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JP6988335B2 - 溶接部の形成方法 - Google Patents
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JP6988335B2 - 溶接部の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導電部材と未塗工部群とをレーザ溶接した溶接部の形成方法に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電動機などへの供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン二次電池などが搭載されている。二次電池は、複数のシート状の正極電極と負極電極とが絶縁された状態で交互に積層された電極組立体と、該電極組立体を収容するケースとを備える。
正極電極及び負極電極は、金属箔と、金属箔の両面又は片面に存在する活物質層と、活物質層が存在せず、金属箔が露出する未塗工部とを有する。未塗工部は、例えば、金属箔の一辺から突出したタブである。電極組立体は、各極性のタブが積層された未塗工部群としてのタブ群を備える。二次電池からの電力の取り出しは、電極組立体と電気的に接続された電極端子を通して行われる。電極組立体と電極端子とは、タブ群と電極端子に導電部材を溶接することで電気的に接続されている。
ところで、タブ群と導電部材との溶接において、タブ群を構成するタブの枚数が多くなるほど、全てのタブを一度に溶接する際のタブの積層方向における溶け込み深さが深くなるため、溶接に要するレーザ光のエネルギーが大きくなる。この場合、タブ群のうちレーザ光の照射位置に近いタブに破れが生じることがある。これに対し、例えば特許文献1では、保護板と導電部材とでタブ群を挟み込んでレーザ溶接することで、溶接時のタブの破れを抑制している。
特開2016−002566号公報
しかしながら、保護板は、タブ群と導電部材を溶接する際に、タブ群に溶接されるため、タブ群と導電部材とを溶接する度に必要になる。また、保護板は、二次電池の部品点数の増加につながる。
本発明の目的は、保護板を用いなくても未塗工部の破れの発生を抑制できる溶接部の形成方法を提供することにある。
上記問題点を解決するための溶接部の形成方法は、金属箔の少なくとも片面に活物質層を有するとともに、前記活物質層が存在せず、前記金属箔が露出する未塗工部とを有する正極及び負極の電極が絶縁された状態で積層され、かつ前記未塗工部が同じ極性同士で積層された未塗工部群を備える電極組立体と、前記未塗工部群と接合された導電部材と、を備える蓄電装置において、前記導電部材と前記未塗工部群とをレーザ溶接した溶接部の形成方法であって、前記未塗工部群の積層方向一端の未塗工部より外側に前記導電部材を配置し、筒状の治具本体と、前記治具本体を軸方向に貫通し、レーザ光を通過させる貫通孔と、前記治具本体の軸方向に連設され、かつ前記レーザ光の進行方向に対する直交方向に50μmより広く5mm以下の間隔を空けた状態で対向する部位を備える接触部と、を有した溶接用治具を、前記未塗工部群の積層方向他端の未塗工部に直接接触させ、前記積層方向他端の未塗工部に直接接触する前記接触部の端面の面積は、前記治具本体の端面の面積より小さくなっており、前記溶接用治具により前記未塗工部群を積層方向に1〜2kgf/cm の加圧力で加圧した状態で、前記溶接用治具の貫通孔を通過するレーザ光を前記進行方向に移動させながら前記積層方向他端の未塗工部に直接照射することを要旨とする。
これによれば、溶接用治具の接触部を未塗工部群に接触させて加圧することで、未塗工部群において、接触部によって50μmより広く5mm以下の範囲で挟まれた箇所を突っ張った状態にし、積層方向に隣り合う未塗工部同士を密着した状態にできる。このため、レーザ溶接して溶接部を形成する際、未塗工部群の積層方向全体に溶融が進みやすくなり、レーザ光の照射位置に近い未塗工部(積層方向他端側の未塗工部)にエネルギーが集中することが抑制される。よって、保護板のない構成で未塗工部の破れの発生を抑制できる。
また、前記接触部は筒状であるため、レーザ光の照射によって発生したスパッタが、接触部によって溶接用治具の外へ飛散することを抑制できる。
