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JP6981191B2 - 部分放電検出装置 - Google Patents
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本発明は、変圧器や回転機の巻線で発生する部分放電を検出する装置に関し、特に面電流を計測して安価なアナログボードで装置を構成できる部分放電検出装置に関するものである。
図9に従来の部分放電検出装置の一例を示す。図9において、100は、交流電源電圧が印加される部分放電検出対象設備としての被測定回転機である。120は被測定回転機100を収納する回転機筐体であり、接地線を介して接地されている。
101は、回転機筐体120に取り付けられ、被測定回転機100の部分放電によって生じる漏洩電磁波を検出するアンテナ型センサである。このアンテナ型センサ101は、例えば面電流センサから成り、部分放電により回転機筐体120を通って接地線へ流れる電流を捉える。
102は、アンテナ型センサ101の出力からノイズ成分を除去するフィルタ回路であり、例えばハイパスフィルタ回路により構成されている。
300はフィルタ回路102の出力信号の周波数成分を解析して部分放電の発生判断を行うアナログボードである。
また、部分放電信号を検出して診断対象の絶縁異常を診断する従来の装置として、例えば特許文献1に記載のものが提案されていた。
特開2005−147890号公報
特許文献1に記載の「絶縁異常診断装置」では、フィルタ回路にバンドパスフィルタを設け、商用電源周波数の2倍の周波数、つまり50Hzの2倍である100Hzの周波数成分のみを検波することにより、部分放電発生判断を行っている。
しかしこれでは、被測定物の電源周波数が設計と異なる場合使用できず、例えばインバータ使用時(被測定物がインバータにより駆動されているとき)のように電源周波数が可変である場合、部分放電を検出することはできない。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、部分放電検出対象設備の電源周波数に依存することなく部分放電を検出することができる部分放電検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の部分放電検出装置は、
交流電源電圧が印加される部分放電検出対象設備の接地線に流れる電流を検出する面電流センサから成るアンテナ型センサと、
前記アンテナ型センサの検出出力から低周波成分を除去するフィルタと、
前記フィルタの出力信号を包絡線状信号に変換する包絡線回路と、
前記部分放電検出対象設備の電源電流を検出する電流センサと、
前記包絡線回路により変換された包絡線状信号および前記電流センサにより検出された電源電流を入力として部分放電発生の有無を判断する低分解能アナログボードと、を備え、
前記低分解能アナログボードは、
前記入力された包絡線状信号が、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であるか否かを判定する信号レベル判定部と、
前記信号レベル判定部により、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であると判定された包絡線状信号から、前記入力された電源電流を全波整流した電流が前記電源電流の実効値以上となる期間における包絡線状信号の波形の塊を抽出する信号抽出部と、
前記信号抽出部により抽出された包絡線状信号の波形の塊の数を、設定周期内でカウントするカウント部と、
前記カウント部により、前記設定周期内でカウントされた包絡線状信号の波形の塊の数が、設定した塊数閾値以上であるとき、部分放電が発生したと判断する部分放電発生判断部と、を有していることを特徴とする。
請求項2に記載の部分放電検出装置は、
交流電源電圧が印加される部分放電検出対象設備の接地線に流れる電流を検出する面電流センサから成るアンテナ型センサと、
前記アンテナ型センサの検出出力から低周波成分を除去するフィルタと、
前記フィルタの出力信号を包絡線状信号に変換する包絡線回路と、
前記部分放電検出対象設備の電源電流を検出する電流センサと、
前記包絡線回路により変換された包絡線状信号および前記電流センサにより検出された電源電流を入力として部分放電発生の有無を判断する低分解能アナログボードと、を備え、
