出すためのMOSトランジスタを有したa×b個の画素部(非接触赤外線検知素子)が、半導体基板の一表面側においてa行b列の2次元アレイ状に配置されており、実施の形態1における画素部は8×8に構成されている。画素部の配置の仕方は8×8に限らず、例えば、16×4としても良い。赤外線検出素子8はワイヤーボンディングにより基板7に接続されている。
パッケージ9はセラミック材料が用いられている。パッケージ9の熱膨張係数が受動部品19の熱膨張係数に近いため、ランド18におけるはんだの熱応力耐久性が向上している。なお、はんだの熱応力耐久性を考慮しない場合、パッケージ9を金属材料やガラスエポキシ樹脂等のセラミック以外の材料で形成することもできる。パッケージ9は、表面12と裏面13の間に側面20を有している。以降の説明では、赤外線検出素子8から前面に向かう方向(Z軸+側の方向)を前方方向として説明する。
支持部3はリフロー時の耐熱性の高いLCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)で形成されている。支持部3の材料にはLCP以外の樹脂材料を用いても良いがリフロー時の耐熱性の高い材料を選択すると好適である。支持部3は側面20の外側を囲むように第1の壁部21、第2の壁部22、第3の壁部23、第4の壁部24が矩形筒状に形成されている。支持部3のY軸方向−側が第1の壁部21、X軸方向−側が第2の壁部22、Y軸方向+側が第3の壁部23、X軸方向+側が第4の壁部24である。このように形成すれば、検出部2を強固に支持することができるが、支持部3は矩形筒状に形成しなくてもよい。例えば、支持部3の一部が湾曲した構造や第3の壁部23がない構造としても良い。支持部3の第1の壁部21のY軸方向−側の第1の面には軸部5と、軸部5と当接するようにコネクタ6がはんだ付けされている。コネクタ6は軸部5と当接していなくても良い。軸部5は支持部3と別部品として形成され、軸部5と支持部3を接続されている。軸部5と支持部3を別部品とすることにより赤外線センサ1を製造する際に用いる金型の構成が簡素化されるためコストを低減することができる。また、軸部5を交換することで赤外線センサ1の回転軸25と赤外線センサ1の視野の方向を変えることができるため、赤外線センサ1の汎用性が向上する。なお、赤外線センサ1の使用用途によっては、軸部5と支持部3とを一体に形成しても良い。支持部3には軸部5が接続され、軸部5は走査部と接続されている。第2の壁部22のX軸方向+側の第2の面、第3の壁部23のY軸方向−側の第3の面、第4の壁部24のX軸方向−側の第4の面には位置決め用の凸部26が設けられている。第2の面と第4の面には凸部26が1つ設けられ、第3の面には凸部26が2つ設けられている。ただし、凸部26の数と配置場所はこれに限定されるものではない。凸部26が設けられていることによって検出部2と支持部3とを高精度にマウントすることができる。第3の壁部23は2つの凸部26が設けられているため、検出部2と支持部3とをより高精度にマウントできる。
走査部はモータで構成されており、支持部3は走査部によって回転軸25の周りに回転する。支持部3が回転することにより、検出部2が回転軸25の周りに回転する。検出部2は回転する毎に熱画像を取得する。検出部2は所定の角度回転し、検出部2の一方向への回転が完了すると反対方向への回転を開始する。検出部2の一方向への回転が完了したときに熱画像を足し合わせ、高解像度の熱画像を取得する。
支持部3にはリードフレーム4が一体成形されており、リードフレーム4の一端が支持部3の内側から延出して検出部2と接続され、リードフレーム4の他端がコネクタ端子とはんだ付けされる。図5はY軸方向+側から見たリードフレーム4の拡大図である。図5に示すようにリードフレーム4の他端を2つ折にしてコネクタ端子27としても良い。リードフレーム4をコネクタ端子27として用いる場合は、コネクタ6を支持部3とはんだ付けしなくても良い。また、コネクタ端子27を設ける必要がないため、部品点数を削減し、はんだ付けをする必要がなく、コストを低減することが可能となる。
赤外線センサ1は、リードフレーム4を介して走査部と接続された支持部3で検出部2を支持しているため、組み立て部品の数を減らすことができ、レンズ15と走査部の位置精度が高い。
先行技術文献に示す従来の樹脂モールドによって一体的にパッケージングされた赤外線センサではリードフレームと樹脂の界面に隙間が生じ易いが、赤外線センサ1は支持部3に一体成形されたリードフレーム4で検出部2を支持する構造のためこのようなリークパスが存在しなく、気密性が向上している。これにより、検出部2のパッケージ9内部への異物の侵入を防止することができ、赤外線検出素子8に異物が付着することによる誤検知を防止することができる。
また、従来の樹脂モールドによって一体的にパッケージングされた赤外線センサでは、パッケージの熱容量が大きいため、赤外線検出素子をワイヤボンドする際のパッケージの熱容量が大きくワイヤボンドのための加熱にかかる時間が長くなる。一方、赤外線センサ1では、パッケージ9の熱容量が大きいという課題が無いため、従来の赤外線センサよりもワイヤボンドのための加熱にかかる時間が短くなり、量産性が向上している。
また、従来の樹脂モールドによって一体的にパッケージングされた赤外線センサではパッケージの熱容量が大きいため、赤外線センサの通電後に処理回路の発熱がパッケージ全体で熱平衡状態になるまでの時間が長くなる。一方、赤外線センサ1では、赤外線センサ1の温度出力が安定するまでにかかる時間を短くすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2について図面を用いて説明する。
図6に実施の形態2の赤外線センサ31の側断面図、図7に同赤外線センサ31の図6のAA線断面図、図8に同赤外線センサ31のコネクタ6のX軸方向+側から見た拡大図を示す。
赤外線センサ31は、検出部2と、支持部32と、支持部32と検出部2を接続するリードフレーム33を有している。支持部32には軸部5とコネクタ端子34とを有している。支持部32の外側には第2の支持部35が設けられており、支持部32から支持部32の外側に延在したリードフレーム33は第2の支持部35と接続されている。赤外線センサ31では支持部32が検出部2の前方に延在しており、検出部2の表面12の前方方向にアパーチャ36(絞り)が設けられている。アパーチャ36はレンズ15と光軸が一致するように設けられている。検出部2のレンズ15の前方にアパーチャ36が設けられていることによって、赤外線検出素子8の検知エリアをレンズ15とアパーチャ36とで設定することが可能になっている。また、レンズ15とアパーチャ36とが離間していることにより、アパーチャ36によってレンズ15への軸外光が遮られる。これによってレンズ15の軸外収差の発生を抑制することができている。
図7に示すように、赤外線センサ31では、リードフレーム33が支持部32と第2の支持部35の間にばね部37を有している。リードフレーム33がばね部37を有していることで、赤外線センサ31に振動が加わった場合でも振動による撮像ぶれを抑制し、熱画像の乱れを抑制することができる。
図8に示すように、赤外線センサ31のコネクタ端子34は、リードフレーム33を2つ折にすることで形成されている。リードフレーム33はY軸方向−側に折り曲げられ、ばね構造になっている。これにより、リードフレーム33を容易にコネクタ端子34にすることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の赤外線センサ41について図面を用いながら説明する。
