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JP7019148B2 - 複合ゲルの合成方法、及び複合ゲル - Google Patents
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JP7019148B2 - 複合ゲルの合成方法、及び複合ゲル - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 平成29年度 物理化学インターカレッジセミナー 兼 油化学界面科学部会九州地区講演会(開催日:2018年1月27日~28日、開催場所:湯布院FITセミナーハウス(大分県由布市湯布院町川北894-78)、一般公演、タイトル:「単分散メソポーラスシリカ微粒子と複合化された高分子ゲルの合成」) 平成29年度 物理化学インターカレッジセミナー 兼 油化学界面科学部会九州地区講演会の講演要旨集(発行日:2018年1月27日、発行所:物理化学インターカレッジ、A4、タイトル:「単分散メソポーラスシリカ微粒子と複合化された高分子ゲルの合成」) 第67回高分子学会年次大会(開催日:2018年5月23日~25日、開催場所:名古屋国際会議場(愛知県名古屋市熱田区熱田西町1番1号)、ポスター発表、タイトル:「単分散メソポーラスシリカ微粒子と複合化された高分子ゲル」) 第67回高分子学会年次大会 予稿集(発行日:2018年5月8日、発行所:公益社団法人 高分子学会、1Pc101、タイトル:「単分散メソポーラスシリカ微粒子と複合化された高分子ゲル」)
本発明は、複合ゲルの合成方法、及び複合ゲルに関する。特に、本発明は、無機フィラーと高分子とを含む複合ゲルの合成方法、及び複合ゲルに関する。
高分子ゲルは、線状の高分子が架橋されて3次元的な網目状構造となり、多量の溶媒を吸収した膨潤体である。高分子ゲルの架橋点の分布には偏りが存在していることから構造が不均一であり、高分子鎖に負荷がかかりやすい箇所とかかりにくい箇所とが不均一に存在する。そのため、通常、高分子ゲルの機械的強度は弱い。そこで、粘土鉱物、カーボンブラック等の無機フィラーと高分子ゲルとを複合化したコンポジットゲルや、環状分子を含むポリロタキサンを可動な架橋点として高分子ゲルに用いたトポロジカルゲル等による高分子ゲルの物性向上の研究がなされている。
例えば、無機フィラーの一種として用いられるメソポーラスシリカ(MPS)は、2~50nmの均一性の高いメソ孔を有する多孔質物質であり、大きな比表面積を有する。そのため、MPSはコンポジットゲルのフィラーとして用いることが考えられ、MPSとポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPA)ゲルとを複合化することで、機械的強度が大きく向上することが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
Miyamoto,N.et al.,Chem.Eur.J.,2014,20,14955
しかし、非特許文献1で用いられたような、一般的な方法で合成されるMPSは粒径、粒径分布、形状が制御されておらず、粒径が大きく、合成過程で強く凝集し、高分子ゲル中で分散しにくい性質を有する。そのため、MPSは、高分子ゲル中では不均一に分布する傾向がある。したがって、MPSと高分子とが複合されて得られる高分子ゲルの機械的特性等の各種物性の最適化、つまり、各種物性の制御が困難である。
したがって、本発明の目的は、高分子と当該高分子中に分散しやすく粒径が小さい無機フィラーとが複合化された高分子ゲル(複合ゲル)を合成し、複合ゲルの機械的強度の向上、及び物性の最適化ができる複合ゲルの合成方法、及び複合ゲルを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、溶媒にアミン化合物、界面活性剤、及びケイ素化合物を混合し、少なくとも一部の細孔にケイ素化合物が充填されたコロイド状MPS(CMPS)を合成するCMPS合成工程と、所定濃度に調製したCMPS、溶媒、重合性モノマー、架橋剤、及び開始剤を混合し、重合性モノマーの重合反応を進行させ、重合反応により合成される高分子ゲルとCMPSとの複合ゲルを合成する複合ゲル合成工程とを備える複合ゲルの合成方法が提供される。
また、上記複合ゲルの合成方法において、複合ゲル合成工程が、CMPSの細孔内に重合性モノマーの少なくとも一部を吸い込ませることが好ましい。
また、上記複合ゲルの合成方法において、CMPS合成工程が、CMPSを透析する透析工程を含むことが好ましい。
また、上記複合ゲルの合成方法において、複合ゲル合成工程が、0.00001wt%以上10wt%以下の濃度のCMPSを用いることが好ましい。
また、上記複合ゲルの合成方法において、CMPSが、平均粒径が10nm以上500nm以下であって、粒径分布における標準偏差が平均粒径値の50%以内であることが好ましい。