前記低分解能アナログボードは、
前記入力された包絡線状信号が、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であるか否かを判定する信号レベル判定部と、
前記信号レベル判定部により、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であると判定された包絡線状信号から、前記入力された電源電流を全波整流した電流に微分を施した微分信号が0よりも大きい期間における包絡線状信号の波形の塊を抽出する信号抽出部と、
前記信号抽出部により抽出された包絡線状信号の波形の塊の数を、設定周期内でカウントするカウント部と、
前記カウント部により、前記設定周期内でカウントされた包絡線状信号の波形の塊の数が、設定した塊数閾値以上であるとき、部分放電が発生したと判断する部分放電発生判断部と、を有していることを特徴とする。
請求項3に記載の部分放電検出装置は、請求項1又は2において、
前記アンテナ型センサは、部分放電検出対象設備を収納する筐体に取り付けられ、該筐体を通って接地線に流れる電流を検出することを特徴としている。
本発明によれば、電流センサにより検出された部分放電検出対象設備の電源電流の、設定した期間のみで検波を行い、部分放電発生の判断を行っているため、部分放電検出対象設備の電源周波数に依存することなく部分放電を検出することができる。
このため、部分放電検出対象設備の電源周波数が、例えばインバータ使用時のように可変な状況であっても部分放電を検出することができる。
また、アンテナ型センサの出力信号を、フィルタおよび包絡線回路に通して包絡線状信号に変換し、アナログボードにて部分放電発生の有無を判断しているので、低分解能のアナログボードを使用して部分放電を検出することができる。このため、低コスト化を図ることができる。
本発明の実施例1による部分放電検出装置の構成図。 図1の要部の回路図。 図2の回路の出力信号の波形図。 本発明の実施例1における低分解能アナログボードの構成図。 本発明における部分放電検出装置の構成を表すブロック図。 本発明の実施例1の低分解能アナログボードにおけるアンテナ型センサの出力信号の処理を表す説明図。 本発明の実施例2における低分解能アナログボードの構成図。 本発明の実施例2の低分解能アナログボードにおけるアンテナ型センサの出力信号の処理を表す説明図。 従来の部分放電検出装置の一例を示す構成図。 アンテナ型センサ出力の模式図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。まず、図9の従来の部分放電検出装置において、部分放電で発生した信号変化をアンテナ型センサ101により捉えた際の信号の模式図を図10に示す。図10は、アンテナ型センサ101の出力電圧と被測定回転機100(図示では被測定物と表記)の電源電流の各波形を示している。
図9および図10において、回転機筐体120を流れる信号は通常であればノイズ成分だけである。部分放電が発生した場合は電源電流のピーク付近で放電現象による大きな信号の変動が発生する。
ただし、この信号の変動はメガヘルツ以上の高周波な現象である。よって、従来型部分放電検出装置のアナログボード300は高周波成分に対応することが求められ、且つ周波数分解能も高くなくてはならない。このようなアナログボードは一般的に高価である。
しかし、部分放電を検出することが目的であれば、この高周波信号をそのまま計測する必要はなく、部分放電に起因する変化が捉えられれば良い。そこで本実施形態例では、アンテナ型センサの出力信号を直接アナログボードに入力するのではなく、一旦アナログの包絡線回路を通してアナログボードに入力する回路方式を採用した。
また、部分放電検出対象設備の電源電流を検出する電流センサを設け、電源電流のピーク時又は電源電流の立ち上がり、立ち下がり時のタイミングのみ検波を行うように構成することで、部分放電検出対象設備の電源周波数に依存することなく部分放電検出が行えるようにした。
