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JP7010232B2 - 情報処理装置および信号送信制御方法 - Google Patents
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Description

本技術は、無線ネットワークにより信号の送受信を行う情報処理装置に関する。詳しくは、他の装置から受信した信号に応じて信号送信制御を行う情報処理装置、および、その信号送信制御方法に関する。
無線ネットワークにおいては、複数の情報処理装置の間で無線ネットワークを介して信号の送受信が行われる。無線ネットワークにおける衝突を回避するために、情報処理装置の各々は、媒体の状態がビジー状態またはアイドル状態の何れの状態であるかを判断する。その一つの方式として、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)方式がある。このCSMA/CA方式では、情報処理装置の各々は、信号を送信する際に媒体の検知を行い、所定の閾値を基準として媒体の状態を判定する。例えば、エネルギーの平均量を測定する方法や、プリアンブルを検出および復号する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2016-503998号公報
上述の従来技術では、1つの無線ネットワーク内において共通の媒体を利用することを想定しており、その媒体が閾値を超える場合にはビジー状態と判定される。しかしながら、複数のネットワークが隣接する状況においては、異なる媒体として利用可能な場合にもビジー状態と判定されてしまい、媒体の利用効率が悪化するおそれが生じ得る。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、複数のネットワークが隣接する状況において媒体の利用効率を向上させることを目的とする。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、受信した信号の信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部を具備する情報処理装置である。これにより、受信した信号の信号強度を基準として新たな閾値を設けて、その新たな閾値に応じて信号送信の可否を判断するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記信号強度は、他のネットワークからの信号の信号強度であってもよい。これにより、他のネットワークからの信号の信号強度を基準として新たな閾値を設けて、その新たな閾値に応じて信号送信の可否を判断するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記信号強度は、他のネットワークからの信号が所定の強度を超えなかった場合の信号強度であってもよい。これにより、他のネットワークからの信号が所定の強度を超えなかった場合の信号強度を基準として新たな閾値を設けて、その新たな閾値に応じて信号送信の可否を判断するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記受信した信号の信号強度に対する相対値は、他のネットワークからの信号の信号強度に対して、自ネットワーク内からの信号が加わったと想定した際の信号強度を検出するための値であってもよい。これにより、自ネットワーク内からの信号が加わった際にその旨を検出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記判断部は、上記他のネットワークからの信号の信号強度を保持する信号強度保持部と、上記自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を保持する想定増分値保持部と、上記信号強度保持部に保持される上記他のネットワークからの信号の信号強度と上記想定増分値保持部に保持される上記増分値とを加算して上記閾値を生成する加算部とを備えてもよい。これにより、自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を予め保持しておき、自ネットワーク内からの信号が加わった際にその旨を検出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記判断部は、他のネットワークからの信号の媒体占有期間において、上記相対値を閾値として信号送信の可否を判断してもよい。これにより、他のネットワークからの信号に対して、自ネットワーク内からの信号が加わった際に、その旨を検出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記判断部は、上記受信した信号の信号強度が第1の閾値を超えてかつ上記受信した信号に含まれるネットワーク識別子が他のネットワークを示している場合に、上記受信した信号の信号強度が第2の閾値を超えていなければ、その信号を受信している間は上記受信した信号の信号強度に対する相対値を上記閾値として信号送信の可否を判断してもよい。これにより、他のネットワークからの信号が所定の条件を満たす場合において、自ネットワーク内からの信号が加わった際にその旨を検出するという作用をもたらす。
また、本技術の第2の側面は、受信した信号の信号強度を計測する計測部と、上記計測された信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部と、上記判断に従って信号送信を制御する制御部とを具備する情報処理装置である。これにより、受信した信号の信号強度を計測して、その計測された信号強度を基準として新たな閾値を設けて、その新たな閾値に応じて信号送信の可否を判断するという作用をもたらす。
また、本技術の第3の側面は、受信した信号の信号強度を計測部が取得する手順と、上記信号強度に対する相対値を閾値生成部が閾値として生成する手順と、上記閾値によって信号送信の可否を判断部が判断する手順とを具備する信号送信制御方法である。これにより、受信した信号の信号強度を計測して、その計測された信号強度を基準として新たな閾値を設けて、その新たな閾値に応じて信号送信の可否を判断するという作用をもたらす。