また、本発明は上記目的を達成するため、平均粒径が10nm以上500nm以下であって、粒径分布における標準偏差が平均粒径値の50%以内であるコロイド状MPS(CMPS)と、3次元網目構造を有する高分子が溶媒を吸収した膨潤体となっている高分子ゲルとを含有し、CMPSと高分子とが相互作用し、CMPSが高分子ゲル中に実質的に均一に分散することで高分子ゲルと複合化している複合ゲルが提供される。
また、上記複合ゲルにおいて、高分子が、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)であり、溶媒が、水であってもよい。
本発明に係る複合ゲルの合成方法、及び複合ゲルによれば、高分子と当該高分子中に分散しやすく粒径が小さい無機フィラーとが複合化された高分子ゲル(複合ゲル)を合成し、複合ゲルの機械的強度の向上、及び物性の最適化ができる複合ゲルの合成方法、及び複合ゲルを提供できる。
実施例に係るCMPSのSEM像である。 実施例に係るCMPSのTEM像である。 実施例に係る複合ゲル、及び比較例に係るゲルの引張試験の結果を示す図である。
[実施の形態]
<複合ゲルの合成方法の概要>
本発明の実施の形態に係る複合ゲルは、コロイド状メソポーラスシリカ(CMPS)と高分子ゲルとの複合体である。この複合ゲルは以下のようにして合成することができる。まず、所定のアミン化合物、界面活性剤、及びケイ素化合物を所定の溶媒内で混合し、粒径が小さく単分散性のCMPSを合成する。そして、合成したCMPSの濃度を所定の濃度に調製する。続いて、所定の濃度に調製したCMPS、所定の重合性モノマー、架橋剤、及び開始剤を所定の溶媒内で混合し、重合性モノマーの重合反応を進行させる。これにより、高分子ゲルが合成される。そして、溶媒内にCMPSと高分子ゲルとが共存しているので、高分子ゲルの合成と共にCMPSと高分子ゲルとが複合化される。これにより、本実施形態に係る複合ゲルが合成される。
本実施形態において粒径が小さい単分散のCMPSは、溶媒中で高い分散性を発揮し、凝集せずに存在する。ここに高分子を構成するモノマーを添加すると、モノマーの一部がCMPSのメソ孔内に吸い込まれ、溶液中のモノマー量が減少する。この状態で重合反応を進行させると、高い分散性を保ったままのCMPSがポリマーのゲル内に含まれることになる。
ここで、ポリマーとCMPSとは所定の相互作用をすると推測される。この相互作用の詳細は現段階では明らかではないが、CMPSがポリマーのトポロジカルな架橋点として存在すること、ポリマー同士をCMPSが物理的に架橋すること、及び/又はCMPSの孔をポリマー鎖が貫通すること等の相互作用が起こっていると推測される。
これにより、複合ゲル中にCMPSが実質的に均一に分散した状態が維持され、また、CMPSの細孔(メソ孔)内にモノマーの一部が吸い込まれることにより、ポリマー量が添加したモノマーから計算されるポリマー量より減少しているので、柔らかい状態を保ちつつ機械的強度が大幅に向上した複合ゲルを合成できると推測される。
以下、本実施形態に係る複合ゲル、及びその製造方法について詳細に説明する。
<複合ゲル、及びその製造方法の詳細>
本実施形態に係る複合ゲルは、おおよそコロイド状メソポーラスシリカ(CMPS)を合成するCMPS合成工程と、CMPSに混合される所定のモノマーを重合させて合成される高分子ゲルとCMPSとの複合ゲルを合成する複合ゲル合成工程とを備える。CMPS合成工程は、CMPSを透析する透析工程を含むこともできる。
[コロイド状メソポーラスシリカ(CMPS)合成工程]
CMPS合成工程は、溶媒にアミン化合物、界面活性剤、及びケイ素化合物を混合し、少なくとも一部の細孔にケイ素化合物が充填されたコロイド状MPS(CMPS)を合成する工程である。CMPS合成工程は、溶媒に各種材料を混合した後、所定の溶媒、若しくは溶液を用いてCMPSを透析する透析工程を含むことが好ましい。
具体的に、CMPS合成工程は、所定の溶媒に、所定量のアミン化合物、及び界面活性剤を添加し、所定の温度で所定時間、撹拌する第1工程と、この中に所定量のケイ素化合物を混合し、更に撹拌する第2工程と、透析工程とを有する。第2工程後の透析工程は、例えば、半透膜を用いて構成された容器等に第2工程で得られた溶液を入れ、この容器を所定の溶媒若しくは溶液に入れることで実施できる。透析は、所定の溶媒若しくは溶液を入れ替えて複数回実行することが好ましい。透析工程後、本実施形態に係るCMPSが得られる。
(溶媒)
溶媒としては水系溶媒、例えば、純水を用いることができる。また、溶媒として、純水とアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール等)との混合液を用いることもできる。
(アミン化合物)