図1は本実施例1による部分放電検出装置の構成を示し、図9と同一部分は同一符号をもって示している。図1において図9と異なる点は、アンテナ型センサ101の出力からノイズ成分を除去したフィルタ回路102の出力信号を包絡線状信号に変換して波形形成を行う包絡線回路103を設け、被測定回転機100に交流電力を導く回転機電源ケーブル130に介挿され、被測定回転機100の電源電流を検出して電源周波数を取得する電流センサ104を設け、周波数分解能の高いアナログボード300に代えて、包絡線回路103の出力信号と電流センサ104の出力信号を入力として部分放電発生の有無を判断する低分解能アナログボード105を設けた点にあり、その他の部分は図9と同一に構成されている。
前記包絡線回路103の具体例を図2に示す。図2において、51は、フィルタ回路102の出力信号(アンテナ型センサ101の出力からノイズ(低周波)成分を除去した信号)がアノード側に入力されるダイオードである。
ダイオード51のカソード側にはコンデンサ52および抵抗53の各一端が接続され、コンデンサ52および抵抗53の各他端は共通接続されている。
この図2の回路により、ダイオード51のアノード側に入力された信号は、その高周波成分が除去されて、出力側(抵抗53の両端間)には入力波形の包絡線に近い波形、すなわち包絡線状信号が得られる。
図2の包絡線回路103から出力される包絡線状信号の一例を図3に示す。図3のような包絡線状信号であれば、分解能が数10kHz単位のアナログボードのような低分解能のアナログボード(105)であってもサンプリングすることができ、これにより、部分放電検出機能が得られる。
この低分解能アナログボード105は、本実施例1では図4のように構成されている。図4において、包絡線回路103の出力である包絡線状信号aは、コンパレータ11(comp1)の正側入力端およびスイッチ14(S1)の一端に入力される。
コンパレータ11は、正側入力端に入力される前記包絡線状信号aと、負側入力端に入力される、図示省略の制御電源の電圧を抵抗12および可変抵抗13(VR1)で分圧して得られた電圧レベル閾値信号b(予め設定した電圧レベル閾値信号)とを比較して電圧レベル判定結果信号cを出力する。
スイッチ14はコンパレータ11から出力される電圧レベル判定結果信号cによってオン、オフ制御され、包絡線状信号aが電圧レベル閾値信号b以上であるときはオンとなり、前記aがbに満たない場合はオフとなる。
このため、スイッチ14の他端には予め設定した電圧レベル閾値信号b以上の包絡線状信号aのみが得られる。
前記コンパレータ11、抵抗12、可変抵抗13およびスイッチ14によって、本発明の信号レベル判定部を構成している。
前記スイッチ14の他端はスイッチ15(S2)の一端に接続されており、前記電流センサ104の出力信号である電源電流瞬時値d(被測定回転機100の電源電流を回転機電源ケーブル130からセンシングした信号)は、ダイオードブリッジ16(全波整流回路)および実効値検波回路17に入力される。ダイオードブリッジ16は電源電流瞬時値dを整流して電源電流の全波整流信号eに変換し、コンパレータ18(comp2)の正側入力端に入力する。
実効値検波回路17は、電源電流瞬時値dを電源電流の実効値信号fに変換してコンパレータ18の負側入力端に入力する。
コンパレータ18は、電源電流の全波整流信号eと電源電流の実効値信号fを比較して電源電流のピーク抽出信号gを出力する。
スイッチ15はコンパレータ18から出力される電源電流のピーク抽出信号gによってオン、オフ制御され、電源電流の全波整流信号eが電源電流の実効値信号fよりも大きい場合はオンとなり、前記eがfよりも小さい場合はオフとなる。
このためスイッチ15の他端には、電源電流が実効値以上、すなわち電源電流がピークとなる付近のタイミングの包絡線状信号aのみが得られる。
前記スイッチ15、ダイオードブリッジ16、実効値検波回路17およびコンパレータ18によって、本発明の信号抽出部を構成している。
前記スイッチ15の他端は、包絡線状信号塊数カウンタ回路19の入力端および抵抗20の一端に接続され、抵抗20の他端は接地されている。
包絡線状信号塊数カウンタ回路19は、スイッチ15を通して入力される、電源電流がピークとなる付近のタイミングの包絡線状信号aの波形の塊数をカウントし、ディジタルの包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力する。
21は、所定周波数の信号を発振して水晶発振器出力信号hを出力する水晶発振器である。
22は、水晶発振器出力信号hが立ち上がる度にカウントアップして水晶発振器カウンタ出力信号iを出力する水晶発振器用カウンタ回路である。
