JP6996330B2 - タンパク質高含有ドレッシングタイプ調味料 - Google Patents
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Description
したがって、日常的に食するドレッシングなどの調味料には、糖質の代わりにポリデキストロース、難消化デキストリン、高甘味度甘味料などの原料は可能な限り避ける方がよいといえる。
[1]コラーゲン分解物を20~60重量%、アラニンを3~15重量%、有機酸である酢酸を0.1~5重量%含有し、糖質の含有量が5重量%未満および脂質の含有量が3重量%未満であるドレッシングタイプ調味料、
[2]総タンパク質量が30重量%以上である前記[1]記載のドレッシングタイプ調味料、
[3]溶液粘度が50~30000mPa・sである前記[1]または[2]に記載のドレッシングタイプ調味料、
[4]前記[1]~[3]のいずれかに記載のドレッシングタイプ調味料を製造する方法であって、
アラニン存在下でゼラチンを酵素分解し、次いで、有機酸である酢酸を混合する工程を特徴とする、ドレッシングタイプ調味料の製造方法、
に関する。
本発明において、コラーゲン分解物としては、ゼラチンをプロテアーゼ(酵素)によって分解したもの、またはコラーゲンをプロテアーゼによって分解したものを使用することができる。ここで、ゼラチンとはコラーゲンを酸あるいはアルカリで前処理してから、熱加水分解して可溶化したものをいう。ゼラチンとしては、例えば、牛骨、牛皮、サメ軟骨、鶏、魚、豚骨、豚皮等の動物由来のコラーゲンから調製したものが挙げられる。また、使用するゼラチンのゼリー強度としては、80~220ブルームの低ブルームであることが好ましい。
なお、上記含有量はコラーゲン分解物の固形分としての含有量である。例えば、ゼラチンをプロテアーゼ処理したものをそのままコラーゲン分解物として使用する場合、ゼラチンの固形分量をコラーゲン分解物の量とする。
本発明において、アラニンは、ドレッシングタイプ調味料の旨味を向上し、コラーゲン分解物に由来する苦味、不快臭をマスキングするために使用される。アラニンは、CH3CH(NH2)COOHで表されるアミノ酸であり、分子内に不斉炭素を有するため、L体とD体とが存在する。本発明において、アラニンは、L-アラニン、D-アラニン、そのラセミ体であるDL-アラニン、これらの塩、アラニンを含有する天然物などを原料として使用することができる。
本発明のドレッシングタイプ調味料において、前記アラニンの含有量は、3~15重量%であり、4~10重量%が好ましい。
前記アラニンの含有量が3重量%未満であれば、ドレッシングタイプ調味料の旨味が低減し、かつコラーゲン分解物に由来する苦味や不快臭を抑えにくくなる。前記アラニンの含有量が15重量%を超えるとドレッシングタイプ調味料の旨味が強すぎたり、溶けずに沈殿してしまったりする。
本発明に使用する有機酸は、特に制限はなく、クエン酸、グルコン酸、L-酒石酸、リンゴ酸、乳酸、アジピン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、フィチン酸およびこれらの誘導体やその塩を挙げることができる。これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては嗜好性の点で酢酸およびクエン酸が好ましい。
本発明のドレッシングタイプ調味料において、有機酸の含有量は0.1~5重量%であり、0.2~3重量%が好ましい。
前記有機酸の含有量が0.1重量%未満であると酸味や香り等がドレッシングの嗜好性として不十分なものとなる。前記有機酸の含有量が5重量%を超えると酸味が強くなり、嗜好性が落ちる。