アミン化合物としては、1級アミノ基、2級アミノ基、若しくは3級アミノ基を有するアミン化合物が挙げられる。CMPS合成工程においては、溶媒100重量部に対し、0.1重量部以上10重量部以下のアミン化合物を添加することが好ましく、0.1重量部以上1重量部以下のアミン化合物を添加することがより好ましい。
1級アミノ基を有するアミン化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、ジグリコールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-1-プロパノール等の一級アルカノールアミンや、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン等の脂肪族アミン;ベンジルアミン、アニリン、o-トルイジン、m-トルイジン、p-トルイジン等の芳香族アミン;シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂環式アミン等を挙げることができる。
2級アミノ基を有するアミン化合物としては、例えば、2-メチルアミノエタノール、2-エチルアミノエタノール、N-n-プロピルアミノエタノール、2-イソプロピルアミノエタノール、N-n-ブチルアミノエタノール、N-イソブチルアミノエタノール、3-エチルアミノ-1-プロパノール、3-n-プロピルアミノ-1-プロパノール、3-イソプロピルアミノ-1-プロパノール、3-n-ブチルアミノ-1-プロパノール、3-イソブチルアミノ-1-プロパノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等の2級アルカノールアミンや、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジ-sec-ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ-n-オクチルアミン、ジ-(2-エチルヘキシル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メチルベンジルアミン、ジアリルアミン、モルホリン、ピペラジン、2,6-ジメチルモルホリン、2,6-ジメチルピペラジン、2-メチルピペラジン、ピペリジン、3,3-ジメチルピペリジン、2,6-ジメチルピペリジン、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ピロリジン、2,5-ジメチルピロリジン、アゼチジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、5-ベンジルオキシインドール、3-アザスピロ[5,5]ウンデカン、3-アザビシクロ[3.2.2]ノナン、カルバゾール等が挙げられる。
3級アミノ基を有するアミン化合物としては、例えば、N-メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン(TEA)等の3級アルカノールアミン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,6-ジアミノヘキサン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ジアミノブタン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル等の三級アルキルアミンや、N,N-ジメチル-o-トルイジン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジメチル-m-トルイジン、α-ピコリン、β-ピコリン、γ-ピコリン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、ベンジルジプロピルアミン、ベンジルジブチルアミン、(o-メチルベンジル)ジメチルアミン、(m-メチルベンジル)ジメチルアミン、(p-メチルベンジル)ジメチルアミン、N,N-テトラメチレン-o-トルイジン、N,N-ヘプタメチレン-o-トルイジン、N,N-ヘキサメチレン-o-トルイジン、N,N-トリメチレンベンジルアミン、N,N-テトラメチレンベンジルアミン、N,N-ヘキサメチレンベンジルアミン、N,N-テトラメチレン(o-メチルベンジル)アミン、N,N-テトラメチレン(p-メチルベンジル)アミン、N,N-ヘキサメチレン(o-メチルベンジル)アミン、N,N-ヘキサメチレン(p-メチルベンジル)アミン等が挙げられる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、陽イオン性の界面活性剤、又は非イオン性の界面活性剤を用いることができる。本実施形態においては、複合ゲル合成中に沈殿しないほど粒径の小さい単分散微粒子を用いるために塩基性条件下で湿式合成する観点から陽イオン性の界面活性剤を用いることが好ましい。