23は、前記水晶発振器カウンタ出力信号iが、自身に設定された設定値(包絡線状信号塊数カウンタ回路19および水晶発振器用カウンタ回路22のカウント時間を決める設定値)に達したか否かを解読するデコーダ回路である。
デコーダ回路23のデコーダ出力信号jは、水晶発振器カウンタ出力信号iがデコーダ回路23の設定値未満であるとき非アクティブとなり、水晶発振器カウンタ出力信号iがデコーダ回路23の設定値に達するとアクティブとなる。
このデコーダ出力信号jは包絡線状信号塊数カウンタ回路19および水晶発振器用カウンタ回路22に導入され、デコーダ出力信号jがアクティブとなった場合、前記カウンタ回路19および22のカウント動作を各々リセットさせ、包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kおよび水晶発振器カウンタ出力信号iを0にする。
このため、包絡線状信号塊数カウンタ回路19は、スイッチ15から、電源電流がピークとなる付近の包絡線状信号aが入力される度に0からカウントアップし続け、デコーダ出力信号jによりリセットされると包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力0に戻す。
したがって、この包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kには、設定した時間内の包絡線状信号aの波形の塊数が得られる。
包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kはD/A変換回路24に入力されてディジタル−アナログ変換され、D/A変換回路24からはD/A変換出力信号lが出力される。このためD/A変換出力信号lは、ディジタルの包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kに相当するアナログの電圧信号である。
前記包絡線状信号塊数カウンタ回路19、抵抗20、水晶発振器21、水晶発振器用カウンタ回路22、デコーダ回路23およびD/A変換回路24によって、本発明のカウント部を構成している。
25は、前記D/A変換出力信号lが正側入力端に入力されるコンパレータ(comp3)である。
コンパレータ25は、正側入力端に入力されたD/A変換出力信号lと、負側入力端に入力される、図示省略の制御電源の電圧を抵抗26および可変抵抗27(VR2)で分圧して得られた包絡線状信号塊数閾値信号m(設定した塊数閾値)とを比較して部分放電検出信号nをCPU28に出力する。
この部分放電検出信号nは、D/A変換出力信号lが包絡線状信号塊数閾値信号mよりも大きい場合はアクティブとなり、これをもってCPU28は部分放電が発生したと見なし、前記lがmよりも小さい場合は非アクティブとなり、これをもってCPU28は部分放電が発生したと見なさない。
前記コンパレータ25、抵抗26、可変抵抗27およびCPU28によって、本発明の部分放電発生判断部を構成している。
図1〜図4に示す実施例1の部分放電検出装置の要部構成のみをブロックで表すと図5のとおりである。
次に、図1〜図5に示す実施例1の部分放電検出装置の動作を、低分解能アナログボードにおけるアンテナ型センサの出力信号の処理を表す図6とともに説明する。
(1)アンテナ型センサ101は回転機筐体120を通して流れる電流を検出し、電流センサ104は回転機電源ケーブル130に流れる被測定回転機100の電源電流を検出する。アンテナ型センサ101の出力は、フィルタ回路102(例えばハイパスフィルタ回路)に入力されて低周波成分が除去される。
(2)フィルタ回路102から出力された信号は、包絡線回路103に入力されて図3のような包絡線状信号aに変換される。
(3)包絡線回路103から出力された包絡線状信号aおよび電流センサ104から出力された電源電流瞬時値dは低分解能アナログボード105に入力され、低分解能アナログボード105において下記(3−1)〜(3−4)に示す信号処理がなされて部分放電検出が行われる。