また、前記溶接用治具によって前記未塗工部群を加圧する際は1〜2kgf/cmの加圧力で加圧するため、未塗工部群の積層方向一端の未塗工部より外側に配置された導電部材が、加圧力によって撓むことを抑制できるとともに、加圧によって、未塗工部を突っ張った状態にできる。
本発明によれば、保護板を用いなくても未塗工部の破れの発生を抑制できる。
実施形態の二次電池を示す分解斜視図。 実施形態の二次電池を示す部分側断面図。 (a)はタブ群を延ばした状態での溶接部を示す断面図、(b)はタブ群を延ばした状態での溶接部を示す平面図、(c)はレーザ光の動きを示す図。 (a)は溶接用治具を示す斜視図、(b)は溶接用治具を示す断面図。 溶接用治具をエアシリンダで押圧した状態を示す斜視図。 レーザ溶接を行う状態を示す図。 溶接用治具と溶接部を示す平面図。
以下、溶接用治具を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
図1又は図2に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11を備える。二次電池10は、ケース11に収容された電極組立体12及び電解液(図示せず)を備える。ケース11は、直方体状のケース本体13と、ケース本体13の開口部13aを閉塞する矩形平板状の蓋14とを有する。ケース11を構成するケース本体13と蓋14は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
二次電池10は、電極組立体12から電気を取り出すための一対の電極端子15を備える。一対の電極端子15のうち、一方の電極端子15は正極の電極端子であり、他方の電極端子15は負極の電極端子である。各電極端子15は、蓋14の孔14aを貫通してケース11外に突出する。各電極端子15には、蓋14と絶縁するためのリング状の絶縁リング16がそれぞれ取り付けられている。各電極端子15は、ケース11内に矩形板状の導電部材17を有する。各電極端子15は導電部材17と接合され、導電部材17を介して電極組立体12と電極端子15は電気的に接続されている。
電極組立体12は、複数枚のシート状の正極の電極としての正極電極21と、複数枚のシート状の負極の電極としての負極電極22とを備える。電極組立体12は、正極電極21と負極電極22との間にセパレータ23を介在させて絶縁させた状態で交互に積層した層状構造を備える。
正極電極21及び負極電極22は、矩形シート状の金属箔24を備える。正極電極21の金属箔24は、例えばアルミニウム箔であり、負極電極22の金属箔24は、例えば銅箔である。正極電極21及び負極電極22は、金属箔24の両面に存在する活物質層25を備える。活物質層25は、極性に応じた活物質、導電材、及びバインダを含む。正極電極21及び負極電極22は、一対の長辺に沿う縁部のうち一方の縁部の一部から突出した矩形状のタブ26を備える。本実施形態では、タブ26の長手方向は、縁部からのタブ26の突出方向と一致する。タブ26は、活物質層25が存在せず、金属箔24が露出する未塗工部である。
電極組立体12は、各正極電極21のタブ26が正極電極21、負極電極22、及びセパレータ23が積層される方向の一端に集箔されて積層された未塗工部群としてのタブ群18を備える。同様に、電極組立体12は、各負極電極22のタブ26が正極電極21、負極電極22、及びセパレータ23が積層される方向の一端に集箔されて積層された未塗工部群としてのタブ群18を備える。タブ26が積層される方向を積層方向とする。各タブ群18は、電極組立体12において蓋14と対向している端面12aに存在する。電極組立体12は、タブ26の突出方向におけるタブ群18の基端部及び先端部が折り曲げられた状態でケース11に収容される。なお、図3以降では、説明の便宜上、タブ群18を折り曲げずに延ばした状態で図示している。
図3(a)及び図3(b)に示すように、二次電池10は、溶接部31を備える。図3(a)に示すように、溶接部31は、積層方向全てのタブ26をレーザ溶接して形成されている。なお、タブ群18の積層方向を上下方向とし、タブ群18の積層方向一端を下端とするとともに、積層方向他端を上端とする。タブ群18を積層方向他端側(上側)から見たとき、溶接部31は直線的に延びる帯状である。溶接部31の長手は、タブ26の短手方向に延びる。溶接部31の長手方向への長さは、例えば、タブ26の短手方向への長さが22mmであれば10mmに設定され、溶接部31の短手方向への長さは例えば1.0mmに設定される。なお、溶接部31の長手方向への長さは、タブ26の短手方向への長さの範囲内であれば適宜変更してもよいし、溶接部31の短手方向への長さは、タブ26の長手方向への長さの範囲内であれば適宜変更してもよい。