陽イオン性の界面活性剤としては、例えば、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルトリエチルアンモニウム、ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルメチルアンモニウム、ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウム等が挙げられる。また、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとして、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとして、塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウムとして、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルキルメチルアンモニウムとして、塩化セチルメチルアンモニウム、塩化ステアリルメチルアンモニウム、塩化ベンジルメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウムとして、塩化オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。また、4級アンモニウム塩においてハロゲンが臭素であってもよい。この場合、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラヘキシルアンモニウム、臭化テトラヘプチルアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化テトラ-n-オクチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化オクタデシルトリメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化デシルトリメチルアンモニウム、臭化オクチルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキシルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
CMPS合成工程においては、溶媒100重量部に対し、0.1重量部以上10重量部以下の界面活性剤を添加することが好ましく、0.5重量部以上2重量部以下の界面活性剤を添加することがより好ましい。
(ケイ素化合物)
ケイ素化合物としては、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチル等のオルトケイ酸テトラアルキル等が挙げられる。更に、ケイ酸塩(ケイ酸ナトリウム)も挙げられる。
CMPS合成工程においては、溶媒100重量部に対し、0.1重量部以上10重量部以下のケイ素化合物を添加することが好ましく、0.5重量部以上2重量部以下のケイ素化合物を添加することがより好ましい。
(透析工程)
透析工程は、第2工程で得られた溶液(ケイ素化合物を添加して所定時間撹拌した後の溶液)を所定の容器に入れ、この容器を所定の温度の所定の溶媒若しくは溶液に所定時間、入れることで実施することができる。容器としては、例えば、半透膜(一例として、日本メディカルサイエンスにより販売されている透析用セルローズチューブ等の半透膜)を用いて構成される。また、所定の溶媒若しくは溶液としては、第2工程で得られた溶液と異なる濃度の液体であればよく、例えば、純水、所定濃度の酸とアルコールとの混合液(例えば、酢酸とエタノールとの混合液)等を用いることができる。透析工程を経ることで、未反応の界面活性剤が除去され、平均粒径が小さく、粒径分布が狭いCMPSを得ることができる。
ここで、本実施形態のCMPSは、平均粒径が10nm以上100nm以下であることが好ましく、19nm以上25nm以下であることがより好ましい。また、CMPSの粒径分布(例えば、個数換算分布)における標準偏差は平均粒径値の25%以内であることが好ましい。なお、CMPSの平均粒径、及び標準偏差は、動的光散乱法(DLS)を用いて得ることができる。また、CMPSの粒径及び形状は、透過電子顕微鏡(TEM)、及び/又は走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて計測、及び確認することもできる。
[複合ゲル合成工程]
複合ゲル合成工程は、溶媒に、所定濃度に調製したCMPS、重合性モノマー、架橋剤、及び開始剤を混合し、重合性モノマーの重合反応を進行させ、重合反応により合成される高分子ゲルとCMPSとの複合ゲルを合成する工程である。