本技術によれば、複数のネットワークが隣接する状況において媒体の利用効率を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の実施の形態における通信システム10の全体構成例を示す図である。 本技術の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。 他の情報処理装置から受信した信号の信号強度と信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。 OBSS閾値OBSS_PDを用いた場合のパケットシーケンスの第1の例を示す図である。 本技術の実施の形態の通信システム10におけるトポロジーの第1の例を示す図である。 OBSS閾値OBSS_PDを用いた場合のパケットシーケンスの第2の例を示す図である。 通信端末#3(STA3)223が通信端末#1(STA1)212および通信端末#2(STA2)222から受信した信号の信号強度と信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。 本技術の実施の形態における信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。 本技術の実施の形態の通信システム10におけるトポロジーの第2の例を示す図である。 本技術の実施の形態における閾値との比較機構の一例を示す図である。 本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のPPDUフレームのフィールドフォーマットを示す図である。 本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のL-SIGのフィールドフォーマットを示す図である。 本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のHE-SIG-Aのフィールドフォーマットを示す図である。 本技術の実施の形態の情報処理装置100における処理手順例を示す流れ図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 無線アクセスポイントの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.実施の形態(受信信号の信号強度に対する相対値を閾値とした信号送信制御例)
2.応用例
<1.実施の形態>
[通信システムの構成]
図1は、本技術の実施の形態における通信システム10の全体構成例を示す図である。この通信システム10では、複数のネットワーク210および220を想定する。ネットワーク210にはアクセスポイント#1(AP1)211が配置され、ネットワーク220にはアクセスポイント#2(AP2)221が配置される。これらアクセスポイント211および221は、無線LAN(Local Area Network)システムにおける基地局として機能し得る。
ネットワーク210は、通信端末#1(STA1)212を含む。通信端末#1(STA1)212は、アクセスポイント#1(AP1)211と無線通信を行う。ネットワーク220は、通信端末#2(STA2)222を含む。通信端末#2(STA2)222は、アクセスポイント#2(AP2)221と無線通信を行う。
アクセスポイント211および221と通信端末212および222は、それぞれ通信機能を有する情報処理装置として構成される。この情報処理装置は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11の無線LAN規格に準拠した通信機能を備えるものとする。より具体的には、IEEE802.11axの無線LAN規格に準拠した通信機能を想定することができる。この規格においては、ネットワーク210および220は、それぞれ基本サービスセット(BSS:Basic Service Set)と称される。この規格の物理ヘッダには、後述するようにネットワーク識別子(BSS Color)が含まれており、互いのネットワークを識別することができる。
なお、他の通信方式として、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity)、Wi-Fi Direct、Wi-Fi CERTIFIED Miracast仕様(技術仕様書名:Wi-Fi Display)などを用いてもよい。また、情報処理装置100を、例えば、MU-MIMO(Multi User MIMO)に対応する機器とするようにしてもよい。この場合には、情報処理装置100は、複数の機器宛の送信を同時に行うことができる。また、情報処理装置100は、複数の機器宛の送信を同時に行う場合には、CTS(Clear To Send)フレームを複数の機器から受信することができる。
図2は、本技術の実施の形態における情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。この情報処理装置100は、上述のように、アクセスポイント211および221や通信端末212および222などに相当する。
情報処理装置100は、データ処理部110と、信号処理部120と、無線インターフェース部130と、アンテナ140と、記憶部150と、制御部160とを備える。
無線インターフェース部130は、制御部160の制御に基づいて、無線通信を利用して他の情報処理装置と接続して各種情報を送受信するためのインターフェースである。この無線インターフェース部130は、送信時には、信号処理部120からの入力をアナログ信号にコンバートし、増幅し、フィルタリングし、所定周波数にアップコンバートし、アンテナ140に送出する。また、無線インターフェース部130は、受信時には、アンテナ140からの入力に対して、送信時とは逆の処理を行い、その処理結果を信号処理部120に供給する。
この無線インターフェース部130は、受信した信号の信号強度を計測する機能を備える。なお、無線インターフェース部130は、特許請求の範囲に記載の計測部の一例である。
信号処理部120は、制御部160の制御に基づいて、各種信号処理を行うものである。この信号処理部120は、送信時には、データ処理部110からの入力データに対し、制御部160により設定されたコーディングおよび変調スキームに基づいて、エンコードし、プリアンブル、PHYヘッダを付加する。そして、信号処理部120は、その信号処理により得られた送信シンボルストリームを無線インターフェース部130に供給する。
また、信号処理部120は、受信時には、無線インターフェース部130から受け取った受信シンボルストリームに対して、プリアンブル、PHYヘッダを検出した上で、デコード処理を行い、データ処理部110に供給する。また、信号処理部120は、PHYヘッダの検出結果等を制御部160に通知する。
この信号処理部120は、他の情報処理装置から受信した信号の信号強度に応じて、信号送信の可否を判断する判断部を備える。この判断部の動作については、後述する。なお、信号処理部120は、特許請求の範囲に記載の判断部の一例である。
データ処理部110は、制御部160の制御に基づいて、各種データを処理するものである。このデータ処理部110は、上位層からのデータに対してMAC(Media Access Control)ヘッダや誤り検出符号等の付加処理を行い、無線送信のためのパケットを生成する。そして、データ処理部110は、その生成されたパケットを信号処理部120に供給する。
