JP6979656B2 - メタン発酵方法、メタン発酵システム、廃棄物再利用方法および廃棄物再利用システム - Google Patents
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Description
具体的には、本発明は以下のとおりである。
前記原料と無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う発酵工程と、
を備えることを特徴とするメタン発酵方法。
〔2〕 前記第二の分離工程の後に前記第二のグリセリン含有液からアルコールを除去し、アルコールを分離除去した第二のグリセリン含有液を用いて前記メタン発酵を行うことを特徴とする〔1〕に記載のメタン発酵方法。
〔3〕 前記第一の分離工程において、前記原料と前記無機酸との混合液のpHが3以下であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のメタン発酵方法。
〔4〕 前記中和工程において、前記第一のグリセリン含有液のpHが4〜8となるように中和することを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
〔5〕 前記メタン発酵工程において、前記第二のグリセリン含有液に加え、窒素及び/又はリンを含む副原料をメタン発酵槽に投入することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
〔6〕 前記副原料が、生ごみ、畜糞尿、リン酸、リン酸塩、アンモニア、及びアンモニウム塩からなる群より選択される1種または2種以上であることを特徴とする〔5〕に記載のメタン発酵方法。
〔7〕 前記メタン発酵槽内の消化汚泥の総窒素(T−N)濃度が100〜10,000mg/Lとなるように、前記副原料を添加することを特徴とする〔5〕または〔6〕に記載のメタン発酵方法。
〔8〕 前記メタン発酵槽内のCODcr負荷が2〜20kg/m3・dayとなるように、前記第二のグリセリン含有液の投入量を調節することを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
〔9〕 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵工程への供給量を調整することを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
〔10〕 アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化工程を備え、
前記エステル化工程においては、前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分を原料として用いる
ことを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
〔11〕 前記エステル化工程で得られた脂肪酸アルキルエステルの少なくとも一部を用いて発電する発電工程を備えることを特徴とする〔10〕に記載のメタン発酵方法。
〔12〕 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液の前記メタン発酵工程への供給量を調整するとともに、前記脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて、前記脂肪酸アルキルエステルの前記発電工程への供給量を調整することを特徴とする〔11〕に記載のメタン発酵方法。
〔13〕 グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含有する原料からメタンを含むバイオガスを製造するメタン発酵システムであって、
前記原料と無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離装置と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和装置と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離装置と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行うメタン発酵装置と、
を備えることを特徴とするメタン発酵システム。
〔14〕 前記第二の分離装置の後段に、前記第二のグリセリン含有液を貯留するグリセリン貯留タンクを備え、
前記グリセリン貯留タンクは、貯留された前記第二のグリセリン含有液の量を検知する検知計を備え、
前記第二のグリセリン含有液の量が所定量以上となった場合に、前記第二のグリセリン含有液が前記メタン発酵装置へ供給される
ことを特徴とする〔13〕に記載のメタン発酵システム。
〔15〕 アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化装置を備え、
前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分が、原料として前記エステル化装置に供給される
ことを特徴とする〔13〕または〔14〕に記載のメタン発酵システム。
〔16〕 前記エステル化装置の後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを貯留する脂肪酸アルキルエステル貯留タンクを備えるともに、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクの後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを用いて発電する発電装置を備え、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクは、貯留された前記脂肪酸アルキルエステルの量を検知する検知計を備え、