なお、図3(c)に示すように、溶接部31は、スポット径50μmのレーザ光Rを、タブ26の長手方向(溶接部31の短手方向)へ往復させながら、タブ26の短手方向(溶接部31の長手方向)に移動させて形成されている。本実施形態では、溶接部31の長手方向は、レーザ光Rの進行方向であり、溶接部31の短手方向は、進行方向に対する直交方向である。
次に、溶接用治具を用いた溶接部の形成方法について説明する。
溶接部の形成方法は、集箔工程、加圧工程及び溶接工程を備える。
集箔工程は、電極組立体12が備える複数枚のタブ26を集箔してタブ群18を形成する工程である。集箔工程は、図5又は図6に示すように、作業台Sに載置された導電部材17上に、電極組立体12の全てのタブ26を配置する。すなわち、積層方向一端のタブ26より外側(下側)に導電部材17を配置する。
なお、導電部材17は、既に電極端子15に接合されるとともに、その電極端子15は蓋14に締結されており、蓋14に導電部材17が一体化されている。よって、図6に示すように、導電部材17は蓋14から若干離れた状態で片持ち支持されている。導電部材17の上にタブ26が配置された状態では、全てのタブ26は、蓋14に片持ち支持された導電部材17の上に配置される。次に、図示しない集箔装置によって、タブ26を挟んだ導電部材17の反対側(積層方向他端側)から全てのタブ26を押圧して集箔し、タブ群18を形成する。
加圧工程は、タブ群18を積層方向他端から加圧する工程である。加圧工程には、溶接用治具50が用いられる。ここで、溶接用治具50について説明する。
溶接用治具50は、セラミックス製であり、セラミックスとしてはマシナブルセラミックスや窒化ケイ素などが挙げられる。なお、マシナブルセラミックスは、雲母などを複合した機械切削加工しやすい快削性セラミックスのことである。本実施形態では、マシナブルセラミックスとして、熱伝導率が低く、かつ耐熱衝撃性が高いものを使用しており、例えば、SiO・AlOを主成分としたホトベール(登録商標)や、AlN・BNを主成分としたものシェイパルMソフト(登録商標)が挙げられる。
図4(a)又は図4(b)に示すように、溶接用治具50は、四角筒状である。溶接用治具50において、四角筒の中心軸Lの延びる方向を軸方向とする。溶接用治具50は、軸方向の一端側に四角筒状の治具本体51を備え、軸方向の他端側に四角筒状の接触部52を備える。よって、接触部52は、治具本体51に対し、軸方向に連設されている。溶接用治具50は、軸方向に貫通する貫通孔53を備える。貫通孔53は、レーザ溶接の際に、レーザ光Rを通過させる。よって、溶接部31は、タブ群18において、溶接用治具50で囲まれた場所に形成される。治具本体51及び接触部52は、軸方向に見た平面視で四角枠状であり、貫通孔53は平面視矩形状である。貫通孔53は、治具本体51の内側面及び接触部52の内側面によって区画されている。貫通孔53の長手方向への長さ、及び短手方向への長さは、軸方向に同じである。
図7に示すように、接触部52は、四角枠の長手方向に延び、かつ互いに対向する一対の第1押圧部52aと、四角枠の短手方向に延び、かつ互いに対向する一対の第2押圧部52bとを有する。平面視において、第1押圧部52a及び第2押圧部52bは直線状に延びる。一対の第1押圧部52aの長手方向一端部に、一方の第2押圧部52bが繋がり、一対の第1押圧部52aの長手方向他端部に、他方の第2押圧部52bが繋がっている。
図5又は図6に示すように、上記構成の溶接用治具50は、積層方向他端(上端)の未塗工部であるタブ26に載せられるとともに、タブ群18を積層方向に加圧するために使用される。なお、図7に示すように、溶接部31は、タブ26の短手方向に長手が延びる形状に形成される。すなわち、溶接部31は、溶接用治具50の貫通孔53の長手方向に長手が延びるように、溶接用治具50の内側で形成される。このため、溶接用治具50は、第1押圧部52aの長手が、タブ26の短手方向に延びる状態でタブ26に載せられる。