図9は実施の形態3の赤外線センサ41の正面図、図10は同赤外線センサ41の側面図を示している。
赤外線センサ41は、検出部2と、支持部42と、支持部42と検出部2を接続するリードフレーム4を有している。支持部42はプリント基板43の実装面45にはんだで実装されている。プリント基板43には検出部2の出力信号を処理するMCU44(Memory Control Unit)が設けられている。
支持部42は実施の形態1の支持部3と同様に矩形筒状に形成され、検出部2の表面12がプリント基板43の実装面45と直交するようにプリント基板43に配置されている。赤外線センサ41を使用する際にMCU44が発熱するが検出部2が支持部42を介してプリント基板43に実装されているため、MCU44で生じた熱の検出部2への伝達を抑制することができ、赤外線センサ41の出力ズレを低減することができる。
また、赤外線センサ41は樹脂により形成された支持部42に検出部2を実装して形成するため、支持部42の形状を変更しやすく、支持部42の形状を変更することで、プリント基板43に対する検出部2の視野方向Vを容易に変更することができる。支持部42の形状を変更し、視野方向Vを変更した赤外線センサ41を図11に示す。図11の赤外線センサ41では、検出部2の表面12がプリント基板43の実装面45に対して直交していない。赤外線センサ41は、用途に応じて検出部2の視野方向Vを容易に変更可能なため、赤外線センサ41の汎用性が向上する。
(実施の形態4)
実施の形態4の赤外線センサ51について図面を用いながら説明する。
図12は実施の形態4の赤外線センサ51の側面図、図13は同赤外線センサ51の検出部2の背面図を示している。
赤外線センサ51は、検出部2と、支持部52と、支持部52と検出部2を接続するリードフレーム4を有している。支持部52はプリント基板53にはんだで実装されている。プリント基板53には検出部2の出力信号を処理するMCU44が設けられている。赤外線センサ51は、プリント基板53を介して伝達するMCU44で生じた熱を支持部52を介することで抑制しているため、赤外線センサ51の出力ズレを低減することができる。
プリント基板53には貫通孔54が設けられており、検出部2は窓孔14(図1参照)が貫通孔54の方向を向くように、プリント基板53に実装されている。検出部2が貫通孔54上に配置されていることにより、プリント基板53の実装面45と反対側を検出部2の視野方向Vとすることができる。これにより、赤外線センサ51の汎用性が向上する。
(まとめ)
第1の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、表面(12)に窓孔(14)を有し赤外線を検出する検出部(2)と、リードフレーム(4;33)が一体成型された支持部(3:32;42;52)と、を備える。前記リードフレーム(4;33)の一端が前記検出部(2)の裏面(13)に接続されている。
第2の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記リードフレーム(4;33)は前記検出部(2)の前記裏面(13)にはんだで接続されている。
第3の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記検出部(2)は、前記表面(12)と前記裏面(13)との間に側面(20)を有する。前記支持部(3;32;42;52)は前記側面(20)の外側を囲んでいる。
第4の態様の赤外線センサ(1;41;51)は、第1〜第3の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記支持部(3;42;52)は、前記支持部(3;42;52)の内側に突出した凸部(26)を有している。
第5の態様の赤外線センサ(31)は、第1〜第4の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記支持部(32)は、前記検出部(2)の表面(12)方向に突出したアパーチャ(36)を有している。
第6の態様の赤外線センサ(31)は、第1〜第5の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記赤外線センサ(31)は、前記支持部(32)の外側に第2の支持部(35)をさらに有する。前記リードフレーム(33)が、前記支持部(3)と前記第2の支持部(35)の間にばね部(37)を有している。
第7の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、第1〜第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記支持部(3;32;42;52)は樹脂材料で形成されている。
第8の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、第1〜第7の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記検出部(2)は、基板(7)と、前記基板(7)に設けられた赤外線検出素子(8)と、前記基板(7)に前記赤外線検出素子(8)を覆うように設けられ前記窓孔(14)が形成されたパッケージ(9)と、を有する。前記パッケージ(9)がセラミック材料で形成されている。
第9の態様の赤外線センサ(1;31;41;51)は、第1〜第8の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記赤外線センサ(1;31;41;51)は、前記検出部(2)を回転走査する走査部と、前記走査部と前記支持部(3;32;42;52)を接続する軸部(5)をさらに有した。
第10の態様の赤外線センサ(1)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記赤外線センサ(1)は、前記支持部(3;32;42;52)に接続されたコネクタ(6)をさらに有した。
第11の態様の赤外線センサ(1;31)は、第10の態様との組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記リードフレーム(4;33)の他端がコネクタ端子(27;34)となっている。
第12の態様の赤外線センサ(31)は、第11の態様との組み合わせにより実現され得る。第12の態様では、前記コネクタ端子(34)がばね構造を有している。
第13の態様の赤外線センサ(41;51)は、第1〜第8の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第13の態様では、前記赤外線センサ(41;51)は、プリント基板(43;53)をさらに有する。前記支持部(3)が前記プリント基板(43;53)の実装面(45)に実装されている。
第14の態様の赤外線センサ(41)は、第13の態様との組み合わせにより実現され得る。第14の態様では、前記検出部(2)の表面(12)が前記プリント基板(43)の前記実装面(45)と直交していない。
第15の態様の赤外線センサ(51)は、第13の態様との組み合わせにより実現され得る。第15の態様では、前記プリント基板(53)が貫通孔(54)を有する。前記検出部(2)は前記窓孔(14)が前記貫通孔(54)を向くように前記プリント基板(53)に実装されている。
本開示の赤外線センサ(1;31;41;51)は、支持部(3;32;42;52)に実装されたリードフレーム(4;33)で検出部(2)を支持しているため、容易に赤外線センサ(1;31;41;51)を実装可能となっている。
