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JP7017182B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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JP7017182B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1台の室外機に複数台の室内機が冷媒配管で接続されたマルチ型空気調和装置に関する。
圧縮機と、室外熱交換器とを有する室外機と、室内熱交換器を有する室内機と、室内機の各々に対応して接続された膨張弁とを含み、1台の室外機に対して複数の室内機が冷媒配管で並列に接続されたマルチ型空気調和装置では、各室内機に対応する膨張弁の開度を調整することで、要求された能力を発揮するために必要な量の冷媒を各室内機へ分配している。このような、マルチ型空気調和装置において、膨張弁によって室内機へ流す冷媒の量を極少流量に制御する場合がある。例えば、暖房運転中の室内機と運転停止中の室内機が混在している状態では、室内熱交換器への冷媒の溜り込みを防ぐために、運転停止中の室内機に対応する膨張弁の開度を冷媒がわずかに流れる程度の開度に設定している。また、冷媒流量が少ない低負荷時にも開度は小さく設定される。能力の大きい室内機を接続する場合は高負荷時の大流量を確保するために大口径の膨張弁を接続するが、大口径の膨張弁で上述したような少流量を実現するためには、全閉に近い開度まで制御できるようにする必要がある。
このように、要求された冷媒流量に応じたきめ細かい制御を行うには、膨張弁の開度を全閉に近い開度まで制御できるようにする必要がある
従来、膨張弁の製造誤差や開閉動作を繰り返し行ったことによる制御開度と実開度とのずれを考慮して、通常は全閉に近い開度の領域を全閉パルス領域として運転制御では用いないようにしていた。しかし大口径の膨張弁で少流量を実現するために全閉パルス領域を制御で用いた場合、上述の開度誤差によって空気調和装置の運転中に膨張弁が全閉になってしまう可能性がある。膨張弁が全閉となったまま暖房運転が継続されると、室内空間で暖気が生成されないだけでなく、圧縮機に吸入される冷媒の量が不足するため吐出温度が急激に上昇し、圧縮機が保護停止してしまう。一度保護停止となった圧縮機は所定時間(15~30分)再起動が禁止される。
従来、膨張弁の製造誤差に対応するために、圧縮機を一定周波数で運転し、膨張弁の開度を徐々に開きながら室内熱交換器の温度を検出することで全閉開度を検出し、検出された全閉開度を制御範囲の下限に設定する方法がある(例えば、特許文献1)。この方法であれば、膨張弁の開度を全閉に近い開度まで制御でき、流量の調節範囲が広く、大流量を確保できる大口径の膨張弁を用いて空気調和装置のきめ細かい制御を行うことができる。
しかし、従来の方法は、運転停止中若しくは起動時に行うものであり、運転中に膨張弁の開閉動作を繰り返し行ったことによって膨張弁に制御開度と実開度とのずれが生じた場合対応できない。
特開平11-159893号公報
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、流量の調節範囲が広く大流量を確保できる大口径の膨張弁を用いて、運転中に膨張弁の開閉動作を繰り返し行ったことによって膨張弁に制御開度と実開度とのずれが生じた場合であっても、保護停止をなることを防ぎ、きめ細かい制御を行うことが可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、圧縮機と、室外熱交換器と、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段を有する室外機と、室内熱交換器と、前記室内熱交換器を流通する冷媒の温度である室内熱交温度を検出する室内熱交温度検出手段と、室内温度を検出する室内温度検出手段を有する複数の室内機と、前記室内機の各々に対応して接続された膨張弁と、前記圧縮機、前記膨張弁を制御する制御部と、を有し、1台の前記室外機に対して複数の前記室内機が冷媒配管で並列に接続された空気調和装置であって、前記制御部は、前記空気調和装置が暖房運転しているとき、前記膨張弁が全閉になっているか否かを判定する膨張弁全閉判定を実施し、前記膨張弁全閉判定によって前記膨張弁が全閉になっていると判定したら、前記圧縮機を一時停止して全閉になっていると判定された当該膨張弁の初期化を行う。
上記した空気調和装置では、暖房運転中の室内機に対応する膨張弁が全閉になっているか否かを判定し、全閉になっていたら圧縮機を一時停止して当該膨張弁の初期化を行う。運転中の室内機が全閉になることは制御上あり得ない為、全閉になっているか否かを判定することで膨張弁に制御開度と実開度とのずれが生じていることが明らかとなる。運転中に膨張弁が制御開度と実開度とのずれによって全閉になった場合、圧縮機が保護停止する前に膨張弁24の初期化を行う。