一対の第1押圧部52aの対向面同士の間隔K1は、50μmより広く5mm以下に設定されている。なお、第1押圧部52aの間隔K1とは、第1押圧部52aの対向面同士を最短距離で結ぶ直線の長さである。上述したように、溶接部31は、スポット径50μmのレーザ光Rを進行方向に移動させて形成されることから、レーザ光Rを溶接部31の短手方向に往復させなければ、溶接部31の短手方向への長さの最小値は、スポット径となる。第1押圧部52aの間隔K1が50μm以下であると、レーザ溶接時に、第1押圧部52aそれぞれにレーザ光Rが接触してしまい好ましくない。よって、第1押圧部52aの間隔K1は、50μmより広く設定されている。
また、溶接用治具50によってタブ群18を加圧したとき、積層方向に隣り合うタブ26同士が離れることを抑制するため、すなわち、タブ26同士を密着させるためには、第1押圧部52aの間隔K1が5mm以下であることが好ましいことが、発明者らによって確認されている。すなわち、第1押圧部52aの間隔K1が5mmより広くなると、溶接用治具50によってタブ群18を加圧しても、積層方向に隣り合うタブ26同士を密着させることが困難になり、好ましくない。よって、第1押圧部52aの間隔は5mm以下に設定されている。
また、上記のように、溶接部31は、レーザ光Rを溶接用治具50の内側で進行方向に移動させて形成されるが、レーザ光Rの進行方向は、溶接部31の長手方向である。よって、溶接部31の進行方向に対する直交方向に離れて一対の第1押圧部52aが位置することとなる。したがって、接触部52の一対の第1押圧部52aは、レーザ光Rの進行方向に対する直交方向に離れて対向する部位となる。
なお、第1押圧部52aの厚みは、0.1〜6mmに設定されるのが好ましい。これは、例えば、導電部材17の短手方向への長さが17mmの場合、タブ群18において、溶接部31を形成できる領域、すなわち導電部材17と重なる領域での寸法も17mmとなる。導電部材17と重なるタブ群18の領域において、間隔K1の最大値である5mmを確保し、かつ一対の第1押圧部52aをタブ26に接触させるため、(17−5)÷2から、6mmが最大値として算出される。一方、最小値0.1mmは、タブ群18を加圧するために必要な最小限の厚みとして設定される。
また、一対の第2押圧部52bの対向面同士の間隔K2は、レーザ光Rが第2押圧部52bに接触しないように、溶接部31の長手方向への長さに応じて設定される。例えば、第2押圧部52bの間隔K2は、溶接部31の長手方向の端と、第2押圧部52bの内面との間に、一定寸法(例えば2mm)以上の隙間が形成されるように設定される。なお、第2押圧部52bの間隔K2とは、第2押圧部52bの対向面同士を最短距離で結ぶ直線の長さである。
溶接用治具50は、接触部52の端面(下面)にタブ26への接触面54を備える。接触面54は、一対の第1押圧部52aの端面と一対の第2押圧部52bの端面から四角枠状に形成されている。接触面54の面積は、治具本体51の端面(上面)の面積より小さい。
図5又は図6に示すように、溶接用治具50は、流体シリンダ60に連結され、溶接用治具50は、流体シリンダ60によって上下動可能に支持されている。流体シリンダ60はエアシリンダである。流体シリンダ60は、シリンダチューブ60aと、シリンダチューブ60aの下端に対し出没するシリンダロッド60bを備える。シリンダチューブ60a内には、ピストン60cが移動可能に収容され、シリンダロッド60bの一端はピストン60cに連結されている。シリンダチューブ60aからのシリンダロッド60bの突出端となる他端には、溶接用治具50が連結されている。そして、流体シリンダ60により、タブ群18に載せた溶接用治具50をタブ群18に向けて押圧することで、溶接用治具50によってタブ群18を積層方向に加圧できる。
そして、溶接用治具50によってタブ群18を加圧することで、タブ群18において、溶接部31となる箇所の周囲を加圧できる。一対の第1押圧部52aにより、レーザ光Rの進行方向に対する直交方向に離れて対向する部位を加圧でき、一対の第2押圧部52bにより、レーザ光Rの進行方向の両側に離れて対向する部位を加圧できる。溶接用治具50によってタブ群18を加圧することで、各タブ26について、溶接部31となる箇所の周囲を突っ張った状態にでき、溶接部31となる箇所にあるタブ26の弛みを抑制できる。