(第2の開示)
本開示は、対象物の温度を非接触で検出する赤外線センサに関する。
従来、赤外線センサをモータで回転走査することにより、広範囲の赤外線を検出する赤外線センサが知られている。(特開平1−277796号公報、特公平5−20659号公報、特開平6−102097号公報、特開平8−75555号公報、特許第3241835号公報、特許第3409497号公報、特許第5900781号公報、及び特許第5967392号公報参照)
しかしながら、上記従来の赤外線センサでは、駆動部の上部に赤外線センサの検出部が設けられているため、赤外線センサを低背化することができないという課題があった。
本開示は、上記課題を解決し、低背化した赤外線センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本開示は、第1の軸の方向に設けられた駆動部と、前記駆動部と接続され前記駆動部の動力により前記第1の軸の方向と異なる方向の第2の軸の周りに回転する回転部と、前記回転部に接続され前記第2の軸の周りに回転し赤外線を検出する検出部と、を有した構成とした。
以下に、実施の形態に係る赤外線センサについて図面を用いて説明をする。なお、各図面において、同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、各実施の形態における各構成要素は矛盾のない範囲で任意に組み合わせても良い。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1における赤外線センサ101について図面を用いながら説明する。
図14は実施の形態1の赤外線センサ101の正面図、図15は同赤外線センサ101の側面図、図16は同赤外線センサ101の上面図である。
実施の形態1の赤外線センサ101は、固定部102と、固定部102に固定され第1の軸103の周りに回転する駆動部104と、駆動部104に接続され駆動部104から伝達された動力により第2の軸105の周りに回転する回転部106と、回転部106に接続され赤外線を検出する検出部107と、駆動部104と固定部102を覆うケース108と、検出部107を覆うカバーと、検出部107の検出結果を処理する処理回路を有している。第1の軸103と第2の軸105は異なる方向を向いており、これ以降は第1の軸103と第2の軸105に直交する方向をX軸方向、第1の軸103の方向をY軸方向、第2の軸105の方向をZ軸方向として説明する。
駆動部104はステッピングモータ等のモータにより構成されており、SUS等の金属材料で形成された固定部102に固定されている。駆動部104は、ウォーム109を有している。回転部106はウォームホイール110を有している。回転部106のウォームホイール110は駆動部104のウォーム109と接続されており、第1の軸103の周りに回転したウォーム109の回転を第2の軸105の周りの回転に変換している。ウォーム109とウォームホイール110を介して伝達されたモータの動力は、回転部106に接続された検出部107を第2の軸105の周りに回転させる。
検出部107は、図15に示すように、検出面111が第2の軸105に対してY軸方向から見て角度θだけ傾いて接続されている。検出部107は傾いて接続されていることにより、赤外線センサ101の視野角が広くなり、広範囲の熱画像を取得することができる。図17は、検出部107の回転方向を示す図である。検出部107は、感温部が埋設された熱型赤外線検出器を有しており、感温部には被検出体から放射された赤外線による熱エネルギーを電気エネルギーに変換するサーモパイルにより構成される熱電変換部が用いられている。また、赤外線センサ101は、感温部および感温部の出力電圧を取り出すためのMOSトランジスタを有したa×b個の画素部112(非接触赤外線検知素子)が、半導体基板の一表面側においてa行b列の2次元アレイ状に配置されており、実施の形態1における画素部112は8×8に構成されている。画素部112の配置の仕方は8×8に限らず、例えば、16×4としても良い。画素部112は、図17の様に行L方向と列C方向のどちらも回転方向に対して傾けて配置されている。画素部112の配置の仕方は図17に限らず、例えば、図18に示すように画素部112の列C方向の端部が行Lによってずれており、画素部112が段状に配置されるようにしても良い。
検出部107は駆動部104により回転する。検出部107に駆動部104の動力が伝達されると、検出部107は第2の軸105の周りに回転し、検出部107が所定の角度回転するたびに熱画像を取得する。検出部107が1方向に回転し終えると、反対方向に回転をする。検出部107の1方向への回転が完了した後、または、検出部107が1往復した後に、回転中に得られた熱画像を足し合わせる。熱画像を足し合わせることにより、高解像度の熱画像を得ることができる。駆動部104は1回の回転後の画素部112の検出領域が回転前の画素部112の検出領域と重なるように検出部107を回転させる。これにより、熱画像の解像度が向上する。図17や図18の様に画素部112を配置することにより、画素部112をアレイ上に配置して画素部112の行L方向又は列C方向に検出部107を回転させた場合よりも熱画像の解像度を向上させることができる。
図19は駆動部104がケース108で覆われた状態の赤外線センサ101の側面図である。図19では駆動部104はケース108で覆われて見えていない。ケース108はポリカーボネート等の樹脂材料で形成されており、固定部102の一部と駆動部104を覆っている。検出部107はケース108から露出している。駆動部104と検出部107の間にケース108があるため、駆動部104で生じた熱の検出部107への伝達を低減することができる。ケース108は、ケース108外側の検出部107と駆動部104の間の位置に補正板113が設けられている。補正板113はポリカーボネート等の樹脂材料で形成されている。補正板113の温度は熱電対等により、常時計測されている。検出部107は、検出部107の視野内に補正板113が入るように走査される。補正板113の温度は熱電対により計測されているため、補正板113の温度を検出部107で検出し、検出部107の出力を補正する。これにより、赤外線センサ101の環境温度が変化した場合でも環境温度変化による検出部107の出力の変化を常時補正することができる。このため、補正板113を設けない場合に比べ、赤外線センサ101の検出精度を向上させることができる。なお、補正板113を樹脂材料で形成しているが、銅などの金属材料で形成しても良い。
検出部107はカバーに覆われており、塵埃等から保護されている。カバーは透明な材料で形成されているため、カバーを設けても赤外線を検出することができる。
図20は、赤外線センサ101の一部拡大断面図である。図20はケース108と回転部106、ウォームホイール110の関係を示した図である。図20に示すように、回転部106とケース108はばね114で接続されている。回転部106はばね114でケース108に抑えられているため、赤外線センサ101に振動が加わった場合に固定部102に対して回転部106がずれることを防止することができる。これにより、赤外線センサ101の検出精度が向上する。なお、ばね114には板ばねを用いても良い。
(実施の形態1の変形例)
図21に実施の形態1の変形例の赤外線センサ101の側面図を示す。