上記のように構成した本発明の空気調和装置によれば、流量の調節範囲が広く大流量を確保できる大口径の膨張弁を用いて、運転中に膨張弁の開閉動作を繰り返し行ったことによって膨張弁に制御開度と実開度とのずれが生じた場合であっても、保護停止をなることを防ぎ、きめ細かい制御を行うことが可能となる。
本発明の実施形態である空気調和装置の説明図であり、(A)が冷媒回路図、(B)が室外機制御手段および室内機制御手段のブロック図である。 本発明の実施形態における、室外機制御手段での処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、1台の室外機に4台の室内機が並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行えるマルチ型の空気調和装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図1(A)に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、1台の室外機2と、室外機2に第1液管8a、第2液管8b、第3液管8c、第4液管8d、および、ガス管9で並列に接続された4台の室内機5a~5dとを備えている。
上記各構成要素は次のように接続されている。第1液管8aの一端が室外機2の第1液側閉鎖弁28aに、他端が室内機5aの液側閉鎖弁53aにそれぞれ接続されている。また、第2液管8bの一端が室外機2の第2液側閉鎖弁28bに、他端が室内機5bの液側閉鎖弁53bにそれぞれ接続されている。また、第3液管8cの一端が室外機2の第3液側閉鎖弁28cに、他端が室内機5cの液側閉鎖弁53cにそれぞれ接続されている。また、第4液管8dの一端が室外機2の第4液側閉鎖弁28dに、他端が室内機5dの液側閉鎖弁53dにそれぞれ接続されている。また、ガス管9は一端が室外機2のガス側閉鎖弁29に、他端が分岐して室内機5a~5dの各ガス側閉鎖弁54a~54dにそれぞれ接続されている。このように、室外機2と室内機5a~5dとが第1液管8a、第2液管8b、第3液管8c、第4液管8d、および、ガス管9で接続されて、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。
まず、図1(A)を用いて、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、第1室外膨張弁24aと、第2室外膨張弁24bと、第3室外膨張弁24cと、第4室外膨張弁24dと、室外ファン27と、一端に第1液管8aが接続された第1閉鎖弁28aと、一端に第2液管8bが接続された第2閉鎖弁28bと、一端に第3液管8cが接続された第3閉鎖弁28cと、一端に第4液管8dが接続された第4閉鎖弁28dと、一端にガス管9が接続されたガス側閉鎖弁29と、室外機制御手段200とを備えている。そして、室外ファン27および室外機制御手段200を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室外機冷媒回路20を構成している。
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで運転容量を可変できる能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、後述する四方弁22のポートaと吐出管41で接続されている。また、圧縮機21の冷媒吸入側は、後述する四方弁22のポートcと吸入管42で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための流路切替手段であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、圧縮機21の冷媒吐出側と吐出管41で接続されている。ポートdは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と冷媒配管43で接続されている。ポートcは、圧縮機21の冷媒吸入側と吸入管42で接続されている。そして、ポートbは、ガス側閉鎖弁29と室外機ガス管44で接続されている。
室外熱交換器23は、後述する室外ファン27の回転により図示しない吸込口から室外機2の内部に取り込まれた外気と冷媒とを熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は上述したように冷媒配管43で四方弁22のポートdに接続され、他方の冷媒出入口には室外機液管45の一端が接続されている。室外熱交換器23は、冷媒回路10が冷房サイクルとなる場合は凝縮器として機能し、冷媒回路10が暖房サイクルとなる場合は蒸発器として機能する。
