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本発明は、熱可塑性エラストマーからなる機能性フィルムに関する。
スピーカーの振動系支持部材のように音響特性が要求される制振材用途を中心に、熱可塑性エラストマーからなる機能性フィルムを使用することが知られている(たとえば特許文献1および2参照)。
特開2004-269756号公報 特開2001-59057号公報
上述の制振材用途においてスピーカーの音質を良好にするには、使用される機能性フィルムの厚さムラを極力少なくし、厚さを均一にすることが要求される。
しかしながら、熱可塑性エラストマーは、100,000~500,000程度と分子量が大きく、かつ溶融時の粘度バラツキが大きいので、均一な厚さのフィルムを得ることが難しく、安定した音質を提供することが困難であった。
本発明の目的は、厚さムラが極めて少ない機能性フィルムを提供することにある。
本発明者は、上述の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。つまり、コーティング法により、熱可塑性エラストマーを含む溶液中の固形分濃度、粘度等を制御することで得られるフィルムの厚さムラを所望範囲内に抑えることができるという知見である。
本発明は、この本発明者の知見に基づき、上述の課題を解決するための手段は以下の通りである。
ポリウレタンエラストマー(TPU)濃度が10~25重量%である温度10~40℃、粘度100~50,000mPa・sの溶液を8μm以内の厚さムラにて塗工してなり、厚さが10~100μmであり、その公差が2μm以内であり、
かつ、JIS K7127に基づき測定した5%伸長時および10%伸長時の応力(ただし、単位は「N/20mm」とする。)のいずれもが、それぞれ最大値と最小値との間のが最小値の20%以内であることを特徴とする機能性フィルムである。
> スピーカーの振動系支持部材に用いられる<1>に記載の機能性フィルムである。
本発明によれば、厚さの公差を2μm以内と厚さムラが極めて少ない高精度な機能性フィルムを提供することができる。
これにより、制振材用途等の当該機能性フィルムが使用される用途において、良好な音質を得ることが可能となる。
図1は、本発明のエステルタイプのポリウレタンフィルムにて、硬度を異ならせた場合の0~80℃における貯蔵弾性率の経温変化を示すグラフである。 図2は、本発明のエーテルタイプのポリウレタンフィルムにて、硬度を異ならせた場合の0~80℃における貯蔵弾性率の経温変化を示すグラフである。 図3は、本発明のポリエステルフィルムにて、硬度を異ならせた場合の0~80℃における貯蔵弾性率の経温変化を示すグラフである。
本発明の機能性フィルムは、熱可塑性エラストマーからなり、厚さが10~100μmであり、その公差(厚さムラ)が2μm以内であり、1μm以内がより好ましい。
このように、公差を2μm以内とすることで、フィルムを伸長させた際の応力が変動を極めて少なくなるように抑えることができ、制振材用途で用いた場合にスピーカーの音質を極めて良好とすることが可能となる。換言すれば、公差が2μmを超えると、応力の変動を、この範囲に抑えることが困難となり、スピーカーに十分に良好な音質を提供できなくなる。
厚さは、10μm未満であると所望の用途における適用が困難となる一方、100μmを超えると製造が困難になるとともに、コスト面でも、それ以上厚くする意味が無く好ましくない。
この機能性フィルムの厚さは、市販の膜厚測定器を用いてJIS Z1072に準じて測定することができ、得られた1m×1mのフィルムにおいて、無作為に30か所を測定して算出した平均値を採用する。また、公差は、その最大値と最小値の差とする。
応力変動は、JIS K7127に基づき測定することができ、上述の1m×1mのフィルムにおいて、無作為に5か所にて測定した値の差を変動値とする。良好な音質を安定して提供するには、安定したフィルムの剛性が必要となり、その指標は一般的に弾性率で表されるが、フィルムが厚くなるに連れて剛性は変化するため、上述の伸長時応力の安定が求められる。この伸長時応力が安定していれば、0~80℃の生活環境で想定され得る温度下での貯蔵弾性率も安定し、良好な音質の提供、つまり音響特性に優れることとなる。