また、データ処理部110は、データの受信時には、信号処理部120から受け取ったビット列に対し、ヘッダの解析、パケット誤りの検出処理等を行い、処理後のデータを上位層に供給する。また、データ処理部110は、ヘッダの解析結果やパケット誤りの検出結果等を制御部160に通知する。
記憶部150は、制御部160によるデータ処理の作業領域としての役割や、各種データを保持する記憶媒体としての機能を有する。この記憶部150としては、例えば、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の記憶媒体を用いることができる。なお、不揮発性メモリとして、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)を用いることができる。また、磁気ディスクとして、例えば、ハードディスク、円盤型磁性体ディスクを用いることができる。また、光ディスクとして、例えば、CD(Compact Disc)、DVD-R(Digital Versatile Disc Recordable)、BD(Blu-ray(登録商標)Disc)を用いることができる。
制御部160は、データ処理部110、信号処理部120および無線インターフェース部130の各々の受信動作および送信動作を制御するものである。この制御部160は、例えば、各部間の情報の受け渡しや通信パラメータの設定、データ処理部110におけるパケットのスケジューリングなどを行う。また、この制御部160は、信号処理部120における判断部の判断に従って信号送信を制御する。なお、制御部160は、特許請求の範囲に記載の制御部の一例である。
[信号送信の可否判断]
図3は、他の情報処理装置から受信した信号の信号強度と信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。この図において、縦軸は電力軸を示している。
無線ネットワークにおける衝突を回避するために、情報処理装置の各々は、媒体の状態がビジー状態またはアイドル状態の何れの状態であるかを判断する。その一つの方式として、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)方式がある。このCSMA/CA方式では、情報処理装置の各々は、信号を送信する際に媒体の検知を行い、所定の閾値を基準として媒体の状態を判定する。
IEEE802.11ax規格では、信号強度の閾値として信号検出閾値CCA_SD(Cooperative Collision Avoidance Signal Detect)を想定している。他の情報処理装置から受信した信号の信号強度がCCA_SDを超えている場合には、原則として、その信号を受信した情報処理装置は媒体がビジー状態にあると判断して信号送信を控える。なお、エネルギー検出閾値CCA_ED(Cooperative Collision Avoidance Energy Detect)は、電力検出を基準とした場合の閾値であるが、この例では特に参照しない。なお、信号検出閾値CCA_SDは、特許請求の範囲に記載の第1の閾値の一例である。
この例では、通信端末#2(STA2)222が通信端末#1(STA1)212からの信号を受信した際、その信号強度RSSI(Received Signal Strength Indication)が「-80dBm」であったと想定している。このとき、CCA_SDが「-82dBm」とすると、受信した信号の信号強度がCCA_SDを超えているため、通信端末#2(STA2)222は信号送信を行わない、というのが原則である。
ただし、通信端末222および212が異なるネットワークに属している場合には、通信端末#2(STA2)222が新たに信号を送信したとしても、通信端末#1(STA1)212からの信号の宛先となる情報処理装置においては問題にならない可能性がある。
そこで、IEEE802.11ax規格では、ネットワーク同士が重なることを条件付きで許容することを検討している。この場合の隣接するネットワークはOBSS(Overlapping Basic Service Set)と称される。そして、ネットワーク同士が重なる場合の閾値として、OBSS閾値OBSS_PD(Overlapping Basic Service Set Packet Detect)を想定している。他の情報処理装置から受信した信号の信号強度がCCA_SDを超えている場合であっても、その信号が隣接する他のネットワークからの信号であり、かつ、その信号強度がOBSS_PDを超えていなければ、媒体がアイドル状態にあると判断する。なお、OBSS閾値OBSS_PDは、特許請求の範囲に記載の第2の閾値の一例である。
この例では、通信端末#2(STA2)222が受信した信号は異なるネットワーク210の通信端末#1(STA1)212からの信号であり、OBSS_PDが「-72dBm」とすると、受信した信号の信号強度はOBSS_PDを超えていない。そのため、通信端末#2(STA2)222は、媒体がアイドル状態にあると判断して、信号送信を行うことが可能になる。
図4は、OBSS閾値OBSS_PDを用いた場合のパケットシーケンスの第1の例を示す図である。
この例では、通信端末#1(STA1)212がアクセスポイント#1(AP1)211にパケットを送信している途中で、通信端末#2(STA2)222が信号送信の開始を試みる。通信端末#2(STA2)222は、信号送信に先立って媒体の状態を判断するためにキャリアセンスを行う。その結果、媒体上の信号が隣接する他のネットワークからの信号であり、かつ、その信号強度がOBSS_PDを超えていないとして、媒体がアイドル状態にあると判断する。そのため、バックオフ期間経過後に、通信端末#2(STA2)222はアクセスポイント#2(AP2)221に対してパケットの送信を開始する。これにより、両者の信号が同時並列に伝送され、信号検出閾値CCA_SDを使用していた場合と比べて周波数利用効率が向上していることがわかる。
[OBSSにおける衝突]
一方、このような隣接する他のネットワークからの信号を許容すると、以下に示す問題が生じ得る。
図5は、本技術の実施の形態の通信システム10におけるトポロジーの第1の例を示す図である。
この例では、通信端末#1(STA1)212がネットワーク210に属し、通信端末#2(STA2)222および通信端末#3(STA3)223がネットワーク220に属する。そして、3台の通信端末212、222および223は、それぞれに対して等間隔に配置され、同じ電力で信号を送信するものと想定する。
図6は、OBSS閾値OBSS_PDを用いた場合のパケットシーケンスの第2の例を示す図である。この例では、図5に示したトポロジーの第1の例を想定する。