室外機液管45の他端には、第1液分管aの一端と第2液分管46bの一端と第3液分管46cの一端と第4液分管46dの一端が各々接続されている。また、第1液分管46aの他端は第1液側閉鎖弁28aと接続され、第2液分管46bの他端は第2液側閉鎖弁28bと接続され、第3液分管46cの他端は第3液側閉鎖弁28cと接続され、第4液分管46dの他端は第4液側閉鎖弁28dと接続されている。
第1液分管46aには、第1室外膨張弁24aが設けられている。また、第2液分管46bには、第2室外膨張弁24bが設けられている。また、第3液分管46cには、第3室外膨張弁24cが設けられている。さらには、第4液分管46dには、第4室外膨張弁24dが設けられている。
第1室外膨張弁24a、第2室外膨張弁24b、第3室外膨張弁24c、第4室外膨張弁24dは、各々電子膨張弁である。第1室外膨張弁24aの開度を調節することで、後述する室内機5aの室内熱交換器51aを流れる冷媒量を調節する。第2室外膨張弁24bの開度を調節することで、後述する室内機5bの室内熱交換器51bを流れる冷媒量を調節する。第3室外膨張弁24cの開度を調節することで、後述する室内機5cの室内熱交換器51cを流れる冷媒量を調節する。第4室外膨張弁24dの開度を調節することで、後述する室内機5dの室内熱交換器51dを流れる冷媒量を調節する。
室外ファン27は、樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン27は、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管41には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力である吐出圧力を検出する高圧センサ31と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度センサ33とが設けられている。吸入管42には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力である吸入圧力を検出する低圧センサ32と、圧縮機21に吸入される冷媒の温度である吸入温度を検出する吸入温度センサ34とが設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23の温度を検出する室外熱交温度センサ35が設けられている。
第1液分管46aにおける、第1室外膨張弁24aと第1液側閉鎖弁28aとの間には、この間の第1液分管46aを流れる冷媒の温度を検出する第1液温度センサ38aが設けられている。第2液分管46bにおける、第2室外膨張弁24bと第2液側閉鎖弁28bとの間には、この間の第2液分管46bを流れる冷媒の温度を検出する第2液温度センサ38bが設けられている。第3室外膨張弁24cと第3液側閉鎖弁28cとの間には、この間の第3液分管46cを流れる冷媒の温度を検出する第3液温度センサ38cが設けられている。第4室外膨張弁24dと第4液側閉鎖弁28dとの間には、この間の第4液分管46dを流れる冷媒の温度を検出する第4液温度センサ38dが設けられている。そして、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2内に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ100が備えられている。
また、室外機2には、室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU210と、記憶部220と、通信部230とを備えている。
記憶部220は、ROMやRAMで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン27の制御状態、後述する各種テーブル等を記憶する。通信部230は、室内機5a~5dとの通信を行うインターフェイスである。
CPU210は、各種センサでの検出値を取り込むとともに、室内機5a~5dから送信される運転開始/停止信号や運転情報(設定温度や室内温度等)を含んだ運転情報信号が通信部230を介して入力される。CPU210は、これら取り込んだ各種検出値や入力された各種情報に基づいて、第1室外膨張弁24a、第2室外膨張弁24b、第3室外膨張弁24cおよび第4室外膨張弁24dの開度制御や、圧縮機21や室外ファン27の駆動制御、四方弁22の切り換え制御を行う。また、CPU210は、図1(C)に示すように、着霜量判定手段211、パルス算出手段212、膨張弁制御手段213を備えている。これらは、後述する制御で用いられる。