前記脂肪酸アルキルエステルの量が所定量以上となった場合に、前記脂肪酸アルキルエステルが前記発電装置へ供給される
ことを特徴とする〔15〕に記載のメタン発酵システム。
〔17〕 グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含有する廃棄物を再利用する方法であって、
前記廃棄物と無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う発酵工程と、
を備えることを特徴とする廃棄物再利用方法。
〔18〕 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵工程への供給量を調整することを特徴とする〔17〕に記載の廃棄物再利用方法。
〔19〕 アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化工程を備え、
前記エステル化工程においては、前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分を原料として用いる
ことを特徴とする〔17〕または〔18〕に記載の廃棄物再利用方法。
〔20〕 前記エステル化工程で得られた脂肪酸アルキルエステルの少なくとも一部を用いて発電する発電工程を備え、
前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液の前記メタン発酵工程への供給量を調整するとともに、前記脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて、前記脂肪酸アルキルエステルの前記発電工程への供給量を調整することを特徴とする〔19〕に記載の廃棄物再利用方法。
〔21〕 グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含有する廃棄物を再利用するシステムであって、
前記廃棄物と無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離装置と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和装置と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離装置と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行うメタン発酵装置と、
を備えることを特徴とする廃棄物再利用システム。
〔22〕 前記第二の分離装置の後段に、第二のグリセリン含有液を貯留するグリセリン貯留タンクを備え、
前記グリセリン貯留タンクは、貯留された前記第二のグリセリン含有液の量を検知する検知計を備え、
前記第二のグリセリン含有液の量が所定量以上となった場合に、前記第二のグリセリン含有液が前記メタン発酵装置へ供給される
ことを特徴とする〔21〕に記載の廃棄物再利用システム。
〔23〕 アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化装置を備え、
前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分が、原料として前記エステル化装置に供給される
ことを特徴とする〔21〕または〔22〕に記載の廃棄物再利用システム。
〔24〕 前記エステル化装置の後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを貯留する脂肪酸アルキルエステル貯留タンクを備えるともに、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクの後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを用いて発電する発電装置を備え、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクは、貯留された前記脂肪酸アルキルエステルの量を検知する検知計を備え、
前記脂肪酸アルキルエステルの量が所定量以上となった場合に、前記脂肪酸アルキルエステルが前記発電装置へ供給される
ことを特徴とする〔23〕に記載の廃棄物再利用システム。
〔メタン発酵方法〕
本発明の一実施形態に係るメタン発酵方法は、グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含有する原料からメタンを含むバイオガスを製造する方法であって、前記原料と無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と;前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と;中和されたグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と;前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う発酵工程と;を備える。
本実施形態において用いる原料は、グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含むものであれば、特に限定されない。
グリセリンを含む原料としては、例えば、グリセリンを含有する廃棄物が例示される。また、脂肪酸グリセリンエステルを含む原料は、後述する第一の分離工程において、酸触媒エステル交換反応等によりグリセリンを生成するため、これらも好適に利用することができる。
以下、グリセリン含有廃棄物および脂肪酸グリセリンエステル含有廃棄物についてやや詳しく説明する。