図21に示すように、変形例の赤外線センサ101は検出部107の検出面111が回転軸に対して角度を有していない。すなわち、検出面111がYZ平面状にあるように回転軸に取り付けられている。このように検出部107を設けることにより、検出面111を回転軸に対して傾けたときに比べて検出部107により得られた熱画像の処理を簡単に行うことができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の赤外線センサ121について図面を用いながら説明する。
図22は実施の形態2の赤外線センサ121の正面図、図23は同赤外線センサ121の側面図、図24は同赤外線センサ121の上面図、図25は同赤外線センサ121のケース108に覆われた正面図、図26は同赤外線センサ121のケース108に覆われた側面図である。
実施の形態2の赤外線センサ121は、第1の固定部122と、第2の固定部123と、第1の固定部122に固定され第1の軸103の周りに回転する駆動部104と、駆動部104と接続され第2の固定部123に固定された伝達部124と、伝達部124と接続され駆動部104から伝達された動力により第2の軸105の周りに回転する回転部106と、回転部106に接続され赤外線を検出する検出部107と、駆動部104と固定部102を覆うケース108と、検出部107を覆うカバーと、検出部107の検出結果を処理する処理回路を有している。
伝達部124は、第1の接続部125と第2の接続部126を有している。第1の接続部125はウォームホイールになっており、駆動部104のウォーム109と接続されている。第2の接続部126は歯車形状になっており、回転部106に設けられた歯車127と接続されている。第1の接続部125は第2の接続部126よりもZ軸方向+側に設けられており、第2の接続部126と検出部107の間に第1の接続部125が配置されている。これにより、実施の形態2の赤外線センサ121は実施の形態1の赤外線センサ101に比べてさらに低背化することができている。
第1の固定部122はSUS等の金属により形成されており、第2の固定部123はポリカーボネート等の樹脂材料により形成されている。このため、第2の固定部123の熱伝導率は第1の固定部122の熱伝導率よりも低い。駆動部104が第1の固定部122に固定され、伝達部124が第2の固定部123に固定されていることにより、駆動部104で発生した熱が伝達部124に伝わるのを抑制することができている。
駆動部104はケース108により覆われている。ケース108は伝達部124のZ軸+側と接続されており、伝達部124上で段差部128を有している。ケース108は段差部128を有していることにより、伝達部124を押さえつけており、段差部128を設けない場合に比べて、伝達部124をより強固に固定することができている。
検出部107はカバーに覆われており、塵埃等から保護されている。カバーは透明な材料で形成されているため、カバーを設けても赤外線を検出することができる。
回転部106とケース108はばね114で接続されている。回転部106はばね114でケース108に抑えられているため、赤外線センサ101に振動が加わった場合に固定部102に対して回転部106がずれることを防止することができる。
(まとめ)
第1の態様の赤外線センサ(101;121)は、第1の軸(103)の方向に設けられた駆動部(104)と、前記駆動部(104)と接続され前記駆動部(104)の動力により前記第1の軸(103)の方向と異なる方向の第2の軸(105)の周りに回転する回転部(106)と、前記回転部(106)に接続され前記第2の軸(105)の周りに回転し赤外線を検出する検出部(107)と、を有した。
第2の態様の赤外線センサ(121)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記赤外線センサ(121)は、前記回転部(106)と前記駆動部(104)の間に伝達部(124)をさらに有した。
第3の態様の赤外線センサ(121)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記伝達部(124)は、前記駆動部(104)と接続された第1の接続部(125)と、前記回転部(106)と接続された第2の接続部(126)を有する。前記第1の接続部(125)は前記第2の軸(105)の方向において前記駆動部(104)と前記第2の接続部(126)の間にある。
第4の態様の赤外線センサ(121)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記赤外線センサ(121)は、第1の固定部(122)と第2の固定部(123)をさらに備える。前記駆動部(104)は前記第1の固定部(122)に配置される。前記伝達部(124)は前記第2の固定部(123)に配置されている。
第5の態様の赤外線センサ(121)は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記第2の固定部(123)の熱伝導率は前記第1の固定部(122)の熱伝導率よりも小さい。
第6の態様の赤外線センサ(101;121)は、第1〜第5の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記検出部(107)の検出面(111)は前記第2の軸(105)に対して傾いている。
第7の態様の赤外線センサ(101)は、第1〜第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記赤外線センサ(101)は、前記駆動部(104)を覆うケース(108)をさらに有する。前記検出部(107)は前記ケース(108)から露出している。
第8の態様の赤外線センサ(101)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記ケース(108)は補正板(113)を有している。
第9の態様の赤外線センサ(121)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記赤外線センサ(121)は、前記駆動部(104)を覆うケース(108)と、前記回転部(106)と前記駆動部(104)の間に伝達部(124)とをさらに有する。前記検出部(107)は前記ケース(108)から露出する。前記ケース(108)は、前記伝達部(124)の前記第2の軸(105)の方向の前方に段差部(128)を有している。
第10の態様の赤外線センサ(101;121)は、第7〜第9の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記赤外線センサ(101;121)は、前記検出部(107)と前記ケース(108)を覆うカバーをさらに備えた。
第11の態様の赤外線センサ(101;121)は、第7〜第10の態様のいずれか一つのとの組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記赤外線センサ(101;121)は、前記ケース(108)と前記回転部(106)とを接続するばね(114)をさらに備えた。
本開示の赤外線センサ(101;121)は、駆動部(104)と赤外線の検出部(107)を回転させる回転部(106)とを別の構成で、かつ、回転軸が異なる構成としたことにより、低背化することができている。
(第3の開示)
本開示は、対象物の温度を非接触で検出する赤外線センサに関する。
従来、基板と、非接触で赤外線を検出する赤外線センサと、この赤外線センサをモータにより走査して広範囲な温度分布を取得することが知られている。(特開2007−171058号公報、及び特許第6004244号公報参照)