次に、4台の室内機5a~5dについて説明する。尚、室内機5a~5dの構成は全て同じであるため、以下の説明では、室内機5aの構成についてのみ説明を行い、その他の室内機5b、5c、5dについては説明を省略する。また、図1(A)では、室内機5aの構成装置に付与した番号の末尾をaからb、cおよびdにそれぞれ変更したものが、室外機5aの構成装置と対応する室内機5b、5c、5dの構成装置となる。
室内機5aは、室内熱交換器51aと、第1液管8aがそれぞれ接続された液側閉鎖弁53aおよび分岐したガス管9の他端がそれぞれ接続されたガス側閉鎖弁54aと、室内ファン55aと、室内機制御手段500aとを備えている。そして、室内ファン55aおよび室内機制御手段500aを除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室内機冷媒回路50aを構成している。
室内熱交換器51aは、後述する室内ファン55aの回転により室内機5aに備えられた図示しない吸込口から室内機5aの内部に取り込まれた室内空気と冷媒を熱交換させるものであり、一方の冷媒出入口が液側閉鎖弁53aに室内機液管71aで接続され、他方の冷媒出入口がガス側閉鎖弁54aに室内機ガス管72aで接続されている。室内熱交換器51aは、室内機5aが冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機5aが暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。
室内ファン55aは、室内熱交換器51aの近傍に配置される樹脂材で形成されたクロスフローファンであり、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室内機5aの内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器51aにおいて冷媒と熱交換した室内空気を室内機5aに備えられた図示しない吹出口から室内へ供給する。
以上説明した構成の他に、室内機5aには各種のセンサが設けられている。室内熱交換器51aには、室内熱交換器51aの温度を検出する室内熱交温度センサ61aが設けられている。また、室内機ガス管72aにはガス温度センサ63aが設けられている。さらに、室内機5aの図示しない吸込口付近には、室内機5a内に流入する室内空気の温度、すなわち室内温度を検出する室内温度センサ62aが備えられている。
また、室内機5aには、室内機制御手段500aが備えられている。制御手段500aは、室内機5aの図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU510aと、記憶部520aと、通信部530aとを備えている。
記憶部520aは、ROMやRAMで構成されており、室内機5aの制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、使用者による空調運転に関する設定情報等を記憶する。通信部530aは、室外機2および他の室内機5b、5cとの通信を行うインターフェイスである。
CPU510aは、各種センサでの検出値を取り込むとともに、使用者が図示しないリモコンを操作して設定した運転条件やタイマー運転設定等を含んだ信号が図示しないリモコン受光部を介して入力される。CPU510aは、これら取り込んだ各種検出値や入力された各種情報に基づいて室内ファン55aの駆動制御を行う。また、CPU510aは、運転開始/停止信号や運転情報(設定温度や室内温度等)を含んだ運転情報信号を、通信部530aを介して室外機2に送信する。
次に、本実施形態における空気調和装置1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作について、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、室内機5a~5dが暖房運転を行う場合について説明し、冷房運転/除霜運転を行う場合については詳細な説明を省略する。また、図1(A)における矢印は、暖房運転時の冷媒の流れを示している。
図1(A)に示すように、室内機5a~5dが暖房運転を行う場合、つまり、冷媒回路10が暖房サイクルとなる場合は、室外機2では、四方弁22が実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbとが連通するよう、また、ポートdとポートcとが連通するよう、切り換えられる。これにより、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに、室内熱交換器51a~51dが凝縮器として機能する。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管41から四方弁22を介して室外機ガス管44に流入し、室外機ガス管44からガス側閉鎖弁29を介してガス管9に流入する。ガス管9に流入した冷媒は分岐して、ガス側閉鎖弁54a~54dを介して室内機5a~5dに流入する。
