JP7018735B2 - 移動体無線通信システム - Google Patents
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Description
また、従来の無線通信システムには、移動体に複数のアンテナを設けて電波状態に応じてアンテナを切り替えるようにした発明や、端末(移動局)に複数の通信方式に対応可能な通信装置を設けて、通信状態により通信能力が最大となる方式を選択するようにした発明が提案されている(例えば特許文献2、3)。
しかし、同一の周波数帯を使用して旧方式の通信と新方式の通信を同時に行うと電波が干渉して伝送データの誤り率が高くなり、最悪の場合には通信不能になるという課題がある。
本発明の他の目的は、旧方式の無線基地局が設置されているエリアを残したまま新方式の無線基地局が設置されているエリアを広げていくことができ、早期に新方式による通信を開始することができる移動体無線通信システムを提供することにある。
鉄道軌道又は道路に沿って設置された複数の基地局と、
前記鉄道軌道又は道路の上を走行する複数の車両に搭載され、前記基地局との間で無線による通信を行う複数の移動局と、を備えた移動体無線通信システムにおいて、
前記複数の基地局には、第1の方式による通信が可能な旧基地局と第1の方式および第2の方式による通信が可能な新基地局とがあり、
前記複数の移動局には、第1の方式による通信が可能な旧移動局と第1の方式および第2の方式による通信が可能な新移動局とがあり、
前記旧基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局または前記新移動局が走行している時、又は前記新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局のみが走行している時は、前記第1の方式による通信を行い、
前記新基地局の通信ゾーン内を前記新移動局のみが走行している時は、前記第2の方式による通信を行い、
前記新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局と前記新移動局が走行している時は、前記第1の方式による通信を行うように構成したものである。
前記新基地局と前記旧移動局との間の双方向通信は、当該新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局と前記新移動局が走行している場合においても、新基地局と旧移動局との間では第1の方式により通信を行い、新基地局と新移動局との間では第2の方式により前記第1の方式とは異なる周波数で通信を行うように構成する。
前記車両は、走行方向の前端側と後端側にそれぞれアンテナを備え、
前記複数の基地局のうち旧基地局の通信ゾーンと新基地局の通信ゾーンの境界に生じる信号干渉区間を前記車両が走行する際に、
当該車両の前記新移動局においては、前端側のアンテナからの信号を、前方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給し、
後端側のアンテナからの信号を、後方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給するように構成する。
かかる構成によれば、信号干渉区間へ進入する際に、新方式と旧方式の復調部の切替えを速やかに行い、新方式と旧方式の信号とが干渉して通信不能あるいはデータ伝送誤り率が上昇するのをより確実に回避することができる。
前記第1の方式による通信はLCX-SIMOモードのみによる通信であり、
前記第2の方式による通信は、LCX-SIMOモードとLCX-MIMOモードとの組み合わせからなる通信とする。
かかる構成によれば、LCX方式を採用している既存の列車無線通信システムに容易に本発明を適用することができ、旧方式の無線基地局が設置されているエリアを残したまま新方式の無線基地局が設置されているエリアを広げていくことができ、早期に新方式による通信を開始することができる。
図1は本発明を適用した列車無線通信システム全体の構成例を示すシステム構成図である。
本実施形態の列車無線通信システムが適用されるエリアは、図1に示すように、新方式による通信が可能な新基地局11A,11B,……が配設された新エリアA1と、旧方式による通信のみが可能な旧基地局12A,12B,……が配設された旧エリアA2とに分割されている。新基地局11A,11B,……には、旧方式による通信が可能な旧基地局の機能も残されており、新旧の通信方式を切り替えて動作させることができるように構成されている。
図2(B)には、新エリアA1と旧エリアA2を、旧移動局を搭載した列車13Bが走行する時の通信方式が示されている。図2(B)に示すように、列車13Bが新エリアA1を走行する時は新基地局11A,11B,……との間で旧方式による通信を実施する。また、列車13Bが旧エリアA2を走行する時は旧基地局12A,12B,……との間で旧方式による通信を実施する。
なお、この場合においても、列車13Aと新基地局11との間の個別の双方向通信(通話)は新方式による通信を実施することができる。また、同一通信ゾーン内に複数の列車が走行している場合、異なるチャンネル(周波数)を使用することで、同時に双方向通信(通話)を実行することができる。