この例では、通信端末#1(STA1)212がアクセスポイント#1(AP1)211にパケットを送信している途中で、通信端末#2(STA2)222および通信端末#3(STA3)223が信号送信の開始を試みる。通信端末#2(STA2)222および通信端末#3(STA3)223は、信号送信に先立って媒体の状態を判断するためにそれぞれキャリアセンスを行う。その結果、2台の通信端末222および223のそれぞれは、媒体上の信号が隣接する他のネットワークからの信号であり、かつ、その信号強度がOBSS_PDを超えていないとして、媒体がアイドル状態にあると判断する。
このとき、通信端末#2(STA2)222のバックオフ期間の方が短いと仮定すると、通信端末#2(STA2)222が先にアクセスポイント#2(AP2)221に対してパケットの送信を開始する。そして、通信端末#3(STA3)223がバックオフ期間経過後に、アクセスポイント#2(AP2)221に対してパケットの送信を開始してしまい、アクセスポイント#2(AP2)221において信号の衝突が生じる。このときの通信端末#3(STA3)223において受信した信号の信号強度の例を図7に示す。
図7は、通信端末#3(STA3)223が通信端末#1(STA1)212および通信端末#2(STA2)222から受信した信号の信号強度と信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。通信端末#1(STA1)212および通信端末#2(STA2)222のそれぞれが同じ電力で信号を送信し、通信端末#3(STA3)223からの相対距離が同等だと仮定する。このとき、通信端末#3(STA3)223が受信する電力は、通信端末#1(STA1)212のみから受けていたときと比較して、2倍になり、総電力は「-77dBm」となる。そのため、通信端末#3(STA3)223は、媒体上の信号が隣接する他のネットワークからの信号であり、かつ、その信号強度がOBSS_PDを超えていないとして、媒体がアイドル状態にあると判断して、バックオフを継続する。これにより、上述のように通信端末#3(STA3)223も信号送信を開始することになり、アクセスポイント#2(AP2)221において信号の衝突が生じる。
そこで、本技術の実施の形態では、以下のように新たな信号検出閾値を設けてこのような衝突を回避する。
[空間再利用時検出閾値]
図8は、本技術の実施の形態における信号送信の可否判断のための閾値の例を示す図である。この実施の形態では、新たな信号検出閾値として空間再利用時検出閾値CCA_SR(Cooperative Collision Avoidance Spatial Reuse)を追加する。このCCA_SRは、OBSS信号についてOBSS_PDによりアイドルと判断した際に、そのOBSS信号が媒体を占有している期間に用いられる。
このCCA_SRの値は、OBSS信号の信号強度に対する相対値であり、前提条件に従って設定される。図5の例のように、3台の通信端末212、222および223がそれぞれに対して等間隔に配置され、同じ電力で信号を送信するものと想定した場合、1台から信号を受信していたときと比べて、さらに1台からの信号が加わると、電力は2倍になる。すなわち、信号強度としては「+3.0dBm」が加算されることになる。したがって、CCA_SRとして「-77.1dBm」と設定しておけば、2台からの信号の信号強度が「-77dBm」となった状態をビジー状態として検出することができる。
図9は、本技術の実施の形態の通信システム10におけるトポロジーの第2の例を示す図である。上述のトポロジーの第1の例では、3台の通信端末212、222および223がそれぞれに対して等間隔に配置され、同じ電力で信号を送信するものと想定したが、この第2の例では、同じネットワーク内の通信端末が遠くに配置されている。すなわち、通信端末#1(STA1)212と通信端末#2(STA2)222の距離よりも、通信端末#2(STA2)222と通信端末#3(STA3)223の距離の方が遠い状態を想定する。
この場合、通信端末#2(STA2)222が通信端末#1(STA1)212から受信している信号を基準とすると、新たに通信端末#3(STA3)223から信号を受信しても、電力は2倍に満たない。したがって、このような状況を想定した場合には、通信端末#1(STA1)212から受信している信号強度に、「+3dBm」よりも小さい値を加算してCCA_SRを設定することになる。このように、CCA_SRの値は、想定される条件により異なるが、OBSS信号の信号強度に対する相対値であることに変わりはない。
[閾値との比較機構]
図10は、本技術の実施の形態における閾値との比較機構の一例を示す図である。この比較機構は、信号処理部120において実現され得る。
この比較機構は、現RSSI保持部121と、前RSSI保持部122と、想定増分値保持部123と、加算器124と、閾値保持部125と、比較器129とを備える。
現RSSI保持部121は、無線インターフェース部130において直近に計測された現行の信号強度を保持するものである。前RSSI保持部122は、以前に現RSSI保持部121に保持されていた過去の信号強度を保持するものである。なお、前RSSI保持部122は、特許請求の範囲に記載の信号強度保持部の一例である。
想定増分値保持部123は、前RSSI保持部122に保持されている信号強度がOBSS信号の信号強度である場合に、その信号強度に対して想定される増分値を保持するものである。なお、想定増分値保持部123は、特許請求の範囲に記載の想定増分値保持部の一例である。
加算器124は、前RSSI保持部122に保持されている信号強度と、想定増分値保持部123に保持されている増分値とを加算する加算器である。この加算器124は、加算結果に基づいてCCA_SRを設定する。例えば、上述の例のように、前RSSI保持部122に保持されている信号強度が「-80dBm」で、さらに同じ信号強度が加わった際にビジー状態を検知するために想定増分値保持部123に「+3.0dBm」が保持されていると想定する。この場合、加算器124は、両者を加算した「-77dBm」がビジー状態として検出されるように、「-77.1dBm」をCCA_SRとして設定する。ただし、想定増分値保持部123に「+2.9dBm」を保持しておいて、「-80dBm」と「+2.9dBm」の加算値「-77.1dBm」をCCA_SRとして設定するようにしてもよい。なお、加算器124は、特許請求の範囲に記載の加算器の一例である。
閾値保持部125は、信号強度の比較対象となる閾値を保持するものである。ここでは、エネルギー検出閾値CCA_ED、OBSS閾値OBSS_PD、空間再利用時検出閾値CCA_SR、および、信号検出閾値CCA_SDが、閾値保持部125に保持されている。このうち、CCA_SR以外は予め閾値保持部125に保持されていることが想定される。一方、CCA_SRは、OBSS信号の信号強度に対する相対値として加算器124において生成された値が設定される。