タブ群18の加圧力は、1〜2kgf/cmとなるように流体シリンダ60の圧力を調節する。なお、加圧力が1kgf/cmより小さくなると、各タブ26を突っ張った状態にしにくく、好ましくない。一方、加圧力が2kgf/cmより大きくなると、タブ群18の外側(下側)に配置され、かつ蓋14に片持ち支持された導電部材17において、蓋14に支持されていない部位が撓む虞があり、好ましくない。
そして、加圧工程では、タブ群18において積層方向他端に位置するタブ26に溶接用治具50を載せ、接触面54を積層方向他端のタブ26に接触させる。このとき、タブ26において、溶接部31が形成される箇所を囲む位置に接触面54を接触させる。次に、流体シリンダ60によって、溶接用治具50をタブ群18に向けて移動させる。すると、タブ群18において、溶接部31となる箇所の周囲が溶接用治具50によって加圧される。その結果、タブ群18において、積層方向に隣り合うタブ26同士は密着した状態となる。
図6に示すように、溶接工程は、溶接部31を形成する工程である。溶接工程はレーザ溶接によって行われる。レーザ照射装置62によって、タブ群18を加圧している溶接用治具50の貫通孔53にレーザ光Rを照射し、貫通孔53にレーザ光Rを通過させる。つまり、タブ群18の積層方向他端のタブ26にレーザ光Rを照射する。そして、図3(c)に示すように、レーザ光Rを進行方向に移動させる。このとき、溶接用治具50によってタブ群18を加圧しておくことにより、タブ群18において、第1押圧部52a同士の間では、各タブ26が引っ張られ、突っ張った状態となる。その結果、積層方向に隣り合うタブ26同士が密着した状態でレーザ溶接が行われ、溶接部31が形成される。
次に、本実施形態の作用効果を記載する。
(1)溶接用治具50の接触部52のうち、一対の第1押圧部52aの間隔K1を50μmより広く、かつ5mm以下に設定した。このため、溶接用治具50によりタブ群18を加圧したとき、タブ26において、一対の第1押圧部52aで挟まれた部分を突っ張らせることができる。その結果、積層方向に隣り合うタブ26同士を密着させた状態としながら、溶接用治具50にレーザ光Rを通過させることで溶接部31を形成できる。このため、積層方向に溶融が進みやすくなり、レーザ光Rの照射位置に近いタブ26にエネルギーが集中することが抑制される。よって、保護板を用いることなくタブ26の破れの発生を抑制できる。その結果として、タブ群18と導電部材17のレーザ溶接の度に保護板を用いる場合と比べると、溶接工程が容易となるとともに、二次電池10の部品点数の増加もない。
(2)接触面54の面積を、治具本体51の上面の面積より小さくし、タブ26に接触する面積を小さくするようにした。このため、例えば、溶接用治具50を、タブ26における溶接部31の周囲全面に接触させる場合と比べると、加圧力を溶接部31の周囲に集中させ、流体シリンダ60によって溶接用治具50を押圧したときに生じる加圧力を大きくできる。
(3)接触部52は四角筒状であり、溶接部31を取り囲む。このため、レーザ溶接の際に生じたスパッタが接触部52より外側に飛散することを抑止できる。
(4)接触部52は四角筒状であり、溶接部31を取り囲む。このため、タブ群18において、溶接部31となる箇所を環状に加圧でき、タブ26を突っ張った状態にしやすい。
(5)溶接用治具50は、熱伝導率が低く、耐熱衝撃性の高いセラミックス製である。このため、レーザ溶接時の熱の放熱を溶接用治具50で抑制できる。また、レーザ溶接時の熱によって溶接用治具50が急激に温度上昇しても溶接用治具50が割れたり、クラックが入ったりすることを抑制できる。
(6)溶接用治具50によってタブ群18を加圧する際、加圧力を1〜2kgf/cmに設定した。このため、タブ群18の下に配置された導電部材17を撓ませることなく、タブ26の弛みを抑制できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 溶接用治具50でタブ群18を加圧した際、各タブ26を突っ張った状態にできれば、溶接用治具50によってタブ群18を加圧する際の加圧力を1〜2kgf/cm以外に設定してもよい。