なお、フィルムの硬度については特に制限は無い。換言すれば、厚さの公差が2μm以内のフィルムであれば、硬度の高低に影響を受けること無く、良好な音質の提供が可能となる。
本発明の機能性フィルムの熱可塑性エラストマーは、コーティング法にて作製される。熱可塑性エラストマーは押出法でも作製可能であるが、押出法では固形の粉末もしくはペレットを加熱シリンダー内で軟化溶融させ、スクリューにてスリットの付いた金型に押し出すことにより成型する。これらは分子量が大きく、かつ溶融時の粘度のバラツキも大きい。この粘度のバラツキは、成型時に厚さムラの原因となってしまい、均一な厚さのフィルムが得難い。換言すれば、押出法では、粉末やペレットと言った固形分のみを用いるため、膜厚を制御するには製膜精度を上げるしか方法が無く、均一な厚さのフィルムを作製するには、その精度を相当に高める必要があり極めて困難である。
一方、コーティング法は、溶液を一定の重量(厚さ)で塗工し、溶液中の溶媒を揮発させることで、溶質のみの皮膜を用いる製法であるため、溶液により厚さムラが生じたとしても、固形分濃度や溶液粘度を調整することで、厚さムラを小さくすることが可能となる。
ただし、コーティング法で作製すれば、常に厚さムラを本発明の所望の範囲内に収められる訳では無く、その条件について本発明者が試行錯誤を重ねたところ、次の条件が適切であることが分かった。つまり、熱可塑性エラストマーを含む溶液中の当該熱可塑性エラストマーの固形分および塗工厚を一定に保ち、かつ溶液の温度を10~40℃、粘度を100~50,000mPa・sの範囲で一定に保ちつつフィルム化する。
溶液における熱可塑性エラストマー濃度は、10~50重量%であることが好ましい。10重量%未満であるとフィルムにムラができるなど外観上の品質を付与し難くなる一方、50重量%を超えると粘度が高くなり厚さムラを本発明の所望の範囲内に抑えることが困難となる。
同様に、粘度についても、100mPa・s未満であるとフィルムの外観上の品質を保ち難くなり、50,000mPa・sを超えると厚さムラを所望の範囲内に抑えることが困難となる。なお、粘度は、JIS Z7117-1にしたがって測定することができる。
溶液の温度は、上述の範囲外であると粘度が変化し、厚さムラを所望の範囲内に制御できない恐れがあるため、常温として想定され得る上述の温度範囲内とする。
熱可塑性エラストマーを含む溶液中の熱可塑性エラストマーの固形分や塗工厚は、用いる製造装置の性能やスケール等により異なり、具体的は範囲を定めることはできないが、固形分については、たとえば、熱可塑性エラストマーを25重量%含む溶液では、塗工厚の厚さムラが8μmであれば、フィルムの厚さムラ(公差)は2μmと、本発明の範囲内にできるため、10~30重量%の範囲で質量の少ないものが好ましい。
溶液の液圧は、得られるフィルムの厚さを均一にするには、溶液を一定量で塗工するために、一定圧に保つことが条件となり、たとえば、コンマコータでは液面の高さ、ダイコータでは液の供給量を一定に保つことで可能となる。
固形分は、溶液を一定量塗工しても、溶液中の固形分が製造中に一定でないと均一な溶質量とならないことから、上述のように一定に保つことが条件となる。特に、溶液に用いる溶媒は有機溶剤が主であり、揮発し易く、溶媒の揮発により固形分が変動し得るため、一定に保つことは容易でない。そのため、フィルムの製造中は、溶液を密閉型の容器から供給する。
塗工量(厚さ)は、たとえばロールナイフコータにおけるバックアップロールとナイフロールの隙間のように、隙間の広さでも決定されるので、製膜されたフィルムの厚さを測定し、本発明の所望の範囲内であることを確認した後、塗工中の溶液状での塗工厚みを計測し、設定した一定の塗工厚みに調整する。
コーティングに用いるコータとしては、特に制限は無く、通常用いられるものを目的に応じて適宜選択すればよく、たとえば、グラビアコータ、リバースロールコータ、キスコータ、ロールナイフコータ、ダイコータ等が挙げられるが、これらの中では、塗工厚みの制御が比較的容易なことから、ロールナイフコータ、ダイコータが好ましい。ロールナイフコータであれば、バックアップロールとナイフロールの隙間を、ダイコータであれば、ダイ口の隙間とダイ内圧を、それぞれ一定にすることで、均一な塗工厚みにすることができる。