(3−1)図4において、可変抵抗13(VR1)で設定した電圧レベル閾値信号bと包絡線回路103から出力された包絡線状信号aをコンパレータ11で比較し、電圧レベル判定結果信号cを出力する。包絡線状信号aと電圧レベル閾値信号bの関係は図6の上段のものとなる。包絡線状信号aが電圧レベル閾値信号bよりも大きい場合には、電圧レベル判定結果cによりスイッチ14がオンとなる。また、包絡線状信号aが電圧レベル閾値信号bよりも小さい場合には電圧レベル判定結果cによりスイッチ14がオフとなり、入力信号(a)の電圧レベルが閾値(b)に満たない場合は除去される。これにより、予め設定した電圧レベル閾値信号b以上の包絡線状信号aのみを得る。
(3−2)電源電流瞬時値dはダイオードブリッジ16によって電源電流の全波整流信号eへと変換され、コンパレータ18の正側入力端に入力される。また、実効値検波回路17により電源電流瞬時値dは電源電流の実効値信号fに変換され、コンパレータ18の負側入力端に入力される。
電源電流の全波整流信号eが電源電流の実効値信号fよりも大きい場合、コンパレータ18から出力される電源電流のピーク抽出信号gによりスイッチ15がオンとなる。また、電源電流の全波整流信号eが電源電流の実効値信号fよりも小さい場合、電源電流のピーク抽出信号gによりスイッチ15がオフとなる。
これにより、電源電流が実効値以上、つまり電源電流がピークとなる前後のタイミングの包絡線状信号aのみが得られる。したがって、図6の中段に示すように、電源電流の全波整流信号eと実効値信号fの関係がe>fとなる期間(すなわち電源電流ピーク付近)のアンテナ型センサ出力(包絡線状信号a)のみが抽出される。
(3−3)スイッチ15がオンの間、包絡線状信号aは包絡線状信号塊数カウンタ回路19に入力され、包絡線状信号塊数カウンタ回路19は包絡線状信号aの波形の塊数をカウントしディジタルの包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力する。
一方、水晶発振器21からの水晶発振器出力信号hは水晶発振器用カウンタ回路22に入力され、水晶発振器用カウンタ回路22は水晶発振器カウンタ出力信号iを出力し、水晶発振器カウンタ出力信号iはデコーダ回路23に入力される。
水晶発振器出力信号hが立ち上がる度に水晶発振器用カウンタ回路22は水晶発振器カウンタ出力信号iをカウントアップする。水晶発振器カウンタ出力信号iが予めデコーダ回路23内に設定しておいた設定値に達すると、デコーダ回路23のデコーダ出力信号jはアクティブとなる。水晶発振器カウンタ出力信号iがデコーダ回路23の設定値未満の場合、デコーダ出力信号jは非アクティブとなる。
デコーダ出力信号jがアクティブになると、水晶発振器用カウンタ回路22および包絡線状信号塊数カウンタ回路19をリセットする。リセットされた包絡線状信号塊数カウンタ回路19および水晶発振器用カウンタ回路22は、それぞれの出力信号、すなわち包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kおよび水晶発振器カウンタ出力信号iを0にする。
包絡線状信号塊数カウンタ回路19は、スイッチ15を介して包絡線状信号塊が入力される度に、デコーダ出力信号jによりリセットされるまで、包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを0からカウントアップし続け、前記jによりリセットされると包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力0に戻す。
この包絡線状信号塊数カウンタ回路19でのカウント処理の様子は図6下段のとおりである。図6下段において、破線で囲まれた信号は、図6中段のe>fの範囲で抽出された(電源電流ピーク付近の)包絡線状信号a(包絡線状信号塊数カウンタ回路19の入力信号)であり、図6下段に表記された「設定周期」は、包絡線状信号塊数カウンタ回路19がカウントを開始しデコーダ出力信号jによりリセットされるまでの期間であり、デコーダ回路23内の設定値に相当する。
(3−4)包絡線状信号塊数カウンタ回路19から出力された包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kはD/A変換回路24に入力され、D/A変換回路24は包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kに応じたD/A変換出力lを出力し、コンパレータ25に入力される。