本実施形態で用いられるグリセリン含有廃棄物としては、バイオディーゼル燃料の製造過程で副生される廃グリセリン、遊離脂肪酸の製造工程で副生されるグリセリン廃液、甘水、脂肪酸アルキルエステルの洗浄廃水などを用いることができる。
また、甘水は、油脂を鹸化(アルカリ加水分解)して脂肪酸塩を生成させる場合(例えば、石鹸の製造過程など)における副生成物であり、グリセリン、水分、アルカリ等を含む。
脂肪酸アルキルエステルの洗浄廃水は、バイオディーゼル燃料をはじめとする脂肪酸アルキルエステルの製造過程において、反応物を洗浄したときに生じる廃水であり、水分の他、脂肪酸アルキルエステルの製造反応において副生されるグリセリンが含まれ、さらに未反応の遊離脂肪酸およびその塩、1価アルコール等が含まれる。
バイオディーゼル燃料となる脂肪酸アルキルエステルは、植物油などの原料油脂に、メタノール等の1価アルコールと、水酸化カリウム等のアルカリ触媒とを加え、エステル交換反応を行うことで得られる。
1価アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、エチルヘキサノール等を用いることができ、メタノールおよびエタノールが好ましく、メタノールが特に好ましい。
アルカリ触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム等を用いることができるが、本実施形態で分離回収される塩の析出性や再利用容易性等の観点から、水酸化カリウムが好ましい。
廃グリセリンにおけるグリセリン、1価アルコール、油脂並びに脂肪酸およびその塩の含有量は特に限定されないが、通常、廃グリセリン全体に対して、グリセリンは25質量%以上65質量%以下、1価アルコールは2質量%以上20質量%以下、油脂ならびに脂肪酸およびその塩の合計は30質量%以上50質量%以下となる場合が多い。
第一の分離工程において、廃グリセリンに含まれる未反応の油脂および1価アルコールによる酸触媒エステル化反応を進行させやすくする観点から、廃グリセリンにおける水分の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることが特に好ましい。廃グリセリンにおける水分含有量は、加熱、減圧、乾燥剤等の使用、精製グリセリン中を透過させることなどにより適宜調整することができる。
しかし、本実施形態によれば、廃グリセリンをメタン発酵の主原料として用いることができ、産業廃棄物である廃グリセリンを有効活用できる観点からも、環境負荷を低減することができる。
本実施形態においては、脂肪酸グリセリンエステルを含有する廃棄物も原料として用いることができる。本実施形態においては、無機酸を用いた第一の分離工程、中和工程および第二の分離工程にて行うため、脂肪酸グリセリンエステルを含有する原料を用い、第一の分離工程における酸触媒エステル化反応によりグリセリンの収量を高めることもできる。
脂肪酸グリセリンエステルを含有する廃棄物としては、例えば、廃食油や賞味期限切れ油脂含有食品(天ぷら油、マヨネーズ、ドレッシング、バター、クリーム、チーズ等)、動植物油、高酸価油(グリストラップ油、下水油、地溝油、廃液処理再生油等)の脂肪酸グリセリンエステルを主成分とする油脂;油滓、石鹸等の脂肪酸塩を主成分とする組成物;などが挙げられる。
なお、本明細書において「主成分とする」とは、当該組成物において含有量が最も多い成分(ただし最も多い成分が水である場合には2番目に含有量が多い成分)であることを意味し、好ましくは含有量が40質量%以上、より好ましくは50質量%以上である。
油滓は、植物油脂の精製における脱酸工程において油脂(原油)から分離される副生成物であり、脂肪酸塩、脂肪酸グリセリンエステル、アルカリ、水分等を含む。
本実施形態においては、副原料として、生ごみ、畜糞尿、汚泥、生活排水(し尿・下水)、産業排水、脱臭廃水等、その他リンや窒素を含む化学物質、例えば、リン酸、リン酸塩、アンモニア、アンモニウム塩、具体的には、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等を加えることができる。なお、副原料は後述するメタン発酵工程において用いるものであり、主原料となる廃グリセリン等を中和工程、分離工程を施して得られた第二のグリセリン含有液をメタン発酵槽に投入する際に合わせて発酵槽に投入する。
第一の分離工程は、グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含む原料と、無機酸とを混合し、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを相分離する工程である。
本工程で分離される油分には、脂肪酸アルキルエステルの他、脂肪酸グリセリンエステル、遊離脂肪酸が含まれる。
1価アルコールの存在下で第一の分離工程を行う場合、本工程は酸触媒エステル化工程ということもできる。なお、後述する第二のエステル化反応との対比において、第一の分離工程を「第一のエステル化工程」という場合がある。
そのため、原料に1価アルコールが含まれない場合であっても、本実施形態を好適に適用することができる。
なかでも高酸価油は、酸価が10mgKOH/g以上と高いことから前述したアルカリ触媒によるエステル交換反応の原料としての利用は困難である。しかし、酸触媒エステル化反応ともいうべき第一の分離工程においては、高酸価油も原料として好適に用いることができる。
一方、第一のグリセリン含有液は、無機酸の添加により酸性化されている。また、第一のグリセリン含有液は、無機酸とグリセリン含有廃棄物に含まれるアルカリとから生成した無機塩を含有する場合がある。なお、無機塩の一部は析出していてもよく、すなわち第一のグリセリン含有液は、酸性グリセリン相と析出した無機塩とを含んでいてもよい。