例えば、複合ゲル合成工程は、所定容器内の溶媒に重合性モノマー、架橋剤、及び開始剤と、所定濃度に調製したCMPSを添加する原料添加工程と、所定容器内の溶液に不活性雰囲気ガスを送りつつ反応を進行させるバブリング工程とを有する。なお、所定容器内の溶液はバブリング工程中、撹拌することが好ましい。バブリング工程後、容器内の内容物に所定波長の光を所定時間、照射することで本実施形態に係る複合ゲル(すなわち、CMPS-ポリマー複合ゲル)が合成される。これにより、3次元網目構造を有する高分子が溶媒を吸収した膨潤体となっている高分子ゲルが合成されると共に、CMPSと高分子とが相互作用し、CMPSが高分子ゲル中に実質的に均一に分散して高分子ゲルと複合化した複合ゲルを合成できる。
なお、用いる重合反応は特に限定されないが、例えば、光ラジカル開始剤を用いたラジカル重合法が挙げられる。
(CMPSの濃度)
CMPSの濃度は、高分子ゲルとCMPSとの全体量に対して0.00001wt%以上10wt%以下が好ましく、0.0002wt%以上0.04wt%以下の濃度のCMPSを用いることがより好ましい。本実施形態に係る複合ゲルにおいては、複合ゲル全体(つまり、高分子ゲルとCMPSとの全体量)に対するCMPSの量が微量であっても所期の効果を発揮する。
(重合性モノマー)
重合性モノマーとしては、特に限定されないが、アミド基を有するモノマー、水酸基を有するモノマー、又はカルボキシル基を有するモノマー等が挙げられる。例えば、(メタ)アクリルアミド誘導体、ヒドロキシ基やアミノ基等を含有する(メタ)アクリレート、及びその他のモノマーが挙げられる。ここで、(メタ)アクリルは、メタクリル又はアクリルを示す。また、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートを示す。
((メタ)アクリルアミド誘導体)
(メタ)アクリルアミド誘導体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、又はメタクリロイルモルホリン等が挙げられる。
(ヒドロキシ基やアミノ基等を含有する(メタ)アクリレート)
(メタ)アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、又は3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他の重合性モノマーとしては、アクリロニトリル、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、N-ビニルピロリドン、酢酸ビニル等の水溶性のモノマーや、反応性官能基を有する(メタ)アクリレート(2-ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等)が挙げられる。これらの重合性モノマーは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(架橋剤)
架橋剤としては、2個以上の架橋性官能基、及び/又は1個以上の極性基を分子内に有する化合物であれば各種の化合物を用いることができる。
架橋剤としては、例えば、ジアリルアミン、N,N’-(1,2-ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9-ジビニル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、トリアリルアミン、ビス(ビニルスルホニル)メタン、1,3-ビス(ビニルスルホニル)-2-プロパノール、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシラザン、1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,6-ビス(アクリロイルオキシ)ヘキサン、N,N’-ビス(アクリロイル)シスタミン、ビス(ビニルスルホニル)メタン、1,3-ビス(ビニルスルホニル)-2-プロパノール、N,N’-ビス(ビニルスルホニルアセチル)エチレンジアミン、アジピン酸ジアリル、10-ウンデセン酸ビニル、trans,cis-2,6-ノナジエナール、アジピン酸ジビニル、cis-3-ヘキセン酸cis-3-ヘキセニル、2-イソプロペニル-5-メチル-5-ビニルテトラヒドロフラン、(2,7-オクタジエン-1-イル)こはく酸無水物、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル(cis-,trans-混合物);ジビニルグリコール、ジビニルスルホン、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸エチレングリコール、ビスアクリル酸1,4-フェニレン、ジアクリル酸ポリエチレングリコール、N,N’-ジアクリロイルエチレンジアミン、N,N’-ヘキサメチレンビスアクリルアミド、N,N’-メチレンビスアクリルアミド;ジアクリル酸1,4-ブタンジオール等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で用いても、複数種類を併用してもよい。
