JP7007811B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
「1. 軸筒の内部に、該軸筒の前端開口部から前端部が突出する筆記体を備え、当該軸筒の外周面に形成した支持部に、当該軸筒を取り囲む把持部材が配設された筆記具であって、
前記把持部材が、一方の開口端と他方の開口端の外径を同一とし、該把持部材の中央よりも該一方の開口端側が、当該把持部材の他の部分より外径及び肉厚が大きくなるよう形成され、
前記把持部材が、前記一方の開口端または前記他方の開口端のどちらからでも前記軸筒の前端開口部側から前記支持部に対して着脱自在、且つ回動不能に構成され、
前記把持部材の一方の開口端を前記軸筒の前端開口部側に配設したときの筆記具の重心が、前記他方の開口端を前記軸筒の前端開口部側に配設したときの筆記具の重心よりも前記軸筒の前端開口部側に位置するとともに、前記把持部材を前記一方の開口端または前記他方の開口端のどちらから前記軸筒に取り付けても、筆記具の重心位置は、前記軸筒の先端より約20mmの位置から筆記具の全長の1/2の位置までの間に位置し、
前記軸筒の支持部に軸方向に沿って延びる凸状のレール部が形成され、
前記把持部材の内周面に前記レール部に対して摺動自在に係合する溝状の被レール部が形成され、前記被レール部の前後端には溝幅が大きい案内部が形成されていることを特徴とした筆記具。
2.前記把持部材が、前記軸筒の前端開口部から大径部に向かって徐々に外径が大きくなる第1の曲面と、前記大径部から中央部に向かって徐々に縮径する第2の曲面と、を有することを特徴とする前記1項に記載の筆記具。
3.前記把持部材が、それぞれ異なる比重を有する複数の部材同士を固着することで一体的に構成され、
前記複数の部材のなかで、前記把持部材の一方の端部に配設された部材が、最も高比重の材料で形成された錘部を具備することを特徴とした前記1項または2項に記載の筆記具。
4.前記複数の部材を比重の異なる金属材料と樹脂材料の組み合わせで構成したことを特徴とする前記3項に記載の筆記具。」である。
尚、回動不能とは、使用者が容易に回転させないように、把持部材を装着する構成であり、係合、圧入、挟持など特に限定されるものではない。具体的には、把持部材を回転するのに必要な力は、0.05N・m以上、より好ましくは、0.1N・m以上とすることが好ましい。また、把持部材を回転する力は、株式会社東日製作所社製のトルクメーターを用いて測定することができる。更に、各部品の作製時の寸法誤差により発生する微小な回動(がたつき)は、本発明においては回動には含まないものとする。
尚、把持部材を構成する複数の部材をそれぞれ固着する方法としては、一方の部材に係止部を設け、他方の部材に被係止部を設けて係止させることで固着してもよく、部材同士を接着固定することで固着してもよく、2色成形を用いて一体的に成形することで固着してもよい。
尚、前記軸筒の支持部に軸方向に沿って延びるように形成するレール部は凸状でも凹状でもよく、その断面形状も三角、四角、半円形等、特に限定されることはない。そして、
持部材の内周部に形成させる被レール部は、軸方向に摺動自在且つ軸周方向に回動不能にに係合すれば凹状に形成しても凸状に形成してもよく、その断面形状もレール部に合わせて形成すればよい。
また、被レール部は把持部材を構成する複数の部材の内、最低でも1部材以上の内周面に形成されていればよく、全てに形成されていてもよい。尚、複数の部材に被レール部を形成する場合は、部材同士を固着した際に被レール部同士も軸周方向の位置が合うよう位置決め用のスリットや印等があることが好ましい。
尚、筆記具の前端側及び後端側の部品の重量を小さくすることで、筆記具の軸方向における中間部分付近に重量バランスが集中して筆記時の慣性モーメントを下げる効果を奏するため、筆記具の前端側及び後端側に用いる部材の材質は、金属などの比重の高いものではなく、樹脂材料とすることが好ましい。
I=(dI1+dI2+dI3+・・・)
部品Aは、dI1=r12dm1(dm1=ρ1dv1)
部品Bは、dI2=r22dm2(dm2=ρ2dv2)
部品Cは、dI3=r32dm3(dm3=ρ3dv3)