しかしながら、上記従来の赤外線センサでは、基板の下面にコネクタ部が設けられ、赤外線センサをモータと接続しようとすると設置台が必要となるため赤外線センサが大型化するという課題があった。
本開示は、上記課題を解決し、小型化可能な赤外線センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本開示は、赤外線を検出する検出部と、前記検出部を支持する支持部と、前記検出部を走査する走査部と、を有し、前記支持部は、平面視で前記支持部の外側に延出し前記走査部と接続される接続部を有している構成とした。
以下に、実施の形態に係る赤外線センサについて図面を用いて説明をする。なお、各図面において、同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、各実施の形態における各構成要素は矛盾のない範囲で任意に組み合わせても良い。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1における赤外線センサ201について図面を用いながら説明する。
図27は同赤外線センサ201と走査部206の関係を示した図、図28は実施の形態1の赤外線センサ201の検出部202の上面図、図29は同赤外線センサ201の検出部202の下面図、図30は同赤外線センサ201の検出部202と接続される走査部206の側面図、図32は同赤外線センサ201の検出部202の側断面図、図32は凸部208と凹部207の関係を表す図を示している。
赤外線センサ201は、検出部202と、支持部203と、支持部203に設けられた接続部204と、支持部203に設けられたコネクタ部205と、接続部204に接続され検出部202を回転走査する走査部206とを有している。支持部203は中空を有した枠形状に形成され、検出部202は支持部203に接続されている。接続部204は凹部207を有し、走査部206は凸部208を有し、凸部208が凹部207に挿入され、接着剤で固定されている。なお、接続部204に凸部208を形成し、走査部206に凹部207を形成しても良い。平面視で支持部203の外側のX軸方向にはコネクタ部205が延出している。接続部204は、平面視で支持部203の外側のY軸方向に延出している。ここでは、支持部203の中空に向かう方向を内側、中空から離れる方向を外側としている。以降の説明では、図27におけるコネクタ部205(図28参照)の延出方向をX軸方向、接続部204の延出方向をY軸方向、X軸とY軸の両方の軸と直交する方向をZ軸方向として説明する。なお、Z軸方向の+側を前方、Z軸方向の−側を後方として説明する。
検出部202は、基板209と、基板209に設けられた赤外線検出素子210と、赤外線検出素子210の出力を処理する処理回路211と、赤外線検出素子210と処理回路211とを覆うカバー212と、赤外線検出素子210と処理回路211とカバー212を覆うパッケージ213とを有している。基板209は第1の主面214と第1の主面214の裏面である第2の主面215を有している。赤外線検出素子210、処理回路211、カバー212、パッケージ213は第1の主面214に設けられている。パッケージ213の赤外線センサ201の前方には孔216が設けられており、孔216はレンズ217で覆われている。第2の主面215にはランド218が形成されている。ランド218には、コンデンサ、抵抗、インダクタ等の電子部品219とリードフレーム220がはんだ付けされている。電子部品219が第2の主面215に設けられていることにより、寄生インピーダンスの影響を低減することができる。このため、ノイズパスが低減され、センサの温度出力の安定性が向上する。また、受動部品を検出器に直接配置することで赤外線センサ201を小型化することができている。
赤外線検出素子210は、感温部が埋設された熱型赤外線検出器を有しており、感温部には被検出体から放射された赤外線による熱エネルギーを電気エネルギーに変換するサーモパイルにより構成される熱電変換部が用いられている。また、赤外線センサ201は、感温部および感温部の出力電圧を取り出すためのMOSトランジスタを有したa×b個の画素部(非接触赤外線検知素子)が、半導体基板の一表面側においてa行b列の2次元アレイ状に配置されており、画素部は16×4に構成されている。なお、画素部は16×4でなくても良く、例えば、8×8としても良い。赤外線検出素子210はワイヤーボンディングにより基板209に接続されている。
パッケージ213はセラミック材料が用いられている。パッケージ213の熱膨張係数が受動部品の熱膨張係数に近いため、ランド218におけるはんだの熱応力耐久性が向上している。なお、はんだの熱応力耐久性を考慮しない場合、パッケージ213を金属材料やガラスエポキシ樹脂等のセラミック以外の材料で形成することもできる。
走査部206は、モータで構成されており、支持部203は走査部206によって回転軸221の周りに回転する。支持部203が回転することにより、検出部202が回転軸221の周りに回転する。検出部202は回転する毎に熱画像を取得する。検出部202は所定の角度回転し、検出部202の一方向への回転が完了すると反対方向への回転を開始する。検出部202の一方向への回転が完了したときに熱画像を足し合わせ、高解像度の熱画像を取得する。走査部206には凸部208が設けられている。凸部208は第1の方向222に延在した第1の凸部223と、第1の凸部223の中央部から第1の方向222と直交する第2の方向224に延出した第2の凸部225を有した、T字形状に形成されている。第1の凸部223と第2の凸部225は直方体形状に形成されている。すなわち、第1の凸部223の第1の方向222の長さLP1は第1の凸部223の第2の方向224の長さLP2よりも長く、第2の凸部225の第2の方向224の長さLP3は第2の凸部225の第1の方向222の長さLP4よりも長い。
支持部203は、リフロー時の耐熱性の高いLCP樹脂(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)で形成されている。支持部203の材料にはLCP樹脂以外の樹脂材料を用いても良いがリフロー時の耐熱性の高い材料を選択すると好適である。支持部203は、中空を有した枠形状に形成され、基板209の第2の主面215の外周部を支持することで検出部202を支持している。なお、支持部203は枠形状でなくても、例えば、基板209の外周の3辺を支持する構造としても検出部202を支持することができる。ただし、支持部203を枠形状とすることでより強固に検出部202を支持することができる。支持部203は中空を有しているため、検出部202の基板209の第2の主面215にランド218を設け、電子部品219とリードフレーム220を実装することが可能となる。支持部203にはリードフレーム220がLCP樹脂と同時成型されている。リードフレーム220はX軸方向に延在している。リードフレーム220はリン青銅で形成され、すずや銅、銀などでめっきされている。リードフレーム220ははんだ付けができればリン青銅に限定されず、鉄や銅等の鉄以外の材料で形成しても良い。
コネクタ部205は、支持部203のX軸方向−側に延出している。コネクタ部205は支持部203と一体に形成されている。支持部203に同時成型されたリードフレーム220がコネクタ部205と接続されており、コネクタ部205を介して、検出部202を電気制御用マイコンが搭載された基板209などの外装部品と接続可能になる。