架橋性官能基としては、例えば、ビニル基、アクリル基等が挙げられる。また、極性基としては、例えば、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基等が挙げられる。
本実施形態において、架橋剤は、重合性モノマー100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下添加することが好ましく、0.2重量部以上1重量部以下添加することがより好ましい。
(開始剤)
開始剤としては、高分子ゲルを構成するポリマーの合成方法に応じ、光開始剤、熱開始剤、又はレドックス開始剤等を用いることができる。
光開始剤としては、光ラジカル発生剤や、光塩基発生剤、光酸発生剤等を用いることができる。光ラジカル発生剤は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生させる化合物である。
光開始剤としては、例えば、チオキサントン等を含む芳香族ケトン類、α-アミノアルキルフェノン類、α-ヒドロキシケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、オキシムエステル類、芳香族オニウム塩類、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物等が挙げられる。これらのうち、アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤、α-アミノアルキルフェノン系重合開始剤、α-ヒドロキシケトン系重合開始剤、及びオキシムエステル系重合開始剤からなる群から選択される少なくとも1種の開始剤を用いることが好ましい。
アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤として、例えば、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニル-フォスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド等が挙げられる。また、α-アミノアルキルフェノン系重合開始剤として、例えば、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等が挙げられる。
また、α-ヒドロキシケトン系重合開始剤としては、例えば、2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル〕-フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ2-メチルプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、オリゴ{2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン}等が挙げられる。
オキシムエステル系重合開始剤としては、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(o-アセチルオキシム)、メタノン,エタノン,1-[9-エチル-6-(1,3-ジオキソラン,4-(2-メトキシフェノキシ)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(o-アセチルオキシム)等が挙げられる。
熱開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過安息香酸t-ブチル、クメンハイドロパーオキサイト等の有機過酸化物、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-(2-メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
レドックス開始剤としては、例えば、過硫酸塩開始剤と還元剤(メタ亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ尿素化合物等)との組み合わせ;有機過酸化物と第3級アミンとの組み合わせ(例えば、過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンとの組み合わせ、クメンハイドロパーオキサイドとアニリン類との組み合わせ等);有機過酸化物と遷移金属との組み合わせ等が挙げられる。
本実施形態において、開始剤は、重合性モノマー100重量部に対して、0.1重量部以上0.5重量部以下添加することが好ましく、0.2重量部以上1重量部以下添加することがより好ましい。
本実施形態に係る複合ゲルは、コンタクトレンズ用材料、紙おむつ用材料、人工筋肉用材料、ソフトアクチュエータを構成する材料等の様々な分野に応用できる。また、複合ゲルは、柔軟性及び強度の双方を要する部品の素材としての応用が期待される。