反応液は、水分含有量を10質量%以下とすることが好ましく、0.5質量%以下とすることが特に好ましい。反応液の水分含有量は、各原料の水分含有量および投入量の調整、反応液への乾燥剤の使用などにより適宜調整することができる。
反応液のpHおよび水分含有量を上記範囲とすることで、酸触媒エステル化反応の効率を高めることができ、また第一の油分と第一のグリセリン含有液(酸性グリセリン相、無機塩を含む)とを良好に分離させることができる。
上記反応(あるいは攪拌)が終了したのち、0.2〜12時間静置することで、脂肪酸アルキルエステルや未反応の油脂等を含む第一の油分と、酸性グリセリン相や無機塩を含む第一のグリセリン含有液とが分離する。第一の油分は、さらなる酸触媒エステル化反応に付すことで、脂肪酸アルキルエステルの生成に用いることができる。一方、第一のグリセリン含有液は、続く中和工程に付される。
中和工程は、第一の分離工程で得られた第一のグリセリン含有液を、アルカリ性物質により中和する工程である。
かかるアルカリ性物質としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の水酸化物、を用いることができる。
上記グリセリン含有アルカリ性物質は、グリセリン含有量が25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることが特に好ましい。上限は特に限定されないが、例えば99質量%以下であってよく、90質量%以下であってよい。
また、上記グリセリン含有アルカリ性物質は、pHが9以上であることが好ましく、9〜13であることが特に好ましい。
第二の分離工程は、中和工程にて得られた中和されたグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離し、第二のグリセリン含有液を得る工程である。
また、無機塩は、例えば、洗浄工程等を経て無機肥料等の原料とすることができる。
一方、以上のようにして得られた第二のグリセリン含有液は、そのままでもメタン発酵の炭素源として後述するメタン発酵工程に用いることができるが、原料等に由来する1価アルコールを除去する場合には、さらにアルコール除去工程に付してもよい。
さらにアルコール除去工程に付すことで、メタン発酵の効率性向上の観点、作業性の観点、さらには危険物として取り扱う必要を回避する観点から、好ましい場合がある。一方、アルコール除去に要する運転コストを節減する観点からは、あるいは第二のグリセリン含有液において1価アルコールの存在が問題とならない場合(例えば、原料に1価アルコールが含まれず、第二のグリセリン含有液にも1価アルコールが含まれない場合など)は、アルコール除去工程に付さずに上記第二のグリセリン含有液をそのままメタン発酵工程に供給してもよい。
アルコール除去工程は、第二の分離工程で得られた第二のグリセリン含有液から1価アルコール(メタノール等)を除去する工程であって、必要に応じて実施する任意工程である。
上記第二のグリセリン含有液には、廃グリセリンに由来し、第一の分離工程(酸触媒エステル化反応)においても残存した1価アルコールが含まれ得る。かかる1価アルコールが残存したままでもメタン発酵に用いることができるが、除去することでメタン発酵の効率を向上させることができる。
減圧蒸留法は、グリセリン含有液を加温(例えば、60℃程度)してメタノール等の1価アルコールを蒸発させ、その後減圧することで1価アルコール等を分離する方法である。分離した1価アルコール等は冷却して回収することができる。
気液接触法は、グリセリン含有液を微細な液滴として気相と接触させ、沸点の低い1価アルコールを気相に移行させて分離する方法であり、具体的にはスプレードライ法等を好適に採用することができる。
膜分離法は、1価アルコールを優先的に透過させる膜を用いる方法である。
ちなみに、第二のグリセリン含有液を蒸留して回収されたメタノール等の1価アルコールは、バイオディーゼル燃料の製造に積極的に用いることができる。
また、上記1価アルコールを分離するアルコール分離工程の前または後に、イオン交換法や、活性白土、珪藻土、炭素、ゼオライト等を用い、さらなる精製処理を行ってもよい。
メタン発酵工程では、上述した工程を経て得られた第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う以外、常法に従って行うことができる。
より具体的には、上述した第二のグリセリン含有液をメタン発酵槽に投入するが、この時、上述した副原料を加えるのが好ましい。
本実施形態においては、発酵槽内を37℃付近に保ちながら行う中温発酵、および55℃付近に保ちながら行う高温発酵のいずれでもよく、嫌気牲の雰囲気下で内容物を攪拌しながらメタン発酵を実行するのが好ましい。
上述した第一および第二の分離工程においては、分離した油相より第一および第二の油分がそれぞれ回収される。これらは、アルカリ触媒法による脂肪酸アルキルエステルの製造における原料として循環供給することも考えられるが、純度が必ずしも高くないため、そのままの状態で原料として用いようとすると、脂肪酸アルキルエステルを効率的に製造することが困難な場合がある。また、第一および/または第二の油分には、遊離脂肪酸等の酸価の高い油脂が含まれており、とりわけ第一の油分は、酸触媒を用いたエステル化反応ともいうことができる第一の分離工程(第一のエステル化工程)にて分離されたものであるため、酸性の油分となっている。そのため、第一および第二の油分をそのままアルカリ触媒による脂肪酸アルキルエステルの製造の原料として用いることはより一層困難となる。
なお、前述した第一の分離工程(第一のエステル化工程)との対比において、本工程を「第二のエステル化工程」ということがある。
その他の原料としては、上記酸反応工程(第一のエステル化工程)と同様の原料(高酸価油等)を用いることができる。