室内機5a~5dに流入した冷媒は、室内機ガス管72a~72dを流れて室内熱交換器51a~51dに流入する。室内熱交換器51a~51dに流入した冷媒は、室内ファン55a~55dの回転により図示しない吸込口から室内機5a~5dの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。このように、室内熱交換器51a~51dが凝縮器として機能し、室内熱交換器51a~51dで冷媒と熱交換を行って暖められた室内空気が図示しない吹出口から室内機5a~5dが設置されている部屋に吹き出されることによって、各部屋の暖房が行われる。
室内熱交換器51a~51dから流出した冷媒は室内機液管71a~71dを流れ、液側閉鎖弁53a~53dを介して第1液管8a、第2液管8b、第3液管8c、および第4液管8dに流入する。第1液管8a、第2液管8b、第3液管8c、および第4液管8dから第1液側閉鎖弁28a、第2液側閉鎖弁28b、第3液側閉鎖弁28c、および第4液側閉鎖弁28dを介して室外機2に流入した冷媒は、第1液分管46a、第2液分管46b、第3液分管46c、および第4液分管46dを流れて第1室外膨張弁24a、第2室外膨張弁24b、第3室外膨張弁24c、および第4室外膨張弁24dを通過して減圧された後、室外機液管45に流入する。
室外機液管45から室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器23から流出した冷媒は、冷媒配管43を流れて四方弁22に流入し四方弁22から吸入管42へと流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
次に、図1~図2を用いて、本実施形態の空気調和装置1が膨張弁全閉判定をする際の室外機制御部200が行う制御ついて詳細に説明する。
尚、以下の説明では、暖房運転時において室内熱交温度センサ61a~61dで検出する室内熱交換器51a~51dでの室内熱交温度をTca~Tcd、ガス温度センサ63a~63dで検出する室内熱交入口温度をTha~Thd、室内温度センサ62a~62dで検出する室内温度をTia~Tid、吐出温度センサ33で検出する吐出温度をTdとする。
また、室内熱交換器51a~51dの室内熱交温度Tca~Tcdと、室内熱交入口温度Tha~Thd及び室内温度Tia~Tidは所定時間毎(例えば、30秒)に常時検出される。検出された室内熱交温度Tca~Tcdと、室内熱交入口温度Tha~Thd及び室内温度Tia~Tidは、室内機制御部500a~500dの通信部530a~530dから室外機制御部200の通信部230を介して記憶部220に記憶される。
マルチ型空気調和装置では、暖房運転中の室内機と運転停止中の室内機が混在している状態において、室内熱交換器への冷媒の溜り込みを防ぐために、運転停止中の室内機に対応する膨張弁の開度を冷媒がわずかに流れる程度の開度に設定している。また、冷媒流量が少ない低負荷時でも多く絞るために開度を小さく設定する。
能力の大きい室内機を接続する場合は高負荷時の大流量を確保するために大口径の膨張弁を接続するが、大口径の膨張弁で上述したような少流量を実現するためには、全閉に近い開度まで制御できる必要がある。
しかし、膨張弁の製造誤差や開閉動作を繰り返し行ったことによる制御開度と実開度とのずれを考慮して、通常は全閉に近い開度の領域を全閉パルス領域として運転制御では用いないようにしていた。全閉パルス領域を制御で用いた場合、上述の開度誤差によって空気調和装置の運転中に膨張弁が全閉になってしまう可能性がある。膨張弁が全閉となったまま暖房運転が継続されると、室内空間で暖気が生成されないだけでなく、圧縮機に吸入される冷媒の量が不足するため吐出温度が急激に上昇し、圧縮機が保護停止してしまう。一度保護停止となった圧縮機は所定時間(15~30分)再起動が禁止される。
そこで、本発明では、暖房運転中の室内機5に対応する膨張弁24が全閉になっているか否かを判定し、全閉になっていたら圧縮機21を一時停止して当該膨張弁24の初期化を行う。これは、運転中の室内機5が全閉になることは制御上あり得ない為、膨張弁24に制御開度と実開度とのずれが生じていることが明らかとなるからである。運転中に膨張弁24が制御開度と実開度とのずれによって全閉になった場合、圧縮機21が保護停止する前に膨張弁24の初期化を行うことで、膨張弁の開度を全閉に近い開度まで制御でき、流量の調節範囲が広く、大流量を確保できる大口径の膨張弁を用いて空気調和装置のきめ細かい制御を行うことができる。