本発明における糖質とは、健康増進法の栄養表示基準に基づく糖質をいう。つまり、糖質は食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分、および水分の各重量を控除した値である。タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、および水分の各測定方法は、健康増進法の栄養表示基準に従う。水分は加熱乾燥法、脂質はソックスレー抽出法、タンパク質はケルダール法、灰分は直接灰化法、食物繊維は酵素-重量法を採用して測定することができる。アルコール分は国税庁所定分析法(昭和36国税庁訓令第1号)に定められた方法である振動式密度計を用いる方法で測定することができる。食品重量から、これらの成分の重量の合計を差し引くことにより、糖質濃度を算出することができる(日本食品分析センター:「栄養成分」の「必須表示項目に関連する試験」の項目を参照)。
本発明のドレッシングタイプ調味料は、健康志向の高いものであるため、前記糖質、中でも、高甘味度甘味料を添加することは消費者イメージからは好ましくはない。
本発明における脂質は、健康増進法の栄養表示基準に基づく脂質をいう。
前記脂質の含有量が0.5重量%未満の場合には、本発明のドレッシングタイプ調味料を「脂質ゼロ」と表示できる。また、前記脂質の含有量が3重量%未満の場合には、「ノンオイルドレッシング」と表示できる(ドレッシングおよびドレッシングタイプ調味料品食品表示基準に定められている(平成23年9月30日消費者庁告示第10号 第4条参照)。
前記総タンパク質量は、窒素定量換算法によって定量でき、測定法としては、燃焼法、ケルダール法などが挙げられる。
精製水40gにゼラチン(商品名:APH-100、新田ゼラチン株式会社製、固形分90%、以下同じ)40g、DL-アラニン(磐田化学工業株式会社製、以下同じ)7.5gを添加して50℃に加温して可溶化させた。その後、ブロメライン(商品名:ブロメラインF、天野エンザイム株式会社製、以下同じ)0.04gを添加し、60℃で15分間プロテアーゼ処理した後、95℃まで加熱してプロテアーゼを失活させ、コラーゲン分解物を調製した。
上記のようにして得られた組成物に、副成分としてオニオンエキス0.5g、濃縮デーツ果汁0.1g、キサンタンガム(増粘剤、商品名:エコーガム、三晶株式会社製、以下同じ)0.04g、グルタミン酸ナトリウム(アミノ酸系調味料)0.3g、醤油1g、食塩2g、酢酸1g、たまねぎ香料0.15gを順次添加した。最後に精製水で全量を100gに調整し、実施例1のドレッシングタイプ調味料を調製した。
各成分の種類および量を表1に記載されているように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2~4および比較例1、2のドレッシングタイプ調味料を調製した。
酢酸1gのかわりに、クエン酸2gを添加した以外は、実施例1と同様にして実施例5のドレッシングタイプ調味料を調製した。
実施例1のDL-アラニンの代わりに、甘味料としてアセスルファムカリウム0.04g、スクラロース0.02mgを添加し、最後に精製水で全量を100gに調整し、比較例3のドレッシングタイプ調味料を調製した。
実施例1のDL-アラニンを果糖ブドウ糖液糖(固形分75%、商品名:ハイフラクトM、日本コーンスターチ社製)に置き換え、最後に精製水で全量を100gに調整し、比較例4のドレッシングタイプ調味料を調製した。
実施例1のDL-アラニンを他の甘味系アミノ酸(グリシン、スレオニン、プロリン、セリン、グルタミン)に置き換え、最後に精製水で全量を100gに調整して、比較例5~9のドレッシングタイプ調味料を調製した。
実施例1のDL-アラニンの代わりにゼラチン量を48gに増やしてタンパク質含有量を実施例1に合わせ、甘味のために甘味料としてアセスルファムカリウム0.04g、スクラロース0.02mgを添加し、最後に精製水で全量を100gに調整し、比較例10のドレッシングタイプ調味料を調製した。
実施例1~5および比較例1~10のドレッシングタイプ調味料について、旨味、苦味、不快臭について評価した。結果を表1に示す(ただし、表中の成分は、主要な成分のみ記載する。)。
評価方法としては、3人のパネラーが所定量の下記評価基準に基づいてドレッシングタイプ調味料を評価した。表中の評価値は、下記基準に基づいて評価した結果の平均値を四捨五入したものである。
各特性の評価基準および合格基準を以下に示す。
5:旨味を強く感じる
4:旨味を感じる
3:旨味を少し感じる
2:旨味をあまり感じない