○ 接触部52は、四角筒状でなくてもよい。例えば、接触部52は、タブ群18において、溶接部31となる箇所を取り囲むことができれば、円筒状、楕円筒状、六角筒状等に変更してもよい。
○ 溶接用治具50の治具本体51と接触部52は別体であってもよい。
○ 接触部52は筒状でなくてもよい。例えば、接触部は、レーザ光Rの進行方向に対する直交方向に離れて対向する部位として一対の第1押圧部52aだけを備える構成であってもよい。要は、接触部は、レーザ光Rの進行方向に対する直交方向に離れて対向する部位を備えていれば平面視C状やコ字状にしてもよい。
○ 電極組立体12は、巻回型の電極組立体でもよい。図示しないが、巻回型の電極組立体は、長尺帯状の正極電極と長尺帯状の負極電極とが絶縁された状態で巻回された層状構造を有する。正極電極及び負極電極はそれぞれ、一対の長辺に沿う縁部のうち一方の縁部に活物質層が存在せず、金属箔が露出した帯状の未塗工部を備える。電極組立体は、帯状の未塗工部が同じ極性同士で積層された未塗工部群を備える。正極の未塗工部群は、巻回軸線の一端に存在し、負極の未塗工部群は、巻回軸線の他端に存在する。
○ 正極電極21及び負極電極22において、活物質層25は金属箔24の片面に存在してもよい。
○ 正極電極21及び負極電極22の未塗工部は、タブ26に限定されない。例えば、正極電極21及び負極電極22の一対の長辺に沿う縁部のうちの一方の縁部から金属箔24を露出させるとともに、その露出した金属箔の一部からタブ26を突出させる。そして、縁部に沿う金属箔とタブ26を未塗工部としてもよい。また、正極電極21及び負極電極22の一対の長辺に沿う縁部のうちの一方の縁部から金属箔24を露出させ、その露出した部分のみを未塗工部としてもよい。
○ 溶接用治具50は、マシナブルセラミックス以外のセラミックスであってもよいし、熱伝導率が低く、耐熱衝撃性の高い金属であってもよい。
○ 溶接部31の長手は、タブ26の長手方向に延びていてもよい。
○ 溶接部31の長手方向の長さは、適宜変更してよい。
○ 溶接部31の形状は適宜変更してよい。
○ 蓄電装置は、例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用可能である。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池以外の他の二次電池であってもよい。要は、正極用の活物質と負極用の活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の教授を行うものであればよい。
R…レーザ光、K1…間隔、10…蓄電装置としての二次電池、12…電極組立体、17…導電部材、18…未塗工部群としてのタブ群、21…正極の電極としての正極電極、22…負極の電極としての負極電極、24…金属箔、25…活物質層、26…未塗工部としてのタブ、31…溶接部、50…溶接用治具、51…治具本体、52…接触部、53…貫通孔。

Claims (1)

  1. 金属箔の少なくとも片面に活物質層を有するとともに、前記活物質層が存在せず、前記金属箔が露出する未塗工部とを有する正極及び負極の電極が絶縁された状態で積層され、かつ前記未塗工部が同じ極性同士で積層された未塗工部群を備える電極組立体と、前記未塗工部群と接合された導電部材と、を備える蓄電装置において、前記導電部材と前記未塗工部群とをレーザ溶接した溶接部の形成方法であって、
    前記未塗工部群の積層方向一端の未塗工部より外側に前記導電部材を配置し、
    筒状の治具本体と、前記治具本体を軸方向に貫通し、レーザ光を通過させる貫通孔と、前記治具本体の軸方向に連設され、かつ前記レーザ光の進行方向に対する直交方向に50μmより広く5mm以下の間隔を空けた状態で対向する部位を備える接触部と、を有した溶接用治具を、前記未塗工部群の積層方向他端の未塗工部に直接接触させ、
    前記積層方向他端の未塗工部に直接接触する前記接触部の端面の面積は、前記治具本体の端面の面積より小さくなっており、
    前記溶接用治具により前記未塗工部群を積層方向に1〜2kgf/cm の加圧力で加圧した状態で、前記溶接用治具の貫通孔を通過するレーザ光を前記進行方向に移動させながら前記積層方向他端の未塗工部に直接照射することを特徴とする溶接部の形成方法。
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