<実施の形態の効果>
本実施の形態に係る複合ゲルにおいては、CMPSと重合性モノマーとを共存させる段階を経て合成されるので、重合性モノマーの一部がCMPSのメソ孔内に吸い込まれることにより、溶液中のモノマー量が減少させることができる。したがって、この状態で重合反応を進行させることができるので、CMPSの高い分散性を保ったまま、CMPSを高分子ゲル内に固定させることができる。これにより、本実施形態に係る複合ゲルの製造方法においては、CMPSが複合ゲル中に実質的に均一に分散された複合ゲルを合成することができ、微量のCMPSを添加するだけで、この複合ゲルの機械的強度(破壊応力、破壊歪み)を大幅に向上させることや各種物性を制御することができる。
以下、実施例を用い、本実施形態に係る複合ゲル、及びその製造方法について具体的に説明する。
[CMPSの合成]
トリエタノールアミン0.42g、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTABr)2.0g、及び純水240mlを混合した溶液を80℃で30分撹拌した。続いて、この溶液にオルトケイ酸テトラエチル2.44mlを加えて80℃で2時間撹拌した。これにより、細孔にCTABrが充填されたCMPS溶液を合成した(以下、「透析前のCMPS溶液」と称する。)。続いて、CMPS溶液50mlに対し、2M酢酸とエタノールとの混合液250mlを用いて5日間透析した。なお、2M酢酸とエタノールとの混合割合は、体積比で1:1である。更に、純水250mlを用いて2日間透析した。これにより、実施例に係るCMPSを得た。
[複合ゲルの合成]
まず、N-イソプロピルアクリルアミド2.0g、架橋剤としての0.01g/mlのN,N’-メチレンビスアクリルアミド溶液1.0ml、所定量の0.19wt%に調製したCMPS、開始剤としての2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン10μl、及び純水を全体量が10mlになるように加えた溶液を調製した。次に、この溶液に窒素を20分間送り込んだ(窒素バブリング)。続いて、この溶液を、窒素雰囲気下で24時間攪拌した後、容量1mlの直方体の型(サイズ:1mm×10mm×100mm)に入れ、紫外光(光源:東芝FL10BLB、ピーク波長:352nm)を15分照射した。これにより、CMPS/ポリN-イソプロピルアクリルアミド(PNIPA)複合ゲルを得た。
なお、CMPSの添加量は、実施例1:10μl、実施例2:100μl、実施例3:250μl、実施例4:2.0mlとした。また、比較例1として、CMPSを添加しないゲル(CMPSの添加量:0ml)も上記と同様にして合成した。すなわち、実施例1に係る複合ゲルのCMPS濃度は0.0002wt%であり、実施例2では0.002wt%であり、実施例3では0.005wt%であり、実施例4では0.04wt%である。
[CMPS目視観察]
CMPSの合成で得られたCMPS溶液(純水に分散したCMPS)を目視で観察した。その結果、CMPS溶液は無色透明であった。したがって、CMPSが凝集せず、溶媒中に高い分散性で分散していることが確認された。
[CMPS粒径測定(DLS)]
CMPSの合成で得られたCMPSについてDLS測定した(用いた測定装置は、大塚電子株式会社製のダイナミック光散乱光度計DLS8000。測定条件はHe-Neレーザー、積算回数1000回、温度25℃)。測定した結果、得られたCMPSは、平均粒径が21.8nmであり、標準偏差が5.3nmであった。したがって、CMPSの粒径が約20nmと小さく、粒径分布が狭いことが確認された。
[CMPS粒径測定(SEM、TEM)]
図1は、実施例に係るCMPSのSEM像であり、図2は、実施例に係るCMPSのTEM像である。
CMPSの合成で得られたCMPSについてSEM観察、TEM観察をした。SEM観察は日立ハイテクノロジーズ社製SU9000を用いた。また、TEM観察は日本電子社製 JEM-2010を用いた。
図1に示すように、SEM像(倍率:400倍)において、得られたCMPSは凹凸を有する球状粒子であり、粒径が20nm前後の粒子であることが確認された。また、図2に示すように、TEM像(倍率:1000倍)において、得られたCMPSは粒子内に孔を有していることが確認された。
[FT-IR(CMPS合成の透析前後での変化)]
CMPSの合成において、透析前のCMPS溶液と、透析後に得られたCMPS溶液とのそれぞれについてFT-IR測定をした。FT-IR測定には、アジレントテクノロジー株式会社製のフーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)Cary670を用い、測定条件はKBr法である。