比較器129は、閾値保持部125に保持されている閾値と現RSSI保持部121に保持されている信号強度とを比較する比較器である。現RSSI保持部121に保持されている信号が閾値保持部125に保持されている何れかの閾値を超えている場合には、媒体がビジー状態であるものと判断される。閾値保持部125に保持されている閾値のうち何れの閾値を参照するのかは、その情報処理装置の状態によって異なる。
通常のキャリアセンスにおいては、まずCCA_SDが参照され、信号強度がCCA_SDを超えていなければアイドル状態と判断される。また、信号強度がCCA_SDを超えている場合には、OBSS_PDが参照される。すなわち、その信号が他のネットワークからの信号であり、かつ、そのOBSS信号の信号強度がOBSS_PDを超えていなければアイドル状態と判断される。このとき、そのOBSS信号の信号強度に基づいてCCA_SRが生成されて閾値保持部125に保持され、その後、そのOBSS信号が媒体を占有している期間は、CCA_SRが参照され、信号強度がCCA_SRを超えていなければアイドル状態と判断される。
[フレームフォーマット]
図11は、本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のPPDU(PLCP Protocol Data Unit)フレームのフィールドフォーマットを示す図である。IEEE802.11ax規格は検討作業が進行中であり、その内容は確定していないが、ここでは、検討段階の公開情報を参照して説明する。なお、IEEE802.11ax規格の公開情報は、以下のURLから取得可能である。
http://mentor.ieee.org/802.11/documents
このフレームは、プリアンブルとして、レガシープリアンブルとHE-プリアンブルとを備えている。レガシープリアンブルは、従前のIEEE802.11デバイスとの互換性を維持するためのプリアンブルである。HE-プリアンブルはIEEE802.11ax規格(略称HE:High-Efficiency)のプリアンブルである。
レガシープリアンブルは、L-STF、L-LTF、および、L-SIGを含んでいる。L-STF(Legacy Short Training Field)およびL-LTF(Legacy Long Training Field)は同期処理を行うためのフィールドである。L-SIG(Legacy Signal Field)は、転送レートやパケット長などの情報を含むフィールドである。
HE-プリアンブルは、RL-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B、HE-STF、および、HE-LTFを含んでいる。RL-SIG(Repeated Legacy Signal Field)は、レガシープリアンブルにおけるL-SIGと同様の内容を含むフィールドである。HE-SIG-A(High Efficiency Signal A Field)は、その信号を傍受した第三者に有用な情報を含むフィールドである。HE-SIG-B(High Efficiency Signal B Field)は、その信号の宛先ユーザに有用な情報を含むフィールドである。HE-STF(High Efficiency Short Training Field)およびHE-LTF(High Efficiency Long Training Field)は、同期処理を行うためのフィールドである。
図12は、本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のL-SIGのフィールドフォーマットを示す図である。このL-SIGは、L-RATEおよびL-LENGTHを含んでいる。
L-RATEは、転送レート(Mbps)を示すフィールドである。L-LENGTHは、パケット長を示すフィールドである。したがって、後者を前者で除算した値"L-LENGTH / L-RATE"は、このフレームのパケット信号が媒体を占有する期間(媒体占有期間:PPDU length)を示すことになる。この実施の形態では、OBSS信号についてOBSS_PDによりアイドルと判断した際に、そのOBSS信号が媒体を占有している期間に、CCA_SRを閾値として信号強度の判断が行われる。
図13は、本技術の実施の形態において想定するIEEE802.11ax規格のHE-SIG-Aのフィールドフォーマットを示す図である。
「DL/UL」は、ダウンリンク(アクセスポイントから端末装置へのリンク)であるかアップリンク(端末装置からアクセスポイントへのリンク)であるかのリンク方向を示すフィールドである。「Format」は、PPDUフォーマットの種類が「SU PPDU」または「Trigger-based UL PPDU」の何れであるかを示すフィールドである。「BSS Color」は、ネットワークのBSS識別子を示すフィールドである。「Spatial Reuse」は、空間再利用情報を示すフィールドである。
「TXOP Duration」は、チャネル占有時間の残り時間を示すフィールドである。「Bandwidth」は、バンド幅を示すフィールドである。MCSは、変調符号化方式(Modulation and Coding Scheme)のインデックスを示すフィールドである。「CP+LTF Size」は、CP(Cyclic Prefix)とLTF(Long Training Field)のサイズを示すフィールドである。「Coding」は、符号化率を示すフィールドである。
「Nsts」は、sts(時空間ストリーム)の数を示すフィールドである。「STBC」は、時空間ブロック符号化の有無を示すフィールドである。「TxBF」は、送信ビームフォーミングの有無を示すフィールドである。「DCM」は、DCM(Dual Carrier Modulation)の有無を示すフィールドである。「Packet Extension」は、パケット拡張を示すフィールドである。「Beam Change」は、L-LTFとHE-LTFとの間のプレデコーダの変化の有無を示すフィールドである。「Doppler」は、ドップラー耐性の有無を示すフィールドである。
これらのフィールドのうち、「BSS Color」は、情報処理装置において受信した信号が隣接する他のネットワークの信号であるか、自ネットワークの信号であるかを判別するために参照される。この実施の形態においては、受信した信号が他のネットワークの信号である場合に、OBSS_PDを用いた閾値比較が行われる。
[動作]