熱可塑性エラストマーを含む溶液としては、溶液重合法にて生成した溶液、塊状重合で生成された固形樹脂を溶媒で溶解した溶液のいずれを用いてもよい。
この塊状重合で生成された樹脂は、たとえば、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、酢酸エチル等の熱可塑性エラストマーが溶解する溶媒を用いて溶液を得ることができる。
熱可塑性エラストマーとしては、特に制限は無く、通常知られているものを、目的に応じて適宜選択して用いることができ、たとえば、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系のものが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中では、0~80℃における貯蔵弾性率の変化が少ない性質を有するものが好ましい。
ウレタン系としては、たとえば、ウレタン系のポリウレタンエラストマー(TPU)が好適に用いられる。TPUの重合の際に用いられるポリオールの種類における、エステルタイプとしては、たとえば、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキサメチレンアジペート(PHA)、ポリ3-メチルペンタンアジペート(PMPA)、ポリカプロラクトン(PCL)などのポリオールが挙げられる。また、エーテルタイプとしては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロプレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)などのポリオールが挙げられる。
ポリエステル系としては、たとえば、
ハードセグメントにポリブチレンテレフタレート(PBT)、ソフトセグメントにポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)を用いたポリエステル・エーテルタイプ、
ハードセグメントにポリブチレンテレフタレート(PBT)、ソフトセグメントにポリブチレンアジペート(PBA)を用いたポリエステル・エステルタイプ
など、通常知られるいずれかの樹脂を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
オレフィン系としては、たとえば、ハードセグメントにポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのオレフィン樹脂、ソフトセグメントにエチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などのゴムを混合したもの等、通常知られるいずれかの樹脂を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
スチレン系としては、たとえば、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレンブタジエン(SB)、スチレンブロック共重合体(SBC)など、通常知られるいずれかの樹脂を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリアミド系としては、たとえば、
ハードセグメントにナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ソフトセグメントにポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロプレングリコール(PPG)ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)などを用いたポリエーテルエステルタイプ、
ソフトセグメントにポリプロピレンジアミン、ポリブチレンジアミンなどを用いたポリエーテルアミドタイプ
等、通常知られるいずれかの樹脂を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
また、本発明の機能性フィルムは、上述した熱可塑性エラストマーの他、添加剤として、着色剤、滑剤、老化防止剤、帯電防止剤等の通常使用され得るものを、目的に応じて適宜使用してもよい。さらに、この添加剤としては、ポリマーやフィラーで希釈したマスターバッチを使用してもよい。