D/A変換出力lはコンパレータ25によって、可変抵抗27(VR2)で設定された包絡線状信号塊数閾値信号mと比較され、D/A変換出力lが包絡線状信号塊数閾値信号mよりも大きい場合には、部分放電検出信号nをアクティブにし、CPU28は部分放電が発生したと見なす。
また、D/A変換出力lが包絡線状信号塊数閾値信号mよりも小さい場合には、コンパレータ25によって部分放電検出信号nは非アクティブとなり、CPU28は部分放電が発生したと見なさない。
上記により、低分解能アナログボードを用いた部分放電検出機能が得られる。
上記のように本実施例1によれば、部分放電検出対象設備(被測定回転機100)の電源周波数に依存することなく部分放電を検出することができる。このため、部分放電検出対象設備の電源周波数が、例えばインバータ使用時のように可変な状況であっても部分放電を検出することができる。
また、アンテナ型センサ101の出力信号を、フィルタ回路102および包絡線回路103に通して包絡線状信号に変換し、低分解能アナログボード105にて部分放電発生の有無を判断しているので、低分解能のアナログボードを使用して部分放電を検出することができる。このため、低コスト化を図ることができる。
実施例1では、被測定回転機100の電源電流がピークとなる付近において部分放電を検出する方式に構成されていた。しかし、図10に示すように、アンテナ型センサ101を用いて部分放電を検出する場合、そのセンサ出力は被測定回転機100の電源電流のピーク付近のみならず、電源電流の立ち上がり時および立ち下がり時においても大きく変動する場合がある。
そこで本実施例2では、電源電流の立ち上がり又は立ち下がりから電源電流がピークに至るまでの期間において、部分放電を検出する方式とした。
本実施例2による部分放電検出装置は、図1、図5における低分解能アナログボード105に代えて、電源電流の立ち上がり又は立ち下がりから電源電流がピークに至るまでの期間において部分放電を検出する低分解能アナログボード205を設けたものであり、その他の部分は図1、図5と同一に構成されている。
本実施例2の低分解能アナログボード205は図7のように構成されている。図7において、図4と同一部分は同一符号をもって示している。図7において図4と異なる部分は、図4の信号抽出部を構成しているスイッチ15、ダイオードブリッジ16、実効値検波回路17、コンパレータ18の回路に代えて、スイッチ15、ダイオードブリッジ16、微分回路31およびコンパレータ32(comp4)の回路で構成した信号抽出部を設けた点にあり、その他の部分は図4と同一に構成されている。
図7において、電流センサ104の出力信号である電源電流瞬時値dはダイオードブリッジ16に入力される。ダイオードブリッジ16は、電源電流瞬時値dを整流して電源電流の全波整流信号eに変換し、微分回路31に入力する。
微分回路31は電源電流の全波整流信号eを微分し、全波整流電源電流の微分信号pをコンパレータ32の正側入力端に入力する。
コンパレータ32は、前記入力された全波整流電源電流の微分信号pと負側入力端の接地電位(0)とを比較して全波整流電源電流の立ち上がり検出信号qを出力する。
スイッチ15は、コンパレータ32から出力される全波整流電源電流の立ち上がり検出信号qによってオン、オフ制御され、全波整流電源電流の微分信号pが接地電位0よりも大きい場合はオンとなり、前記pが0よりも小さい場合はオフとなる。
このためスイッチ15の他端には、電源電流の立ち上がり又は立ち下がりからピークに至る期間の包絡線状信号aのみが得られる。
次に、図1、図5の低分解能アナログボード105の代わりに図7の低分解能アナログボード205を用いた本実施例2の動作を、低分解能アナログボードにおけるアンテナ型センサの出力信号の処理を表す図8とともに説明する。
まず、アンテナ型センサ101、フィルタ回路102、包絡線回路103および電流センサ104の各動作は、前述の実施例1の動作(1)、(2)と同一の動作となる。
次に、低分解能アナログボード205の動作のうち、信号レベル判定部が行う、包絡線状信号aが電圧レベル閾値信号b以上であるか否かを判定する動作は、前述の実施例1の動作(3−1)と同一となる。尚、包絡線状信号aと電圧レベル閾値信号bの関係は、図6上段と同一の、図8の上段のものとなる。
また、部分放電発生判断部が行う、カウント部によりカウントされた包絡線状信号の波形の塊の数(k、l)が、設定した塊閾値(m)以上であるとき、部分放電が発生したと判断する動作は、前述の実施例1の動作(3−4)と同一である。