接続部204は、支持部203のY軸方向−側に延出している。支持部203に接続部204とコネクタ部205を形成した後、支持部203に同時成型されたリードフレーム220を切断する必要があるが、接続部204の位置がリードフレーム220に近いとリードフレーム220の切断時に接続部204が干渉してしまうため、リードフレーム220の切断が困難となる。しかしながら、接続部204がY軸方向−側に延出しているため、リードフレーム220切断時に接続部204が干渉しない。このため、リードフレーム220を支持部203に同時成型した後に連続してリードフレーム220の切断を行えるため、支持部203を形成する工程の作業性やタクトが向上する。特に、赤外線センサ201では、接続部204が検出部202に対してコネクタ部205と直交する方向に配置されているため、支持部203を形成する工程の作業性とタクトがより向上し、また、支持部203を小型化することができる。
接続部204は支持部203と一体に形成されている。接続部204のZ軸方向−側には凹部207が設けられている。凹部207は第1の方向222に延在した第1の凹部226と、第1の凹部226の中央部から第1の方向222と直交する第2の方向224に延出した第2の凹部227を有した、T字形状に形成されている。第1の凹部226と第2の凹部227は直方体形状に形成されている。すなわち、第1の凹部226の第1の方向222の長さLR1は第1の凹部226の第2の方向224の長さLR2よりも長く、第2の凹部227の第2の方向224の長さLR3は第2の凹部227の第1の方向222の長さLR4よりも長い。
ここで、第1の凸部223の第1の方向222の長さLP1と第1の凹部226の第1の方向222の長さLR1の差LD1は、第1の凸部223の第2の方向224の長さLP2と第1の凹部226の第2の方向224の長さLR2の差LD2よりも短い。つまり、第1の凹部226と第1の凸部223のはめあい公差が長辺側の方が短辺側よりも厳しくなるようにしている。このため、長辺側で第1の凸部223と第1の凹部226をはめ合わせることで接続部204と走査部206の位置決めをすることができ、さらに、第1の凸部223と第1の凹部226の短辺側の隙間で接着剤の流動性を確保することができる。接着剤の流動性を確保できるため、接着剤を第1の凹部226に確実に充填でき、支持部203を強固に走査部206に固定するとともに、第1の凹部226から接着剤が外部に流出することを防止することができる。また、第2の凸部225の第2の方向224の長さLP3と第2の凹部227の第2の方向224の長さLR3の差LD3は、第2の凸部225の第1の方向222の長さLP4と第2の凹部227の第1の方向222の長さLR4の差LD4よりも短い。つまり、第2の凹部227と第2の凸部225のはめあい公差が長辺側の方が短辺側よりも厳しくなるようにしている。これにより、支持部203と走査部206の位置決め精度を向上させ、さらに、接着剤の流動性を確保している。なお、凸部208と凹部207をT字形状としたが、この限りではなく、例えば、十字形状や楕円形状、3角形などの別の形状にしても良い。この場合でも、凸部208と凹部207のはめあい公差が厳しい場所と厳しくない場所を設けることで、支持部203の位置決めを高精度に行いつつ、接着剤の流動性も確保することができる。
このように、支持部203と走査部206を接着接続する構造とすることで、圧入構造やスナップフィット構造とした場合に比べ、接続部204の配置自由度を向上させることができる。これにより、セラミックで形成されたパッケージ213と耐熱性樹脂で形成された支持部203を、接続部204側の構造や材料に依らずにリフローはんだ実装することができる。このため、設計自由度が向上する。また、接続部204と接続される走査部206の形状によって、パッケージ213と走査部206の回転軸221の位置関係を容易に変更できるため、汎用性が高い構造となっている。
また、赤外線センサ201はパッケージ213を走査部206に電気的、物理的に接続する構造としているため、赤外線センサ201の信頼性が高くなっている。
(まとめ)
第1の態様の赤外線センサ(201)は、赤外線を検出する検出部(202)と、前記検出部(202)を支持する支持部(203)と、前記検出部(202)を走査する走査部(206)と、を有する。前記支持部(203)は、平面視で前記支持部(203)の外側に延出し前記走査部(206)と接着接続される接続部(204)を有している。
第2の態様の赤外線センサ(201)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記接続部(204)は第1の方向(222)に延在した凹部(207)を有する。前記走査部(206)は第1の方向(222)に延在した凸部(208)を有する。前記凸部(208)が前記凹部(207)に挿入され、接続されている。
第3の態様の赤外線センサ(201)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記凸部(208)の前記第1の方向(222)の長さ(LP1)と前記凹部(207)の前記第1の方向(222)の長さ(LR1)の差(LD1)は、前記凸部(208)の前記第1の方向(222)と直交する第2の方向(224)の長さ(LP2)と前記凹部(207)の前記第2の方向(224)の長さ(LR2)の差(LD2)よりも短い。
第4の態様の赤外線センサ(201)は、第2又は第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記凹部(207)はT字形状に形成される。前記凸部(208)はT字形状に形成されている。
第5の態様の赤外線センサ(201)は、第1〜第4の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記支持部(203)はコネクタ部(205)をさらに有する。前記コネクタ部(205)は前記検出部(202)に対して前記接続部(204)と異なる方向に前記支持部(203)から延出している。
第6の態様の赤外線センサ(201)は、第5の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記検出部(202)と前記コネクタ部(205)を結ぶ方向は、前記検出部(202)と前記接続部(204)を結ぶ方向と直交する。
第7の態様の赤外線センサ(201)は、第1〜第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記支持部(203)は中空を有した枠形状に形成されている。
第8の態様の赤外線センサ(201)は、第1〜第7の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記検出部(202)は、基板(209)と、前記基板(209)に設けられた赤外線検出素子(210)と、前記赤外線検出素子(210)の出力を処理する処理回路(211)と、前記赤外線検出素子(210)と前記処理回路(211)を覆うカバー(212)と、を有している。
第9の態様の赤外線センサ(201)は、第8の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記基板(209)は第1の主面(214)と、前記第1の主面(214)の裏面である第2の主面(215)を有する。前記赤外線検出素子(210)は前記第1の主面(214)に設けられる。前記第2の主面(215)と前記支持部(203)とがリードフレーム(220)で接続されている。