なお、本発明の機能性フィルムは、単層構造であっても多層構造であってもよい。多層構造とする方法については特に制限は無く、通常知られている積層方法等を用いて多層化すればよい。
本発明の機能性フィルムは、音響特性に優れ、良好な音質を提供可能であるため、たとえば、スピーカーの振動系支持部材等の制振材用途に好適に用いられるのみならず、たとえば、音響振動材料、吸音材料等の制振材以外の音響用途に用いることもできる。また、音響用途の他、精密機器分野全般等、厚さ精度が求められ、かつ伸長時応力の変動が少ないことが要求される様々な用途においても、使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。
1.フィルムの厚さと引張応力との関係
エステルタイプのポリウレタン熱可塑性エラストマー(TPU)を20.0重量%、N-ジメチルホルムアミド(DMF)を40重量%、メチルエチルケトン(MEK)40重量%含む溶液を用い、作製されるTPUフィルムが、それぞれ15.0μm、17.0μm、19.0μm、21.0μmの厚さとなるように設定し、粘度を5,000.0mPa・s、溶液温度を23.0℃で一定に保ちながら、ダイコータを用いてフィルム化した。この際に、設定厚みが薄いものから順に、72.0μm、80.0μm、94.0μm、100.0μmに塗工膜厚みを一定に保ちながらフィルムを作製した(以上、表1参照)。また、フィルムは、ダイコータから供給される溶液の液量を一定とすることで、その液圧を一定に保ちながら作製した。
一方、同じTPUのサンプルにつき、それぞれ17.0μm、19.0μmの厚さとなるように設定し、ダイコータを用いるけれども、固形分や溶液温度、塗工膜厚み等について特に一定に保つための制御をせずに、フィルムを作製した。
得られた各フィルムについて、硬度、弾性率、膜厚の平均値、最大値、最小値および公差、5%伸長時および10%伸長時の応力変動(N/20mm)を測定した。
ここで、測定の目的は成分毎に厚さのバラツキを評価することにあるが、前述の通り、厚さが増すと応力変動(剛性)も顕著に増加するので、伸長時の応力変動は、厚さのバラツキをより正確に把握するために測定した。また、硬度および弾性率については、物質固有の数値が得られるので、検体の識別のために測定した。
これらの結果を表2に示す。なお、いずれも、硬度は91A、弾性率は29.0MPaであった。
硬度、弾性率、粘度、膜厚の各指標、伸長時応力については、以下のように測定した。
硬度:デュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)を用い、JIS K6253にしたがって測定した。
弾性率:ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製の動的粘弾性測定装置「Q800」を用いて25℃環境下でJIS K7244-4にしたがって測定した。
粘度:東機産業株式会社製の「Viscometer BII型粘度計」を用いてJIS Z7117-1にしたがって測定した。
膜厚:株式会社尾崎製作所製の膜厚測定器「ダイヤルゲージ0.001mm」を用いてJIS Z1072に準じ、得られた1m×1mのフィルムにおいて、無作為に30か所を測定した。このうち、最大の厚さを最大値、最小の厚さを最小値、各測定値を30で割った値を平均値、最大値と最小値の差を公差とした。
伸長時の応力変動:株式会社島津製作所製の精密万能試験機「オートグラフAG-500NX」を用いてJIS K7127に基づき、上述の1m×1mのフィルムにおいて、無作為に5か所にて測定し、それらの値の最大値と最小値との差を変動値とした。この変動値が少ない程、安定した音質を提供でき、音響特性に優れると言える。
Figure 0006994064000001
Figure 0006994064000002
表1および表2から判るように、コーティング法にて固形分や粘度等の諸条件を制御して作製した本発明のフィルムでは、公差を1μm以内と、極めて厚さムラが少なく均一な厚さのものが得られた。また、伸長時の応力変動も、5%伸長時に最小で概ね0、10%伸長時でも同様に最小で概ね0、最大であっても20%以内の変動幅に抑えられ、スピーカー等の制振材として使用した場合に、安定した音質を提供でき、音響特性が安定することが判った。