次に、低分解能アナログボード205の動作のうち、信号抽出部が行う、前述の実施例1の動作(3−2)とは異なる動作(13−2)と、カウント部が行う、前述の実施例1の動作(3−3)とは異なる動作(13−3)とを述べる。
(13−2)図7のスイッチ15、ダイオードブリッジ16、微分回路31およびコンパレータ32から成る信号抽出部において、電源電流瞬時値dはダイオードブリッジ16によって電源電流の全波整流信号eへ変換され、微分回路31に入力される。また微分回路31により電源電流の全波整流信号eは全波整流電源電流の微分信号pに変換され、全波整流電源電流の微分信号pはコンパレータ32に入力される。
全波整流電源電流の微分信号pが接地電位である0よりも大きい場合、コンパレータ32の出力である全波整流電源電流の立ち上がり検出信号qによりスイッチ15がオンとなる。また、全波整流電源電流の微分信号pが0よりも小さい場合、全波整流電源電流の立ち上がり検出信号qによりスイッチ15がオフとなる。
これにより、電源電流の立ち上がり又は立ち下がりからピークに至るまでの期間の包絡線状信号aのみが得られる。すなわち、電源電流の全波整流信号eを微分した全波整流電源電流の微分信号pが、図8の中段に示すようにp>0である期間(すなわち電源電流の立ち上がり又は立ち下がりからピークに至るまでの期間)のアンテナ型センサ出力(包絡線状信号a)のみが抽出される。
(13−3)スイッチ15がオンの間、包絡線状信号aは包絡線状信号塊数カウンタ回路19に入力され、包絡線状信号塊数カウンタ回路19は包絡線状信号aの波形の塊数をカウントしディジタルの包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力する。
一方、水晶発振器21からの水晶発振器出力信号hは水晶発振器用カウンタ回路22に入力され、水晶発振器用カウンタ回路22は水晶発振器カウンタ出力信号iを出力し、水晶発振器カウンタ出力信号iはデコーダ回路23に入力される。
水晶発振器出力信号hが立ち上がる度に水晶発振器用カウンタ回路22は水晶発振器カウンタ出力信号iをカウントアップする。水晶発振器カウンタ出力信号iが予めデコーダ回路23内に設定しておいた設定値に達すると、デコーダ回路23のデコーダ出力信号jはアクティブとなる。水晶発振器カウンタ出力信号iがデコーダ回路23の設定値未満の場合、デコーダ出力信号jは非アクティブとなる。
デコーダ出力信号jがアクティブになると、水晶発振器用カウンタ回路22および包絡線状信号塊数カウンタ回路19をリセットする。リセットされた包絡線状信号塊数カウンタ回路19および水晶発振器用カウンタ回路22は、それぞれの出力信号、すなわち包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kおよび水晶発振器カウンタ出力信号iを0にする。
包絡線状信号塊数カウンタ回路19は、スイッチ15を介して包絡線状信号塊が入力される度に、デコーダ出力信号jによりリセットされるまで、包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを0からカウントアップし続け、前記jによりリセットされると包絡線状信号塊数カウンタ出力信号kを出力0に戻す。
この包絡線状信号塊数カウンタ回路19でのカウント処理の様子は図8下段のとおりである。図8下段において、破線で囲まれた信号は、図8中段のp>0の範囲で抽出された(電源電流の立ち上がり又は立ち下がりからピークに至るまでの期間の)包絡線状信号a(包絡線状信号塊数カウンタ回路19の入力信号)であり、図8下段に表記された「設定周期」は、包絡線状信号塊数カウンタ回路19がカウントを開始しデコーダ出力信号jによりリセットされるまでの期間であり、デコーダ回路23内の設定値に相当する。
以上のように本実施例2では、前述した動作(1)、(2)、(3−1)、(13−2)、(13−3)、(3−4)によって、実施例1と同様の効果が得られる。
すなわち、部分放電検出対象設備(被測定回転機100)の電源周波数に依存することなく部分放電を検出することができる。このため、部分放電検出対象設備の電源周波数が、例えばインバータ使用時のように可変な状況であっても部分放電を検出することができる。