図14は、本技術の実施の形態の情報処理装置100における処理手順例を示す流れ図である。情報処理装置100の各々は、信号送信を行うに先立ってキャリアセンスを行って媒体がアイドル状態であるかビジー状態であるかを確認する(ステップS811)。キャリアセンスにより受信した信号の信号強度は現RSSI保持部121に保持される。情報処理装置100は、受信した信号の信号強度と閾値保持部125に保持されているCCA_SDとを比較器129により比較し、受信した信号の信号強度がCCA_SDを超えていなければ(ステップS812:No)、アイドル状態であると判断する。情報処理装置100の各々は、バックオフカウンタを備えており、アイドル状態であればカウントダウンを継続し、バックオフカウンタがゼロになると(ステップS813:Yes)、送信動作を開始する(ステップS829)。
受信した信号の信号強度がCCA_SDを超えている場合(ステップS812:Yes)、その信号のHE-SIG-Aの「BSS Color」を参照して、その情報処理装置のBSS識別子と一致していれば(ステップS815:No)、ビジー状態と判断する。ビジー状態であれば、バックオフカウンタのバックオフ期間を更新して(ステップS817)、再びキャリアセンスを行う(ステップS811)。
「BSS Color」がその情報処理装置のBSS識別子と一致していなければ(ステップS815:Yes)、その信号は隣接する他のネットワークからの信号(OBSS信号)であると判定される。この場合、情報処理装置100は、OBSS信号の信号強度と閾値保持部125に保持されているOBSS_PDとを比較器129により比較する。そして、そのOBSS信号の信号強度がOBSS_PDを超えていなければ(ステップS816:No)、アイドル状態であると判断する。一方、OBSS信号の信号強度がOBSS_PDを超えていれば(ステップS816:Yes)、ビジー状態と判断される。ビジー状態であれば、バックオフカウンタのバックオフ期間を更新して(ステップS817)、キャリアセンスを行う(ステップS811)。
ステップS816においてアイドル状態であると判断された場合には、前RSSI保持部122に保持されているOBSS信号の信号強度に、想定増分値保持部123に保持されている増分値が加算されて、CCA_SRが生成される(ステップS821)。それ以降はこのCCA_SRが信号送信可否の閾値として用いられるようになる(ステップS824)。ただし、このCCA_SRが用いられるのは、そのOBSS信号が媒体を占有している期間である。したがって、その期間(PPDU length)が経過した後は(ステップS822:Yes)、再びCCA_SDが閾値として用いられるようになる(ステップS812)。
OBSS信号が媒体を占有している期間においては(ステップS822:No)、情報処理装置100は、キャリアセンス(ステップS823)により受信した信号の信号強度と閾値保持部125に保持されているCCA_SRとを比較器129により比較する。そして、受信した信号の信号強度がCCA_SRを超えていなければ(ステップS824:No)、アイドル状態であると判断する。情報処理装置100は、アイドル状態であればカウントダウンを継続し、バックオフカウンタがゼロになると(ステップS826:Yes)、送信動作を開始する(ステップS829)。
一方、信号強度がCCA_SRを超えていれば(ステップS824:Yes)、ビジー状態と判断される。ビジー状態であれば、情報処理装置100は、バックオフカウンタのバックオフ期間を更新して(ステップS825)、キャリアセンスを行う(ステップS823)。
なお、上述の例では、閾値を超えた場合にビジー状態と判断し、閾値を超えない場合にアイドル状態と判断していたが、閾値以上の場合にビジー状態と判断し、閾値に達しない場合にアイドル状態と判断してもよい。いずれの場合においても、閾値を用いて信号送信の可否を判断する点においては技術思想として同じものである。
このように、本技術の実施の形態によれば、OBSS信号を受信している間に空間再利用時検出閾値CCA_SRを用いて信号強度を判断することにより、空間再利用(Spatial Reuse)を適切に行うことができる。
<2.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、情報処理装置100は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、情報処理装置100は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、情報処理装置100は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
また、情報処理装置100は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、情報処理装置100は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、情報処理装置100は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
[2-1.第1の応用例]
図15は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インターフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インターフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インターフェース904は、メモリカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインターフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インターフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac、11ad及び11axなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インターフェース913は、アドホックモード又はWi-Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi-Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インターフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インターフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インターフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インターフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図15の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インターフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インターフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図15に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図15に示したスマートフォン900において、図2を用いて説明した無線インターフェース部130は、無線通信インターフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インターフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