尚、本発明で、「前方」とは、筆記具における先口側を指し、「後方」とは、その反対側を指す。また、「内方」とは、軸筒の外周部から軸心に向かう方向を指し、「外方」とは、その反対方向を指す
本実施例の筆記具1は、ノック式のボールペンであり、図1に示すように、軸筒2と、軸筒2内に前後に摺動可能に収納されたボールペンレフィル3(筆記体)と、ボールペンレフィル3の後方に配設された回転カム4と、回転カム4の後方に配置され軸筒2の後部開口部2aから後方に向かって突出するノック体5と、軸筒2の側面に嵌着された金属製のクリップ6と、軸筒2の前部に軸周方向に取り囲むように配設された把持部材7と、により構成してある。
また、軸筒2は、軸筒本体8と、軸筒本体8の後部に着脱不能に嵌着された後軸部材9と、軸筒本体8の前部に着脱自在に螺着された先口10と、により構成してある。
尚、大径部7cは、把持部材7のなかで最も外径寸法を大きく形成してあるため、把持部材7における最大外径は後部より前部の方が大きく、更に、大径部7cは肉厚も把持部材7のなかで最大に構成してある。
更に、軸筒本体8の中央外周部8fと把持部材7の後部開口端7gの外径寸法L2を略同一に形成し、先口10の後端外周部10bと把持部材7の前部開口端7bの外径寸法L1を略同一に形成することで、把持部材7の前後方向を入れ替えても先口10と把持部材7と軸筒本体8との各外周部が段差のない連続面となるよう形成してある。
尚、ガイド溝部13bは、図2から図4のように、第一の把持部材の内周面に形成された複数のガイド突起13cに挟まれることで溝状に形成してあり、内周面に軸周方向に沿って均等に8箇所形成してある。また、把持部材7を軸筒2に取り付ける際、レール部8cが案内され易くなるように、ガイド溝部13bの前後端には、溝幅が大きい案内部13dを形成してある。
また、第二の把持部材14は、第一の把持部材13より比重の高い金属材料で形成してあるため、把持部材7のなかで重量が集中する錘部となり、把持部材7の前後を入れ替えた際に、第二の把持部材14が位置する方へ重心位置が移動するよう構成してある。
また、先口10の後部内面には、軸筒本体8の雄螺子部8bと着脱自在に螺合する雌螺子部10cが形成してあり、更に、先口10の内面に形成された内段部10dとボールペンレフィル3の外段部3aとの間にコイルスプリング15を配設することで、コイルスプリング15によりボールペンレフィル3を後方に弾発してある。
尚、本実施例では、軸筒2に対して把持部材7を回転させる際に必要な力は、0.5N・m以上となるため、使用時に軸筒2に対して把持部材7が回転することはない。
また、後筒部9bの外周面には外方に突出する突起部9dを形成してあり、突起部9dにクリップ6を嵌着し固定してある。
また、図5のボールペンレフィル3の前端が突出した状態で、再度ノック体5が前方へ押圧操作(ノック操作)されると、回転カム機構16の作用によって回転カム4の軸方向後方への相対移動が許容され、コイルスプリング15の弾発力によってボールペンレフィル3及びノック体5が軸方向後方に押し戻されて初期状態(図1の状態)に復帰するようになっている。
尚、ノック体5はABS樹脂(比重:1.04)を用いて形成し、回転カム4はPOM樹脂(比重:1.56)を用いて形成してある。
図1から図3に示すように、把持部材7は、第一の把持部材13の内面に形成されたガイド溝部13b(被レール部)により軸筒本体8のレール部8cに着脱自在に装着されており、把持部材7または軸筒本体8を把持して先口10を回転し、螺合を解除して先口10を軸筒本体8から取り外すことで、図6のようにレール部8cに沿って引き抜くことができる。
この状態で、図7ように把持部材7の前後方向を逆にしてレール部8cに再挿入することで、把持部材7を前後を逆にした状態で取り付けることができる。(図8の状態)
この時、錘部である金属製の第二の把持部材14が把持部材7における前方側から後方側に移動することで筆記具1の重心位置が軸筒2の中央側へ移動するため、筆記時の慣性モーメントIが小さくなるなり、更に、把持部材7を手で把持する位置も大径部7cからストレート部7i付近の小径部に移るため、軽く握って筆記したい場合に使用し易いものとなる。逆に、錘部である第二の把持部材14が前方側にある図1の状態では、慣性モーメントIは若干大きくなるが錘部が前方側に位置しているため筆記先端のブレが小さくなることで筆記動作が安定し、更に、大径部7cが指で把持する位置にくるため強く握ってしっかり筆記したい場合に使用し易いものとなる。