1:旨味を全く感じない
旨味の評価が「5」または「4」であるものを合格品とする。
5:苦味を強く感じる
4:苦味を感じる
3:苦味を少し感じる
2:苦味をあまり感じない
1:苦味を全く感じない
苦味の評価が「1」または「2」であるものを合格品とする。
5:不快臭を強く感じる
4:不快臭を感じる
3:不快臭を少し感じる
2:不快臭をあまり感じない
1:不快臭を全く感じない
不快臭の評価が「1」または「2」であるものを合格品とする。
実施例1~5および比較例1~10のドレッシングタイプ調味料について、粘性を評価した。結果を表1に示す。
評価方法としては、ドレッシングタイプ調味料をボトル容器に詰め、冷蔵庫で24時間保存した後、ボトル容器を傾けて流動性を評価した。表中の評価値は、下記基準に基づく。
○:サラサラしている
×:粘性が高く流れにくい
ゼラチン(タンパク質含有量90%)およびDL-アラニン(タンパク質含有量98%)の配合量から計算した総タンパク質量を表1に示す。
中でも、比較例3~10に関しては、アラニンを甘味料や糖や別のアミノ酸に置き換えているため、旨味が感じ難く、しかもコラーゲン分解物に特有の苦味、不快臭をマスキングする効果も劣っていた。
精製水40gにゼラチン40gを添加して50℃に加温して可溶化させた。その後、ブロメライン0.04gを添加し、60℃で15分間プロテアーゼ処理した後、95℃まで加熱してプロテアーゼを失活させ、コラーゲン分解物を調製した。
上記のようにして得られたコラーゲン分解物に、DL-アラニン7.5gを加え、副成分としてオニオンエキス0.5g、濃縮デーツ果汁0.1g、キサンタンガム0.04g、グルタミン酸ナトリウム0.3g、醤油1g、食塩2g、酢酸1g、たまねぎ香料0.15gを順次添加した。最後に精製水で全量を100gに調整し、実施例6のドレッシングタイプ調味料2を調製した。
実施例6で得られたドレッシングタイプ調味料2を調べたところ、コラーゲンの苦味および不快臭を顕著に低減されたものであり、従来のサラダドレッシングと同様の味の深みや油脂様特性を有していた。また、ドレッシングタイプ調味料2は、冷蔵庫で保存すると粘性が高いものとなったことから、常温保存型のドレッシングタイプ調味料であることがわかった。
一方、実施例1で得られたドレッシングタイプ調味料1は冷蔵庫で保存しても、サラサラとした好ましい粘性を示すことが判明した。したがって、アラニン存在下でゼラチンを酵素分解して得られた実施例1~5のドレッシングタイプ調味料は、常温保存に加えて冷蔵保存も可能なドレッシングタイプ調味料であることがわかる。
以上のように、本発明のドレッシングタイプ調味料を製造するにあたっては、アラニンの添加のタイミングを変えることで、調味料の粘度を所望の程度に調整でき、また常温から冷蔵までの幅広い保存条件に対応したドレッシングタイプ調味料を作製することが可能である。
Claims (4)
- コラーゲン分解物を20~60重量%、アラニンを3~15重量%、有機酸である酢酸を0.1~5重量%含有し、糖質の含有量が5重量%未満および脂質の含有量が3重量%未満であるドレッシングタイプ調味料。
- 総タンパク質量が30重量%以上である請求項1記載のドレッシングタイプ調味料。
- 溶液粘度が50~30000mPa・sである請求項1または2に記載のドレッシングタイプ調味料。
- 請求項1~3のいずれかに記載のドレッシングタイプ調味料を製造する方法であって、
アラニン存在下でゼラチンを酵素分解し、次いで、有機酸である酢酸を混合する工程を特徴とする、ドレッシングタイプ調味料の製造方法。
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| NIKKEI STYLE MONO TRENDY フード・フラッシュ 脂質ゼロで高タンパク 味覚糖がドレッシング作る理由,2017年09月12日,https://style.nikkei.com/article/DGXMZO20872640X00C17A9000000/,[検索日2021.07.15] |
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