図2に示すように、第二のエステル化工程として酸触媒法を採用する場合には、上記第一の油分および/または第二の油分を原料として用いる。その他の原料としては、アルコール除去工程で回収された1価のアルコールを用いることができ、さらには、第一の分離工程(第一のエステル化工程)と同様の原料(高酸価油等)を用いても良い。
第二のエステル化工程で得られた反応液は、脂肪酸アルキルエステルを含む油分と、副生したグリセリンや酸触媒およびその塩等を含むグリセリン含有液とに分離させる。得られる油分およびグリセリン含有液はいずれも酸性となっており、このうち酸性グリセリン含有液は上記中和工程などに供給することができる。
生体触媒法は、エステル変換反応の触媒活性を備えたリパーゼやホスホリパーゼを用いて、エステル交換反応を促す方法である。生体触媒法は、反応条件が穏やかであるが、酸価値の高い油脂であってもエステル交換反応を促進でき、副生物が少ないという特性がある。
超臨界法や亜臨界法は、温度や圧力を調整して、原材料を超臨界状態または亜臨界状態に変えることで、物質の相状態を気液二相から液液二相、さらに誘電率を下げて一相へと変化させて、本来触媒を用いる必要があった反応系を無触媒系へと変えて、加水分解を促進する方法である。
本発明に係る方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することができる。
例えば、上記メタン発酵方法は、「グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含む廃棄物を再利用する方法」とすることができる。
そのため、本発明においては、得られた第二のグリセリン含有液(精製されたグリセリン)をメタン発酵以外の用途に用い、残部を上記メタン発酵工程に付す構成を採用してもよい。
すなわち、前述した第一の分離工程、中和工程および第二の分離工程を備え(必要に応じて、さらに上記アルコール除去工程を備える)、得られた第二のグリセリン含有液(精製されたグリセリン)をメタン発酵以外の用途に用い、第二のグリセリン含有液の残部を上記メタン発酵工程に付す、との態様は、本発明の変形例の一つである。
なお、精製されたグリセリンの一部をメタン発酵以外の用途に用いる場合、本態様の方法は「グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含む原料からグリセリンを精製する方法」とすることができる。
この変形例においては、メタン発酵以外の用途の需要に応じて、メタン発酵に付す第二のグリセリン含有液の量を調整することとしてもよい。
ここで、原料となるグリセリン含有廃棄物や脂肪酸グリセリンエステル含有廃棄物は、由来や組成等が多様であり、原料によってグリセリンや脂肪酸グリセリンエステルの含有比率が大きく異なる。そのため、上記方法で分離されるグリセリン含有液と、油分(第一および/または第二の油分)との比率との比率も、原料に依存して異なるものとなり、得られる第二のグリセリン含有液(精製されたグリセリン)と脂肪酸アルキルエステルとの比率も、原料に依存して変動する。この場合、精製グリセリンの需要(メタン発酵以外の用途)や、脂肪酸アルキルエステルの需要(バイオディーゼル燃料等)に応じた製造量の調整が困難となる場合がある。
すなわち、前述した第一の分離工程、中和工程、第二の分離工程およびメタン発酵工程を備えるとともに、前述した第二のエステル化工程および発電工程をさらに備え、第二の分離工程で得られた第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、第二のグリセリン含有液のメタン発酵工程への供給量を調整するとともに、第二のエステル化工程で得られた脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて、脂肪酸アルキルエステルの発電工程への供給量を調整する、との態様は、本発明の変形例の一つである。
なお、第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要とは、上記メタン発酵工程に供給されない第二のグリセリン含有液の出荷量と言い換えることができる。また、脂肪酸アルキルエステルの需要とは、上記発電工程に供給されない脂肪酸アルキルエステルの出荷量と言い換えることができる。
上述した実施形態に係るメタン発酵方法を実現することのできる、本発明の一実施形態に係るメタン発酵システムについて説明する。
なお、前述したメタン発酵方法と同様に、以下に説明するメタン発酵システムは、グリセリンおよび脂肪酸グリセリンエステルの少なくとも1種を含む廃棄物を再利用するシステムとすることができる。
なお、図3に例示されるメタン発酵システム100は、さらにグリセリン含有液を貯留する貯留タンク105および107、アルコール除去装置106、第二のエステル化装置111、脂肪酸アルキルエステルを貯留する貯留タンク112、および発電装置113を備えるように図示されている。
第一のグリセリン含有液には、グリセリン、無機塩、1価アルコール等が含まれており、第一のグリセリン含有液は中和装置102に供給され、アルカリ性物質が投入されて中和される。
なお、第二の分離装置103より分離された無機塩は、肥料などに用いることができる。
なお、第二のグリセリン含有液において1価アルコールの存在が問題とならない場合(例えば、原料に1価アルコールが含まれず、第二のグリセリン含有液にも1価アルコールが含まれない場合など)は、図3中の一点鎖線で示すように、第二のグリセリン含有液を、アルコール除去装置106をバイパスして貯留タンク107に供給されるように構成してもよい。
そこで、好ましい態様において、グリセリン貯留タンク107は、第二のグリセリン含有液のレベルを検知するレベル計L1を備える。そして、第二のグリセリン含有液のレベルが所定値以上となったことがレベル計L1によって検知されると、メタン発酵システム100は、バルブV1を開き、第二のグリセリン含有液をメタン発酵装置104へ供給するように構成することができる。