図2(A)~(C)には、同一方向へ走行する列車13Aと13Bが示されているが、列車13Aと列車13Bが互いに逆の方向へ走行する場合についても同様である。
図3に示すLCX方式の列車無線通信システムは、上り線側の軌道10Aと下り線側の軌道10Bの外側に沿って敷設された信号伝送路兼送受信アンテナとしてのLCXケーブル14A、14Bと、軌道10Aまたは軌道10B上を走行する列車13に搭載されている車上側装置(移動局)30と、LCXケーブル14A、14Bを介して列車13の車上側装置(移動局)30との間のデータの送受信を行う地上側装置20とにより構成されている。
地上側の送受信部(基地局)21および車上側装置(移動局)30の送受信部は、無線通信のための変復調機能を有している。制御部22は、図示しないが、CPU(中央演算処理装置)等の演算処理装置や、ROM(リードオンリメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)等のデータ記憶装置などから構成される。
本実施形態では、LCX-SIMOモードのみの通信が可能なものを旧通信方式、LCX-SIMOモードとLCX-MIMOモードの通信が可能なものを新通信方式とすることができる。また、LCX-SIMO/MIMOモードの通信が可能なものを旧通信方式、これらのモードにBPSK(Binary Phase-Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、256QAMなどの変調方式を組み合わせた通信が可能なものを新通信方式とすることも可能である。
図4に示すように、地上側装置(基地局)20は、送信部21Aと受信部21Bを備える。送信部21Aは、制御部22Aと新方式の変調部23Aと旧方式の変調部23Bと選択部24とを備え、受信部21Bは、制御部22Bと新方式の復調部25Aと旧方式の復調部25Bと分配部26とを備える。制御部22Aと22Bは、選択部24と分配部26をそれぞれ制御するとともに、エラー訂正符号生成処理やエラー訂正処理などのデータ処理を行う機能を備える。
次に、新基地局と新移動局における基地局から移動局へのデータ送信時の新旧の通信方式の切替えの仕方について、図5および図6を用いて説明する。
このうち図7(A)のシステムは、新旧の各基地局11,12が、通信ネットワークNを介して他の基地局との間で列車位置情報の送受信を行うように構成したものである。一方、図7(B)のシステムは、各基地局11,12が接続されている通信ネットワークNに列車運行管理システム40を接続して、通信ネットワークNを介して列車運行管理システム40から列車位置情報を各基地局11,12に提供可能に構成したものである。通信ネットワークNは無線でも有線でも良い。また、通信ネットワークNを介する代わりに、隣接する基地局との間で直接、列車位置情報の送受信を行うように構成しても良い。
なお、列車運行管理システム40は、駅ごとに設置され駅ごとの情報を集積する駅装置と、各駅装置からの情報を集積する中央装置等で構成される。駅装置は軌道回路等から列車の在線情報を取得しており、中央装置は各駅装置からの情報を集積することで線区全体の在線状況を把握しているので、中央装置からリアルタイム性のある列車位置情報を取得することができる。
図8に示すように、定常状態で新方式の通信を選択する場合には、新基地局の制御部22は、先ず待機状態で新方式の通信を設定する(ステップS11)。次に、列車位置情報に基づいて旧方式による通信を行う旧移動局(旧MS)が間もなく自己の通信ゾーン内に進入して来るか否か判定する(ステップS12)。そして、旧移動局がエリア内に進入して来ない(No)と判定した場合は、ステップS11へ戻る。また、ステップS12で旧移動局がエリア内に進入して来る(Yes)と判定した場合は、ステップS13へ進んで、通信方式を旧方式に切り替えて通信を実行する。
上記のような処理手順に従った制御によれば、進入して来る列車(移動局)が新方式または旧方式のいずれの場合にも適切な方式に速やかに切り替えて通信を実行することができる。
図10に示すように、本実施形態では、列車13の前側と後側にそれぞれ左右一対のアンテナ15A,15Bと15C,15Dが設けられている。また、受信部31Bには、上記複数のアンテナ15A,15B;15C,15Dからの受信信号を選択して新方式の復調部35Aまたは旧方式の復調部35Bへ伝えるアンテナ選択部38が設けられている。
一方、列車(移動局)が新基地局の通信ゾーンから旧基地局の通信ゾーンへ移行する際の信号干渉区間に入るか入る直前には、前端側の一対のアンテナ15A,15Bからの受信信号を旧方式の復調部35Bへ伝え、後側の一対のアンテナ15C,15Dからの受信信号を新方式の復調部35Aへ伝えるように、動作制御部32Cによってアンテナ選択部38が切替え制御される。また、制御部32Bによって、復調部35Aからの復調データを出力するように選択部37が制御される。
上記のような切替え制御を行うことで、新方式の信号と旧新方式の信号とが干渉して通信不能あるいはデータ伝送誤り率が上昇するのを回避することができる。これにより、新旧の信号の干渉区間を短縮することができる。