以下、図2を用いて本発明に関わる処理について詳細に説明する。尚、図2に示すフローチャートでは、STは処理のステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。また、図2では、本発明に関わる処理を中心に説明しており、空気調和装置1が膨張弁全閉判定以外を行うときの処理や、使用者の指示した設定温度や風量などの運転条件に対応した冷媒回路10の制御、等といった一般的な処理については説明を省略する。
図2のフローチャートによる処理は、空気調和装置1の冷媒回路10が暖房サイクルの状態となっているとき繰り返し行われる。まず、CPU210は、室内熱交温度センサ61a~61dが検出した室内熱交換器51a~51dの室内熱交温度Tca~Tcdと、ガス温度センサ63a~63dが検出した室内熱交入口温度Tha~Thdと、室内温度センサ62a~62dが検出した室内温度Tia~Tidと、吐出温度センサ33が検出する吐出温度Tdを読み込む(ST10)。
ステップST10の処理を終えたCPU210は、現在暖房運転中の室内機の台数が複数台であるか否かを判定する(ST11)。現在暖房運転中の室内機の台数が複数台である場合(ST11-YES)、CPU210はステップST12に進んで膨張弁全閉判定を実施する。現在暖房運転中の室内機の台数が1台である場合(ST11-NO)、CPU210はステップST13に進んで膨張弁全閉判定を実施する。
ステップST12の膨張弁全閉判定では、ステップST10で検出した暖房運転中の複数台の室内機5に対応する室内熱交換器51の室内熱交入口温度Thの最大値Thmaxと最小値Thminの差(Thmax-Thmin)が第1の閾値ΔT1(例えば、5deg)以上となっているか否かを判定し、Thmax-Thmin≧ΔT1となっている場合は膨張弁24が全閉であると判断する。例えば、4台の室内機5a~5dのうち、室内機5a,5b,5cが暖房運転しているとする。室内機5aの室内熱交換器51aの室内熱交入口温度Thaと、室内機5bの室内熱交換器51bの室内熱交入口温度Thbと、室内機5cの室内熱交換器51cの室内熱交入口温度Thcとが、Tha>Thb>Thcの関係となっている場合、最大値Thmax=Thaとなり、最小値Thmin=Thcとなる。
第1の閾値ΔT1は予め試験等により定められ、記憶部220に記憶されている。暖房運転中の通常時(膨張弁24が全閉でない状態)は、室内熱交入口温度Thは吐出温度Tdに近い温度である。一方、膨張弁24が全閉となっているときは、室内熱交換器51内の冷媒の流れが滞るため、室内熱交入口温度Thは室温Tiに近づいていく。つまり、通常時と膨張弁全閉時とで室内熱交入口温度Thの差が大きい。そのため、暖房運転中の室内機5の室内熱交入口温度Thの最大値Thmaxと最小値Thminを比較して、その差が所定値以上となった場合、最小値Thminを検出した室内機5に対応する膨張弁24が全閉であると判断する。
ステップST13の膨張弁全閉判定では、暖房運転中の室内機5に対応する室内熱交換器51の室内熱交温度Tcと室内温度Tiの差(Tc-Ti)が第2の閾値ΔT2(例えば、4deg)未満となっている、且つ、吐出温度Tdが所定温度(例えば、100℃)超となっているか否かを判定し、Tc-Ti<ΔT2、且つ、Td>100℃となっている場合は膨張弁24が全閉であると判断する。
第2の閾値ΔT2及び所定温度は予め試験等により定められ、記憶部220に記憶されている。暖房運転中の室内機5が1台のみの場合、暖房運転停止中の室内機5は膨張弁24が微開となっているため冷媒の流れは滞っている。暖房運転停止中の室内機5内に滞留した冷媒は室内空気と熱交換され徐々に温度が低下する。そのため、暖房運転停止中の室内機5に対応する室内熱交入口温度Thは室内温度Tiに近い温度を示し、「暖房運転中の室内機5が複数台の膨張弁全閉判定」と同じ判定方法は採用できない。一方、唯一の暖房運転中の室内機5に対応する膨張弁24が全閉となってしまった場合、他の停止中の室内機5に対応する膨張弁24は微開となっているので、冷媒が低圧側(室外熱交換器23側)に殆ど流れない状態である。冷媒が低圧側に流れないと、圧縮機21に吸入される冷媒量が減るため、圧縮機21から吐出される冷媒の温度である吐出温度Tdが過度に上昇する。そのため、暖房運転中の室内機5の室内熱交温度Tcと室内温度Tiの差が所定値未満、且つ、吐出温度Tdが所定温度超となったら、暖房運転中の室内機5に対応する膨張弁24が全閉であると判断する。