このように構成することで、原料によってグリセリンや脂肪酸グリセリンエステルの含有比率が大きく変動しても、精製グリセリンの需要に応じて柔軟に対応することができる。
この場合において、グリセリン貯留タンク107は、第二のグリセリン含有液の量を検知できる検知計を備えていればよく、例えば、レベル計の代わりに重量計を用いてもよい。
かかる構成において、さらにグリセリン貯留タンク107がレベル計L1を備える場合には、アルコール除去装置106(またはグリセリン貯留タンク107)からメタン発酵装置104へ第二のグリセリン含有液を供給する経路にバルブV1を設け、レベル計L1により検知されるグリセリン含有液のレベルに応じてバルブV1を開閉する構成とすることができる。
なお、第二のエステル化装置111において酸触媒法によりエステル化反応が行われる場合は、脂肪酸アルキルエステルを含む油分は酸性となっている。かかる酸性の油分は、廃グリセリンを貯留したタンク等(図示しない)の下部から注入してグリセリン相の上部にオーバーフローさせることで、中和・脱水・脱アルコール化を同時に行ってもよい。
このようにして得られた脂肪酸アルキルエステルは、脂肪酸アルキルエステル貯留タンク112にて貯留される。
そこで、好ましい態様において、脂肪酸アルキルエステル貯留タンク112は、脂肪酸アルキルエステルのレベルを検知するレベル計L2を備える。そして、脂肪酸アルキルエステルのレベルが所定値以上となったことがレベル計L2によって検知されると、メタン発酵システム100は、バルブV2を開き、脂肪酸アルキルエステルを発電装置113へ供給するように構成することができる。
このように構成することで、原料によってグリセリンや脂肪酸グリセリンエステルの含有比率が大きく変動しても、脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて柔軟に対応することができる。
水酸化カリウムを触媒とするアルカリ触媒法により、廃食油とメタノールとをエステル交換させてバイオディーゼル燃料を製造した。このとき生成したグリセリンを含む副生成物を廃グリセリンとして回収した。
こうして得られた原料としての廃グリセリン(以下、「原料廃グリセリン」という。)の組成および物性は表1に示すとおりであった。
加温冷却機能を有する容量1,000L(リットル)の反応タンクに、原料廃グリセリン500kg、高酸価油(150mgKOH/g)300kgを投入し、攪拌(120rpm)しながら55℃まで加温した。この状態で、濃硫酸32Lを反応容器中に15分かけて添加した。濃硫酸の添加にあたり、反応容器中の混合物の温度が65℃を超えないように留意した。濃硫酸を全量添加した後の反応液のpHは1であった。濃硫酸の添加終了後、240分間攪拌を継続した。その後10時間静置し、油相(第一の油分)と酸性グリセリン相(第一のグリセリン含有液)とに分離させ、第一のグリセリン含有液(酸性グリセリン相,析出した硫酸カリウムを含む)を回収した。以上の操作を繰り返すことにより、第一のグリセリン含有液5,000kgを得た。
容量15,000Lの反応タンクに、攪拌しながら第一のグリセリン含有液5,000kg、廃グリセリン5,000kgを投入した。pHは7.1であった。その後も4時間攪拌を継続し、その後24時間静置した。
中和されたグリセリンを、デカンタ型遠心分離機(製品名:Z18H−V,タナベウィルテック社製)にて5,500rpm、180分間処理し、析出した硫酸カリウムを分離回収した。液相について、さらに三相分離型遠心分離機(アルファ・ラバル社製)にて8,000rpm、180分間処理し、第二の油分、第二のグリセリン含有液、硫酸カリウムをそれぞれ分離回収した。この工程で得られた第二のグリセリン含有液を試料1とした。
上記第二の分離工程で得られた第二のグリセリン含有液を、真空蒸留装置を用いて蒸留温度110℃で10分のバッチ式で蒸留し、メタノールおよび水を分離除去した。得られた第二のグリセリン含有液(メタノール及び水の除去後のグリセリン含有液)を試料2とした。
なお、比較の目的で、最初に得られた原料廃グリセリンを試料3とした。
ここで、以下に述べる各項目は、JIS K0102に準拠して測定した。BOD(生物化学的酸素要求量)とは、水中の有機物などの量を、その酸化分解のために微生物が必要とする酸素の量で表したものである。TOC(全有機炭素)とは、水中の有機物の総量を「有機物中に含まれる炭素量」として表現する指標である。また、COD(化学的酸素要求量)とは、水中の有機物量を、「酸化剤により分解した時の酸素消費量」として表現する指標であり、使用する酸化剤の種類や反応条件に応じて複数の種類がある。本実施形態では、COD指標として、酸化剤に二クロム酸カリウムを用いる「CODCr」を好適に用いることができる。酸化剤に過マンガン酸カリウムを使う「CODMn」は実際の有機物量に対する捕捉率が低いためである。また、T−N(全窒素)は水中に含まれる窒素化合物の総量を示すものである。次に、n−Hex(n−ヘキサン抽出物質)は、昭和49年環境省告示64号付表4抽出・重量法により測定した。n−Hexは、有機溶剤であるn−ヘキサンによって抽出される不揮発性の物質の総称であり、水中の「油分等」の量を表す指標として用いられているものである。ここで油分等とは動植物油脂、脂肪酸、脂肪酸エステル、リン脂質などの脂肪酸誘導体、ワックス、グリース、石油系炭化水素等を含む。また、T−P(総リン)は水中に含まれるリン化合物の総量である。全塩素は、燃焼イオンクロマトグラフ法で測定し、水中に含まれる塩素及び塩化物の総量である。
また、メタノール濃度はガスクロマトグラフ法、グリセリン濃度は液体クロマトグラフ法により測定した。
ここで、バイオガスの原料となり得る炭素源は、BOD、TOC、CODcrのいずれを指標としても、試料1〜3で同程度であるにもかかわらず、試料1及び2においてバイオガスの生成速度が速くなっており、生成量も多くなっていることから、グリセリン含有廃棄物から油分を除去することで、メタン発酵の効率が飛躍的に高まったものと認められる。