[2-2.第2の応用例]
図16は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインターフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インターフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インターフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインターフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インターフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インターフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac、11ad及び11axなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インターフェース933は、アドホックモード又はWi-Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インターフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インターフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インターフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インターフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図16の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図16に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図16に示したカーナビゲーション装置920において、図2を用いて説明した無線インターフェース部130は、無線通信インターフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。
また、無線通信インターフェース933は、上述した情報処理装置100として動作し、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
[2-3.第3の応用例]
図17は、本開示に係る技術が適用され得る無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインターフェース957、無線通信インターフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
ネットワークインターフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インターフェースである。ネットワークインターフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
無線通信インターフェース963は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac、11ad及び11axなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インターフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インターフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インターフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インターフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
図17に示した無線アクセスポイント950において、図2を用いて説明した無線インターフェース部130は、無線通信インターフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって、限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)受信した信号の信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部を具備する情報処理装置。
(2)前記信号強度は、他のネットワークからの信号の信号強度である前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記信号強度は、他のネットワークからの信号が所定の強度を超えなかった場合の信号強度である前記(1)に記載の情報処理装置。
(4)前記受信した信号の信号強度に対する相対値は、他のネットワークからの信号の信号強度に対して、自ネットワーク内からの信号が加わったと想定した際の信号強度を検出するための値である前記(1)に記載の情報処理装置。
(5)前記判断部は、
前記他のネットワークからの信号の信号強度を保持する信号強度保持部と、
前記自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を保持する想定増分値保持部と、
前記信号強度保持部に保持される前記他のネットワークからの信号の信号強度と前記想定増分値保持部に保持される前記増分値とを加算して前記閾値を生成する加算部とを備える
前記(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記判断部は、他のネットワークからの信号の媒体占有期間において、前記相対値を閾値として信号送信の可否を判断する前記(1)に記載の情報処理装置。