第10の態様の赤外線センサ(201)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記第2の主面(215)に電子部品(219)がさらに設けられている。
本開示の赤外線センサ(201)は、支持部(203)に設けられた凹部(207)で走査部(206)に設けられた凸部(208)と接続されているため、赤外線センサ(201)を大型化せずに走査可能になっている。
(第4の開示)
本開示は、対象物の温度を非接触で検出する赤外線センサに関する。
従来、基板と、基板に設けられた赤外線検出素子と、赤外線検出素子を覆うパッケージを有した赤外線センサが知られている。(特開2008−128913号公報、及び特開2012−8003号公報参照)
しかしながら、上記従来の赤外線センサでは、キャップを基板に接続する際にキャップにつけた接着剤の流れ出しの管理が難しいという課題があった。
本開示は、上記課題を解決し、キャップを基板に接続する際にキャップにつけた接着剤の流れ出しの管理を容易にした赤外線センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本開示は、第1の主面を有した基板と、前記第1の主面に設けられた赤外線検出素子と、前記第1の主面に設けられた処理回路素子と、窓孔を有したキャップと、前記赤外線検出素子と前記処理回路素子と前記キャップを覆い前記窓孔の前方にレンズが設けられたパッケージと、を有し、前記キャップは、前記第1の主面の前記処理回路素子と前記パッケージの間に設けられた第1の凹部に接続されている構成とした。
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1における赤外線センサ301について図面を用いながら説明する。
図33は実施の形態1の赤外線センサ301の側断面図、図34は同赤外線センサ301の下面図、図35は同赤外線センサ301の基板302の上面図を示している。
赤外線センサ301は、基板302と、基板302に設けられた赤外線検出素子303と、赤外線検出素子303の出力を制御する処理回路素子304と、窓孔305を有したキャップ306と、赤外線検出素子303と処理回路素子304とキャップ306を覆ったパッケージ307と、パッケージ307の開口部308に設けられたレンズ309とを有している。基板302は第1の主面310と第1の主面310の裏面の第2の主面311を有し、赤外線検出素子303と処理回路素子304とキャップ306は第1の主面310に配置されている。
以下に、赤外線センサ301について詳細に説明する。以下の説明では、図33の横方向(第1の主面310と平行な方向)をX軸方向とし、第1の主面310の面方向でX軸と直交する方向をY軸方向とし、赤外線検出素子303とレンズ309を結ぶ方向をZ軸方向とし、説明の便宜上、Z軸方向の+側を前方、Z軸方向の−側を後方として説明するが、これに限定されるものではない。
赤外線検出素子303は、感温部が埋設された熱型赤外線検出器を有しており、感温部には被検出体から放射された赤外線による熱エネルギーを電気エネルギーに変換するサーモパイルにより構成される熱電変換部が用いられている。また、赤外線センサ301は、感温部および感温部の出力電圧を取り出すためのMOSトランジスタを有したa×b個の画素部(非接触赤外線検知素子)が、半導体基板の一表面側においてa行b列の2次元アレイ状に配置されており、画素部は16×4に構成されている。なお、画素部は16×4でなくても良く、例えば、8×8としても良い。赤外線検出素子303はワイヤーボンディングにより処理回路素子304に接続されている。画素部のa行はX軸方向に配置され、b列はY軸方向に配置されている。
処理回路素子304の回路構成は、赤外線検出素子303の種類などに応じて適宜設計すればよい。例えば、赤外線検出素子303を制御する制御回路、赤外線検出素子303の出力電圧を増幅する増幅回路、赤外線検出素子303の複数の出力用のパッドに電気的に接続された複数の入力用のパッドの出力電圧を択一的に増幅回路に入力するマルチプレクサなどを備えた回路構成としても良い。処理回路素子304はワイヤーボンディングにより基板302に接続されている。
パッケージ307は樹脂材料で形成され、基板302の外周近傍の接続部312と接着剤で接続されている。接着剤にはエポキシ材料が用いられている。パッケージ307を金属材料で形成しても良いが、樹脂材料で形成することでパッケージ307の設計の自由度が向上することができる。パッケージ307は赤外線検出素子303の前方に開口部308を有し、開口部308を覆うようにレンズ309が設けられている。パッケージ307の内側のX軸方向の長さL1は、第1の凹部314のX軸方向の+側の端部と−側の端部との間の長さL2よりも短い。このため、図33に示すように、パッケージ307のX軸方向の内壁は宙に浮いた状態になっている。パッケージ307の内側にはテーパ313が設けられ、テーパ313から基板302までの距離はパッケージ307の内側から外側に向かって長くなる。テーパ313が設けられていることでパッケージ307を実装する際のX軸方向のばらつきを低減できる。なお、Y軸方向についても同様にテーパを設け、テーパが宙に浮く構造とすることでパッケージ307の実装時のY軸方向のばらつきを低減することができる。
レンズ309は、半導体レンズからなる非球面レンズを用いており、短焦点でかつ開口径が大きいレンズ309でも切削加工により形成される球面レンズよりも収差を小さく出来ており、短焦点化によりパッケージ307の薄型化を図っている。レンズ309はエポキシ材料の接着剤でパッケージ307に接続されている。
キャップ306の赤外線検出素子303の前方には窓孔305が設けられている。レンズ309を通過してパッケージ307内に入射した赤外線は窓孔305を通過して赤外線検出素子303に入射する。キャップ306は、リン青銅で形成されている。これにより、赤外線検出素子303の周囲(キャップ306)が早く熱平衡状態になり、赤外線センサ301の起動ドリフトの時間の短縮することができる。キャップ306は赤外線検出素子303と処理回路素子304を覆うようにして設けられている。これにより、輻射ノイズの影響を低減することができるとともに、異物による検出精度の低下を防止することが出来る。また、キャップ306が導電性の材料で形成されていることにより、キャップ306の輻射ノイズに対する耐久性を向上させている。なお、リン青銅としなくても、鉄にニッケルでめっきをしたものや、SUS等の導電性の材料により形成しても同様の効果を得ることができる。また、キャップ306は黒く塗装されている。これにより、赤外線がキャップ306に反射して赤外線検出素子303に入射することを防止することができ、赤外線センサ301の検出精度を向上することができている。
基板302はセラミック材料で形成されている。セラミック材料で形成することでパッケージ307が早く熱平衡状態になり、赤外線センサ301の起動ドリフトの時間を短縮することができる。赤外線センサ301の使用用途によってはセラミック以外の材料を用いても良い。基板302の第1の主面310には、第1の凹部314と第2の凹部315が設けられている。赤外線センサ301では、第2の凹部315は基板302の中央部に設けられ、第1の凹部314は第2の凹部315の外側に設けられている。第2の凹部315は第1の凹部314の内側であれば、基板302の中央部からずれた位置に設けられていても良い。第1の凹部314は基板302のX軸方向の外周近傍にY軸方向に延在するように設けられている。なお、第1の凹部314は第1の主面310の外周に沿うように環状になるように設けても良い。キャップ306は第1の凹部314で基板302と接着剤317で接続されている。第1の凹部314が設けられていることで、接着剤が第1の凹部314に溜まるため、基板302上のワイヤーボンドパッドが汚染されることを防止することができる。また、接着剤317によるキャップ306の高さばらつきを低減することができる。これにより、赤外線センサ301の量産性が向上する。また、接着剤317が第1の凹部314に溜まることにより接着剤317の糊しろ分のスペースを確保する必要がなくなるため、赤外線センサ301を小型化することができる。このように、第1の凹部314を設け、第1の凹部314にキャップ306を接続することで接着剤317の流れ出しの管理が容易になり、量産性が向上している。