また、本発明によるメタン発酵方法の途中の分離工程で得られた油分は、バイオディーゼル燃料を製造する際の原材料として用いることができる。さらにまた、本発明の方法において中間生成物として得られたグリセリン含有液は、適宜希釈して水処理脱窒剤、及びアスファルト付着防止剤としても利用することができる。
このように、本発明によれば、これまで廃棄物として処理されていた廃グリセリン等のグリセリン含有廃棄物は種々の用途・分野において利用が可能となり、多くの利用先を確保することにより、安定的なリサイクルフローが可能になる。この結果、産業上の利用価値は大なるものがある。
Claims (25)
- 脂肪酸グリセリンエステルを含有する原料からメタンを含むバイオガスを製造するメタン発酵方法であって、
前記原料と無機酸とを1価アルコールの存在下で反応させ、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う発酵工程と、
を備え、
前記第一の分離工程における前記反応は、反応液のpHが3以下である
ことを特徴とするメタン発酵方法。 - アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化工程を備え、
前記エステル化工程においては、前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分を原料として用いる
ことを特徴とする請求項1に記載のメタン発酵方法。 - 前記エステル化工程で得られた脂肪酸アルキルエステルの少なくとも一部を用いて発電する発電工程を備えることを特徴とする請求項2に記載のメタン発酵方法。
- 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液の前記メタン発酵工程への供給量を調整するとともに、前記脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて、前記脂肪酸アルキルエステルの前記発電工程への供給量を調整することを特徴とする請求項3に記載のメタン発酵方法。
- 前記脂肪酸グリセリンエステルを含有する原料は、バイオディーゼル燃料の製造過程で副生される廃グリセリンを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 前記第二の分離工程の後に前記第二のグリセリン含有液からアルコールを除去し、アルコールを分離除去した第二のグリセリン含有液を用いて前記メタン発酵を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 前記中和工程において、前記第一のグリセリン含有液のpHが4〜8となるように中和することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 前記メタン発酵工程において、前記第二のグリセリン含有液に加え、窒素及び/又はリンを含む副原料をメタン発酵槽に投入することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 前記副原料が、生ごみ、畜糞尿、リン酸、リン酸塩、アンモニア、及びアンモニウム塩からなる群より選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項8に記載のメタン発酵方法。
- 前記メタン発酵槽内の消化汚泥の総窒素(T−N)濃度が100〜10,000mg/Lとなるように、前記副原料を添加することを特徴とする請求項8または9に記載のメタン発酵方法。
- 前記メタン発酵槽内のCODcr負荷が2〜20kg/m3・dayとなるように、前記第二のグリセリン含有液の投入量を調節することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵工程への供給量を調整することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のメタン発酵方法。
- 脂肪酸グリセリンエステルを含有する原料からメタンを含むバイオガスを製造するメタン発酵システムであって、
前記原料と無機酸とを1価アルコールの存在下で反応させ、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離装置と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和装置と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離装置と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行うメタン発酵装置と、
を備え、
前記第一の分離装置における前記反応は、反応液のpHが3以下である
ことを特徴とするメタン発酵システム。 - アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化装置を備え、
前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分が、原料として前記エステル化装置に供給される
ことを特徴とする請求項13に記載のメタン発酵システム。 - 前記エステル化装置の後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを貯留する脂肪酸アルキルエステル貯留タンクを備えるともに、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクの後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを用いて発電する発電装置を備え、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクは、貯留された前記脂肪酸アルキルエステルの量を検知する検知計を備え、