測定した結果、透析前のCMPS溶液では確認されたメチレン基に帰属するピークが、透析後のCMPS溶液では消失していることが確認された。これにより、透析後においては界面活性剤が除去されたことが確認された。
[複合ゲルの引張試験]
図3は、実施例に係る複合ゲル、及び比較例に係るゲルの引張試験の結果を示す。図3は、横軸が破断歪み(%)、縦軸が破断応力(kPa)を示す。
実施例1~4に係る複合ゲル、及び比較例1に係るゲルそれぞれについて引張試験した。具体的に、実施例1~4に係る複合ゲル、及び比較例1に係るゲルのそれぞれについて、1mm×10mm×100mmの長方形状の試験片を作製した。
また、引張試験は、株式会社オリエンテック製のシングルコラム型材料試験機STA-1150を用いて実施した。実施例1~4に係る複合ゲルの試験片若しくは比較例1に係るゲルの試験片の両端をジョウで挟んで固定し、23±2℃相対湿度50±5%、引張速度5mm/minで引張試験し、破断歪み(%)、破断応力(kPa)、弾性率(kPa)を測定した。なお、弾性率は応力の初期値の傾きから求めることで測定した。
その結果、図3に示すように、CMPSを添加しない比較例1に係る試験片の破断応力が11.4kPaであり、破断歪が56.7%であり、弾性率が29.3kPaであるところ、実施例1に係る試験片の破断応力は36.7kPaであり、破断歪が305%であり、弾性率が20.6kPaであった。すなわち、実施例1に係る試験片においては、比較例1に比べ、破断応力が3.2倍になり、破断歪が5.4倍と向上することが確認された。
また、実施例2に係る試験片では、破断応力が23.5kPaであり、破断歪が224%であり、弾性率は23.3kPaであった。また、実施例3に係る試験片では、破断応力が13.4kPaであり、破断歪が103%であり、弾性率は21.5kPaであった。更に、実施例4に係る試験片では、破断応力が11.2kPaであり、破断歪が90%であり、弾性率は21.0kPaであった。
以上より、実施例に係る複合ゲルにおいては、平均粒径が小さく、粒径分布が極めて狭いCMPSを含み、CMPSが凝集せずに分散性が高いことが示され、また、複合ゲルはCMPSと高分子との複合化により、CMPSを含まない場合に比べて複合ゲルの弾性率をほぼ変化させずに、破断応力、及び/又は破断歪を大幅に向上させることができることが示された。特に、実施例1に示すように、CMPSの濃度が微小である場合に、破断応力、及び破断歪みが顕著に増加することが示された。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。

Claims (7)

  1. 溶媒にアミン化合物、界面活性剤、及びケイ素化合物を混合し、コロイド状MPS(CMPS)を合成するCMPS合成工程と、
    所定濃度に調製した前記CMPS、溶媒、重合性モノマー、架橋剤、及び開始剤を混合し、前記重合性モノマーの重合反応を進行させ、前記重合反応により合成される高分子ゲルと前記CMPSとの複合ゲルを合成する複合ゲル合成工程と
    を備え
    前記重合性モノマーが、アミド基、水酸基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基を有するモノマー、並びに水溶性モノマー、反応性官能基を有する(メタ)アクリレートからなる群から選択されるモノマーである複合ゲルの合成方法。
  2. 前記複合ゲル合成工程が、前記CMPSの細孔内に前記重合性モノマーの少なくとも一部を吸い込ませる請求項1に記載の複合ゲルの合成方法。
  3. 前記CMPS合成工程が、前記CMPSを透析する透析工程
    を含む請求項1又は2に記載の複合ゲルの合成方法。
  4. 前記複合ゲル合成工程が、0.00001wt%以上10wt%以下の濃度の前記CMPSを用いる請求項1~3のいずれか1項に記載の複合ゲルの合成方法。
  5. 前記CMPSが、平均粒径が10nm以上500nm以下であって、粒径分布における標準偏差が平均粒径値の50%以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の複合ゲルの合成方法。
  6. 平均粒径が10nm以上500nm以下であって、粒径分布における標準偏差が平均粒径値の50%以下であるコロイド状MPS(CMPS)と、
    3次元網目構造を有する高分子が溶媒を吸収した膨潤体となっている高分子ゲルと
    を含有し、
    前記CMPSと前記高分子とが相互作用し、前記CMPSが前記高分子ゲル中に分散することで前記高分子ゲルと複合化している複合ゲル。
  7. 前記高分子が、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)であり、
    前記溶媒が、水である請求項6に記載の複合ゲル。
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