一方、諸条件を制御せずに作製した従来品のフィルムでは、公差が2μmを大きく超え、伸長時の応力変動も、5%伸長時に0.05N/20mm以上、10%伸長時では0.1N/20mm以上、いずれの伸長時も最大で20%以上の変動幅となり、安定した音質を得難いことが判った。
また、これらのことより、フィルムが優れた音響特性を提供するには、その厚さムラを2μm以内と極めて小さくする必要があることが判った。
つづいて、表3に示すように、硬度、弾性率がそれぞれ異なるエーテルタイプのTPUを10~50重量%(固形分)含む溶液について、設定厚みにあわせて粘度および塗工膜厚みを調整し、塗工時の諸条件を一定に保ちながら、上述したエステルタイプのTPUと同様にして、フィルムを作製した。なお、表3に示す硬度および弾性率は、作製前における作製後の推測値である。
得られた各フィルムについて、硬度、弾性率、膜厚の平均値、最大値、最小値および公差、5%伸長時および10%伸長時の応力変動(N/20mm)を測定した。結果を表4に示す。なお、各指標の測定方法も、上述したエステルタイプのTPUと同様である。
Figure 0006994064000003
Figure 0006994064000004
表3および表4から判るように、エーテルタイプのTPUを用いて作製したフィルムであっても、コーティング法にて固形分や粘度等の諸条件を制御して作製すると、公差が1μm以内に抑えられた。また、伸長時の応力変動も、5%伸長時に最小で0.01N/20mm、10%伸長時に最小で0.04N/20mm、いずれの場合も最大でも10%以内の変動幅に抑えられ、音響特性が安定することが判った。
これにより、コーティング法にて固形分や粘度等の諸条件を適切に制御すれば、異なるタイプの熱可塑性エラストマーであっても、厚さムラを2μm以内のフィルムとし、伸長時の応力変動を抑えられて音響特性に優れたものが得られることが判った。
2.貯蔵弾性率の検証
音響特性が良好と言えるためには、生活環境下で貯蔵弾性率の変動も少ないことが要求される。そこで、TPUのエステルタイプおよびエーテルタイプ、ならびにポリエステルの複数のサンプルより、コーティング法にて、上述のように固形分や粘度等を制御してフィルムを作製し、硬度と、0~80℃における貯蔵弾性率の経温変化を測定した。結果を、0℃、25℃、80℃における数値と最大値と最小値の差である変動値については表5に、TPUのエステルタイプの経温変化は図1に、同エーテルタイプの経温変化は図2に、ポリエステルの経温変化は図3に、それぞれ示す。なお、これらのサンプルは、得られたフィルムの公差がいずれも2μm以内であり、伸長時応力の変動も極めて少ないことが確認された。
各サンプルより作製されたフィルムの硬度は既に述べた方法で測定し、貯蔵弾性率も測定温度を変えた以外は同様にして測定した。
Figure 0006994064000005
表5と図1~3の結果より、いずれのサンプルによるフィルムも、経温による貯蔵弾性率の変動が少なく、優れた音響特性が得られることが判った。なお、いずれのタイプにおいても、硬度が低い程、貯蔵弾性率の変動が少ないことが判った。
以上、本発明の実施の形態および実施例を詳細に説明したが、本発明の機能性フィルムは、上記実施の形態に限定されず、その範囲内で想定されるあらゆる技術的思想を含んでもよい。
本発明は、スピーカーの振動系支持部材等の制振材用途の他、精密機器分野全般等、厚さ精度が求められ、かつ、伸長時応力の変動が少ないことが要求される様々な用途にて用いることができる。

Claims (2)

  1. ポリウレタンエラストマー(TPU)濃度が10~25重量%である温度10~40℃、粘度100~50,000mPa・sの溶液を8μm以内の厚さムラにて塗工してなり、厚さが10~100μmであり、その公差が2μm以内であり、
    かつ、JIS K7127に基づき測定した5%伸長時および10%伸長時の応力(ただし、単位は「N/20mm」とする。)のいずれもが、それぞれ最大値と最小値との間のが最小値の20%以内であることを特徴とする機能性フィルム。
  2. スピーカーの振動系支持部材に用いられる請求項1に記載の機能性フィルム。
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