前記脂肪酸アルキルエステルの量が所定量以上となった場合に、前記脂肪酸アルキルエステルが前記発電装置へ供給される
ことを特徴とする請求項14に記載のメタン発酵システム。 - 前記第二の分離装置の後段に、前記第二のグリセリン含有液を貯留するグリセリン貯留タンクを備え、
前記グリセリン貯留タンクは、貯留された前記第二のグリセリン含有液の量を検知する検知計を備え、
前記第二のグリセリン含有液の量が所定量以上となった場合に、前記第二のグリセリン含有液が前記メタン発酵装置へ供給される
ことを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載のメタン発酵システム。 - 脂肪酸グリセリンエステルを含有する廃棄物を再利用する方法であって、
前記廃棄物と無機酸とを1価アルコールの存在下で反応させ、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行う発酵工程と、
を備え、
前記第一の分離工程における前記反応は、反応液のpHが3以下である
ことを特徴とする廃棄物再利用方法。 - アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化工程を備え、
前記エステル化工程においては、前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分を原料として用いる
ことを特徴とする請求項17に記載の廃棄物再利用方法。 - 前記エステル化工程で得られた脂肪酸アルキルエステルの少なくとも一部を用いて発電する発電工程を備え、
前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液の前記メタン発酵工程への供給量を調整するとともに、前記脂肪酸アルキルエステルの需要に応じて、前記脂肪酸アルキルエステルの前記発電工程への供給量を調整することを特徴とする請求項18に記載の廃棄物再利用方法。 - 前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵以外の用途の需要に応じて、前記第二のグリセリン含有液のメタン発酵工程への供給量を調整することを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載の廃棄物再利用方法。
- 脂肪酸グリセリンエステルを含有する廃棄物を再利用するシステムであって、
前記廃棄物と無機酸とを1価アルコールの存在下で反応させ、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離装置と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和装置と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離装置と、
前記第二のグリセリン含有液を用いてメタン発酵を行うメタン発酵装置と、
を備え、
前記第一の分離装置における前記反応は、反応液のpHが3以下である
ことを特徴とする廃棄物再利用システム。 - アルカリ触媒法以外の方法であって、酸触媒法、酸アルカリ触媒法、生体触媒法、イオン交換樹脂法、超臨界法、亜臨界法および固体触媒法からなる群より選択される少なくとも一つの方法により、脂肪酸アルキルエステルを製造するエステル化装置を備え、
前記第一の分離工程で分離された第一の油分および/または前記第二の分離工程で分離された第二の油分が、原料として前記エステル化装置に供給される
ことを特徴とする請求項21に記載の廃棄物再利用システム。 - 前記エステル化装置の後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを貯留する脂肪酸アルキルエステル貯留タンクを備えるともに、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクの後段に、前記脂肪酸アルキルエステルを用いて発電する発電装置を備え、
前記脂肪酸アルキルエステル貯留タンクは、貯留された前記脂肪酸アルキルエステルの量を検知する検知計を備え、
前記脂肪酸アルキルエステルの量が所定量以上となった場合に、前記脂肪酸アルキルエステルが前記発電装置へ供給される
ことを特徴とする請求項22に記載の廃棄物再利用システム。 - 前記第二の分離装置の後段に、第二のグリセリン含有液を貯留するグリセリン貯留タンクを備え、
前記グリセリン貯留タンクは、貯留された前記第二のグリセリン含有液の量を検知する検知計を備え、
前記第二のグリセリン含有液の量が所定量以上となった場合に、前記第二のグリセリン含有液が前記メタン発酵装置へ供給される
ことを特徴とする請求項21〜23のいずれか一項に記載の廃棄物再利用システム。 - 脂肪酸グリセリンエステルを含有する原料から、メタン発酵の炭素源を製造する方法であって、
前記原料と無機酸とを1価アルコールの存在下で反応させ、第一の油分と第一のグリセリン含有液とを分離する第一の分離工程と、
前記第一のグリセリン含有液をアルカリ性物質により中和する中和工程と、
中和された前記第一のグリセリン含有液から、第二の油分および析出した無機塩を分離して第二のグリセリン含有液を得る第二の分離工程と、
を備え、
前記第一の分離工程における前記反応は、反応液のpHが3以下であり、
前記第二のグリセリン含有液を、前記メタン発酵の炭素源とする
ことを特徴とする、メタン発酵の炭素源の製造方法。
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