筆記具1の総重量は計測により10.5gであり、図1及び図8の状態からノック体5をノック動作し、ボールペンレフィル3の前端が先口10の前端開口部10aから突出した状態(筆記時)での筆記具の全長が146.7mmであった。
ここで、図5のように、金属製の第二の把持部材14が前方側にある場合の重心位置は、筆記先端から58.1mmに位置し、重心位置を回転軸として計算した慣性モーメントIは、I≒1.72×10-5kg・m2であった。
また、図9のように、金属製の第二の把持部材14が後方側にある場合の重心位置は、筆記先端から67.3mmに位置し、重心位置を回転軸として計算した慣性モーメントIは、I≒1.31×10-5kg・m2であった。
2…軸筒、2a…後部開口部、
3…ボールペンレフィル、3a…外段部、
4…回転カム、
5…ノック体、
6…クリップ、
7…把持部材、7a…内孔、7b…前部開口端(一方の開口端)、7c…大径部、
7d…第一の曲面、7e…中央部、7f…第2の曲面、
7g…後部開口端(他方の開口端)、7h…連結面、7i…ストレート部、
8…軸筒本体、8a…前部外周面(支持部)、8b…雄螺子部、8c…レール部、
8d…後部外周面、8e…係止孔部、8f…中央外周部、8g…外段部、
9…後軸部材、9a…前筒部、9b…後筒部、9c…係止突部、9d…突起部、
9e…カム溝、
10…先口、10a…前端開口部、10b…後端外周部、10c…雌螺子部、
10d…内段部、10e…後端面、
11インキ収容筒、
12…ボールペンチップ、
13…第一の把持部材、13a…係止部、13b…ガイド溝部(被レール部)、
13c…ガイド突起、13d…案内部、
14…第二の把持部材、14a…段部、14b…被係止部、
15…コイルスプリング、
16…回転カム機構。
Claims (4)
- 軸筒の内部に、該軸筒の前端開口部から前端部が突出する筆記体を備え、当該軸筒の外周面に形成した支持部に、当該軸筒を取り囲む把持部材が配設された筆記具であって、
前記把持部材が、一方の開口端と他方の開口端の外径を同一とし、該把持部材の中央よりも該一方の開口端側が、当該把持部材の他の部分より外径及び肉厚が大きくなるよう形成され、
前記把持部材が、前記一方の開口端または前記他方の開口端のどちらからでも前記軸筒の前端開口部側から前記支持部に対して着脱自在、且つ回動不能に構成され、
前記把持部材の一方の開口端を前記軸筒の前端開口部側に配設したときの筆記具の重心が、前記他方の開口端を前記軸筒の前端開口部側に配設したときの筆記具の重心よりも前記軸筒の前端開口部側に位置するとともに、前記把持部材を前記一方の開口端または前記他方の開口端のどちらから前記軸筒に取り付けても、筆記具の重心位置は、前記軸筒の先端より約20mmの位置から筆記具の全長の1/2の位置までの間に位置し、
前記軸筒の支持部に軸方向に沿って延びる凸状のレール部が形成され、
前記把持部材の内周面に前記レール部に対して摺動自在に係合する溝状の被レール部が形成され、前記被レール部の前後端には溝幅が大きい案内部が形成されていることを特徴とした筆記具。 - 前記把持部材が、前記軸筒の前端開口部から大径部に向かって徐々に外径が大きくなる第1の曲面と、前記大径部から中央部に向かって徐々に縮径する第2の曲面と、を有することを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
- 前記把持部材が、それぞれ異なる比重を有する複数の部材同士を固着することで一体的に構成され、
前記複数の部材のなかで、前記把持部材の一方の端部に配設された部材が、最も高比重の材料で形成された錘部を具備することを特徴とした請求項1または2に記載の筆記具。 - 前記複数の部材を金属材料と樹脂材料の組み合わせで構成したことを特徴とする請求項3に記載の筆記具。
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