また、アンテナ型センサ101の出力信号を、フィルタ回路102および包絡線回路103に通して包絡線状信号に変換し、低分解能アナログボード205にて部分放電発生の有無を判断しているので、低分解能のアナログボードを使用して部分放電を検出することができる。このため、低コスト化を図ることができる。
11、18、25、32…コンパレータ
12、20、26、53…抵抗
13、27…可変抵抗
14、15…スイッチ
16…ダイオードブリッジ
17…実効値検波回路
19…包絡線状信号塊数カウンタ回路
21…水晶発振器
22…水晶発振器用カウンタ回路
23…デコーダ回路
24…D/A変換回路
28…CPU
31…微分回路
51…ダイオード
52…コンデンサ
100…被測定回転機
101…アンテナ型センサ
102…フィルタ回路
103…包絡線回路
104…電流センサ
105、205…低分解能アナログボード
120…回転機筐体
130…回転機電源ケーブル

Claims (3)

  1. 交流電源電圧が印加される部分放電検出対象設備の接地線に流れる電流を検出する面電流センサから成るアンテナ型センサと、
    前記アンテナ型センサの検出出力から低周波成分を除去するフィルタと、
    前記フィルタの出力信号を包絡線状信号に変換する包絡線回路と、
    前記部分放電検出対象設備の電源電流を検出する電流センサと、
    前記包絡線回路により変換された包絡線状信号および前記電流センサにより検出された電源電流を入力として部分放電発生の有無を判断する低分解能アナログボードと、を備え、
    前記低分解能アナログボードは、
    前記入力された包絡線状信号が、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であるか否かを判定する信号レベル判定部と、
    前記信号レベル判定部により、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であると判定された包絡線状信号から、前記入力された電源電流を全波整流した電流が前記電源電流の実効値以上となる期間における包絡線状信号の波形の塊を抽出する信号抽出部と、
    前記信号抽出部により抽出された包絡線状信号の波形の塊の数を、設定周期内でカウントするカウント部と、
    前記カウント部により、前記設定周期内でカウントされた包絡線状信号の波形の塊の数が、設定した塊数閾値以上であるとき、部分放電が発生したと判断する部分放電発生判断部と、を有していることを特徴とする部分放電検出装置。
  2. 交流電源電圧が印加される部分放電検出対象設備の接地線に流れる電流を検出する面電流センサから成るアンテナ型センサと、
    前記アンテナ型センサの検出出力から低周波成分を除去するフィルタと、
    前記フィルタの出力信号を包絡線状信号に変換する包絡線回路と、
    前記部分放電検出対象設備の電源電流を検出する電流センサと、
    前記包絡線回路により変換された包絡線状信号および前記電流センサにより検出された電源電流を入力として部分放電発生の有無を判断する低分解能アナログボードと、を備え、
    前記低分解能アナログボードは、
    前記入力された包絡線状信号が、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であるか否かを判定する信号レベル判定部と、
    前記信号レベル判定部により、予め設定した電圧レベル閾値信号以上であると判定された包絡線状信号から、前記入力された電源電流を全波整流した電流に微分を施した微分信号が0よりも大きい期間における包絡線状信号の波形の塊を抽出する信号抽出部と、
    前記信号抽出部により抽出された包絡線状信号の波形の塊の数を、設定周期内でカウントするカウント部と、
    前記カウント部により、前記設定周期内でカウントされた包絡線状信号の波形の塊の数が、設定した塊数閾値以上であるとき、部分放電が発生したと判断する部分放電発生判断部と、を有していることを特徴とする部分放電検出装置。
  3. 前記アンテナ型センサは、部分放電検出対象設備を収納する筐体に取り付けられ、該筐体を通って接地線に流れる電流を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の部分放電検出装置。
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