また、基地局が列車(移動局)の位置を把握し、列車(移動局)が信号干渉区間に入る直前に基地局側から列車(移動局)へアンテナの切替え信号を送信して、列車側の動作制御部32Cがアンテナ選択部38の切替え制御を行うように構成しても良い。あるいは、動作制御部32Cは受信信号の状態から信号干渉区間に進入していることが分かるので、信号干渉区間に進入したと判断した時は、記憶部(メモリ)に記憶されている通信ゾーンの情報から選択すべきアンテナを決定してアンテナ選択部38の切替え制御を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、LCX方式の列車無線通信システムに適用した場合について説明したが、他の通信方式の列車無線通信システムに適用することも可能である。
さらに、本発明は列車無線通信システムに限定されず、専用路線を有するバスなどの移動体との間の通信を行う無線通信システムにも利用することができる。
11 新基地局
12 旧基地局
13 列車
14A,14B LCXケーブル
15A,15B LCXアンテナ
20 地上側装置(基地局)
21 送受信部
22 制御部
25 変調部
30 車上側装置(移動局)
31 送受信部
32 制御部
35 復調部
Claims (5)
- 鉄道軌道又は道路に沿って設置された複数の基地局と、
前記鉄道軌道又は道路の上を走行する複数の車両に搭載され、前記基地局との間で無線による通信を行う複数の移動局と、を備えた移動体無線通信システムであって、
前記複数の基地局には、第1の方式による通信が可能な旧基地局と第1の方式および第2の方式による通信が可能な新基地局とがあり、
前記複数の移動局には、第1の方式による通信が可能な旧移動局と第1の方式および第2の方式による通信が可能な新移動局とがあり、
前記旧基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局または前記新移動局が走行している時、又は前記新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局のみが走行している時は、前記第1の方式による通信を行い、
前記新基地局の通信ゾーン内を前記新移動局のみが走行している時は、前記第2の方式による通信を行い、
前記新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局と前記新移動局が走行している時は、前記第1の方式による通信を行うように構成されていることを特徴とする移動体無線通信システム。 - 前記新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局と前記新移動局が走行している時に行う前記第1の方式による通信は、前記新基地局から前記旧移動局への一方向通信であり、
前記新基地局と前記旧移動局との間の双方向通信は、当該新基地局の通信ゾーン内を前記旧移動局と前記新移動局が走行している場合においても、新基地局と旧移動局との間では第1の方式により通信を行い、新基地局と新移動局との間では第2の方式により前記第1の方式とは異なる周波数で通信を行うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動体無線通信システム。 - 前記基地局は、鉄道軌道又は道路に沿って敷設されたケーブルを用いて通信を行い、
前記車両は、走行方向の前端側と後端側にそれぞれアンテナを備え、
前記複数の基地局のうち旧基地局の通信ゾーンと新基地局の通信ゾーンの境界に生じる信号干渉区間を前記車両が走行する際に、
当該車両の前記新移動局においては、前端側のアンテナからの信号を、前方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給し、
後端側のアンテナからの信号を、後方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体無線通信システム。 - 前記新移動局は、前記鉄道軌道又は道路における自車両の位置を把握可能な位置把握手段を備え、把握した車両の位置情報に基づいて前記信号干渉区間への進入を判定し、信号干渉区間へ進入する際に前端側のアンテナからの信号を前方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給し、後端側のアンテナからの信号を後方の基地局の通信方式に対応した通信信号を処理可能な復調部に供給するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の移動体無線通信システム。
- 前記ケーブルはLCXケーブルであり、
前記第1の方式による通信はLCX-SIMOモードのみによる通信であり、
前記第2の方式による通信は、LCX-SIMOモードとLCX-MIMOモードとの組み合わせからなる通信であることを特徴とする請求項3又は4に記載の移動体無線通信システム。
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