(7)前記判断部は、前記受信した信号の信号強度が第1の閾値を超えてかつ前記受信した信号に含まれるネットワーク識別子が他のネットワークを示している場合に、前記受信した信号の信号強度が第2の閾値を超えていなければ、その信号を受信している間は前記受信した信号の信号強度に対する相対値を前記閾値として信号送信の可否を判断する前記(1)に記載の情報処理装置。
(8)受信した信号の信号強度を計測する計測部と、
前記計測された信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部と、
前記判断に従って信号送信を制御する制御部と
を具備する情報処理装置。
(9)計測部が、受信した信号の信号強度を取得する手順と、
閾値生成部が、前記信号強度に対する相対値を閾値として生成する手順と、
判断部が、前記閾値によって信号送信の可否を判断する手順と
を具備する信号送信制御方法。
10 通信システム
100 情報処理装置
110 データ処理部
120 信号処理部
121 現RSSI保持部
122 前RSSI保持部
123 想定増分値保持部
124 加算器
125 閾値保持部
129 比較器
130 無線インターフェース部
140 アンテナ
150 記憶部
160 制御部
210、220 ネットワーク
211、221 アクセスポイント
212、222、223 通信端末

Claims (9)

  1. 受信した信号の信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部を具備し、
    前記受信した信号の信号強度に対する相対値は、他のネットワークからの信号の信号強度に対して、自ネットワーク内からの信号が加わったと想定した際の信号強度を検出するための値であり、
    前記判断部は、
    前記他のネットワークからの信号の信号強度を保持する信号強度保持部と、
    前記自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を保持する想定増分値保持部と、
    前記信号強度保持部に保持される前記他のネットワークからの信号の信号強度と前記想定増分値保持部に保持される前記増分値とを加算して前記閾値を生成する加算部とを備える
    情報処理装置。
  2. 前記信号強度は、他のネットワークからの信号の信号強度である請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記信号強度は、他のネットワークからの信号が所定の強度を超えなかった場合の信号強度である請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記判断部は、他のネットワークからの信号の媒体占有期間において、前記相対値を閾値として信号送信の可否を判断する請求項1記載の情報処理装置。
  5. 受信した信号の信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部を具備し、
    前記判断部は、前記受信した信号の信号強度が第1の閾値を超えてかつ前記受信した信号に含まれるネットワーク識別子が他のネットワークを示している場合に、前記受信した信号の信号強度が第2の閾値を超えていなければ、その信号を受信している間は前記受信した信号の信号強度に対する相対値を前記閾値として信号送信の可否を判断する
    情報処理装置。
  6. 受信した信号の信号強度を計測する計測部と、
    前記計測された信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部と、
    前記判断に従って信号送信を制御する制御部と
    を具備し、
    前記受信した信号の信号強度に対する相対値は、他のネットワークからの信号の信号強度に対して、自ネットワーク内からの信号が加わったと想定した際の信号強度を検出するための値であり、
    前記判断部は、
    前記他のネットワークからの信号の信号強度を保持する信号強度保持部と、
    前記自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を保持する想定増分値保持部と、
    前記信号強度保持部に保持される前記他のネットワークからの信号の信号強度と前記想定増分値保持部に保持される前記増分値とを加算して前記閾値を生成する加算部とを備える
    情報処理装置。
  7. 受信した信号の信号強度を計測する計測部と、
    前記計測された信号強度に対する相対値を閾値としてその後の信号送信の可否を判断する判断部と、
    前記判断に従って信号送信を制御する制御部と
    を具備し、
    前記判断部は、前記受信した信号の信号強度が第1の閾値を超えてかつ前記受信した信号に含まれるネットワーク識別子が他のネットワークを示している場合に、前記受信した信号の信号強度が第2の閾値を超えていなければ、その信号を受信している間は前記受信した信号の信号強度に対する相対値を前記閾値として信号送信の可否を判断する
    情報処理装置。
  8. 計測部が、受信した信号の信号強度を取得する手順と、
    閾値生成部が、前記信号強度に対する相対値を閾値として生成する手順と、
    判断部が、前記閾値によって信号送信の可否を判断する手順と
    を具備し、
    前記受信した信号の信号強度に対する相対値は、他のネットワークからの信号の信号強度に対して、自ネットワーク内からの信号が加わったと想定した際の信号強度を検出するための値であり、
    前記閾値によって信号送信の可否を判断する前記手順は、
    信号強度保持部に、前記他のネットワークからの信号の信号強度を保持する手順と、
    想定増分値保持部に、前記自ネットワーク内からの信号の信号強度として想定される増分値を保持する手順と、
    加算部が、前記信号強度保持部に保持される前記他のネットワークからの信号の信号強度と前記想定増分値保持部に保持される前記増分値とを加算して前記閾値を生成する手順とを備える
    信号送信制御方法。
  9. 計測部が、受信した信号の信号強度を取得する手順と、
    閾値生成部が、前記信号強度に対する相対値を閾値として生成する手順と、
    判断部が、前記閾値によって信号送信の可否を判断する手順と
    を具備し、
    前記閾値によって信号送信の可否を判断する前記手順において、前記受信した信号の信号強度が第1の閾値を超えてかつ前記受信した信号に含まれるネットワーク識別子が他のネットワークを示している場合に、前記受信した信号の信号強度が第2の閾値を超えていなければ、その信号を受信している間は前記受信した信号の信号強度に対する相対値を前記閾値として信号送信の可否を判断する
    信号送信制御方法。
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