ステップST12の膨張弁全閉判定において、膨張弁24が全閉であると判断した場合(ST12-YES)、又は、ステップST13の膨張弁全閉判定において、膨張弁24が全閉であると判断した場合(ST13-YES)、CPU210は、圧縮機21を停止し(ST14)、全閉と判断された膨張弁24の初期化を行う(ST15)。膨張弁24の初期化は、膨張弁の開度を、一旦、全閉、全開あるいはこれら付近に設定された基準開度に戻し、その後、運転開始時に必要な予め定められた開度となるように制御されることで行われる。初期化時に、膨張弁24の開度が任意の開度にあっても、最大パルス数以上のパルスを減算あるいは加算することにより、膨張弁24の開度が必ず基準位置(全閉位置あるいは全開位置)となるので、膨張弁24の開閉を繰り返すうちに生じていた室外機制御部200で認識している累積パルス数と膨張弁24の実際の開度との間に生じた誤差を確実にリセットでき、運転開始の準備を行うことができる。
ステップST15の処理を終えたCPU210は、圧縮機21を再起動して(ST16)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップST12の膨張弁全閉判定において、膨張弁24が全閉ではないと判断した場合(ST12-NO)、又は、ステップST13の膨張弁全閉判定において、膨張弁24が全閉ではないと判断した場合(ST13-NO)、本フローチャートによる処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の空気調和装置1では、暖房運転しているとき、少なくとも室内熱交入口温度Th又は室内熱交温度Tcに基づいて、膨張弁24が全閉になっているか否かを判定する膨張弁全閉判定を実施し、膨張弁全閉判定によって膨張弁24が全閉になっていると判定したら、圧縮機21を一時停止して全閉になっていると判定された膨張弁24の初期化を行う。これによって、膨張弁の開閉動作を繰り返し行ったことによって膨張弁に制御開度と実開度とのずれが生じた場合であってもきめ細かい能力制御を行うことができる。膨張弁が全閉のまま運転が継続されることで、圧縮機21が保護停止してしまうことを防止できる。
なお、本実施形態では、室内機2の内部に設けられたガス温度センサ63で室内熱交入口温度Thを検出していたが、これに限定されるものではない。例えば、室外機2内部の室外機ガス管44が分岐しているものの場合、室外機ガス管44の各分岐管にガス温度センサ63を設けても良く、また、室外機2から延びる一本のガス管9を各室内機3に接続する複数本の配管に分岐する分岐ユニットが設けられているものの場合、当該分岐ユニット内の各分岐管にガス温度センサ63を設けても良い。
1空気調和装置、2室外機、5室内機、8液管、9ガス管、10冷媒回路、20室外機冷媒回路、21圧縮機、22四方弁、23室外熱交換器、24室外膨張弁、27室外ファン、28液側閉鎖弁、29ガス側閉鎖弁、31高圧センサ、33吐出温度センサ、34吸入温度センサ、35室外熱交温センサ、38液温度センサ、41吐出管、42吸入管、43冷媒配管、44室外機ガス管、45室外機液管、46液分管、50室内機冷媒回路、51室内熱交換器、53液側閉鎖弁、54ガス側閉鎖弁、55室内ファン、61室内熱交温度センサ、62室内温度センサ、63ガス温度センサ、71室内機液管、72室内機ガス管、100外気温度センサ、200室外機制御手段、210CPU、220記憶部、230通信部、500室内機制御手段、510CPU、520記憶部、530通信部

Claims (1)

  1. 圧縮機と、室外熱交換器と、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段を有する室外機と、
    室内熱交換器と、前記室内熱交換器を流通する冷媒の温度である室内熱交温度を検出する室内熱交温度検出手段と、室内温度を検出する室内温度検出手段を有する複数の室内機と、
    複数の前記室内機の各々に対応して接続された膨張弁と、
    前記圧縮機、前記膨張弁を制御する制御部と、を有し、
    1台の前記室外機に対して複数の前記室内機が冷媒配管で並列に接続された空気調和装置であって、
    前記制御部は、
    前記空気調和装置が暖房運転しているとき、
    前記膨張弁が全閉になっているか否かを判定する膨張弁全閉判定を実施し、
    前記膨張弁全閉判定によって前記膨張弁が全閉になっていると判定したら、
    前記圧縮機を一時停止して全閉になっていると判定された当該膨張弁の初期化を行い、
    前記膨張弁全閉判定は、
    前記室内機が一台のみ暖房運転している場合は、
    暖房運転中の前記室内機に対応する前記室内温度と前記室内熱交温度の差が予め定めた第2の閾値未満、且つ、前記吐出温度が所定温度超となったら、当該室内機に対応する前記膨張弁が全閉になっていると判定する、空気調和装置。
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