第1の凹部314には、グランドパターン316が設けられている。キャップ306はグランドパターン316に導電性材料の、例えば、銀ペーストが接着剤317として接続される。キャップ306と接着剤317が導電性の材料で形成されているため、キャップ306とグランドパターン316が導通する。赤外線検出素子303、処理回路素子304がグランドパターン316で覆われることで輻射ノイズに対する耐久性が向上する。
第2の凹部315には、処理回路素子304が収容されている。第2の凹部315の深さは第1の凹部314の深さと同じであり、基板302として積層基板を用いる場合には同じ層を切削すれば容易に同じ深さの第1の凹部314と第2の凹部315を形成することができる。第1の凹部314と第2の凹部315の間には、基板302が切削されていない載置部318が設けられている。
載置部318には、赤外線検出素子303が第2の凹部315を覆うように配置されている。これにより、赤外線検出素子303が処理回路素子304の前方に離間して配置される。赤外線検出素子303と処理回路素子304が離間されていることにより、赤外線検出素子303を処理回路素子304に接着する必要がないため、赤外線検出素子303のマウント時に処理回路素子304の表面に傷が発生するリスクを低減することができる。これにより、量産性が向上する。また、載置部318と接続部312は切削されていないため、第2の主面311からの高さが等しくなっている。これにより、焦点距離のばらつきを低減することができるため、赤外線センサ301の光学ばらつきを低減でき、赤外線センサ301の検出精度を向上できる。
また、処理回路素子304の前方に赤外線検出素子303が設けられ、赤外線検出素子303の前方にレンズ309が設けられていることにより、赤外線センサ301に結露が生じ、レンズ309と赤外線検出素子303に水分が付着しても、処理回路素子304の発熱によって赤外線検出素子303とレンズ309が温まり、水分を除去することができる。これにより、赤外線センサ301の検出精度が向上する。
基板302の第2の主面311には、ランド319が設けられている。ランド319のうち、平面視で処理回路素子304と同じ位置に設けられているランド319はサーマルパッドとして機能する。第2の主面311にサーマルパッドとなるランド319を設けることで処理回路素子304の発熱を外部に放熱することができ、起動ドリフトの時間を短縮することができる。
(まとめ)
第1の態様の赤外線センサ(301)は、第1の主面(310)を有した基板(302)と、前記第1の主面(310)に設けられた赤外線検出素子(303)と、前記第1の主面(310)に設けられた処理回路素子(304)と、窓孔(305)を有したキャップ(306)と、前記赤外線検出素子(303)と前記処理回路素子(304)と前記キャップ(306)を覆ったパッケージ(307)と、を有する。前記キャップ(306)は、前記第1の主面(310)の前記処理回路素子(304)と前記パッケージ(307)の間に設けられた第1の凹部(314)に接続されている。
第2の態様の赤外線センサ(301)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記第1の主面(310)は第2の凹部(315)を有する。前記処理回路素子(304)は前記第2の凹部(315)に収容される。前記赤外線検出素子(303)は前記第2の凹部(315)を覆うように設けられている。
第3の態様の赤外線センサ(301)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記赤外線検出素子(303)と前記処理回路素子(304)は離間している。
第4の態様の赤外線センサ(301)は、第2又は第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記赤外線検出素子(303)と前記パッケージ(307)は前記第1の主面(310)の同一平面上に配置されている。
第5の態様の赤外線センサ(301)は、第2〜第4の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記パッケージ(307)はテーパ(313)を有している。
第6の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第5の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記第1の主面(310)はグランドパターン(316)を有する。前記キャップ(306)は導電性材料で形成される。前記キャップ(306)と前記グランドパターン(316)が導電性接着剤(317)で接続されている。
第7の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第6の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記基板(302)は前記第1の主面(310)の裏面の第2の主面(311)を有する。前記第2の主面(311)にランド(319)が設けられている。
第8の態様の赤外線センサ(301)は、第7の態様との組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記ランド(319)は平面視で前記処理回路素子(304)と重なっている。
第9の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第8の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記キャップ(306)が黒化処理されている。
第10の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第9の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記パッケージ(307)は樹脂で形成されている。
第11の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第10の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記キャップ(306)はリン青銅で形成されている。
第12の態様の赤外線センサ(301)は、第1〜第11の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第12の態様では、前記基板(302)はセラミックで形成されている。
本開示の赤外線センサ(301)は、基板(302)の第1の主面(310)に第1の凹部(314)を設け、キャップ(306)が第1の凹部(314)に接続される構成としたことで接着剤(317)の流れ出し管理を容易にできる。